JP6090215B2 - ターボ過給機付エンジンの故障検出装置 - Google Patents

ターボ過給機付エンジンの故障検出装置 Download PDF

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Description

本発明は、実過給圧が目標過給圧になるようにウエストゲート弁の目標開度を設定する第1フィードバック制御を実行するとともに、ウエストゲート弁開度センサにより検出されるウエストゲート弁の開度が上記目標開度になるように、上記ウエストゲート弁を制御する第2フィードバック制御を実行する弁制御手段を備えた、ターボ過給機付エンジンの故障検出装置に関する技術分野に属する。
従来より、エンジンの排気通路に配設されたタービンと吸気通路に配設されたコンプレッサとを有するターボ過給機を備えたターボ過給機付エンジンはよく知られている。このようなターボ過給機付エンジンにおいて、ターボ過給機による過給状態を調整するために、エンジンの排気ガスを、上記タービンをバイパスして流すための排気バイパス通路を設け、該排気バイパス通路にウエストゲート弁を配設したものがある(例えば、特許文献1参照)。そして、そのウエストゲート弁の開度を制御することにより、上記タービンに流れ込む排気流量を調整する。
上記特許文献1では、実過給圧が目標過給圧になるようにウエストゲート弁の目標開度を設定する第1フィードバック制御(過給圧フィードバック制御)を実行するとともに、ウエストゲート弁開度センサにより検出されるウエストゲート弁の開度が上記目標開度になるように、上記ウエストゲート弁を制御する第2フィードバック制御を実行するようにしている。
特開2006−274834号公報
ところで、上記特許文献1のようなターボ過給機付エンジンにおいて、ウエストゲート弁開度センサが一定の値しか出力しなくなる(ウエストゲート弁開度センサによる検出値が変化しなくなる)ような異常状態になる場合がある。この場合、ウエストゲート弁開度センサの値だけでは、ウエストゲート弁開度センサ自体の故障(スタック故障と呼ばれる)であるのか、又は、ウエストゲート弁の故障(或る開度で固着する故障)であるのかが判別できない。例えば、ウエストゲート弁を駆動するモータの駆動電流をモニタするようにすれば、ウエストゲート弁の故障である場合には、その電流値が高くなることから、いずれの故障であるのか判別可能になる。しかし、モータの駆動電流をモニタするための特別な回路が必要になり、コストアップを招く。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ウエストゲート弁開度センサによる検出値が変化しなくなった場合に、ウエストゲート弁及びウエストゲート弁開度センサのいずれの故障であるかを、特別な回路を設けることなく、簡単に判別できるようにすることにある。
上記の目的を達成するために、本発明では、エンジンの排気通路に配設されたタービンと吸気通路に配設されたコンプレッサとを有するターボ過給機と、上記エンジンの排気ガスを、上記タービンをバイパスして流すための排気バイパス通路と、該排気バイパス通路に設けられたウエストゲート弁と、上記コンプレッサにより過給された吸入空気の過給圧を検出する過給圧検出手段と、上記ウエストゲート弁の開度を検出するウエストゲート弁開度センサと、上記過給圧検出手段により検出される実過給圧が、上記エンジンの運転状態に応じて予め設定した目標過給圧になるように、上記ウエストゲート弁の目標開度を設定する第1フィードバック制御を実行するとともに、上記ウエストゲート弁開度センサにより検出されるウエストゲート弁の開度が上記目標開度になるように、上記ウエストゲート弁を制御する第2フィードバック制御を実行する弁制御手段とを備えた、ターボ過給機付エンジンの故障検出装置を対象として、上記弁制御手段は、上記ウエストゲート弁開度センサにより検出されるウエストゲート弁の開度が変化しなくなった場合において、該ウエストゲート弁開度センサによるウエストゲート弁の開度の上記目標開度に対する大小、上記第1フィードバック制御のフィードバック量、及び、上記第2フィードバック制御のフィードバック量に基づいて、上記ウエストゲート弁及び上記ウエストゲート弁開度センサのいずれの故障であるかを判定するように構成されている、という構成とした。
上記の構成により、ウエストゲート弁開度センサによる検出値が変化しなくなった場合に、ウエストゲート弁及びウエストゲート弁開度センサのいずれの故障であるかを判別することができる。
すなわち、例えば、エンジンの或る運転状態において、ウエストゲート弁開度センサによるウエストゲート弁の実開度が目標開度に対して大きいとして、この状況下では、第2フィードバック制御によりウエストゲート弁の開度を小さくしようとするが、ウエストゲート弁開度センサによるウエストゲート弁の開度は変化しない。これにより、第2フィードバック制御におけるウエストゲート弁の開度を小さくする側のフィードバック量が大きい状態(予め設定した設定量以上の状態)にあるとする。このとき、ウエストゲート弁開度センサが故障でありかつウエストゲート弁が正常である場合には、ウエストゲート弁が作動してその開度を小さくするため、実過給圧が上昇する。このため、第1フィードバック制御によりウエストゲート弁の開度を大きくしようとする。これにより、第1フィードバック制御における目標開度を大きくする側のフィードバック量が大きくなる(第1所定量以上となる)。一方、ウエストゲート弁開度センサが正常でありかつウエストゲート弁が故障である場合には、ウエストゲート弁が作動しないため、実過給圧は低いままとなる。このため、第1フィードバック制御によりウエストゲート弁の開度を小さくしようとする。これにより、第1フィードバック制御における目標開度を小さくする側のフィードバック量が大きくなる(第2所定量以上となる)。したがって、ウエストゲート弁開度センサによるウエストゲート弁の開度が目標開度に対して大きい状況下で、第2フィードバック制御におけるウエストゲート弁の開度を小さくする側のフィードバック量が設定量以上である場合に、第1フィードバック制御における目標開度を大きくする側のフィードバック量が第1所定量以上となれば、ウエストゲート弁開度センサが故障であると判定することができ、第1フィードバック制御における目標開度を小さくする側のフィードバック量が第2所定量以上となれば、ウエストゲート弁が故障であると判定することができる。
また、エンジンの或る運転状態において、ウエストゲート弁開度センサによるウエストゲート弁の開度が目標開度に対して小さいとして、その状況下では、第2フィードバック制御によりウエストゲート弁の開度を大きくしようとするが、ウエストゲート弁開度センサによるウエストゲート弁の開度は変化しない。これにより、第2フィードバック制御におけるウエストゲート弁の開度を大きくする側のフィードバック量が大きい状態(予め設定した基準量以上の状態)にあるとする。このとき、ウエストゲート弁開度センサが正常でありかつウエストゲート弁が故障である場合には、ウエストゲート弁が作動しないため、実過給圧は高いままとなる。このため、第1フィードバック制御によりウエストゲート弁の開度を大きくしようとする。これにより、第1フィードバック制御における目標開度を大きくする側のフィードバック量が大きくなる(第1所定量以上となる)。一方、ウエストゲート弁開度センサが故障でありかつウエストゲート弁が正常である場合には、ウエストゲート弁が作動してその開度を大きくするため、実過給圧が低下する。このため、第1フィードバック制御によりウエストゲート弁の開度を小さくしようとする。これにより、第1フィードバック制御における目標開度を小さくする側のフィードバック量が大きくなる(第2所定量以上となる)。したがって、ウエストゲート弁開度センサによるウエストゲート弁の開度が目標開度に対して小さい状況下で、第2フィードバック制御におけるウエストゲート弁の開度を大きくする側のフィードバック量が基準量以上である場合に、第1フィードバック制御における目標開度を大きくする側のフィードバック量が第1所定量以上となれば、ウエストゲート弁の故障であると判定することができ、第1フィードバック制御における目標開度を小さくする側のフィードバック量が第2所定量以上となれば、ウエストゲート弁開度センサが故障であると判定することができる。
よって、ウエストゲート弁開度センサによる検出値が変化しなくなった場合に、ウエストゲート弁及びウエストゲート弁開度センサのいずれの故障であるかを、特別な回路を設けることなく、簡単に判別することができる。
上記ターボ過給機付エンジンの故障検出装置において、上記設定量は、上記第2フィードバック制御において予め設定された、上記ウエストゲート弁の開度を大きくする側の最大フィードバック量であり、上記基準量は、上記第2フィードバック制御において予め設定された、上記ウエストゲート弁の開度を大きくする側の最大フィードバック量であり、上記第1所定量は、上記第1フィードバック制御において予め設定された、上記目標開度を大きくする側の最大フィードバック量であり、上記第2所定量は、上記第1フィードバック制御において予め設定された、上記目標開度を小さくする側の最大フィードバック量である、ことが好ましい。
このことにより、ウエストゲート弁及びウエストゲート弁開度センサのいずれの故障であるかをより確実に判定することができる。
以上説明したように、本発明のターボ過給機付エンジンの故障検出装置によると、ウエストゲート弁開度センサによる検出値が変化しなくなった場合に、ウエストゲート弁及びウエストゲート弁開度センサのいずれの故障であるかを、特別な回路を設けることなく、簡単に判別することができる。
本発明の実施形態に係る故障検出装置が適用されたターボ過給機付エンジンの概略構成を示す図である。 排気カット弁及びウエストゲート弁の制御系の構成を示すブロック図である。 エンジンの排気カット弁開運転領域及び閉運転領域を示す図である。 コントロールユニットによるウエストゲート弁の開度の制御の構成を示すブロック図である。 コントロールユニットによる排気カット弁及びウエストゲート弁の制御動作を示すフローチャートである。 コントロールユニットによるウエストゲート弁/ウエストゲート弁開度センサの故障判定の制御動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る故障検出装置が適用されたターボ過給機付エンジン1(以下、単にエンジン1という)の概略構成を示す。このエンジン1は、車両に搭載されたガソリンエンジンであって、複数の気筒2(図1では、1つのみ示す)が設けられたシリンダブロック3と、このシリンダブロック3上に配設されたシリンダヘッド4とを有している。このエンジン1の各気筒2内には、シリンダヘッド4との間に燃焼室6を区画するピストン5が往復動可能にそれぞれ嵌挿されている。このピストン5は、コンロッド7を介して不図示のクランク軸と連結されている。このクランク軸には、該クランク軸の回転角度位置を検出するための検出板8が一体回転するように固定され、この検出板8の回転角度位置を検出することでエンジン1の回転数を検出するエンジン回転数センサ9が設けられている。上記クランク軸は、シリンダブロック3の下側に設けられたクランクケース25内に配設され、クランクケース25の下側には、オイルパン26が配設されている。
上記シリンダヘッド4には、各気筒2毎に吸気ポート12及び排気ポート13が形成されているとともに、これら吸気ポート12及び排気ポート13の燃焼室6側の開口を開閉する吸気弁14及び排気弁15がそれぞれ配設されている。吸気弁14は不図示の吸気弁駆動機構により、排気弁15は不図示の排気弁駆動機構により、それぞれ駆動される。吸気弁14及び排気弁15は、それぞれ吸気弁駆動機構及び排気弁駆動機構により所定のタイミングで往復動して、それぞれ吸気ポート12及び排気ポート13を開閉し、気筒2内のガス交換を行う。吸気弁駆動機構及び排気弁駆動機構は、それぞれ、クランクシャフトに駆動連結された吸気カムシャフト及び排気カムシャフトを有し、これらのカムシャフトはクランクシャフトの回転と同期して回転する。また、少なくとも吸気弁駆動機構は、吸気カムシャフトの位相を所定の角度範囲内で連続的に変更可能な、液圧式又は機械式の位相可変機構(Variable Valve Timing:VVT)を含んで構成されている。
また、シリンダヘッド4における各気筒2の中心軸上には、燃料を噴射するインジェクタ17が設けられている。このインジェクタ17は、その燃料噴射口が燃焼室6の天井面から該燃焼室6に臨むように配設されていて、圧縮行程上死点付近で燃焼室6に燃料を直接噴射供給するようになっている。
さらに、シリンダヘッド4には、図示を省略する点火プラグが配設されている。この点火プラグの先端部(電極)は、燃焼室6の天井部におけるインジェクタ17の燃料噴射口の側方近傍に臨んでいる。そして、上記点火プラグは、所望の点火タイミングで火花を発生するようになされている。
上記エンジン1の一側の面には、各気筒2の吸気ポート12に連通するように吸気通路30が接続されている。この吸気通路30の上流端部には、吸入空気を濾過するエアクリーナ31が配設されており、このエアクリーナ31で濾過した吸入空気が吸気通路30及び吸気ポート12を介して各気筒2の燃焼室6に供給される。
上記吸気通路30におけるエアクリーナ31の下流側近傍には、吸気通路30に吸入された吸入空気の流量を検出するエアフローセンサ32が配設されている。また、吸気通路30における下流端近傍には、サージタンク34が配設されている。このサージタンク34よりも下流側の吸気通路30は、各気筒2毎に分岐する独立通路とされ、これら各独立通路の下流端が各気筒2の吸気ポート12にそれぞれ接続されている。
さらに、上記吸気通路30におけるエアフローセンサ32とサージタンク34との間には、ターボ過給機20のコンプレッサ20aが配設されている。このコンプレッサ20aの作動により吸入空気の過給を行う。
さらにまた、上記吸気通路30におけるターボ過給機20のコンプレッサ20aとサージタンク34との間には、上流側から順に、上記コンプレッサ20aにより圧縮された空気を冷却するインタークーラ35と、コンプレッサ20aによる吸入空気の過給圧を検出する過給圧検出センサ36(過給圧検出手段)と、スロットル弁37とが配設されている。このスロットル弁37は、該スロットル弁37の配設部分における吸気通路30の断面積を変更することによって、上記各気筒2の燃焼室6への吸入空気量を調節する。
また、本実施形態では、吸気通路30には、コンプレッサ20aをバイパスする吸気バイパス通路38が設けられ、この吸気バイパス通路38には、エアバイパス弁39が設けられている。このエアバイパス弁39は、通常、全閉状態にあるが、例えばスロットル弁37が急激に閉じられたときに、吸気通路30におけるスロットル弁37よりも上流側で圧力の急上昇及びサージングが生じてコンプレッサ20aの回転が乱れることにより大きな音が発生するので、それを防止するためにエアバイパス弁39が開けられる。
上記エンジン1の他側の面には、各気筒2の燃焼室6からの排気ガスを排出する排気通路40が接続されている。この排気通路40の上流側の部分は、各気筒2毎に分岐して排気ポート13の外側端に接続された独立通路と該各独立通路が集合する集合部とを有する排気マニホールドによって構成されている。この排気マニホールドよりも下流側の排気通路40に、上記ターボ過給機20のタービン20bが配設されている。このタービン20bが排気ガス流により回転し、このタービン20bの回転により、該タービン20bと連結された上記コンプレッサ20aが作動する。
上記排気マニホールドよりも下流側でかつタービン20bよりも上流側の排気通路40は、第1通路41と、第1通路41よりも断面積が小さい第2通路42とに分割された分割部40aとされている。第1通路41の断面積と第2通路42の断面積との和は、排気マニホールドよりも下流側でかつ分割部40aよりも上流側部分の排気通路40の断面積と略同じである。
上記第1通路41には、排気カット弁43が設けられている。この排気カット弁43は、排気カット弁モータ43aの駆動によって、上記第1通路41を完全に閉じる閉状態と、完全に開く開状態とに切り換え可能に構成されている。これにより、排気通路40における分割部40a(つまりタービン20bの手前)でエンジン1の排気ガスの流速を大小2段階に切り換えることができる。すなわち、排気カット弁43の開状態では、分割部40aでの排気ガスの流速は、排気マニホールドよりも下流側でかつ分割部40aよりも上流側部分の排気通路40での排気ガスの流速と略同じであるが、閉状態では、分割部40a(第2通路42)での排気ガスの流速は、開状態のときよりも大きく(速く)なる。
上記排気カット弁43の構成については、図示を省略するが、排気カット弁駆動モータ43aにより直接駆動されてスライド移動するスライド部材と、このスライド部材のスライド移動に連動して第1通路41に対して進退する弁本体と、上記スライド部材と上記弁本体とを連結するリンク機構と、上記スライド部材のスライド位置を検出する排気カット弁ポジションセンサ43bとを有している。そして、後述のコントロールユニット100が、上記排気カット弁ポジションセンサ43bからの位置情報に基づいて排気カット弁駆動モータ43aを制御して、排気カット弁43を開状態又は閉状態にする。このような構成では、排気カット弁43を、開状態と閉状態との間の状態(中間の開度)にすることが可能であるが、本実施形態では、開状態又は閉状態にしかしない。尚、本実施形態では、排気カット弁43を、排気カット弁駆動モータ43aにより駆動されるものとしたが、これに限るものではなく、例えばソレノイド弁としてもよい。この場合、排気カット弁ポジションセンサ43bをなくすことができる。
上記排気通路40には、エンジン1の排気ガス(本実施形態では、排気カット弁43により流速が大又は小に切り換えられた排気ガス)を、タービン20bをバイパスして流すための排気バイパス通路46が設けられている。この排気バイパス通路46の排気ガス流入側の端部(上流側の端部)は、排気通路40における分割部40aとタービン20bとの間の部分に接続され、排気ガス流出側の端部(下流側の端部)は、排気通路40におけるタービン20bの下流側であって後述の排気浄化装置51の上流側に接続されている。尚、排気バイパス通路46は、分割部40a及びタービン20bの両方をバイパスする(排気バイパス通路46の上流側の端部が、排気通路40における分割部40aの上流側の部分に接続される)ようにしてもよい。
排気バイパス通路46の排気ガス流入側の端部には、ウエストゲート弁47が設けられている。このウエストゲート弁47の開度が0%(全閉)であるときには、排気カット弁43により流速が切り換えられた排気ガスの全量がタービン20bへと流れ、それ以外の開度であるときには、その開度に応じて、排気バイパス通路46に流れる流量(つまりタービン20bへ流れる流量)が変化する。すなわち、ウエストゲート弁47の開度が大きいほど、排気バイパス通路46に流れる流量が多くなり、タービン20bへ流れる流量が少なくなる。尚、ウエストゲート弁47は、排気バイパス通路46の長さ方向のどこに設けられていてもよい。
ウエストゲート弁47も、排気カット弁43と同様の構成であり、ウエストゲート弁駆動モータ47aと、該ウエストゲート弁駆動モータ47aにより直接駆動されてスライド移動するスライド部材と、このスライド部材のスライド移動に連動して排気バイパス通路46の排気ガス流入側の端部に対して進退する弁本体と、上記スライド部材と上記弁本体とを連結するリンク機構と、上記スライド部材のスライド位置を検出するウエストゲート弁開度センサ47b(ポジションセンサで構成される)とを有している。
排気通路40におけるタービン20bよりも下流側(排気バイパス通路46の下流側の端部が接続される部分よりも下流側)には、排気ガス中の有害成分を浄化する排気浄化装置51が配設されている。この排気浄化装置51は、白金又は白金にパラジウムを加えたもの等を担持して排気ガス中のCO及びHCを酸化する酸化触媒52と、排気ガス中のNOxを処理(トラップ)して、NOxが大気に排出されるのを抑制するリーンNOx触媒53とを有している。リーンNOx触媒53は、酸化触媒52に対して下流側に離れて配設されている。
上記エンジン1は、その排気ガスの一部が排気通路40から吸気通路30に還流されるように、EGR通路60を備えている。このEGR通路60は、排気通路40における分割部40aの第1通路41と、吸気通路30におけるサージタンク34よりも下流側の各独立通路とを接続する。EGR通路60には、内部を通過する排気ガスを冷却するためのEGRクーラ61と、EGR通路60の断面積を変更するEGR弁62とが配設されている。このEGR弁62により、EGR通路60による排気ガスの還流量が調節される。
また、エンジン1は、燃焼室6から漏れ出たブローバイガスを吸気通路30に戻すための第1及び第2ベンチレーションホース65,66を備えている。第1ベンチレーションホース65は、シリンダブロック2の下側のクランクケース25とサージタンク34とを接続し、第2ベンチレーションホース66は、シリンダヘッド4の上部と吸気通路30におけるエアクリーナ31とコンプレッサ20aとの間の部分とを接続している。第1ベンチレーションホース65のクランクケース25側の端部には、ブローバイガスをサージタンク34側にしか流さないようにするためのチェックバルブ(図示せず)が設けられている。
図2に示すように、本実施形態では、排気カット弁43(排気カット弁駆動モータ43a)及びウエストゲート弁47(ウエストゲート弁動モータ47a)を制御する弁制御手段としてのコントロールユニット100が設けられている。このコントロールユニット100は、本実施形態では、エンジン1の作動全体を制御するものであるが、図2では、排気カット弁43及びウエストゲート弁47の制御系のみを記載している。
コントロールユニット100は、周知のマイクロコンピュータをベースとするコントローラであって、プログラムを実行する中央演算処理装置(CPU)と、例えばRAMやROMにより構成されてプログラム及びデータを格納するメモリと、電気信号の入出力をする入出力(I/O)バスと、を備えている。
そして、コントロールユニット100は、上記エンジン回転数センサ9、上記エアフローセンサ32、上記過給圧検出センサ36、上記排気カット弁ポジションセンサ43b、ウエストゲート弁開度センサ47b、及び、アクセル開度を検出するアクセル開度センサ71からのセンサ値の信号を入力して、これら入力信号に基づいて、後述の如く、排気カット弁43及びウエストゲート弁47を制御する。
コントロールユニット100は、エンジン1の運転領域に応じて排気カット弁43を開状態又は閉状態に切り換える。具体的には、本実施形態では、図3に示すように、エンジン回転数が所定回転数N1(例えば2000rpm)よりも大きい開運転領域では、排気カット弁43を開状態にし、所定回転数N1以下の閉運転領域では、排気カット弁43を閉状態にする。すなわち、排気ガス量の少ない閉運転領域(N1以下の低回転領域)では、第2通路42のみからタービン20bに排気ガスを供給することにより、分割部40a(第2通路42)での排気ガスの流速を速くして所要の過給効果を確保し、排気ガス量の多い開運転領域(N1よりも高回転領域)では、第1及び第2通路41,42からタービン20bに排気ガスを供給することにより、排圧の上昇によるエンジン出力の低下を防止するようにしている。
また、コントロールユニット100は、排気カット弁43が開状態となる開運転領域及び閉状態となる閉運転領域のそれぞれで、過給圧検出センサ36により検出される実過給圧が、エンジン1の運転状態に応じて予め設定した目標過給圧になるように、ウエストゲート弁47の目標開度を設定する第1フィードバック制御(過給圧フィードバック制御)を実行するとともに、ウエストゲート弁開度センサ47bにより検出されるウエストゲート弁47の開度(実開度)が上記目標開度になるように、ウエストゲート弁47を制御する第2フィードバック制御(ポジションフィードバック制御)を実行する。したがって、コントロールユニット100は、本発明の弁制御手段を構成することになる。
上記目標過給圧は、エンジン1の運転状態であるエンジン回転数及びエンジン負荷から、コントロールユニット100の上記メモリに予め記憶しておいた第1マップに基づいて設定する。エンジン負荷は、エアフローセンサ32等からの入力信号により求めることができる。尚、上記メモリには、上記第1マップとは別に、エンジン1の運転状態であるエンジン回転数及びエンジン負荷からウエストゲート弁47の基本開度を設定するための第2マップが予め記憶されている。
図4は、コントロールユニット100によるウエストゲート弁47の開度の制御の構成を示すブロック図である。
エンジン回転数とエンジン負荷とから、上記第1マップに基づいて目標過給圧を設定するとともに、上記第2マップに基づいてウエストゲート弁47の基本開度を設定する。そして、上記目標過給圧から、過給圧検出センサ36により検出された実過給圧を引いた圧力値より第1フィードバック量(開度)を求める。上記目標過給圧から上記実過給圧を引いた圧力値が正の値であれば、上記第1フィードバック量は負の値とし、該圧力値が大きいほど第1フィードバック量の絶対値が大きくなる。但し、その第1フィードバック量の絶対値は、上記第1フィードバック制御において予め設定された閉じ側の最大フィードバック量で制限される。また、上記圧力値が負の値であれば、上記第1フィードバック量は正の値とし、該圧力値の絶対値が大きいほど第1フィードバック量が大きくなる。但し、その第1フィードバック量は、上記第1フィードバック制御において予め設定された開き側の最大フィードバック量(本実施形態では、上記閉じ側の最大フィードバック量と同じであるが、異なっていてもよい)で制限される。
続いて、上記第1フィードバック量でもって上記基本開度を補正して、ウエストゲート弁47の目標開度を設定する。すなわち、上記基本開度に上記第1フィードバック量を加えて、目標開度を設定する。上記第1フィードバック量が正の値であるときには、ウエストゲート弁47を開き側に補正し、負の値であるときには、閉じ側に補正することになる。
次いで、上記設定した目標開度から、ウエストゲート弁駆動モータ47aに印加する電圧のデューティ比(駆動デューティ比)を演算し、その駆動デューティ比でもってウエストゲート弁駆動モータ47aを駆動する。このとき、上記目標開度から、ウエストゲート弁開度センサ47bにより検出される開度(実開度)を引いた引算値に応じて、第2フィードバック量を算出して、その第2フィードバック量でもって上記駆動デューティ比を調整する。上記引算値が正の値であれば、ウエストゲート弁47が開くようにウエストゲート弁駆動モータ47aを駆動し、上記引算値が大きいほど、開き側の第2フィードバック量を大きくして、ウエストゲート弁47を開くための駆動デューティ比を大きくする。但し、その開き側の第2フィードバック量は、上記第2フィードバック制御において予め設定された開き側の最大フィードバック量で制限される。また、上記引算値が負の値であれば、ウエストゲート弁47が閉じるようにウエストゲート弁駆動モータ47aを駆動し、上記引算値の絶対値が大きいほど、閉じ側の第2フィードバック量を大きくして、ウエストゲート弁47を閉じるための駆動デューティ比を大きくする。但し、その閉じ側の第2フィードバック量は、上記第2フィードバック制御において予め設定された閉じ側の最大フィードバック量(本実施形態では、上記開き側の最大フィードバック量と同じであるが、異なっていてもよい)で制限される。一方、上記引算値(負の値である場合には、その絶対値)が小さいほど、開き側及び閉じ側の第2フィードバック量を小さくして駆動デューティ比を小さくし、上記実開度が上記目標開度に一致すれば、駆動デューティ比は0になり、ウエストゲート弁駆動モータ47aは停止することになる。
ここで、コントロールユニット100による排気カット弁43及びウエストゲート弁47の制御動作について、図5のフローチャートにより説明する。
すなわち、最初のステップS1で、エンジン回転数センサ9、エアフローセンサ32、過給圧検出センサ36、排気カット弁ポジションセンサ43b、ウエストゲート弁開度センサ47b、及び、アクセル開度センサ71からのセンサ値を読み込む。
次のステップS2では、エアフローセンサ32による吸入空気流量及びアクセル開度センサ71によるアクセル開度よりエンジン負荷を求めて、エンジン回転数センサ9によるエンジン回転数と、上記求めたエンジン負荷とから目標過給圧を設定する。また、それらエンジン回転数とエンジン負荷とからウエストゲート弁47の基本開度を設定する。
次のステップS3では、エンジン回転数の所定回転数N1に対する大小に応じて、排気カット弁43を開状態又は閉状態に制御する。すなわち、開運転領域では排気カット弁43を開状態にし、閉運転領域では排気カット弁43を閉状態にする。
次のステップS4では、上記目標過給圧から、過給圧検出センサ36により検出された実過給圧を引いた圧力値より第1フィードバック量(開度)を算出する。
次のステップS5では、その算出した第1フィードバック量に基づいて上記基本開度を補正して、ウエストゲート弁47の目標開度を設定する。
次のステップS6では、上記設定した目標開度から、ウエストゲート弁駆動モータ47aへの駆動デューティ比を演算する。
次のステップS7では、上記目標開度から、ウエストゲート弁開度センサ47bにより検出される開度(実開度)を引いた引算値に応じて、第2フィードバック量を算出して、その第2フィードバック量でもって上記駆動デューティ比を調整する。
次のステップS8で、その調整した駆動デューティ比でもってウエストゲート弁駆動モータ47aを駆動し、しかる後、リターンする。
本実施形態では、上記コントロールユニット100は、ウエストゲート弁開度センサ47bにより検出されるウエストゲート弁47の開度が変化しなくなった場合において、該ウエストゲート弁開度センサ47bによるウエストゲート弁47の開度の上記目標開度に対する大小、上記第1フィードバック制御のフィードバック量(上記第1フィードバック量)、及び、上記第2フィードバック制御のフィードバック量(上記第2フィードバック量)に基づいて、ウエストゲート弁47及びウエストゲート弁開度センサ47bのいずれの故障であるかを判定するように構成されている。ウエストゲート弁47の故障としては、該ウエストゲート弁47の弁本体やリンク機構、ウエストゲート弁駆動モータ47a等の不具合により或る開度で固着するような故障であり、ウエストゲート弁開度センサ47bの故障としては、一定の値しか出力しなくなるような、スタック故障と呼ばれる故障である。
ここで、ウエストゲート弁開度センサ47bにより検出されるウエストゲート弁47の開度が変化しなくなった場合とは、本実施形態では、該開度が、上記目標開度とは異なる状態で、所定時間(異常がなければ、該開度が確実に変化するような時間)よりも長い間変化しない場合をいう。
具体的に、コントロールユニット100は、ウエストゲート弁開度センサ47bにより検出されるウエストゲート弁47の開度が変化しなくなった場合、表1のケース1〜4に応じて、ウエストゲート弁47及びウエストゲート弁開度センサ47bのいずれの故障であるかを判定する。
Figure 0006090215
ケース1は、ウエストゲート弁開度センサ47bによるウエストゲート弁47の実開度が上記目標開度に対して大きい(上記目標開度よりも開き側の開度である)第1状況下で、上記第2フィードバック制御におけるウエストゲート弁47の開度を小さくする側の第2フィードバック量(閉じ側の第2フィードバック量)が、予め設定した設定量以上であり、かつ、上記第1フィードバック制御における上記目標開度を大きくする側の第1フィードバック量(開き側の第1フィードバック量)が第1所定量以上である場合である。
上記第1状況下では、上記第2フィードバック制御によりウエストゲート弁47の開度を小さくしようとするが、ウエストゲート弁開度センサ47bによるウエストゲート弁47の開度は変化しない。これにより、上記第2フィードバック制御における上記閉じ側の第2フィードバック量が上記設定量以上の状態にあるとする。このとき、ウエストゲート弁開度センサ47bが故障でありかつウエストゲート弁47が正常である場合には、ウエストゲート弁47が作動してその開度を小さくするため、実過給圧が上昇する。このため、上記第1フィードバック制御によりウエストゲート弁47の開度を大きくしようとする。これにより、上記第1フィードバック制御における上記開き側の第1フィードバック量が第1所定量以上となる。
したがって、コントロールユニット100は、上記第1状況下で、上記第2フィードバック制御における上記ウエストゲート弁47の開度を小さくする側の第2フィードバック量が上記設定量以上であり、かつ、上記第1フィードバック制御における上記目標開度を大きくする側の第1フィードバック量が上記第1所定量以上である場合には、ウエストゲート弁開度センサ47bの故障であると判定する。
ケース2は、上記第1状況下で、上記第2フィードバック制御における上記閉じ側の第2フィードバック量が上記設定量以上であり、かつ、上記第1フィードバック制御における上記目標開度を小さくする側の第1フィードバック量(閉じ側の第1フィードバック量)が第2所定量以上である場合である。
上記第1状況下で、上記第2フィードバック制御における上記閉じ側の第2フィードバック量が上記設定量以上であるときにおいて、ウエストゲート弁開度センサ47bが正常でありかつウエストゲート弁47が故障である場合には、ウエストゲート弁47が作動しないため、実過給圧は低いままとなる。このため、上記第1フィードバック制御によりウエストゲート弁47の開度を小さくしようとする。これにより、上記第1フィードバック制御における上記閉じ側の第1フィードバック量(本実施形態では、負の値であるので、その絶対値とする(以下、同じ))が第2所定量以上となる。
したがって、コントロールユニット100は、上記第1状況下で、上記第2フィードバック制御におけるウエストゲート弁47の開度を小さくする側の第2フィードバック量が上記設定量以上であり、かつ、上記第1フィードバック制御における上記目標開度を小さくする側の第1フィードバック量が第2所定量以上である場合には、ウエストゲート弁47の故障であると判定する。
ケース3は、ウエストゲート弁開度センサ47bによるウエストゲート弁47の実開度が上記目標開度に対して小さい(目標開度よりも閉じ側の開度である)第2状況下で、上記第2フィードバック制御におけるウエストゲート弁47の開度を大きくする側の第2フィードバック量(開き側の第2フィードバック量)が、予め設定した基準量以上であり、かつ、上記第1フィードバック制御における上記開き側の第1フィードバック量が上記第1所定量以上である場合である。
上記第2状況下では、上記第2フィードバック制御によりウエストゲート弁47の開度を大きくしようとするが、ウエストゲート弁開度センサ47bによるウエストゲート弁47の開度は変化しない。これにより、第2フィードバック制御における上記開き側の第2フィードバック量が上記基準量以上の状態にあるとする。このとき、ウエストゲート弁開度センサ47bが正常でありかつウエストゲート弁47が故障である場合には、ウエストゲート弁47が作動しないため、実過給圧は高いままとなる。このため、上記第1フィードバック制御によりウエストゲート弁47の開度を大きくしようとする。これにより、上記第1フィードバック制御における上記開き側の第1フィードバック量が上記第1所定量以上となる。
したがって、コントロールユニット100は、上記第2状況下で、上記第2フィードバック制御におけるウエストゲート弁47の開度を大きくする側の第2フィードバック量が上記基準量以上であり、かつ、上記第1フィードバック制御における上記目標開度を大きくする側の第1フィードバック量が上記第1所定量以上である場合には、ウエストゲート弁47の故障であると判定する。
ケース4は、上記第2状況下で、上記第2フィードバック制御における上記開き側の第2フィードバック量が上記基準量以上であり、かつ、上記第1フィードバック制御における上記閉じ側の第1フィードバック量が第2所定量以上である場合である。
上記第2状況下で、上記第2フィードバック制御における上記開き側の第2フィードバック量が上記基準量以上であるときにおいて、ウエストゲート弁開度センサ47bが故障でありかつウエストゲート弁47が正常である場合には、ウエストゲート弁47が作動してその開度を大きくするため、実過給圧が低下する。このため、上記第1フィードバック制御によりウエストゲート弁47の開度を小さくしようとする。これにより、上記第1フィードバック制御における上記閉じ側の第1フィードバック量が上記第2所定量以上となる。したがって、コントロールユニット100は、上記第2状況下で、上記第2フィードバック制御におけるウエストゲート弁47の開度を大きくする側の第2フィードバック量が上記基準量以上であり、かつ、上記第1フィードバック制御における上記目標開度を小さくする側の第1フィードバック量が上記第2所定量以上である場合には、ウエストゲート弁開度センサ47bの故障であると判定する。
上記設定量は、上記第2フィードバック制御において予め設定された上記閉じ側の最大フィードバック量に近い量であることが好ましく、該閉じ側の最大フィードバック量であることがより好ましい。上記設定量を上記閉じ側の最大フィードバック量に設定した場合、上記閉じ側の第2フィードバック量が上記設定量以上であるとは、上記記閉じ側の第2フィードバック量が上記閉じ側の最大フィードバック量であることを意味する。同様に、上記基準量は、上記第2フィードバック制御において予め設定された上記開き側の最大フィードバック量に近い量であることが好ましく、該開き側の最大フィードバック量であることがより好ましい。上記基準量を上記開き側の最大フィードバック量に設定した場合、上記開き側の第2フィードバック量が上記基準量以上であるとは、上記開き側の第2フィードバック量が上記開き側の最大フィードバック量であることを意味する。尚、本実施形態では、上記基準量は、上記設定量と同じであるが、異なっていてもよい。
また、上記第1所定量は、上記第1フィードバック制御において予め設定された上記開き側(上記目標開度を大きくする側)の最大フィードバック量に近い量であることが好ましく、該開き側の最大フィードバック量であることがより好ましい。上記第1所定量を上記開き側の最大フィードバック量に設定した場合、上記開き側の第1フィードバック量が上記第1所定量以上であるとは、上記開き側の第1フィードバック量が上記開き側の最大フィードバック量であることを意味する。同様に、上記第2所定量は、上記第1フィードバック制御において予め設定された上記閉じ側(上記目標開度を小さくする側)の最大フィードバック量に近い量であることが好ましく、該閉じ側の最大フィードバック量であることがより好ましい。上記第2所定量を上記閉じ側の最大フィードバック量に設定した場合、上記閉じ側の第1フィードバック量が上記第2所定量以上であるとは、上記閉じ側の第1フィードバック量が上記閉じ側の最大フィードバック量であることを意味する。尚、本実施形態では、上記第2所定量は、上記第1所定量と同じであるが、異なっていてもよい。
ここで、エンジン1の運転状態、及び、ウエストゲート弁開度センサ47bによるウエストゲート弁47の実開度の値によっては、ウエストゲート弁47又はウエストゲート弁開度センサ47bが故障していたとしても、上記第1及び第2フィードバック量が、上記ケース1〜4のいずれにも当てはまらない場合があり、故障を検出できない場合があるが、エンジン1の運転状態は常に変化しており、遅かれ早かれ、故障を検出できるようになる。上記設定量(上記第2フィードバック制御における上記閉じ側の最大フィードバック量)、上記基準量(上記第2フィードバック制御における上記開き側の最大フィードバック量)、上記第1所定量(上記第1フィードバック制御における上記開き側の最大フィードバック量)及び上記第2所定量(上記第1フィードバック制御における上記閉じ側の最大フィードバック量)を適切に設定することで、検出できない運転状態の範囲を出来る限り狭くすることができる。
次に、上記コントロールユニット100によるウエストゲート弁47/ウエストゲート弁開度センサ47bの故障判定の制御動作について、図6のフローチャートにより説明する。
最初のステップS22で、上記実開度が上記目標開度と異なるか否かを判定する。このステップS22の判定がNOであるときには、当該ステップS22の動作を繰り返す一方、ステップS22の判定がYESであるときには、ステップS23に進む。
上記ステップS23では、上記閉じ側の第2フィードバック量が上記設定量以上であるか否かを判定する。このステップS23の判定がYESであるときには、ステップS24に進む一方、ステップS23の判定がNOであるときには、ステップS28に進む。
上記ステップS24では、上記開き側の第1フィードバック量が上記第1所定量以上であるか否かを判定する。このステップS24の判定がYESであるとき(つまり、上記ケース1の場合)には、ステップS25に進んで、ウエストゲート弁開度センサ47bの故障であると判定し、しかる後に当該制御動作を終了する。一方、ステップS24の判定がYESであるときには、ステップS26に進む。
上記ステップS26では、上記閉じ側の第1フィードバック量が上記第2所定量以上であるか否かを判定する。このステップS26の判定がNOであるときには、上記ステップS22に戻る一方、ステップS26の判定がYESであるとき(つまり、上記ケース2の場合)には、ステップS27に進んで、ウエストゲート弁47の故障であると判定し、しかる後に当該制御動作を終了する。
上記ステップS23の判定がNOであるときに進むステップS28では、上記開き側の第2フィードバック量が上記基準量以上であるか否かを判定する。このステップS28の判定がNOであるときには、上記ステップS22に戻る一方、ステップS28の判定がYESであるときには、ステップS29に進む。
上記ステップS29では、上記開き側の第1フィードバック量が上記第1所定量以上であるか否かを判定する。このステップS29の判定がYESであるとき(つまり、上記ケース3の場合)には、ステップS30に進んで、ウエストゲート弁47の故障であると判定し、しかる後に当該制御動作を終了する。一方、ステップS29の判定がNOであるときには、ステップS31に進む。
上記ステップS31では、上記閉じ側の第1フィードバック量が上記第2所定量以上であるか否かを判定する。このステップS31の判定がNOであるときには、上記ステップS22に戻る一方、ステップS31の判定がYESであるとき(つまり、上記ケース4の場合)には、ステップS32に進んで、ウエストゲート弁開度センサ47bの故障であると判定し、しかる後に当該制御動作を終了する。
したがって、本実施形態では、ウエストゲート弁開度センサ47bによる検出値が変化しなくなった場合に、ウエストゲート弁47及びウエストゲート弁開度センサ47bのいずれの故障であるかを、特別な回路を設けることなく、簡単に判別することができる。
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、請求の範囲の主旨を逸脱しない範囲で代用が可能である。
例えば、上記実施形態では、排気通路40に分割部40aを設け、この分割部40aの第1通路41に排気カット弁43を設けるようにしたが、これら分割部40a及び排気カット弁43がなくても、本発明を適用することができる。
上述の実施形態は単なる例示に過ぎず、本発明の範囲を限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって定義され、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明は、実過給圧が目標過給圧になるようにウエストゲート弁の目標開度を設定する第1フィードバック制御を実行するとともに、ウエストゲート弁開度センサにより検出されるウエストゲート弁の開度が上記目標開度になるように、上記ウエストゲート弁を制御する第2フィードバック制御を実行する弁制御手段を備えた、ターボ過給機付エンジンの故障検出装置に有用である。
1 ターボ過給機付エンジン
20 ターボ過給機
20a コンプレッサ
20b タービン
36 過給圧検出センサ(過給圧検出手段)
46 排気バイパス通路
47 ウエストゲート弁
47b ウエストゲート弁開度センサ
100 コントロールユニット(弁制御手段)

Claims (5)

  1. エンジンの排気通路に配設されたタービンと吸気通路に配設されたコンプレッサとを有するターボ過給機と、上記エンジンの排気ガスを、上記タービンをバイパスして流すための排気バイパス通路と、該排気バイパス通路に設けられたウエストゲート弁と、上記コンプレッサにより過給された吸入空気の過給圧を検出する過給圧検出手段と、上記ウエストゲート弁の開度を検出するウエストゲート弁開度センサと、上記過給圧検出手段により検出される実過給圧が、上記エンジンの運転状態に応じて予め設定した目標過給圧になるように、上記ウエストゲート弁の目標開度を設定する第1フィードバック制御を実行するとともに、上記ウエストゲート弁開度センサにより検出されるウエストゲート弁の開度が上記目標開度になるように、上記ウエストゲート弁を制御する第2フィードバック制御を実行する弁制御手段とを備えた、ターボ過給機付エンジンの故障検出装置であって、
    上記弁制御手段は、上記ウエストゲート弁開度センサにより検出されるウエストゲート弁の開度が変化しなくなった場合において、該ウエストゲート弁開度センサによるウエストゲート弁の開度の上記目標開度に対する大小、上記第1フィードバック制御のフィードバック量、及び、上記第2フィードバック制御のフィードバック量に基づいて、上記ウエストゲート弁及び上記ウエストゲート弁開度センサのいずれの故障であるかを判定するように構成されていることを特徴とするターボ過給機付エンジンの故障検出装置。
  2. 請求項1記載のターボ過給機付エンジンの故障検出装置において、
    上記弁制御手段は、上記ウエストゲート弁開度センサにより検出されるウエストゲート弁の開度が変化しなくなった場合において、該ウエストゲート弁開度センサによるウエストゲート弁の開度が上記目標開度に対して大きい状況下で、上記第2フィードバック制御における上記ウエストゲート弁の開度を小さくする側のフィードバック量が、予め設定した設定量以上であり、かつ、上記第1フィードバック制御における上記目標開度を大きくする側のフィードバック量が第1所定量以上である場合には、上記ウエストゲート弁開度センサの故障であると判定する一方、上記状況下で、上記第2フィードバック制御における上記ウエストゲート弁の開度を小さくする側のフィードバック量が上記設定量以上であり、かつ、上記第1フィードバック制御における上記目標開度を小さくする側のフィードバック量が第2所定量以上である場合には、上記ウエストゲート弁の故障であると判定するように構成されていることを特徴とするターボ過給機付エンジンの故障検出装置。
  3. 請求項1記載のターボ過給機付エンジンの故障検出装置において、
    上記弁制御手段は、上記ウエストゲート弁開度センサにより検出されるウエストゲート弁の開度が変化しなくなった場合において、該ウエストゲート弁開度センサによるウエストゲート弁の開度が上記目標開度に対して小さい状況下で、上記第2フィードバック制御における上記ウエストゲート弁の開度を大きくする側のフィードバック量が、予め設定した基準量以上であり、かつ、上記第1フィードバック制御における上記目標開度を大きくする側のフィードバック量が第1所定量以上である場合には、上記ウエストゲート弁の故障であると判定する一方、上記状況下で、上記第2フィードバック制御における上記ウエストゲート弁の開度を大きくする側のフィードバック量が上記基準量以上であり、かつ、上記第1フィードバック制御における上記目標開度を小さくする側のフィードバック量が第2所定量以上である場合には、上記ウエストゲート弁開度センサの故障であると判定するように構成されていることを特徴とするターボ過給機付エンジンの故障検出装置。
  4. 請求項2記載のターボ過給機付エンジンの故障検出装置において、
    上記設定量は、上記第2フィードバック制御において予め設定された、上記ウエストゲート弁の開度を小さくする側の最大フィードバック量であり、
    上記第1所定量は、上記第1フィードバック制御において予め設定された、上記目標開度を大きくする側の最大フィードバック量であり、
    上記第2所定量は、上記第1フィードバック制御において予め設定された、上記目標開度を小さくする側の最大フィードバック量であることを特徴とするターボ過給機付エンジンの故障検出装置。
  5. 請求項3記載のターボ過給機付エンジンの故障検出装置において、
    上記基準量は、上記第2フィードバック制御において予め設定された、上記ウエストゲート弁の開度を大きくする側の最大フィードバック量であり、
    上記第1所定量は、上記第1フィードバック制御において予め設定された、上記目標開度を大きくする側の最大フィードバック量であり、
    上記第2所定量は、上記第1フィードバック制御において予め設定された、上記目標開度を小さくする側の最大フィードバック量であることを特徴とするターボ過給機付エンジンの故障検出装置。
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