JP6088007B2 - スイッチ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スイッチ装置に関する。
従来、暗所でも操作しやすいように構成されたスイッチ装置が周知である。
特許文献1のスイッチ装置は、発光表示部及びボタン孔が設けられるフロントパネルと、ボタン孔から一部が突出するボタンと、フロントパネルの内側に設けられ発光表示部及びボタン孔を照射する光源が配された基板とを有している。
ボタンは、発光表示部と対応するようにフロントパネルの光源側(内側)の面に固定されるボタン枠部と、ボタン枠部に連結され弾性変形可能とされるヒンジ部と、ヒンジ部を介してボタン枠部に支持されるボタン本体と、ボタン本体に嵌合されてボタン孔から突出するキートップとを備える。ボタン枠部及びボタン本体は、光を拡散しつつ透過させる部材により形成されている。
光源から放射された光は、ボタン枠部及びボタン本体により拡散されるとともに同部材を透過し発光表示部及びボタン孔とキートップとの間の隙間から外部に漏れる。
このため、暗所でも発光表示部及びボタンの位置を認識しやすく、同ボタンを操作しやすい。
特開2014−120420号公報
特許文献1のスイッチ装置では、ヒンジ部によってボタン枠部とボタン本体とが連結されているものの、両者の間に離間している部分がある。このため、光が漏れるボタン孔とキートップとの間の隙間から水や埃などの異物がフロントパネルの内部に進入した場合、当該異物がボタン枠部とボタン本体との間からさらに内部に進入するおそれがある。ひいては、導電が不通になる等の影響を受けるおそれもある。
本発明は、こうした実状に鑑みてなされたものであり、その目的は、操作の容易性及び異物への耐性が高いスイッチ装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、内外を隔てるパネルに設けられる孔部から外部に向かって突出するスイッチノブを操作することにより、前記パネルの内側に位置する基板に設けられた接点との接触が切り替わるスイッチ装置は、前記パネルに設けられ、光が通過することにより、前記スイッチノブの操作機能を示すマークと、前記パネルの内側から前記孔部及び前記マークを照射する光源とを備え、前記スイッチノブは、前記孔部から突出する先端部と、前記先端部に連続し且つ前記パネルの内側において前記孔部から前記マークにかけて一体的に覆う被覆部と、前記被覆部に連続し前記接点と接触可能とされた押部と、前記被覆部に連続する部位から重力方向成分を含むように延びる抑制壁部とを有し、前記スイッチノブの構成のうち少なくとも前記被覆部は、光を透過する性質及び拡散する性質のうち少なくとも一方の性質を有する樹脂からなり、前記スイッチノブは、前記マークよりも重力方向に沿った下側に、前記マークに隣接して配置され、前記押部は、前記被覆部の重力方向に沿った下側から延びる1つの壁部の端部に形成され、前記抑制壁部は、前記押部が延出する前記1つの壁部から重力方向に沿って延びるように構成されていることを要旨とする。
この構成によれば、光源をはじめとする電機部品が設けられる基板と孔部及びマークとの間に被覆部が存在する。被覆部は、パネルの内側において孔部及びマークを一体的に覆うので、孔部と先端部との間の隙間やマークを介して水等の異物がパネルの内側に進入することが抑制される。したがって、異物による基板への影響が抑制される。
一方、被覆部は、光を透過する性質及び拡散する性質のうち少なくとも一方の性質を有する樹脂からなるので、光源から放射された光は、孔部及びマークに到達するとともに、これらから外部に漏れる。これにより、暗所におけるスイッチノブ及びマークの視認性が確保される。したがって、暗所においてもスイッチノブを操作しやすい。以上のようにこの構成のスイッチ装置は、操作の容易性及び異物への耐性が高い。
また、孔部及びマークと基板との間に抑制壁部が位置するので、孔部及びマーク等から水などの液体が進入し、被覆部を伝っても、液体の基板への到達が抑制される。したがって、スイッチ装置としての耐水性が確保される。
上記構成において、前記スイッチノブは、前記被覆部のうち少なくとも前記先端部の根元周りを覆うとともに光を拡散する拡散樹脂からなる拡散部を有することが好ましい。
この構成によれば、拡散部により光りが拡散されるので、先端部の根元周りの光量が均等化される。このため、光源と孔部との位置がずれており、光源から放射された光が孔部に対し斜めに進入する場合でも、孔部と先端部との間の隙間から均等に外部に光りが漏れるので、パネルの外部からスイッチノブを見た場合の視認性がよい。
上記構成において、前記パネルを薄くすることで構成され、前記スイッチノブに隣接して前記マークを設置し、前記スイッチノブは、光を透過する透過樹脂からなる第1の部材と、光を拡散する拡散樹脂からなる第2の部材とが、光の進行方向に沿って前記第1の部材、前記第2の部材の順序で配置され、前記第2の部材は、前記マークと対向する領域に開口を有することが好ましい
本発明のスイッチ装置は、操作の容易性及び異物への耐性が高いという効果を有する。
スイッチ装置の正面図。 図1の2−2線に沿った一部断面を含む端面図。 (a)はスイッチ装置の分解斜視図、(b)は一部拡大図。
以下、車内空調を調整するためのスイッチ装置に具体化した一実施形態を図面にしたがって説明する。スイッチ装置は、例えば、車両のインストルメントパネルに設けられる。
図1に示すように、スイッチ装置10は、ケース11、インジケータ31、及び6つのプッシュスイッチ41,42,43,44,45,46を備える。
図3(a)に示すように、ケース11は、ボデー12、カバー13、及びフロントパネル14から構成される。
ボデー12は、インジケータ31と、インジケータ31の下方に設けられる6つのプッシュスイッチ41〜46とをそれぞれ支持する。6つのプッシュスイッチ41〜46は、左右に並設されている。なお、6つのプッシュスイッチ41〜46は、手前から奥に向かって押し込み可能に、それぞれボデー12に支持されている。
カバー13は、インジケータ31及び6つのプッシュスイッチ41〜46をそれぞれ統括的に制御する制御部が実装された基板15を有し、同基板15が奥行方向においてボデー12との間に挟まれるように同ボデー12に固定される。なお、基板15は、制御部の他に、6つのプッシュスイッチ41〜46の一部を構成するタクトスイッチ51,52,53,54,55,56と、これらタクトスイッチ51〜56のそれぞれの上方で手前に向かって光を放射する6つのLED61,62,63,64,65,66とを備える。なお、6つのLED61〜66が光源に相当する。
フロントパネル14は、インジケータ31、及び6つのプッシュスイッチ41〜46の各構成に対応するインジケータ孔32、及び6つのプッシュスイッチ孔71,72,73,74,75,76を有する。このフロントパネル14は、奥行方向において、カバー13とは反対側からボデー12に固定される。インジケータ31、及び6つのプッシュスイッチ41〜46の各構成は、インジケータ孔32、及び6つのプッシュスイッチ孔71〜76により外部に露出する(図1参照)。なお、6つのプッシュスイッチ孔71〜76が孔部に相当する。
6つのプッシュスイッチ孔71〜76は、それぞれが対応する6つのプッシュスイッチ41〜46の外径よりも若干大きい内径を有する。したがって、6つのプッシュスイッチ41〜46において外部に露出する部位の外周部分と6つのプッシュスイッチ孔71〜76の内周部分との間に隙間が設けられている。このため、6つのプッシュスイッチ41〜46は、それぞれが6つのプッシュスイッチ孔71〜76の内周部分に干渉されることなく、手前から奥に向かって押し込み可能とされている。
また、フロントパネル14には、上下方向においてインジケータ孔32と6つのプッシュスイッチ孔71〜76との間に、6つのマーク81,82,83,84,85,86が設けられている。6つのマーク81〜86は、プッシュスイッチ41〜46の各機能を表す図柄や文字を呈するようにフロントパネル14を他の部分よりも薄くしたものであって、光が透過する。
なお、フロントパネル14は、インストルメントパネルの一部分を構成するため意匠性を有する。
次に、プッシュスイッチを構成するスイッチノブについて詳述する。なお、スイッチノブの構成は、プッシュスイッチ41〜46で全て共通である。ここでは、プッシュスイッチ41を代表して説明する。
図2に示すように、プッシュスイッチ41は、タクトスイッチ51と、スイッチノブ101とから構成される。
スイッチノブ101は、光を透過する透過樹脂からなる第1の部材111と光を拡散する拡散樹脂からなる第2の部材121とが二色成型により一体化されたものである。
第1の部材111は、突部112と、被覆部113と、第11壁部114と、第12壁部115とを有する。
突部112は、上下方向に延びる板状の被覆部113の手前側の面に突設されている。
被覆部113は、手前側からプッシュスイッチ孔71及びマーク81を介してフロントパネル14の内部を見たとき、タクトスイッチ51及びLED61が視認できないように上下方向に延びて、プッシュスイッチ孔71及びマーク81全体を覆っている。
第11壁部114は、被覆部113の下側の縁部から奥側に向かって延びる板材であって、タクトスイッチ51と対向する第11壁部114の縁部にあたる押部116は、第11壁部114の他の部分より肉厚とされている。
第12壁部115は、第11壁部114の押部116の根元から下方に向かって延びている。なお、第12壁部115は抑制壁部に相当する。また、本例において下方向は、重力方向と一致する。
第2の部材121は、先端部122と、フランジ部123と、枠部124と、第21壁部125と、第22壁部126、第23壁部127とを備える。
先端部122は、突部112に密着し、同突部112の手前側を覆う。先端部122は、プッシュスイッチ孔71より外部に露出する部分であって、同プッシュスイッチ孔71の奥行方向の長さよりも長くなるように、その厚み(肉厚)が設定されている。
フランジ部123は、先端部122の根元に連続して上下方向に板状に広がる。フランジ部123は、被覆部113の下側の縁部からマーク81と対向しない被覆部113の上下方向中央部にかけて覆うように同被覆部113に密着する。なお、図3(b)に示すように、フランジ部123は、先端部122に対し左右方向にも広がっている。すなわち、フランジ部123は、先端部122の根元の外周全体を覆っている。ここで、フランジ部123の肉厚は、均一とされている。なお、フランジ部123は拡散部に相当する。
図2に示すように、枠部124は、奥行方向においてマーク81と対向しないように、より正確にはマーク81とLED61との間を遮らないように開口するものであって、フランジ部123の上側の縁部に連続し、被覆部113の上側の縁部まで延びている(図3(b)参照)。
第21壁部125は、枠部124の上側の縁部に連続するとともに、奥側に向かって延びている。
第22壁部126は、フランジ部123の下側の縁部に連続するとともに、奥側に向かって延びて、第11壁部114の下面に密着する。
第23壁部127は、第22壁部126の奥側の縁部に連続するとともに、下側に向かって延びて、第12壁部115の手前側の面に密着する。なお、第23壁部127は抑制壁部に相当する。
<作用>
次に、スイッチ装置10の作用を説明する。
光を透過する透過樹脂からなる第1の部材111と光を拡散する拡散樹脂からなる第2の部材121とを二色成型により一体化させたスイッチノブ101を採用した。これにより、LED61から放射された光は、第2の部材121を通過する間に拡散されて、同第2の部材121から放出される。このとき、第2の部材121から放出される光量は、肉厚に反比例する。したがって、第2の部材121を構成するフランジ部123から放出される光量は、一定となる。
なお、第2の部材121から放出される光量が肉厚に反比例するので、先端部122の肉厚を厚くすればするほど先端部122から放出される光量が少なくなり、先端部122の肉厚を薄くすればするほど先端部122から放出される光量が多くなる。この関係を利用すれば、先端部122の周囲だけ光らせることや、先端部122の全体を光らせることも可能である。
また、第1の部材111は、手前側からプッシュスイッチ孔71及びマーク81を介してフロントパネル14の内部を見たとき、タクトスイッチ51及びLED61が視認できないように上下方向に延びて、プッシュスイッチ孔71及びマーク81全体を覆う被覆部113を有する。
このため、プッシュスイッチ孔71とスイッチノブ101の先端部122との間の隙間から水等の異物がフロントパネル14の内部に進入しても、タクトスイッチ51及びLED61に異物が到達しにくい。
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られる。
(1)スイッチノブ101に、光を透過する透過樹脂からなる第1の部材111を採用した。第1の部材111は、プッシュスイッチ孔71及びマーク81全体を覆う被覆部113を有する。
このため、プッシュスイッチ孔71とスイッチノブ101の先端部122との間の隙間から水等の異物がフロントパネル14の内部に進入しても、タクトスイッチ51及びLED61に異物が到達しにくい。したがって、スイッチ装置10は、異物による影響を受けにくい。
一方、LED61が放射された光は、被覆部113を通過してプッシュスイッチ孔71に到達する。このため、プッシュスイッチ孔71とスイッチノブ101の先端部122との間の隙間から光が漏れるので、暗所においてもスイッチノブ101を操作しやすい。以上のように、スイッチ装置10は、操作の容易性及び異物への耐性が高い。
(2)スイッチノブ101に、光を拡散する拡散樹脂からなる第2の部材121を採用した。第2の部材121は、先端部122の根元の外周全体を覆うとともに、肉厚が均一とされたフランジ部123を有する。すなわち、フランジ部123は、プッシュスイッチ孔71と対向する。
プッシュスイッチ孔71とLED61との位置関係によらず、LED61から放射された光は、フランジ部123にて光量が均一化されて放出される。すなわち、プッシュスイッチ孔71に到達する光量は上下及び左右方向において均一であるから、プッシュスイッチ孔71とスイッチノブ101の先端部122との間の隙間から光量も均一となる。したがって、より暗所におけるスイッチノブ101の視認性が向上する。また、意匠性もよい。なお、プッシュスイッチ孔71とLED61との位置関係が適宜変更可能であるから、設計の自由度も高い。
(3)スイッチノブ101に、下方向、すなわち重力方向に延びる第12壁部115及び第23壁部127を設けた。これにより、プッシュスイッチ孔71とスイッチノブ101の先端部122との間の隙間から水等の液体が進入し、フランジ部123及び第22壁部126を伝った場合でも、第12壁部115及び第23壁部127により、液体の基板15側への進入が抑制される。したがって、スイッチ装置10として、より耐水性が確保される。
(4)マーク81とLED61との間に枠部124を設けた。これにより、マーク81には、LED61からの光が第2の部材121によって拡散されることなく到達する。したがって、LED61からマーク81に到達する光量と、第2の部材121を介してプッシュスイッチ孔71に到達する光量とが異なるので、意匠性がよい。
なお、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態において、第12壁部115及び第23壁部127を省略してもよい。
・上記実施形態において、第2の部材121を省略してもよい。この場合でも、被覆部113によって、プッシュスイッチ孔71及びマーク81全体を覆われるので、対異物性が確保される。
・上記実施形態において、下方向と重力方向とが一致するとしたがずれていてもよい。下方向に重力方向成分が含まれていれば、第12壁部115及び第23壁部127による耐水性が確保される。
・上記実施形態では、スイッチノブ101が奥行方向に変位するいわゆるプッシュスイッチについて説明したが、スイッチノブが支点を中心に揺動する揺動スイッチやトグルスイッチなどにも本例を適用することができる。
・上記実施形態において、マーク81〜86は、フロントパネル14が他の部分よりも薄く形成されたものとしたが、奥行方向に貫通する孔であってもよい。
・上記実施形態において、枠部124を省略してもよい。この場合、フランジ部123が第21壁部125まで延びてもよい。
・上記実施形態では、スイッチ装置10は、車両のインストルメントパネルに設けられるものとして説明したが、設置場所は、インストルメントパネルに限らない。また、車両に限定されるものでもない。
10…スイッチ装置、11…ケース、12…ボデー、13…カバー、14…フロントパネル、15…基板、31…インジケータ、32…インジケータ孔、41〜46…プッシュスイッチ、51〜56…タクトスイッチ、61〜66…LED、71〜76…プッシュスイッチ孔、81〜86…マーク、101…スイッチノブ、111…第1の部材、112…突部、113…被覆部、114…第11壁部、115…第12壁部、116…押部、121…第2の部材、122…先端部、123…フランジ部、124…枠部、125…第21壁部、126…第22壁部、127…第23壁部。

Claims (3)

  1. 内外を隔てるパネルに設けられる孔部から外部に向かって突出するスイッチノブを操作することにより、前記パネルの内側に位置する基板に設けられた接点との接触が切り替わるスイッチ装置において、
    前記パネルに設けられ、光が通過することにより、前記スイッチノブの操作機能を示すマークと、
    前記パネルの内側から前記孔部及び前記マークを照射する光源とを備え、
    前記スイッチノブは、前記孔部から突出する先端部と、前記先端部に連続し且つ前記パネルの内側において前記孔部から前記マークにかけて一体的に覆う被覆部と、前記被覆部に連続し前記接点と接触可能とされた押部と、前記被覆部に連続する部位から重力方向成分を含むように延びる抑制壁部とを有し、
    前記スイッチノブの構成のうち少なくとも前記被覆部は、光を透過する性質及び拡散する性質のうち少なくとも一方の性質を有する樹脂からなり、
    前記スイッチノブは、前記マークよりも重力方向に沿った下側に、前記マークに隣接して配置され、
    前記押部は、前記被覆部の重力方向に沿った下側から延びる1つの壁部の端部に形成され、
    前記抑制壁部は、前記押部が延出する前記1つの壁部から重力方向に沿って延びるように構成されているスイッチ装置。
  2. 請求項1に記載のスイッチ装置において、
    前記スイッチノブは、前記被覆部のうち少なくとも前記先端部の根元周りを覆うとともに光を拡散する拡散樹脂からなる拡散部を有するスイッチ装置。
  3. 請求項1又は2に記載のスイッチ装置において、
    前記パネルを薄くすることで構成され、前記スイッチノブに隣接して前記マークを設置し、
    前記スイッチノブは、光を透過する透過樹脂からなる第1の部材と、光を拡散する拡散樹脂からなる第2の部材とが、光の進行方向に沿って前記第1の部材、前記第2の部材の順序で配置され、
    前記第2の部材は、前記マークと対向する領域に開口を有するスイッチ装置。
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