JP6084907B2 - 作業車両の変速段表示機構 - Google Patents

作業車両の変速段表示機構 Download PDF

Info

Publication number
JP6084907B2
JP6084907B2 JP2013151340A JP2013151340A JP6084907B2 JP 6084907 B2 JP6084907 B2 JP 6084907B2 JP 2013151340 A JP2013151340 A JP 2013151340A JP 2013151340 A JP2013151340 A JP 2013151340A JP 6084907 B2 JP6084907 B2 JP 6084907B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shift
speed
actual
transmission
target
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013151340A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015021577A (ja
Inventor
剛志 後野
剛志 後野
山口 哲雄
哲雄 山口
真矢 鵜飼
真矢 鵜飼
清和 藤林
清和 藤林
謙一良 八木
謙一良 八木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kubota Corp filed Critical Kubota Corp
Priority to JP2013151340A priority Critical patent/JP6084907B2/ja
Publication of JP2015021577A publication Critical patent/JP2015021577A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6084907B2 publication Critical patent/JP6084907B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、変速装置の変速段を表示させる作業車両の変速段表示機構の技術に関する。
従来、変速装置の変速段を表示させる作業車両の変速段表示機構の技術は公知となっている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
特許文献1に記載の技術においては、液晶表示部(表示部)に、増速スイッチ及び減速スイッチ(変速操作具)の操作に基づく変速装置(主変速装置)の目標となる変速段が表示される。作業者は、当該表示部を視認することで目標となる変速段を確認することができる。
しかし、特許文献1に記載の技術では、変速装置の実際の変速段と表示部に表示される変速段(目標となる変速段)とが一致しない場合がある。
具体的には、変速操作具による操作がなされると、瞬間的に目標となる変速段が表示部に表示される。
一方、実際に変速装置の変速段が切り換えられるまでには多少の時間が必要である。特に、目標となる変速段を一度に複数段変更することが可能な作業車両には、車速の急激な変化やショックを抑制するために、実際の変速段を適切なタイミングで1段ずつ順に切り換えるものがある。このような場合には、実際の変速段が目標となる変速段に切り換えられるまでの間、表示部に表示された変速段と実際の(現在の)変速段とが一致しない状態が生じることになる。
従って、特許文献1に記載の技術では、作業者が実際の変速段を確認するのが一時的に困難になる点で不利であった。
また、上述の特許文献1に記載の技術における問題点を解決するため、表示部に、目標となる変速段ではなく実際の変速段を表示させる方法が考えられる。この場合には、変速操作具による操作に基づいて変速装置の目標となる変速段が変更されても、表示部には実際の変速段が表示されるため、作業者は常に実際の変速段を確認することができる。
しかし、このような構成の場合、作業者は目標となる変速段を確認することができない。このため作業者は、変速装置の変速段があと何回切り換えられるのか、及びどの変速段まで切り換えられるのか、を容易に予測することができない。変速装置の変速段が切り換えられる際には、多少の車速の変化やショックが生じたり、エンジン音(回転数)の変化が生じたりするため、変速装置の変速段の切り換えが予想できないと、作業車両を運転している作業者の快適性を損なうおそれがある。
特開2012−154224号公報
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、目標となる変速段と実際の変速段を同時に確認することが可能な作業車両の変速段表示機構を提供することである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、複数の変速段を有する変速装置と、前記変速装置の目標となる変速段を設定する変速操作具と、作業者から視認可能な表示部と、前記変速操作具により設定された目標となる変速段及び前記変速装置の実際の変速段を前記表示部に同時に表示させながら、前記変速装置の実際の変速段が前記変速操作具により設定された目標となる変速段になるように前記変速装置の変速段を順に切り換える制御手段と、を具備し、前記表示部は、前記変速操作具により設定された目標となる変速段及び前記変速装置の実際の変速段を表示する変速表示領域と、前記変速表示領域とは別に設けられ、前記変速装置の実際の変速段を表示する実変速段表示領域と、を具備するものである。
請求項2においては、前記制御手段は、前記変速操作具により設定された目標となる変速段と、前記変速装置の実際の変速段と、を異なる態様で前記表示部に表示させるものである。
請求項3においては、前記制御手段は、前記変速装置の実際の変速段が前記変速操作具により設定された目標となる変速段に近づくほど、前記変速装置の実際の変速段を前記変速表示領域に表示させた実変速段表示を、前記変速操作具により設定された目標となる変速段を前記変速表示領域に表示させた目標変速段表示に近づけるのである。
請求項4においては、前記制御手段は、前記変速操作具により設定された目標となる変速段及び前記変速装置の実際の変速段を数字を用いて前記表示部に表示させるものである。
請求項5においては、前記変速操作具は、前記変速装置の目標となる変速段を増速する側へと切り換える増速スイッチ及び減速する側へと切り換える減速スイッチを具備するものである。
請求項6においては、前記制御手段は、前記変速操作具により設定された目標となる変速段と前記変速装置の実際の変速段とが一致している場合に、前記変速操作具により設定された目標となる変速段及び前記変速装置の実際の変速段を前記変速表示領域に表示させないものである。
請求項7においては、前記制御手段は、前記変速操作具により設定された目標となる変速段と前記変速装置の実際の変速段とが一致しなくなった場合に、前記変速操作具により設定された目標となる変速段及び前記変速装置の実際の変速段を前記変速表示領域に表示させるものである。
請求項8においては、前記制御手段は、前記変速操作具により設定された目標となる変速段と前記変速装置の実際の変速段とが一致しなくなった場合に、前記変速表示領域及び前記実変速段表示領域に表示された前記変速装置の実際の変速段を点滅させるものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
本発明においては、変速装置の目標となる変速段と実際の変速段を同時に確認することができる。これによって作業者は、変速装置の変速段があと何回切り換えられるのか、及びどの変速段まで切り換えられるのか、を容易に予測することができる。
トラクタの全体的な構成を示した側面図。 主変速機構の構成を示した模式図。 主変速機構の変速段を示した図。 主変速機構の変速段の制御に関する構成を示した模式図。 液晶表示部に表示される情報を示した正面図。 (a)目標変速段及び実変速段が1速である場合の液晶表示部の正面図。(b)目標変速段が5速に設定された場合の液晶表示部の正面図。(c)実変速段が2速に切り換えられた場合の液晶表示部の正面図。 (a)実変速段が3速に切り換えられた場合の液晶表示部の正面図。(b)実変速段が4速に切り換えられた場合の液晶表示部の正面図。(c)実変速段が5速に切り換えられた場合の液晶表示部の正面図。 (a)実変速段が8速である状態において目標変速段が5速に設定された場合の液晶表示部の正面図。(b)実変速段が7速に切り換えられた場合の液晶表示部の正面図。(c)実変速段が6速に切り換えられた場合の液晶表示部の正面図。(d)実変速段が5速に切り換えられた場合の液晶表示部の正面図。
以下では、図中の矢印で示した方向を上下方向、前後方向、左右方向とそれぞれ定義して説明を行う。
まず、図1を用いて、本発明に係る作業車両の実施の一形態に係るトラクタ1の全体構成について説明する。
なお、本実施形態においては、作業車両としてトラクタ1を例示するが、本発明はこれに限るものではない。すなわち作業車両は、その他の農業車両、建設車両、産業車両等であっても良い。
トラクタ1は、主として機体フレーム2、前輪3・3、後輪4・4、エンジン5、ボンネット6、変速装置7、ステアリングホイール8、座席9、液晶表示部10及びキャビン11を具備する。
機体フレーム2は、その長手方向を前後方向として配置される。機体フレーム2の前部はフロントアクスル機構(不図示)を介して左右一対の前輪3・3に支持される。機体フレーム2の後部はリアアクスル機構(不図示)を介して左右一対の後輪4・4に支持される。
機体フレーム2の前部にはエンジン5が設けられる。エンジン5はボンネット6に覆われる。機体フレーム2の後部には変速装置7が設けられる。
エンジン5の動力は、変速装置7で変速された後、前記フロントアクスル機構を経て前輪3・3に伝達可能とされると共に、前記リアアクスル機構を経て後輪4・4に伝達可能とされる。エンジン5の動力によって前輪3・3及び後輪4・4が回転駆動され、トラクタ1の走行が行われる。
機体フレーム2の前後中途部から後部にかけては、ステアリングホイール8、後述する副変速レバー12を含む種々の変速操作具(不図示)、座席9、液晶表示部10等を有する運転操作部が設けられ、キャビン11によって覆われる。ステアリングホイール8は、その回動操作量に応じて左右一対の前輪3・3の切れ角を調節(変更)し、トラクタ1を操舵することができる。
次に、図2を用いて、トラクタ1の変速装置7の構成について説明する。
変速装置7は、エンジン5からの動力を適宜に変速して後輪4・4及び前輪3・3、並びに動力を取り出すためのPTO軸(不図示)へと伝達するものである。
なお、以下では変速装置7が有する種々の変速機構(主変速機構7a、副変速機構、前後進変速機構、PTO変速機構等)のうち、主変速機構7aについてのみ説明を行い、他の変速機構については図示及び説明を省略する。
本実施形態においては、本発明に係る変速装置の実施の一形態として主変速機構7aを用いている。
主変速機構7aは、エンジン5からの動力を適宜に変速して伝達するものである。主変速機構7aは、主軸20、PTO軸30、第一変速軸40、第一高低速軸50、第二変速軸60、第二高低速軸70及び出力軸80等を具備する。
主軸20は、エンジン5からの動力が伝達されるものである。主軸20には、第四駆動ギヤ22、第三駆動ギヤ24、第二駆動ギヤ26及び第一駆動ギヤ28が前から後に向かって順に設けられる。第四駆動ギヤ22、第三駆動ギヤ24、第二駆動ギヤ26及び第一駆動ギヤ28は、主軸20に対して相対回転不能となるように設けられる。
PTO軸30は、主軸20からの動力を前記PTO軸へと伝達するものである。PTO軸30は、主軸20と同一軸線上、かつ当該主軸20の後方に配置される。PTO軸30の前端部は、主軸20と相対回転不能となるように連結される。POT軸30の後端部は、前記PTO変速機構を介して前記PTO軸と連動するように連結される。
第一変速軸40は、主軸20からの動力を第一高低速軸50へと伝達するものである。第一変速軸40は、主軸20と並行するように配置される。第一変速軸40には、第四従動ギヤ42、第二従動ギヤ44、第一変速クラッチ46及び第一伝達クラッチ48が設けられる。
第四従動ギヤ42及び第二従動ギヤ44は、第一変速軸40に対して相対回転可能となるように設けられる。第四従動ギヤ42は、主軸20に設けられた第四駆動ギヤ22と歯合される。第二従動ギヤ44は、主軸20に設けられた第二駆動ギヤ26と歯合される。
第一変速クラッチ46は、第四従動ギヤ42及び第二従動ギヤ44との動力の伝達を断接することが可能な油圧クラッチである。第一変速クラッチ46は、第四従動ギヤ42と第二従動ギヤ44との間に配置され、第一変速軸40に対して相対回転不能となるように設けられる。第一変速クラッチ46の動作は、図示しない電磁バルブを介して後述するECU100によって制御される。
第一変速クラッチ46が第四従動ギヤ42と接続された場合、主軸20からの動力は、第四駆動ギヤ22、第四従動ギヤ42及び第一変速クラッチ46を介して第一変速軸40へと伝達される。
第一変速クラッチ46が第二従動ギヤ44と接続された場合、主軸20からの動力は、第二駆動ギヤ26、第二従動ギヤ44及び第一変速クラッチ46を介して第一変速軸40へと伝達される。
第一伝達クラッチ48は、第一変速軸40から第一高低速軸50への動力の伝達を断接することが可能な油圧クラッチである。第一伝達クラッチ48は、第一変速軸40の後端部に設けられる。第一伝達クラッチ48の動作は、図示しない電磁バルブを介してECU100によって制御される。
第一高低速軸50は、第一変速軸40からの動力を出力軸80へと伝達するものである。第一高低速軸50は、第一変速軸40と同一軸線上、かつ当該第一変速軸40の後方に配置される。第一高低速軸50には、第一高速駆動ギヤ52、第一低速駆動ギヤ54及び第一高低速クラッチ56が設けられる。
第一高速駆動ギヤ52及び第一低速駆動ギヤ54は、第一高低速軸50に対して相対回転可能となるように設けられる。
第一高低速クラッチ56は、第一高速駆動ギヤ52及び第一低速駆動ギヤ54との動力の伝達を断接することが可能な油圧クラッチである。第一高低速クラッチ56は、第一高速駆動ギヤ52と第一低速駆動ギヤ54との間に配置され、第一高低速軸50に対して相対回転不能となるように設けられる。第一高低速クラッチ56の動作は、図示しない電磁バルブを介してECU100によって制御される。
第一高低速クラッチ56が第一高速駆動ギヤ52と接続された場合、第一高低速軸50からの動力は、第一高低速クラッチ56を介して第一高速駆動ギヤ52へと伝達される。
第一高低速クラッチ56が第一低速駆動ギヤ54と接続された場合、第一高低速軸50からの動力は、第一高低速クラッチ56を介して第一低速駆動ギヤ54へと伝達される。
第二変速軸60は、主軸20からの動力を第二高低速軸70へと伝達するものである。第二変速軸60は、主軸20と並行するように配置される。第二変速軸60には、第三従動ギヤ62、第一従動ギヤ64、第二変速クラッチ66及び第二伝達クラッチ68が設けられる。
第三従動ギヤ62及び第一従動ギヤ64は、第二変速軸60に対して相対回転可能となるように設けられる。第三従動ギヤ62は、主軸20に設けられた第三駆動ギヤ24と歯合される。第一従動ギヤ64は、主軸20に設けられた第一駆動ギヤ28と歯合される。
第二変速クラッチ66は、第三従動ギヤ62及び第一従動ギヤ64との動力の伝達を断接することが可能な油圧クラッチである。第二変速クラッチ66は、第三従動ギヤ62と第一従動ギヤ64との間に配置され、第二変速軸60に対して相対回転不能となるように設けられる。第二変速クラッチ66の動作は、図示しない電磁バルブを介してECU100によって制御される。
第二変速クラッチ66が第三従動ギヤ62と接続された場合、主軸20からの動力は、第三駆動ギヤ24、第三従動ギヤ62及び第二変速クラッチ66を介して第二変速軸60へと伝達される。
第二変速クラッチ66が第一従動ギヤ64と接続された場合、主軸20からの動力は、第一駆動ギヤ28、第一従動ギヤ64及び第二変速クラッチ66を介して第二変速軸60へと伝達される。
第二伝達クラッチ68は、第二変速軸60から第二高低速軸70への動力の伝達を断接することが可能な油圧クラッチである。第二伝達クラッチ68は、第二変速軸60の後端部に設けられる。第二伝達クラッチ68の動作は、図示しない電磁バルブを介してECU100によって制御される。
第二高低速軸70は、第二変速軸60からの動力を出力軸80へと伝達するものである。第二高低速軸70は、第二変速軸60と同一軸線上、かつ当該第二変速軸60の後方に配置される。第二高低速軸70には、第二高速駆動ギヤ72、第二低速駆動ギヤ74及び第二高低速クラッチ76が設けられる。
第二高速駆動ギヤ72及び第二低速駆動ギヤ74は、第二高低速軸70に対して相対回転可能となるように設けられる。
第二高低速クラッチ76は、第二高速駆動ギヤ72及び第二低速駆動ギヤ74との動力の伝達を断接することが可能な油圧クラッチである。第二高低速クラッチ76は、第二高速駆動ギヤ72と第二低速駆動ギヤ74との間に配置され、第二高低速軸70に対して相対回転不能となるように設けられる。第二高低速クラッチ76の動作は、図示しない電磁バルブを介してECU100によって制御される。
第二高低速クラッチ76が第二高速駆動ギヤ72と接続された場合、第二高低速軸70からの動力は、第二高低速クラッチ76を介して第二高速駆動ギヤ72へと伝達される。
第二高低速クラッチ76が第二低速駆動ギヤ74と接続された場合、第二高低速軸70からの動力は、第二高低速クラッチ76を介して第二低速駆動ギヤ74へと伝達される。
出力軸80は、第一高低速軸50又は第二高低速軸70からの動力を前輪3・3及び後輪4・4へと伝達するものである。出力軸80は略円筒状に形成され、PTO軸30に対して相対回転可能となるように、当該PTO軸30の外側に嵌められる。出力軸80には、高速従動ギヤ82及び低速従動ギヤ84が設けられる。
高速従動ギヤ82及び低速従動ギヤ84は、出力軸80に対して相対回転不能となるように設けられる。高速従動ギヤ82は、第一高低速軸50に設けられた第一高速駆動ギヤ52及び第二高低速軸70に設けられた第二高速駆動ギヤ72と歯合される。低速従動ギヤ84は、第一高低速軸50に設けられた第一低速駆動ギヤ54及び第二高低速軸70に設けられた第二低速駆動ギヤ74と歯合される。
また、高速従動ギヤ82は、前記副変速機構及び前記後進変速機構を介して前輪3・3及び後輪4・4と連動するように連結される。
以下では、図2及び図3を用いて、上述の如く構成された主変速機構7aの変速段について説明する。
図3の表に示すように、(a)第二変速クラッチ66が第一従動ギヤ64(図中には単に「第一」と記載)と接続されて、主軸20からの動力が第一駆動ギヤ28及び第一従動ギヤ64を介して第二変速軸60へと伝達可能とされ、(b)第一伝達クラッチ48又は第二伝達クラッチ68のうち、第二伝達クラッチ68(図中には単に「第二」と記載)のみが接続され、(c)第二高低速クラッチ76が第二低速駆動ギヤ74(図中には単に「低速」と記載)と接続されて、第二高低速軸70からの動力が第二低速駆動ギヤ74及び低速従動ギヤ84を介して出力軸80へと伝達可能とされた場合、主変速機構7aの変速段は「1速」に切り換えられる。「1速」は、トラクタ1の車速が最も遅くなる変速段である。
また、(a)第一変速クラッチ46が第二従動ギヤ44(図中には単に「第二」と記載)と接続されて、主軸20からの動力が第二駆動ギヤ26及び第二従動ギヤ44を介して第一変速軸40へと伝達可能とされ、(b)第一伝達クラッチ48又は第二伝達クラッチ68のうち、第一伝達クラッチ48(図中には単に「第一」と記載)のみが接続され、(c)第一高低速クラッチ56が第一低速駆動ギヤ54(図中には単に「低速」と記載)と接続されて、第一高低速軸50からの動力が第一低速駆動ギヤ54及び低速従動ギヤ84を介して出力軸80へと伝達可能とされた場合、主変速機構7aの変速段は「2速」に切り換えられる。「2速」は、トラクタ1の車速が2番目に遅くなる変速段である。
以下同様にして、図3に示すように、主変速機構7aは、変速段を「1速」から「8速」(トラクタ1の車速が最も速くなる変速段)まで切り換えることができる。
次に、図4を用いて、主変速機構7aの変速段を切り換えると共に、当該変速段に関する情報を液晶表示部10に表示するための制御に関する構成について説明する。
トラクタ1は、当該制御に関する構成として、シフトアップボタン102、シフトダウンボタン104、第一変速クラッチソレノイド106、第一伝達クラッチソレノイド108、第一高低速クラッチソレノイド110、第二変速クラッチソレノイド112、第二伝達クラッチソレノイド114、第二高低速クラッチソレノイド116、液晶表示部10及びECU100を具備する。
シフトアップボタン102及びシフトダウンボタン104は、主変速機構7aの目標となる変速段(以下、単に「目標変速段」と記す)を設定するためのものである。シフトアップボタン102及びシフトダウンボタン104は、押しボタン式のスイッチにより構成される。シフトアップボタン102及びシフトダウンボタン104は、前記副変速機構を変速操作するための副変速レバー12のグリップ部分に設けられる。シフトアップボタン102は、主変速機構7aの目標変速段を増速する側(トラクタ1の車速が速くなる側)へと切り換える際に操作するものである。シフトダウンボタン104は、主変速機構7aの目標変速段を減速する側(トラクタ1の車速が遅くなる側)へと切り換える際に操作するものである。
本実施形態においては、本発明に係る変速操作具の実施の一形態としてシフトアップボタン102及びシフトダウンボタン104を用いている。
第一変速クラッチソレノイド106は、第一変速クラッチ46を作動させるための電磁バルブに設けられ、当該電磁バルブの動作を制御するためのものである。第一変速クラッチソレノイド106を適宜励磁させることで、当該電磁バルブの動作を制御し、ひいては第一変速クラッチ46を任意に作動させることができる。
第一伝達クラッチソレノイド108は、第一伝達クラッチ48を作動させるための電磁バルブに設けられ、当該電磁バルブの動作を制御するためのものである。第一伝達クラッチソレノイド108を適宜励磁させることで、当該電磁バルブの動作を制御し、ひいては第一伝達クラッチ48を任意に作動させることができる。
第一高低速クラッチソレノイド110は、第一高低速クラッチ56を作動させるための電磁バルブに設けられ、当該電磁バルブの動作を制御するためのものである。第一高低速クラッチソレノイド110を適宜励磁させることで、当該電磁バルブの動作を制御し、ひいては第一高低速クラッチ56を任意に作動させることができる。
第二変速クラッチソレノイド112は、第二変速クラッチ66を作動させるための電磁バルブに設けられ、当該電磁バルブの動作を制御するためのものである。第二変速クラッチソレノイド112を適宜励磁させることで、当該電磁バルブの動作を制御し、ひいては第二変速クラッチ66を任意に作動させることができる。
第二伝達クラッチソレノイド114は、第二伝達クラッチ68を作動させるための電磁バルブに設けられ、当該電磁バルブの動作を制御するためのものである。第二伝達クラッチソレノイド114を適宜励磁させることで、当該電磁バルブの動作を制御し、ひいては第二伝達クラッチ68を任意に作動させることができる。
第二高低速クラッチソレノイド116は、第二高低速クラッチ76を作動させるための電磁バルブに設けられ、当該電磁バルブの動作を制御するためのものである。第二高低速クラッチソレノイド116を適宜励磁させることで、当該電磁バルブの動作を制御し、ひいては第二高低速クラッチ76を任意に作動させることができる。
液晶表示部10は、種々の情報を表示するためのものである。液晶表示部10は座席9に着座した作業者から視認可能な位置に配置される(図1参照)。液晶表示部10に表示される情報の詳細については後述する。
本実施形態においては、本発明に係る表示部の実施の一形態として液晶表示部10を用いている。
ECU100は、トラクタ1に関する情報を管理すると共に、接続された各機器の動作を制御するものである。ECU100は、記憶部、演算処理部等により構成される。ECU100には、トラクタ1の各機器を制御するためのプログラムや種々のデータが記憶される。
本実施形態においては、本発明に係る制御手段の実施の一形態としてECU100を用いている。
ECU100はシフトアップボタン102及びシフトダウンボタン104にそれぞれ接続され、当該シフトアップボタン102及びシフトダウンボタン104の操作がなされたか否かの検出信号を受信することができる。
ECU100は、第一変速クラッチソレノイド106、第一伝達クラッチソレノイド108、第一高低速クラッチソレノイド110、第二変速クラッチソレノイド112、第二伝達クラッチソレノイド114及び第二高低速クラッチソレノイド116に接続され、当該第一変速クラッチソレノイド106等の動作を制御することができる。
またECU100は、当該第一変速クラッチソレノイド106等の動作状況から、主変速機構7aの実際の変速段(以下、単に「実変速段」と記す)を認識することができる。
ECU100は液晶表示部10に接続され、当該液晶表示部10に種々の情報を表示させることができる。
上述の如く構成されたトラクタ1において、作業者によりシフトアップボタン102又はシフトダウンボタン104が操作されると、ECU100は当該操作に基づいて、主変速機構7aの目標変速段を設定(変更)する。
具体的には、シフトアップボタン102が一度押された場合、ECU100は主変速機構7aの目標変速段を増速する側へと1段切り換える。また、シフトアップボタン102が複数回押された場合には、ECU100は、主変速機構7aの目標変速段を当該押された回数と同数の段だけ増速する側へと切り換える。
一方、シフトダウンボタン104が一度押された場合、ECU100は主変速機構7aの目標変速段を減速する側へと1段切り換える。また、シフトダウンボタン104が複数回押された場合には、ECU100は、主変速機構7aの目標変速段を当該押された回数と同数の段だけ減速する側へと切り換える。
ECU100は、主変速機構7aの目標変速段が実変速段と異なっている場合には、実変速段が目標変速段と一致するように、当該主変速機構7aの実変速段を切り換える。
具体的には、主変速機構7aの目標変速段が実変速段よりも増速側に設定されている場合には、ECU100は第一変速クラッチソレノイド106等を適宜制御して実変速段を増速する側へと切り換え、当該実変速段を目標変速段と一致させる。この際、主変速機構7aの実変速段を複数段切り換える場合、ECU100は、トラクタ1の車速の急激な変化やショックを抑制するために、実変速段を1段ずつ適切なタイミングで順に切り換えていく。従って、主変速機構7aの実変速段が目標変速段と一致するまでには多少の時間を要することになる。
一方、主変速機構7aの目標変速段が実変速段よりも減速側に設定されている場合には、ECU100は第一変速クラッチソレノイド106等を適宜制御して実変速段を減速する側へと切り換え、当該実変速段を目標変速段と一致させる。この際も、増速する側へと切り換える場合と同様に、ECU100は、実変速段を1段ずつ適切なタイミングで順に切り換えていく。従って、主変速機構7aの実変速段が目標変速段と一致するまでには多少の時間を要することになる。
次に、図5を用いて、液晶表示部10に表示される情報について説明する。
液晶表示部10は、情報を表示するための領域として、実変速段表示領域10a、車速表示領域10b及び変速表示領域10cを具備する。
実変速段表示領域10aは、主変速機構7aの実変速段を表示するための領域である。実変速段表示領域10aは、液晶表示部10の左上部に設けられる。実変速段表示領域10aは1つ(1桁)の7セグメントにより構成され、アラビア数字を表示させることができる。
車速表示領域10bは、トラクタ1の車速を表示するための領域である。車速表示領域10bは、液晶表示部10の右上部に設けられる。車速表示領域10bは左右に3つ(3桁)並べられた7セグメントにより構成され、アラビア数字を表示させることができる。
なお、本実施形態においては、車速表示領域10bに表示されるトラクタ1の車速についての説明は省略する。
変速表示領域10cは、変速中(実変速段が目標変速段になるように切り換えられている最中)における主変速機構7aの目標変速段及び実変速段を表示するための領域である。変速表示領域10cは、液晶表示部10の下部に設けられる。変速表示領域10cは左右に8つ(8桁)並べられた7セグメントにより構成され、アラビア数字を表示させることができる。
次に、図6から図8までを用いて、変速中において液晶表示部10に表示される主変速機構7aの目標変速段及び実変速段の様子について、具体例を用いて説明する。
まず、主変速機構7aの目標変速段及び実変速段が「1速」である状態から、実変速段を「5速」へと切り換える様子について説明する。
図6(a)に示すように、主変速機構7aの目標変速段及び実変速段が「1速」である場合、ECU100は、変速表示領域10cに目標変速段及び実変速段(すなわち、目標変速段表示10d及び実変速段表示10e)を表示させない。このように、ECU100は、主変速機構7aの目標変速段と実変速段が一致している場合には、変速表示領域10cに何も表示させない。
またこの場合、ECU100は、主変速機構7aの実変速段を実変速段表示領域10aに表示させる。具体的には、ECU100は、実変速段である「1速」を意味するアラビア数字の「1」を、実変速段表示領域10aに点灯させる。
主変速機構7aの実変速段を「1速」から「5速」へと切り換える場合、作業者はシフトアップボタン102を4回押して、主変速機構7aの目標変速段を「5速」に設定する。この時点では、主変速機構7aの目標変速段が「5速」であるのに対し、実変速段は「1速」であり、当該目標変速段と実変速段とが一致しない状態となる。
図5及び図6(b)に示すように、主変速機構7aの目標変速段が「5速」に設定され、実変速段の「1速」と一致しなくなった場合、ECU100は、変速表示領域10cに主変速機構7aの目標変速段及び実変速段を表示させる。
具体的には、ECU100は、変速表示領域10cの8つの7セグメントのうち左から5つ目の7セグメントに、目標変速段である「5速」を意味するアラビア数字の「5」を点灯させる。このように変速表示領域10cに表示された目標変速段を、以下では「目標変速段表示10d」と記す。
またECU100は、変速表示領域10cの8つの7セグメントのうち最も左(左から1つ目)の7セグメントに、実変速段である「1速」を意味するアラビア数字の「1」を点滅させる。このように変速表示領域10cに表示された実変速段を、以下では「実変速段表示10e」と記す。
さらにECU100は、実変速段表示領域10aに表示された実変速段を点滅させる。
このように、ECU100は、変速表示領域10cにおける目標変速段表示10d及び実変速段表示10eを、当該変速段に応じた7セグメントに表示させる。
具体的には、目標変速段(実変速段)が「1速」である場合には、目標変速段表示10d(実変速段表示10e)を「左から1つ目」の7セグメントに表示させる。また、目標変速段(実変速段)が「2速」である場合には、目標変速段表示10d(実変速段表示10e)を「左から2つ目」の7セグメントに表示させる。以下同様に、目標変速段表示10d及び実変速段表示10eを、「1速」から「8速」までの目標変速段及び実変速段に対応する位置の7セグメントに表示させる。
目標変速段表示10d及び実変速段表示10eを当該変速段に応じた7セグメントに表示させることで、主変速機構7aの目標変速段と実変速段との差を、目標変速段表示10dと実変速段表示10eとの間の距離に基づいて直感的に作業者に認識させることができる。例えば図5に示す例では、目標変速段表示10dと実変速段表示10eとは、7セグメント3つ分の距離だけ離間している。これを視認した作業者は、現在、主変速機構7aの目標変速段と実変速段との間に3段の変速段がある、すなわち目標変速段と実変速段との差が4段ある、ということを、当該距離から直感的に認識することができる。
また、主変速機構7aの目標変速段が変更されて当該目標変速段と実変速段とが一致しなくなった場合、ECU100は実変速段表示領域10aに表示された実変速段及び変速表示領域10cに表示された実変速段表示10eを点滅させる。すなわち、当該実変速段表示10e等(点滅)を、目標変速段表示10d(点灯)とは異なる態様で表示させることで、液晶表示部10を視認する作業者に、主変速機構7aの目標変速段と実変速段とを容易に区別して認識させることができる。
前述のように主変速機構7aの目標変速段が「5速」に設定されると、ECU100は、主変速機構7aの実変速段を「1速」から「5速」まで1段ずつ適切なタイミングで順に切り換えていく。
ECU100は、実変速段が切り換えられるタイミングに合わせて、実変速段表示領域10aの表示及び実変速段表示10eを、実変速段を示すアラビア数字に順に切り換える。具体的には、ECU100は、実変速段表示領域10aの表示及び実変速段表示10eを、実変速段が「2速」に切り換えられた場合には「2」(図6(c)参照)、実変速段が「3速」に切り換えられた場合には「3」(図7(a)参照)、実変速段が「4速」に切り換えられた場合には「4」(図7(b)参照)となるように、順に切り換えていく。
また前述の如く、ECU100は、実変速段表示10eを実変速段に対応した7セグメントに表示させる。このため、実変速段が「1速」から「4速」へ向かって切り換えられるたびに実変速段表示10eが目標変速段表示10dに近づくことになる。このように実変速段が目標変速段に近づくほど、実変速段表示10eを目標変速段表示10dに近づけることで、作業者は目標変速段に向かって実変速段が切り換えられる様子を直感的に認識することができる。
実変速段が目標変速段である「5速」に切り換えられると、図7(c)に示すように、実変速段表示10eが目標変速段表示10dと重複することになる。この時点で、ECU100は、実変速段表示領域10aの表示及び実変速段表示10eの点滅を終了し、通常通りに点灯させる。そしてECU100は、所定時間が経過した後、変速表示領域10cに表示された実変速段表示10eを消去する(不図示)。これによって、変速表示領域10cには何も表示されない状態となり、主変速機構7aの変速段の切り換えが終了したことを作業者に報知することができる。
次に、主変速機構7aの目標変速段及び実変速段が「8速」である状態から、実変速段を「5速」へと切り換える様子について説明する。
主変速機構7aの実変速段を「8速」から「5速」へと切り換える場合、作業者はシフトダウンボタン104を3回押して、主変速機構7aの目標変速段を「5速」に設定する。この時点では、主変速機構7aの目標変速段が「5速」であるのに対し、実変速段は「8速」であり、当該目標変速段と実変速段とが一致しない状態となる。
図8(a)に示すように、主変速機構7aの目標変速段が「5速」に設定され、実変速段の「8速」と一致しなくなった場合、ECU100は、変速表示領域10cに目標変速段表示10d及び実変速段表示10eを表示させる。
主変速機構7aの目標変速段が「5速」に設定されると、ECU100は、主変速機構7aの実変速段を「8速」から「5速」まで1段ずつ適切なタイミングで順に切り換えていく。
図8(a)から図8(d)までに順に示すように、ECU100は、実変速段が切り換えられるタイミングに合わせて、実変速段表示領域10aの表示及び実変速段表示10eを、実変速段を示すアラビア数字に順に切り換える。また前述の如く、ECU100は、実変速段表示10eを実変速段に対応した7セグメントに表示させる。このため、実変速段が「8速」から「5速」へ向かって切り換えられるたびに実変速段表示10eが目標変速段表示10dに近づくことになる。
実変速段が目標変速段である「5速」に切り換えられると、図8(d)に示すように、実変速段表示10eが目標変速段表示10dと重複することになる。この時点で、ECU100は、実変速段表示領域10aの表示及び実変速段表示10eの点滅を終了し、通常通りに点灯させる。そしてECU100は、所定時間が経過した後、変速表示領域10cに表示された実変速段表示10eを消去する(不図示)。
上記説明においては、主変速機構7aの実変速段が「1速」から「5速」へと切り換えられる様子、及び「8速」から「5速」へと切り換えられる様子を説明したが、その他の変速段間の切り換えも同様に行われる。すなわち、目標変速段(目標変速段表示10d)と実変速段(実変速段表示10e)がそれぞれ表示され、主変速機構7aの実変速段が切り換えられるのに合わせて実変速段表示10eが目標変速段表示10dへと近づいていく。
以上の如く、本実施形態に係るトラクタ1(作業車両)の変速段表示機構は、8段(複数)の変速段を有する主変速機構7a(変速装置)と、主変速機構7aの目標変速段(目標となる変速段)を設定するシフトアップボタン102及びシフトダウンボタン104(変速操作具)と、作業者から視認可能な液晶表示部10(表示部)と、シフトアップボタン102及びシフトダウンボタン104により設定された目標変速段及び主変速機構7aの実変速段(実際の変速段)を液晶表示部10に同時に表示させながら、主変速機構7aの実変速段が目標変速段になるように主変速機構7aの変速段を順に切り換えるECU100(制御手段)と、を具備するものである。
このように構成することにより、主変速機構7aの目標変速段と実変速段を同時に確認することができる。これによって作業者は、主変速機構7aの変速段があと何回切り換えられるのか、及びどの変速段まで切り換えられるのか、を容易に予測することができる。作業者は、当該変速段の切り換え回数等を予測することで、変速段の切り換えの際のトラクタ1の車速の変化やショック、エンジン音(回転数)の変化等に対して心構えができ、トラクタ1を運転している際の快適性を改善することができる。
また、ECU100は、シフトアップボタン102及びシフトダウンボタン104により設定された目標変速段と、主変速機構7aの実変速段と、を異なる態様(点灯又は点滅)で液晶表示部10に表示させるものである。
このように構成することにより、主変速機構7aの目標変速段と実変速段とを区別して認識することが容易となる。
また、ECU100は、主変速機構7aの実変速段が目標変速段に近づくほど、主変速機構7aの実変速段を液晶表示部10に表示させた実変速段表示10eを、シフトアップボタン102及びシフトダウンボタン104により設定された目標変速段を液晶表示部10に表示させた目標変速段表示10dに近づけるものである。
このように構成することにより、主変速機構7aの目標変速段と実変速段との差を、目標変速段表示10dと実変速段表示10eとの間の距離に基づいて直感的に認識することができる。また、実変速段が切り換えられる様子を視覚的に認識することができる。
また、ECU100は、シフトアップボタン102及びシフトダウンボタン104により設定された目標変速段及び主変速機構7aの実変速段をアラビア数字(数字)を用いて液晶表示部10に表示させるものである。
このように構成することにより、主変速機構7aの目標変速段と実変速段とを容易に認識することができる。
また、前記変速操作具は、主変速機構7aの目標変速段を増速する側へと切り換えるシフトアップボタン102(増速スイッチ)及び減速する側へと切り換えるシフトダウンボタン104(減速スイッチ)を具備するものである。
このように構成することにより、主変速機構7aの目標変速段が分かり難い変速操作具において、主変速機構7aの目標変速段と実変速段を同時に確認することができる。すなわち、変速操作具としてレバーを用いる場合には、当該レバーの操作位置に基づいて目標変速段を認識することが容易であるが、本実施形態の如く、変速操作具としてボタン(シフトアップボタン102やシフトダウンボタン104)を用いる場合には、変速操作によって当該ボタンの位置が変わるわけではないため、当該ボタンから目標変速段を認識することができない。本発明は、このように変速操作によってその位置が変わらないボタン等のスイッチからなる変速操作具に適用することで、主変速機構7aの目標変速段と実変速段を確認することができるようになる点で有利である。
なお、本実施形態においては、本発明に係る変速装置の実施の一形態として主変速機構7aを例示したが、本発明はこれに限るものではなく、その他の変速装置(例えば、副変速機構、PTO変速機構等)であっても良い。また、変速装置の具体的な構成は本実施形態(主変速機構7a)に限るものではない。
また、本実施形態においては、主変速機構7aは8段の変速段を有するものとしたが、本発明はこれに限るものではなく、変速段の数を限定するものではない。
また、本実施形態においては、シフトアップボタン102及びシフトダウンボタン104は、副変速レバー12のグリップ部分に設けられるものとしたが、本発明はこれに限るものではなく、座席に着座した作業者が操作可能な位置に適宜設けることが可能である。
また、本実施形態においては、本発明に係る変速操作具の実施の一形態としてシフトアップボタン102及びシフトダウンボタン104を例示したが、本発明はこれに限るものではなく、その他の変速操作具(例えば、レバーや踏み込み操作により操作されるペダル等)であっても良い。
また、本実施形態においては、本発明に係る表示部の実施の一形態として液晶表示部10を例示したが、本発明はこれに限るものではなく、主変速機構7aの変速段に関する情報(実変速段及び目標変速段)を表示できるもの(例えば、LED表示器等)であれば良い。また、本実施形態においては液晶表示部10に7セグメントを用いてアラビア数字を表示する構成としたが、7セグメントを用いることなくアラビア数字を表示する構成であっても良い。
また、本実施形態においては、本発明に係る制御手段の一実施形態としてECU100を例示したが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、その他の制御手段を用いることも可能であり、また複数の制御手段(ECU)を連携させて用いることも可能である。
また、本実施形態においては、目標変速段表示10dを点灯して表示させる一方で、実変速段表示10eを点滅して表示させることで、主変速機構7aの目標変速段と実変速段とを異なる態様で液晶表示部10に表示させる構成としたが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、目標変速段表示10dと実変速段表示10eとの表示が異なる態様であれば、種々の表示方法(例えば、互いに異なる色で表示させる、異なる大きさで表示させる等)を用いることが可能である。
また、本実施形態においては、変速表示領域10cを液晶表示部10の下部に設け、目標変速段表示10d及び実変速段表示10eを左右に並べる構成としたが、本発明はこれに限るものではなく、変速表示領域10cの表示位置や、目標変速段表示10d及び実変速段表示10eが並べられる方向は任意に設定することが可能である。
また、本実施形態においては、目標変速段及び実変速段をアラビア数字を用いて液晶表示部10に表示するものとしたが、本発明はこれに限るものではなく、その他の数字(例えば、ローマ数字等)を用いて表示する構成とすることも可能である。
また、本実施形態においては、本発明に係る増速スイッチ及び減速スイッチの実施の一形態としてシフトアップボタン102及びシフトダウンボタン104を例示したが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、主変速機構7aの目標変速段に対応した操作位置に切り換えられることがない(その操作位置から主変速機構7aの目標変速段を認識することができない)、種々のスイッチ式の操作具を用いることが可能である。
1 トラクタ(作業車両)
7 変速装置
7a 主変速機構(変速装置)
10 液晶表示部(表示部)
10c 変速表示領域
10d 目標変速段表示
10e 実変速段表示
100 ECU(制御手段)
102 シフトアップボタン(変速操作具・増速スイッチ)
104 シフトダウンボタン(変速操作具・減速スイッチ)

Claims (8)

  1. 複数の変速段を有する変速装置と、
    前記変速装置の目標となる変速段を設定する変速操作具と、
    作業者から視認可能な表示部と、
    前記変速操作具により設定された目標となる変速段及び前記変速装置の実際の変速段を前記表示部に同時に表示させながら、前記変速装置の実際の変速段が前記変速操作具により設定された目標となる変速段になるように前記変速装置の変速段を順に切り換える制御手段と、
    を具備し、
    前記表示部は、
    前記変速操作具により設定された目標となる変速段及び前記変速装置の実際の変速段を表示する変速表示領域と、
    前記変速表示領域とは別に設けられ、前記変速装置の実際の変速段を表示する実変速段表示領域と、
    を具備する作業車両の変速段表示機構。
  2. 前記制御手段は、
    前記変速操作具により設定された目標となる変速段と、前記変速装置の実際の変速段と、を異なる態様で前記表示部に表示させる、
    請求項1に記載の作業車両の変速段表示機構。
  3. 前記制御手段は、
    前記変速装置の実際の変速段が前記変速操作具により設定された目標となる変速段に近づくほど、前記変速装置の実際の変速段を前記変速表示領域に表示させた実変速段表示を、前記変速操作具により設定された目標となる変速段を前記変速表示領域に表示させた目標変速段表示に近づける、
    請求項1又は請求項2に記載の作業車両の変速段表示機構。
  4. 前記制御手段は、
    前記変速操作具により設定された目標となる変速段及び前記変速装置の実際の変速段を数字を用いて前記表示部に表示させる、
    請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の作業車両の変速段表示機構。
  5. 前記変速操作具は、
    前記変速装置の目標となる変速段を増速する側へと切り換える増速スイッチ及び減速する側へと切り換える減速スイッチを具備する、
    請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の作業車両の変速段表示機構。
  6. 前記制御手段は、
    前記変速操作具により設定された目標となる変速段と前記変速装置の実際の変速段とが一致している場合に、前記変速操作具により設定された目標となる変速段及び前記変速装置の実際の変速段を前記変速表示領域に表示させない、
    請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の作業車両の変速段表示機構。
  7. 前記制御手段は、
    前記変速操作具により設定された目標となる変速段と前記変速装置の実際の変速段とが一致しなくなった場合に、前記変速操作具により設定された目標となる変速段及び前記変速装置の実際の変速段を前記変速表示領域に表示させる、
    請求項6に記載の作業車両の変速段表示機構。
  8. 前記制御手段は、
    前記変速操作具により設定された目標となる変速段と前記変速装置の実際の変速段とが一致しなくなった場合に、前記変速表示領域及び前記実変速段表示領域に表示された前記変速装置の実際の変速段を点滅させる、
    請求項7に記載の作業車両の変速段表示機構。
JP2013151340A 2013-07-22 2013-07-22 作業車両の変速段表示機構 Active JP6084907B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013151340A JP6084907B2 (ja) 2013-07-22 2013-07-22 作業車両の変速段表示機構

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013151340A JP6084907B2 (ja) 2013-07-22 2013-07-22 作業車両の変速段表示機構

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015021577A JP2015021577A (ja) 2015-02-02
JP6084907B2 true JP6084907B2 (ja) 2017-02-22

Family

ID=52486205

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013151340A Active JP6084907B2 (ja) 2013-07-22 2013-07-22 作業車両の変速段表示機構

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6084907B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105944369B (zh) * 2016-05-26 2018-06-19 东莞博力威电池有限公司 一种滑板车档位控制系统及档位控制方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5894758A (en) * 1997-12-15 1999-04-20 Eaton Corporation Assisted lever-shifted transmission
JP2005226724A (ja) * 2004-02-12 2005-08-25 Toyota Motor Corp 無段変速機の表示装置
JP5516129B2 (ja) * 2010-06-23 2014-06-11 井関農機株式会社 作業車両
JP5542705B2 (ja) * 2011-01-25 2014-07-09 株式会社クボタ 作業機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015021577A (ja) 2015-02-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101977808B (zh) 带具有倒档的半自动变速器的车辆
US9759319B2 (en) Traveling work vehicle
JP2007309385A (ja) 作業車の走行変速構造
JP6373114B2 (ja) 走行作業車のための変速表示制御装置
JP6084907B2 (ja) 作業車両の変速段表示機構
JP5857985B2 (ja) 車両
CN111237444B (zh) 作业车辆以及作业车辆的变速控制方法
JP5602604B2 (ja) 作業用走行車の変速操作具
JP4389047B2 (ja) 移動車両
JP5051196B2 (ja) 車両の変速制御装置
JP4626012B2 (ja) 車両の変速制御装置
JP5280220B2 (ja) 作業車両の制御装置
JP4824643B2 (ja) 作業車両の変速操作具
JP2006097786A (ja) 移動車両の変速制御装置
JP5034178B2 (ja) トラクタの二駆四駆切替装置
JP2007030779A (ja) 無段変速機における変速操作装置
JP4508364B2 (ja) 車両の変速制御装置
JP4300779B2 (ja) トラクタの変速装置
JP5403100B2 (ja) トラクタ
JP4760788B2 (ja) 移動車両
JP5838618B2 (ja) 作業車両の走行変速装置
JP4874788B2 (ja) 作業用走行車
JP2011075108A (ja) トラクタの変速装置
JP3807447B2 (ja) コンバイン
JP2005147405A (ja) 作業車両の変速制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150929

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160624

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160705

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160801

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170124

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170126

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6084907

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150