JP6082092B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、所定の遊技を実行可能なパチンコ遊技機やスロットマシン等の遊技機に関する。
遊技機として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞して始動条件が成立すると、複数種類の識別情報(以下、表示図柄)を可変表示装置にて可変表示し、その表示結果により所定の遊技価値を付与するか否かを決定する、いわゆる可変表示ゲームによって遊技興趣を高めたパチンコ遊技機がある。こうしたパチンコ遊技機では、可変表示ゲームにおける表示図柄の可変表示が完全に停止した際の停止図柄態様が特定表示態様となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)となる。例えば、大当り遊技状態となったパチンコ遊技機は、大入賞口又はアタッカと呼ばれる特別電動役物を開放状態とし、遊技者に対して遊技球の入賞が極めて容易となる状態を一定時間継続的に提供する。
また、メダルやコイン、あるいは、パチンコ遊技機と同様の遊技球といった遊技媒体を用いて1ゲームに対する所定数の賭数を設定した後、遊技者がスタートレバーを操作することにより可変表示装置による表示図柄の可変表示を開始し、遊技者が各可変表示装置に対応して設けられた停止ボタンを操作することにより、その操作タイミングから予め定められた最大遅延時間の範囲内で表示図柄の可変表示を停止し、全ての可変表示装置の可変表示を停止したときに導出された表示結果に従って入賞が発生し、入賞に応じて予め定められた所定の遊技媒体が払い出され、特定入賞が発生した場合に、遊技状態を所定の遊技価値を遊技者に与える状態にするように構成されスロットマシンがある。
こうした遊技機においては、入力ポートに入力される全ての信号の状態を特定可能に記憶するバッファが設けられ、このバッファに基づいて、入力ポートに入力される全ての信号の状態を一括して判定している(例えば特許文献1参照)。
特開2011−172784号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、入力ポートが複数ある場合、これに対応してバッファの容量も大きくなってしまうといった問題があった。
この発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、記憶領域の増大を防止できる遊技機を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するため、本願の請求項に係る遊技機は、
技を行う遊技機であって
外部に接続可能な入力端子を複数備える第1入力ポート(例えば入力ポートIP0)の各入力端子の入力状態を特定可能な複数の第1入力状態データ(例えば入力ポートデータB0I0〜入力ポートデータB0I5)を記憶する入力状態データ記憶手段(例えば入力バッファB0I)と、
前記入力状態データ記憶手段に記憶されている前記複数の第1入力状態データに対して処理を行う処理手段(例えばステップS91のスイッチ処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100、ステップSa0のスイッチ処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ1041)とを備え、
前記入力状態データ記憶手段は、前記第1入力ポートが備える複数の入力端子のうち、未使用の入力端子に対応するデータ領域(例えばビット番号[6]、[7]の領域)に、前記第1入力ポートとは異なる第2入力ポート(例えばPIP510)の入力端子の入力状態を特定可能な第2入力状態データ(例えば入力ポートデータB0I6及び入力ポートデータB0I7)を記憶し、
記処理手段は
前記入力状態データ記憶手段に記憶されている前記複数の第1入力状態データと前記第2入力状態データとに対して処理を行い、
前記第2入力状態データに基づいて前記第2入力ポートの入力端子への入力状態が特定の入力状態となったか否かを判定することにより、抽選条件が成立したか否かを判定する判定処理を行う判定処理手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ1041がステップSa0におけるスイッチ処理においてPIP510の入力ポートP0における検出信号の入力状態が変化したか否かを判定する処理)と、
前記抽選条件の成立に基づいて遊技者にとって有利な価値を付与するか否かを決定する決定処理を行う決定処理手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ1041が実行するステップSa2の内部抽選処理)とを含む
このような構成によれば、複数の第1入力状態データと第2入力状態データとを別々の入力状態データ記憶手段に記憶させることなく、同一の入力状態データ記憶手段に記憶させて処理を実行することができるため、記憶領域の増大を防止することができる。また、このような構成によれば、複数の第1入力状態データと同一の入力状態データ記憶手段に記憶させた第2入力状態データによって特定可能な第2入力ポートの入力端子への入力状態が特定の入力状態となったことに基づいて遊技者にとって有利な価値を付与するか否かを決定することができる。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
記処理手段は、電源投入時に前記処理(例えばステップS31及びS32の初期化処理)として、前記入力状態データ記憶手段に記憶されている前記複数の第1入力状態データと前記第2入力状態データとを初期化してもよい。
このような構成によれば、複数の第1入力状態データと第2入力状態データとを一括して初期化することができるので、プログラムの容量を小さくすることができる。
(3)上記(1)又は(2)に記載の遊技機において、
記第2入力ポートの入力端子の入力状態が変化したときに、前記第1入力ポートのいずれの入力端子の入力状態が変化したときには実行されることのない特別処理(例えば乱数値のラッチ処理)を実行する特別処理手段を更に備えてもよい。
このような構成によれば、特別処理を実行するか否かにより、第1入力ポートと第2入力ポートとに分けることができるため、処理を簡素化してプログラムの容量を小さくすることができる。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の遊技機において、
記処理手段は、前記処理において、前記入力状態データ記憶手段に記憶されている前記複数の第1入力状態データと前記第2入力状態データとのそれぞれが共通の論理値(例えば“0”又は“1”)と合致しているか否かを判定することにより、前記第1入力ポートの各入力端子と前記第2入力ポートの入力端子とのそれぞれの入力状態が変化したか否かを判定してもよい。
このような構成によれば、複数の第1入力状態データと第2入力状態データとのそれぞれが共通の論理値と合致しているか否かを判定することにより、第1入力ポートの各入力端子と第2入力ポートの入力端子とのそれぞれの入力状態が変化したか否かを判定することができるため、処理を簡素化することができる。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の遊技機において
定期的にカウント値を更新して出力するカウント値更新手段(例えば乱数生成回路553)と、
前記第2入力ポートの入力端子の入力状態が変化したことに応答して、前記カウント値更新手段から出力されるカウント値をラッチして、乱数値として記憶する乱数値記憶手段(例えば乱数値レジスタ559A、559B)と、
前記乱数値記憶手段に記憶されている乱数値に基づいて、所定の抽選を行う抽選手段(例えばステップS240及びS245の処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100、ステップSa2の内部抽選処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ1041)とを更に備えてもよい。
このような構成によれば、第2入力ポートを乱数値のラッチ用とすることができるため、ノイズなど他からの影響をより厳密に排除することができる。
実施の形態1におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技制御用マイクロコンピュータの構成例を示すブロック図である。 乱数回路の構成例を示すブロック図である。 乱数値レジスタの構成例を示す図である。 PIPのビット割当て例を示す図である。 入力ポートレジスタの構成例等を示す図である。 入力ポートのビット割当て例を示す図である。 入力ポートバッファの構成例等を示す図である。 入力ポートバッファの構成例等を示す図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。 始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 特図表示結果判定テーブルの構成例を示す図である。 大当り種別決定テーブルの構成例を示す図である。 本発明の実施の形態2に係るスロットマシンの正面図である。 スロットマシンの内部構造図である。 リールの図柄配列を示す図である。 スロットマシンの構成を示すブロック図である。 PIPのビット割当て例を示す図である。 入力ポートレジスタの構成例等を示す図である。 入力ポートのビット割当て例を示す図である。 入力ポートバッファの構成例等を示す図である。 入力ポートバッファの構成例等を示す図である。 入力ポートバッファの構成例等を示す図である。 遊技制御用マイクロコンピュータが実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。
[実施の形態1]
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態である実施の形態1を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、図2に示す発射モータ61を含む打球発射装置により発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)を、変動可能に表示(可変表示)する。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにより可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにより可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数に分割された可変表示部となる飾り図柄表示部にて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄を可変表示する。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示とのうち、いずれかの可変表示が開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rの全部において飾り図柄の可変表示(例えば上下方向あるいは左右方向のスクロール表示など)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示(完全停止表示)されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示(完全停止表示)される。なお、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rは、画像表示装置5の表示領域内で移動可能とされ、飾り図柄を縮小あるいは拡大して表示することができるようにしてもよい。特別図柄や飾り図柄が完全停止表示されたときには、各図柄の可変表示における表示結果が確定的に表示され、それ以後は今回の可変表示が進行しないことを遊技者が認識できる表示状態となる。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が完全停止表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。完全停止表示や仮停止表示のように、特別図柄や飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識できる程度に表示図柄を停止表示することは、導出表示ともいう。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字「一」〜「八」、英文字「A」〜「H」、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタを示す演出画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタとを組み合わせた演出画像など。なお、キャラクタを示す演出画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す画像であればよい。)が含まれていればよい。また、こうした8種類の飾り図柄の他に、ブランク図柄(大当り組合せを構成しない図柄)が含まれていてもよい。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、可変表示される飾り図柄の種類数は、8種類のものに限定されず、任意の複数種類からなる飾り図柄であればよい。
飾り図柄の変動中には、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に、上方から下方へ、あるいは、右側から左側へと、流れるようなスクロール表示が行われる。そして、図柄番号が最大(例えば「8」)である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示部5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の飾り図柄表示部5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示部5Hも配置されている。始動入賞記憶表示部5Hでは、可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入(始動入賞)したときに発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームを開始するための開始条件は成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
一例として、始動入賞記憶表示部5Hには、始動入賞の発生に基づき先に始動条件が成立した可変表示ゲームから順に左から右へと、表示色が変更される複数の表示部位が設けられている。そして、第1始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときには、通常非表示(透過色)となっている表示部位のうちの1つ(例えば非表示となっている表示部位のうち左端の表示部位)を青色表示に変化させる。また、第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときには、通常非表示となっている表示部位のうちの1つを赤色表示に変化させる。その後、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件(第1開始条件)と第2特図を用いた特図ゲームの開始条件(第2開始条件)のいずれかが成立したときには、例えば左端の表示部位における表示を除去するとともに、各表示部位における表示を1つずつ左方向に移動させる。このとき、青色表示や赤色表示に変化していた表示部位のうちの1つ(例えば表示色が変化していた表示部位のうち右端の表示部位)は、非表示に戻る。ここで、保留記憶表示を行う際に、可変表示ゲームの始動条件が成立したことに基づく特図保留記憶数は特定できたものの、その始動条件が第1始動条件であるか第2始動条件であるかを特定できない場合に、例えば特図保留記憶数に対応する個数の表示部位を灰色表示に変化させることなどにより、特図保留記憶数の表示態様を所定の表示態様に変更してもよい。
なお、始動入賞記憶表示部5Hでは、特図保留記憶数を示す数字を表示することなどにより、特図保留記憶数を遊技者等が認識できるようにしてもよい。始動入賞記憶表示部5Hとともに、あるいは始動入賞記憶表示部5Hに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、始動入賞記憶表示部5Hとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に進入した有効始動入賞球数としての第1保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に進入した有効始動入賞球数としての第2保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1保留記憶数と第2保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
画像表示装置5の表示領域には、飾り図柄とは異なる識別情報としての色図柄を可変表示する色図柄表示部が設けられていてもよい。一例として、色図柄表示部には、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときに、色図柄の変動(例えば表示色の更新表示)が開始される「左」の色図柄表示部と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときに、色図柄の変動が開始される「右」の色図柄表示部とが含まれていればよい。そして、特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が完全停止表示されるときには、色図柄の変動が終了して、色図柄の可変表示結果となる確定色図柄が完全停止表示される。「左」及び「右」の色図柄表示部にて可変表示される色図柄には、例えば4種類の図柄(「黄色」、「緑色」、「赤色」、「青色」など)といった、複数種類の色図柄が含まれていればよい。色図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。一例として、「黄色」、「緑色」、「赤色」、「青色」の色図柄それぞれに対して、「1」〜「4」の図柄番号が付されていればよい。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用のソレノイド81によって垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口に進入しにくい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口に進入しやすい拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。
普通入賞球装置6Aにて第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、遊技盤2の背面に導かれ、図2に示す第1始動口スイッチ22A(例えば近接スイッチ)によって検出されるとともに、第1入賞確認スイッチ22C(例えばフォトセンサ)によって検出される。普通可変入賞球装置6Bにて第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、遊技盤2の背面に導かれ、図2に示す第2始動口スイッチ22B(例えば近接スイッチ)によって検出されるとともに、第2入賞確認スイッチ22D(例えばフォトセンサ)によって検出される。
第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出される。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bによる遊技球の検出結果に加えて第1入賞確認スイッチ22Cや第2入賞確認スイッチ22Dの検出結果に基づいて、異常入賞の発生の有無が判定され、異常入賞の発生が検出されたときには、セキュリティ信号の外部出力が行われる。なお、第1入賞確認スイッチ22Cと第2入賞確認スイッチ22Dは、第1始動入賞口と第2始動入賞口のそれぞれに対応して別個に設けられてもよいし、各始動入賞口に共通して単一のスイッチが設けられてもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用のソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態(第1状態)と閉鎖状態(第2状態)とに変化する大入賞口を形成する。一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態にする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態にする。特別可変入賞球装置7に形成された大入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第1カウントスイッチ23Aや第2カウントスイッチ23Bによって検出される。カウントスイッチ23Aやカウントスイッチ23Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば13個)の遊技球が賞球として払い出される。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20は、例えば「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の普通図柄を可変表示する。複数種類の普通図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。なお、普通図柄表示器20は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等を普通図柄として可変表示するものに限定されず、例えば「○」と「×」とを示す装飾ランプ(又はLED)を交互に点灯させることや、「左」、「中」、「右」といった複数の装飾ランプ(又はLED)を所定順序で点灯させることにより、普通図柄を可変表示するものであってもよい。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口が1つ又は複数設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドルとなる操作ノブ30が設けられている。例えば、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。例えば打球供給皿の上面における手前側の中央位置といった、パチンコ遊技機1の遊技機用枠3における所定位置には、押下操作などにより遊技者が操作可能な操作ボタンが設置されていてもよい。また、打球供給皿の下方には、打球供給皿に収容不能となった遊技球を保持(貯留)する余剰球受皿(下皿)が設けられている。
さらに、パチンコ遊技機1に隣接する所定位置には、プリペイドカード等を用いた球貸しを可能にするための処理が実行されるプリペイドカードユニット(カードユニット)が設置されてもよい。カードユニットは、プリペイドカードを取り込んで球貸しの処理を実行するだけでなく、会員カードや現金を取り込んで球貸しの処理を実行するものであってもよい。
普通図柄表示器20による普図ゲームは、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定の可変表示時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を完全停止表示する。普通図柄の可変表示時間は、例えば各普図ゲームの開始時に、所定の乱数値を示す数値データを抽出することなどにより、複数種類の可変表示時間のうちで、いずれかに決定されればよい。普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームは、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に第1開始条件が成立したことに基づいて、開始される。第1開始条件は、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態あるいは小当り遊技状態が終了したときなどに、第1特図を用いた今回の特図ゲームが開始可能となることにより成立する。第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームは、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に第2開始条件が成立したことに基づいて、開始される。第2開始条件は、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態あるいは小当り遊技状態が終了したときなどに、第2特図を用いた今回の特図ゲームが開始可能となることにより成立する。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、所定の可変表示時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を完全停止表示する。特別図柄の可変表示時間は、各特図ゲームの開始時に、例えば所定の変動パターン種別決定用の乱数値を示す数値データや、所定の変動パターン決定用の乱数値を示す数値データなどに基づいて決定された変動パターンに対応して、複数種類の可変表示時間のうちで、いずれかに決定される。特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄として、特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」となり、大当り図柄や小当り図柄以外の特別図柄(ハズレ図柄)が停止表示されれば、非特定表示結果としての「ハズレ」となる。特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。また、特図ゲームでの可変表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「1」、「3」、「7」を示す数字を大当り図柄とし、「5」を示す数字を小当り図柄とし、「−」を示す記号をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄となるようにしてもよい。
この実施の形態では、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を15ラウンド大当り図柄とし、「1」の数字を示す特別図柄を2ラウンド大当り図柄とする。特図ゲームにおける確定特別図柄として15ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される第1特定遊技状態としての大当り遊技状態(15ラウンド大当り状態)では、特別可変入賞球装置7の開閉板が、第1期間となる所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが実行される。こうしてラウンド中に大入賞口を開放状態とした開閉板は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態に変化させて、1回のラウンドを終了させる。15ラウンド大当り状態では、大入賞口の開放サイクルであるラウンドの実行回数が、第1回数(例えば「15」)となる。ラウンドの実行回数が「15」となる15ラウンド大当り状態における遊技は、15回開放遊技とも称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として2ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される第2特定遊技状態としての大当り遊技状態(2ラウンド大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる期間(開閉板により大入賞口を開放状態とする期間)が、15ラウンド大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.5秒間)となる。また、2ラウンド大当り状態では、ラウンドの実行回数が、15ラウンド大当り状態における第1回数よりも少ない第2回数(例えば「2」)となる。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで大入賞口を開放状態とする期間が第2期間となることと、ラウンドの実行回数が第2回数となることのうち、少なくともいずれか一方が行われるように制御されればよく、それ以外の制御は15ラウンド大当り状態と同様に行われるようにしてもよい。ラウンドの実行回数が「2」となる2ラウンド大当り状態における遊技は、2回開放遊技とも称される。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7とは別個に設けられた所定の入賞球装置を、遊技者にとって不利な第2状態から遊技者にとって有利な第1状態に変化させ、所定期間(第1期間又は第2期間)が経過した後に第2状態へと戻すようにしてもよい。
また、15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく15ラウンド大当り状態が終了した後には、特別遊技状態の1つとして、通常状態に比べて特図ゲームにおける特別図柄の変動時間(特図変動時間)が短縮される時短状態に制御される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や時短状態等の特別遊技状態以外の遊技状態のことであり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短状態は、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。なお、特図ゲームにおける確定特別図柄として15ラウンド大当り図柄のうち「3」の数字を示す特別図柄が停止表示されたことに基づく15ラウンド大当り状態が終了した後には、時短状態とはならずに通常状態となるようにしてもよい。こうした「3」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に時短状態や通常状態に制御される15ラウンド大当り図柄は、通常大当り図柄(「非確変大当り図柄」ともいう)と称される。特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となる場合における特別図柄や飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「通常」(「通常大当り」ともいう)の可変表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。
15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく15ラウンド大当り状態が終了した後や、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく2ラウンド大当り状態が終了した後には、時短状態とは異なる特別遊技状態の1つとして、例えば通常状態に比べて特図変動時間が短縮されるとともに、継続して確率変動制御(確変制御)が行われる確変状態(高確率遊技状態)に制御される。この確変状態では、各特図ゲームや飾り図柄の可変表示において、可変表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常状態よりも高くなるように向上する。このような確変状態は、特図ゲームの実行回数に関わりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続してもよい。これに対して、確変状態となった後に、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了するようにしてもよい。また、確変状態において所定回数の特図ゲームが実行されたり可変表示結果が「大当り」となる以前であっても、特図ゲームが開始されるときに、所定の割合で確変状態が終了することがあるようにしてもよい。
「7」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される15ラウンド大当り図柄は、確変大当り図柄と称される。特図ゲームにおける確定特別図柄が確変大当り図柄となる場合における特別図柄や飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「確変」(「確変大当り」ともいう)の可変表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「1」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される2ラウンド大当り図柄は、突確大当り図柄と称される。特図ゲームにおける確定特別図柄が突確大当り図柄となる場合における特別図柄や飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「突確」(「突確大当り」あるいは「突然確変大当り」ともいう)の可変表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。
確変状態や時短状態では、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の可変表示時間を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、第2始動入賞口に遊技球が進入する可能性を高めて第2始動条件が成立しやすくなることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。なお、確変状態や時短状態では、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。確変状態と時短状態とでは、行われる制御が異なるようにしてもよいし、行われる制御の組合せ(同一の制御を含んでも含まなくてもよい)が異なるようにしてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として小当り図柄が停止表示された後には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。この小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に特別可変入賞装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる可変入賞動作が行われる。すなわち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置7が備える開閉板により大入賞口を第2期間にわたり開放状態とする動作が、第2回数に達するまで繰り返し実行される。なお、小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に、大入賞口を開放状態とする期間が第2期間となることと、大入賞口を開放状態とする動作の実行回数が第2回数となることのうち、少なくともいずれか一方が行われるように制御されればよい。小当り遊技状態が終了した後には、遊技状態の変更が行われず、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御されることになる。ただし、可変表示結果が「小当り」となる可変表示ゲームに対応して、時短状態を終了する旨の判定がなされた場合には、小当り遊技状態の終了後に、通常状態へと制御されることになる。可変入賞動作により大入賞口を開放状態とする回数が「2」である小当り遊技状態における遊技は、2ラウンド大当り状態における遊技と同様に、2回開放遊技とも称される。なお、2ラウンド大当り状態における各ラウンドで特別可変入賞球装置7とは別個に設けられた入賞球装置を第1状態に変化させる場合には、小当り遊技状態でも、2ラウンド大当り状態と同様の態様で、その入賞球装置を第1状態に変化させるようにすればよい。
画像表示装置5の表示画面では、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、飾り図柄の可変表示が行われる。すなわち、画像表示装置5の表示画面では、第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が成立したことに基づいて、例えば「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄の加速表示(全図柄加速表示)を行い、所定速度に達すれば、飾り図柄の定速表示(全図柄定速表示)を行う。こうした全図柄加速表示や全図柄定速表示は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄を可変表示する全図柄変動に含まれる。こうした全図柄変動の後、例えば「左」→「右」→「中」といった所定順序で飾り図柄の減速表示(各図柄減速表示)を行い、変動速度が「0」となれば、飾り図柄を停留して表示する一方で、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる仮停止表示を行う。そして、飾り図柄の可変表示を開始してからの経過時間が変動パターンなどに基づいて決定された可変表示時間に達したときには、可変表示結果となる確定飾り図柄を完全停止表示する。なお、確定飾り図柄を停止表示する手順としては、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおいて所定順序で飾り図柄を減速表示するものに限定されず、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおいて同時に確定飾り図柄となる飾り図柄を減速表示(全図柄減速表示)するものが含まれていてもよい。
全図柄変動が開始された後には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rのうち全部又は一部の飾り図柄表示部にて、飾り図柄をリーチ表示状態で導出表示することがある。ここで、リーチ表示状態とは、画像表示装置5の表示画面にて導出表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ導出表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示部5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が導出表示されているときに未だ導出表示されていない残りの飾り図柄表示部(例えば「中」の飾り図柄表示部5Cなど)では飾り図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。また、リーチ表示状態となったことに対応して、画像表示装置5の表示画面に飾り図柄とは異なるアニメーション画像や実写画像といった演出画像を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることがある。このような演出画像の表示や背景画像の表示態様の変化、飾り図柄の変動態様の変化を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。リーチ演出の中には、それが出現すると、通常のリーチ演出(ノーマルリーチ)に比べて大当りが発生しやすい(高い確率で大当りとなる)ように設定されたものがある。このような特別のリーチ演出を、スーパーリーチ演出(あるいは単に「スーパーリーチ」)ともいう。一例として、スーパーリーチとなるリーチ演出には、ノーマルリーチと同様のリーチ演出を所定時間が経過するまで行ってから、例えば背景画像の表示態様や、表示されるキャラクタ、飾り図柄の変動方向といった飾り図柄の変動態様のうち、少なくともいずれか1つがリーチ表示状態となる以前やノーマルリーチのときとは異なるものとなることにより、演出態様が変化(いわゆる「発展」)して、スーパーリーチに特有のリーチ演出における導入部分が開始されるものが含まれていればよい。また、スーパーリーチとなるリーチ演出には、飾り図柄がリーチ表示状態で導出表示されたときに、ノーマルリーチと同様のリーチ演出を行うことなく、スーパーリーチに特有のリーチ演出における導入部分が開始されるものが含まれていてもよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄や、複数種類の発展チャンス目のいずれかとなる確定飾り図柄が、停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち通常大当り図柄である「3」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、所定の通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される。ここで、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、通常大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「通常」(「通常大当り」ともいう)の可変表示態様(大当り種別ともいう)と称される。こうして「通常」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15ラウンド大当り遊技状態に制御され、その15ラウンド大当り状態が終了すると、時短状態又は通常状態に制御されることになる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち確変大当り図柄である「7」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、所定の確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。ここで、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が確変大当り図柄となることに対応して、リーチ演出が実行された後に、確変大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「確変」の可変表示態様(大当り種別ともいう)と称される。こうして「確変」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15ラウンド大当り状態に制御され、その15ラウンド大当り状態が終了すると、確変状態に制御されることになる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることや、複数種類の発展チャンス目のいずれかとなる確定飾り図柄が停止表示されること、あるいは、複数種類の突確チャンス目として予め定められた飾り図柄の組合せのいずれかとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、所定のリーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このように特図ゲームにおける確定特別図柄が2ラウンド大当り図柄である「1」の数字を示す特別図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「突確」(「突確大当り」あるいは「突然確変大当り」ともいう)の可変表示態様(大当り種別ともいう)と称される。こうして「突確」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、2ラウンド大当り状態に制御され、その2ラウンド大当り状態が終了すると、確変状態に制御されることになる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、小当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示態様が「突確」である場合と同様にして飾り図柄の可変表示が行われた後、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることや、複数種類の発展チャンス目のいずれかとなる確定飾り図柄が停止表示されること、あるいは、所定のリーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このように特図ゲームにおける確定特別図柄が小当り図柄である「5」の数字を示す特別図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、「小当り」の可変表示態様(小当り種別ともいう)と称される。ここで、複数種類の突確チャンス目のいずれかとなる確定飾り図柄は、飾り図柄の可変表示態様が「突確」となる場合に限り停止表示され、可変表示態様が「小当り」となる場合などには確定飾り図柄として停止表示されない。すなわち、飾り図柄の可変表示にて突確チャンス目となる確定飾り図柄が停止表示された場合には、「突確」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となることが確定する。可変表示結果が「小当り」となった後には、2ラウンド大当り状態と同様の可変入賞動作が行われる小当り遊技状態に制御され、その小当り遊技状態が終了すると、遊技状態が変更されないことから、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態が継続する。なお、可変表示結果が「小当り」となる可変表示ゲームに対応して、確変状態や時短状態を終了する旨の判定がなされた場合には、小当り遊技状態の終了後に、通常状態へと制御されることになる。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板18なども搭載されている。なお、音声制御基板13やランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個の独立した基板によって構成されてもよいし、演出制御基板12にまとめられて1つの基板として構成されてもよい。その他、パチンコ遊技機1の背面には、例えば情報端子基板やインタフェース基板などといった、各種の制御基板が配置されている。インタフェース基板は、パチンコ遊技機1に隣接してカードユニットが設置される場合に、払出制御基板とカードユニットとの間に介在する制御基板である。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12や払出制御基板15などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。主基板11は、例えば図2に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100と、制御用クロック生成回路111と、乱数用クロック生成回路112と、スイッチ回路114と、ソレノイド回路115とを備えている。
ここで、制御用クロック生成回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部にて、所定周波数の発振信号となる制御用クロックCCLKを生成する。制御用クロック生成回路111により生成された制御用クロックCCLKは、例えば図3に示すような遊技制御用マイクロコンピュータ100の制御用外部クロック端子EXCを介してクロック回路502に供給される。乱数用クロック生成回路112は、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部にて、制御用クロックCCLKの発振周波数とは異なる所定周波数の発振信号となる乱数用クロックRCLKを生成する。乱数用クロック生成回路112により生成された乱数用クロックRCLKは、例えば図3に示すような遊技制御用マイクロコンピュータ100の乱数用外部クロック端子ERCを介して乱数回路509に供給される。一例として、乱数用クロック生成回路112により生成される乱数用クロックRCLKの発振周波数は、制御用クロック生成回路111により生成される制御用クロックCCLKの発振周波数以下となるようにすればよい。
スイッチ回路114は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。ソレノイド回路115は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82に伝送する。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、第1入賞確認スイッチ22C、第2入賞確認スイッチ22D、第1カウントスイッチ23A、第2カウントスイッチ23B、第1普通入賞口スイッチ24A及び第2普通入賞口スイッチ24Bからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、第1入賞確認スイッチ22C、第2入賞確認スイッチ22D、第1カウントスイッチ23A、第2カウントスイッチ23B、第1普通入賞口スイッチ24A及び第2普通入賞口スイッチ24Bは、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。さらに、主基板11には、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82などの駆動制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11と演出制御基板12との間では、例えば主基板11から中継基板18を介して演出制御基板12へと向かう単一方向のみでシリアル通信を行うことにより、各種の制御コマンドが伝送される。演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板18を介して主基板11から送信された制御コマンドを受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9等の発光体といった演出用の電気部品(演出装置)を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9等の発光体における点灯動作及び消灯動作などを制御する機能 を備えている。演出制御基板12には、音声制御基板13やランプ制御基板14に制御信号を伝送する配線や、画像表示装置5に画像データ信号を伝送する配線などが接続されている。
主基板11には、例えば中継基板18に対応して主基板側コネクタが設けられるとともに、この主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータ100との間に、出力バッファ回路が接続されていてもよい。この出力バッファ回路は、例えば主基板11から中継基板18を介して演出制御基板12へ向かう方向にのみ制御信号を通過させることができ、中継基板18から主基板11への信号の入力を阻止する。したがって、演出制御基板12や中継基板18の側から主基板11の側に信号が伝わる余地はない。なお、主基板11と演出制御基板12との間に中継基板18を設けない構成としてもよい。これにより、主基板11と演出制御基板12との間における配線引き回しの自由度を高めることができる。
中継基板18には、例えば主基板11から演出制御基板12に対して制御信号を伝送するための配線に、伝送方向規制回路が設けられていればよい。伝送方向規制回路は、主基板11対応の主基板用コネクタにアノードが接続されるとともに演出制御基板12対応の演出制御基板用コネクタにカソードが接続されたダイオードと、一端がダイオードのカソードに接続されるとともに他端がグランド(GND)接続された抵抗とから構成されている。この構成により、伝送方向規制回路は、演出制御基板12から中継基板18への信号の入力を阻止して、主基板11から演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。したがって、演出制御基板12の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。この実施の形態では、中継基板18において制御信号を伝送するための配線に伝送方向規制回路を設けるとともに、主基板11にて遊技制御用マイクロコンピュータ100と主基板側コネクタの間に出力バッファ回路を設けることで、外部から主基板11への不正な信号の入力を防止することができる。
図3は、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100の構成例を示している。図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップマイクロコンピュータであり、外部バスインタフェース501と、クロック回路502と、固有情報記憶回路503と、リセット/割込みコントローラ504と、CPU(Central Processing Unit)505と、ROM(Read Only Memory)506と、RAM(Random Access Memory)507と、CTC(Counter/Timer Circuit)508と、乱数回路509と、PIP(Parallel Input Port)510と、シリアル通信回路511と、アドレスデコード回路512とを備えて構成される。
図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備える外部バスインタフェース501は、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成するチップの外部バスと内部バスとのインタフェース機能や、アドレスバス、データバス及び各制御信号の方向制御機能などを有するバスインタフェースである。例えば、外部バスインタフェース501は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に外付けされた外部メモリや外部入出力装置などに接続され、これらの外部装置との間でアドレス信号やデータ信号、各種の制御信号などを送受信するものであればよい。
この実施の形態において、外部バスインタフェース501には、入力ポートIP0と入力ポートIP1と入力ポートIP2と一又は複数の出力ポートOPとが接続されている。そして、CPU505は、外部バスインタフェース501を介して、入力ポートIP0や入力ポートIP1、入力ポートIP2から信号を取り込み、出力ポートOPに対して信号を伝送することができればよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるクロック回路502は、例えば制御用外部クロック端子EXCに入力される発振信号を2分周することなどにより、内部システムクロックSCLKを生成する回路である。この実施の形態では、制御用外部クロック端子EXCに制御用クロック生成回路111が生成した制御用クロックCCLKが入力される。クロック回路502により生成された内部システムクロックSCLKは、例えばCPU505といった、遊技制御用マイクロコンピュータ100において遊技の進行を制御する各種回路に供給される。また、内部システムクロックSCLKは、乱数回路509にも供給され、乱数用クロック生成回路112から供給される乱数用クロックRCLKの周波数を監視するために用いられる。さらに、内部システムクロックSCLKは、クロック回路502に接続されたシステムクロック出力端子CLKOから、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと出力されてもよい。なお、内部システムクロックSCLKは、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へは出力されないことが望ましい。このように、内部システムクロックSCLKの外部出力を制限することにより、遊技制御用マイクロコンピュータ100の内部回路(CPU505など)の動作周期を外部から特定することが困難になり、乱数値となる数値データをソフトウェアにより更新する場合に、乱数値の更新周期が外部から特定されてしまうことを防止できる。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備える固有情報記憶回路503は、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100の内部情報となる複数種類の固有情報を記憶する回路である。一例として、固有情報記憶回路503は、ROMコード、チップ個別ナンバー、IDナンバーといった3種類の固有情報を記憶する。ROM506コードは、ROM506の所定領域における記憶データから生成される4バイトの数値であり、生成方法の異なる4つの数値が準備されればよい。チップ個別ナンバーは、遊技制御用マイクロコンピュータ100の製造時に付与される4バイトの番号であり、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成するチップ毎に異なる数値を示している。IDナンバーは、遊技制御用マイクロコンピュータ100の製造時に付与される8バイトの番号であり、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成するチップ毎に異なる数値を示している。ここで、チップ個別ナンバーはユーザプログラムから読み取ることができる一方、IDナンバーはユーザプログラムから読み取ることができないように設定されていればよい。なお、固有情報記憶回路503は、例えばROM506の所定領域を用いることなどにより、ROM506に含まれるようにしてもよい。あるいは、固有情報記憶回路503は、例えばCPU505の内蔵レジスタを用いることなどにより、CPU505に含まれるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるリセット/割込みコントローラ504は、遊技制御用マイクロコンピュータ100の内部や外部にて発生する各種リセット、割込み要求を制御するためのものである。リセット/割込みコントローラ504が制御するリセットには、システムリセットとユーザリセットが含まれている。システムリセットは、外部システムリセット端子XSRSTに一定の期間にわたりローレベル信号が入力されたときに発生するリセットである。ユーザリセットは、ウォッチドッグタイマ(WDT)のタイムアウト信号が発生したことや、指定エリア外走行禁止(IAT)が発生したことなど、所定の要因により発生するリセットである。
リセット/割込みコントローラ504が制御する割込みには、ノンマスカブル割込みNMIとマスカブル割込みINTが含まれている。ノンマスカブル割込みNMIは、CPU505の割込み禁止状態でも無条件に受け付けられる割込みであり、外部ノンマスカブル割込み端子XNMI(入力ポートP4と兼用)に一定の期間にわたりローレベル信号が入力されたときに発生する割込みである。マスカブル割込みINTは、CPU505の設定命令により、割込み要求の受け付けを許可/禁止できる割込みであり、優先順位設定による多重割込みの実行が可能である。マスカブル割込みINTの要因としては、外部マスカブル割込み端子XINT(入力ポートP3と兼用)に一定の期間にわたりローレベル信号が入力が入力されたこと、CTC508に含まれるタイマ回路にてタイムアウトが発生したこと、シリアル通信回路511にてデータ受信又はデータ送信による割込み要因が発生したこと、乱数回路509にて乱数値となる数値データの取込による割込み要因が発生したことなど、複数種類の割込み要因が予め定められていればよい。
リセット/割込みコントローラ504は、割込みの制御やリセットの管理を行う。割込みマスクレジスタIMRは、互いに異なる複数の要因によるマスカブル割込みINTのうち、使用するものと使用しないものとを設定するレジスタである。割込み待ちモニタレジスタIRRは、割込み初期設定KIISにより設定されたマスカブル割込み要因のそれぞれについて、マスカブル割込み要求信号の発生状態を確認するレジスタである。割込み中モニタレジスタISRは、割込み初期設定KIISにより設定されたマスカブル割込み要因のそれぞれについて、マスカブル割込み要求信号の処理状態を確認するレジスタである。内部情報レジスタCIFは、直前に発生したリセット要因を管理したり、乱数用クロックRCLKの周波数異常を記録したりするためのレジスタである。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるCPU505は、ROM506から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理などを実行する。このときには、CPU505がROM506から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU505がRAM507に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU505がRAM507に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU505が外部バスインタフェース501やPIP510、シリアル通信回路511などを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU505が外部バスインタフェース501やシリアル通信回路511などを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
このように、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU505がROM506に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ100(又はCPU505)が実行する(又は処理を行う)ということは、具体的には、CPU505がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板11以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM506には、ゲーム制御用のユーザプログラムや固定データ等が記憶されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM507は、ゲーム制御用のワークエリアを提供する。ここで、RAM507の少なくとも一部は、電源基板10において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1への電力供給が停止しても、所定期間はRAM507の少なくとも一部の内容が保存される。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるCTC508は、例えば8ビットのプログラマブルタイマを3チャネル(PTC0−PTC2)内蔵して構成され、リアルタイム割込みの発生や時間計測を可能とするタイマ回路を含んでいる。各プログラマブルタイマPTC0−PTC2は、内部システムクロックSCLKに基づいて生成されたカウントクロックの信号変化(例えばハイレベルからローレベルへと変化する立ち下がりタイミング)などに応じて、タイマ値が更新されるものであればよい。また、CTC508は、例えば8ビットのプログラマブルカウンタを4チャネル(PCC0−PCC3)内蔵してもよい。各プログラマブルカウンタPCC0−PCC3は、内部システムクロックSCLKの信号変化、あるいは、プログラマブルカウンタPCC0−PCC3のいずれかにおけるタイムアウトの発生などに応じて、カウント値が更新されるものであればよい。CTC508は、セキュリティ時間を延長する際の延長時間(可変設定時間)をシステムリセット毎にランダムに決定するために用いられるフリーランカウンタや、乱数回路509にて生成される乱数のスタート値をシステムリセット毎にランダムに決定するために用いられるフリーランカウンタなどを、含んでもよい。あるいは、これらのフリーランカウンタは、例えばRAM507のバックアップ領域といった、CTC508とは異なる遊技制御用マイクロコンピュータ100の内部回路に含まれてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備える乱数回路509は、例えば16ビット乱数といった、所定の更新範囲を有する乱数値となる数値データを生成する回路である。この実施の形態では、主基板11の側において、例えば特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。CPU505は、乱数回路509から抽出した数値データに基づき、例えばRAM507に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路509とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを加工あるいは更新することで、乱数値の全部又は一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。あるいは、CPU505は、乱数回路509を用いることなく、例えばRAM507に設けられたランダムカウンタのみを用いて、ソフトウェアによって乱数値を示す数値データをカウント(更新)するようにしてもよい。以下では、一例として、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが、ハードウェアとなる乱数回路509からCPU505により抽出された数値データを、ソフトウェアにより加工することで更新され、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データは、CPU505がランダムカウンタなどを用いてソフトウェアにより更新するものとする。なお、乱数回路509は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして、遊技制御用マイクロコンピュータ100に外付けされるものであってもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、判定するために用いられる乱数値である。例えば、特図表示結果判定用の乱数値MR1は、「0」〜「65535」の範囲の値をとる。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合に、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。例えば、大当り種別決定用の乱数値MR2は、「0」〜「99」の範囲の値をとる。
図4は、乱数回路509の一構成例を示すブロック図である。乱数回路509は、図4に示すように、クロック用フリップフロップ552、乱数生成回路553、ラッチ用フリップフロップ557A、557B、乱数値レジスタ559A、559Bを備えて構成される。
クロック用フリップフロップ552は、例えばD型フリップフロップなどを用いて構成され、乱数用外部クロック端子ERCからの乱数用クロックRCLKがクロック端子CKに入力される。また、クロック用フリップフロップ552では、逆相出力端子(反転出力端子)QバーがD入力端子に接続されている。そして、正相出力端子(非反転出力端子)Qから乱数更新クロックRGKを出力する一方で、逆相出力端子(反転出力端子)Qバーからラッチ用クロックRC0を出力する。この場合、クロック用フリップフロップ552は、クロック端子CKに入力される乱数用クロックRCLKにおける信号状態が所定の変化をしたときに、正相出力端子(非反転出力端子)Q及び逆相出力端子(反転出力端子)Qバーからの出力信号における信号状態を変化させる。例えば、クロック用フリップフロップ552は、乱数用クロックRCLKの信号状態がローレベルからハイレベルへと変化する立ち上がりのタイミング、あるいは、乱数用クロックRCLKの信号状態がハイレベルからローレベルへと変化する立ち下がりのタイミングのうち、いずれか一方のタイミングにて、D入力端子における入力信号を取り込む。このとき、正相出力端子(非反転出力端子)Qからは、D入力端子にて取り込まれた入力信号が反転されることなく出力される一方で、逆相出力端子(反転出力端子)Qバーからは、D入力端子にて取り込まれた入力信号が反転されて出力される。こうして、クロック用フリップフロップ552の正相出力端子(非反転出力端子)Qからは乱数用クロックRCLKにおける発振周波数(例えば20MHz)の1/2となる発振周波数(例えば10MHz)を有する乱数更新クロックRGKが出力される一方、逆相出力端子(反転出力端子)Qバーからは乱数更新クロックRGKの逆相信号(反転信号)、すなわち乱数更新クロックRGKと同一周波数で乱数更新クロックRGKとは位相がπ(=180°)だけ異なるラッチ用クロックRC0が出力される。
クロック用フリップフロップ552から出力された乱数更新クロックRGKは、乱数生成回路553のクロック端子に入力されて、乱数生成回路553におけるカウント値の歩進に用いられる。また、クロック用フリップフロップ552から出力されたラッチ用クロックRC0は、分岐点BR1にてラッチ用クロックRC1とラッチ用クロックRC2とに分岐される。したがって、ラッチ用クロックRC1とラッチ用クロックRC2とは、互いに同一の発振周波数を有し、互いに共通の周期で信号状態が変化することになる。ここで、ラッチ用クロックRC1やラッチ用クロックRC2における信号状態の変化としては、例えばローレベルからハイレベルへと変化する立ち上がりや、ハイレベルからローレベルへと変化する立ち下がりなどがある。ラッチ用クロックRC1は、ラッチ用フリップフロップ557Aのクロック端子CKに入力されて、始動入賞時ラッチ信号SL1の生成に用いられる乱数取得用クロックとなる。ラッチ用クロックRC2は、ラッチ用フリップフロップ557Bのクロック端子CKに入力されて、始動入賞時ラッチ信号SL2の生成に用いられる乱数取得用クロックとなる。
ここで、乱数用クロックRCLKの発振周波数と、制御用クロック生成回路111によって生成される制御用クロックCCLKの発振周波数とは、互いに異なる周波数となっており、また、いずれか一方の発振周波数が他方の発振周波数の整数倍になることがない。一例として、制御用クロックCCLKの発振周波数が11.0MHzである一方で、乱数用クロックRCLKの発振周波数は9.7MHzであればよい。そのため、乱数更新クロックRGKやラッチ用クロックRC1、RC2はいずれも、CPU505に供給される制御用クロックCCLKとは異なる周期で信号状態が変化する発振信号となる。すなわち、クロック用フリップフロップ552は、乱数用クロック生成回路112によって生成された乱数用クロックRCLKに基づき、カウント値を更新するための乱数更新クロックRGKや、複数の乱数取得用クロックとなるラッチ用クロックRC1、RC2として、制御用クロックCCLKや内部システムクロックSCLK(制御用クロックCCLKを2分周したもの)とは異なる周期で信号状態が変化する発振信号を生成する。
乱数生成回路553は、例えば16ビットのカウンタなどから構成され、クロック用フリップフロップ552から出力される乱数更新クロックRGKなどの入力に基づき、数値データを更新可能な所定の範囲において所定の初期値から所定の最終値まで循環的に更新する回路である。例えば乱数生成回路553は、所定のクロック端子への入力信号である乱数更新クロックRGKにおける立ち上がりエッジに応答して、「0」から「65535」までの範囲内で設定された初期値から「65535」まで1ずつ加算するように数値データをカウントアップして行く。そして、「65535」までカウントアップした後には、「0」から初期値よりも1小さい最終値となる数値まで1ずつ加算するようにカウントアップすることで、数値データを循環的に更新する。
ラッチ用フリップフロップ557A、557Bはそれぞれ、例えばD型フリップフロップなどを用いて構成される。ラッチ用フリップフロップ557Aでは、D入力端子にPIP510が備える入力ポートP0からの配線が接続され、クロック端子CKにラッチ用クロックRC1を伝送する配線が接続されている。この実施の形態では、入力ポートP0に第1始動口スイッチ22Aからの第1始動入賞信号SS1が入力される。ラッチ用フリップフロップ557Aは、ラッチ用クロックRC1の立ち上がりエッジなどに応答して、第1始動入賞信号SS1を取り込み、始動入賞時ラッチ信号SL1として出力する。これにより、ラッチ用フリップフロップ557Aでは、ラッチ用クロックRC1の立ち上がりエッジに同期して、第1始動入賞信号SS1が始動入賞時ラッチ信号SL1として出力される。ラッチ用フリップフロップ557Bでは、D入力端子にPIP510が備える入力ポートP1からの配線が接続され、クロック端子CKにラッチ用クロックRC2を伝送する配線が接続されている。この実施の形態では、入力ポートP1に第2始動口スイッチ22Bからの第2始動入賞信号SS2が入力される。ラッチ用フリップフロップ557Bは、ラッチ用クロックRC2の立ち上がりエッジなどに応答して、第2始動入賞信号SS2を取り込み、始動入賞時ラッチ信号SL2として出力する。これにより、ラッチ用フリップフロップ557Bでは、ラッチ用クロックRC2の立ち上がりエッジに同期して、第2始動入賞信号SS2が始動入賞時ラッチ信号SL2として出力される。
なお、第1始動入賞信号SS1や第2始動入賞信号SS2は、第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bから直接伝送されるものに限定されない。一例として、第1始動口スイッチ22Aからの出力信号や第2始動口スイッチ22Bからの出力信号がオン状態となっている時間を計測し、計測した時間が所定の時間(例えば3ms)になったときに、第1始動入賞信号SS1や第2始動入賞信号SS2を出力するタイマ回路を設けてもよい。
乱数値レジスタ559A、559Bはそれぞれ、乱数生成回路553から出力されたカウント値順列RCNに含まれる数値データを乱数値として格納するレジスタである。図5(A)及び(B)は、乱数値レジスタR1Dとなる乱数値レジスタ559Aの構成例を示している。なお、図5(A)は、乱数値レジスタR1Dの下位バイトR1D(L)を示し、図5(B)は、乱数値レジスタR1Dの上位バイトR1D(H)を示している。図5(C)及び(D)は、乱数値レジスタR2Dとなる乱数値レジスタ559Bの構成例を示している。なお、図5(C)は、乱数値レジスタR2Dの下位バイトR2D(L)を示し、図5(D)は、乱数値レジスタR2Dの上位バイトR2D(H)を示している。乱数値レジスタ559A、559Bはいずれも16ビット(2バイト)のレジスタであり、16ビットの乱数値を格納することができる。
乱数値レジスタ559Aは、ラッチ用フリップフロップ557Aから供給される始動入賞時ラッチ信号SL1がオン状態となったことに応答して、乱数生成回路553から出力されたカウント値順列RCNに含まれる数値データを乱数値として取り込んで格納する。乱数値レジスタ559Aは、CPU505から供給されるレジスタリード信号RRS1がオン状態となったときに、読出可能(イネーブル)状態となり、格納されている数値データを内部バス等に出力する。これに対して、レジスタリード信号RRS1がオフ状態であるときには、常に同じ値(例えば「65535H」など)を出力して、読出不能(ディセーブル)状態となればよい。また、乱数値レジスタ559Aは、乱数ラッチ信号LL1がオン状態である場合に、レジスタリード信号RRS1を受信不可能な状態となるようにしてもよい。さらに、乱数値レジスタ559Aは、始動入賞時ラッチ信号SL1がオン状態となるより前にレジスタリード信号RRS1がオン状態となっている場合に、始動入賞時ラッチ信号SL1を受信不可能な状態となるようにしてもよい。
乱数値レジスタ559Bは、ラッチ用フリップフロップ557Bから供給される始動入賞時ラッチ信号SL2がオン状態となったことに応答して、乱数生成回路553から出力されたカウント値順列RCNに含まれる数値データを乱数値として取り込んで格納する。乱数値レジスタ559Bは、CPU505から供給されるレジスタリード信号RRS2がオン状態となったときに、読出可能(イネーブル)状態となり、格納されている数値データを内部バス等に出力する。これに対して、レジスタリード信号RRS2がオフ状態であるときには、常に同じ値(例えば「65535H」など)を出力して、読出不能(ディセーブル)状態となればよい。また、乱数値レジスタ559Bは、始動入賞時ラッチ信号SL2がオン状態である場合に、レジスタリード信号RRS2を受信不可能な状態となるようにしてもよい。さらに、乱数値レジスタ559Bは、始動入賞時ラッチ信号SL2がオン状態となるより前にレジスタリード信号RRS2がオン状態となっている場合に、始動入賞時ラッチ信号SL2を受信不可能な状態となるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるPIP510は、例えば6ビット幅の入力専用ポートであり、専用端子となる入力ポートP0〜入力ポートP2と、機能兼用端子となる入力ポートP3〜入力ポートP5とを含んでいる。入力ポートP3は、CPU505等に接続される外部マスカブル割込み端子XINTと兼用される。入力ポートP4は、CPU505等に接続される外部ノンマスカブル割込み端子と兼用される。入力ポートP5は、シリアル通信回路511が使用するチャネル受信端子と兼用される。入力ポートP3〜入力ポートP5の使用設定は、プログラム管理エリアに記憶される機能設定により指示される。なお、この実施の形態では、入力ポートP3及びP4の外部ノンマスカブル割込み端子としての機能は不使用に設定され、入力端子としての機能のみが使用されている。
図6は、PIP510におけるビット割当て例を示している。図6に示す例において、PIP510のビット番号[0]には第1始動入賞口スイッチ22Aからの検出信号が入力され、PIP510のビット番号[1]には第2始動入賞口スイッチ22Bからの検出信号が入力される。PIP510のビット番号[3]〜[5]には、それぞれ、ゲートスイッチ21からの検出信号、電源確認信号、賞球制御信号RAXが入力される。
PIP510は、遊技制御用マイクロコンピュータ100が備える内蔵レジスタのうち、入力ポートレジスタPIなどを用いて、入力ポートP0〜入力ポートP5の状態管理等を行う。入力ポートレジスタは、入力ポートP0〜入力ポートP5のそれぞれに対応して、外部信号の入力状態を示すビット値が格納されるレジスタである。
図7(A)は、入力ポートレジスタPIの構成例を示している。図7(B)は、入力ポートレジスタPIに格納される入力ポートデータの各ビットにおける設定内容の一例を示している。入力ポートレジスタPIのビット番号[5]に格納される入力ポートデータPI5は、入力ポートP5における賞球制御信号RXAの入力状態(オン/オフ)を示している。入力ポートレジスタPIのビット番号[4]に格納される入力ポートデータPI4は、入力ポートP4における電源確認信号の入力状態(オン/オフ)を示している。入力ポートレジスタPIのビット番号[3]に格納される入力ポートデータPI3は、入力ポートP3におけるゲートスイッチ21からの検出信号の入力状態(オン/オフ)を示している。入力ポートレジスタPIのビット番号[1]に格納される入力ポートデータPI1は、入力ポートP1における第2始動口スイッチ22Bからの検出信号の入力状態(オン/オフ)を示している。入力ポートレジスタPIのビット番号[0]に格納される入力ポートデータPI0は、入力ポートP0における第1始動口スイッチ22Aからの検出信号の入力状態(オン/オフ)を示している。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるシリアル通信回路511は、例えば全二重、非同期、標準NRZ(Non Return to Zero)フォーマットで通信データを取扱う回路である。
図3に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるアドレスデコード回路512は、遊技制御用マイクロコンピュータ100の内部における各機能ブロックのデコードや、外部装置用のデコード信号であるチップセレクト信号のデコードを行うための回路である。チップセレクト信号により、遊技制御用マイクロコンピュータ100の内部回路、あるいは、周辺デバイスとなる外部装置を、選択的に有効動作させて、CPU505からのアクセスが可能となる。
この実施の形態において、アドレスデコード回路512から入力ポートIP0にチップセレクト信号XCS0が入力されているときには、入力ポートIP0が有効動作することにより、入力ポートIP0からの信号がCPU505によってアドレスデコード回路512を介して取り込まれる。アドレスデコード回路512から入力ポートIP1にチップセレクト信号XCS1が入力されているときには、入力ポートIP1が有効動作することにより、入力ポートIP1からの信号がCPU505によってアドレスデコード回路512を介して取り込まれる。アドレスデコード回路512から入力ポートIP2にチップセレクト信号XCS2が入力されているときには、入力ポートIP2が有効動作することにより、入力ポートIP2からの信号がCPU505によってアドレスデコード回路512を介して取り込まれる。また、CPU505は、出力ポートOPに対応するチップセレクト信号を入力して出力ポートOPを有効動作させてから、出力ポートOPに対して信号を伝送する。図8は、入力ポートIP0、入力ポートIP1におけるビット割当て例を示している。なお、この実施の形態では、入力ポートIP2は不使用となっている。
図8(A)は、入力ポートIP0におけるビット割当て例を示している。図8(A)に示す例において、入力ポートIP0のビット番号[0]にはカウントスイッチ23Aからの検出信号が入力され、入力ポートIP0のビット番号[1]にはカウントスイッチ23Bからの検出信号が入力される。また、入力ポートIP0のビット番号[2]には第1普通入賞口スイッチ24Aからの検出信号が入力され、入力ポートIP0のビット番号[3]には第1普通入賞口スイッチ24Aからの検出信号が入力される。加えて、入力ポートIP0のビット番号[4]には第1入賞確認スイッチ22Cからの検出信号が入力され、入力ポートIP0のビット番号[5]には第2入賞確認スイッチ22Dからの検出信号が入力される。
図8(B)は、入力ポートIP1におけるビット割当て例を示している。図8(B)に示す例において、入力ポートIP1のビット番号[2]〜[7]には、それぞれ、磁石センサ信号1、磁石センサ信号2、電波センサ信号、電源基板のクリアスイッチからの検出信号(クリア信号)、扉・枠開放信号、賞球情報が入力される。磁石センサ信号1及び磁石センサ信号2は、磁石を用いた不正行為を検出するために設けられた2個の磁石センサから伝送される検出信号である。
CPU505は、RAM507などを用いて、入力ポートIP0、入力ポートIP1の状態管理等を行う。入力ポートバッファB0I、B1Iは、ビット番号のそれぞれに対応して、外部信号の入力状態を示すビット値が格納されるバッファである。
図9(A)は、入力ポートバッファB0Iの構成例を示している。図9(B)は、入力ポートバッファB0Iに格納される入力ポートデータの各ビットにおける設定内容の一例を示している。入力ポートバッファB0Iのビット番号[5]に格納される入力ポートデータB0I5は、入力ポートIP0のビット番号[5]における第2入賞確認スイッチ22Dからの検出信号の入力状態(オン/オフ)を示している。入力ポートバッファB0Iのビット番号[4]に格納される入力ポートデータB0I4は、入力ポートIP0のビット番号[4]における第1入賞確認スイッチ22Cからの検出信号の入力状態(オン/オフ)を示している。入力ポートバッファB0Iのビット番号[3]に格納される入力ポートデータB0I3は、入力ポートIP0のビット番号[3]における第2普通入賞口スイッチ24Bからの検出信号の入力状態(オン/オフ)を示している。入力ポートバッファB0Iのビット番号[2]に格納される入力ポートデータB0I2は、入力ポートIP0のビット番号[2]における第1普通入賞口スイッチ24Aからの検出信号の入力状態(オン/オフ)を示している。入力ポートバッファB0Iのビット番号[1]に格納される入力ポートデータB0I1は、入力ポートIP0のビット番号[1]における第2カウントスイッチ23Bからの検出信号の入力状態(オン/オフ)を示している。入力ポートバッファB0Iのビット番号[2]に格納される入力ポートデータB0I2は、入力ポートIP0のビット番号[2]における第1カウントスイッチ23Aからの検出信号の入力状態(オン/オフ)を示している。
加えて、この実施の形態では、入力ポートバッファB0Iのビット番号[7]に格納される入力ポートデータB0I7は、PIP510の入力ポートP1における第2始動口スイッチ22Bからの検出信号の入力状態(オン/オフ)を示している。また、入力ポートバッファB0Iのビット番号[6]に格納される入力ポートデータB0I6は、PIP510の入力ポートP0における第1始動口スイッチ22Aからの検出信号の入力状態(オン/オフ)を示している。すなわち、入力ポートバッファB0Iには、入力ポートIP0の各ビットの入力状態を特定可能な入力ポートデータB0I0〜入力ポートデータB0I5(第1入力状態データ)に加え、第1入力状態データが記憶されていないビット番号[6]及び[7]の領域に、PIP510の入力ポートP1及びP0における入力状態をそれぞれ特定可能な入力ポートデータB0I6及び入力ポートデータB0I7(第2入力状態データ)が記憶されている。
図10(A)は、入力ポートバッファB1Iの構成例を示している。図10(B)は、入力ポートバッファB1Iに格納される入力ポートデータの各ビットにおける設定内容の一例を示している。入力ポートバッファB1Iのビット番号[7]に格納される入力ポートデータB1I7は、入力ポートIP1のビット番号[7]における賞球情報の入力状態(オン/オフ)を示している。入力ポートバッファB1Iのビット番号[6]に格納される入力ポートデータB1I6は、入力ポートIP1のビット番号[6]における扉・枠開放信号の入力状態(オン/オフ)を示している。入力ポートバッファB1Iのビット番号[5]に格納される入力ポートデータB1I5は、入力ポートIP1のビット番号[5]におけるクリアスイッチからの検出信号の入力状態(オン/オフ)を示している。入力ポートバッファB1Iのビット番号[4]に格納される入力ポートデータB1I4は、入力ポートIP1のビット番号[4]における電波センサ信号の入力状態(オン/オフ)を示している。入力ポートバッファB1Iのビット番号[3]に格納される入力ポートデータB1I3は、入力ポートIP1のビット番号[3]における磁石センサ信号2の入力状態(オン/オフ)を示している。入力ポートバッファB1Iのビット番号[2]に格納される入力ポートデータB1I2は、入力ポートIP1のビット番号[2]における磁石センサ信号1の入力状態(オン/オフ)を示している。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM506には、ゲーム制御用のユーザプログラムの他に、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納される。例えば、ROM506には、CPU505が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM506には、CPU505が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、飾り図柄の変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが記憶されている。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
図11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU505により実行される遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。なお、以下に説明する各処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるCPU505によって実行されるものとする。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるCTC508や乱数回路509、シリアル通信回路511などで発生した各種の割込み要因に基づく割込み要求は、CPU505に所定の割込み処理を実行させるためのものである。そして、CPU505やCPU505以外の各種回路を含んだ概念を遊技制御用マイクロコンピュータ100ということもあるものとする。図11に示す遊技制御メイン処理を開始すると、CPU505は、まず、割込禁止に設定し(ステップS21)、割込モードの設定を行う(ステップS22)。例えば、ステップS22では、遊技制御用マイクロコンピュータ100の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビットは“0”)とを合成することにより割込アドレスが生成されるマスク可能割込の割込モード[2]が設定される。マスク可能な割込みが発生したときには、CPU505が自動的に割込禁止状態となる設定を行うとともに、プログラムカウンタの内容がスタックにセーブされればよい。
続いて、例えばスタックポインタ指定アドレスの設定など、スタックポインタに関わる設定を行う(ステップS23)。また、内蔵レジスタの設定(初期化)を行う(ステップS24)。ステップS24の処理に続いて、CTC508やPIP510の設定が行われる(ステップS25)。ステップS25の処理を実行した後には、例えばPIP510に含まれる所定の入力ポートにおける端子状態をチェックすることなどにより、電源断信号がオフ状態となっているか否かを判定するようにしてもよい。
その後、RAM507をアクセス可能に設定する(ステップS26)。続いて、電源基板に設置されたクリアスイッチ304から伝送されるスイッチ信号(クリア信号)の信号状態などに基づき、クリアスイッチ304がオン操作されたかを判定する(ステップS27)。なお、ステップS27の処理では、クリアスイッチ304から伝送されるクリア信号を複数回チェックし、連続してオン状態となったときに、クリアスイッチ304がオン操作されたと判定してもよい。例えば、クリア信号の状態がオフ状態であることを1回確認したら、所定時間(例えば0.1秒)が経過した後に、クリア信号の状態をもう1回確認する。このとき、クリア信号がオフ状態であれば、クリア信号がオフ状態である旨の判定を行うようにする。他方、このときにクリア信号の状態がオン状態であれば、所定時間が経過した後に、クリア信号の状態を再び確認するようにしてもよい。なお、クリア信号の状態を再確認する回数は1回であってもよいし、複数回であってもよい。また、2回チェックして、チェック結果が一致していなかったときに、もう一度確認するようにしてもよい。
ステップS27にてクリアスイッチ304がオフであるときには(ステップS27;No)、RAM507などに設けられたバックアップフラグがオンとなっているか否かを判定する(ステップS28)。バックアップフラグの状態は、遊技制御用マイクロコンピュータ100への電力供給が停止するときに、RAM507などに設定される。そして、このバックアップフラグの設定箇所がバックアップ電源によってバックアップされることで、電力供給が停止した場合でも、バックアップフラグの状態は保存されることになる。ステップS28では、例えばバックアップフラグの値として「55H」がRAM507に設定されていれば、バックアップあり(オン状態)であると判断される。これに対して、「55H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オフ状態)であると判断される。
ステップS28にてバックアップフラグがオンであるときには(ステップS28;Yes)、RAM507のデータチェックを行い、チェック結果が正常であるか否かを判定する(ステップS29)。ステップS29の処理では、例えばRAM507の特定領域における記憶データを用いてチェックサムを算出し、算出されたチェックサムとメインチェックサムバッファに記憶されているチェックサムとを比較する。ここで、メインチェックサムバッファには、前回の電力供給停止時に、同様の処理によって算出されたチェックサムが記憶されている。そして、比較結果が不一致であれば、RAM507の特定領域におけるデータが電力供給停止時のデータとは異なっていることから、チェック結果が正常でないと判断される。
ステップS29におけるチェック結果が正常であるときには(ステップS29;Yes)、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100の内部状態といった主基板11における制御状態や、サブ側の制御基板(例えば演出制御基板12など)の制御状態などを電力供給が停止されたときの状態に戻すための復旧時における設定を行い、電断前の遊技状態を復旧させる(ステップS30)。具体的な一例として、ステップS30の処理では、ROM506に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し、バックアップ時設定テーブルの内容を順次に、RAM507内のワークエリアに設定する。ここで、RAM507のワークエリアはバックアップ電源によってバックアップされており、バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうちで初期化してもよい領域についての初期化データが設定されていてもよい。
ステップS27にてクリアスイッチ304がオンであるときや(ステップS27;Yes)、ステップS28にてバックアップフラグがオフであるとき(ステップS28;No)、あるいは、ステップS29にてチェック結果が正常ではないときには(ステップS29;No)、停電復旧時でない電源投入時やシステムリセット時に対応した初期化処理を実行する。この初期化処理では、RAM507のクリア(初期化)を行い(ステップS31)、作業領域となるワークエリアを設定する(ステップS32)。なお、ステップS31の処理では、所定のデータ(例えばRAM507に設けられたランダムカウンタにおける格納データなど)が任意の値あるいは予め定められている初期値などに設定されてもよい。例えば、入力ポートバッファB0Iに格納されている入力ポートデータB0I0〜入力ポートデータB0I7を初期化して“0”にすればよい。また、RAM507の全領域を初期化してもよいし、一部の領域を初期化する一方で所定のデータはそのままにしてもよい。ステップS31の処理が実行されるときには、乱数回路509の動作状態も初期化してもよい。ステップS32の処理により、RAM507などに初期値が設定されればよい。このときには、演出制御基板12等といったサブ側の各制御基板を初期化するための制御コマンド(初期化指定コマンド)を送信してもよい。例えば、演出制御基板12では、初期化指定コマンドの受信に応答して、画像表示装置5の表示画面においてパチンコ遊技機1における制御が初期化されたことを報知するための画像を表示させるなどの初期化報知が実行されればよい。
ステップS30あるいはS32の処理を実行した後には、割込み許可状態に設定して(ステップS36)、各種割込み要求の発生を待機する。なお、ステップS36の処理も、遊技制御用マイクロコンピュータ100にて実行される初期設定処理に含まれるものとしてもよい。ステップS36の処理を実行した後には、例えばステップS25におけるCTC508の設定に基づき、2ミリ秒ごとに遊技制御用のタイマ割込みが発生するようになればよい。ステップS36の処理を実行した後には、乱数更新処理が繰り返し実行される(ステップS37)。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えばリセット/割込みコントローラ504がCTC508からの割込み要求を受け付けたことなどに基づき、CPU505が図12のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図12に示す遊技制御用タイマ割込み処理において、CPU505は、まず、割込み禁止状態としてから、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路114を介して遊技球検出用の各スイッチ21、22A、22B、22C、22D、23A、23B、24A、24Bなどから入力される検出信号(入賞検出信号)の状態を判定する(ステップS91)。具体的にステップS91の処理では、入力ポートバッファB0Iに格納されている入力ポートデータB0I0〜入力ポートデータB0I7のそれぞれが共通の論理値“1”と合致しているか否かを判定することにより、入力ポートIP0の各ビットにおける入賞検出信号の入力状態と、PIP510の入力ポートP1及びP0における入賞検出信号の入力状態と、が変化したか否かを判定する。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS92)。例えば、メイン側エラー処理では、賞球過多や賞球不足、その他の動作エラーが発生した場合に対応して、異常動作の発生を報知するための設定などが行われてもよい。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS93)。
情報出力処理に続いて、乱数更新処理を実行する(ステップS94)。この後、CPU505は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS95)。特別図柄プロセス処理では、RAM507に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS96)。CPU505は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU505は、例えばステップS91におけるスイッチ処理の実行結果などに基づき、入賞検出信号の入力に応じて賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS97)。賞球処理に続いて、メイン側通信制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に向けて制御コマンドを送信するための通信制御を行う。
こうしたメイン側通信制御処理が終了すると、割込み許可状態としてから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図13は、特別図柄プロセス処理として、図12に示すステップS95にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU505は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図14及び図15は、ステップS101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
図14に示す始動入賞判定処理において、CPU505は、まず、入力ポートバッファB0Iに格納された入力ポートデータを読み出す(ステップS201)。このとき読み出された入力ポートデータは、例えばRAM507などに設けられた始動入賞バッファなどに格納されればよい。そして、ステップS201にて読み出した入力ポートデータのビット番号[7]におけるビット値が“1”であるか否かと、ビット番号[5]におけるビット値が“1”であるか否かと、を判定する(ステップS202)。この実施の形態では、入力ポートIP0に対応する入力ポートバッファB0Iのビット番号[7]に、PIP510の入力ポートP1における第2始動口スイッチ22Bからの検出信号の入力状態(オン/オフ)を示す入力ポートデータB0I7が記憶されており、入力ポートデータのビット番号[7]におけるビット値を確認することにより、第2始動口スイッチ22Bによる遊技球検出の有無を特定できる。また、入力ポートデータのビット番号[5]におけるビット値を確認することにより、第2入賞確認スイッチ22Dによる遊技球検出の有無を特定できる。そして、第2始動入賞信号SS2がオン状態である場合には、入力ポートデータのビット番号[5]及び[7]におけるビット値が“1”となる。
そこで、ステップS202にてともに“1”であると判定された場合には(ステップS202;Yes)、RAM507に設けられた第2始動入賞判定カウンタの値である第2始動入賞判定カウント値を、例えば1加算するなどしてカウントアップするように、更新する(ステップS203)。これに対して、ステップS202にて“0”であると判定された場合には(ステップS202;No)、第2始動入賞判定カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化する(ステップS204)。
ステップS203、S204の処理のいずれかを実行した後には、ステップS201にて読み出した入力ポートデータのビット番号[6]におけるビット値が“1”であるか否かと、ビット番号[4]におけるビット値が“1”であるか否かと、を判定する(ステップS205)。この実施の形態では、入力ポートIP0に対応する入力ポートバッファB0Iのビット番号[6]に、PIP510の入力ポートP0における第1始動口スイッチ22Aからの検出信号の入力状態(オン/オフ)を示す入力ポートデータB0I7が記憶されており、入力ポートデータのビット番号[6]におけるビット値を確認することにより、第1始動口スイッチ22Aによる遊技球検出の有無を特定できる。また、入力ポートデータのビット番号[4]におけるビット値を確認することにより、第1入賞確認スイッチ22Cによる遊技球検出の有無を特定できる。そして、第2始動入賞信号SS1がオン状態である場合には、入力ポートデータのビット番号[4]及び[6]におけるビット値が“1”となる。
そこで、ステップS205にて“1”であると判定された場合には(ステップS205;Yes)、RAM507に設けられた第1始動入賞判定カウンタの値である第1始動入賞判定カウント値を、例えば1加算するなどしてカウントアップするように、更新する(ステップS206)。これに対して、ステップS205にて“0”であると判定された場合には(ステップS205;No)、第1始動入賞判定カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化する(ステップS207)。
ステップS206、S207の処理のいずれかを実行した後には、第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値として予め定められた所定の判定値(例えば「2」)に達したか否かを判定する(ステップS208)。このとき、第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していれば(ステップS208;Yes)、RAM507に設けられた始動口バッファの値(始動口バッファ値)を、「1」に設定する(ステップS209)。また、第1始動入賞判定カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化する(ステップS210)。
ステップS208にて第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していなければ(ステップS208;No)、第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したか否かを判定する(ステップS211)。このとき、第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していなければ(ステップS211;No)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達していれば(ステップS211;Yes)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS212)。また、第2始動入賞判定カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化する(ステップS213)。
ステップS210、S213の処理のいずれかを実行した後、CPU505は、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を読み出す(ステップS214)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、RAM507に設けられた第1保留記憶数カウンタの値(第1保留記憶数カウント値)を読み出し、始動口バッファ値が「2」であるときには、RAM507に設けられた第2保留記憶数カウンタの値(第2保留記憶数カウント値)を読み出す。そして、ステップS214における読出値が、所定の上限値(例えば「4」)に達しているか否かを判定する(図15のステップS215)。このとき、ステップS214での読出値が上限値に達していなければ、特別図柄や飾り図柄の可変表示を開始するための始動条件が有効に成立することになる。例えば、図14に示すステップS208にて第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定された後に、ステップS215にて読出値が上限値に達していないと判定されたときには、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、飾り図柄の可変表示を実行するための第1始動条件が成立する。また、図14に示すステップS211にて第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定された後に、ステップS215にて読出値が上限値に達していないと判定されたときには、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームや、飾り図柄の可変表示を実行するための第2始動条件が成立する。
このように、ステップS215にて読出値が上限値に達していないときには(ステップS215;No)、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を1加算する(ステップS216)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1保留記憶数カウント値を1加算し、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2保留記憶数カウント値を1加算する。そして、CPU505は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を示す合計保留記憶数カウンタの値(合計保留記憶数カウント値)を1加算する(ステップS217)。
ステップS217の処理に続いて、CPU505は、始動口バッファ値に応じた始動データを、所定の始動データ記憶部における空き領域の先頭にセットして記憶させる(ステップS218)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、「第1」を示す始動データをセットし、始動口バッファ値が「2」であるときには、「第2」を示す始動データをセットする。そして、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップS220)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、ROM506における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレス(先頭アドレス)を送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、始動口バッファ値が「2」であるときには、ROM506における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレス(先頭アドレス)を送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図12に示すステップS98のメイン側通信制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
また、CPU505は、例えばROM506における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS221)。なお、第1始動口入賞指定コマンドテーブルが、第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定データと、保留記憶数通知コマンドを送信するための設定データとを含むように構成されるとともに、第2始動口入賞指定コマンドテーブルが、第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定データと、保留記憶数通知コマンドを送信するための設定データとを含むように構成されている場合には、ステップS220、S221の処理として第1始動口入賞指定コマンドテーブルと第2始動口入賞指定コマンドテーブルのうち、始動口バッファ値に応じたコマンドテーブルの記憶アドレスだけを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納すればよい。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図12に示すステップS98のメイン側通信制御処理が実行されることなどにより、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS215にて読出値が上限値に達している場合や(ステップS215;Yes)、ステップS221の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS222)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS222;「1」)、始動口バッファをクリアして、そのバッファ値を「0」に初期化してから(ステップS223)、図14に示すステップS211の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS222;「2」)、始動口バッファをクリアして、そのバッファ値を「0」に初期化してから(ステップS224)、始動入賞判定処理を終了する。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合には、2ミリ秒内で実行される処理によって、双方のスイッチが有効な遊技球の始動入賞を検出したことに基づく処理が実行される。すなわち、図14に示すステップS208にて第1始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定されたときには、図14に示すステップS209、S210、S214の処理を実行してから、図15に示すステップS215〜S221の処理を実行した後、ステップS222にて始動口バッファ値が「1」であることに対応して、ステップS223の処理を実行してから、図14に示すステップS211の処理に進む。そして、ステップS211にて第2始動入賞判定カウント値が入賞判定値に達したと判定されたときには、図14に示すステップS212〜S214の処理を実行してから、図15に示すステップS215〜S221の処理を実行した後、ステップS222にて始動口バッファ値が「2」であることに対応して、ステップS224の処理を実行してから、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図13に示すステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部に記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄、色図柄などの可変表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かの判定が行われる。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄、小当り図柄及びハズレ図柄のいずれか)が設定される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かの事前決定結果や、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かのリーチ判定結果などに基づいて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する処理や、変動パターン種別の決定結果に対応して、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、ステップS112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、RAM507に設けられた特図変動タイマにおける値(特図変動タイマ値)を1減算あるいは1加算することにより、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかに関わりなく、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS112の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の変動や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっている。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、RAM507に設けられた大当りフラグと小当りフラグのいずれかがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“4”に更新し、小当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“8”に更新する。また、大当りフラグと小当りフラグがいずれもオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大入賞口開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大入賞口開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大入賞口開放回数最大値の設定に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大入賞口開放回数最大値が15ラウンド大当り状態に対応した「15」に設定されている場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定する。これに対して、大入賞口開放回数最大値が2ラウンド大当り状態に対応した「2」に設定されている場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.5秒」に設定する。
ステップS115の大入賞口開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大入賞口開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイドに対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS116の大入賞口開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大入賞口開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品(演出装置)により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、その大当り遊技状態の終了に対応した各種の設定を行う処理などが含まれている。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、可変表示結果が「小当り」となったことなどに基づき、小当り遊技状態において可変入賞動作の実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば可変表示結果が「小当り」であることにより大入賞口開放回数最大値が「2」であることに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.5秒」に設定すればよい。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイドに対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品(演出装置)により、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、確変フラグや時短フラグの状態を変更しないようにして、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。
図16は、図13のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図16に示す特別図柄通常処理において、CPU505は、まず、例えばRAM507に記憶されている合計保留記憶数カウント値が「0」であるか否か、すなわち、第1保留記憶数と第2保留記憶数の合計値である合計保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。このとき、合計保留記憶数カウント値が「0」以外であれば(ステップS231;No)、所定の始動データ記憶部から始動データを読み出す(ステップS232)。ここでは、所定の始動データ記憶部にて保留番号「1」と関連付けて記憶されている始動データを読み出せばよい。
この実施の形態では、第1始動条件と第2始動条件とを区別することなく、先に成立した始動条件に対応する特図ゲームから順次に実行するものとして説明する。これに対して、例えば第2保留記憶数が「0」でないことを条件として、第1特図を用いた特図ゲームよりも、第2特図を用いた特図ゲームを優先して実行するようにしてもよい。この場合には、例えばステップS231にて合計保留記憶数カウント値が「0」以外であれば、第2保留記憶数カウント値が「0」であるか否かを判定する。そして、第2保留記憶数カウント値が「0」であれば、所定の始動データ記憶部から「第1」を示す始動データが読み出された場合と同様の処理を実行する一方で、第2保留記憶数カウント値が「0」以外であれば、所定の始動データ記憶部から「第2」を示す始動データが読み出された場合と同様の処理を実行すればよい。あるいは、第1保留記憶数と第2保留記憶数とのうち、いずれの保留記憶数が多いかを判定し、保留記憶数が多い方に対応する特別図柄を用いた特図ゲームを優先して実行するようにしてもよい。この場合には、例えばステップS231にて合計保留記憶数カウント値が「0」以外であれば、第1保留記憶数カウント値と第2保留記憶数カウント値とを比較する。そして、第1保留記憶数カウント値の方が大きい場合には、所定の始動データ記憶部から「第1」を示す始動データが読み出された場合と同様の処理を実行する一方で、第2保留記憶数カウント値の方が大きい場合には、所定の始動データ記憶部から「第2」を示す始動データが読み出された場合と同様の処理を実行すればよい。このとき、第1保留記憶数カウント値と第2保留記憶数カウント値が一致した場合には、第1特図を用いた特図ゲームを優先して実行してもよいし、第2特図を用いた特図ゲームを優先して実行してもよい。このように、保留記憶数が多い方に対応する特別図柄を用いた特図ゲームを優先して実行することで、無効な始動入賞の発生を低減することができる。
ステップS232の処理に続いて、例えば合計保留記憶数カウント値を1減算することなどにより、合計保留記憶数を1減算するように更新するとともに、所定の始動データ記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「8」に対応するエントリ)に記憶された始動データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる(ステップS233)。そして、ステップS232にて読み出した始動データが「第1」と「第2」のいずれであるかを判定する(ステップS234)。
ステップS234にて始動データが「第1」であると判定された場合には(ステップS234;第1)、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始する第1開始条件が成立したことに対応して、RAM507に記憶される変動特図指定バッファ値を「1」に設定する(ステップS235)。他方、ステップS234にて始動データが「第2」であると判定された場合には(ステップS234;第2)、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始する第2開始条件が成立したことに対応して、変動特図指定バッファ値を「2」に設定する(ステップS236)。
ステップS235、S236の処理のいずれかを実行した後には、ステップS232にて読み出した始動データに応じた特図保留記憶部から、保留データを読み出す(ステップS237)。例えば、始動データが「第1」である場合には、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」と関連付けて記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データと、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データとを、それぞれ読み出す。これに対して、始動データが「第2」である場合には、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」と関連付けて記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データと、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データとを、それぞれ読み出す。
ステップS237の処理に続いて、始動データに応じた保留記憶数カウント値を1減算するとともに、始動データに応じた特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された保留データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる(ステップS238)。例えば、始動データが「第1」である場合には、第1保留記憶数カウント値を1減算するとともに、第1特図保留記憶部591Aにおける保留データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる。これに対して、始動データが「第2」である場合には、第2保留記憶数カウント値を1減算するとともに、第2特図保留記憶部591Bにおける保留データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる。
この後、可変表示結果を「大当り」とするか否かや「小当り」とするか否かを判定するための使用テーブルとして、始動データに応じた特図表示結果判定テーブルを選択してセットする(ステップS239)。例えば、始動データが「第1」であれば図17(A)に示す第1特図表示結果判定テーブル130Aを使用テーブルとしてセットする一方で、始動データが「第2」であれば図17(B)に示す第2特図表示結果判定テーブル130Bを使用テーブルとしてセットする。CPU505は、こうしてセットされた特図表示結果判定テーブルを参照することにより、ステップS237にて読み出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが、大当り判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS240)。
図17は、ROM506に記憶される特図表示結果判定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、特図表示結果判定テーブルとして、図17(A)に示す第1特図表示結果判定テーブル130Aと、図17(B)に示す第2特図表示結果判定テーブル130Bとが、予め用意されている。第1特図表示結果判定テーブル130Aは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて判定するために参照されるテーブルである。第2特図表示結果判定テーブル130Bは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて判定するために参照されるテーブルである。
第1特図表示結果判定テーブル130Aでは、RAM507に設けられた確変フラグがオフであるかオンであるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1が、大当り判定値データや小当り判定値データ、ハズレ判定値データと対応付けられるように、割り振られている。第2特図表示結果判定テーブル130Bでは、確変フラグがオフであるかオンであるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1が、大当り判定値データやハズレ判定値データと対応付けられるように、割り振られている。第1特図表示結果判定テーブル130Aや第2特別図柄表示結果判定テーブル130Bにおいて特図表示結果判定用の乱数値MR1を示すテーブルデータは、大当り遊技状態に制御するか否かの判定結果に割り振られる判定用データとなっている。そして、第1特図表示結果判定テーブル130Aと第2特図表示結果判定テーブル130Bのそれぞれでは、確変フラグがオンであるときには、確変フラグがオフであるときに比べて多くの乱数値MR1が、大当り決定値データに割り振られている。ここで、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態であるときには、確変フラグがオンとなる。その一方で、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や時短状態であるときには、確変フラグがオフとなる。これにより、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態であるときには、通常状態や時短状態であるときに比べて、可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると判定される確率が高くなる。すなわち、第1特図表示結果判定テーブル130Aと第2特図表示結果判定テーブル130Bのそれぞれでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると判定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの判定結果に割り振られている。
また、図17(A)に示す第1特図表示結果判定テーブル130Aの設定例では、特図表示結果判定用の乱数値MR1のうち、所定範囲の値(「30000」〜「30099」)が小当り判定値データと対応付けられるように割り振られている。これに対して、図17(B)に示す第2特図表示結果判定テーブル130Bの設定例では、特図表示結果判定用の乱数値MR1が小当り判定値データとは対応付けられないように割り振られている。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて可変表示結果の判定を行う場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて可変表示結果の判定を行う場合とで、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると判定される割合を、異ならせることができる。なお、第2特図表示結果判定テーブル130Bにおいても、特図表示結果判定用の乱数値MR1のうち、第1特図表示結果判定テーブル130Aにおける設定とは異なる所定範囲の値が、小当り判定値データと対応付けられるように割り振られていてもよい。あるいは、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに関わりなく、共通の特図表示結果判定テーブルを参照して、可変表示結果の判定を行うようにしてもよい。
ステップS240にて乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致した場合には(ステップS240;Yes)、RAM507に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図18に示す大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS242)。そして、ステップS237にて読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づき、ステップS242にてセットした大当り種別決定テーブル131を参照することにより、大当り種別を、「通常」、「確変」、「突確」という複数種類のうち、いずれかに決定する(ステップS243)。なお、ステップS236の処理で変動特図指定バッファ値を「2」に設定した場合には、大当り種別決定テーブル131にて「突確」の大当り種別に対して大当り種別決定用の乱数値MR2が割り当てられていないことから、大当り種別が「突確」に決定されることはない。こうしてステップS243にて決定された大当り種別に対応して、大当り種別バッファ値を、「00」〜「02」のいずれかに設定する(ステップS244)。
図18は、ROM506に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131では、RAM507に設けられた変動特図指定バッファの値(変動特図指定バッファ値)が「1」であるか「2」であるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2が、「通常」、「確変」、「突確」といった複数種類の大当り種別と対応付けられるように、割り振られている。ここで、変動特図指定バッファ値は、第1開始条件の成立により第1特別図柄表示装置4Aにて第1特図を用いた特図ゲームを開始するときに「1」が設定される一方で、第2開始条件の成立により第2特別図柄表示装置4Bにて第2特図を用いた特図ゲームを開始するときに「2」が設定される。また、大当り種別決定テーブル131は、RAM507に設けられた大当り種別バッファの値(大当り種別バッファ値)を、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づいて決定された大当り種別に対応して、「0」〜「2」のいずれかに設定するためのテーブルデータ(設定用データ)を含んでいる。
図18に示す大当り種別決定テーブル131の設定例では、変動特図指定バッファ値が「1」であるか「2」であるかに応じて、「突確」の大当り種別に対する大当り種別決定用の乱数値MR2の割り振りが異なっている。すなわち、変動特図指定バッファ値が「1」である場合には、大当り種別決定用の乱数値MR2のうち「82」〜「99」の範囲の値が「突確」の大当り種別に割り振られる一方で、変動特図指定バッファ値が「2」である場合には、「突確」の大当り種別に対して大当り種別決定用の乱数値MR2が割り振られていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別を「突確」に決定する割合を、異ならせることができる。なお、変動特図指定バッファ値が「2」である場合にも、大当り種別決定用の乱数値MR2のうち、変動特図指定バッファ値が「1」である場合とは異なる所定範囲の値が、「突確」の大当り種別に対して割り振られるようにしてもよい。一例として、変動特図指定バッファ値が「2」である場合には、大当り種別決定用の乱数値MR2のうち、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に比べて少ない個数の値が「突確」の大当り種別に対して割り振られるように設定すれば、第2開始条件が成立したときには、第1開始条件が成立したときに比べて、「突確」の大当り種別に決定される割合を低減することができる。
ステップS240にて乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致しない場合には(ステップS240;No)、ステップS237にて読み出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが、ハズレ判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS245)。このとき、ハズレ判定値データと合致しなければ(ステップS245;No)、小当り判定値データに合致するものとして、小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS246)。
ステップS244とステップS246の処理のいずれかを実行した後には、可変表示結果の判定結果や大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS247)。一例として、ステップS245にて乱数値MR1を示す数値データがハズレ判定値データと合致する場合には、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の事前判定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。その一方で、ステップS240にて乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致した場合には、ステップS243における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「通常」とする決定結果に応じて、通常大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「確変」とする決定結果に応じて、確変大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。さらに、大当り種別を「突確」とする決定結果に応じて、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。さらに、ステップS245にて乱数値MR1を示す数値データがハズレ判定値データと合致しない場合には、可変表示結果を「小当り」とする旨の事前判定結果に対応して、小当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS247にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS248)、特別図柄通常処理を終了する。また、ステップS231にて合計保留記憶数が「0」である場合には(ステップS231;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS249)、特別図柄通常処理を終了する。
以上説明したように、本実施の形態によるパチンコ遊技機1によれば、入力ポートバッファB0Iには、入力ポートIP0の各ビットの入力状態を特定可能な入力ポートデータB0I0〜入力ポートデータB0I5(第1入力状態データ)に加え、第1入力状態データが記憶されていないビット番号[6]及び[7]の領域に、PIP510の入力ポートP1及びP0における入力状態をそれぞれ特定可能な入力ポートデータB0I6及び入力ポートデータB0I7(第2入力状態データ)が記憶されている。そして、スイッチ処理では、入力ポートバッファB0Iに格納されている入力ポートデータB0I0〜入力ポートデータB0I7とのそれぞれが共通の論理値“1”と合致しているか否かを判定することにより、入力ポートIP0の各ビットにおける入賞検出信号の入力状態と、PIP510の入力ポートP1及びP0における入賞検出信号の入力状態と、が変化したか否かを判定する。これにより、第1入力状態データと第2入力状態データとを同一の記憶手段である入力ポートバッファB0Iに記憶させて、スイッチ処理といった共通処理を実行することができるため、記憶領域の増大を防止することができる。
加えて、入力ポートデータB0I0〜入力ポートデータB0I5(第1入力状態データ)と、入力ポートデータB0I6及び入力ポートデータB0I7(第2入力状態データ)と、のそれぞれが共通の論理値“1”と合致しているか否かを判定することにより、入力ポートIP0の各ビットとPIP510の入力ポートP0及びP1とのそれぞれの入力状態が変化したか否かを判定することができるため、処理を簡素化することができる。
また、乱数値レジスタ559Aは、PIP510の入力ポートP0における入力状態が変化したことに応答して、乱数生成回路553から出力されたカウント値順列RCNに含まれる数値データをラッチして乱数値として記憶する。一方、乱数値レジスタ559Bは、PIP510の入力ポートP1における入力状態が変化したことに応答して、乱数生成回路553から出力されたカウント値順列RCNに含まれる数値データをラッチして乱数値として記憶する。このように、PIP510の入力ポートP0及びP1における入力状態が変化したときには、入力ポートIP0の各ビットの入力状態が変化したときには実行されることのない乱数値のラッチという特別処理が実行される。また、PIP510の入力ポートP0及びP1を乱数値のラッチ用とすることができるため、ノイズなど他からの影響をより厳密に排除することができる。
そして、ステップS110の特別図柄通常処理では、乱数値レジスタ559Aと乱数値レジスタ559Bとのいずれかに記憶されている特図表示結果判定用の乱数値MR1を示すに基づいて、同一の抽選として、特別図柄や飾り図柄、色図柄などの可変表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かの判定が行われる。これにより、PIP510の入力ポートP0及びP1のうち、いずれの入力ポートにおける入力状態が変化したか否かに応じて、異なる乱数値レジスタが用いられるため、入力ポートに応じた抽選(可変表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かの判定)を行うことができ、公平性を担保することができる。
また、PIP510は、シリアル通信回路511が使用するチャネル受信端子と兼用される入力ポートP5を備えている。このように、PIP510が外部とシリアル通信を行う入力ポートP5を備えることにより、外部とのシリアル通信が可能となる。
また、電源投入時に共通処理として、入力ポートバッファB0Iに格納されている入力ポートデータB0I0〜入力ポートデータB0I7を初期化する初期化処理が実行される。これにより、入力ポートデータB0I0〜入力ポートデータB0I5(第1入力状態データ)と、入力ポートデータB0I6及び入力ポートデータB0I7(第2入力状態データ)と、を一括して初期化することができる。
なお、この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。
上記実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部に設けられた乱数用クロック生成回路112により、制御用クロック生成回路111で生成される制御用クロックCCLKの発振周波数とは異なる発振周波数を有する乱数用クロックRCLKを生成して、乱数回路509に供給するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU505に供給されるクロック信号と、乱数回路509に供給されるクロック信号とが、共通のクロック生成回路に含まれる1つの発振器により生成された発振信号を用いて、生成されるようにしてもよい。この場合には、例えば乱数用クロックRCLKと制御用クロックCCLKをそれぞれ生成するための分周器などを設け、ラッチ用クロックRC0、RC1、RC2と制御用クロックCCLKあるいは内部システムクロックSCLKとの同期が生じにくくなるように、各分周器における分周比などを設定すればよい。制御用クロック生成回路111と乱数用クロック生成回路112とは、その全部又は一部が、遊技制御用マイクロコンピュータ100の内部に設けられてもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部に設けられてもよい。
上記実施の形態では、乱数回路509が乱数用クロック生成回路112により生成された乱数用クロックRCLKの供給を受け、クロック用フリップフロップ552により、乱数更新クロックRGKとラッチ用クロックRC0とを生成するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば乱数用クロック生成回路112といった、乱数回路509の外部において、乱数更新クロックRGKやラッチ用クロックRC0となる発振信号が生成されるようにしてもよい。あるいは、乱数回路509の内部にて、乱数更新クロックRGKを生成するための回路と、ラッチ用クロックRC0を生成するための回路とを、別個に設けるようにしてもよい。一例として、クロック用フリップフロップ552と同様のフリップフロップにより乱数更新クロックRGKを生成する一方で、乱数更新クロックRGKの信号状態を反転させる反転回路を設け、その反転回路から出力される信号を、ラッチ用クロックRC0として用いるようにしてもよい。
上記実施の形態では、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データを示す数値データといった、主基板11で用いられる乱数値を設定する際に、ソフトウェアによる加工を行うものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば演出制御基板12といった、サブ側の制御基板で用いられる乱数値を設定する際にも、ソフトウェアによる加工を行ってもよい。一例として、演出制御基板12に搭載された演出制御用マイクロコンピュータ120のCPUが、飾り図柄の可変表示における確定飾り図柄となる最終停止図柄を決定するために用いる乱数値や、予告演出を実行するか否かを決定するために用いる乱数値などについて、ソフトウェアによる加工を行って設定するようにしてもよい。
上記実施の形態では、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口と、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口とが、複数の始動領域として設けられるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば3個以上といった複数の始動領域が設けられるものであってもよい。この場合、各始動領域にて遊技球の始動入賞が検出されたことに基づき、互いに異なる特別図柄を用いた特図ゲームを実行するための始動条件が成立するようにしてもよい。あるいは、例えば3個以上の始動領域のうちで、一部(少なくとも2個)の始動領域にて遊技球の始動入賞が検出されたことに基づき、同一の特別図柄を用いた特図ゲームを実行するための始動条件が成立するようにしてもよい。また、複数の始動領域のうち、いずれの始動領域にて遊技球の始動入賞が検出された場合でも、共通する1個(あるいは1組)の特別図柄を用いた特図ゲームを実行するための始動条件が成立するようにしてもよい。この場合には、複数の始動領域において遊技球の始動入賞が検出された順番と同一の順番で、特図ゲームを開始するための開始条件が成立するようにしてもよい。あるいは、複数の始動領域に優先順位を付け、優先順位が高い始動領域にて遊技球の始動入賞が検出されたことに基づく特図ゲームを開始するための開始条件を、優先順位が低い始動領域にて遊技球の始動入賞が検出されたことに基づく開始条件よりも、優先的に成立させるようにしてもよい。
上記実施の形態では、図13に示すステップS111の変動パターン設定処理として、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに関わりなく、図59のフローチャートに示すような処理が実行されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、第1開始条件が成立した場合と第2開始条件が成立した場合とでは、互いに異なる処理を実行して、変動パターン種別を複数種類のいずれとするかの決定や、変動パターンを複数種類のいずれとするかの決定を行うようにしてもよい。この場合、変動パターン種別を決定するための処理や、変動パターンを決定するための処理は、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに応じて異ならせる一方で、変動パターン種別決定用の乱数値SR4を示す数値データや、変動パターン決定用の乱数値SR5を示す数値データとしては、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに関わりなく、共通の数値データを用いるようにすればよい。
また、飾り図柄をリーチ表示状態で導出表示するか否かの判定処理についても、第1開始条件が成立した場合と第2開始条件が成立した場合とでは、互いに異なる処理が実行されるようにしてもよい。さらに、例えば上記実施の形態において図16に示したステップS243のような処理に代えて、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する処理として、第1開始条件が成立した場合と第2開始条件が成立した場合とで互いに異なる処理が実行されるようにしてもよい。この場合、大当り種別を決定するための処理は、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに応じて異ならせる一方で、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データとしては、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに関わりなく、共通の数値データを用いるようにすればよい。
上記実施の形態では、可変表示結果が「小当り」となったことに基づいて小当り遊技状態に制御され、小当り遊技状態が終了した後には、遊技状態の変更が行われない。その一方で、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別が「突確」となったことに基づいて2ラウンド大当り状態に制御され、2ラウンド大当り状態が終了した後には、確変状態に制御されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、大当り種別が「突確」となる場合や可変表示結果が「小当り」となる場合に代えて、あるいは、これらの場合に加えて、「突然時短」や「突然通常」となる場合を設けるようにしてもよい。一例として、「突然時短」と「突然通常」は、可変表示結果が「大当り」となる場合における大当り種別に含まれるものとする。この場合、大当り種別決定テーブル131は、変動特図指定バッファ値に応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2を、「突然時短」や「突然通常」の大当り種別に割り当てるテーブルデータが含まれるように構成されればよい。そして、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別が「突然時短」となるときには、大当り種別が「突確」の場合と同様にして2ラウンド大当り状態に制御され、2ラウンド大当り状態が終了した後には、大当り種別が「突確」の場合とは異なり時短状態に制御される。他方、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別が「突然通常」となるときには、大当り種別が「突確」の場合と同様にして2ラウンド大当り状態に制御され、2ラウンド大当り状態が終了した後には、大当り種別が「突確」の場合とは異なり通常状態に制御される。これにより、2ラウンド大当り状態の終了後に制御される遊技状態に対する遊技者の期待感を高め、遊技興趣を向上させることができる。
このような「突然時短」や「突然通常」を設ける場合には、「突然時短」及び「突然通常」以外である場合とは異なる変動パターン種別や変動パターンに決定するようにしてもよい。これにより、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」であることにより2ラウンド大当り状態に制御されるにもかかわらず、15ラウンド大当り状態に制御される場合と同様の演出動作が行われて遊技者に不信感を与えてしまうことを防止できる。また、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」となる場合には、可変表示結果が「小当り」となる場合、あるいは、大当り種別が「突確」となる場合と、共通の変動パターン種別に決定可能としてもよい。これにより、変動パターンを決定する際には、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」となる場合であるか、可変表示結果が「小当り」となる場合あるいは大当り種別が「突確」となる場合であるかに関わりなく、共通の変動パターン決定テーブルを用いることができ、データ容量の削減を図ることができる。
上記実施の形態では、可変表示結果が「大当り」となったことに基づく大当り遊技状態が終了した後に、確変状態や時短状態といった遊技状態に制御できるものとして説明した。そして、確変状態や時短状態では、第2始動入賞口に遊技球が進入する可能性を高めて第2始動条件が成立しやすくなることで遊技者にとって有利となる制御が行われるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば確変状態には、継続して確変制御が行われるとともに、第2始動入賞口に遊技球が進入する可能性を高める有利開放制御が行われる高確高ベース状態と、確変制御は行われるが有利開放制御は行われない高確低ベース状態とが含まれるようにしてもよい。また、時短状態には、特図変動時間が短縮されるとともに有利開放制御が行われる低確高ベース状態と、特図変動時間は短縮されるが有利開放制御は行われない低確低ベース状態とが含まれるようにしてもよい。一例として、大当り種別が「確変」、「突確」のいずれであるかに対応して、大当り遊技状態の終了後に、高確高ベース状態と高確低ベース状態のいずれかに制御されるようにしてもよい。他の一例として、大当り種別が「確変」、「突確」のいずれであるかに応じて、大当り遊技状態の終了後に高確高ベース状態と高確低ベース状態のいずれかに制御される割合を、互いに異ならせるようにしてもよい。
上記実施の形態では、画像表示装置5の表示領域において、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが設けられ、各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて1個の飾り図柄が停止表示されることで、予め定められた1個の有効ライン上に最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて「上段」、「中段」、「下段」の3カ所に飾り図柄を停止表示可能とし、5個あるいは8個の有効ライン上に最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるようにしてもよい。
上記実施の形態では、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bを備えたパチンコ遊技機1について説明したが、1つの特別図柄表示装置が設けられたパチンコ遊技機にも本発明の一部を適用することができる。この場合には、例えば図4に示す乱数回路509が備えるラッチ用フリップフロップ557B、乱数値レジスタ559Bの組合せを不使用とする一方、セキュリティ時間をシステムリセット毎に所定の時間範囲で変化させたり、セキュリティ時間を固定時間に加えて予め選択可能な複数の延長時間のいずれかに設定したりすることができればよい。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
[実施の形態2]
本発明の実施形態2について、図面を参照して説明する。
まず、本実施形態に係るスロットマシン1001の概要について説明する。本実施形態に係るスロットマシン1001は、前面扉1001bと、筐体1001aと、から構成されている。
スロットマシン1001は、図19に示すように、前面扉1001bから透視窓1003を介して円筒型の左リール1002L、中リール1002C、右リール1002Rを視認することができるように構成されており、リールパネル1001cの中央に配置される透視窓1003の周囲に、メダルを投入するメダル投入部1004と、最大の賭数を設定するMAXBETスイッチ1006と、ゲームを開始させるスタートスイッチ1007と、各リールを停止させる左ストップスイッチ1008L、中ストップスイッチ1008C、右ストップスイッチ1008Rと、遊技に係る情報を表示する遊技用表示部1013と、を備えている。
また、スロットマシン1001は、前面扉1001bの上部に液晶表示器1051を備え、下部にスピーカ1053、1054と、メダル払出口1009と、スロットマシン1001のタイトル(機種名)や配当表等が印刷された下部パネル1dと、を備えている。なお、配当表とは、後述する役の構成と役に応じたメダル払い出し枚数等を関連付けて示す表であり、リールパネル1001c等に印刷されていても良く、待機状態において液晶表示器1051によって表示されても良い。
遊技者がスロットマシン1001でゲームを開始する場合、一般的には、メダル投入部1004に所定の枚数のメダル(通常は3枚以上)を投入し、またはMAXBETスイッチ1006を操作して所定の賭数(通常は最大賭数である3枚)を設定する。賭数が設定されると、スタートスイッチ1007が有効になり、スロットマシン1001はゲーム開始可能な状態になる。ゲーム開始可能な状態で遊技者がスタートスイッチ1007を操作すると、各リール(左リール102L、中リール102C、右リール102R)が回転を開始する。この状態で遊技者がいずれかのストップスイッチ1008L、1008C、1008Rを操作して各リールの回転を停止させることで、透視窓1003を介して表示結果が導出表示される。
各リールの回転が停止することでゲームが終了し、予め決められた図柄の組み合わせが表示結果(役)として導出されている(揃っている)場合、その役に対応した入賞が発生する。入賞に応じたメダルの払い出しが枚数を記憶すると、記憶できるメダル枚数の最大値(通常50枚)以上となる場合、メダル払出口1009から最大値を超えた分のメダルが払い出される。遊技状態の移行を伴う役の入賞が発生した場合、その役に応じて遊技状態が移行する。いずれの役の入賞も発生しなかった場合、遊技者は再度MAXBETスイッチ1006を操作し、又は再度メダル投入部1004にメダルを投入し、次のゲームを開始する。
なお、遊技者が遊技を終了する際に記憶されているメダル数が残っている場合、遊技者が精算スイッチ1010を操作することで、記憶されているメダル数がメダル払出口9から払い出される。
以上がスロットマシン1001の概要である。
次に、スロットマシン1001の詳細な構成について説明する。
遊技用表示部1013には、クレジットが表示されるクレジット表示器1011と、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器1012と、賭数が1つ設定されている旨を点灯により報知する1BETLED1014と、賭数が2つ設定されている旨を点灯により報知する2BETLED1015と、賭数が3つ設定されている旨を点灯により報知する3BETLED1016と、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED1017と、スタートスイッチ1007の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED1018と、ウェイト状態中である旨を点灯により報知するウェイト中LED1019と、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED1020と、が設けられている。なお、ウェイト状態とは、前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態のことであり、本実施形態では約4.1秒である。
また、「クレジット」とは、スロットマシン1001に記憶された(投入された)メダル数のうち、賭数を差し引いたメダル数のことを意味している。本実施形態では、賭数が設定されていない状態においてメダルが投入されると、自動的に投入されたメダル数が賭数として設定される。
例えば、メダルが投入されていない状態において、遊技者がメダル投入部1004にメダルを1枚投入すると、賭数は1に設定され、1BETLED1014が点灯する。次に、遊技者がメダル投入部1004にメダルを1枚投入すると、賭数は2に設定され、2BETLED1015が点灯する。さらに遊技者がメダル投入部1004にメダルを1枚投入すると、賭数は最大である3に設定され、3BETLED1016、スタート有効LED1018が点灯する。この状態において、スロットマシン1001に投入されたメダル数は3枚であるが、その3枚は全て賭数として設定されているため、クレジット表示器1011には「0」が表示される。この状態でさらに遊技者がメダル投入部1004にメダルを1枚投入すると、最大賭数は3であるため、クレジットとしてクレジット表示器1011に「1」が表示される。なお、本実施形態では、クレジットの上限は50(枚)とする。
スロットマシン1001の前面扉1001bは施錠部1001eにより施錠することができ、ゲームを開始する際は施錠されていることが一般的である。スロットマシン1001の前面扉1001bは、施錠部1001eに鍵を差し込み、時計周り方向に回転操作することで開放することができる。
スロットマシン1001は、図20に示すように、内部に可動表示装置1002と、電源ボックス1100と、ホッパーユニット1034と、を備えている。
可動表示装置1002は、上述の各リール1002L、1002C、1002Rと、各リール1002L、1002C、1002Rに対応したリールモータ1032L、1032C、1032Rと、から構成されている。これらのリールモータ1032L、1032C、1032Rが各リール1002L、1002C、1002Rを回転させることで、透視窓1003を介して複数種類の図柄が連続的に表示されることとなる。
また、可動表示装置1002には、後述するリールLED1055が設けられており、リールLED1055によって各リール1002L、1002C、1002Rの各図柄を独立して照射することができ、これによりリールの視認性を向上することができる。
電源ボックス1100には、設定を変更する設定キースイッチ1037と、通常時にはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更する際には後述する内部抽選の当選確率の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ1038と、電源のオンオフをする電源スイッチ1039と、が設けられている。
なお、本実施形態では、スロットマシン1001は、設定値に応じてメダル払出率(所謂、機械割)の期待値が異なる。ここで、メダル払出率とは、投入したメダル数に対する払い出されたメダル数の割合である。例えば、メダルを1000枚投入し、1000枚分のゲームが終了した際に1100枚のメダルが払い出されていた場合、メダル払出率は110%となる。当然、投入したメダル数よりも払い出されたメダル数が多い方(メダル払出率が100%以上)が遊技者にとって有利な状態であるということとなる。
設定値は、1、2、3、4、5、6の値から設定することが可能であり、値が高い設定値ほどメダル払出率も高くなる。すなわち、設定値が高い値(例えば、4、5、6)に設定されているスロットマシン1001は、遊技者にとって有利度が高く、設定値が低い値(例えば、1、2、3)に設定されているスロットマシン1は、有利度が低い。なお、設定値は1、3、6や、1、4、H(High)等の3段階や、1〜7の7段階で設定しても良く、6段階に限定する必要はない。
上述の設定値を変更するには、設定キースイッチ1037に専用のキーを差し込んでオン状態とした後に電源スイッチ1039を操作して、スロットマシン1001の電源を投入する必要がある。上述のようにしてスロットマシン1001の電源を投入すると、前面扉1001bに設けられている設定値表示器1024に内部の記憶装置から読み出された設定値が表示される。次に、リセット/設定スイッチ1038を操作すると、設定値表示器1024に表示される設定値が1ずつ加算される(設定値6の次は1に戻る)。所望の設定値までリセット/設定スイッチ1038を操作した後、スタートスイッチ1007が操作されると、その設定値が内部の記憶装置に記憶され、遊技可能状態に移行する。
設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ1037に専用のキーを差し込んでオン状態とすれば良い。設定キースイッチ1037専用のキーを差し込んでオン状態にすることで、設定値表示器1024に内部の記憶装置から取得された設定値が表示される。この状態においては、ゲームを開始することができず、設定キースイッチ1037に専用のキーを差し込んでオフ状態とすることでゲームの開始が可能となる。
ホッパーユニット1034は、メダル投入部1004から投入されたメダルを貯留するホッパータンク1034aと、ホッパータンク1034aに貯留されたメダルをメダル払出口1009より払い出すためのホッパーモータ1034bと、ホッパーモータ1034bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cと、から構成されている。
また、ホッパータンク1034aから溢れたメダルを貯留するオーバーフロータンク1035がホッパータンク1034aと隣接して設けられている。オーバーフロータンク1035の内部には、貯留された所定の数のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ1035aが設けられている。満タンセンサ1035aは、導電部材がオーバーフロータンク1035内に貯留されたメダルに接触して導電することで、内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわち、オーバーフロータンク1035が満杯状態となったことを検出することができる。
また、スロットマシン1001は、内部に外部出力基板2000を備えており、外部出力基板2000から外部装置に信号を出力する。
各リール(左リール1002L、中リール1002C、右リール1002R)には、複数種類の図柄が配列されており、遊技者は、透視窓1003を介して、各リール上で縦に3つずつの図柄、すなわち、3×3の図柄を視認することができる。なお、視認することができる図柄数は、これに限られず、各リールで少なくとも一つ以上の図柄を視認することができれば良い。
各リール1002L、1002C、1002Rの外周部には、図21に示すように、「黒7」、「網7」、「白7」、「BAR」、「リプレイ」、「ベル」、「オレンジ」、「スイカ」、「チェリー」といった互いに識別可能な複数種類の図柄がそれぞれ所定の順序で合計21個ずつ描かれている。
なお、上述の複数種類の図柄は図21では平面上で表しているが、上述の通り、実際には各リールは円筒型であるため、20番目の図柄の次には0番目の図柄が配置されていることとなる。また、上述の複数の図柄の配列及び種類は一例であり、任意に設定することができる。
以下の説明において、N番の図柄からN+M番の図柄の部分について説明する場合、「Mコマ」と表現する。すなわち、例えば左リール1002Lの10番の「黒7」から5コマ以内、と表現した場合、左リール1002Lの10番の「黒7」から15番の「リプレイ」までの図柄を意味する。
各リール1002L、1002C、1002Rは、それぞれ対応して配置されたリールモータ1032L、1032C、1032Rによって反時計回り(図19は図面上部から下部に向かう方向)に回転し、これにより透視窓1003を介して複数種類の図柄が連続的に表示されることとなる。本実施形態では、各リール1002L、1002C、1002Rは、対応して配置されたストップスイッチ1008L、1008C、1008Rが操作されてから最大190ms遅延して回転を停止する。リールが停止するまでの遅延時間はこれに限られず、ゲーム性を向上するために190ms以上遅延して回転を停止しても良い。
なお、各リール1002L、1002C、1002Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄数)=1680コマ分の図柄を変動させる。このため、各リール1002L、1002C、1002Rは、190msの間で最大で4コマの図柄を引き込むことができる。すなわち、ストップスイッチ1008L、1008C、1008Rが操作された際に停止する図柄は、ストップスイッチ1008L、1008C、1008Rが操作された際に表示されていた図柄から4コマ先にある図柄(合計5コマ分の図柄)のうちのいずれかである。
例えば、左リール1002Lの10番の「黒7」が透視窓1003上に表示された際にストップスイッチ1008Lが操作された場合、左リール1002Lには、左リール1002Lの10番の「黒7」から15番の「リプレイ」までのいずれかの図柄が停止することとなる。
このため、例えば、ストップスイッチ1008L、1008C、1008Rのいずれかが操作された際に、そのストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とすると、停止するリールは、基準の図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができる。よって、リール1002L、1002C、1002Rは、それぞれストップスイッチ1008L、1008C、1008Rのうちいずれかが操作された際、そのストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ラインに表示させることができる。
スロットマシン1001は、詳細には、図22に示すように、遊技状態を制御する遊技制御基板1040と、遊技状態に応じた演出を制御する演出制御基板1090と、電気部品の駆動電源を生成する電源基板1101と、から構成されている。
電源基板1101は、外部からAC100Vの電源が供給され、このAC100Vの電源からスロットマシン1001を構成する各種電気部品の駆動に必要な直流電圧を生成する。生成された直流電圧は、遊技制御基板1040に供給され、遊技制御基板1040を介して演出制御基板1090にも供給される。
また、メイン制御部1041からサブ制御部1091へコマンドを送信するコマンド伝送ラインと、遊技制御基板1040から演出制御基板1090に対して電源を供給する電源供給ラインとは、一系統のケーブル及びコネクタを介して接続されている。演出制御基板1090側の各部は、上述のコマンド伝送ライン及び電源供給ラインと各基板とを接続するコネクタ同士が全て接続されている場合に動作可能となり、コマンド伝送ラインが演出制御基板1090に接続されている状態でなければ、電源が供給されず動作できない。すなわち、演出制御基板1090は、コマンド伝送と電源供給ラインが両方接続されて初めて動作可能となる。
また、遊技制御基板1040は遊技に係る処理を実行するため、セキュリティ上、外部からアクセスできない構成とすることが好ましい。このため、遊技制御基板1040と演出制御基板1090は、一方向通信であり、遊技制御基板1040から演出制御基板1090への通信は許容されるが、演出制御基板1090から遊技制御基板1040への通信は許容されない。
電源基板1101には、上述のホッパーモータ1034bと、払出センサ1034cと、設定キースイッチ1037と、満タンセンサ1035aと、リセット/設定スイッチ1038と、電源スイッチ1039と、が接続されている。
遊技制御基板1040には、MAXBETスイッチ1006と、スタートスイッチ1007と、各ストップスイッチ1008L、1008C、1008Rと、精算スイッチ1010と、リセットスイッチ1023と、ドア開放検出スイッチ1025と、打止スイッチ1036aと、自動精算スイッチ1036bと、各リールセンサ1033L、1033C、1033Rと、が接続され、これらの接続された各種スイッチの検出信号が入力される。また、遊技制御基板1040には、電源基板1101を介して、払出センサ1034cと、満タンセンサ1035aと、設定キースイッチ1037と、リセット/設定スイッチ1038と、が接続されており、これらの接続されたスイッチ等の検出信号も入力される。
また、遊技制御基板1040には、クレジット表示器1011と、遊技補助表示器1012と、1〜3BETLED1014〜1016と、投入要求LED1017と、スタート有効LED1018と、ウェイト中LED1019と、リプレイ中LED1020と、BETスイッチ有効LED1021と、左、中、右停止有効LED1022L、1022C、1022Rと、設定値表示器1024と、流路切替ソレノイド1030と、リールモータ1032L、1032C、1032Rと、が接続され、これらの接続された電気部品は、後述する遊技制御用マイクロコンピュータ1041の制御に基づいて駆動する。また、遊技制御基板1040には、電源基板1101を介して、ホッパーモータ1034bが接続されており、この電気部品も、後述する遊技制御用マイクロコンピュータ1041の制御に基づいて駆動する。
なお、リセットスイッチ1023は所定のキー操作によりエラー状態や打止状態を解除し、設定値表示器1024は設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値を表示し、打止スイッチ1036aは打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択し、自動精算スイッチ1036bはビッグボーナス(通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態)終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択し、流路切替ソレノイド1030はメダル投入部1004から投入されたメダルの流路を、筐体1001a内部に設けられた後述のホッパータンク1034a側またはメダル払出口1009側のいずれか一方に選択的に切り替え、ドア開放検出スイッチ1025は前面扉1001bの開放状態を検出する。上述の各部は前面扉1001bの内側に設けられている。
遊技制御基板1040は、遊技制御用マイクロコンピュータ1041と、制御用クロック生成回路1042と、乱数用クロック生成回路1043と、スイッチ検出回路1044と、モータ駆動回路1045と、ソレノイド駆動回路1046と、LED駆動回路1047と、電断検出回路1048と、リセット回路1049と、を備えている。
遊技制御用マイクロコンピュータ1041は、上記実施の形態1における遊技制御用マイクロコンピュータ100と略同一の構成を有しているため、同一の部分についてはその説明を省略し、異なる部分について詳細に説明する。
この実施の形態では、図4に示す乱数回路509が備えるラッチ用フリップフロップ557B及び乱数値レジスタ559Bの組合せを不使用とする。その一方で、PIP510が備える入力ポートP0には、スロットマシンが備えるスタートスイッチ7からの検出信号を入力する。スタートスイッチ7は、複数のリールを回転させることによりゲームを開始するためのスタートレバーに対する操作を検出したときに、オン状態となる検出信号を出力する。
図23は、遊技制御用マイクロコンピュータ1041のPIP510におけるビット割当て例を示している。図23に示す例において、PIP510のビット番号[0]にはスタートスイッチ7からの検出信号が入力され、PIP510のビット番号[3]には停電検出信号が入力される。なお、なお、この実施の形態では、入力ポートP3の外部ノンマスカブル割込み端子としての機能は不使用に設定され、入力端子としての機能のみが使用されている。
図24(A)は、入力ポートレジスタPIの構成例を示している。図24(B)は、入力ポートレジスタPIに格納される入力ポートデータの各ビットにおける設定内容の一例を示している。入力ポートレジスタPIのビット番号[3]に格納される入力ポートデータPI3は、入力ポートP3における電源検出信号の入力状態(オン/オフ)を示している。入力ポートレジスタPIのビット番号[0]に格納される入力ポートデータPI0は、入力ポートP0におけるスタートスイッチ7からの検出信号の入力状態(オン/オフ)を示している。
遊技制御用マイクロコンピュータ1041には、PIP510とは別個に、あるいは、PIP510の一部又は全部を用いた構成として、入力ポートIP0と入力ポートIP1と入力ポートIP2、及び図示せぬ出力ポートが、設けられていてもよい。図25は、入力ポートIP0、入力ポートIP1、入力ポートIP2におけるビット割当て例を示している。
図25(A)は、入力ポートIP0におけるビット割当て例を示している。図25(A)に示す例において、入力ポートIP0のビット番号[0]にはストップスイッチ1008Lからの検出信号が入力され、入力ポートIP0のビット番号[1]にはストップスイッチ1008Cからの検出信号が入力され、入力ポートIP0のビット番号[2]にはストップスイッチ1008Rからの検出信号が入力される。入力ポートIP0のビット番号[3]には清算スイッチ1010からの検出信号が入力され、入力ポートIP0のビット番号[4]にはMAXBETスイッチ1006からの検出信号が入力され、入力ポートIP0のビット番号[5]にはリセット/設定スイッチ1038からの検出信号が入力される。
図25(B)は、入力ポートIP1におけるビット割当て例を示している。図25(B)に示す例において、入力ポートIP1のビット番号[0]〜[2]には、それぞれ、投入メダルセンサ1031からの検出信号が入力される。入力ポートIP1のビット番号[3]、[4]には、それぞれ、払出センサ1034cからの検出信号が入力される。入力ポートIP1のビット番号[5]には設定キースイッチ1037からの検出信号が入力され、入力ポートIP1のビット番号[6]には満タンセンサ1035aからの検出信号が入力される。
図25(C)は、入力ポートIP2におけるビット割当て例を示している。図25(C)に示す例において、入力ポートIP2のビット番号[0]〜[2]には、それぞれ、入力ポートIP0のビット番号[0]にはストップスイッチ1008Lからの検出信号が入力され、入力ポートIP0のビット番号[1]にはストップスイッチ1008Cからの検出信号が入力され、入力ポートIP0のビット番号[2]にはストップスイッチ1008Rからの検出信号が入力される。入力ポートIP0のビット番号[3]には、リセットリセット1023からの検出信号が入力され、入力ポートIP0のビット番号[4]には、ドア開放検出スイッチ1025からの検出信号が入力される。入力ポートIP0のビット番号[5]には、自動精算スイッチ1036bからの検出信号が入力され、入力ポートIP0のビット番号[6]には、打止スイッチ1036aからの検出信号が入力される。
CPU505は、RAM507などを用いて、入力ポートIP0、入力ポートIP1、入力ポートIP2の状態管理等を行う。入力ポートバッファB0I、B1I、B02は、ビット番号のそれぞれに対応して、外部信号の入力状態を示すビット値が格納されるバッファである。
図26(A)は、入力ポートバッファB0Iの構成例を示している。図26(B)は、入力ポートバッファB0Iに格納される入力ポートデータの各ビットにおける設定内容の一例を示している。入力ポートバッファB0Iのビット番号[5]に格納される入力ポートデータB0I5は、入力ポートIP0のビット番号[5]におけるリセット/設定スイッチ1038からの検出信号の入力状態(オン/オフ)を示している。入力ポートバッファB0Iのビット番号[4]に格納される入力ポートデータB0I4は、入力ポートIP0のビット番号[4]におけるMAXBETスイッチ1006からの検出信号の入力状態(オン/オフ)を示している。入力ポートバッファB0Iのビット番号[3]に格納される入力ポートデータB0I3は、入力ポートIP0のビット番号[3]における清算スイッチ1010からの検出信号の入力状態(オン/オフ)を示している。入力ポートバッファB0Iのビット番号[2]に格納される入力ポートデータB0I3は、入力ポートIP0のビット番号[2]におけるストップスイッチ1008Rからの検出信号の入力状態(オン/オフ)を示している。入力ポートバッファB0Iのビット番号[1]に格納される入力ポートデータB0I3は、入力ポートIP0のビット番号[1]におけるストップスイッチ1008Cからの検出信号の入力状態(オン/オフ)を示している。入力ポートバッファB0Iのビット番号[0]に格納される入力ポートデータB0I3は、入力ポートIP0のビット番号[0]におけるストップスイッチ1008Lからの検出信号の入力状態(オン/オフ)を示している。
加えて、この実施の形態では、入力ポートバッファB0Iのビット番号[7]に格納される入力ポートデータB0I7は、PIP510の入力ポートP1におけるスタートスイッチ1007からの検出信号の入力状態(オン/オフ)を示している。すなわち、入力ポートバッファB0Iには、入力ポートIP0の各ビットの入力状態を特定可能な入力ポートデータB0I0〜入力ポートデータB0I5(第1入力状態データ)に加え、第1入力状態データが記憶されていないビット番号[7]の領域に、PIP510の入力ポートP0における入力状態を特定可能な入力ポートデータB0I7(第2入力状態データ)が記憶されている。
図27(A)は、入力ポートバッファB1Iの構成例を示している。図27(B)は、入力ポートバッファB1Iに格納される入力ポートデータの各ビットにおける設定内容の一例を示している。入力ポートバッファB1Iのビット番号[6]に格納される入力ポートデータB1I6は、入力ポートIP1のビット番号[6]における満タンセンサ1035aからの検出信号の入力状態(オン/オフ)を示している。入力ポートバッファB1Iのビット番号[5]に格納される入力ポートデータB1I5は、入力ポートIP1のビット番号[5]における設定キースイッチ37からの検出信号の入力状態(オン/オフ)を示している。入力ポートバッファB1Iのビット番号[4]、[3]に格納される入力ポートデータB1I4及び入力ポートデータB1I3は、それぞれ、入力ポートIP1のビット番号[4]、[3]における払出センサ1034cからの検出信号の入力状態(オン/オフ)を示している。入力ポートバッファB1Iのビット番号[2]〜[0]に格納される入力ポートデータB1I2〜入力ポートデータB1I0は、それぞれ、入力ポートIP1のビット番号[2]〜[0]における投入メダルセンサ31からの検出信号の入力状態(オン/オフ)を示している。
図28(A)は、入力ポートバッファB2Iの構成例を示している。図28(B)は、入力ポートバッファB2Iに格納される入力ポートデータの各ビットにおける設定内容の一例を示している。入力ポートバッファB2Iのビット番号[6]に格納される入力ポートデータB2I6は、入力ポートIP2のビット番号[6]における打止スイッチ1036aからの検出信号の入力状態(オン/オフ)を示している。入力ポートバッファB2Iのビット番号[5]に格納される入力ポートデータB2I5は、入力ポートIP2のビット番号[5]における自動精算スイッチ1036bからの検出信号の入力状態(オン/オフ)を示している。入力ポートバッファB2Iのビット番号[4]に格納される入力ポートデータB2I4は、入力ポートIP2のビット番号[4]におけるドア開放検出スイッチ1025からの検出信号の入力状態(オン/オフ)を示している。入力ポートバッファB2Iのビット番号[3]に格納される入力ポートデータB2I3は、入力ポートIP2のビット番号[3]におけるリセットスイッチ1023からの検出信号の入力状態(オン/オフ)を示している。入力ポートバッファB2Iのビット番号[2]に格納される入力ポートデータB2I2は、入力ポートIP2のビット番号[2]におけるストップスイッチ1008Rからの検出信号の入力状態(オン/オフ)を示している。入力ポートバッファB2Iのビット番号[1]に格納される入力ポートデータB2I1は、入力ポートIP2のビット番号[1]におけるストップスイッチ1008Cからの検出信号の入力状態(オン/オフ)を示している。入力ポートバッファB2Iのビット番号[0]に格納される入力ポートデータB2I0は、入力ポートIP2のビット番号[0]におけるストップスイッチ1008Lからの検出信号の入力状態(オン/オフ)を示している。
制御用クロック生成回路1042は、遊技制御用マイクロコンピュータ1041外部にて、所定周波数の発振信号となる制御用クロックCCLKを生成する。制御用クロック生成回路1042により生成された制御用クロックCCLKは、例えば図22に示すような遊技制御用マイクロコンピュータ1042の制御用外部クロック端子EXCを介してクロック回路502に供給される。乱数用クロック生成回路1043は、遊技制御用マイクロコンピュータ1041の外部にて、制御用クロックCCLKの発振周波数とは異なる所定周波数の発振信号となる乱数用クロックRCLKを生成する。乱数用クロック生成回路1043により生成された乱数用クロックRCLKは、例えば図22に示すような遊技制御用マイクロコンピュータ1041の乱数用外部クロック端子ERCを介して乱数回路509に供給される。一例として、乱数用クロック生成回路1043により生成される乱数用クロックRCLKの発振周波数は、制御用クロック生成回路1042により生成される制御用クロックCCLKの発振周波数以下となるようにすればよい。
スイッチ検出回路1044は、遊技制御基板1040に接続されている各種スイッチから入力された検出信号を受信し、受信した検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ1041に出力する。モータ駆動回路1045は、遊技制御用マイクロコンピュータ1041から出力されたモータ駆動信号を基にリールモータ1032L、1032C、1032R等の各種モータを制御する。ソレノイド駆動回路1046は、遊技制御用マイクロコンピュータ1041から出力されたソレノイド駆動信号を基に流路切替ソレノイド1030を制御する。LED駆動回路1047は、遊技制御用マイクロコンピュータ1041から出力されたLED駆動信号を基に遊技制御基板1040に接続されている各種LEDや表示器を制御する。
電断検出回路1048は、スロットマシン1001に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出した際に、電圧低下の検出を示す電圧低下信号を遊技制御用マイクロコンピュータ1041に出力する。リセット回路1049は、電源投入時または電源遮断時等、電源が不安定な状態において、遊技制御用マイクロコンピュータ1041にシステムリセット信号を出力する。
遊技制御用マイクロコンピュータ1041は、遊技制御基板1040に接続されている各種スイッチ等の検出信号を受信し、受信した検出信号に従って基本処理を実行する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ1041は、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行することもできる。本実施形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ1041は内部にタイマを備え、タイマが満了したこと、すなわち、一定時間(本実施形態では約0.56ms)経過したことに起因してタイマ割込処理(メイン)を実行する。
遊技制御用マイクロコンピュータ1041は、上述の割込処理の実行中に他の割込を禁止するように設定されており、複数の割込が発生した場合には予め設定された順序に従って割込処理を実行する。なお、割込処理の実行中に他の割込要因が発生し、実行中の割込処理が終了してもその割込要因が継続している状態である場合、実行中の割込処理が終了した時点で新たな割込が発生することとなる。
なお、タイマ割込処理の実行間隔Tは、基本処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間が設定されている。すなわち、基本処理が一巡する時間T1とタイマ割込処理(メイン)の実行時間T2との関係は、T1+T2<Tである。このため、遊技制御用マイクロコンピュータ1041は繰り返し基本処理を実行するが、タイマ割込処理(メイン)が実行される間、少なくとも一度は基本処理を実行できることとなる。
演出制御基板1090には、液晶表示器1051と、演出効果LED1052と、スピーカ1053、1054と、演出用スイッチ1056と、リールLED1055と、が接続され、これらの演出装置は、後述するサブ制御部1091の制御によって駆動される。
なお、本実施形態では、演出制御基板1090が備えるサブ制御部1091が、液晶表示器1051、演出効果LED1052、スピーカ1053、1054、リールLED1055、等の演出装置の出力の制御を行う構成とするが、サブ制御部1091とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板1090または他の基板に搭載しても良い。この構成を採用する場合、サブ制御部1091は、遊技制御用マイクロコンピュータ1041からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを求め、出力制御部は、その出力パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。このようにすることで、サブ制御部1091と出力制御部の両方で演出装置の出力制御を行うことができるようになる。
また、本実施形態では、スロットマシン1001は、演出装置として上述の液晶表示器1051、演出効果LED1052、スピーカ1053、1054、演出用スイッチ1056を備える構成であるが、これに限られず、他の演出装置を採用することもでき、また、必ずしも上述の演出装置を備えている必要はない。すなわち、上述の各演出装置は、概ねゲーム性向上のために設けられる装置であり、スロットマシン1001の動作に影響はない。このため、例えば、機械的に駆動する所謂役モノや、擬似的なリール、立体表示可能な液晶表示器等、様々な演出装置を採用することが可能である。ただし、ナビ演出が実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATとする)に演出状態を制御可能なスロットマシン1については、少なくとも上述のナビ演出を実行可能な演出装置を備えている必要がある。
以上が、スロットマシン1001の詳細な構成である。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ1041が実行するゲーム処理の制御内容について説明する。
上述の通り、スロットマシン1001は、一般的に、賭数の設定、スタートスイッチ1007の操作、ストップスイッチ1008L、1008C、1008Rの操作、各リール1002L、1002C、1002Rの停止、メダルの払い出し、とゲームが進行する。このようなゲームの進行状況に合わせて、遊技制御用マイクロコンピュータ1041は、図29に示すようにゲーム処理を実行する。
遊技制御用マイクロコンピュータ1041は、ゲーム処理を開始すると、スイッチ処理(ステップSa0)、BET処理(ステップSa1)、内部抽選処理(ステップSa2)、リール回転処理(ステップSa3)、入賞判定処理(ステップSa4)、払出処理(ステップSa5)、ゲーム終了時処理(ステップSa6)、を順次実行し、ゲーム終了時処理が終了すると、再度BET処理に戻る。
遊技制御用マイクロコンピュータ1041は、ステップSa0におけるスイッチ処理において、スイッチ検出回路1044を介して遊技制御基板1040に接続されている各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する。具体的にステップSa0の処理では、入力ポートバッファB0Iに格納されている入力ポートデータB0I0〜入力ポートデータB0I5及び入力ポートデータB0I7のそれぞれが共通の論理値“0”と合致しているか否かを判定することにより、入力ポートIP0の各ビットにおける検出信号の入力状態と、PIP510の入力ポートP0における検出信号の入力状態と、が変化したか否かを判定する。
遊技制御用マイクロコンピュータ1041は、ステップSa1におけるBET処理では、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定の賭数が設定され、スタートスイッチ1007が操作されるとゲームを開始させる。
遊技制御用マイクロコンピュータ1041は、ステップSa2における内部抽選処理では、上述のスタートスイッチ1007の検出時と同時に乱数回路509から読み出された内部抽選用の乱数値に基づいて抽選を行い、いずれかの役の入賞を許容するか否かを判別し、当選した役の当選フラグをRAM507に設定する。
遊技制御用マイクロコンピュータ1041は、ステップSa3におけるリール回転処理では、各リール2L、2C、2Rを回転させ、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された際に、対応するリールの回転を停止させる。
遊技制御用マイクロコンピュータ1041は、ステップSa4における入賞判定処理では、全てのリール1002L、1002C、1002Rの回転が停止した際に、各リール1002L、1002C、1002Rに導出された表示結果に応じて入賞を発生させるか否かを判別する。
遊技制御用マイクロコンピュータ1041は、ステップSa5における払出処理では、上述の入賞判定処理において入賞を発生させると判別された場合に、その入賞に応じてメダルを払い出す必要がある場合、クレジットの加算やメダルの払い出し等を行う。
遊技制御用マイクロコンピュータ1041は、ステップSa5におけるゲーム終了時処理では、次のゲームに備えて遊技状態を設定する。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ1041は、ゲーム処理では、ゲームの進行に従って必要がある場合は、サブ制御部1091に対するコマンドを生成し、コマンド伝送ラインを介して生成したコマンドをサブ制御部1091に送信する。サブ制御部91は、受信したコマンドに従って各演出装置の制御を行う。
以上が、遊技制御用マイクロコンピュータ1041が実行するゲーム処理の制御内容についての説明である。
以上説明したように、本実施の形態によるスロットマシン1001によれば、入力ポートバッファB0Iには、入力ポートIP0の各ビットの入力状態を特定可能な入力ポートデータB0I0〜入力ポートデータB0I5(第1入力状態データ)に加え、第1入力状態データが記憶されていないビット番号[7]の領域に、PIP510の入力ポートP0における入力状態をそれぞれ特定可能な入力ポートデータB0I7(第2入力状態データ)が記憶されている。そして、スイッチ処理では、入力ポートバッファB0Iに格納されている入力ポートデータB0I0〜入力ポートデータB0I7とのそれぞれが共通の論理値“0”と合致しているか否かを判定することにより、入力ポートIP0の各ビットにおける検出信号の入力状態と、PIP510の入力ポートP0における検出信号の入力状態と、が変化したか否かを判定する。これにより、第1入力状態データと第2入力状態データとを同一の記憶手段である入力ポートバッファB0Iに記憶させて、スイッチ処理といった共通処理を実行することができるため、記憶領域の増大を防止することができる。
なお、この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。
上記実施の形態では、特別役を規定し、遊技者が有利な遊技状態に制御できるスロットマシンについて説明したが、これに限られず、特別役を規定せず、ボーナス状態に移行しないスロットマシンであっても良い。この場合、AT状態に制御可能なスロットマシンであれば良い。つまり、ボーナスを搭載せず、AT、RTのみ搭載するスロットマシンであっても、本発明を適用することができる。
また、上記実施の形態では、遊技制御基盤1040が遊技制御用マイクロコンピュータ1041を備え、演出制御基盤1090がサブ制御部1091を備える構成について説明したが、これに限られず、同一基盤が遊技制御用マイクロコンピュータ1041とサブ制御部1091とを備えていても良い。この構成を採用することで、遊技制御用マイクロコンピュータ1041とサブ制御部1091との通信が容易になり、また、筐体1001aの体積を軽減することができる。
また、スロットマシン1001は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における課題を解決できるように、上記実施形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。例えば、液晶表示器1051や演出用スイッチ1053等はゲーム性を向上するために備える要素であり、必ずしも備えている必要はない。
また、上記実施の形態におけるスロットマシン1001では、遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるものとして説明したが、本願請求項1に係る発明のスロットマシンはこれに限定されるものではなく、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであっても良い。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記実施の形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、本発明のスロットマシンは、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちのいずれか一種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えばメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。すなわち、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンも、本発明のスロットマシンに含まれるものである。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、スロットマシン1に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採用して良い。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採用しても良い。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
1 … パチンコ遊技機
2 … 遊技盤
3 … 遊技機用枠
4A、4B … 特別図柄表示装置
5 … 画像表示装置
6A … 普通入賞球装置
6B … 普通可変入賞球装置
7 … 特別可変入賞球装置
8L、8R … スピーカ
9 … 遊技効果ランプ
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
13 … 音声制御基板
14 … ランプ制御基板
18 … 中継基板
20 … 普通図柄表示器
21 … ゲートスイッチ
22A、22B … 始動口スイッチ
22C、22D … 入賞確認スイッチ
23A、23B … カウントスイッチ
24A、24B … 普通入賞口スイッチ
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
501 … 外部バスインタフェース
502 … クロック回路
503 … 固有情報記憶回路
504 … リセット/割込みコントローラ
505 … CPU
506 … ROM
507 … RAM
508 … CTC
509 … 乱数回路
510 … PIP
511 … シリアル通信回路
512 … アドレスデコード回路

Claims (1)

  1. 技を行う遊技機であって
    外部に接続可能な入力端子を複数備える第1入力ポートの各入力端子の入力状態を特定可能な複数の第1入力状態データを記憶する入力状態データ記憶手段と、
    前記入力状態データ記憶手段に記憶されている前記複数の第1入力状態データに対して処理を行う処理手段とを備え、
    前記入力状態データ記憶手段は、前記第1入力ポートが備える複数の入力端子のうち、未使用の入力端子に対応するデータ領域に、前記第1入力ポートとは異なる第2入力ポートの入力端子の入力状態を特定可能な第2入力状態データを記憶し、
    記処理手段は
    前記入力状態データ記憶手段に記憶されている前記複数の第1入力状態データと前記第2入力状態データとに対して処理を行い、
    前記第2入力状態データに基づいて前記第2入力ポートの入力端子への入力状態が特定の入力状態となったか否かを判定することにより、抽選条件が成立したか否かを判定する判定処理を行う判定処理手段と、
    前記抽選条件の成立に基づいて遊技者にとって有利な価値を付与するか否かを決定する決定処理を行う決定処理手段とを含む、遊技機。
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