JP6082263B2 - 環状部材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、皿ばね、ワッシャなどの環状部材の製造方法に関する。
一般的に、皿ばねは、まず、板材を真円状に打ち抜くことにより環状体を作製し、次に、当該環状体に傾斜を付与することにより、製造される。この場合、環状体の径方向内側部分と、径方向外側部分(板材における、環状体打ち抜き後の残りの部分)と、にスクラップが発生してしまう。このため、当該製造方法によると、歩留まりが低くなってしまう。
特開2008−256033号公報 特開2007−253207号公報
この点、特許文献1、2には、上記環状体の径方向内側部分のスクラップから、小径の真円状の皿ばねを形成する製造方法が開示されている。当該製造方法によると、一枚の板材から、大径の皿ばねと、小径の皿ばねと、を製造することができる。このため、歩留まりを高くすることができる。
しかしながら、当該製造方法によると、大径の皿ばねの径方向内側部分のスクラップが、小径の皿ばね製造用のスペースに対応している。このため、当該スクラップの寸法に、小径の皿ばねの寸法が制限されてしまう。したがって、小径の皿ばねの寸法の自由度が低い。
本発明の環状部材の製造方法は、上記課題に鑑みて完成されたものである。本発明は、寸法の自由度が高く、歩留まりが高い環状部材の製造方法を提供することを目的とする。
(1)上記課題を解決するため、本発明の環状部材の製造方法は、開口部を軸方向一端に有する環状立壁を、該軸方向から見た該開口部の形状が真円に近づくように、径方向に拡張する拡張工程を有することを特徴とする。
本発明の環状部材の製造方法は、拡張工程を有している。拡張工程前において、開口部は、環状立壁の軸方向から見て、真円形状以外の形状を呈している。このため、開口部が、環状立壁の軸方向から見て、真円形状を呈している場合と比較して、板材(環状部材の素材である板材)における環状立壁の配置の自由度を高くすることができる。したがって、板材における環状立壁の占有面積を広くすることができる。すなわち、一枚の板材から、多数の環状部材を製造することができる。したがって、歩留まりが向上する。また、環状部材の製造コストを削減することができる。また、環状立壁の軸方向長さ、軸方向に対する傾斜を調整することにより、環状部材の寸法を自由に調整することができる。
拡張工程においては、環状立壁を、径方向(軸方向に直交する方向)に拡張する。このため、環状立壁を拡張しない場合と比較して(製造目的物である環状部材の開口部の寸法に準じて、板材に環状立壁の取得スペースを確保する場合と比較して)、歩留まりが向上する。また、環状部材の製造コストを削減することができる。また、環状立壁の拡張量を調整することにより、環状部材の寸法を自由に調整することができる。なお、環状立壁における拡張対象部は、環状立壁の全体でも、環状立壁の一部でもよい。また、拡張対象部における拡張量は、均一でも、不均一でもよい。
(2)好ましくは、上記(1)の構成において、前記軸方向から見て、前記開口部は、該開口部の図心を通過する長軸と、該開口部の該図心を通過すると共に該長軸よりも前記径方向長さが短い短軸と、を有しており、前記拡張工程における前記環状立壁の拡張方向は、該短軸が伸張する方向である構成とする方がよい。ここで、「図心」とは、図形重心をいう。本構成によると、主に、一軸方向に環状立壁を拡張することができる。このため、環状立壁の拡張作業が簡単になる。また、簡単に真円形状の環状部材を製造することができる。
(3)好ましくは、上記(1)または(2)の構成において、前記拡張工程の後に、前記環状立壁に、前記軸方向に対して所定の角度で交差する方向に、傾斜を付与する傾斜付け工程を有する構成とする方がよい。本構成によると、製造目的物である環状部材の傾斜を、精度よく設定することができる。
(4)好ましくは、上記(1)ないし(3)のいずれかの構成において、前記環状部材は皿ばねである構成とする方がよい。本構成によると、皿ばねの寸法の自由度が高くなる。また、歩留まりが高くなる。
本発明によると、寸法の自由度が高く、歩留まりが高い環状部材の製造方法を提供することができる。
(a)は本発明の環状部材の製造方法の一実施形態である製造方法により製造される皿ばねの上面図である。(b)は同皿ばねの軸方向断面図である。 (a)は同皿ばねの製造方法の拡張工程前の環状立壁の斜視図である。(b)は同製造方法の拡張工程後傾斜付け工程前の環状立壁の斜視図である。(c)は同製造方法の傾斜付け工程後の環状立壁の斜視図である。 図2(a)の円III内の拡大上面図である。 (a)は比較製造方法の第一工程前の環状体の斜視図である。(b)は比較製造方法の第一工程後第二工程前の環状体の斜視図である。(c)は比較製造方法の第二工程後の環状立壁の斜視図である。 (a)は開口部形状の具体例(その1)である。(b)は開口部形状の具体例(その2)である。(c)は開口部形状の具体例(その3)である。(d)は開口部形状の具体例(その4)である。(e)は開口部形状の具体例(その5)である。(f)は開口部形状の具体例(その6)である。
以下、本発明の環状部材の製造方法を、皿ばねの製造方法として具現化した実施の形態について説明する。
[皿ばね]
まず、本実施形態の製造方法により製造される皿ばねについて説明する。図1(a)に、本実施形態の製造方法により製造される皿ばねの上面図を示す。図1(b)に、同皿ばねの軸方向断面図を示す。図1(a)、図1(b)に示すように、皿ばね1は、短軸のテーパ円筒状を呈している。皿ばね1は、傾斜環状立壁2を備えている。傾斜環状立壁2は、無端環状を呈している。傾斜環状立壁2の上端(軸方向一端)には、小径開口部20が配置されている。傾斜環状立壁2の下端(軸方向他端)には、大径開口部21が配置されている。小径開口部20、大径開口部21は、各々、真円形状を呈している。大径開口部21は、小径開口部20よりも、大径である。小径開口部20と大径開口部21との径差に応じて、傾斜環状立壁2には、軸方向(上下方向)に対して、角度θの傾斜が付与されている。
[皿ばねの製造方法]
次に、本実施形態の皿ばねの製造方法について説明する。本実施形態の皿ばねの製造方法は、拡張工程と、傾斜付け工程と、を有している。
{拡張工程}
図2(a)に、本実施形態の皿ばねの製造方法の拡張工程前の環状立壁の斜視図を示す。図2(b)に、同製造方法の拡張工程後傾斜付け工程前の環状立壁の斜視図を示す。図2(c)に、同製造方法の傾斜付け工程後の環状立壁の斜視図を示す。
図2(a)に示すように、本工程においては、事前に、開口部910、911を有する環状立壁91が準備されている。開口部910、911は、各々、開口部910、911の図心を通過し左右方向に延びる長軸Xと、開口部910、911の図心を通過し前後方向に延びる短軸Yと、を有する長円形状を呈している。
図2(a)、図2(b)に示すように、本工程においては、短軸Yを延ばすように、前後方向から環状立壁91を引っ張る。そして、開口部910、911が上下方向(軸方向)から見て真円状になるように、環状立壁91を変形させる。この際、環状立壁91の長軸方向一端X1および長軸方向他端X2には、引張応力が発生する。
図3に、図2(a)の円III内の拡大上面図を示す。図3に示すように、長軸方向一端X1には、曲率が小さくなる方向に(曲げが緩くなる方向に)、周方向に引張応力f1が発生する。
{傾斜付け工程}
図2(b)、図2(c)に示すように、本工程においては、環状立壁91に、下方から上方に向かって尖るテーパ形状を付与する。すなわち、環状立壁91に、傾斜を付与する。その後、仕上げ工程(例えば、開口部910、911のバリ取り加工、面取り加工、熱処理など)を経て、図1(a)、図1(b)に示す皿ばね1が完成する。
[作用効果]
次に、本実施形態の皿ばねの製造方法の作用効果について説明する。本実施形態によると、図2(a)に示すように、拡張工程前において、開口部910、911が、上下方向から見て、長円形状を呈している。このため、開口部910、911が、上下方向から見て、真円形状を呈している場合と比較して、板材(環状部材の素材である板材)における環状立壁91の配置の自由度を高くすることができる。例えば、板材が長方形状(帯状)である場合、開口部910の長軸Xの方向と、板材の短手方向と、を一致させることができる。また、開口部910の長軸Xの方向と、板材の長手方向と、を一致させることができる。このため、板材における環状立壁91の占有面積を広くすることができる。言い換えると、板材からのスクラップの発生量を減らすことができる。したがって、一枚の板材から、多数の皿ばね1を製造することができる。よって、歩留まりが向上する。また、皿ばね1の製造コストを削減することができる。また、環状立壁91の上下方向長さ、上下方向に対する傾斜を調整することにより、皿ばね1の寸法を自由に調整することができる。
また、図2(a)、図2(b)に示すように、拡張工程においては、環状立壁91を、開口部910、911の径方向のうち、短軸Y方向に拡張している。このため、環状立壁91を拡張しない場合と比較して(図1(a)、図1(b)に示す皿ばね1の小径開口部20、大径開口部21の寸法に準じて、板材に環状立壁91の取得スペースを確保する場合と比較して)、歩留まりが向上する。また、皿ばね1の製造コストを削減することができる。また、環状立壁91の拡張量を調整することにより、皿ばね1の寸法を自由に調整することができる。
また、図2(a)、図2(b)に示すように、環状立壁91は、径方向外側から何等拘束されていない。このため、環状立壁91を拡張させやすい。
また、図2(a)に示すように、環状立壁91の径方向長さt2は、図1(b)に示す皿ばね1の傾斜環状立壁2の径方向長さt1に、略一致している。すなわち、環状立壁91の壁厚は、薄い。このため、図3に示す径方向内端X1aの伸張量と、径方向外端X1bの伸張量と、の較差が小さい。したがって、硬質のばね鋼製であるにもかかわらず、言い換えると材料自体の伸びが少ないばね鋼製であるにもかかわらず、環状立壁91を変形させることができる。
また、本実施形態によると、図2(a)、図2(b)に示すように、拡張工程における環状立壁91の拡張方向は、短軸Yが伸張する方向(一軸方向)である。拡張工程前後において、長軸Xの長さはほとんど変わらない。このため、環状立壁91の拡張作業が簡単になる。また、簡単に真円形状の皿ばね1を製造することができる。
また、本実施形態によると、図2(b)、図2(c)に示すように、拡張工程の後に、傾斜付け工程を行っている。このため、図1(b)に示すように、製造目的物である皿ばね1の傾斜の角度θを、精度よく設定することができる。
[他の製造方法との比較]
本実施形態の皿ばね1は、以下の第一工程、第二工程を有する製造方法(以下、「比較製造方法」と称す。)により製造することもできる。図4(a)に、比較製造方法の第一工程前の環状体の斜視図を示す。図4(b)に、比較製造方法の第一工程後第二工程前の環状体の斜視図を示す。図4(c)に、比較製造方法の第二工程後の環状立壁の斜視図を示す。なお、図2(a)〜図2(c)と比較すると、第一工程は、拡張工程に対応している。また、第二工程は、傾斜付け工程に対応している。
図4(a)、図4(b)に示すように、第一工程においては、短軸Yを延ばすように、前後方向から環状体92を引っ張る。そして、開口部920が上下方向(軸方向)から見て真円状になるように、環状体92を変形させる。
図4(b)、図4(c)に示すように、第二工程においては、環状体92に、下方から上方に向かって尖るテーパ形状を付与する。すなわち、環状体92に傾斜を付与し、環状立壁93を形成する。その後、仕上げ工程(例えば、開口部930、931のバリ取り加工、面取り加工、熱処理など)を経て、図1(a)、図1(b)に示す皿ばね1が完成する。
このように、比較製造方法の場合、まず、第一工程において、開口部920が長円形状から真円形状になるように、環状体92を拡張させ、次に、第二工程において、環状体92から環状立壁93を形成している。すなわち、本実施形態の皿ばね1の製造方法が、図2(a)〜図2(c)に示すように、まず環状立壁91を凸設してから、次に環状立壁91を径方向に拡張しているのに対して、比較製造方法は、図4(a)〜図4(c)に示すように、まず環状体92を径方向に拡張してから、次に環状立壁93を凸設している。
比較製造方法の場合、図4(a)に示すように、環状体92の径方向長さL2は、図1(b)に示す皿ばね1の傾斜環状立壁2の軸方向長さL1に、略一致している。すなわち、環状体92の壁厚は、厚い。このため、径方向内端X1aの伸張量と、径方向外端X1bの伸張量と、の較差が大きい。したがって、硬質のばね鋼製であることとも相俟って、環状体92を変形させることが困難である。
これに対して、本実施形態の皿ばね1の製造方法の場合、図2(a)に示すように、環状立壁91の径方向長さt2は、図1(b)に示す皿ばね1の傾斜環状立壁2の径方向長さt1に、略一致している。このため、硬質のばね鋼製であるにもかかわらず、環状立壁91を変形させることができる。このように、本実施形態の皿ばね1の製造方法は、伸張しにくい硬質材料製の皿ばね1を製造するのに、特に適している(勿論、軟質材料製の皿ばね1を製造することもできる。)。
[その他]
以上、本発明の環状部材の製造方法の実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
図2(a)に示す拡張工程前の環状立壁91の製造方法は特に限定しない。立壁凸設工程と、立壁分離工程と、を実行することにより、環状立壁91を製造してもよい。
立壁凸設工程においては、板材に、板材の表裏方向から見て異方性を呈する開口部を軸方向一端に有する環状立壁を、凸設する。立壁凸設工程は、スリット形成工程と、バーリング工程と、を有している。
スリット形成工程においては、板材に、金型(上側のパンチと下側のダイ)を用いて、スリットを穿設する。この際、板材の長手方向と、スリットの短軸方向(つまり図2(a)に示す環状立壁91の短軸Y方向)と、を一致させてもよい。
バーリング工程においては、金型(上側のパンチと下側のダイ)を用いて、スリットの周囲をしごく。スリットの周囲は、板材から、ダイの孔内に突出する。このため、上下方向に延びる短軸筒状の環状立壁91(図2(a)参照)が形成される。スリットは、パンチで押し広げられる。このため、環状立壁91の下端(突出端)には、開口部910が形成される。図2(a)に示すように、開口部910は、左右方向に長く前後方向に短い長円形状を呈している。すなわち、上下方向(板材の表裏方向)から見て、開口部910は、左右方向に延びる長軸Xと、前後方向に延びる短軸Yと、を有している。短軸Yは、長軸Xよりも長さが短い。
立壁分離工程においては、凸設した環状立壁91を、板材から分離する。すなわち、板材から、環状立壁91を切り離す。切り離しにより、環状立壁91の上端には、図2(a)に示す開口部911が形成される。開口部911は、開口部910と同じ形状を呈している。また、切り離しにより、板材には、スクラップが残留する。
このように、立壁凸設工程と、立壁分離工程と、を実行することにより、図2(a)に示す拡張工程前の環状立壁91を製造してもよい。
立壁凸設工程における環状立壁91の凸設方法は特に限定しない。例えば、バーリング工程の代わりに、ベンディング工程を実行してもよい。ベンディング工程においては、金型(上側のパンチと下側のダイ)を用いて、スリットの周囲を湾曲させる。すなわち、パンチを用いて、ダイ上面の凹部に、板材を押し付けることにより、スリットの周囲を湾曲させる。このため、凹部の形状に応じた傾斜を有する環状立壁91を形成することができる。また、拡張工程後の傾斜付け工程が不要になる。
また、立壁凸設工程を、絞り工程と、頂部分離工程と、により構成してもよい。すなわち、まず、絞り加工により板材に有底凸部を凸設し、次に有底凸部の頂部(底部)を除去することにより、開口部910を有する環状立壁91を凸設してもよい。
立壁凸設工程における金型は、複数の工程を同時に行う順送型でも、複数の工程を独立して行う独立型でもよい。また、スリット形成工程、バーリング工程、ベンディング工程における、加工回数は特に限定しない。複数種類のパンチを用いて、段階的に加工を行ってもよい。また、環状立壁91つまり環状部材は、周方向に連なった無端環状でも、周方向に連なっていない有端環状でもよい。
また、拡張工程前の環状立壁91は、鋳造、鍛造、剪断加工、曲げ加工、絞り加工などにより、製造してもよい。例えば、高温、高圧の地金(ビレット)を環状のダイスから押し出す押出加工により、環状立壁91を製造してもよい。また、地金を環状のダイスから引き抜く引抜加工により、環状立壁91を製造してもよい。また、複数のロール間に地金を通すことにより地金に曲げ加工を施すロールフォーミング加工により、環状立壁91を製造してもよい。また、金属板の両端を丸く巻き込むように変形させるカール加工により、環状立壁91を製造してもよい。また、カール加工後に、両端同士を接合(溶接)し、無端環状の環状立壁91を製造してもよい。
拡張前の開口部910の形状は特に限定しない。図5(a)に開口部形状の具体例(その1)を、図5(b)に開口部形状の具体例(その2)を、図5(c)に開口部形状の具体例(その3)を、図5(d)に開口部形状の具体例(その4)を、図5(e)に開口部形状の具体例(その5)を、図5(f)に開口部形状の具体例(その6)を、それぞれ示す。なお、図2(a)と対応する部位については同じ符号で示す。
図5(a)に示すように、板材9に形成された開口部910は、上下方向から見て、左右方向中央部が括れた砂時計状であってもよい。図5(b)に示すように、開口部910は、上下方向から見て、長方形状であってもよい。図5(c)に示すように、開口部910は、上下方向から見て、楕円形状であってもよい。図5(d)に示すように、開口部910は、上下方向から見て、菱形状であってもよい。図5(e)に示すように、開口部910は、上下方向から見て、左右方向両端部が円形のダンベル形状であってもよい。図5(f)に示すように、開口部910は、上下方向から見て、左右方向両端部が四角形のダンベル形状であってもよい。また、長軸Xが前後方向(帯状の板材9の長手方向)に、短軸Yが左右方向(帯状の板材9の短手方向)に延在していてもよい。
拡張工程における環状立壁91の拡張方向は特に限定しない。複数軸方向に拡張してもよい。例えば、短軸Y方向に拡張しながら、長軸X方向にも拡張してもよい。また、拡張量は、周方向に亘って、均一でも、不均一でもよい。すなわち、環状立壁91は、製造目的物である環状部材の形状に近づくように、拡張すればよい。また、拡張方法は特に限定しない。径方向内側から環状立壁91を押し広げてもよい。径方向外側から環状立壁91を引っ張ってもよい。
環状部材(つまり板材)の材質は特に限定しない。例えば、JIS規格のSUP6(シリコンマンガン鋼)、SUP7(シリコンマンガン鋼)、SUP9(マンガンクロム鋼)、SUP9A(マンガンクロム鋼)、SUP10(クロムバナジウム鋼)、SUP11A(マンガンクロムボロン鋼)、SUP12(シリコンクロム鋼)、SUP13(クロムモリブデン鋼)などのばね鋼、ステンレス鋼などを用いることができる。また、溶鋼100質量%に対してカーボンを0.47質量%以上含むような高カーボン含有鋼であっても、本発明の環状部材の製造方法によると、環状立壁91を径方向に拡張することができる。また、環状部材の形状も特に限定しない。小径開口部20、大径開口部21が、長円形、楕円形、多角形(三角形、四角形、五角形、六角形など)などの形状を呈していてもよい。
上記実施形態においては、本発明の環状部材の製造方法により皿ばね1を製造したが、平ワッシャ、シム、ウェーブワッシャなどを製造してもよい。環状部材が平ワッシャの場合は、図1(b)の角度θを、90°にすればよい。また、この角度θは、傾斜付け工程で環状立壁91に付与すればよい。
1:皿ばね。
2:傾斜環状立壁、20:小径開口部、21:大径開口部。
9:板材、91:環状立壁、910:開口部、911:開口部、92:環状体、920:開口部、93:環状立壁、930:開口部。
θ:角度、L1:軸方向長さ、L2:径方向長さ、X:長軸、X1:長軸方向一端、X1a:径方向内端、X1b:径方向外端、X2:長軸方向他端、Y:短軸、f1:引張応力、t1:径方向長さ、t2:径方向長さ。

Claims (8)

  1. 板材の表裏方向から見て異方性を呈する開口部を軸方向一端に有する環状立壁を、該板材に凸設する立壁凸設工程と、凸設した該環状立壁を、該板材から分離する立壁分離工程と、を有する環状立壁作製工程と、
    環状立壁を、該軸方向から見た該開口部の形状が真円に近づくように、径方向に拡張する拡張工程と、
    を有する環状部材の製造方法。
  2. 前記軸方向から見て、前記開口部は、該開口部の図心を通過する長軸と、該開口部の該図心を通過すると共に該長軸よりも前記径方向長さが短い短軸と、を有しており、
    前記拡張工程における前記環状立壁の拡張方向は、該短軸が伸張する方向である請求項1に記載の環状部材の製造方法。
  3. 前記拡張工程の後に、前記環状立壁に、前記軸方向に対して所定の角度で交差する方向に、傾斜を付与する傾斜付け工程を有する請求項1または請求項2に記載の環状部材の製造方法。
  4. 前記環状部材は皿ばねである請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の環状部材の製造方法。
  5. 前記拡張工程において、前記径方向外側から前記環状立壁を引っ張る請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の環状部材の製造方法。
  6. 前記立壁凸設工程は、
    前記板材にスリットを穿設するスリット形成工程と、
    該スリットの周囲をしごき、該スリットの周囲を前記板材から突出させ、該スリットの突出端に前記開口部を形成するバーリング工程と、
    を有する請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の環状部材の製造方法。
  7. 前記立壁凸設工程は、
    前記板材にスリットを穿設するスリット形成工程と、
    該スリットの周囲を湾曲させることにより前記環状立壁を形成するベンディング工程と、
    を有する請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の環状部材の製造方法。
  8. 前記立壁凸設工程は、
    絞り加工により前記板材に有底凸部を凸設する絞り工程と、
    該有底凸部の頂部を除去することにより、前記開口部を有する前記環状立壁を凸設する頂部分離工程と、
    を有する請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の環状部材の製造方法。
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