JP6615351B2 - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Description

この発明は、冷凍サイクル装置に関し、特に蒸発器に生じるドレン水の氷結防止に関する。
冷凍サイクル装置の圧縮機内には、圧縮機の潤滑性を確保するために冷凍機油が存在する。圧縮機の運転が開始されると、圧縮機からガス冷媒が冷媒回路へ出力される。このガス冷媒の流れとともに、液冷媒と冷凍機油との混合液が冷媒回路へ持ち出される。そして、混合液として圧縮機から冷媒回路へ持ち出された冷凍機油の多くは、圧縮機の吐出側に設けられた油分離器で回収され、圧縮機に戻される。
特開2010−32196号公報(特許文献1)は、圧縮機の動力を効果的に低減できる冷凍装置を開示している。この文献において第4の発明の冷凍装置として、油分離器で分離した冷凍機油を圧縮機に戻す際に冷凍機油の熱をドレンパン内に放出する装置が記載されている。これにより、室外熱交換器の下側に設けられたドレンパン内のドレン水の凍結が抑制され、ドレンパン内からドレン水を適切に排出できる。
特開2010−32196号公報
上記特開2010−32196号公報に開示された冷凍装置では、油分離器で冷媒と分離した冷凍機油からドレンパン内に油の熱を放出するように構成される暖房側クーラが設けられる。しかし、油分離器で分離した冷凍機油を圧縮機に戻す際に冷凍機油の量を制御することはできず、圧縮機起動時やデフロスト終了時等に生じる圧縮機における過渡的な冷凍機油の枯渇を抑制することができない。
また、冷凍機油の量を制御しない場合には、冷凍機油の過渡的な枯渇を防ぐために余裕をもった量の冷凍機油を冷媒回路内に封入しておく必要がある。この場合、通常運転時においては圧縮機の必要トルクが余剰油によって増加し、冷凍サイクル装置の性能が低下する。
この発明の目的は、通常運転時における性能低下を抑えつつ、ドレンパン内のドレン水の凍結を防止することができる冷凍サイクル装置を提供することである。
この発明に係る冷凍サイクル装置では、冷媒が、圧縮機、凝縮器、膨張弁、および蒸発器に循環する。冷凍サイクル装置は、ドレンパンと、温度検出器と、油分離器と、返油経路と、弁とを備える。ドレンパンは、蒸発器において空気中の水分が凝縮したドレン水を受けるように構成される。温度検出器は、ドレン水の温度に関連する温度を検出するように構成される。油分離器は、圧縮機と凝縮器との間に設けられ、冷媒と冷凍機油とを分離するように構成される。返油経路は、ドレンパン内に少なくとも一部が配置され、油分離器において分離された冷凍機油を圧縮機の吸入口に戻すように構成される。弁は、返油経路の冷凍機油の流量を調整する。弁は、温度検出器の出力に応じて開度が変化するように構成される。
本発明によれば、弁の開度がドレンパンの温度に応じて変化するため、必要な場合には返油量が多くなり冷凍機油の不足を抑制し、通常時は余剰の冷凍機油が生じないように油分離器に冷凍機油をためておくことができる。
したがって、通常運転時における性能低下を抑えつつ、ドレンパン内のドレン水の凍結を防止することができる。
本発明の実施の形態1に係る冷凍サイクル装置の構成を示した図である。 返油経路がドレンパンを通らない構成である検討例を示す図である。 高温の冷凍機油が圧縮機の吸入口に流入した状態を示すp−h線図である。 圧縮機に生じる過渡的な油枯渇の状態を説明するための波形図である。 制御装置61が実行する制御の一例を示すフローチャートである。 実施の形態1の冷凍サイクル装置の冷媒の状態変化を示すp−h線図である。 実施の形態2に係る冷凍サイクル装置102の構成を示す図である。 実施の形態2に係る制御装置62が実行する制御の一例を示すフローチャートである。 実施の形態3に係る冷凍サイクル装置103の構成を示す図である。 油−空気熱交換器11、蒸発器5、ドレンパン50の物理的な配置関係を示す図である。 実施の形態3に係る制御装置63が実行する制御の一例を示すフローチャートである。 実施の形態4に係る冷凍サイクル装置104の構成を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。以下では、複数の実施の形態について説明するが、各実施の形態で説明された構成を適宜組合わせることは出願当初から予定されている。なお、図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1に係る冷凍サイクル装置の構成を示した図である。図1に示す冷凍サイクル装置101では、冷媒が、圧縮機1、凝縮器3、膨張弁4、および蒸発器5の順に循環する。冷凍サイクル装置101は、ドレンパン50と、温度検出器51と、温度検出器52と、油分離器2と、返油経路71と、調整弁8と、制御装置61とを含む。
油分離器2は、圧縮機1の吐出口(点A)と凝縮器3との間に設けられ、冷媒と冷凍機油(以下、単に「油」とも称する。)とを分離するように構成される。返油経路71は、油分離器2において分離された油を圧縮機1の吸入口(点F)に戻すように構成される。ドレンパン50は、蒸発器5において空気中の水分が凝縮したドレン水を受けるように構成される。
冷凍サイクル装置101は、温度検出器51を設け、返油経路71の油の流量を温度検出器51の出力に応じて調節弁8によって調整する点が特徴である。このような温度検出器51と返油経路71と調節弁8とが無い構成の場合には、以下に説明するような問題点がある。
図2は、返油経路がドレンパンを通らない構成である検討例を示す図である。図2の構成では、返油経路507は、返油経路507の油の流量を制限するために、減圧装置508が点Gと点Hの間に設けられている。返油経路507は、図示しないドレンパンを通過せずに配設されており、図1の返油経路71と比較すると、短くかつ放熱量も少ない。なお、図1と共通する構成には同一の符号を付してあるので、これらについては図2では説明を省略する。
外気が低温かつ高湿度である場合には、室外の蒸発器に着霜現象が生じる。冷凍サイクル装置は、蒸発器に着霜すると、必要に応じて図示しない四方弁を切り替えるなどして冷媒の循環方向を一時的に逆転させる除霜運転(デフロストともいう)を行なう。低温下では、蒸発器における除霜により発生したドレン水も凍結する恐れがある。ドレンパンに溜まったドレン水が凍結すると、ドレンパンからの排水が妨げられ、氷が成長し蒸発器が下側から凍結することがある。このように蒸発器の下部に生じる氷塊は、「根氷」と呼ばれる。すると、蒸発器5の通風抵抗が増加し、冷凍サイクル装置(空気調和機や給湯機)の能力が低下する。
また、ドレンパンの凍結が発生すると、頻繁に除霜運転が発生することがあり、除霜運転中は暖房運転(給湯運転)が休止されるので、室内暖房の快適性が低下したり、貯湯温度が低下したりするおそれがある。
さらに、高温な油を吸入配管に流入させることによる問題もある。図3は、高温の油が圧縮機の吸入口に流入した状態を示すp−h線図である。図3において、点A〜点Hは、それぞれ図2の点A〜点Hの配管中の冷媒の状態に対応する。油分離器2から高温の油は、点G、H、Fの順に流れることにより、過熱度を増加させるように点Fの圧縮機の入力の冷媒の状態を変化させる。これは圧縮機の入力(冷媒のエンタルピ差)を増加させる。
また、摩擦面での潤滑剤の膜の安定性は高粘度のものほど良好であるが、油が高温となると、粘度が低下することによって油膜形成が不十分となり潤滑性が低下する。また高温により油の酸化が進行し、信頼性が低下するおそれもある。
また、図2の構成では、油分離器2から油と一緒に冷媒の一部も圧縮機1に戻される。このため熱交換器である凝縮器3や蒸発器5に流れる冷媒量は減少するのでその分圧縮機1の回転速度を増加させなくてはならなくなる。したがって、返油経路507を設けることにより、冷凍サイクル装置501は本来の効率は低下する。
図4は、圧縮機に生じる過渡的な油枯渇の状態を説明するための波形図である。油の封入量が少ないと、圧縮機起動時やデフロスト終了時等に図4に示すような過渡的な油枯渇が生じることがある。このような、圧縮機起動時やデフロスト終了時の運転のように圧縮機1において冷凍機油が不足する可能性が高い運転を以下、「油枯渇運転(oil depleting operation)」という。油枯渇運転時の潤滑不足を防ぐために、通常運転時には余剰となる量の冷凍機油を冷媒回路に封入しておく必要があり、通常運転時の効率が下がる。
以上の対策として、温度検出器51と返油経路71と調整弁8とを設けた点が実施の形態1の冷凍サイクル装置101の特徴である。再び図1を参照して、温度検出器51は、ドレン水の温度に関連する温度を検出するように構成される。具体的には、温度検出器51はドレンパン50の表面温度を検出する。なお、温度検出器51は、ドレンパン50内のドレン水の温度を検出しても良い。
返油経路71は、通過する油の熱をドレンパン50内のドレン水に放熱するように構成される。返油経路71は、返油管7と、油−水熱交換器6とを含む。調整弁8は、返油経路71の油の流量を調整する。調整弁8は、温度検出器51の出力に応じて開度が変化するように構成される。
冷凍サイクル装置101では、ドレンパン50に返油経路71の一部を配置する。これにより返油経路71の一部がドレンパン50の加熱手段として機能し、ドレンパン50が返油経路71を流れる油の冷却手段としても機能する。そして、制御装置61は、調整弁8によって、返油量や熱交換量を運転条件に応じて調整する。
なお、以下の実施の形態において、「通常運転」とは、圧縮機起動後、冷凍サイクルが安定したときの運転を示す。また、「油枯渇運転」とは、上述したように、圧縮機1内の油が圧縮機1の外に持ち出されて、圧縮機1の潤滑不良などによる圧縮機故障の要因となる運転を示す。例えば、起動時やデフロスト運転から暖房運転に切り替え時の運転が、「油枯渇運転」に該当する。「ドレン凍結防止回路」とは、以下の実施の形態において、油−水熱交換器6を通る返油回路を示す。
以下に冷媒の流れについて詳細に説明する。
図1に示すように、本実施の形態の冷凍サイクル装置101は、少なくとも、圧縮機1、油分離器2、凝縮器3(高圧側熱交換器)、膨張弁4、蒸発器5(低圧側熱交換器)、油−水熱交換器6、返油管7、および調整弁8を配管で接続した構成を有する。好ましくは、除霜運転時に冷媒の流れを逆転させられるように低圧管路(点E)と高圧管路(点B)との間に四方弁を設けてもよい。
蒸発器5の下方側には、ドレンパン50が設置される。図1の矢印に示すように、冷凍サイクル装置101において、圧縮機1から吐出された高温高圧の冷媒は、凝縮器3に流入し、膨張弁4を通過した低温低圧の冷媒は、蒸発器5に流入する。
油分離器2は、圧縮機1の吐出口(点A)と凝縮器3の間に配管(点B)によって接続される。返油管7は、油分離器2の底部に設置される。油−水熱交換器6は返油管7(点G)と調整弁8(点H)の間に接続される。調整弁8は、圧縮機1と蒸発器5とを接続する低圧配管(点F)と油−水熱交換器6(点H)との間に接続される。
圧縮機1から吐出された高温高圧なガス冷媒と油の混合物は、油分離器2に流入し、ガス冷媒と油とに分離される。ガス冷媒は油分離器2から凝縮器3に流入する一方、油は油分離器2から返油管7に流入する。このように、油分離器2で分離された油は、返油管7、油−水熱交換器6、調整弁8を経由し圧縮機1の吸入口に接続される低圧配管(点F)に戻される。
その際に、返油管7から放出された油は、オイルパン50内のドレン水に放熱しながら油−水熱交換器6を通過する。油−水熱交換器6を通過した高圧な油は、調整弁8によって減圧される。調整弁8によって減圧された低圧低温な油は、低圧配管(点I)に流入し、蒸発器5から放出された低圧配管(点E)を通過する低温低圧な冷媒と合流部(点F)で合流する。合流した低温低圧な冷媒と油は、圧縮機1に吸入される。
このように冷媒と油が循環する冷媒回路に対して、温度検出器51と温度検出器52とが設置される。温度検出器52は、外気温度を検出する(例えば、暖房運転では、蒸発器5の外部を流れる流体(外気)の温度を検知する)。温度検出器51は、ドレンパン50の表面温度を検出する。さらに、蒸発器5の液配管温度を検出する温度検出器を設置しても良い。
制御装置61は、以上の検出部より検出された検出値により算出されたドレン水の凍結判定温度を演算し、この凍結判定温度と冷凍サイクル装置101の現在の運転条件とに応じて、各アクチュエータ(例えば、圧縮機1の周波数や調整弁8の開度等)を制御する。
例えばT2<0℃のときに、凍結判定温度を0℃に設定することができるが、適宜実験的に凍結判定温度を定めても良い。
たとえば、制御装置61は、温度検出器51によってドレンパン50の表面温度T1が凍結判定温度未満であること検知した場合、返油量を増加させる。また、制御装置61は、冷凍サイクル装置101の運転状態が、油枯渇運転(例えば、運転起動時やデフロスト終了時)であることを検知した場合、返油量を増加させる。返油量の増加は、例えば、調整弁8の開度を大きくすることによって実現できる。
一方、制御装置61は、温度検出器51によってドレンパン50の表面温度T1が凍結判定温度以上であることを検知した場合であって、かつ、冷凍サイクル装置101の運転状態が油枯渇運転(例えば、運転起動時やデフロスト終了時)ではない場合、返油量を低下させ、油分離器2内の油量を増加させる。返油量の低下は、例えば、調整弁8の開度を小さくすることによって実現できる。
図5は、制御装置61が実行する制御の一例を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、一定時間ごとまたは所定の条件が成立するごとにメインルーチンから呼び出されて実行される。図1、図5を参照して、ステップS1において、制御装置61は、運転条件の検知を行なう。制御装置61は、圧縮機1の制御等の冷凍サイクル装置101の制御を行なっているので、現在の冷凍サイクル装置101の運転状態が、たとえば、圧縮機起動時であることや、デフロスト運転からの切り替え時であることなど油枯渇運転状態であるか否かを検知することができる。
ステップS2において、制御装置61は、冷凍サイクル装置101の運転状態が、油枯渇運転(例えば、圧縮機起動時やデフロスト運転からの切り替え時)に該当するか否かを判断する。油枯渇運転に該当する場合(S2でYES)、ステップS3に処理が進められ、該当しない場合(S2でNO)ステップS4に処理が進められる。
ステップS4では、制御装置61は、ドレンパン50の表面温度T1を温度検出器51によって検出し、表面温度T1が凍結判定温度よりも高いか否かを判断する。表面温度T1が凍結判定温度よりも高い場合(S4でYES)、ステップS5に処理が進められ、表面温度T1が凍結判定温度以下である場合(S4でNO)ステップS3に処理が進められる。
ステップS3では、制御装置61は、調整弁8の開度を大きくして返油量を増加させる。一方、ステップS4では、制御装置61は、調整弁8の開度を小さくして返油量を減少させる。
すなわち、制御装置61は、ドレンパン50の表面温度T1が凍結判定温度未満の場合、調整弁8の開度を大きくする。一方、制御装置61は、ドレンパン50の表面温度T1が凍結判定温度以上の場合であって、かつ油枯渇の可能性が低い通常運転の場合に、調整弁8の開度を小さくする。
ステップS3またはステップS4の処理が終了すると、ステップS6において制御はメインルーチンに戻される。
次に、図1に示す冷凍サイクル装置のエンタルピの変化について説明する。図6は、実施の形態1の冷凍サイクル装置の冷媒の状態変化を示すp−h線図である。図6の状態A〜状態Iは、それぞれ図1の点A〜点Iに対応する冷媒状態を示す。
冷媒と油の流れについて、図6を参照して説明する。圧縮機1から吐出された高圧高温のガス冷媒と油(状態A)は油分離器2に流入する。油分離器2内でガス冷媒と油は分離され、ガス冷媒(状態B)は凝縮器3に流入し、油は返油管7に流入する。
返油管7を通過した高圧高温の油(状態G)は油−水熱交換器6に流入し、ドレンパン50内のドレン水に放熱しながら状態Hとなる。油−水熱交換器6を通過した油(状態H)は、調整弁8によって減圧される(状態I)。油(状態I)は圧縮機1と蒸発器5の間の低圧配管に流入し、蒸発器5から放出された冷媒(状態E)と合流し、混合冷媒(状態F)となって圧縮機1に吸入される。
油枯渇運転では、調整弁8の開度を大きくすることによって返油量を大きくする。一方、通常運転では、調整弁8の開度を小さくすることによって、返油量を低下させ、油分離器2に油を滞留させる。放熱済みの状態Iの油を状態Eの冷媒と合流させることによって、返油による加熱の影響が低減され、圧縮機の入力(冷媒のエンタルピ差)が増加することが抑制される。
以上説明した実施の形態1に係る冷凍サイクル装置によれば、以下の効果が得られる。
(1)ドレンパン50の凍結を抑制することにより、蒸発器の性能低下を避けるとともに、除霜時間の長期化による快適性低下を抑制することができる。また、ドレン水の凍結を抑制することで、排水性がよくなり、ドレンパンの小型化が期待できる。
(2)高温高圧の冷凍機油を放熱させることにより、冷凍機油の粘度低下による圧縮機における潤滑性低下を抑制することができるとともに、冷凍機油の酸化を抑制することができ、圧縮機の信頼性を向上させることができる。
(3)過渡的な圧縮機の油枯渇を抑制することによって、潤滑性能が確保でき圧縮機の信頼性を向上させることができる。
(4)通常運転時、冷媒回路内の油を油分離器に貯めることによって、余剰油を圧縮機が送出する必要が無くなり、圧縮機の効率を向上させることができる。また、余剰油による熱交換器における伝熱性能低下を抑制することができる。
(5)通常運転時、返油経路を通る冷媒量(熱交換器をバイパスする量)を減らすことができ、圧縮機の周波数をその分下げることができる。
[実施の形態2]
実施の形態1では、返油経路71の流量を調整できる調整弁8を設けた。実施の形態2では、油分離器2から圧縮機1に油を戻す際に、油−水熱交換器6を経由しないバイパス経路を設け、環境条件や運転条件に適した配分とする流量調整機構を設置する。
図7は、実施の形態2に係る冷凍サイクル装置102の構成を示す図である。図7を参照して、冷凍サイクル装置102は、実施の形態1の冷凍サイクル装置101の構成において、返油経路71に代えて返油経路72を含み、制御装置61に代えて制御装置62を含む。
返油経路72は、流量調整機構9と、油−水熱交換器6と、バイパス経路20と、合流部10とを含む。制御装置62は、調整弁8と、流量調整機構9と、圧縮機1とを制御する。
油−水熱交換器6は、通過する油の熱をドレンパン50内のドレン水に放熱するように構成される。バイパス経路20は、油−水熱交換器6をバイパスさせて油を流すように構成される。冷凍サイクル装置102の流量調整機構9は、熱交換部6を通過する油の流量とバイパス経路20を通過する油の流量との割合を変更するように構成される。
流量調整機構9は、油−水熱交換器6とバイパス経路20とを通過する油の量を調整できるものであればどのような構成であっても良い。例えば、流量調整機構9は、配管分岐の分岐先にそれぞれ流量調整弁を設ける構成や、分岐部に四方弁、三方弁等を配置する構成とすることができる。図7の例では、流量調整機構9は、流量調整弁9Aと、流量調整弁9Bとを含む。流量調整弁9Aは、返油管7からの分岐点と油−水熱交換器6との間に配置される。流量調整弁9Bは、返油管7からの分岐点とバイパス経路20との間に配置される。なお、流量調整機構9は、合流部10に設けても良い。
冷凍サイクル装置102の他の部分の構成は、図1で説明した冷凍サイクル装置101の構成と同様であるので、ここでは説明は繰り返さない。
本実施の形態では、油枯渇運転時に、返油回路として「油枯渇抑制回路」を通過させて油を圧縮機に戻す。「油枯渇抑制回路」とは、以下の実施の形態において、圧縮機1の吐出口から吸入口まで油が通る最も短い返油回路を示す。例えば、油分離器から直接圧縮機に吸入に流入されるバイパス経路20が、「油枯渇抑制回路」に該当する。
(弁の制御、冷媒と油の流れ)
次に、冷凍サイクル装置102において実行される各種弁の制御と冷媒の流れとについて説明する。
制御装置62は、温度検出器51,52の出力に基づいて凍結判定温度を演算する。制御装置62は、演算した凍結判定温度と、冷凍サイクル装置102の運転条件とに基づいて、各アクチュエータの制御パラメータ(例えば、圧縮機1の周波数や調整弁8の開度、流量調整弁9A,9Bの各開度等)を制御する。
圧縮機1から吐出された高温高圧なガス冷媒と油の混合物は、油分離器2に流入し、ガス冷媒と油とに分離される。ガス冷媒(点B)は、油分離器2から凝縮器3に流入する一方で、油は油分離器2から返油管7に流入する。
その際に、返油管7から放出された油(点G)は、流量調整機構9に流入し、バイパス経路20(油枯渇抑制回路)と油−水熱交換器6(ドレン凍結防止回路)に分配される。油−水熱交換器6に流入した油は、ドレン水に放熱しながら油−水熱交換器6を通過する。油−水熱交換器6を通過する油は、実施の形態1と同様の流れとなり、冷媒の状態も図6で説明した変化と同様に変化する。
流量調整機構9からバイパス経路20に放出された油は、合流部10において、油−水熱交換器6を通過した油と合流する(点H)。合流部10で合流した油は、調整弁8によって減圧される(点I)。
調整弁8によって減圧された低圧低温な油は、低圧配管(点I)に流入し、蒸発器5から放出された低圧配管(点E)を通過する低温低圧な冷媒と合流部(点F)で合流する。合流した低温低圧な冷媒と油は、圧縮機1に吸入される。
制御装置62は、検出部51,52より検出された検出値により算出されたドレン水の凍結判定温度を演算し、この凍結判定温度と冷凍サイクル装置102の現在の運転条件とに応じて、各アクチュエータ(例えば、圧縮機1の周波数、調整弁8や流量調整機構9の開度等)を制御する。例えばT2<0℃のときに、凍結判定温度を0℃に設定することができるが、適宜実験的に凍結判定温度を定めても良い。
制御装置62は、ドレンパン50の表面温度T1がドレン水の凍結判定温度より低い場合、油−水熱交換器6の油の流量が大きくなるように、流量調整機構9を制御する。制御装置62は、例えば、流量調整弁9Bの開度を増加させる一方で、流量調整弁9Aの開度を減少させる。
また、制御装置62は、冷凍サイクル装置102の運転状態が油枯渇運転(例えば、運転起動時やデフロスト終了時の運転)であることを検知した場合、バイパス経路20の流量が大きくなるように、流量調整機構9を制御する。制御装置62は、例えば、流量調整弁9Aの開度を増加させる一方で、流量調整弁9Bの開度を減少させる。
一方、制御装置62は、温度検出器51によってドレンパン50の表面温度T1が凍結判定温度以上であることを検知した場合であって、かつ、冷凍サイクル装置102の運転状態が油枯渇運転(例えば、運転起動時やデフロスト終了時)ではない場合、調整弁8の開度を小さくし、流量調整弁9A,9Bの開度を大きくする。すなわち、制御装置62は、通常運転では、調整弁8の開度を小さくすることによって、返油量を低下させ、油分離器2、バイパス経路20(油枯渇抑制回路)および油−水熱交換器6(ドレン凍結防止回路)の各々に油を滞留させる。
図8は、実施の形態2に係る制御装置62が実行する制御の一例を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、一定時間ごとまたは所定の条件が成立するごとにメインルーチンから呼び出されて実行される。図7、図8を参照して、ステップS11において、制御装置62は、運転条件の検知を行なう。制御装置62は、圧縮機1の制御等の冷凍サイクル装置102の制御を行なっているので、現在の冷凍サイクル装置102の運転状態が、たとえば、圧縮機起動時であることや、デフロスト運転からの切り替え時であることなど油枯渇運転状態であるか否かを検知することができる。
ステップS12において、制御装置62は、冷凍サイクル装置102の運転状態が、油枯渇運転(例えば、圧縮機起動時やデフロスト運転からの切り替え時)に該当するか否かを判断する。油枯渇運転に該当する場合(S12でYES)、ステップS13に処理が進められ、該当しない場合(S12でNO)ステップS14に処理が進められる。
ステップS14では、制御装置62は、ドレンパン50の表面温度T1を温度検出器51によって検出し、表面温度T1が凍結判定温度よりも低いか否かを判断する。表面温度T1が凍結判定温度以下である場合(S14でNO)、ステップS15に処理が進められ、表面温度T1が凍結判定温度より高い場合(S14でYES)ステップS16に処理が進められる。
ステップS13では、制御装置62は、流量調整弁9Aの開度を増加させる一方で、流量調整弁9Bの開度を減少させる。これにより、返油経路72を通過する油のうち油−水熱交換器6を通過する油の割合が減少する。
ステップS15では、制御装置62は、流量調整弁9Bの開度を増加させる一方で、流量調整弁9Aの開度を減少させる。これにより、返油経路72を通過する油のうち油−水熱交換器6を通過する油の割合が増加する。
ステップS16では、流量調整弁9A,9Bの開度を全開とする一方で、調整弁8の開度を小さくする。制御装置62は、通常運転では、調整弁8の開度を小さくすることによって、返油量を低下させ、油分離器2、バイパス経路20(油枯渇抑制回路)および油−水熱交換器6(ドレン凍結防止回路)の各々に油を滞留させる。
ステップS13,S15,S16のいずれかの処理において弁の開度が決定されると、ステップS17において制御はメインルーチンに戻される。
以上説明した実施の形態2に係る冷凍サイクル装置102によれば、実施の形態1の冷凍サイクル装置101と同様な効果が得られる。さらに、流量調整弁9A,9Bおよび調整弁8によって、ドレンパン凍結防止のための放熱量と、圧縮機の油枯渇防止のための返油量とをより細かく制御できるので、冷凍サイクル装置の信頼性を一層向上させることができる。
[実施の形態3]
実施の形態2では、油分離器2から圧縮機1に油を戻す際に、油−水熱交換器6を経由しないバイパス経路を設けた。実施の形態3では、バイパス経路の代わりに油−空気熱交換器を経由させて油分離器2から圧縮機1に油を戻す。
図9は、実施の形態3に係る冷凍サイクル装置103の構成を示す図である。図9を参照して、冷凍サイクル装置103は、図7に示す冷凍サイクル装置102の構成において、返油回路72に代えて返油回路73を含む。
返油回路73は、返油回路72の構成において、バイパス経路20および制御装置62に代えて分岐経路20Aと、油−空気熱交換器11と、温度検出器53と、制御装置63とを含む。分岐経路20Aは、油−空気熱交換器11を経由させて油分離器2から圧縮機1に油を戻す。
油−水熱交換器6は、通過する油の熱をドレンパン50内のドレン水に放熱するように構成される。これに対し、油−空気熱交換器11は、蒸発器5とドレンパン50との間に配置され、油−水熱交換器6をバイパスさせた油の熱を蒸発器5に放熱するように構成される。
制御装置63は、温度検出器51〜53の出力を受け、調整弁8および流量調整機構9を制御する。流量調整機構9は、油−水熱交換器6を通過する油の流量と油−空気熱交換器11を通過する油の流量との割合を変更するように構成される。
冷凍サイクル装置103の他の部分の構成は、図7に示す冷凍サイクル装置102と同じであるので、説明は繰り返さない。
図10は、油−空気熱交換器11、蒸発器5、ドレンパン50の物理的な配置関係を示す図である。油−空気熱交換器11は、蒸発器5の下部に設置される。図9の点Dからの冷媒は、図10に示すように蒸発器5中の複数に分岐された冷媒配管を通り、蒸発器5を通過した後に合流して図9の点Eから点Fに向けて流れる。図9の点Gからの油は、図10に示すように油−空気熱交換器11のオイル配管を通過し、図9の点Hへ向けて流れる。
好ましくは、蒸発器5中の冷媒配管と油−空気熱交換器11のオイル配管は、共通するフィンの上下に埋め込まれる。蒸発器5周辺のフィンで冷却された空気が当該フィンにおいて結露を生じさせ、これがドレン水となってフィンを伝って下方に流れる。そして、油−空気熱交換器11のオイル配管付近まで到達すると、高温の油によって暖められる。
油−空気熱交換器11が無い構成だと、外気温が低い場合にはフィンからドレン水の液滴がドレンパン50に落下する前に、ドレン水がフィンの下端部で凍結してしまうことがある。この凍結したドレン水が成長すると、いわゆる根氷となる。本実施の形態において油−空気熱交換器11を通る返油回路を「氷結抑制回路」とも言う。油−空気熱交換器11は、ドレンパン50に落下する前のドレン水の凍結を防ぐ氷結抑制回路として働く。流量調整機構9から放出された高温高圧の油は、油−空気熱交換器11(氷結抑制回路)に流入し、蒸発器5の下方端に滞留するドレン水に放熱しながら、油−空気熱交換器11を通過する。
(弁の制御、冷媒と油の流れ)
次に、冷凍サイクル装置103において実行される各種弁の制御と冷媒の流れとについて説明する。
再び図9に戻って、温度検出器51は、ドレンパン50の表面温度T1を検出し、温度検出器52は、外気温度T2を検出し、温度検出器53は、蒸発器5の液配管温度T3を検出する。
制御装置63は、温度検出器51〜53の出力に基づいて、ドレン水の凍結判定温度を演算する。そして、制御装置63は、各凍結判定温度と運転条件に応じて、調整弁8と流量調整機構9を制御する。たとえば、制御装置63は、蒸発器5の液配管温度T3が規定温度未満の場合、油−空気熱交換器11(氷結抑制回路)の油の流量を増加させる。油−空気熱交換器11の油の流量を増加させるために、例えば、制御装置63は、氷結抑制回路側の流量調整弁9Aの開度を大きくし、他の流量調整弁9Bの開度を小さくする。
圧縮機1から吐出された高温高圧なガス冷媒と油は、油分離器2に流入し、ガス冷媒と油に分離される。ガス冷媒(点B)は、油分離器2から凝縮器3に流入する一方で、油は油分離器2から返油管7に流入する。
その際に、返油管7を通過した油(点G)は、流量調整機構9に流入し、分岐経路20A(氷結抑制回路)と油−水熱交換器6(ドレン凍結防止回路)に分配される。油−水熱交換器6に流入した油は、ドレンパン50内のドレン水に放熱しながら油−水熱交換器6を通過する。また、分岐経路20Aから油−空気熱交換器11を通過する油は、空気とフィンを伝って流れ落ちるドレン水とに放熱しながら冷却される。
流量調整機構9から分岐経路20Aを経て油−空気熱交換器11を通過した油は、合流部10において、油−水熱交換器6を通過した油と合流する(点H)。合流部10で合流した油は、調整弁8によって減圧される(点I)。
調整弁8によって減圧された低圧低温な油は、低圧配管(点I)に流入し、蒸発器5から放出された低圧配管(点E)を通過する低温低圧な冷媒と合流部(点F)で合流する。合流した低温低圧な冷媒と油は、圧縮機1に吸入される。
制御装置63は、冷凍サイクル装置103の運転が油枯渇運転である場合、返油経路73に含まれる最も短い返油回路の油の流量を大きくする。図9の例では、分岐経路20Aよりも油−水熱交換器6を通過する経路の方が短いので、油枯渇運転である場合には、油−水熱交換器6を通過する経路の流量が増えるように、流量調整弁9A,9Bの開度が制御される。なお、図9に示した構成に、図7のバイパス経路20を追加し、流量調整機構9にさらにバイパス経路用の流量調整弁を追加しても良い。この場合には、もっとも短い返油回路はバイパス経路となる。
制御装置63は、ドレンパン50の表面温度T1が凍結判定温度未満の場合、油−水熱交換器6(ドレン凍結防止回路)の油の流量を大きくする。蒸発器5の液配管温度T3が凍結判定温度未満の場合、油−空気熱交換器11(氷結抑制回路)の油の流量を大きくする。
また通常運転では、制御装置63は、調整弁8の開度を小さくすることで、返油量を低下させ、油分離器2や各返油回路のそれぞれに油を滞留させる。
図11は、実施の形態3に係る制御装置63が実行する制御の一例を示すフローチャートである。このフローチャートの処理は、一定時間ごとまたは所定の条件が成立するごとにメインルーチンから呼び出されて実行される。図9、図11を参照して、ステップS21において、制御装置63は、運転条件の検知を行なう。制御装置63は、圧縮機1の制御等の冷凍サイクル装置103の制御を行なっているので、現在の冷凍サイクル装置103の運転状態が、たとえば、圧縮機起動時であることや、デフロスト運転からの切り替え時であることなど油枯渇運転状態であるか否かを検知することができる。
ステップS22において、制御装置63は、冷凍サイクル装置103の運転状態が、油枯渇運転(例えば、圧縮機起動時やデフロスト運転からの切り替え時)に該当するか否かを判断する。油枯渇運転に該当する場合(S22でYES)、ステップS23に処理が進められ、該当しない場合(S22でNO)ステップS24に処理が進められる。
ステップS24では、制御装置63は、蒸発器5の液配管温度T3を温度検出器53によって検出し、液配管温度T3が凍結判定温度よりも低いか否かを判断する。液配管温度T3が凍結判定温度以下である場合(S24でNO)、ステップS25に処理が進められ、液配管温度T3が凍結判定温度より高い場合(S24でYES)、ステップS26に処理が進められる。
ステップS25では、制御装置63は、流量調整弁9Aの開度を増加させる一方で、流量調整弁9Bの開度を減少させる。これにより、返油経路73を通過する油のうち蒸発器5の氷結を防止する油−空気熱交換器11を通過する油の割合が増加する。
ステップS26では、制御装置63は、ドレンパン50の表面温度T1を温度検出器51によって検出し、表面温度T1が凍結判定温度よりも低いか否かを判断する。表面温度T1が凍結判定温度以下である場合(S26でNO)、ステップS27に処理が進められ、表面温度T1が凍結判定温度より高い場合(S26でYES)、ステップS28に処理が進められる。
ステップS27では、制御装置63は、流量調整弁9Bの開度を増加させる一方で、流量調整弁9Aの開度を減少させる。これにより、返油経路73を通過する油のうち油−水熱交換器6を通過する油の割合が増加する。
また、ステップS28では、流量調整弁9A,9Bの開度を全開とする一方で、調整弁8の開度を小さくする。ステップS23,S25,S27,S28のいずれかの処理において弁の開度が決定されると、ステップS29において制御はメインルーチンに戻される。
以上説明した実施の形態3に係る冷凍サイクル装置103によれば、実施の形態2の冷凍サイクル装置102と同様な効果が得られる。さらに、蒸発器5の下部の油−空気熱交換器11によって、ドレンパン50に落下する前のドレン水をあたためることによって、蒸発器5の下部の氷結を抑制し、冷凍サイクル装置103の性能を向上させることができる。
[実施の形態4]
実施の形態1〜3では、圧縮機内の油枯渇を発生させる可能性の高い冷凍サイクル装置の運転態様を、油枯渇運転として検出し制御を行なっていた。実施の形態4では、圧縮機内の油枯渇をもっと直接的に検出する検出部を設ける。
図12は、実施の形態4に係る冷凍サイクル装置104の構成を示す図である。図12を参照して、冷凍サイクル装置104は、図9の冷凍サイクル装置103の構成において、制御装置63に代えて制御装置64を含み、加えてセンサ54を含む。センサ54は、圧縮機1内の油の不足を検出する。制御装置64は、温度検出器51の出力とセンサ54の出力とに応じて、弁8の開度を調整する。
より具体的には、センサ54は、圧縮機1に設けられ圧縮機1内の油枯渇を検出する。センサ54として、例えば、圧縮機1内の油の液面を検出する液面検出センサや、冷媒中の油濃度を検出する油濃度センサを用いることができる。
制御装置64は、センサ54が検出した検出値P1に基づいて、図11のステップS22で実行される、油枯渇運転であるか否かの判定を行なう。他の制御については、図11で説明した実施の形態3と同じであるので、説明は繰り返さない。
なお、センサ54を、実施の形態1の構成に組み入れても良い。この場合図1にセンサ54を追加し、図5のステップS2の判定にセンサ54の出力を用いればよい。また、センサ54を、実施の形態2の構成に組み入れても良い。この場合図7にセンサ54を追加し、図8のステップS12の判定にセンサ54の出力を用いればよい。
実施の形態4においても、実施の形態1、2、3と同様の効果を得ることができる。
なお、ドレンパン50は、ドレン水で腐食が発生しやすいので、腐食抑制措置をとることが好ましい。例えば、腐食を抑制できる添加剤を冷媒に添加したり、活性酸素種を含む電解水を用いたりして腐食を抑制することができる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 圧縮機、2 油分離器、3 凝縮器、4 膨張弁、5 蒸発器、6 油−水熱交換器、7 油管、8 調整弁、9 流量調整機構、9A,9B 流量調整弁、10 合流部、11 油−空気熱交換器、20,29 バイパス経路、20A 分岐経路、50 ドレンパン、51〜53 温度検出器、54 検出部、61〜64 制御装置、71〜73,507 油経路、101〜104 冷凍サイクル装置、508 減圧装置。

Claims (7)

  1. 冷媒が、圧縮機、凝縮器、膨張弁、および蒸発器の順に循環する冷凍サイクル装置であって、
    前記蒸発器において空気中の水分が凝縮したドレン水を受けるように構成されるドレンパンと、
    前記ドレンパンの温度または前記ドレンパン内の前記ドレン水の温度を検出するように構成される温度検出器と、
    前記圧縮機と前記凝縮器との間に設けられ、前記冷媒と冷凍機油とを分離するように構成される油分離器と、
    前記ドレンパン内に少なくとも一部が配置され、前記油分離器において分離された前記冷凍機油を前記圧縮機の吸入口に戻すように構成される返油経路と、
    前記返油経路の前記冷凍機油の流量を調整する弁とを備え、前記弁は、前記温度検出器の出力に応じて開度が変化するように構成される、冷凍サイクル装置。
  2. 記温度検出器の検出した温度が所定値よりも低い場合に前記弁の開度を増加させる制御部をさらに備える、請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  3. 前記返油経路は、
    通過する前記冷凍機油の熱を前記ドレンパン内のドレン水に放熱するように構成される熱交換部と、
    前記熱交換部をバイパスさせて前記冷凍機油を流すように構成されるバイパス経路とを含む、請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  4. 前記冷凍サイクル装置は、
    前記冷凍機油の前記熱交換部を通過する流量と前記バイパス経路を通過する流量との割合を変更するように構成される流量調整機構をさらに備える、請求項3に記載の冷凍サイクル装置。
  5. 前記返油経路は、
    通過する前記冷凍機油の熱を前記ドレンパン内のドレン水に放熱するように構成される第1熱交換部と、
    前記蒸発器と前記ドレンパンとの間に配置され、前記第1熱交換部をバイパスさせた前記冷凍機油の熱を前記蒸発器に放熱するように構成される第2熱交換部とを含む、請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  6. 前記冷凍サイクル装置は、
    前記冷凍機油の前記第1熱交換部を通過する流量と前記第2熱交換部を通過する流量との割合を変更するように構成される流量調整機構をさらに備える、請求項5に記載の冷凍サイクル装置。
  7. 前記圧縮機内の前記冷凍機油の不足を検出するセンサと、
    前記温度検出器の出力と前記センサの出力とに応じて、前記弁の開度を調整する制御部をさらに備える、請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
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