JP5940865B2 - テーパリング鍛造方法 - Google Patents

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本発明は、テーパリング素材の外表面を全長に亘って圧下しつつ、当該テーパリング素材を回転させることによって圧下領域を移動し、中心軸方向両端に小径と大径の異なる径を有するテーパリング素材を鍛造するテーパリング鍛造方法に関するものである。
自動車、船舶、列車、建設機械等の動力機械には、様々な金属部品が使用されているが、鍛造品は、その様な部品の中でも、特に厳しい負荷条件がかかる場所に使用されている。鍛造品には、信頼性が高く、比較的安価に製造できるという特徴があるため、前記動力機械の他、あらゆる産業機械の素形材部品として用いられている。
一般的に、金属には精製された時点では内部組織(結晶粒)にバラツキが存在するため、これを鍛造により圧下することにより、より緻密で均一な組織となり、内部欠陥が除去され安定した強度が得られるようになる。更に、鍛造では、製品形状に沿ったメタルフロー(鍛流線)が得られるので、他の加工法に比べ、より粘り強く衝撃破壊を起こしにくい性質(靭性)を持った製品を製造することが出来る。
例えば、リング状の金属部材を鍛造によって製造する方法として、リング鍛造法が広く用いられている。このリング鍛造法によれば、航空、宇宙関連部品のように、高い信頼性が要求されるリング状の鍛造品にも適用可能となってきている。更には、単純な円筒形状のみならず、テーパを有する円筒部材、即ちテーパリング状の部材に対しても鍛造品とすることが要求されてきている。
この様な従来例に係るテーパリング鍛造法について、図5も参照しながら説明する。図5は従来例1に係り、円錐台リングを鍛造処理する状態を説明する状態図である。
先ず、従来例1に係るテーパリングの作製方法は、中実円筒状鋼材に一方向から据え込み鍛造を施して、一端が広げられた円錐台形状の鍛造材を作製し、その中心部を打ち抜いて円錐台リング13を作製する。その後、この円錐台リング13を鍛造芯軸20に挿入して支持台31,32に載置し、該円錐台リング13を間欠的に回転させながら上方から金敷40を圧下して鍛造する。前記金敷40の圧下操作を繰り返すに従い、円錐台リング13の肉厚部分が鍛錬されて、円錐台リング13の内側にもテーパが形成され、最終的にテーパリングが作製される(特許文献1参照)。
一方、従来例2に係るテーパリングの作製方法は、上記従来例1において、鍛造途中で被鍛造材(従来例1の円錐台リング13に該当)の広径側の鍛造率を、狭径側よりも高めるように調整するものである(特許文献2参照)。
特開平8−257671号公報 特開平8−99145号公報
しかしながら、前記従来例1,2における鍛造方法においては、被鍛造材(円錐台リング13)の中心軸と上金敷及び芯金の中心軸は、重力の作用により必然的に一致した状態で圧下していた。しかしながら、鍛造芯軸により被鍛造材(円錐台リング13)を回転させると、被鍛造材の中心軸と上金敷及び芯金の中心軸にねじれが生じるために、姿勢を矯正して圧下していた。そのため、鍛造時間がかかって被鍛造材の温度が低下してしまい、所定の寸法まで圧下することが不可能な場合もあった。
従って、本発明の目的は、被鍛造材の外表面を全長に亘って圧下しつつ、当該被鍛造材を回転させることによって圧下領域を移動し、中心軸方向両端に小径と大径を有する被鍛造材を鍛造するテーパリング鍛造方法において、鍛造時間を短縮して被鍛造材の温度低下を抑制し、所定の寸法まで圧下可能なテーパリング鍛造方法を提供することにある。
即ち、上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係るテーパリング鍛造方法が採用した手段は、所定温度に加熱されたテーパリング素材に芯金を挿通し、このテーパリング素材の上方に配置した上金敷によりテーパリング素材の外表面をその全長に亘って圧下しつつ、前記芯金の回転により当該テーパリング素材を、その姿勢を矯正することなく回転させることによって圧下領域の移動を繰り返し行い、中心軸方向両端の内外径に小径と大径を有するテーパリング素材を鍛造するテーパリング鍛造方法において、当該テーパリング素材の中心軸を平面視したとき前記上金敷及び芯金の中心軸から傾けられて、ずれ角を有する状態を許容して前記テーパリング素材を鍛造すること特徴とするものである。
本発明の請求項2に係るテーパリング鍛造方法が採用した手段は、請求項1に記載のテーパリング鍛造方法において、前記テーパリング素材の上金敷及び芯金に対する前記ずれ角が、前記テーパリング素材と芯金の位置関係によって決まる次式[数1]〜[数3]から算出されるずれ角θ度のうち最大のθ度以内であることを特徴とするものである。
ここで、√[ ]は、[ ]内の式の平方根を示し、他の記号は下記寸法を示す。
D1:テーパリング素材の小径側内径
D2:テーパリング素材の大径側内径
D3:芯金の外径
L:テーパリング素材の軸方向全長
本発明の請求項1に係るテーパリング鍛造方法は、所定温度に加熱されたテーパリング素材に芯金を挿通し、このテーパリング素材の上方に配置した上金敷によりテーパリング素材の外表面をその全長に亘って圧下しつつ、前記芯金の回転により当該テーパリング素材を、その姿勢を矯正することなく回転させることによって圧下領域の移動を繰り返し行い、中心軸方向両端の内外径に小径と大径を有するテーパリング素材を鍛造するテーパリング鍛造方法に関する。
そして、このテーパリング鍛造方法によれば、当該テーパリング素材の中心軸を平面視したとき前記上金敷及び芯金の中心軸から傾けられて、ずれ角を有する状態を許容して前記テーパリング素材を鍛造するので、当該テーパリングの中心軸と前記上金敷及び芯金の中心軸からのずれ角を矯正するための時間を必要としないため、鍛造時間を短縮できる。その結果、鍛造中のテーパリング素材が温度低下するまでに鍛錬を完了して、所定のテーパ寸法まで拡径可能となる。
本発明の請求項2に係るテーパリング鍛造方法によれば、前記テーパリング素材の上金敷及び芯金に対する前記ずれ角が、前記テーパリング素材と芯金の位置関係によって決まる次式[数1]〜[数3]から算出されるずれ角θ度のうち最大のθ度以内であるので、物理的な制約条件なく自由なずれ角で鍛造可能なため、ずれ角の矯正時間を必要とせず確実に鍛造時間を短縮できる。その結果、鍛造中のテーパリング素材が温度低下するまでに鍛錬を完了して、所定のテーパ寸法まで鍛錬可能となる。
本発明の実施の形態に係るテーパリング鍛造方法に係り、テーパリング素材の中心軸が上金敷及び芯金の中心軸からずれ角αを形成した状態を示す模式的平面図である。 図1において中心軸C0,C1を含む平断面を平面視した模式的平断面図であって、テーパリング素材の小径側内径及び大径側内径が、夫々芯金の外表面と二箇所の接点を有する場合のずれ角θである状態を示す。 図1において中心軸C0,C1を含む平断面を平面視した模式的平断面図であって、テーパリング素材の小径側内径が、芯金の外表面と二箇所の接点を有する場合のずれ角θである状態を示す。 図1において中心軸C0,C1を含む平断面を平面視した模式的平断面図であって、テーパリング素材の内面が、芯金の外表面と接線を有する場合のずれ角θである状態を示す。 従来例1に係り、円錐台リングを鍛造処理する状態を説明する状態図である。
本発明の実施の形態に係るテーパリング鍛造方法を、先ず添付図1を参照しながら説明する。図1は本発明の実施の形態に係るテーパリング鍛造方法に係り、テーパリング素材の中心軸が上金敷及び芯金の中心軸からずれ角αを形成した状態を示す模式的平面図である。
本発明の実施の形態に係るテーパリング鍛造方法につき、以下工程順に従って説明する。本発明においては、先ず、中心軸C1方向に沿って、内外径が小径寸法から大径寸法にテーパ状に変化する様に形成されたテーパリング素材(以下、単に素材とも言う。)1を準備する。このテーパリング素材1は、鋼材から削り出して製作しても良いし、鋼製の円筒部材の外表面を圧下し、中心軸C1方向に沿って、小径寸法から大径寸法にテーパ状に変化する様に形成してテーパリング素材1としても良い。或いはまた、円柱状の鋼材から据え込み鍛造により円錐台を形成した後、中心部を切削して除去しても良いし、テーパリング素材1の形成方法は特に限定されるものではない。
次いで、このテーパリング素材1の中心に芯金2を挿通し、この芯金2を図示しない支持台に回転可能に軸支した後、プレス機やエアハンマー、プレス付帯のマニピュレータ或いはターニング等によって、芯金2を回転させることに伴いテーパリング素材1も回転させ所定量回転させた後、上金敷3にて圧下する。芯金2の回転に伴ってテーパリング素材1も回転し、テーパリング素材1の中心軸C1が上金敷3及び芯金2の中心軸C0から傾いてずれ角αを生じるが、このずれ角α=0度となる様にテーパリング素材1の姿勢を矯正することなく、ずれ角αを有する状態を許容して前記テーパリング素材1を圧下する。
そして、圧下領域を移動しつつ、ずれ角α度を有する状態で姿勢の矯正を行うことなく、上金敷3の圧下操作を繰り返して、テーパリング素材1の肉厚部分を鍛錬していくと、所定の寸法を有する最終的なテーパリングが作製される。その際、テーパリング素材1の中心軸C1が上金敷3及び芯金2の中心軸C0から傾いたずれ角α度を矯正する時間を必要としないため、同一の圧下パスで圧下しても鍛造完了までに要する鍛造時間を短縮できる。
例えば、リング部肉厚500mmのテーパリング素材1を、肉厚400mmまで複数周回転させて従来技術により鍛造する場合下記の如き工程となる。
即ち、素材の1周目では、各回転ごとに圧下→素材回転→姿勢矯正を繰り返して、素材全体として肉厚40mm圧下し、2周目では各回転ごとに同様な操作を繰り返して肉厚30mm圧下し、続く3周目では各回転ごとに同様な操作を繰り返して肉厚20mm圧下し、更に4周目では各回転ごとに同様な操作を繰り返して肉厚10mm圧下する。そして、最終的にはリング部肉厚を100mm圧下するのである。
この1周目の1回転目から4周目の最終回転目の鍛造終了までに要する時間を鍛造時間とすれば、本発明の実施の形態に係るテーパリング鍛造方法は、テーパリング素材1の姿勢矯正の時間が不要となるため、圧下終了までの各サイクルタイムが短くなり、この姿勢矯正の時間の総計が短縮可能となる。その結果、鍛造中のテーパリング素材1の温度低下を抑制し、所定のテーパ寸法まで圧下可能となる。
[1周目]1回転目:40mm圧下→素材回転→姿勢矯正→
2回転目:40mm圧下→素材回転→姿勢矯正→ …… →
最終回転目:40mm圧下→素材全体として肉厚40mm低減
[2周目]1回転目:30mm圧下→素材回転→姿勢矯正→ …… →
最終回転目:30mm圧下→素材全体として肉厚30mm低減
[3周目]1回転目:20mm圧下→素材回転→姿勢矯正→ …… →
最終回転目:20mm圧下→素材全体として肉厚20mm低減
[4周目]1回転目:10mm圧下→素材回転→姿勢矯正→ …… →
最終回転目:10mm圧下→素材全体として肉厚10mm低減
そして、本発明の実施の形態に係るテーパリング鍛造方法では、テーパリング素材1を平面視したとき、前記上金敷3及び芯金2の中心軸C0に対して傾いたずれ角α度が、前記テーパリング素材1と芯金2の位置関係によって決まる、次の3ケースの式[数1]〜[数3]から算出されるずれ角θ度のうち最大のθ度以内であることが好ましい。
これら素材1と芯金2の位置関係によって求められる3ケースのずれ角θについて、以下添付図2〜4も参照しながら説明する。図2は図1において中心軸C0,C1を含む平断面を平面視した模式的平断面図であって、テーパリング素材の小径側内径及び大径側内径が、夫々芯金の外表面と二箇所の接点を有する場合のずれ角θである状態、図3は図1において中心軸C0,C1を含む平断面を平面視した模式的平断面図であって、テーパリング素材の小径側内径が、芯金の外表面と二箇所の接点を有する場合のずれ角θである状態、図4は図1において中心軸C0,C1を含む平断面を平面視した模式的平断面図であって、テーパリング素材の内面が、芯金の外表面と接線を有する場合のずれ角θである状態を夫々示す。
(1)テーパリング素材の小径側内径及び大径側内径が、夫々芯金の外表面と二箇所の接点を形成する場合のずれ角θ度
先ず図2に示す如く、テーパリング素材1の小径側内径D1及び大径側内径D2が、夫々芯金2の外表面と二箇所の接点A,Bを形成する場合は、テーパリング素材1の小径側端面1aにおける、端面1aと芯金2の中心軸C0の交点から前記中心軸C1までの半径方向の距離r1、及びテーパリング素材1の大径側端面1bにおける、端面1bと芯金2の中心軸C0の交点から前記中心軸C1までの半径方向の距離r2の和と、テーパリング素材の全長Lとの間に次式(1)が成立する。
r1+r2=Ltanθ (1)
ここで、芯金2の外径をD3とすれば、
R1=D1/2+D3/2/cosθ (2)
R2=D2/2-D3/2/cosθ (3)
であるから、上式(1)にこれらを代入して、以下書き下していくと下記の通りとなる。
D1/2+D3/2/cosθ+ D2/2-D3/2/cosθ=Ltanθ
(D1/2+D2/2)cosθ-D3=Lsinθ
Lsinθ-(D1/2+D2/2)cosθ+D3=0
√[L+(D1/2+D2/2)]sin(θ+β)=-D3 (4)
尚、√[ ]は[ ]内の式の平方根を示す。
従って、(4)式より次式が求められる。
θ+β=arcsin{−D3/√[L+(D1/2+D2/2)]} (5)
ここで、
sinβ=−(D1/2+D2/2)/√[L+(D1/2+D2/2)]
β=arcsin{−(D1/2+D2/2)/√[L+(D1/2+D2/2)]}
であるから、θはラジアル単位から度数単位に変換して次式[数1]の通りとなる。
(2)テーパリング素材の小径側内径が、芯金の外周面と二箇所の接点を形成する場合のずれ角θ度
次に図3に示す如く、テーパリング素材1の小径側内径D1が、芯金2の外周面と二箇所の接点A,Cを形成する場合は、接点Aから芯金2の中心軸C0に直行する二点鎖線で示す補助線を引くと、テーパリング素材1の小径側内径D1と芯金外径D3との間に次式が成立する。
cosθ=D1/D3 (6)
従って、この場合のずれ角θ度は次式[数2]で求められる。
(3)テーパリング素材の内周面と芯金の外周面とが接線を有する場合のずれ角θ度
更に図4に示す如く、、テーパリング素材1の内周面と芯金2の外周面とが接線を形成する場合は、テーパリング素材1の小径側内径D1の端面角部からこの素材1の中心軸C1に平行な二点鎖線で示す補助線を引くと、テーパリング素材1の大径側端面1bにおける前記補助線との交点から大径側外径D2までの半径方向の距離r3が次式(7)の通り求められる。
r3=Ltanθ=(D2-D1)/2 (7)
従って、この場合のずれ角θ度は次式[数3]で求められる。
尚、上記各ケースにおけるずれ角θは、テーパリング素材1を芯金2に挿通した図1の状態から、反時計回りに回転して芯金2との間に接点A,B,Cや接線L1を形成する場合を説明したが、時計回りに回転して芯金2との間に回転対象となる接点や接線を形成する場合のずれ角θも、前式[数1]〜[数3]と同様に求められる。
次に、D3=1500mmの芯金2を用いて、D1=3000mm,D2=4000mm,L=3000mmのテーパリング素材1を、上記実施の形態に係るテーパリング鍛造方法に従って、小径側内径3500mm、大径側内径5500mmまで拡径した実施例につき、以下図1,2も参照しながら説明する。
実施例では、テーパリング素材1に芯金2に挿通して回転可能に軸支した後、芯金2の回転によりテーパリング素材1を回転させて、ずれ角α度を有する状態で姿勢の矯正を行うことなく、自由な懸架状態で圧下領域の移動を繰り返してテーパリング素材1の鍛伸を行った。一方、鍛造操作中にずれ角α度が発生した時は、α=0度に矯正しながら鍛伸した以外は上記実施例と全く同様に実施したものを比較例とした。
上記実施例の結果を比較例と併せて表1に示す。実施例では、結果的に鍛錬時間180分を要して所定寸法まで拡径できた。鍛造操作中のずれ角αは、ほぼ全工程に亘り10度程度で鍛造可能であり、前式[数1]〜[数3]から算出されるずれ角θのうち、式[数1]から算出された最大のずれ角32.5度以下であった。
尚、本実施例においては、図3に示す如く、テーパリング素材1の小径側内径D1が、芯金2の外周面と二箇所の接点A,Cを形成することは無いので、前式[数2]に相当するずれ角θは存在せず、また、[数3]から算出されるずれ角θは9.5度であった。
一方、比較例では、α=0度に矯正しながら300分の間鍛錬を続行したが、テーパリング素材1の温度低下により、小径側内径3400mm、大径側内径5400mmまでしか拡径できず、所定寸法まで鍛伸不可能であった。
以上説明した通り、本発明のテーパリング鍛造方法によれば、テーパリング素材の中心軸を平面視したとき前記上金敷及び芯金の中心軸から傾けられて、ずれ角を有する状態を許容して前記テーパリング素材を鍛造するので、当該テーパリングの中心軸と前記上金敷及び芯金の中心軸からのずれ角の矯正時間が不要となる結果、鍛造サイクルの時間短縮が可能となり、鍛造中のテーパリング素材が温度低下するまでに鍛錬を完了して、所定のテーパ寸法まで拡径可能となる。
A,B,C:接点,
C0:上金敷及び芯金の中心軸,
C1:テーパリング素材の中心軸,
1:テーパリング素材,
1a,1b:テーパリング素材の端面,
2:芯金,
3:上金敷

Claims (2)

  1. 所定温度に加熱されたテーパリング素材に芯金を挿通し、このテーパリング素材の上方に配置した上金敷によりテーパリング素材の外表面をその全長に亘って圧下しつつ、前記芯金の回転により当該テーパリング素材を、その姿勢を矯正することなく回転させることによって圧下領域の移動を繰り返し行い、中心軸方向両端の内外径に小径と大径を有するテーパリング素材を鍛造するテーパリング鍛造方法において、当該テーパリング素材の中心軸を平面視したとき前記上金敷及び芯金の中心軸から傾けられて、ずれ角を有する状態を許容して前記テーパリング素材を鍛造することを特徴とするテーパリング鍛造方法。
  2. 前記テーパリング素材の上金敷及び芯金に対する前記ずれ角が、前記テーパリング素材と芯金の位置関係によって決まる次式[数1]〜[数3]から算出されるずれ角θ度のうち最大のθ度以内であることを特徴とする請求項1に記載のテーパリング鍛造方法。
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