以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る骨プレートシステムの斜視図である。図2は、骨プレートシステムの長手方向の側面図である。図3は、骨プレートシステムの幅方向の側面図であり、(A)中央のスクリューを表した図、(B)端部のスクリューを表した図である。図1〜3は、骨プレート1に複数のスクリュー2(2a〜i)を締結した例を示している。図3(A)は、3つのスクリュー2c、2d、2eを、2e側から見た図である。図3(B)は、2つのスクリュー2h、2iを見た図である。図4は、スクリューの側面図である。図4は、スクリュー2を拡大している。
図5は、骨プレートの上面側の斜視図である。図6は、骨プレート下面側の斜視図である。図7は、骨プレートの平面図である。図8は、骨プレートの底面図である。図9は、骨プレートの長手方向の側面図である。図10は、骨プレートの幅方向の側面図である。なお、骨プレートの長手方向の両側面は、同一の形状である。また、骨プレートの幅方向の両側面は、同一の形状である。
骨プレートシステムは、骨プレート1と、1つ以上のスクリュー2とを含む。骨プレート1は、全体として長い平板状に形成されている。また、骨プレート1は、幅方向の側面から見た場合に、骨プレート1の下面(図2の下側の面)が骨の表面形状に沿うように、円弧状に湾曲して形成されている。一例としては、骨プレートシステムは、犬や猫などの小動物の骨の接合や補強に用いられる。例えば、骨プレート1の長手方向の寸法は約100mm、骨プレート1の幅方向の寸法は約10mm、骨プレート1の厚さ方向の寸法は約2.5mmとすることができる。骨プレート1の材質は、例えば、チタン合金等の金属、樹脂等である。
骨プレート1は、中央部3と、その両端の端部4とを含む。端部4の最大の幅寸法は、中央部3の最大の幅寸法よりも大きい。
骨プレート1の中央部3には、長手方向に1列に間隔を空けて複数の孔5(図では17個)が形成されている。中央部3の幅寸法は、孔5の中心で最大となり、隣り合う孔5の中間位置で最小となるように、繰り返し変化する。また、中央部3の幅寸法は、端部4との接続位置で最小となる。中央部3の厚み寸法は、孔5の中心で最大となり、隣り合う孔5の中間位置で最小となるように、繰り返し変化する。この骨プレート1の下面の形状は、平らな場合と比べて、骨の表面に対する接触面積を少なくすることができる。
骨プレート1の端部4には、中央部3に近い側に孔6が形成されている。また、端部4には、中央部3から遠い側に、幅方向に間隔を空けて2つの孔7が形成されている。端部4の幅寸法は、中央部3との接続位置で最小となり、2つの孔7の中心で最大となるように、広がっている。
スクリュー2は、頭部21と軸部22とを含む。頭部21の下部には、雄ねじ山23が形成されている。軸部22には、雄ねじ山24が形成されている。このスクリュー2は、ロッキング・スクリューと呼ぶこともできる。頭部21の外径は、軸部22の外径よりも大きい。また、軸部22の外径は、孔5〜7それぞれの内径(最小の内径)よりも小さい。また、頭部21の外径は、孔5〜7それぞれの内径(最小の内径)よりも大きい。スクリュー2の回転により、頭部21の雄ねじ山23によって孔5〜7の内壁が削られ(孔5〜7にタップ加工が施され)、スクリュー2の頭部21が孔5〜7に対して固定される。
孔5は、骨プレート1の上面(図2の上側の面)と骨プレート1の下面(図2の下側の面)とを接続する。孔5の中心軸は、骨プレート1の上下面と略直交する。孔5は、全体として概ね円筒状である。孔5は、雌ねじ山が予め形成されておらず(タップ加工されておらず)、スクリュー2の頭部21の雄ねじ山23によって雌ねじ山が切られる。孔5には、スクリュー2を様々な角度で締結することができる。例えば図1〜3に示すように、孔5eには、スクリュー2eの軸が孔5eの中心軸と一致するように、スクリュー2eが締結されている。孔5dには、スクリュー2dの軸が孔5dの中心軸に対して骨プレート1の幅方向に傾斜するように、スクリュー2dが締結されている。孔5fには、スクリュー2fの軸が孔5fの中心軸に対して骨プレート1の長手方向に傾斜するように、スクリュー2fが締結されている。このような機能を達成する孔5の構造は、後に詳述する。
孔6は、骨プレート1の上面と骨プレート1の下面とを接続する。孔6は、全体として概ね円筒状である。孔6の中心軸は、骨プレート1の上下面と略直交する。孔6は、雌ねじ山が予め形成されておらず(タップ加工されておらず)、スクリュー2の頭部21の雄ねじ山23によって雌ねじ山が切られる。孔6には、スクリュー2を所定の角度で締結することができる。例えば、孔6には、スクリュー2の軸が孔6の中心軸と一致するように、スクリュー2が締結される。このような機能を達成する孔6の構造は、後に詳述する。
孔7は、骨プレート1の上面と骨プレート1の下面とを接続する。孔7の中心軸は、骨プレート1の上下面と略直交する。孔7は、全体として概ね円筒状である。孔7は、雌ねじ山が予め形成されておらず(タップ加工されておらず)、スクリュー2の頭部21の雄ねじ山23によって雌ねじ山が切られる。孔7には、スクリュー2を様々な角度で締結することができる。例えば図1〜3に示すように、孔7hには、スクリュー2hの軸が孔7hの中心軸と一致するように、スクリュー2hが締結されている。孔7aには、スクリュー2aの軸が孔7aの中心軸に対して骨プレート1の長手方向に傾斜するように、スクリュー2aが締結されている。このような機能を達成する孔7の構造は、後に詳述する。
図11は、骨プレートの部分拡大図(図5のF)である。図12は、骨プレートの部分拡大図(図6のG)である。図13は、骨プレートの長手方向の断面図(図7のA−A)である。図14は、骨プレートの部分的な拡大断面図(図13のE)であり、(A)スクリューが挿入される前、(B)スクリューが真っすぐ締結された状態、(C)スクリューが斜めに締結された状態、をそれぞれ示す図である。図15は、骨プレートの部分的な拡大断面図(図7のC−C)であり、(A)スクリューが挿入される前、(B)スクリューが真っすぐ締結された状態、(C)スクリューが斜めに締結された状態、をそれぞれ示す図である。図16は、骨プレートの部分的な拡大断面図(図13のD)である。図17は、骨プレートの拡大断面図(図7のB−B)である。なお、図14及び図15において、黒塗り部分は、スクリュー2と孔5が係合している領域の断面を示している。
図11及び図12に示すように、孔5は、骨プレート1の上面側の上側内周面51と、骨プレート1の下面側の下側内周面52とを有する。上側内周面51は、スクリュー2の頭部21の上部の形状に沿うように形成されている。上側内周面51は、その内径が下面に向かって狭まるように、円錐面から形成されている。下側内周面52は、その内径が全体として下面に向かって広がるように、複数の円錐面を含んで形成されている。下側内周面52は、孔5の中心軸に対して第1の角度(0度より大きい)で傾斜して向かい合う第1の領域53を含む。下側内周面52は、孔5の中心軸に対して第2の角度(0度より大きい)で傾斜して向かい合う第2の領域54を含む。下側内周面52には、孔5の中心軸を挟んで向かい合う1組の第1の領域53が、骨プレート1の長手方向に沿って形成されている。また、下側内周面52には、孔5の中心軸を挟んで向かい合う1組の第2の領域54が、骨プレート1の幅方向に沿って形成されている。第2の領域54の上側には、孔5の中心軸に対して平行に向かい合う第3の領域55が、骨プレート1の幅方向に沿って形成されている。
このような孔5には、スクリュー2の軸が孔5の中心軸と一致するように、スクリュー2を締結することができる。また、孔5には、スクリュー2の軸が孔5の中心軸に対して骨プレート1の長手方向又は幅方向に傾斜するように、スクリュー2を締結することができる。
図14(A)に示すように、第1の領域53は、孔5の中心軸Z1に対して第1の角度(図では15度)の角度で向かい合っている。図14(B)は、スクリュー2の軸z1が中心軸Z1と一致するように、スクリュー2が孔5に締結された場合を示している。この場合、頭部21の雄ねじ山23の全周囲は、第1の領域53及び第2の領域54に形成された雌ねじ山に係合する。頭部21の上部の外周面は、上側内周面51に接し、スクリュー2の締め込みの反力を受けている。図14(C)は、スクリュー2の軸z1が中心軸Z1に対して骨プレート1の長手方向(第1の領域53の方向)に第1の角度(図では15度)傾斜するように、スクリュー2が孔5に締結された場合を示している。この場合、頭部21の雄ねじ山23の周囲の少なくとも一部は、第1の領域53及び第2の領域54に形成された雌ねじ山に係合する。図14(C)では、頭部21の雄ねじ山23は、傾斜方向に対応する第1の領域53と、1組の第2の領域54とに係合している。頭部21の上部の外周面は、上側内周面51に接し、スクリュー2の締め込みの反力を受けている。
図15(A)に示すように、第2の領域54は、孔5の中心軸Z1に対して第2の角度(図では6度)の角度で向かい合っている。図15(B)は、スクリュー2の軸z1が中心軸Z1と一致するように、スクリュー2が孔5に締結された場合を示している。この場合、頭部21の雄ねじ山23の全周囲は、第1の領域53及び第2の領域54に形成された雌ねじ山に係合する。頭部21の上部の外周面は、上側内周面51に接し、スクリュー2の締め込みの反力を受けている。図15(C)は、スクリュー2の軸z1が中心軸Z1に対して骨プレート1の幅方向(第2の領域54の方向)に第2の角度(図では6度)傾斜するように、スクリュー2が孔5に締結された場合を示している。この場合、頭部21の雄ねじ山23の周囲の少なくとも一部は、第1の領域53及び第2の領域54に形成された雌ねじ山に係合する。図15(C)では、頭部21の雄ねじ山23の全周囲は、第1の領域53及び第2の領域54に形成された雌ねじ山に係合している。頭部21の上部の外周面は、上側内周面51に接し、スクリュー2の締め込みの反力を受けている。
向かい合う2つの第1の領域53は、例えば、ドリルを使って中心軸Z1に沿って孔を空け、中心軸Z1に沿ってボールエンドミル等を使って上側内周面51を削り出した後、中心軸Z1に対して長手方向の両方向にそれぞれ第1の角度(図では15度)だけ傾斜した軸Z2及び軸Z3に沿ってボールエンドミル等を使って削り出すことにより、形成することができる。
向かい合う2つの第2の領域54は、例えば、ドリルを使って中心軸Z1に沿って孔を空け、中心軸Z1に沿ってボールエンドミル等を使って上側内周面51を削り出した後、中心軸Z1に対して幅方向の両方向にそれぞれ第2の角度(図では6度)だけ傾斜した軸Z4及び軸Z5に沿ってボールエンドミル等を使って削り出すことにより、形成することができる。第3の領域55は、中心軸Z1に沿って孔が空けられたときに形成される。
図16に示すように、孔6は、骨プレート1の上面側の上側内周面61と、骨プレート1の下面側の下側内周面62とを有する。上側内周面61は、スクリュー2の頭部21の上部の形状に沿うように形成されている。上側内周面61は、その内径が下面に向かって狭まるように、円錐面から形成されている。下側内周面62の内径は、均一に形成されている。すなわち、下側内周面62のいずれの領域も、孔6の中心軸に対して平行に向かい合っている。
このような孔6には、スクリュー2の軸が孔6の中心軸と一致するように、スクリュー2を締結することができる。
図3(B)、図10、及び図17に示すように、端部4は、2つの孔7の中心軸Z6が同一円の中心Cで交差するように、円弧状に湾曲している。各孔7の傾き角度(円弧中央に直交する軸Z7と中心軸Z6の差)は、スクリュー2の軸が中心軸Z6と一致するように、スクリュー2が孔7に締結された場合に、隣の孔7に同様に締結されたスクリュー2と干渉しないように設定されている。
孔7は、孔5の第2の領域54に相当する領域を有さないが、他は孔5と同様に形成されている。孔7は、骨プレート1の上面側の上側内周面71と、骨プレート1の下面側の下側内周面72とを有する。上側内周面71は、スクリュー2の頭部21の上部の形状に沿うように形成されている。上側内周面71は、その内径が下面に向かって狭まるように、円錐面から形成されている。下側内周面72は、骨プレート1の長手方向の内径が全体として下面に向かって広がるように、複数の円錐面を含んで形成されている。下側内周面72は、孔7の中心軸に対して第1の角度(0度より大きい、図では15度)で傾斜して向かい合う第1の領域73を含む。下側内周面72は、孔7の中心軸に対して平行に向かい合う第2の領域74を含む。下側内周面72には、孔7の中心軸を挟んで向かい合う1組の第1の領域73が、骨プレート1の長手方向に沿って形成されている。また、下側内周面72には、孔7の中心軸を挟んで向かい合う1組の第2の領域74が、骨プレート1の幅方向に沿って形成されている。
このような孔7には、スクリュー2の軸が孔7の中心軸と一致するように、スクリュー2を締結することができる。また、孔7には、スクリュー2の軸が孔7の中心軸に対して骨プレート1の長手方向に傾斜するように、スクリュー2を締結することができる。
上記のような骨プレートシステムの使用方法の一例について説明する。ここでは、孔5について説明するが、孔6、孔7についても同様である。
まず、術者は、骨プレート1の下面を骨の対象箇所に当て、骨の表面形状や骨の強度等を考慮して、孔5に対するスクリュー2の角度を決定する。
本実施形態では、治具を使うことによりスクリュー2の角度を決定する。図18は、治具の概略構成を示す側面図であり、(A)治具の内部構成、(B)治具が真っすぐセットされた状態、(C)治具が斜めにセットされた状態、(D)治具が斜めにセットされた状態、をそれぞれ示す図である。図18(B)及び(C)は、骨プレート1の長手方向の部分的な断面図を示している。図18(D)は、骨プレート1の幅方向の部分的な断面図を示している。
図18(A)に示すように、治具9は、全体として概ね円筒状であり、ドリル(例えばスクリュー2の軸部22と同じ外径)を上下方向に通すためのガイド孔91を内部に有する。また、治具9は、孔5に当接させるための先端部92を有する。先端部92は、孔5の上側内周面51に当接させるための上側当接部93と、孔5の下側内周面52に当接させるための下側当接部94とを含む。上側当接部93は、上側内周面51に沿って滑らかに回転動作するように球面に形成されている。上側当接部93の外径(最大の外径)は、孔5の内径(最小の内径)よりも大きい。下側当接部94は、円筒状に形成されている。下側当接部94の外径は、孔5の内径(最小の内径)よりも小さい。
図18(B)は、治具9の軸z2が中心軸Z1と一致するように、治具9が孔5にセットされた場合を示している。図18(C)は、治具9の軸z2が中心軸Z1に対して骨プレート1の長手方向に第1の角度(図では15度)傾斜するように、治具9が孔5にセットされた場合を示している。治具9の骨プレート1の長手方向の傾斜角度は、下側当接部94の外周面が第1の領域53に当たることで、最大で第1の角度に制限される。これにより、ガイド孔91の長手方向の傾斜角度も、最大で第1の角度に制限される。図18(D)は、治具9の軸z2が中心軸Z1に対して骨プレート1の幅方向に第2の角度(図では6度)傾斜するように、治具9が孔5にセットされた場合を示している。治具9の骨プレート1の幅方向の傾斜角度は、下側当接部94の外周面が第2の領域54に当たることで、最大で第2の角度に制限される。これにより、ガイド孔91の幅方向の傾斜角度も、最大で第2の角度に制限される。
術者は、治具9を使うことにより、ガイド孔91の角度(ドリル及びスクリュー2の角度でもある)を決定する。術者は、締結するスクリュー2の骨プレート1の幅方向及び長手方向の角度を決定することができる。
次に、術者は、角度を決めた治具9のガイド孔91にドリルを挿入し、スクリュー2の軸部22を締結するための下穴を、骨に開ける。下穴には、雌ねじ山が形成されていてもよい。
最後に、術者は、スクリュー2の先端を、孔5を通じて下穴に挿入し、スクリュードライバーを使ってスクリュー2を締める。軸部22の雄ねじ山24は、下穴に係合する。さらにスクリュー2を締めると、頭部21の雄ねじ山23は、孔5に雌ねじ山を形成し、係合される。
このようにして、スクリュー2は、骨に対して術者の所望の角度で締結される。また、スクリュー2は、骨プレート1に対しても術者の所望の角度で締結される。スクリュー2は、骨の表面形状や骨の強度等を考慮した適切な角度で骨に対して締結され、骨プレート1は、骨及びスクリュー2に対して固定される。
以上、本発明の一実施形態について説明した。本実施形態の骨プレートシステムは、スクリューを骨に対して所望の角度で締結することができる。
例えば、骨プレート1の孔5は、その中心軸に対して傾斜した第1の領域53及び第2の領域54を有する。これにより、第1の領域53及び第2の領域54の傾斜角度の範囲内でスクリュー2を所望の角度で締結することができる。また、例えば、骨プレート1の孔5は、予め雌ねじ山が予め形成されていない。これにより、所望の角度をより簡単に決定することができる。
また、例えば、第1の領域53は、骨プレート1の長手方向に沿って配置されており、第2の領域54は、骨プレート2の幅方向に沿って配置されている。通常、骨プレート1は、その長手方向が骨の長手方向に対応するように骨に当てられる。従って、術者は、第1の領域53又は第2の領域54を用いることにより、スクリュー2の軸方向を骨の長手方向又は骨の幅方向に対応するように簡単に設定することができる。
上記の本発明の実施形態は、本発明の要旨と範囲を例示することを意図し、限定するものではない。例えば、骨プレート1、スクリュー2、及び治具9の寸法、形状等は、本発明の目的を達成できれば、図示した例に限られない。また、例えば、孔5〜7の配置、数、寸法、形状等は、本発明の目的を達成できれば、図示した例に限られない。また、例えば、スクリュー2の頭部21と孔5〜7の内周面とが係合する領域及び範囲は、本発明の目的を達成できれば、図示した例に限られない。また、例えば、孔6の替わりに孔5を配置してもよい。また、例えば、孔7の替わりに孔5を配置してもよい。また、例えば、孔5及び孔7は、スクリュー2の傾斜を厳密に長手方向及び幅方向のみに制限するものではなく、他の方向への傾斜を許容する遊びを有していてもよい。また、孔6は、スクリュー2の軸方向を厳密に孔6の中心軸に一致するように制限するものではなく、他の方向への傾斜を許容する遊びを有していてもよい。
本発明は、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。また、上述の実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
上述の実施形態では、骨プレート1の長手方向に対応する第1の角度(例示的に15度)は、幅方向に対応する第2の角度(例示的に6度)よりも大きく設定されている。この構成の他の例として、例えば、第1の角度と第2の角度が等しくなるように下側内周面52を形成してもよい。また例えば、第1の角度が第2の角度より小さくなるように下側内周面52を形成してもよい。また例えば、4つの角度(1組の第1の領域53、及び1組の第2の領域54のそれぞれの角度)は、それぞれ自由に設定してもよい。また、全ての孔5を同じ構成とするのではなく、一部の孔5の構成を変更してもよい。孔7の第1の角度は、孔5の第1の角度又は第2の角度と等しく設定してもよいし、孔5の第1の角度及び第2の角度と異ならせてもよい。また、全ての孔7を同じ構成とするのではなく、一部の孔7の構成を変更してもよい。
上述の実施形態では、骨プレート1の長手方向及び幅方向にスクリュー2を傾斜できるように下側内周面52を形成している。傾斜方向は、骨プレート1の長手方向及び幅方向に限られず、その他の方向(例えば、長手方向に45度で交差する第1の方向、及び第1方向に直交する第2の方向)にスクリュー2を傾斜できるように下側内周面52を形成してもよい。また、全ての孔5を同じ構成とするのではなく、一部の孔5の構成を変更してもよい。孔7についても、長手方向とは異なる他の方向にスクリュー2を傾斜できるように下側内周面72を形成してもよい。また、全ての孔7を同じ構成とするのではなく、一部の孔7の構成を変更してもよい。
上述の実施形態では、骨プレート1の長手方向及び幅方向にスクリュー2を傾斜できるように孔5の下側内周面52に計4つの傾斜領域(2つの第1の領域53、2つの第2の領域54)を形成している。傾斜領域は、1〜3つでもあってもよいし、5つ以上であってもよい。また、上述の実施形態では、骨プレート1の長手方向にスクリュー2を傾斜できるように孔7の下側内周面72に計2つの傾斜領域(2つの第1の領域73)を形成している。傾斜領域の数は、1つでもあってもよいし、3つ以上であってもよい。
本発明は、骨プレートシステム、骨プレート、骨プレート固定方法等の様々な態様によって提供することができる。本発明は、犬や猫などの小動物に限られず、人間等の様々な生物に用いることができる。