JP6090994B2 - 炭化物の製造方法、及び炭化物の品質検査方法 - Google Patents

炭化物の製造方法、及び炭化物の品質検査方法 Download PDF

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Description

本発明は、炭化機を用いて所望の粉砕性を有する炭化物を製造することができる炭化物の製造方法、及び炭化物の品質検査方法に関する。
近年、資源の有効利用や廃棄物の減量化が求められており、バイオマスを積極的に有効利用することが検討されている。バイオマスの利用形態としては、バイオマスを炭化機により炭化して炭化物とすることが挙げられる(例えば、特許文献1参照)。バイオマスを炭化物とすることで燃料性状や輸送性が向上し、使い勝手のよい燃料となるため、バイオマスの利用が促進される。
炭化機により製造される炭化物は、その炭化物を利用する装置に適した所望の性状であることが望まれる。したがって、炭化機の運転を適切に制御することは、炭化物を均一な性状で製造することや炭化物のコストを低減する観点から非常に重要である。
一方で、原料となる木質バイオマスは、その植物種、燃料形状、水分などの性状が変化するものである。すなわち、所望の性状の炭化物を製造する際には、木質バイオマスの性状に合わせて、炭化させる際の温度や滞留させる時間を変動させなければならない。このように、所望の炭化物を製造するための最適条件を予め定めることは難しい。
したがって、炭化物の仕上がり具合を確認し、その結果を炭化機にフィードバックして運転を調整する必要がある。現状、そのような炭化機のフィードバック制御は、経験によるところが強く、所望の炭化物をより確実に得られるような製造方法が望まれている。さらに、炭化機により製造された炭化物が所望の性状を有しているかを簡易に判定することができる炭化物の品質検査方法も望まれている。
なお、このような問題は、木質系のバイオマスに限らず、草木系、ふん・尿汚泥系、一般食品系のバイオマスにも存在する。
特開2012−205329号公報
本発明は、このような事情に鑑み、所望の性状の炭化物を製造することができる炭化物の製造方法、及び炭化物の性状を簡易に判定することができる炭化物の品質検査方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための第1の態様は、炭化機を用いてバイオマスから炭化物を製造する炭化物の製造方法であって、前記炭化物の色を表す光学特性及び前記炭化物の粉砕性を、当該炭化物を製造した炭化条件ごとに測定したものであるプロファイルを用い、所望の粉砕性を有する炭化物に対応する炭化条件として第1炭化条件を前記プロファイルから特定し、前記炭化機で製造された炭化物の光学特性を測定し、当該光学特性に対応する炭化条件として第2炭化条件を前記プロファイルから特定し、前記第2炭化条件が前記第1炭化条件に一致するように前記炭化機を制御することを特徴とする炭化物の製造方法にある。
かかる第1の態様では、プロファイルを用い、目標炭化物を定めた後は、炭化機で製造された炭化物の光学特性を測定し、その光学特性が目標炭化物の光学特性と一致するように第2炭化条件を調整するので、最終的に目標炭化物の粉砕性を有する所望の炭化物を製造することができる。これにより、経験に依存して炭化機を制御せずにすむので、目標炭化物の製造を自動化・省人化することができ、炭化物の製造に係るランニングコストを低減することができる。このようにランニングコストを低減できるので、バイオマスの利用を促進することができる。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載する炭化物の製造方法において、前記光学特性は、色差計により測定された色差であることを特徴とする炭化物の製造方法にある。
かかる第2の態様では、光学特性として色差を用いるので、簡易に光学特性を得ることができる。
本発明の第3の態様は、第1の態様に記載する炭化物の製造方法において、前記光学特性は、可視波長領域の分光スペクトルを測定して得られた吸光度であることを特徴とする炭化物の製造方法にある。
かかる第3の態様では、より正確な光学特性を得ることができ、目標炭化物により近い高品質な炭化物を得ることができる。
本発明の第4の態様は、第1〜第3の何れか一つの態様に記載する炭化物の製造方法において、前記炭化条件は、前記炭化気内で前記バイオマスを滞留させる時間、当該バイオマスを炭化する炭化温度、及び炭化機内部の圧力であることを特徴とする炭化物の製造方法にある。
かかる第4の態様では、上記炭化条件に基づいてバイオマスを炭化することができる。
本発明の第5の態様は、第1〜第4の何れか一つの態様に記載する炭化物の製造方法において、前記炭化物の炭化条件を調整するための前記炭化機の制御は、前記炭化機の熱源となる燃料の投入量を調整することにより行うことを特徴とする炭化物の製造方法にある。
かかる第5の態様では、燃料投入量の調整により炭化温度を調整することができる。
本発明の第6の態様は、第1〜第5の何れか一つの態様に記載する炭化物の製造方法において、前記炭化物の炭化条件を調整するための前記炭化機の制御は、前記炭化機に投入されるバイオマスの投入量を調整することにより行うことを特徴とする炭化物の製造方法にある。
かかる第6の態様では、バイオマス投入量の調整により炭化温度を調整することができる。
本発明の第7の態様は、第1〜第6の何れか一つの態様に記載する炭化物の製造方法において、前記炭化機は、ロータリーキルンであり、前記炭化物の炭化条件を調整するための前記炭化機の制御は、前記ロータリーキルンの回転数を調整することにより行うことを特徴とする炭化物の製造方法にある。
かかる第7の態様では、ロータリーキルンの回転数の調整により炭化温度を調整することができる。
本発明の第8の態様は、炭化機を用いてバイオマスから製造された炭化物の性状を判定する炭化物の品質検査方法であって、前記炭化物の色を表す光学特性及び前記炭化物の粉砕性を、当該炭化物を製造した炭化条件ごとに測定したものであるプロファイルを用い、前記炭化機で製造された炭化物の光学特性を測定し、当該光学特性に対応する粉砕性を前記プロファイルから特定することを特徴とする炭化物の品質検査方法にある。
かかる第8の態様では、炭化物の光学特性を測定することで、炭化物を燃料として受け入れられるか否かを簡易に判断することができる。
本発明によれば、所望の性状の炭化物を製造することができる炭化物の製造方法、及び炭化物の性状を簡易に判定することができる炭化物の品質検査方法が提供される。
炭化機に投入する前のバイオマス及び炭化物の写真である。 炭化温度、光学特性及び粉砕性の関係を表すグラフである。 炭化物の製造方法のフロー図である。 本製造方法に係るプロファイルを作製する装置構成の概念図である。 プロファイルのうち炭化温度と光学情報のΔEa*b*の関係を示すグラフである。 フィードバック制御を行う際の炭化物を製造する装置構成を示す概略図である。
〈実施形態1〉
本発明者は、バイオマスから製造された炭化物の色が炭化物の粉砕性に関係があることを発見し、これを応用して、所望の性状を有する炭化物を製造することができる炭化物の製造製法を開発するに至った。まず、炭化物の色及び粉砕性に関して説明する。
本発明に係るバイオマスは、当初から黒色でなければ由来に限定はない。例えば、木質系、草木系、ふん・尿汚泥系、一般食品系のバイオマスを用いることができる。木質バイオマスの形状は特に限定はなく、小片に破砕してチップ状としたものや、微細な粉末状にしたものがあげられる。
炭化物の色とは、炭化物の表面で反射した可視光や、炭化物の光吸収スペクトルであり、これらを測定して得られた測定値を光学特性と称する。光学特性は、例えば、色彩計を用い、炭化物表面の色をL*a*b*値として得ることができる。また、光学特性は、分光光度計を用い、炭化物表面の色を光吸収スペクトルとして得ることができる。
炭化物の粉砕性とは、炭化物の粉砕されやすさを示す指標である。具体的にはハードグローブ指数(HGI)で表される。また、粉砕性の測定は粉砕性試験方法(JIS M8801)により行うことができる。
図1及び図2を用いて、炭化物の光学特性、粉砕性及び炭化条件に相関があることを説明する。
炭化物は、バイオマスが炭化機で炭化されたものであるが、この炭化の進行具合は、炭化条件に依存する。炭化条件とは、炭化物の炭化の進行具合を決定する要因である。具体的な炭化条件としては、バイオマスが炭化機内に滞留する時間(原料滞留時間)、炭化機でバイオマスを炭化する際の温度(炭化温度)、炭化機内の圧力(炭化圧力)が挙げられる。
図1(a)は、炭化機に投入する前のバイオマス(生材)であり、(b)〜(e)は、原料滞留時間及び炭化圧力を固定し、炭化温度を異ならせた炭化条件で製造した炭化物である。
炭化温度が低いほど、元のバイオマスの色に近い色をしており、炭化温度が高くなると炭に近い色であることが示されている。また、実際に粉砕を試みると、生材は粉砕しにくく、高い炭化温度で製造されて炭化が進んだ炭化物ほど粉砕しやすいものであった。
図2(a)は炭化温度及び光学特性の関係を表すグラフであり、図2(b)は、これらの炭化物を対象として光学特性及び粉砕性の関係を表すグラフである。
図2(a)の横軸は炭化温度を表している。縦軸は、炭化物の光学特性の一例として色彩計による彩度を表している。図中のd〜eは、図1の(d)〜(e)の炭化物を示している。彩度とは、色彩計で測定された(a+b1/2である。
高温の炭化温度で製造された炭化物ほど彩度が低くなっている。すなわち、炭の黒色に近いことが示されている。図1では、高い炭化温度であるほど炭の黒色に近いことを示したが、このことが数値的にも裏付けられた。このように、炭化物の光学特性(彩度)と炭化温度との間に相関性があることが示された。
図2(b)の横軸は炭化物の彩度を表し、縦軸は炭化物の粉砕性を表している。粉砕性は、数値が高いほど粉砕しやすい性質であることを示す。図中のb〜eは、図1の(b)〜(e)の炭化物を示している。
彩度が高い炭化物、すなわち生材に近いものほど(図1参照)、粉砕性が低いことが示されている。逆に、彩度が低い炭化物、すなわち炭化が進んだものほど(図1参照)、粉砕性が高いことが示されている。このように、炭化物の光学特性(彩度)と粉砕性との間には、負の相関性があることが示された。
図2(a)より、炭化物の彩度から炭化物を製造した際の炭化機の炭化温度(炭化条件)が推定される。また、図2(b)より、炭化物の彩度から炭化物の粉砕性を推定することができる。このように炭化物の彩度は、その炭化物の粉砕性を間接的に得るための指標となり、また、その炭化物を製造するための炭化機での炭化条件を間接的に得るための指標ともなる。
以下、炭化機で製造した炭化物の光学特性に基づいて、所望の粉砕性を有する炭化物を製造する製法について説明する。図3は、本実施形態に係る炭化物の製造方法のフロー図であり、図4は、本製造方法に係るプロファイルを作製する装置構成の概念図である。ここでは、原料滞留時間及び炭化圧力を固定し、炭化温度を異ならせた炭化条件を用いる。
まず、炭化物の光学特性及び粉砕性を、炭化物を製造した炭化温度(炭化条件)ごとに測定したものであるプロファイルを作製する(図3ステップS1)。具体的には次に示すような装置構成によりプロファイルを作製する。
図4に示すように、装置構成としては、炭化機、制御部、色差計及び粉砕性計測器などを有する。一般に、炭化機自体には、特定の温度や圧力を設定すれば、炭化温度や炭化圧力がその温度や圧力になるように自律的に調整する機能が設けられていない。炭化機は、制御部により間接的に炭化条件の調整が可能とされている。
ここでいう制御部とは、炭化機がバイオマスを炭化する炭化条件(本実施形態では炭化温度)を調整する装置である。
制御部は、炭化条件を調整するために、次のような装置を制御対象とする。例えば、炭化機の熱源となる燃料の投入量を調整する装置、炭化機に投入されるバイオマスの投入量を調整する装置、炭化機を加熱するガスの温度・流量・圧力を調整する装置、炭化機内の圧力調節弁などである。また、炭化機がロータリーキルンである場合、ロータリーキルンの回転数を調整する装置である。制御部はこのような装置を制御することで炭化条件を調整する。
また、色差計は公知のものであり、基準色との色差を出力する装置である。本実施形態では基準色として、後述する目標炭化物の色を基準色とする。さらに、粉砕性計測器は、公知のものであり、炭化物の粉砕性(HGI)を測定する装置である。なお、粉砕性を表す指標やその測定手段は、HGIやその計測器に限られない。例えば、炭化物の硬さを測定したり、炭化物を粉砕する粉砕機の消費電力に基づいた粉砕性を定義してもよい。
このような装置構成において、制御部を調整して、原料滞留時間及び炭化圧力を一定とし、炭化温度は様々な温度に振って炭化物を製造する。この炭化温度は炭化機で実測して確認する。そして、炭化物について色差計及び粉砕性計測器を用いて色差及び粉砕性を取得する。
この結果、各炭化温度についての炭化物の色差及び粉砕性であるプロファイルが作製される。表1及び図5にプロファイルの一例を示す。
このプロファイルから、所望の粉砕性を有する炭化物を選択する。そして、その炭化物に対応する炭化温度(炭化条件)をプロファイルから特定する(図3ステップS2)。この炭化物を目標炭化物と称し、目標炭化物の炭化温度を第1炭化温度(第1炭化条件)と称する。
表1のプロファイルにおいては、粉砕性が「50.8」を有するものを目標炭化物とした。第1炭化温度は350℃である。
表1の各炭化温度における光学情報は、何れも目標炭化物との差で表されている。つまり、目標炭化物とその他の炭化物との色差をΔL、Δa、Δbとしてある。また、ΔEa*b*は(ΔL+Δa+Δb1/2より求められたものである。
図5は、プロファイルのうち炭化温度と光学情報のΔEa*b*の関係を示すグラフである。横軸は炭化温度であり、縦軸はΔEa*b*である。直線は、炭化物を実測して得られたΔEa*b*とその炭化温度の関係を近似したものである。
図示するように、直線は、目標炭化物の炭化温度が350℃であり、ΔEa*b*がゼロである点を通っている。このグラフは、目標炭化物に対し、炭化物の炭化の進行具合が不足であればΔLが正となり、過剰であればΔLが負となることを示している。また、グラフは、炭化物の炭化の進行具合が目標炭化物の炭化の進行具合から外れるほど、ΔEa*b*が大きくなることを示している。図1及び図2で示したように、炭化温度が低ければ炭化物の色が明るく(生材に近い色である)、炭化温度が高ければ炭化物の色が暗くなることと同様である。
以降、このようなプロファイルを用いて、目標炭化物を製造するよう炭化機のフィードバック制御を行う。図3及び図6を用いてこのフィードバック制御について説明する。
図6は、フィードバック制御を行う際の炭化物を製造する装置構成を示す概略図である。制御部により、炭化機にある製造条件(原料投入量、燃料投入量等)で炭化物を製造させる。そして、目標炭化物の基準色を設定した色差計を用いて、製造された炭化物の色差を計測する。この色差に対応する炭化温度(炭化条件)をプロファイルから特定する(図3ステップ3)。この炭化温度を第2炭化温度(第2炭化条件)と称する。
例えば、図5に示したプロファイルからは、上記炭化物の色差αに対応する第2炭化温度は450℃である。一方、目標炭化物の第1炭化温度は350℃であるから、目標炭化物を製造する温度としては100℃高いことが分かる。
すなわち、上記プロファイルを用い、炭化機で製造された炭化物の色差を測定することで、間接的に目標炭化物を製造するための第1炭化温度との差分を得ることができる。
次に、第2炭化温度が第1炭化温度に一致するように炭化機を制御する(図3ステップS4)。ここでいう一致とは、厳密にそれらの炭化温度が一致することのみならず、第2炭化温度が第1炭化温度から一定範囲にある場合を含む。具体的には、制御部により、炭化機に投入する燃料の投入量、バイオマスの投入量、及びロータリーキルンの回転数などを調整する。
例えば、第1炭化温度は350℃であり、第2炭化温度は450℃であるから、現状100℃高い温度で炭化物を製造している。したがって、制御部は炭化温度を下げる方向に炭化機(及びその周辺装置)を制御する。
上述のように制御をした後、製造された炭化物の色差が目標炭化物の色差と一致するかを判定する(図3ステップS5)。それらの色差が一致すれば(図3ステップS5:Yes)、目標炭化物が製造されることになるので、フィードバック制御を終了し、その条件で製造し続ける。一方、それらの色差が不一致であれば(図3ステップS5:No)、ステップS3〜ステップS5を繰り返す。すなわち、目標炭化物の色差に一致するまでフィードバック制御を続ける。
以上に説明したように、本実施形態に係る炭化物の製造方法では、プロファイルを用い、目標炭化物を定めた後は、炭化機で製造された炭化物の色差を測定し、その色差が目標炭化物と一致するように第2炭化温度(第2炭化条件)を調整するので、最終的に目標炭化物の粉砕性を有する所望の炭化物を製造することができる。
これにより、経験に依存して炭化機を制御せずにすむので、目標炭化物の製造を自動化・省人化することができ、炭化物の製造に係るランニングコストを低減することができる。このようにランニングコストを低減できるので、バイオマスの利用を促進することができる。
また、炭化物を製造する現場においては、ハンディな色差計を用いるのみであるので、既存の炭化機設備を改修することなく、本製造方法を実施することができる。すなわち、イニシャルコストを増大させることがない。
〈実施形態2〉
実施形態1では、プロファイルを炭化物の製造方法に用いたが、このような態様に限定されない。例えば、プロファイルを用いて、炭化物の粉砕性を簡易に検査する方法にも適用することができる。本実施形態では、炭化物の品質検査方法について説明する。なお、実施形態1と重複する説明は省略する。
本品質検査方法は、具体的には、実施形態1と同様のプロファイルを用意する。一方、炭化物の光学特性を測定する。例えば、実施形態1と同様に色差を測定する。この炭化物の色差に対応する粉砕性をプロファイルから特定する。これにより、炭化物の粉砕性を間接的に検査することができる。
炭化物を利用する施設、例えば石炭火力発電所などでは、炭化物について粉砕性試験を利用して実際に炭化物の粉砕試験を実施し、当該炭化物の受入の可否を決定することがある。
しかしながら、本品質検査方法によれば、実際に炭化物を粉砕して確認する必要がない。一度、受入可能な目標炭化物さえ設定しておけば、受け入れようとする炭化物の色差に基づいて当該炭化物の粉砕性を検査することができる。これにより、炭化物を利用する施設では、炭化物が燃料として受け入れられる粉砕性を満たすか否かを簡易に判断することができる。
〈他の実施形態〉
実施形態1及び実施形態2では、炭化物の光学特性として色差を適用したがこれに限られない。光学特性としては光吸収スペクトルを用いることができる。光吸収スペクトルを測定する場合は、装置としては大がかりとなり、現場での測定には不向きではあるが、より厳密な光学特性を得ることができる。したがって、炭化物の製造方法としては、フィードバック制御をより正確に行うことができ、目標炭化物により近い高品質な炭化物を得ることができる。また、炭化物の品質検査方法としては、粉砕性をより正確に把握することができる。
さらに、実施形態1では、炭化条件として、原料滞留時間や炭化圧力を固定とし、炭化温度のみを変化させたものを用いたが、このような態様に限定されない。すなわち、原料滞留時間、炭化活力及び炭化温度をそれぞれ異ならせてプロファイルを作製し、そのプロファイルを用いて、第1炭化条件及び第2炭化条件を特定し、これらが一致するように炭化機を制御すればよい。
本発明は、バイオマスから炭化物を製造する分野、該炭化物を燃料として用いる分野で利用することができる。

Claims (8)

  1. 炭化機を用いてバイオマスから炭化物を製造する炭化物の製造方法であって、
    前記炭化物の色を表す光学特性及び前記炭化物の粉砕性を、当該炭化物を製造した炭化条件ごとに測定したものであるプロファイルを用い、
    所望の粉砕性を有する炭化物に対応する炭化条件として第1炭化条件を前記プロファイルから特定し、
    前記炭化機で製造された炭化物の光学特性を測定し、当該光学特性に対応する炭化条件として第2炭化条件を前記プロファイルから特定し、
    前記第2炭化条件が前記第1炭化条件に一致するように前記炭化機を制御する
    ことを特徴とする炭化物の製造方法。
  2. 請求項1に記載する炭化物の製造方法において、
    前記光学特性は、色差計により測定された色差である
    ことを特徴とする炭化物の製造方法。
  3. 請求項1に記載する炭化物の製造方法において、
    前記光学特性は、可視波長領域の分光スペクトルを測定して得られた吸光度である
    ことを特徴とする炭化物の製造方法。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載する炭化物の製造方法において、
    前記炭化条件は、前記炭化気内で前記バイオマスを滞留させる時間、当該バイオマスを炭化する炭化温度、及び炭化機内部の圧力である
    ことを特徴とする炭化物の製造方法。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか一項に記載する炭化物の製造方法において、
    前記炭化物の炭化条件を調整するための前記炭化機の制御は、前記炭化機の熱源となる燃料の投入量を調整することにより行う
    ことを特徴とする炭化物の製造方法。
  6. 請求項1〜請求項5の何れか一項に記載する炭化物の製造方法において、
    前記炭化物の炭化条件を調整するための前記炭化機の制御は、前記炭化機に投入されるバイオマスの投入量を調整することにより行う
    ことを特徴とする炭化物の製造方法。
  7. 請求項1〜請求項6の何れか一項に記載する炭化物の製造方法において、
    前記炭化機は、ロータリーキルンであり、
    前記炭化物の炭化条件を調整するための前記炭化機の制御は、前記ロータリーキルンの回転数を調整することにより行う
    ことを特徴とする炭化物の製造方法。
  8. 炭化機を用いてバイオマスから製造された炭化物の性状を判定する炭化物の品質検査方法であって、
    前記炭化物の色を表す光学特性及び前記炭化物の粉砕性を、当該炭化物を製造した炭化条件ごとに測定したものであるプロファイルを用い、
    前記炭化機で製造された炭化物の光学特性を測定し、当該光学特性に対応する粉砕性を前記プロファイルから特定する
    ことを特徴とする炭化物の品質検査方法。
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