JP6085950B2 - 基地局及びアンテナチルト角制御方法 - Google Patents
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Description
<通信システムの構成>
図1は、実施例1の通信システムの一例を示す図である。図1には、一例として、LTE(Long Term Evolution)方式の通信システムを示す。図1に示すように、基地局BS1は、自局の通信エリアであるセル1を形成し、セル1内に存在する複数の移動局MSとの通信が可能である。同様に、基地局BS2は、自局の通信エリアであるセル2を形成し、セル2内に存在する複数の移動局MSとの通信が可能である。基地局BS1と基地局BS2とは、有線伝送路であるX2インタフェースによって直接接続される。また、各基地局とコアネットワークとは有線伝送路であるS1インタフェースによって接続される。このため、基地局BS1と基地局BS2とは、S1インタフェース及びコアネットワークを介して接続される。
図2は、実施例1のセル構成の一例を示す図である。図2に示すように、基地局BS1〜BS4の各々は、それぞれの通信エリアであるセル1〜4を形成する。基地局BS1〜BS4は互いに隣接して設置されるため、互いのセル端が接するか、または、セル端において互いの通信エリアがオーバラップする。図2には、互いのセル端が接している場合を示す。以下の説明において、ある基地局から、その基地局が形成するセルのセル端までの距離を「セル半径」と呼ぶ。
図3は、実施例1のセクタ構成の一例を示す図である。1基地局あたりの移動局収容数を増加させるための技術として、1つの基地局が複数の指向性アンテナを備え、1つのセルをそれら複数の指向性アンテナのそれぞれに対応する複数の通信エリアに分割するものがある。分割された各通信エリアは「セクタ」と呼ばれる。図3には、基地局BSが6つの指向性アンテナAT1〜AT6を備え、1つのセルが6つのセクタ1〜6に分割される場合を一例として示す。すなわち、基地局BSは、アンテナAT1〜AT6を用いて、セクタ1〜6を形成する。
図4及び図5は、実施例1の通信エリア制御の説明に供する図である。図4及び図5には、基地局BS1と基地局BS2の2つの基地局が隣接し、かつ、互いのセクタ端が接している場合を示す。以下の説明において、ある基地局から、その基地局が形成するセクタ端までの距離を「セクタ長」と呼ぶ。
図6は、実施例1の基地局の一例を示す機能ブロック図である。なお、1つのセルが複数のセクタに分割される場合には、1つの基地局が、図6に示す構成を、セクタの数だけ有する。例えば、図3に示すような6つのセクタを形成する基地局は、図6に示す構成を6つ備える。複数のセクタ各々での処理は同一となるため、実施例1の以下の説明では、1つのセクタを対象として説明する。
ここでは、図4及び図5に示すように、互いに隣接する基地局BS1と基地局BS2の2つの基地局の互いのセクタ端が接している場合の処理を一例として説明する。
基地局−移動局間距離[m]
=光速[m/s]×(TAコマンド値に対応する時間[s]/2) …(1)
チルト角:θ=tan-1(L/h) …(2)
チルト角制御部16は、自局のセクタの中に存在する移動局の数がUthを超えたときに、セクタ内に存在する移動局の数がUth以下になるセクタ長:Lthを求める。よって、Lthは、基地局BS1の変更予定のセクタ長に相当する。例えば、「Uth=20」である場合、図7に示す具体例では、セクタ内に存在する移動局の数は、収容可能上限値を超えている。また、「Uth=20」であるため、Lthは「156m」となる。なお、チルト角の制御を頻繁に実施させないために、「Uth×α(α<1、例えばα=0.9)」をチルト角制御部16に設定してもよい。
隣接基地局である基地局BS1から送信された要求メッセージは、有線通信部17により受信され、チルト角制御部16に入力される。
L_confer=W−Lth−X …(3)
図10は、実施例1の基地局の処理の説明に供するフローチャートである。基地局10は、ステップS21〜S26の処理を、新たなTAコマンドを送信する度に行う。
図11は、実施例1の通信システムの処理の説明に供するシーケンス図である。ここでは、X2インタフェースを用いて基地局間のメッセージをやり取りする場合を一例として説明する。
実施例2は、3つの基地局の各セルが互いにオーバラップする場合のアンテナチルト角制御に関する。
L_confer_2=W2−Lth−X2 …(4)
L_confer_3=W3−Lth−X3 …(5)
[1]実施例1の基地局10は、次のようなハードウェア構成により実現することができる。図14は、基地局のハードウェア構成例を示す図である。図14に示すように、基地局10は、ハードウェアの構成要素として、チルト角を制御可能なアンテナ10aと、RF(Radio Frequency)回路10bと、DSP(Digital Signal Processor)10cと、CPU(Central Processing Unit)10dと、メモリ10eと、インタフェース回路10fとを有する。メモリ10eの一例として、SDRAM等のRAM、ROM、フラッシュメモリ等が挙げられる。アンテナ11は、アンテナ10aにより実現される。RACH受信部12と、TAコマンド送信部14とは、RF回路10b及びDSP10cにより実現される。TAコマンド生成部13は、CPU10dにより実現される。移動局数監視部15と、チルト角制御部16とは、CPU10d及びメモリ10eにより実現される。有線通信部17は、インタフェース回路10fにより実現される。
11 アンテナ
12 RACH受信部
13 TAコマンド生成部
14 TAコマンド送信部
15 移動局数監視部
16 チルト角制御部
17 有線通信部
Claims (3)
- 自局の通信エリアに対応するアンテナであって、鉛直下方向と、前記アンテナの主ビームとのなす角度であるチルト角を制御可能な前記アンテナと、
移動局から送信される信号の送信タイミングを調節するためのコマンドを送信する送信部と、
前記コマンドを用いて、前記通信エリアの中に存在する移動局の数を監視する監視部と、
前記移動局の数が前記通信エリアに収容可能な第一の上限値を超えたときに、前記チルト角を減少させることにより前記通信エリアの外に存在することになる移動局の引き受けを自局に隣接する他の基地局に要求し、
自局の現在の前記通信エリアに存在する移動局の数から、自局の変更後の前記通信エリアに存在する移動局の予定数を減じた数よりも所定の割合だけ大きい値と、前記他の基地局の通信エリアに現存する移動局の数との合計値が、前記他の基地局の前記通信エリアに収容可能な第二の上限値以下の場合に前記他の基地局から自局に返信される応答が前記他の基地局からあったときに、前記チルト角を減少させる制御部と、
を具備する基地局。 - 前記監視部は、前記通信エリアにおいて、自局からの複数段階の距離ごとに移動局の数を監視し、
前記制御部は、前記複数段階の距離のうち、前記通信エリアに収容する移動局の数が前記第一の上限値以下になる距離に対応する角度まで前記チルト角を減少させる、
請求項1に記載の基地局。 - 自局の通信エリアに対応するアンテナであって、鉛直下方向と、前記アンテナの主ビームとのなす角度であるチルト角を制御可能な前記アンテナを備える基地局におけるアンテナチルト角制御方法であって、
移動局から送信される信号の送信タイミングを調節するためのコマンドを送信し、
前記コマンドを用いて、前記通信エリアの中に存在する移動局の数を監視し、
前記移動局の数が前記通信エリアに収容可能な上限値を超えたときに、前記チルト角を減少させることにより前記通信エリアの外に存在することになる移動局の引き受けを自局に隣接する他の基地局に要求し、
自局の現在の前記通信エリアに存在する移動局の数から、自局の変更後の前記通信エリアに存在する移動局の予定数を減じた数よりも所定の割合だけ大きい値と、前記他の基地局の通信エリアに現存する移動局の数との合計値が、前記他の基地局の前記通信エリアに収容可能な上限値以下の場合に前記他の基地局から自局に返信される応答が前記他の基地局からあったときに、前記チルト角を減少させる、
アンテナチルト角制御方法。
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