JP6084019B2 - 基板収納容器用の蓋体及び基板収納容器 - Google Patents

基板収納容器用の蓋体及び基板収納容器 Download PDF

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Description

本発明は、半導体ウェーハに代表される基板の収納、保管、搬送、輸送等に使用される基板収納容器用の蓋体及び基板収納容器に関するものである。
従来における基板収納容器は、図示しないが、複数枚の半導体ウェーハを収納する容器本体と、この容器本体の正面を開閉する蓋体と、容器本体の正面を閉鎖した蓋体を施錠する施錠機構とを備え、施錠機構が蓋体開閉装置により自動的に操作された後、蓋体が蓋体開閉装置により自動的に開閉される(特許文献1、2、3参照)。
半導体ウェーハは、一般的にはφ300mmのシリコンウェーハからなるが、チップサイズの大型化や生産性の向上の観点から、φ450mmのシリコンウェーハの採用が検討されて来ている。また、容器本体は、正面の開口したフロントオープンボックスに成形され、半導体ウェーハを水平に支持し、複数枚の半導体ウェーハを上下方向に並べて収納する。
蓋体は、容器本体の正面に着脱自在に嵌合される蓋本体と、この蓋本体の開口した正面に覆着されるカバープレートとから構成され、これら蓋本体とカバープレートとの間に施錠機構が内蔵されている。蓋本体は、例えば断面略皿形に形成され、容器本体内に収納された半導体ウェーハに対向する裏面に、半導体ウェーハの周縁前部を弾性保持片で保持するフロントリテーナが装着されている。また、カバープレートは、蓋本体の開口した正面に対応する大きさの平板に形成され、その外部に露出する表面に、蓋体開閉装置の検出センサ(例えば、光電センサ)に検出されるセンシング領域が形成されている。
このような基板収納容器は、蓋体開閉装置に搭載された容器本体の開口した正面に蓋体が嵌合され、施錠される場合には、蓋体開閉装置の吸着機構に吸着保持された蓋体が容器本体の開口した正面に対向して圧入され、容器本体の正面に蓋体が浅く嵌合された後、蓋体開閉装置の操作キーがカバープレートを貫通して施錠機構を施錠操作し、この施錠機構の施錠動作により、容器本体の正面に蓋体が完全に圧入して嵌合され、蓋体が強固に施錠される。
一方、蓋体開閉装置に搭載された容器本体の正面から蓋体が解錠されて取り外される場合には、先ず、蓋体開閉装置の検出センサからカバープレートのセンシング領域に光線が照射され、センシング領域からの反射光を検出センサが受光することにより、蓋体に対して蓋体開閉装置の吸着機構が位置決めされる。蓋体開閉装置の吸着機構が位置決めされると、蓋体開閉装置の操作キーがカバープレートを貫通して施錠機構を解錠操作し、この施錠機構の解錠動作により、容器本体の正面から蓋体が取り外し可能な状態となる。
また、施錠機構の解錠動作と略並行して、蓋体のカバープレートに蓋体開閉装置の吸着機構が位置決めされて吸着保持し、その後、蓋体が容器本体の正面から引き抜かれて下降することにより、容器本体から蓋体が完全に取り外され、容器本体に収納された半導体ウェーハが露出する。
特開2012‐4199号公報 特開2007‐123513号公報 特許第4169736号
従来における基板収納容器は、以上のように構成され、容器本体の正面に蓋体が完全に嵌合されると、半導体ウェーハの周縁前部を蓋本体のフロントリテーナが圧接保持して撓むので、フロントリテーナの保持力による反力の影響で蓋体が弓なりに撓んで変形することがある。
このような蓋体の変形は、カバープレートのセンシング領域に悪影響を及ぼし、センシング領域が本来の位置からずれて離れるので、検出センサの検出に支障を来したり、検出が不能になり、その結果、装置トラブルの発生や生産効率の低下という問題が生じる。この問題は、半導体ウェーハがφ450mmの大型のシリコンウェーハの場合、反力や蓋体の変形量が増大するので、より深刻化する。
本発明は上記に鑑みなされたもので、例えカバープレートが変形しても、カバープレートのセンシング領域が悪影響を蒙ることが少なく、検出センサの検出に支障を来すのを防いで生産効率の向上を図ることのできる基板収納容器用の蓋体及び基板収納容器を提供することを目的としている。
本発明においては上記課題を解決するため、基板を収納する容器本体の開口部に嵌められる蓋本体と、この蓋本体の開口面を覆うカバープレートとを備え、蓋本体の開口面にカバープレートを固定手段により固定するものであって、
カバープレートの外部に露出する表面周縁部寄りに検出センサ用の複数のセンシング領域を間隔をおいて形成し、これらの複数のセンシング領域の少なくとも一つをカバープレートの表面からそれぞれ突出させ、カバープレートの蓋本体に対向する裏面には、少なくとも一つのセンシング領域に対向するシボを形成し、
固定手段は、蓋本体内に設けられる複数の被取付部と、カバープレートから蓋本体の被取付部に嵌め入れられる複数の取付部材とを含み、この複数の取付部材の一部を各センシング領域の近傍に位置させるようにしたことを特徴としている。
なお、複数のセンシング領域は、カバープレート表面の少なくとも対角線上の二隅部に形成される複数の第一のセンシング領域と、カバープレート表面の両側端部にそれぞれ形成される複数の第二のセンシング領域とを含み、各第一のセンシング領域を略円形状に形成することもできる。
また、本発明においては上記課題を解決するため、複数枚の基板を収納可能なフロントオープンボックスの容器本体と、この容器本体の正面を開閉する蓋体と、容器本体の正面を閉鎖した蓋体を施錠する施錠機構とを含み、蓋体と施錠機構とが蓋体開閉装置により取り扱われるものであって、
蓋体を請求項1又は2記載の基板収納容器用の蓋体としてその蓋本体とカバープレートとの間に施錠機構を介在し、この施錠機構を、蓋本体内に支持されてカバープレートの外部から蓋体開閉装置に回転操作される回転操作体と、この回転操作体の回転により蓋体の上下方向にスライドし、蓋本体の周壁から出没して容器本体の正面内周部に接離する複数の施錠バーとから構成し、蓋本体の裏面に、基板の周縁前部を保持するフロントリテーナを装着したことを特徴としている。
ここで、特許請求の範囲における基板には、少なくともφ200mm、300mm、450mmの半導体ウェーハ、液晶基板、ガラス基板等が含まれる。また、容器本体と蓋体とは、透明、不透明、半透明のいずれでも良い。容器本体は、フロントオープンボックスタイプが主ではあるが、トップオープンボックスタイプでも良い。センシング領域は、例えば平面円形、楕円形、矩形、多角形等に形成することができる。さらに、固定手段の取付部材には、少なくとも被取付部に嵌め入れられる螺子、ボルト、リブ等が該当する。
本発明によれば、基板を収納した容器本体の開口面に蓋体が嵌め合わされると、基板に蓋体が接触して基板収納容器の外方向に変形しようとするが、センシング領域の近傍を取付部材の一部が固定してセンシング領域の撓みを規制するので、少なくともカバープレートのセンシング領域が基板収納容器の外方向に変形して位置ずれするのを抑制することができる。
また、例え蓋体が変形して基板収納容器の外方向に突出しても、カバープレートのセンシング領域が凸構造に形成され、センシング領域以外の領域が相対的に凹構造に形成されるので、この変形部分が蓋体開閉装置の対向面と最初に接触し、センシング領域が正規の位置で蓋体開閉装置と対向することを妨げることが少なくなる。すなわち、センシング領域が蓋体開閉装置の対向面の所定の位置から後退してしまい、蓋体用の検出センサで検出できなくなり、蓋体の開閉操作が中断されるといった問題を防止することができる。このように本発明によれば、基板収納容器を蓋体開閉装置に搭載し、蓋体開閉装置に対峙させる場合に、センシング領域の位置精度の低下防止が期待できる。
本発明によれば、例え蓋体が変形しても、カバープレートのセンシング領域が悪影響を蒙ることが少なく、検出センサの検出に支障を来すのを抑制することができるという効果がある。また、検出センサの良好な検出が期待できるので、装置トラブルの発生を防ぎ、生産効率を向上させることができる。
また、複数のセンシング領域に対向するシボを形成するので、例えば検出センサが光電センサの場合、光線を任意の反射率で反射させることができ、検出センサによる適切な検出が期待できる。また、センシング領域の表面側ではなく、裏面側にシボが存在して蓋体開閉装置等との接触を回避するので、蓋体開閉装置等が蓋体を保持する際のリークによる吸着エラーを防止したり、シボの摩耗や摩耗に伴う汚染を防止することが可能になる。
本発明に係る基板収納容器用の蓋体及び基板収納容器の実施形態を模式的に示す全体説明図である。 本発明に係る基板収納容器用の蓋体の実施形態を模式的に示す斜視説明図である。 本発明に係る基板収納容器用の蓋体及び基板収納容器の実施形態を模式的に示す正面説明図である。 本発明に係る基板収納容器用の蓋体の実施形態を模式的に示す平面説明図である。 本発明に係る基板収納容器用の蓋体の実施形態におけるカバープレートを取り外した蓋本体を模式的に示す正面説明図である。 本発明に係る基板収納容器用の蓋体の実施形態におけるカバープレートを模式的に示す正面説明図である。 本発明に係る基板収納容器用の蓋体の実施形態におけるカバープレートを模式的に示す側面説明図である。 本発明に係る基板収納容器用の蓋体の実施形態を模式的に示す要部断面説明図である。 本発明に係る基板収納容器用のカバープレートの実施形態を模式的に示す説明図である。 本発明に係る基板収納容器用のカバープレートの実施形態を模式的に示す他の説明図である。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態を説明すると、本実施形態における基板収納容器は、図1ないし図10に示すように、基板である半導体ウェーハを複数枚収納可能な容器本体1と、この容器本体1の正面を開閉する透明の蓋体10と、容器本体1の正面を閉鎖した蓋体10を施錠する施錠機構30とを備え、蓋体10を構成するカバープレート18の外部に露出する表面の中央部以外の箇所に、検出センサ用のセンシング領域40を複数形成して各センシング領域40をカバープレート18から突出させるようにしている。
半導体ウェーハは、図示しないが、例えばφ450mmの大型の薄く重いシリコンウェーハからなり、容器本体1内に水平に収納され、上下方向に一又は複数枚(例えば、1枚、13枚、25枚等)が整列する。
容器本体1、蓋体10、施錠機構30は、所要の樹脂を含有する成形材料により複数の部品がそれぞれ射出成形され、この複数の部品の組み合わせで構成される。この成形材料に含まれる樹脂としては、例えばポリカーボネート、シクロオレフィンポリマー、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリブチレンテレフタレート、ポリアセタール、液晶ポリマーといった熱可塑性樹脂やこれらのアロイ等があげられる。
これらの樹脂には、カーボン繊維、カーボンパウダー、カーボンナノチューブ、導電性ポリマー等からなる導電物質やアニオン、カチオン、非イオン系等の各種帯電防止剤が必要に応じて添加される。また、ベンゾトリアゾール系、サリシレート系、シアノアクリレート系、オキザリックアシッドアニリド系、ヒンダードアミン系の紫外線吸収剤が添加されたり、剛性を向上させるガラス繊維や炭素繊維等も選択的に添加される。
容器本体1は、図1に示すように、所要の成形材料を使用して正面の開口したフロントオープンボックスに成形され、内部両側、換言すれば、両側壁の内面に、半導体ウェーハを水平に支持する左右一対の支持片が対設されており、この一対の支持片が上下方向に所定のピッチで配列されるとともに、各支持片が前後方向に伸びる細長い板片に形成される。
容器本体1の底板には、蓋体開閉装置用のボトムプレート2が下方から螺着され、これら底板とボトムプレート2のいずれか一方に、蓋体開閉装置のテーブル上の位置決めピンに上方から嵌合して位置決めする複数の位置決め具が配設される。また、容器本体1の天井中央部には、半導体の製造工場の天井搬送機構に把持される搬送用のロボティックフランジ3が装着される。
容器本体1の正面は、周縁部が屈曲して外方向に張り出し、内周縁の上部両側と下部両側とに、施錠機構30用の施錠穴がそれぞれ穿孔される。また、容器本体1の両側壁の外面には、前後方向に指向する搬送用のフォークリフトフランジ4がそれぞれ突出形成される。
蓋体10は、図1ないし図10に示すように、容器本体1の正面に着脱自在に圧入して嵌合される正面略矩形で透明の蓋本体11と、この蓋本体11の開口した正面を被覆する透明のカバープレート18と、蓋本体11にカバープレート18を固定する固定手段21とを備え、蓋本体11とカバープレート18との間に施錠機構30が介在して配設されており、蓋体開閉装置により自動的に開閉される。
蓋本体11は、光透過性を有する浅底の断面略皿形状に構成され、その開口した正面側の中央部に正面矩形状の隆起部12が一体形成されており、この隆起部12の左右両側に施錠機構30用の設置領域13がそれぞれ区画される。各設置領域13には、施錠機構30用の左右一対のガイドリブ14が上下方向に向けて一体形成され、この一対のガイドリブ14が間隔をおいて相互に対向する。
蓋本体11は、容器本体1に収納された複数枚の半導体ウェーハの周縁前部に対向する対向面、すなわち裏面の両側部に、各半導体ウェーハの周縁前部を弾性の弾性保持片で保持するフロントリテーナ15がそれぞれ装着される。また、蓋本体11の裏面の周縁部あるいは周壁には、枠形状のガスケット溝が切り欠かれ、このガスケット溝に、容器本体1の正面内周縁に圧接して変形する枠形状のガスケット16が嵌合される。蓋本体11の周壁の上部両側と下部両側とには、容器本体1の施錠穴に対向する出没孔17がそれぞれ穿孔される。
カバープレート18は、蓋本体11の正面に対応する大きさの平板に形成され、その中央部に複数の洗浄溝孔19が穿孔されており、左右両側部の中央に施錠機構30用の操作孔20がそれぞれ穿孔される。複数の洗浄溝孔19は、長い洗浄溝孔19と短い洗浄溝孔19とをそれぞれ複数備え、これらがカバープレート18の中心部を基準に略放射状に配列されており、蓋本体11の隆起部12に対向する。
固定手段21は、図1ないし図3、図5ないし図7に示すように、例えば蓋本体11内に円筒形状に突出形成される複数の雌螺子ボス22と、カバープレート18に穿孔されて複数の雌螺子ボス22にそれぞれ対向するように表面から円形に凹み、裏面方向に突出する複数の固定凹部23Aと、この複数の固定凹部23A内にそれぞれ設けられる複数の螺子孔23と、各螺子孔23を貫通して雌螺子ボス22に螺挿される複数の雄螺子24とを備える。複数の雌螺子ボス22は、設置領域13のガイドリブ14周辺等にそれぞれ一体形成される。
施錠機構30は、図4や図5に示すように、蓋本体11の一対の設置領域13にそれぞれ軸支され、外部から蓋体開閉装置に回転操作される左右一対の回転操作体31と、各回転操作体31の回転に伴い蓋体10の上下方向にスライドし、蓋本体11の出没孔17から出没して容器本体1の施錠穴に接離する複数のラッチバー35とを備えて構成される。
各回転操作体31は、例えば周縁部に一対の湾曲溝32を備えた二個の回転プレート33が前後に組み合わされることにより構成される。この二個の回転プレート33は、相互に嵌合可能な略円板形状あるいは略円筒形状に形成され、その中心部に、カバープレート18の操作孔20に対向するキー穴34が形成されており、このキー穴34に操作孔20を貫通した蓋体開閉装置の操作キーが挿脱自在に嵌挿される。
各ラッチバー35は、図5に示すように、縦長の板形状に形成され、その末端部が二個の回転プレート33に挟持されており、設置領域13の一対のガイドリブ14間にスライド可能に介在されるとともに、蓋体10のフロントリテーナ15に蓋本体11を介し対向して蓋体10の変形防止に資する(図4、図8参照)。このラッチバー35の末端部には、回転操作体31の湾曲溝32にスライド可能に嵌入する連結ピン36が突出形成される。
複数のセンシング領域40は、図1ないし図3、図9や図10に示すように、形状の異なる第一、第二のセンシング領域41・41Aに分割され、これら第一、第二のセンシング領域41・41Aがカバープレート18の表面周縁部寄りに間隔をおきそれぞれ複数形成されており、第一、第二のセンシング領域41・41Aがカバープレート18の表面からそれぞれ0.4〜1.0mm、好ましくは0.5〜0.7mm程度突出する。
複数の第一のセンシング領域41は、カバープレート18表面の隅部、例えば四隅部にそれぞれ形成され、各第一のセンシング領域41の周縁近傍の少なくとも二箇所に固定手段21の雌螺子ボス22、螺子孔23、及び雄螺子24が位置する。第一のセンシング領域41は、平坦な正面略円形状に区画され、蓋体開閉装置の検出センサ(例えば、光電センサ)に検出され、かつ蓋体開閉装置の吸着機構に吸着保持される。
第一のセンシング領域41の裏面、換言すれば、カバープレート18の蓋本体11に対向する裏面には、第一のセンシング領域41に対向するシボ(texture)42が形成される。このシボ42は、カバープレート18を成形する金型のキャビティ面にシボ地が加工され、この金型を用いてカバープレート18が成形される場合に、模様(例えば、皮、梨地、木目、布目等)として転写成形される。このようなシボ42は、検出センサの投光部からの光線を検出センサの受光部に任意の反射率で反射することにより、検出センサの検出精度を向上させるよう機能する。
複数の第二のセンシング領域41Aは、カバープレート18表面の左右両側端部の中央にそれぞれ形成され、上下一対の第一のセンシング領域41の中間に位置しており、各第二のセンシング領域41A内やその周縁近傍の少なくとも二箇所には、固定手段21の雌螺子ボス22、螺子孔23、及び雄螺子24が位置する。
第二のセンシング領域41Aは、操作孔20を包囲する平坦な横長の正面略長円形状に区画され、蓋体開閉装置の検出センサ(例えば、光電センサやプッシュセンサ等)に検出され、必要に応じ、蓋体開閉装置の吸着機構に吸着保持される。この第二のセンシング領域41Aの裏面、換言すれば、カバープレート18の蓋本体11に対向する裏面には、第二のセンシング領域41Aに対向するシボ42が形成される。
シボ42は、カバープレート18を成形する金型のキャビティ面にシボ地が加工され、この金型を用いてカバープレート18が成形される場合に、模様(例えば、皮、梨地、木目、布目等)として転写成形される。このようなシボ42は、検出センサが光電センサの場合には、光電センサの投光部からの光線を受光部に任意の反射率で反射し、検出センサの検出精度を向上させる。また、第二のセンシング領域41Aに蓋体開閉装置や検出センサが接触する場合には、これらとの接触に伴う摩耗や損傷を回避する。
上記構成において、蓋体開閉装置のテーブルに搭載された容器本体1の開口した正面に蓋体10が嵌合され、施錠される場合には、先ず、蓋体開閉装置の吸着機構に吸着保持された蓋体10が容器本体1の開口した正面に対向して圧入され、容器本体1の正面に蓋体10が浅く嵌合された後、吸着機構の操作キーがカバープレート18の各操作孔20を貫通して施錠機構30の回転操作体31を施錠操作する。すると、各ラッチバー35が蓋本体11の出没孔17から突出して容器本体1の施錠穴に嵌合係止し、この嵌合係止により、容器本体1の正面に蓋体10が完全に圧入して嵌合され、蓋体10が強固に施錠される。
この際、半導体ウェーハの周縁前部にフロントリテーナ15の弾性保持片が圧接して保持すると、フロントリテーナ15が撓み、蓋体10が基板収納容器の外方向に弓なりに膨らんで変形し、蓋体10が基板収納容器の外方向に突出しようとする。しかしながら、第一、第二のセンシング領域41・41Aの周縁近傍に複数の雄螺子24の一部が位置するので、少なくともカバープレート18のセンシング領域40が基板収納容器の外方向に変形して突出し、検出センサから離れるのを適切に防ぐことができる。
また、例え蓋体10が変形して基板収納容器の外方向に突出しても、カバープレート18の第一、第二のセンシング領域41・41Aが凸構造に形成され、この第一、第二のセンシング領域41・41A以外の領域が相対的に凹構造に形成されるので、蓋体10に外方向に突出した部分があっても、この突出した部分が蓋体開閉装置の対向面に先に接触し、第一、第二のセンシング領域41・41Aが蓋体開閉装置と所定の間隔で対峙することを妨げてしまうことがない。
すなわち、蓋体10が変形して突出する部分の突出量よりも、凹構造の深さを深くしておくことで、第一、第二のセンシング領域41・41A以外の領域が先に蓋体開閉装置に当たってしまい、突っ張りとなり、蓋体10の周縁部に設けられるセンシング位置が正規の位置から後退し、蓋体開閉装置側に設けられる検出センサで検出できなくなるという問題を防止することができる。
なお、本実施形態では第一、第二のセンシング領域41・41Aの両方を突出させたが、これに限定されるものではなく、どちらか一方のみを突出させ、他方をカバープレート18の他の部分同様、凹としても良い。また、複数の第一、第二のセンシング領域41・41Aのうち、実際に検出センサと対峙する部分だけを突出させても良い。
一方、蓋体開閉装置のテーブルに搭載された容器本体1の正面から蓋体10が解錠されて取り外される場合には、先ず、蓋体開閉装置の検出センサの投光部から少なくとも第一のセンシング領域41に光線が照射され、この第一のセンシング領域41からの反射光を検出センサの受光部が受光することにより、蓋体の有り無しを確実に検出することができ、蓋体10の開閉動作が順次行われる。
この際、第一のセンシング領域41の裏面にシボ42が加工され、光線が任意の反射率で反射されるので、検出センサの検出精度を著しく向上させることができる。また、第一、第二のセンシング領域41・41Aを凸構造とし、その他の領域を凹構造としているので、前記したように蓋体10の変形により、突出した部分の影響でセンシング領域の位置精度が損なわれることがなく、蓋体10に対して蓋体開閉装置の吸着機構が適切に位置決めされる。
次いで、吸着機構の操作キーがカバープレート18の各操作孔20を貫通して施錠機構30の回転操作体31を解錠操作し、各ラッチバー35が容器本体1の施錠穴から蓋本体11の出没孔17内に退没し、容器本体1の正面から蓋体10が取り外し可能な状態となる。また、施錠機構30の解錠動作と略並行して、カバープレート18の第一、第二のセンシング領域41・41Aを蓋体開閉装置の吸着機構が吸着保持し、その後、蓋体10が容器本体1の正面から引き抜かれて下降することにより、容器本体1から蓋体10が完全に取り外され、容器本体1に収納された複数枚の半導体ウェーハが露出する。
この際、カバープレート18の第一、第二のセンシング領域41・41A表面を蓋体開閉装置の吸着機構が吸着保持しても、第一、第二のセンシング領域41・41Aの裏面にシボ42が加工され、このシボ42と吸着機構とが接触することがないので、シボ面からのリークによる吸着保持時のエラーを防止したり、シボ42の摩耗や摩耗に伴う汚染を有効に防止することができる。
上記構成によれば、第一、第二のセンシング領域41・41Aの周縁近傍に複数の雄螺子24の一部が位置し、しかも、蓋体10のフロントリテーナ15に施錠機構30のラッチバー35が対向するので、蓋体10の変形を有効に防止することができる。また、例え蓋体10が変形しても、センシング領域40が本来の位置からずれて離れることがなく、第一、第二のセンシング領域41・41Aが悪影響を蒙ることが非常に少ないので、検出センサの検出に支障を来したり、検出が不能になるのを防ぐことが可能になる。
したがって、装置トラブルの発生や生産効率の低下という問題を解消することができる。この効果は、半導体ウェーハがφ450mmの大型のシリコンウェーハの場合、きわめて有意義である。さらに、カバープレート18が透明なので、蓋体10の内部や施錠機構30の状態を外部から視覚的に観察して容易に把握することができる。
なお、上記実施形態ではフロントリテーナ15と施錠機構30の少なくともラッチバー35とを蓋本体11を介して対向させたが、フロントリテーナ15と施錠機構30の全てとを蓋本体11を介して対向させても良い。また、カバープレート18を透明にしたが、半透明に形成しても良い。また、上記実施形態では複数のセンシング領域40を第一、第二のセンシング領域41・41Aに分割したが、第一のセンシング領域41又は第二のセンシング領域41Aのみとしても良い。
本発明に係る基板収納容器用の蓋体及び基板収納容器は、半導体や液晶の製造分野等で使用される。
1 容器本体
10 蓋体
11 蓋本体
15 フロントリテーナ
16 ガスケット
18 カバープレート
20 操作孔
21 固定手段
22 雌螺子ボス(被取付部)
23 螺子孔
23A 固定凹部
24 雄螺子(取付部材)
30 施錠機構
31 回転操作体
35 ラッチバー(施錠バー)
40 センシング領域
41 第一のセンシング領域
41A 第二のセンシング領域
42 シボ

Claims (3)

  1. 基板を収納する容器本体の開口部に嵌められる蓋本体と、この蓋本体の開口面を覆うカバープレートとを備え、蓋本体の開口面にカバープレートを固定手段により固定する基板収納容器用の蓋体であって、
    カバープレートの外部に露出する表面周縁部寄りに検出センサ用の複数のセンシング領域を間隔をおいて形成し、これらの複数のセンシング領域の少なくとも一つをカバープレートの表面からそれぞれ突出させ、カバープレートの蓋本体に対向する裏面には、少なくとも一つのセンシング領域に対向するシボを形成し、
    固定手段は、蓋本体内に設けられる複数の被取付部と、カバープレートから蓋本体の被取付部に嵌め入れられる複数の取付部材とを含み、この複数の取付部材の一部を各センシング領域の近傍に位置させるようにしたことを特徴とする基板収納容器用の蓋体。
  2. 複数のセンシング領域は、カバープレート表面の少なくとも対角線上の二隅部に形成される複数の第一のセンシング領域と、カバープレート表面の両側端部にそれぞれ形成される複数の第二のセンシング領域とを含み、各第一のセンシング領域を略円形状に形成した請求項1記載の基板収納容器用の蓋体。
  3. 複数枚の基板を収納可能なフロントオープンボックスの容器本体と、この容器本体の正面を開閉する蓋体と、容器本体の正面を閉鎖した蓋体を施錠する施錠機構とを含み、蓋体と施錠機構とが蓋体開閉装置により取り扱われる基板収納容器であって、
    蓋体を請求項1又は2記載の基板収納容器用の蓋体としてその蓋本体とカバープレートとの間に施錠機構を介在し、この施錠機構を、蓋本体内に支持されてカバープレートの外部から蓋体開閉装置に回転操作される回転操作体と、この回転操作体の回転により蓋体の上下方向にスライドし、蓋本体の周壁から出没して容器本体の正面内周部に接離する複数の施錠バーとから構成し、蓋本体の裏面に、基板の周縁前部を保持するフロントリテーナを装着したことを特徴とする基板収納容器。
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