JP6086284B2 - 潤滑剤供給装置、画像形成装置およびプロセスカートリッジ - Google Patents
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図16に示すように、固形潤滑剤140を保持する潤滑剤保持部材143を導電性部材で構成し、潤滑剤の残量が少なくなった時点で潤滑剤保持部材143の一端に当接する第1電極部材181と、他端に当接する第2電極部材182とを有している。第1電極部材181と第2電極部材182とには、検知回路183が接続されており、検知回路183は、電極部材間に電圧を印加して、電流が流れたか否かを検知する。また、潤滑剤保持部材143は、バネ142により不図示の供給部材側に付勢されている。
図1は、本実施形態に係るプリンタを示す概略構成図である。
このプリンタは、その内部の略中央に像担持体である中間転写体としての中間転写ベルト56を備えている。中間転写ベルト56は、ポリイミドやポリアミド等の耐熱性材料からなり、中抵抗に調整された基体からなる無端状ベルトで、4つのローラ52,53,54,55に掛け渡して支持され、図中矢印A方向に回転駆動される。中間転写ベルト56の上方にはイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色トナーに対応した4つの作像ユニットが中間転写ベルト56のベルト面に沿って並んでいる。
いずれの作像ユニットも同様の構成であるので、ここでは、色の区別を示すY、M、C、Kの添え字を省略する。各作像ユニットは、像担持体としての感光体1を有している。各感光体1の周りには、感光体表面を所望電位(マイナス極性)となるように一様に帯電させる帯電手段としての帯電装置2がそれぞれ配置されている。また、感光体表面に形成された静電潜像をマイナス極性に帯電された各色トナーで現像してトナー像とする現像手段としての現像装置4がそれぞれ配置されている。また、感光体表面に潤滑剤を塗布により供給する潤滑剤供給装置3、トナー像転写後の感光体表面のクリーニングを行うクリーニング装置8もそれぞれ配置されている。
図3は、潤滑剤供給装置3の概略構成図である。
図3に示すように、固形潤滑剤3bの塗布ローラ3aと当接する面(図中下側の面)とは反対側の部分をその長手方向にわたって保持する潤滑剤保持部材3dが設けられている。潤滑剤保持部材3dは、収納ケース3eに塗布ローラ3aに対して接離可能に設けられている。また、収納ケース3eの潤滑剤保持部材3dより図中上部の空間には、固形潤滑剤3bを供給部材に押し当てる押し当て機構としての加圧バネ3cを備えている。この加圧バネ3cによって、固形潤滑剤3bが塗布ローラに押し当てられている。
固形潤滑剤3bが塗布ローラ3aによる摺擦で徐々に削られていくと、揺動部材31aが揺動して、潤滑剤保持部材3dが塗布ローラ側へと移動する。そして、最終的に図4に示すように固形潤滑剤量が僅かになると、揺動部材31aの揺動端部が潤滑剤保持部材3dと当接する。
一般に、初期から固形潤滑剤3bが無くなるまでの間に変化するバネの伸び変化量に対し、バネ全体の長さを長くすれば長くするほど、バネの伸び変化量に対するバネの付勢力変動は小さくて済む。従来の押し当て機構は、バネを縮めた状態で配置し、その付勢力(押し出し力)の方向と塗布ローラ3aに押し当てる固形潤滑剤3bの押し当て方向とを一致させている。この構成においては、バネ全体の長さを長くするほど、バネの付勢力方向と固形潤滑剤3bの塗布ローラ3aへの押し当て方向とを一致させることが困難となることから、バネ全体の長さを長くするにも限界がある。加えて、従来の押し当て機構では、塗布ローラ3aの径方向にバネの長さ分の配置スペースを確保しなければならず、装置の大型化につながる。これらの理由から、従来の押し当て機構においては、比較的短いバネを使用しなければならず、経時的なバネの付勢力変動が大きくなる。
この変形例の押し当て機構300cは、潤滑剤保持部材3dに各揺動部材301aを揺動自在に取り付けたものである。その結果、各揺動部材301aは、バネ301bから潤滑剤保持部材3dの長手方向中心に向かう付勢力によって、各揺動部材301aの揺動端部が、潤滑剤保持部材3dから離れる方向に付勢され、各揺動部材301aの揺動端部が、収納ケース3eの上面部の内周面32に当接する構成となっている。
図7は、従来の残量検知部の一例を示す斜視図である。
図7に示すように、従来の残量検知部は固形潤滑剤の高さ方向に直交するように配置された板状の第1電極部材242aと、第1電極部材242aに対向配置され、潤滑剤保持部材3dにより第1電極部材242a側へ押される片持ち支持された板状の第2電極部材242bとを備えている。潤滑剤保持部材3dには、第2電極部材242bを第1電極部材側へ押し当てる押し当て部31dが設けられている。固形潤滑剤3bが消費され、潤滑剤保持部材3dが不図示の供給部材側へ移動し、固形潤滑剤3bがニアエンド近くとなると、潤滑剤保持部材3dの押し当て部31dが、第2電極部材242bと当接する。さらに固形潤滑剤3bが削られていくと、潤滑剤保持部材3dの押し当て部31dが、第2電極部材242bを第1電極部材242a側へ押す。これにより、第2電極部材242bが弾性変形し、第2電極部材242bの自由端が、第1電極部材側へと近づく。そして、固形潤滑剤3bがニアエンド状態となると、第2電極部材242bの自由端が第1電極部材242aと当接し、電極部材間が導通し、ニアエンドが検知される。
図14は、変形例1の潤滑剤供給装置3の長手方向一端側を示す概略構成図である。
この図14に示す変形例1は、回転部材としての検知用回転部材41を設けたものである。検知用回転部材41は、カバー部材43の回転軸43cに揺動自在に支持されている。検知用回転部材41の図中左側(固形潤滑剤長手方向端部側)端部は、押し当て部31dと対向している。検知用回転部材41の図中右側(固形潤滑剤長手方向中央側)端部は、第2電極部材42bと当接している。
(1)
固形潤滑剤3bと、上記固形潤滑剤3bの潤滑剤を感光体1などの潤滑剤供給対象に供給する塗布ローラ3aなどの供給部材と、第1電極部材42aおよび上記第1電極部材42aと対向する第2電極部材42bを備え、上記第1電極部材42aと上記第2電極部材42bとの導通を検知することで、上記固形潤滑剤3bの残量が所定量以下であることを検知する残量検知部40などの残量検知手段と、を備えた潤滑剤供給装置3において、少なくとも上記第1電極部材の上記第2電極部材との当接面および上記第2電極部材の上記第1電極部材との当接面を、鉛直方向に対して平行にした。
かかる構成とすることで、実施形態で説明したように、各電極部材の当接面に潤滑剤などが堆積するのを防止することができ、良好にニアエンドを検知することができる。
また、上記(1)に記載の態様の潤滑剤供給装置3において、固形潤滑剤3bを収納する収納ケース3eを備え、残量検知部40などの残量検知手段を収納ケース3eの外に設けた。
かかる構成を備えることで、実施形態で説明したように、第1電極部材42aなどの第1電極部材や第2電極部材42bなどの第2電極部材に潤滑剤が付着するのを抑制することができる。
また、上記(2)に記載の態様の潤滑剤供給装置3において、上記収納ケース3eには、上記固形潤滑剤3bの消費に伴い移動して第2電極部材を直接または間接的に押す押し部材(本実施形態では潤滑剤保持部材3d)が貫通する開口部31eが設けられており、上記残量検知手段と上記開口部31eとを覆うカバー部材を設けた。
かかる構成を備えることで、実施形態で説明したように、開口部31eから飛散した潤滑剤で装置が汚れるのを防止することができる。また、第1電極部材42aや第2電極部材42bに飛散トナーが付着するのを防止することができる。
また、上記(3)に記載の態様の潤滑剤供給装置3において、上記カバー部材43に残量検知部40などの残量検知手段を保持した。
かかる構成を備えることで、実施形態で説明したように、残量検知部40などの残量検知手段の交換を容易に行うことができる。
また、上記(3)または(4)に記載の態様の潤滑剤供給装置3において、上記潤滑剤保持部材3dに押されて揺動し、上記第2電極部材42bを上記第1電極部材42a側へ押す検知用回転部材41などの回転部材を設けた。
かかる構成を備えることで、変形例1で説明したように、第1電極部材42a、第2電極部材42bを、開口部31eから離れた位置に配置することができる。これにより、第1電極部材42a、第2電極部材42bに潤滑剤が付着するのを抑制することができる。
また、上記(5)に記載の態様の潤滑剤供給装置3において、上記残量検知手段と上記開口部31eと仕切る仕切り壁43bなどの仕切り手段を設けた。
かかる構成を備えることで、変形例2で説明したように開口部31eからカバー部材43内へ進入した潤滑剤粉が、第1電極部材42a、第2電極部材42bに付着するのを抑制することができる。
また、上記(1)乃至(6)いずれかに記載の態様の潤滑剤供給装置3において、残量検知部40などの残量検知手段を、固形潤滑剤長手方向両端部近傍に設けた。
かかる構成を備えることで、実施形態で説明したように、固形潤滑剤3bが長手方向で潤滑剤の消費量が異なった場合でも、消費量が多い方の側の端部の潤滑剤量がニアエンドとなった状態を検知することができる。これにより、固形潤滑剤の一方側端部の潤滑剤が枯渇して、感光体表面を傷つけてしまうなどの不具合が発生するのを防止することができる。
また、感光体1などの像担持体と、像担持体の表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段とを有し、像担持体上の画像を記録材上に転移させて該記録材上に画像を形成する画像形成装置において、潤滑剤供給手段として、上記(1)乃至(7)いずれかに記載の態様の潤滑剤供給装置を用いた。
かかる構成を備えることで、潤滑剤のニアエンドを良好に検知することができ、潤滑剤が枯渇した状態で画像形成動作が行われるのを抑制することができる。これにより、感光体の劣化を経時に亘り抑制することができる。
また、感光体1などの像担持体と、像担持体の表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段とを有し、画像形成装置本体に対して着脱可能に構成されたプロセスカートリッジにおいて、潤滑剤供給手段として、上記(1)乃至(7)いずれかに記載の態様の潤滑剤供給装置を用いた。
かかる構成を備えることで、潤滑剤のニアエンドを良好に検知することができ、潤滑剤が枯渇した状態で画像形成動作が行われるのを抑制することができる。これにより、感光体の劣化を経時に亘り抑制することができるプロセスカートリッジを提供することができる。
3:潤滑剤供給装置
3a:塗布ローラ
3b:固形潤滑剤
3c:押し当て機構
3d:潤滑剤保持部材
3e:収納ケース
31e:開口部
31a:揺動部材
31d:押し当て部
31e:開口部
40:残量検知部
41:検知用回転部材
42a:第1電極部材
42b:第2電極部材
42c:抵抗検知部
43:カバー部材
43b:仕切り壁
43c:回転軸
56:中間転写ベルト
100:制御部
Claims (9)
- 固形潤滑剤と、
上記固形潤滑剤の潤滑剤を潤滑剤供給対象に供給する供給部材と、
第1電極部材および上記第1電極部材に対向する第2電極部材を備え、上記第1電極部材と上記第2電極部材との間の導通を検知することで上記固形潤滑剤の残量が所定量以下であることを検知する残量検知手段と、を備えた潤滑剤供給装置において、
上記固形潤滑剤の上記供給部材による削られながらの移動方向が、鉛直方向であって、
少なくとも上記第1電極部材の上記第2電極部材との当接面および上記第2電極部材の上記第1電極部材との当接面を、上記固形潤滑剤の上記供給部材による削られながらの移動方向に対して平行にしたことを特徴とする潤滑剤供給装置。 - 請求項1の潤滑剤供給装置において、
上記固形潤滑剤を収納する収納ケースを備え、
上記残量検知手段を収納ケースの外に設けたことを特徴とする潤滑剤供給装置。 - 請求項2の潤滑剤供給装置において、
上記収納ケースには、上記固形潤滑剤の消費に伴い移動して第2電極部材を直接または間接的に押す押し部材が貫通する開口部が設けられており、
上記残量検知手段と上記開口部とを覆うカバー部材を設けたことを特徴とする潤滑剤供給装置。 - 請求項3の潤滑剤供給装置において、
上記カバー部材に上記残量検知手段を保持したことを特徴とする潤滑剤供給装置。 - 請求項3または4の潤滑剤供給装置において、
上記押し部材に押されて回転し、上記第2電極部材を上記第1電極部材側へ押す回転部材を設けたことを特徴とする潤滑剤供給装置。 - 請求項5の潤滑剤供給装置において、
上記残量検知手段と上記開口部と仕切る仕切り手段を設けたことを特徴とする潤滑剤供給装置。 - 請求項1乃至6いずれかの潤滑剤供給装置において、
上記残量検知手段を、上記固形潤滑剤長手方向両端部近傍に設けたことを特徴とする潤滑剤供給装置。 - 像担持体と、該像担持体の表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段とを有し、該像担持体上の画像を記録材上に転移させて該記録材上に画像を形成する画像形成装置において、
上記潤滑剤供給手段として、請求項1乃至7いずれかの潤滑剤供給装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。 - 像担持体と、該像担持体の表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給手段とを有し、画像形成装置本体に対して着脱可能に構成されたプロセスカートリッジにおいて、
上記潤滑剤供給手段として、請求項1乃至7いずれかの潤滑剤供給装置を用いたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
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