JP6094544B2 - 触媒付パティキュレートフィルタ及びその製造方法 - Google Patents

触媒付パティキュレートフィルタ及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6094544B2
JP6094544B2 JP2014170350A JP2014170350A JP6094544B2 JP 6094544 B2 JP6094544 B2 JP 6094544B2 JP 2014170350 A JP2014170350 A JP 2014170350A JP 2014170350 A JP2014170350 A JP 2014170350A JP 6094544 B2 JP6094544 B2 JP 6094544B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alkaline earth
earth metal
alumina
catalyst
active oxygen
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2014170350A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016043323A (ja
Inventor
知也 滝沢
知也 滝沢
原田 浩一郎
浩一郎 原田
誉士 馬場
誉士 馬場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP2014170350A priority Critical patent/JP6094544B2/ja
Priority to PCT/JP2015/002448 priority patent/WO2016031102A1/ja
Priority to US15/305,423 priority patent/US10105627B2/en
Priority to DE112015003878.7T priority patent/DE112015003878T5/de
Publication of JP2016043323A publication Critical patent/JP2016043323A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6094544B2 publication Critical patent/JP6094544B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は触媒付パティキュレートフィルタ及びその製造方法に関する。
ディーゼルエンジンやリーンバーンガソリンエンジンの排気ガス中には炭素を主成分とするパティキュレート(微粒子状のパティキュレートマター)が含まれている。そこで、排気ガス通路にフィルタを配置してパティキュレートを捕集するとともに、その捕集量が多くなったときに、パティキュレートを燃焼させてフィルタから除去することにより、フィルタを再生することが行なわれている。そして、パティキュレートの燃焼を促進するためにフィルタ本体に触媒が担持されている。
上記触媒としてはアルミナにPtを担持させたPt/アルミナ触媒が知られている。特許文献1には、所定の粒径分布をもつ粒状材料をフィルタ本体に担持させた後、その粒状材料にPt溶液を含浸させてPtを担持することが記載されている。その粒状材料としてはγ−アルミナ、セリア等があげられ、また、その粒状材料は、NOxの吸収還元能を付与するために、アルカリ土類金属を含有してもよいことが当該文献に記載されている。
特開2005−152774号公報
アルカリ土類金属は排気ガス中のNOxを吸蔵して、硝酸塩を生成する。このアルカリ土類金属をフィルタ本体に担持させると、NOxを吸蔵して生成した硝酸塩の分解に伴って放出される活性な酸素によってパティキュレートが酸化され、この反応によりパティキュレートの燃焼が促進されると考えられる。
本発明者は、Ptを担持した活性アルミナと活性酸素放出材(排気ガス中の酸素を取り込み該酸素を活性な酸素として放出する酸化物)を混合してフィルタ本体にコーティングした後、アルカリ土類金属塩を水溶液にしてコーティング層に含浸させて担持させた。そして、パティキュレートの燃焼試験を行ったところ、アルカリ土類金属の使用によってパティキュレート燃焼性能の改善が認められたが、その燃焼改善効果は予想に反して低かった。
本発明者は、アルカリ土類金属によるパティキュレートの燃焼改善効果が予想に反して小さい原因を調べるべく実験を重ねた。その結果、上述のアルカリ土類金属の担持方法では、アルカリ土類金属が活性アルミナと活性酸素放出材に略均等に担持されるところ、活性酸素放出材に担持されたアルカリ土類金属がパティキュレートの燃焼に関してマイナス効果を生んでいると認められた。すなわち、活性酸素放出材に対するアルカリ土類金属の担持量が多くなると、活性酸素放出材の活性酸素放出量が少なくなり、或いは活性酸素放出材表面の活性点が覆われ、その結果、アルカリ土類金属がパティキュレートの燃焼改善効果が思ったより低くなっていると認められた。
そこで、本発明は、アルカリ土類金属がパティキュレートの燃焼促進に効果的に働くように触媒を調製し、Pt等の触媒金属の使用量を抑え、触媒の低コスト化を図ることを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するために、アルカリ土類金属を活性アルミナに多く担持させ、活性酸素放出材に対するアルカリ土類金属の担持量を少なくした。
ここに提示する触媒付パティキュレートフィルタは、排気ガス中のパティキュレートを捕集するフィルタ本体の排気ガス通路壁に、パティキュレート燃焼用の触媒が設けられたものであり、
上記触媒は、活性アルミナと、排気ガス中の酸素を取り込み該酸素を活性な酸素として放出する2種以上の酸化物よりなる活性酸素放出材と、触媒金属と、アルカリ土類金属とを含有し、
上記活性アルミナ及び上記活性酸素放出材各々に上記アルカリ土類金属が担持されており、
上記活性酸素放出材として、Ce含有複合酸化物とCe非含有Zr系複合酸化物とを備え、
上記活性アルミナに担持されているアルカリ土類金属量は、上記Ce含有複合酸化物に担持されているアルカリ土類金属量と上記Ce非含有Zr系複合酸化物に担持されているアルカリ土類金属量の合計量よりも多く、
上記活性酸素放出材に担持されている上記アルカリ土類金属の当該活性酸素放出材に対する質量比が、1質量%以下であって、上記活性アルミナに担持されている上記アルカリ土類金属の当該活性アルミナに対する質量比よりも小さいことを特徴とする。
上記触媒付パティキュレートフィルタでは、活性アルミナ及び活性酸素放出材各々に担持されたアルカリ土類金属が排気ガス中のNOxをトラップする。このとき、アルカリ土類金属は炭酸塩から硝酸塩になる。フィルタの再生時(パティキュレートの燃焼除去時)には排気ガス温度の上昇に伴って、当該硝酸塩が分解され、この硝酸塩の分解で放出される活性な酸素と、活性酸素放出材から放出される活性な酸素とが酸化剤となって触媒金属によるパティキュレートの燃焼が促進される。
ここに、上記触媒のアルカリ土類金属量が多くなると、それだけ硝酸塩の分解で放出される活性な酸素量が多くなるから、パティキュレートの燃焼促進に有利になる。しかし、先に説明したように、活性酸素放出材は、そのアルカリ土類金属担持量が多くなると、活性な酸素の放出が抑えられ、パティキュレートの燃焼促進に不利になる。
そうして、本発明者は、さらなる研究によって、アルカリ土類金属が活性酸素放出材に少量担持される限りにおいては活性な酸素の放出性が阻害されることはなく、かえって、そのアルカリ土類金属の少量担持によって、パティキュレートの燃焼促進が図れることを見いだした(この点は後述する。)。
そこで、本発明では、活性アルミナの比表面積が大きい点に着目して、この活性アルミナに対するアルカリ土類金属の担持量を多くする一方、フィルタ再生時に活性な酸素を放出するという活性酸素放出材の特性に鑑みて、この活性酸素放出材にはアルカリ土類金属を少量担持するようにしている。よって、本発明によれば、パティキュレートの燃焼促進に有効な活性酸素放出材の活性酸素放出能を低下させることなく、触媒全体での硝酸塩の分解で放出される活性な酸素量を多くすることが可能になり、さらには、活性酸素放出材の活性酸素放出能を高めることが可能になり、触媒金属量を多くすることなく、パティキュレートをフィルタ本体から効率良く燃焼除去することができるようになる
こに、Ce含有複合酸化物は、Ceの価数変化を伴う反応が可逆的に進行することによって排気ガス中の酸素を吸蔵して活性な酸素として放出し、Ce非含有Zr系複合酸化物は、高いイオン伝導性を持ち、酸素交換反応によって周囲から酸素を内部に取り込んで活性な酸素を放出する。
そうして、上記活性酸素放出材に担持されている上記アルカリ土類金属の当該活性酸素放出材に対する質量比が1質量%以下であることにより、活性酸素放出材の機能を損なうことを抑えながら、該活性酸素放出材に担持されているアルカリ土類金属をパティキュレートの燃焼促進に活用することができ、さらには活性酸素放出材の活性酸素放出能を高めることができる。当該質量比の下限は例えば0.05質量%程度を目安にすればよい。
上記活性アルミナに担持されている上記アルカリ土類金属の当該活性アルミナに対する質量比は3質量%以上14質量%以下であることが好ましい。これにより、触媒によるパティキュレート燃焼性能が高くなる。ここに、活性アルミナに対するアルカリ土類金属の担持量が多くなると、活性アルミナに担持されている触媒金属がアルカリ土類金属で覆われ、触媒の活性が低くなる。より好ましい質量比は5質量%以上12質量%以下である。
上記アルカリ土類金属としては、Mg、Ca、Sr又はBaを採用することが好ましく、1種類のアルカリ土類金属を単独で用いてもよく、2種以上のアルカリ土類金属を併用してもよく、特に上記アルカリ土類金属として少なくともSrを含有することが好ましい。
上記触媒金属としては、Pt及びPdの少なくとも一方を含有することが好ましい。これにより、パティキュレートの燃焼促進に有利になる。
また、ここに提示する、排気ガス中のパティキュレートを捕集するフィルタ本体の排気ガス通路壁に、パティキュレート燃焼用の触媒が設けられている触媒付パティキュレートフィルタの製造方法は、
活性アルミナ、排気ガス中の酸素を取り込み該酸素を活性な酸素として放出する活性酸素放出材としてのCe含有複合酸化物及びCe非含有Zr系複合酸化物、アルカリ土類金属、並びに触媒金属を準備する工程と、
上記アルカリ土類金属の全量を上記活性アルミナに担持する工程と、
上記アルカリ土類金属を担持した上記活性アルミナと上記アルカリ土類金属を担持していない上記活性酸素放出材とを混合したスラリーを形成することにより、上記活性アルミナから上記スラリーに溶出した上記アルカリ土類金属の一部が上記活性酸素放出材に担持されるようにする工程と、
上記スラリーを上記フィルタ本体にコーティングする工程と、
上記触媒金属を、上記スラリーを形成する前に上記活性アルミナ及び上記活性酸素放出材に担持し、又は上記スラリーを上記フィルタ本体にコーティングした後に当該コーティング層に担持する工程とを備え
上記活性アルミナに担持されているアルカリ土類金属量が、上記Ce含有複合酸化物に担持されているアルカリ土類金属量と上記Ce非含有Zr系複合酸化物に担持されているアルカリ土類金属量の合計量よりも多く、且つ、
上記活性酸素放出材に担持されている上記アルカリ土類金属の当該活性酸素放出材に対する質量比が、1質量%以下であって、上記活性アルミナに担持されている上記アルカリ土類金属の当該活性アルミナに対する質量比よりも小さい触媒付パティキュレートフィルタを得ることを特徴とする。
この製造方法によれば、アルカリ土類金属を担持した活性アルミナとアルカリ土類金属を担持していない活性酸素放出材とを混合したスラリーを形成したときに、活性アルミナに担持されたアルカリ土類金属の一部がスラリーに溶出して、活性酸素放出材に担持される。スラリーに溶出するアルカリ土類金属の量は少ないから、活性酸素放出材には少量のアルカリ土類金属が担持されることになる。よって、活性酸素放出材に担持されているアルカリ土類金属の当該活性酸素放出材に対する質量比が、活性アルミナに担持されているアルカリ土類金属の当該活性アルミナに対する質量比よりも小さい触媒を得ることができる。
また、上述の如き溶出担持法を採用するから、上記スラリーを形成する前に活性アルミナ及び活性酸素放出材各々にアルカリ土類金属を担持する必要がなく、つまり、活性アルミナのみにアルカリ土類金属を担持させておけばよく、製造工程の簡素化、製造コストの低減に有利になる。
本発明の触媒付パティキュレートフィルタによれば、活性アルミナ及び活性酸素放出材としてのCe含有複合酸化物及びCe非含有Zr系複合酸化物各々にアルカリ土類金属が担持され、上記活性アルミナに担持されているアルカリ土類金属量は、上記Ce含有複合酸化物に担持されているアルカリ土類金属量と上記Ce非含有Zr系複合酸化物に担持されているアルカリ土類金属量の合計量よりも多く、上記活性酸素放出材に担持されているアルカリ土類金属の当該活性酸素放出材に対する質量比が、1質量%以下であって、活性アルミナに担持されているアルカリ土類金属の当該活性アルミナに対する質量比よりも小さいから、活性酸素放出材の機能を大きく損なうことなく、アルカリ土類金属からなる硝酸塩の分解で放出される活性な酸素によって、パティキュレートの燃焼を促進することができ、さらには、活性酸素放出材の活性酸素放出能を高めることができ、フィルタの再生に要する時間の短縮、ひいてはエンジンの燃費の改善に有利になる。また、触媒金属の使用量を減らすことが可能になり、コスト低減に有利になる。
本発明の触媒付パティキュレートフィルタの製造方法によれば、アルカリ土類金属を担持した活性アルミナとアルカリ土類金属を担持していない活性酸素放出材とを混合したスラリーを形成することにより、活性アルミナからスラリーに溶出したアルカリ土類金属の一部を活性酸素放出材に担持させるようにしたから、活性酸素放出材に担持されているアルカリ土類金属の当該活性酸素放出材に対する質量比が、活性アルミナに担持されているアルカリ土類金属の当該活性アルミナに対する質量比よりも小さい触媒を得ることができ、しかも、スラリーを形成する前には活性アルミナのみにアルカリ土類金属を担持させておけばよく、製造工程の簡素化、製造コストの低減に有利になる。
触媒付フィルタをエンジンの排気ガス通路に配置した図。 同フィルタを模式的に示す正面図。 同フィルタを模式的に示す縦断面図。 同フィルタの排気ガス通路壁を模式的に示す拡大断面図。 同フィルタの触媒の構成を模式的に示す断面図。 La含有アルミナと純アルミナとの細孔分布を示す図。 実施例及び比較例のカーボン燃焼性能を示すグラフ図。 Pt担持アルミナ(Sr担持なし)とPt及びSr少量担持アルミナの内部酸素放出量を示すグラフ図。 図7の実施例データについてSr担持量を質量%に換算して示す図。 Ptのみを担持した活性アルミナ粉末とPt及び各種のアルカリ土類金属を担持した活性アルミナ粉末のカーボン燃焼に伴う発熱ピークのピークトップ温度を示すグラフ図。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1に示すように、触媒付パティキュレートフィルタ(以下、単に「触媒付フィルタ」という。)10は、ディーゼルエンジン等の排気ガス通路11に配置され、排気ガス中のパティキュレート(以下、「PM」という。)を捕集する。フィルタ10よりも排気ガス流の上流側の排気ガス通路11には、酸化物等からなるサポート材にPt等の触媒金属を担持した酸化触媒(図示省略)を配置することができる。
[フィルタの構造]
図2及び図3に模式的に示すように、触媒付フィルタ10は、ハニカム構造をなしており、互いに平行に延びる多数の排気ガス通路12、13を備えている。下流端が栓14により閉塞された排気ガス流入路12と、上流端が栓14により閉塞された排気ガス流出路13とが交互に設けられ、排気ガス流入路12と排気ガス流出路13とは薄肉の隔壁15を介して隔てられている。図2においてハッチングを付した部分は排気ガス流出路13の上流端の栓14を示している。
触媒付フィルタ10は、隔壁15を含むフィルタ本体がコージェライト、SiC、Si、サイアロン、AlTiOのような無機多孔質材料から形成されている。排気ガス流入路12内に流入した排気ガスは図3に矢印で示したように周囲の隔壁15を通って隣接する排気ガス流出路13内に流出する。図4に示すように、隔壁15は排気ガス流入路12と排気ガス流出路13とを連通する微小な細孔(排気ガス通路)16を有し、この細孔16を排気ガスが通る。PMは主に排気ガス流入路12及び細孔16の壁部に捕捉され堆積する。
上記フィルタ本体の排気ガス通路(排気ガス流入路12、排気ガス流出路13及び細孔16)を形成する壁面には触媒20がコーティングされている。なお、排気ガス流出路13側の壁面に触媒を設けることは必ずしも要しない。
[触媒について]
次に、触媒20の構成について説明する。
図5に模式的に示すように、触媒20は、複数種の活性アルミナ21,22と排気ガス中の酸素を取り込み該酸素を活性な酸素として放出する複数種の活性酸素放出材23,24を含有する。以下、具体的に説明する。
本実施形態は、2種類の活性アルミナ21,22を有し、それらは共にγ−アルミナを主成分とし、それらのうちの一方は添加物を含まない純アルミナ(第1アルミナ)21であり、他方は添加物としてのLaを約4質量%含有するLa含有アルミナ(第2アルミナ)22である。純アルミナ21及びLa含有アルミナ22には、それぞれ触媒金属としてのPt25とアルカリ土類金属26が担持されている。
触媒金属としては、Pt25に限らず、Pd等の他の触媒金属を用いてもよく、或いは複数種の触媒金属を担持させるようにしてもよい。本実施形態において、触媒20は、Pt25を担持した活性アルミナ21,22を含有するため、NOを高効率でNOに酸化でき、PMの燃焼促進に有利になる。また、本実施形態では、活性アルミナとして、嵩高いLa含有アルミナ22だけでなく純アルミナ21も用いているため、La含有アルミナ22のみを用いる場合に比べて、トータルの嵩高さを抑えることができ、触媒付フィルタの排気ガス通路の目詰まり防止に有利になる。
本実施形態は、2種類の活性酸素放出材23,24を有する。一方の活性酸素放出材23はCe含有複合酸化物よりなり、他方の活性酸素放出材24はCe非含有Zr系複合酸化物よりなる。本実施形態では、一方の活性酸素放出材23として、CeZrNd複合酸化物の結晶格子又は格子間にRhが固溶したRhドープCeZrNd複合酸化物(RhドープCeZrNdO)を採用し、他方の活性酸素放出材24として、ZrNdPr複合酸化物(ZrNdPrO)を採用している。活性酸素放出材23,24にもPt25及びアルカリ土類金属26が担持されている。
活性酸素放出材23,24各々に担持されているアルカリ土類金属26の当該活性酸素放出材23,24各々に対する質量比は、活性アルミナ21,22各々に担持されているアルカリ土類金属26の当該活性アルミナ21,22各々に対する質量比よりも小さい。また、活性アルミナ21,22に担持されているアルカリ土類金属26の合計量は、活性酸素放出材23,24に担持されているアルカリ土類金属の合計量よりも多い。
Ce非含有のZr系複合酸化物よりなる活性酸素放出材24は、平均細孔径が20nm以上60nm以下のものを用いることが好ましい。触媒付フィルタ10では触媒重量当たりのガス空間速度が非常に大きくなるが、細孔径が比較的に大きい活性酸素放出材24を用いると、その表面に排気ガスが接触するだけでなく、排気ガスが細孔部にも接触し易くなるから、活性な酸素を効率良く発生できる。その結果、PMの燃焼促進に有利になる。
好ましい態様では、上記複数種の活性アルミナ21,22の総担持量が4g/L以上10g/L以下、Ce系複合酸化物よりなる活性酸素放出材23の担持量が4g/L以上10g/L以下、Ce非含有Zr系複合酸化物よりなる活性酸素放出材24の担持量が6g/L以上15g/L以下である。
複数の活性アルミナ21,22として上記純アルミナとLa含有アルミナを用いるとき、両者の質量比は純アルミナ/La含有アルミナ=1/8以上4/1以下とすることが好ましい。混合された複数種の活性アルミナ21,22に対するPt25の総担持量は0.3g/L以上0.4g/L以下とすることが好ましい。活性酸素放出材23,24各々に対するPtの担持量は0.07g/L以上1.0g/L以下とすることが好ましい。活性アルミナ21,22及び活性酸素放出材23,24に対するアルカリ土類金属の担持量については後述する。
[PM燃焼促進のメカニズムの推測等]
排気ガス温度が高くなると、フィルタ本体に捕集されたPMは、活性アルミナ21,22や活性酸素放出材23,24に担持されているPt25の触媒作用によって燃焼する。活性アルミナ21,22にPtが担持されてなるPt担持アルミナは、排気ガス中のNOをNOに酸化する機能を有し、このNOがPMを燃焼させる酸化剤となるため、PMの燃焼が促進される。
活性酸素放出材23,24は活性な酸素を放出することによってPMの燃焼を促進する。ここに、Ce非含有Zr系複合酸化物24は、酸素交換反応によって周囲から酸素を内部に取り込んで活性な酸素を放出する。よって、このZr含有複合酸化物24に担持されたPtは活性の高い酸化状態に保たれ、優れたPM燃焼性能を有することとなる。一方、Ce含有複合酸化物23は、高い酸素吸蔵放出能を有し、PMの燃焼に伴ってその燃焼部位の酸素が局部的に消費されても、このCe含有複合酸化物23によって酸素が速やかに補われてPM燃焼が維持される。
活性アルミナ21,22や活性酸素放出材23,24に担持されているアルカリ土類金属26は、NOxを吸蔵していないときは炭酸塩になっており、排気ガス中のNOxを硝酸塩の形態で吸蔵し(例えばSrの場合、SrCO←→Sr(NO))、又はNOxを吸着する。そして、排気ガス温度の上昇に伴って、その硝酸塩が分解され、この硝酸塩の分解で放出される活性な酸素によって、パティキュレートの燃焼が促進される。
また、触媒付フィルタは、活性アルミナとして、純アルミナ21とLa含有アルミナ22を混合して用いたことにより次の特徴を有する。
図6に純アルミナ21及びLa含有アルミナ22の細孔分布の測定結果(SIMADZU,micrometrics TriStar3000を使用)を示すように、純アルミナ21の細孔分布は細孔径10nm付近にシャープなピークがある。一方、La含有アルミナ22の細孔分布は10nm付近からそれ以上の大きさにわたるブロードなピークを有し、径が10nmを超える細孔が多く含まれている。図6の例では、純アルミナ21の平均細孔径は10.07nmであり、その平均細孔容積は0.537cm/gであり、La含有アルミナ22の平均細孔径は13.15nmであり、その平均細孔容積は0.822cm/gである。
このように純アルミナ21の場合、La含有アルミナ22に比べて細孔径が小さいから、その表面に担持されるPt25が多くなる。その結果、純アルミナ21によれば、排気ガスがPt25に接触し易くなってNOが多く生成されるため、PMの燃焼促進に有利である。また、純アルミナ21は、La含有アルミナ22(塩基性)とは違って、両性であって酸点を有するから、Pt25を結合する力が強い。そのため、Pt25が高温排ガスに晒されても凝集し難く、良好なPM燃焼性が長期間維持されることになる。
一方、La含有アルミナ22は純アルミナ21に比べて、嵩比重が小さい、つまり嵩高であるが、耐熱性が高いという特性を有する。また、嵩高であるということは、ガス拡散性が良く、排気ガスとの接触が良好であることを意味する。
従って、純アルミナ21とLa含有アルミナ22の混合により、La含有アルミナ22によって触媒の耐熱性、ガス拡散性を確保しながら、純アルミナ21によってPM燃焼性を高めることができる。しかも、純アルミナ21の使用により、活性アルミナ全体としての嵩高さが抑えられる。つまり、触媒ボリュームが大きくなることが避けられ、ひいてはフィルタの排気ガス通路が狭くなることが避けられる。よって、触媒付フィルタによるエンジンの背圧上昇が抑えられるため、また、フィルタの目詰まりを生じ難くなってフィルタ再生処理の頻度が低くなるため、燃費の悪化が避けられる。
[触媒付フィルタの製造方法]
La含有アルミナ及び純アルミナ等の活性アルミナとしては、それぞれ市販されている粉末を用いることができる。また、活性酸素放出材23としてのRhドープCeZrNd複合酸化物及び活性酸素放出材24としてのZrNdPr複合酸化物は、以下の調製方法により得ることができる。
−RhドープCeZrNd複合酸化物の調製−
硝酸セリウム6水和物とオキシ硝酸ジルコニル溶液と硝酸ネオジム6水和物と硝酸ロジウム溶液をイオン交換水に溶かす。この硝酸塩溶液に28質量%アンモニア水の8倍希釈液を混合して中和させることにより、共沈物を得る。この共沈物を含む溶液を遠心分離器にかけて上澄み液を除去する脱水操作と、イオン交換水を加えて撹拌する水洗操作とを交互に必要回数繰り返す。最終的に脱水を行った後の共沈物を、大気中において150℃で一昼夜乾燥させた後、ボールミルにより粉砕する。その後、大気中において500℃で2時間焼成することによりRhドープCeZrNd複合酸化物粒子材を得ることができる。
−ZrNdPr複合酸化物の調製−
硝酸プラセオジウム6水和物とオキシ硝酸ジルコニル溶液と硝酸ネオジム6水和物をイオン交換水に溶かす。この硝酸塩溶液に28質量%アンモニア水の8倍希釈液を混合して中和させることにより、共沈物を得る。この共沈物を含む溶液を遠心分離器にかけて上澄み液を除去する脱水操作と、イオン交換水を加えて撹拌する水洗操作とを交互に必要回数繰り返す。最終的に脱水を行った後の共沈物を、大気中において150℃で一昼夜乾燥させた後、ボールミルにより粉砕する。その後、大気中において500℃で2時間焼成することによりZrNdPr複合酸化物を得ることができる。
−活性酸素放出材へのPtの担持−
RhドープCeZrNd複合酸化物とZrNdPr複合酸化物を混合し、これにイオン交換水を加えてスラリー状にし、これをスターラー等により十分に攪拌する。この攪拌を続けながら、そのスラリーに所定量エタノールアミンPt(ヘキサヒドロキソ白金(IV)酸エタノールアミン溶液)を滴下し、十分に攪拌する。その後、加熱しながらさらに攪拌を続け、水分を完全に蒸発させる。蒸発後、得られた乾固物を粉砕し、大気中において500℃で2時間焼成する。これにより、Ptがそれぞれの複合酸化物粒子材に担持されてなる触媒粉末が得られる。
−活性アルミナへのPt及びアルカリ土類金属の担持−
複数種の活性アルミナ(純アルミナ及びLa含有アルミナ)を混合し、イオン交換水を加えてスラリー状にし、それをスターラー等により十分に撹拌する。続いて、撹拌しながらそのスラリーに所定量のエタノールアミンPtを滴下し、さらに、攪拌しながらそのスラリーに所定量のアルカリ土類金属塩の溶液(例えばアルカリ土類金属の酢酸塩をイオン交換水に溶かした液)を滴下し、十分に撹拌する。その後、加熱しながらさらに撹拌を続けて、水分を完全に蒸発させる。蒸発後、得られた乾固物を粉砕し、大気中において500℃で2時間焼成する。これにより、Pt及びアルカリ土類金属の炭酸塩がそれぞれの活性アルミナに担持された触媒粉末が得られる。当該工程において、触媒20が含有すべきアルカリ土類金属の全量を活性アルミナに担持しておく。
ここに、エタノールアミンPtは、エタノールアミンとPtとの錯体であり、ニトロ基とアミン基とがPtを中心として配位する平面四角形分子構造のPt原料(Pt−Pソルト)と比較して、ヒドロキシル基がPtを中心として配位する八面体形分子構造をとる。加えて、エタノールアミンが(NHOH)が上記Pt−ヒドロキシル基錯体の周囲に存在するため、錯体が大きい。従って、エタノールアミンPtを用いるとその錯体の多くが活性アルミナや活性酸素放出材の細孔内に入り込むことなく、それらの表面上に担持される。すなわち、多くのPtをそれらサポート材の表面に配置することができる。その結果、Ptと排気ガスとの接触率を大きくでき、Ptによる排気ガス中のNOの酸化効率を向上できてNO生成量を増大できる。その結果、PM燃焼効率を向上できる。
−フィルタ本体への触媒粉末のコーティング−
活性アルミナ触媒粉末(純アルミナ及びLa含有アルミナ各々にPt及びアルカリ土類金属を担持してなる粉末)と活性酸素放出材粉末(RhドープCeZrNd複合酸化物及びZrNdPr複合酸化物各々にPtを担持してなる粉末)を混合する。得られた混合粉末にジルコニアバインダ溶液及びイオン交換水を加え、混合してスラリー状にする。そして、ボールミルによって個数平均粒径200nm以上400nm以下程度(好ましくは300nm程度)になるまで粉砕し、このスラリーをフィルタ本体にコーティングする。そして、大気中において150℃で乾燥させた後、大気中において500℃で2時間の焼成を行なう。これにより、触媒付フィルタが得られる。
ここに、活性アルミナ触媒粉末及び活性酸素放出材を混合したスラリーを形成したときに、活性アルミナからアルカリ土類金属の一部がスラリーに溶出して活性酸素放出材(RhドープCeZrNd複合酸化物及びZrNdPr複合酸化物)に担持される。
[実施例及び比較例]
アルカリ土類金属としてSrを採用し、上記触媒付フィルタの製造方法によって、表1に示すように活性アルミナに対するSr担持量が異なる実施例1−6の各フィルタを調製し、また、別に比較例1−7の各フィルタを調製した。実施例及び比較例で使用したフィルタ本体、活性アルミナ、活性酸素放出材の諸元は表2のとおりである。
実施例の場合、上述の如く、活性アルミナからアルカリ土類金属の一部がスラリーに溶出して活性酸素放出材に担持されるが、実験によれば、活性アルミナに当初担持したアルカリ土類金属の約10質量%がスラリーに溶出して、活性酸素放出材及びバインダに担持される。表1の各実施例の活性アルミナに対するSr担持量及び活性酸素放出材に対するSr担持量は、予め活性アルミナに担持させたSr総量の90質量%が活性アルミナに残り、Sr総量の8%がスラリーを介して活性酸素放出材に担持されるとみなして計算した値である。
比較例1は、活性アルミナにPtのみを担持し、このPtを担持した活性アルミナとPtを担持した活性酸素放出材とを混合してフィルタ本体にコーティングしたものである。比較例2−7は、そのコーティング層にSr溶液を含浸させることによって、Srを活性アルミナと活性酸素放出材に担持させるようにしたものである。比較例2−7の具体的な調製方法は次のとおりである。
すなわち、複数種の活性アルミナ(純アルミナ及びLa含有アルミナ)を混合し、イオン交換水を加えてスラリー状にし、それをスターラー等により十分に撹拌する。続いて、撹拌しながらそのスラリーに所定量のエタノールアミンPtを滴下し、十分に撹拌する。その後、加熱しながらさらに撹拌を続けて、水分を完全に蒸発させる。蒸発後、得られた乾固物を粉砕し、大気中において500℃で2時間焼成する。これにより、Ptがそれぞれの活性アルミナに担持された触媒粉末を得る。
この活性アルミナ(純アルミナ及びLa含有アルミナ)にPtのみを担持した触媒粉末と上述の活性酸素放出材粉末(RhドープCeZrNd複合酸化物及びZrNdPr複合酸化物各々にPtを担持してなる粉末)を混合し、この混合粉末にジルコニアバインダ溶液及びイオン交換水を加え、混合してスラリー状にする。このスラリーをフィルタ本体にコーティングし、大気中において150℃で乾燥させる。そして、フィルタ本体の上記コーティング層に所定量のSr溶液(Srの酢酸塩をイオン交換水に溶かした液)を含浸させ、大気中において500℃で2時間の焼成を行なう。
[実施例及び比較例のPM燃焼性能評価]
実施例1−6及び比較例1−7の各フィルタに大気中で800℃の温度に24時間保持するエージングを行なった後、各フィルタのPM燃焼性能を調べた。
まず、5g/L相当のカーボンブラックにイオン交換水を加え、スターラーを用いて攪拌することによりカーボンブラックを充分に分散させた。得られたスラリーに上記エージング処理したフィルタの入口端部を浸漬させるとともに、出口端部からアスピレータによる吸引を行なった。この吸引により除去できない水分は、当該フィルタのスラリーに浸漬させた側の端面からのエアーブローで除去した。そして、150℃の温度で2時間保持することによりフィルタを乾燥させた。
得られた各フィルタを固定床式のモデルガス流通装置に取り付け、Nガスをフィルタに流しながらフィルタ入口のガス温度を常温から580℃まで上昇させた。温度が580℃で安定した後、その温度を維持した状態で、ガス組成を「7.5%O+300ppmNO+N(バランスガス)」に切り換え、当該モデルガスの空間速度を40000/hとしてフィルタに流した。そして、カーボンの燃焼により生成されるCO及びCOのモデルガス中の濃度を測定することにより、フィルタにおけるカーボン燃焼量の経時変化を測定した。そして、カーボンが90%燃焼するまでに要した時間を求めた。
結果を図7に示す。同図から明らかなように、Srの一部を活性アルミナからスラリーに溶出させて活性酸素放出材に担持させた実施例は、Srを活性アルミナ及び活性酸素放出材に含浸担持させた比較例よりもカーボン90%燃焼に要する時間が短い。比較例では、Srが活性酸素放出材に多く担持されているため、PMの酸化剤となる活性な酸素を生成するにも拘わらず、PM燃焼性が実施例よりも悪くなっているのは、次のことが原因になっていると考えられる。
比較例では、活性酸素放出材に担持されているSrが多いことから、活性酸素放出材としてのRhドープCeZrNd複合酸化物及びZrNdPr複合酸化物の表面がSrで覆われた状態になる。そのため、RhドープCeZrNd複合酸化物の酸素吸蔵放出がSrによって妨げられ、また、ZrNdPr複合酸化物の酸素交換反応がSrによって妨げられ、活性な酸素の放出性が悪くなったと考えられる。また、RhドープCeZrNd複合酸化物やZrNdPr複合酸化物の活性点がSrによって潰され、PM燃焼性が低下したと考えられる。
これに対して、実施例の場合は、比較例と同じく、活性酸素放出材にSrが担持されているものの、その担持量が少ないことから、活性酸素放出材の機能低下が避けられ、かえって、Srによって活性な酸素の放出が促されてPM燃焼性が高くなったと考えられる。
実際、ZrNdPr複合酸化物にPtのみを担持させた試料AとZrNdPr複合酸化物にPtと少量のSrを担持させた試料Bを作製し、両試料の内部酸素放出性能をみたところ、図8に示すように、少量のSrを担持させた試料Bの方が内部酸素放出量が多いという結果が得られた。
ここに、試料AはZrNdPr複合酸化物(ZrO:NdO:PrO=70:12:18(mol%))にPtを0.1質量%担持したものである。試料Bは同じ組成のZrNdPr複合酸化物にPtを0.1質量%、Srを1質量%担持したものである。内部酸素放出量は次のようにして測定した。
試料粉末80mgとカーボンブラック20mgをめのう乳鉢の自重だけで1分間混合(タイトコンタクト)する。この混合粉末を25mg秤量し、シリカウールに挟み込みながら,石英管に詰める。3.5%182/He気流中(トータル流量100cc/分)で10℃/分にて昇温試験を行なう。材料内部の16O及び気流中の18Oによるカーボンの酸化反応で生成されるCO2種(C162,C182,C1618O)の濃度を四重極質量分析計により測定する。16Oを含むCO2種(C162,C182)の濃度に基いて、カーボン燃焼に使用された酸化物表面もしくはバルクから放出した活性な酸素16Oの量を求める。
図7の実施例データについてSr担持量を質量%に換算して図9に示すように、Srの活性アルミナに対する質量比は3質量%以上14質量%以下であることが好ましいことがわかる。
[他のアルカリ土類金属]
Ptを担持させた活性アルミナ粉末試料と、各々Pt及び1種類のアルカリ土類金属の炭酸塩を担持した4種類の活性アルミナ粉末試料を準備した。各試料とカーボンブラック20mgをめのう乳鉢の自重だけで1分間混合(タイトコンタクト)した。各混合粉末を5mg秤量し、アルミナパンを用いてDTA熱分析装置に設置した。「20%O+500ppmNO/N」の気流(トータル流量100cc/分)で10℃/分にて昇温試験を行なった。DTA分析におけるリファレンスには市販のα−アルミナ粉末を使用した。カーボンの燃焼に伴う発熱ピークのピークトップ温度を読み取った。
結果を図10に示す。アルカリ土類金属を担持した試料はアルカリ土類金属非担持の試料よりもDTAピークトップ温度が低くなっており、アルカリ土類金属の担持によってPMの燃焼性が良くなることがわかる。DTAピークトップ温度は、Mg→Sr→Ca→Baの順で低くなっており、Baを担持させたときにPMの燃焼開始温度が最も低くなることがわかる。
上記実施形態では活性アルミナ及び活性酸素放出材に1種類のアルカリ土類金属を担持するようにしたが、2種以上のアルカリ土類金属を担持させるようにしてもよい。
10 触媒付フィルタ
11 排気ガス通路
12 排気ガス流入路(フィルタの排気ガス通路)
13 排気ガス流出路(フィルタの排気ガス通路)
14 栓
15 隔壁(排気ガス通路壁)
16 細孔(フィルタの排気ガス通路)
20 触媒
21 純アルミナ(活性アルミナ)
22 La含有アルミナ(活性アルミナ)
23 Ce非含有Zr系複合酸化物
24 Ce含有複合酸化物
25 Pt(白金)
26 アルカリ土類金属

Claims (5)

  1. 排気ガス中のパティキュレートを捕集するフィルタ本体の排気ガス通路壁に、パティキュレート燃焼用の触媒が設けられている触媒付パティキュレートフィルタであって、
    上記触媒は、活性アルミナと、排気ガス中の酸素を取り込み該酸素を活性な酸素として放出する2種以上の酸化物よりなる活性酸素放出材と、触媒金属と、アルカリ土類金属とを含有し、
    上記活性アルミナ及び上記活性酸素放出材各々に上記アルカリ土類金属が担持されており、
    上記活性酸素放出材として、Ce含有複合酸化物とCe非含有Zr系複合酸化物とを備え、
    上記活性アルミナに担持されているアルカリ土類金属量は、上記Ce含有複合酸化物に担持されているアルカリ土類金属量と上記Ce非含有Zr系複合酸化物に担持されているアルカリ土類金属量の合計量よりも多く、
    上記活性酸素放出材に担持されている上記アルカリ土類金属の当該活性酸素放出材に対する質量比が、1質量%以下であって、上記活性アルミナに担持されている上記アルカリ土類金属の当該活性アルミナに対する質量比よりも小さいことを特徴とする触媒付パティキュレートフィルタ。
  2. 請求項1において、
    上記活性アルミナに担持されている上記アルカリ土類金属の当該活性アルミナに対する質量比が3質量%以上14質量%以下であることを特徴とする触媒付パティキュレートフィルタ。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    上記アルカリ土類金属として少なくともSrを含有することを特徴とする触媒付パティキュレートフィルタ。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一において、
    上記触媒金属としてPt及びPdの少なくとも一方を含有することを特徴とする触媒付パティキュレートフィルタ。
  5. 排気ガス中のパティキュレートを捕集するフィルタ本体の排気ガス通路壁に、パティキュレート燃焼用の触媒が設けられている触媒付パティキュレートフィルタの製造方法であって、
    活性アルミナ、排気ガス中の酸素を取り込み該酸素を活性な酸素として放出する活性酸素放出材としてのCe含有複合酸化物及びCe非含有Zr系複合酸化物、アルカリ土類金属、並びに触媒金属を準備する工程と、
    上記アルカリ土類金属の全量を上記活性アルミナに担持する工程と、
    上記アルカリ土類金属を担持した上記活性アルミナと上記アルカリ土類金属を担持していない上記活性酸素放出材とを混合したスラリーを形成することにより、上記活性アルミナから上記スラリーに溶出した上記アルカリ土類金属の一部が上記活性酸素放出材に担持されるようにする工程と、
    上記スラリーを上記フィルタ本体にコーティングする工程と、
    上記触媒金属を、上記スラリーを形成する前に上記活性アルミナ及び上記活性酸素放出材に担持し、又は上記スラリーを上記フィルタ本体にコーティングした後に当該コーティング層に担持する工程とを備え
    上記活性アルミナに担持されているアルカリ土類金属量が、上記Ce含有複合酸化物に担持されているアルカリ土類金属量と上記Ce非含有Zr系複合酸化物に担持されているアルカリ土類金属量の合計量よりも多く、且つ、
    上記活性酸素放出材に担持されている上記アルカリ土類金属の当該活性酸素放出材に対する質量比が、1質量%以下であって、上記活性アルミナに担持されている上記アルカリ土類金属の当該活性アルミナに対する質量比よりも小さい触媒付パティキュレートフィルタを得ることを特徴とする触媒付パティキュレートフィルタの製造方法。
JP2014170350A 2014-08-25 2014-08-25 触媒付パティキュレートフィルタ及びその製造方法 Expired - Fee Related JP6094544B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014170350A JP6094544B2 (ja) 2014-08-25 2014-08-25 触媒付パティキュレートフィルタ及びその製造方法
PCT/JP2015/002448 WO2016031102A1 (ja) 2014-08-25 2015-05-14 触媒付パティキュレートフィルタ及びその製造方法
US15/305,423 US10105627B2 (en) 2014-08-25 2015-05-14 Particulate filter provided with catalyst and method for manufacturing said filter
DE112015003878.7T DE112015003878T5 (de) 2014-08-25 2015-05-14 Mit Katalysator versehener Partikelfilter und Verfahren zum Herstellen des Filters

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014170350A JP6094544B2 (ja) 2014-08-25 2014-08-25 触媒付パティキュレートフィルタ及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016043323A JP2016043323A (ja) 2016-04-04
JP6094544B2 true JP6094544B2 (ja) 2017-03-15

Family

ID=55634443

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014170350A Expired - Fee Related JP6094544B2 (ja) 2014-08-25 2014-08-25 触媒付パティキュレートフィルタ及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6094544B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6627813B2 (ja) * 2017-03-24 2020-01-08 マツダ株式会社 触媒付きパティキュレートフィルタの製造方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4902487A (en) * 1988-05-13 1990-02-20 Johnson Matthey, Inc. Treatment of diesel exhaust gases
JP4075292B2 (ja) * 2000-07-24 2008-04-16 トヨタ自動車株式会社 パティキュレート浄化触媒
JP4835193B2 (ja) * 2006-02-20 2011-12-14 マツダ株式会社 ディーゼルパティキュレートフィルタ
JP5709005B2 (ja) * 2011-10-26 2015-04-30 トヨタ自動車株式会社 排ガス浄化用触媒及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016043323A (ja) 2016-04-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107530623B (zh) 具有提高的高温和低温性能的贫NOx捕集
JP5954159B2 (ja) 触媒付パティキュレートフィルタ
JP2009106856A (ja) 排ガス成分浄化用触媒材及び同触媒材付パティキュレートフィルタ
JP5023968B2 (ja) 排ガス成分浄化用触媒材及び同触媒材付パティキュレートフィルタ
JP2013117190A (ja) 触媒付きパティキュレートフィルタ
JP5861475B2 (ja) 排ガス成分浄化触媒材及びそれを備えた触媒材付きパティキュレートフィルタ
JP5974850B2 (ja) 触媒付パティキュレートフィルタ
JP2009090237A (ja) 排ガス成分浄化用触媒材及び同触媒材付パティキュレートフィルタ
JP5834925B2 (ja) 触媒付パティキュレートフィルタ
JP5023950B2 (ja) 排ガス成分浄化用触媒材及び同触媒材付パティキュレートフィルタ
JP5954031B2 (ja) 粒子状物質燃焼触媒
JP6094544B2 (ja) 触媒付パティキュレートフィルタ及びその製造方法
JP6627813B2 (ja) 触媒付きパティキュレートフィルタの製造方法
JP6194699B2 (ja) 触媒付パティキュレートフィルタの製造方法
WO2016031102A1 (ja) 触媒付パティキュレートフィルタ及びその製造方法
JP6044605B2 (ja) 触媒付パティキュレートフィルタ及びその製造方法
JP5939140B2 (ja) 触媒付パティキュレートフィルタ
JP5942812B2 (ja) 触媒付パティキュレートフィルタ
JP5029273B2 (ja) パティキュレートフィルタ
JP6202021B2 (ja) 触媒付パティキュレートフィルタ
JP6202022B2 (ja) 触媒付パティキュレートフィルタ
JP5834924B2 (ja) 触媒付パティキュレートフィルタ
JP5949520B2 (ja) 触媒付パティキュレートフィルタ
JP5880160B2 (ja) 触媒付パティキュレートフィルタ
JP6288113B2 (ja) パティキュレートフィルタ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160323

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161018

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161209

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170117

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170130

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6094544

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees