JP6087405B1 - 移動車 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明に係る移動車は、図1及び図2に示すように、複数の車輪80を前後左右の下端に有する基台8と、第1左右水平状軸心La廻りに揺動自在に設けられた門型の操作杆1と、第2左右水平状軸心Lb廻りに揺動自在に設けられ操作杆1と連動連結されている門型の持ち上げ杆2と、身体弱者の足が載置されるステップ部材3と、を備えている。
持ち上げ杆2は、前端部2a寄りの前後中間部が基台8に枢着され、前端部2aと後端部2bが第2左右水平状軸心Lb廻りにシーソー揺動する。
ステップ部材3は、基台8の下枠部81の左右内方位置に配設され、後端部3bが下枠部81の前後中間部に枢着され、第3左右水平状軸心Lc廻りに前端部3aが揺動自在である。
吊り持ち連動杆4は、上端部4cが持ち上げ杆2の前端部2aに枢着し、下端部4dがステップ部材3の前端部3aに枢着している。
左右一対の吊り持ち連動杆4,4によって、持ち上げ杆2の前端部2aの昇降と、ステップ部材3の前端部3aの昇降とが、同調するように設けている。
操作杆1が起立状の持ち上げ開始状態(図4参照)で、ステップ部材3は吊り持ち連動杆4によって前方上傾状に保持される。
そして、操作杆1を前下方へ揺動させた持ち上げ完了状態(図5参照)で、ステップ部材3は吊り持ち連動杆4によって前方下傾状に保持される。
そして、操作杆1は、左右一対の基端部1e,1eが、第1左右水平状軸心Laをもって支柱部82の上端部に枢着され、上下揺動自在である。
そして、持ち上げ杆2は、左右一対の前端部2a側が、第2左右水平状軸心Lbをもって支持片部83に枢着され、上下シーソー揺動自在である。
伸縮部材5は、例えば、公知の耐水(防水)性を有するロック(ストッパー)機能付きガススプリングである。
伸縮部材5は、下端部5dが基台8の第1ロック用ブラケット部86に枢着され、上端部5cが持ち上げ杆2の第2ロック用ブラケット部26に枢着されている。
伸縮部材5がロック状態(伸縮不可能状態)となることで、持ち上げ杆2の揺動が阻止されると共に操作杆1の揺動が阻止される。
ここで、下腿支持部材7の近傍に、ステップ部材3の前後中間部に下端部73dが枢着される左右一対の当り杆73,73と、吊り持ち連動杆4の上下中間部に前端部74aが枢着されるリンク杆74と、を設けている。
そして、当り杆73の上端部73cと、リンク杆74の後端部74bと、突片部71と、を第4左右水平状軸心Ldをもって相互に枢着している。
従って、下腿支持部材7は、第4左右水平状軸心Ld廻りに揺動自在であり、さらに、ステップ部材3の前端部3aの上下揺動及び吊り持ち連動杆4の上下移動に伴って下肢支持部材7も上下動する。
なお、吊り持ち連動杆4、伸縮部材5、連結杆6、当り杆73、リンク杆74の枢着部は、左右水平状の枢着軸心をもって枢着されている。
座部9は、図6と図7に示すように水平面状姿勢と、図1乃至図3と図5に示すように、座部9の基端縁部9bが上方へ揺動した起立状姿勢と、に切換自在に設けている。
座部退避姿勢において、座部9は身体弱者の動作予定範囲外に配設され、表て面9cが基台8の左右内方へ向いて、基端縁部9bが持ち上がった先端下傾状の起立状姿勢に保持されている。
また、基台8の下枠部81の左右一方側縁部81fに立設した円柱状部87に外嵌状に配設され鉛直状軸心Lz廻りに回転可能な外筒部91aと、外筒部91aの上部から水平状に突出する横断面円形状の支持部91bと、を有するL字状の揺動部材91を設けている。
そして、座部9の円筒部90を、揺動部材91の支持部91bに外嵌状に配設している。
座部9を、円柱状部87の鉛直状軸心Lz廻りに揺動自在かつ、支持部91bの水平状軸心Ly廻りに揺動自在としている。なお、図4に於て、座部9や、揺動部材91及び円柱状部87の一部を図示省略している。
また、円柱状部87に、上記カム溝95に差し込まれるベアリングから成るガイドローラ96を突設している。
カム溝95は、図2と図4と図5に示すように、座部退避姿勢(揺動部材91の支持部91bが前後方向に沿うように配設された位置)でガイドローラ96に当接する下端縁と、図6と図7に示すように、座部着席可能姿勢(支持部91bが左右方向に沿うように配設された位置)でガイドローラ96に当接する上端縁と、を有している。
カム溝95は、下端縁部を有する周方向の水平状部と、水平状部に連結され上端縁部を有する上下螺旋方向の傾斜部と、を有している。
座部退避姿勢において、可撓線材92の張力(テンション)によって、座部9は先端縁部9a(突片9g)が下方へ引き寄せられ、先端下傾状の起立状姿勢に保持されている。
また、座部退避姿勢において、ガイドローラ96がカム溝95の下端縁部に当接すると共にカム溝95の水平状部に対応して、揺動部材91が保持されている。
つまり、カム溝95の傾斜部がガイドローラ96が対応すると、自重によって座部9は、左右内方乃至前方へ向って鉛直状軸心Lz廻りに揺動すると共に水平面状姿勢へ揺動する。
ストッパ機構は、図3に示すように、支持部91bからラジアル外方(下方)へ突設されたストッパ部98と、座部9の円筒部90の外周筒壁部に周方向に沿って貫設された長孔99と、を備え、座部9が水平面状姿勢となった際に、長孔99の一端縁99aにストッパ部98が当接して、円筒部90の水平状軸心Ly廻りの回動を阻止して、座部9が後方下傾状となるのを阻止する(水平面状に保持する)。
先ず、図4に示すように、ベッドの側縁や車椅子等に着席している身体弱者の正面に配設し、フロアロック機構10をフットペダル操作してロック状態にし、車輪80による走行を阻止する(床面Gに固定する)。
ステップ部材3は前方上傾状であるので、足首に負担をかけずに、足裏をステップ部材3に密着させることができる。
また、下腿支持部材7は、第4左右水平状軸心Ld廻りに揺動して、身体弱者の体格に沿って密着する。
スリング部材20のパッド部20aを身体弱者の背部に当接させると共に、ベルト部20bを、身体弱者の脇下を通してベルト掛け部24の両端部に掛け、フック部23にて左右外方への抜けを防止する。パッド部20aの当接位置は、肩甲骨近傍、腰部、臀部等自由である。
さらに、吊り持ち連動杆4がステップ部材3の前端部3aを降下させるので、身体弱者の体重(重心)が、前方へ移動しやすくなる。
また、ステップ部材3の揺動に連動して下腿支持部材7も降下し、身体弱者に常に当接(フィット)する。また、伸縮部材5は、伸長する。
つまり、身体弱者の荷重(体重)を、身体弱者を持ち上げるための操作力として利用でき、身体弱者の荷重がステップ部材3へ移るにつれて、操作杆1を操作する介護者の負担が軽減される。
なお、この起立姿勢での移動(走行)や待機も可能である。
つまり、座部9が、座部退避姿勢から着席可能姿勢となる。そして、介護者が操作杆1のハンドル部11を把持すると共に解除レバー14を操作して、伸縮部材5の伸縮を解除し操作杆1を上後方へ揺動させると、持ち上げ杆2の後端部2bが降下し、伸縮部材5が短縮して、図7に示すように、身体弱者を座部9に着席させて、乗車が完了する。
身体弱者を降車させる場合(降車作業)は、上述の乗車作業と逆の手順で良く(図7、図6、図5、図4と、順次行えば良く)、ベッドから車イスへの移乗や、ベッドからベッドへの移載等も可能である。
また、座部9の中央部に貫通孔(窓部)を有する便座型とすることで、座部9の下方位置に仮設便器を配設して排泄を行うことも可能である。
なお、本発明は、身体弱者から見た方向で方向を説明している。また、各部材の名称に用いた「杆」や「柱」とは中実形状を意味せずパイプ形状であっても良い。
1e 基端部
1f 先端部
2 持ち上げ杆
2a 前端部
2b 後端部
3 ステップ部材
3a 前端部
4 吊り持ち連動杆
4c 上端部
4d 下端部
8 基台
80 車輪
9 座部
9b 基端縁部
20 スリング部材
La 第1左右水平状軸心
Lb 第2左右水平状軸心
Lc 第3左右水平状軸心
Lz 鉛直状軸心
Claims (1)
- 身体弱者を移動させるための複数の車輪(80)を有する基台(8)と、第1左右水平状軸心(La)をもって上記基台(8)に基端部(1e)が枢着され先端部(1f)が該第1左右水平状軸心(La)廻りに上下揺動自在に設けられた操作杆(1)と、第2左右水平状軸心(Lb)をもって上記基台(8)に前後中間部が枢着され上記第2左右水平状軸心(Lb)廻りに上下シーソー揺動自在に設けられた持ち上げ杆(2)と、を備え、
上記持ち上げ杆(2)は、身体弱者の上半身を前上方へ引き寄せるためのスリング部材(20)が後端部(2b)に取り付けられ、
起立状の持ち上げ開始状態の上記操作杆(1)が前下方へ揺動することで上記持ち上げ杆(2)の後端部(2b)が上昇するように上記操作杆(1)と上記持ち上げ杆(2)とが連結杆(6)を介して連動連結された移動車であって、
上記身体弱者の足が載置されると共に上記第2左右水平状軸心(Lb)よりも下方位置の第3左右水平状軸心(Lc)をもって上記基台(8)に後端部(3b)が枢着され上記第3左右水平状軸心(Lc)廻りに前端部(3a)が上下揺動自在に設けられたステップ部材(3)と、上記持ち上げ杆(2)の前端部(2a)に上端部(4c)が枢着されると共に上記ステップ部材(3)の前端部(3a)に下端部(4d)が枢着される吊り持ち連動杆(4)と、を備え、
介護者が起立状の持ち上げ開始状態の上記操作杆(1)を上記第1左右水平状軸心(La)廻りに前下方へ揺動させると、上記持ち上げ杆(2)の後端部(2b)が上昇して上記スリング部材(20)にて身体弱者を着席姿勢から起立姿勢に持ち上げると共に、上記持ち上げ杆(2)の前端部(2a)と上記吊り持ち連動杆(4)とが降下して上記ステップ部材(3)の前端部(3a)が降下するように構成し、さらに、上記ステップ部材(3)にかかる身体弱者の荷重が、上記吊り持ち連動杆(4)を引き下げて、上記持ち上げ杆(2)の後端部(2b)を持ち上げる力に変換されるように構成したことを特徴とする移動車。
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