以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)を、変動可能に表示(可変表示)する。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにより可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにより可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数に分割された可変表示部となる飾り図柄表示部にて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄を可変表示する。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示とのうち、いずれかの可変表示が開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rの全部において飾り図柄の可変表示(例えば上下方向あるいは左右方向のスクロール表示など)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示(完全停止表示)されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示(完全停止表示)される。なお、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rは、画像表示装置5の表示領域内で移動可能とされ、飾り図柄を縮小あるいは拡大して表示することができるようにしてもよい。特別図柄や飾り図柄が完全停止表示されたときには、各図柄の可変表示における表示結果が確定的に表示され、それ以後は今回の可変表示が進行しないことを遊技者が認識できる表示状態となる。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が完全停止表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。完全停止表示や仮停止表示のように、特別図柄や飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識できる程度に表示図柄を停止表示することは、導出表示ともいう。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字「一」〜「八」、英文字「A」〜「H」、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタを示す演出画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタとを組み合わせた演出画像など。なお、キャラクタを示す演出画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す画像であればよい。)が含まれていればよい。また、こうした8種類の飾り図柄の他に、ブランク図柄(大当り組合せを構成しない図柄)が含まれていてもよい。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、可変表示される飾り図柄の種類数は、8種類のものに限定されず、任意の複数種類からなる飾り図柄であればよい。
飾り図柄の変動中には、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に、上方から下方へ、あるいは、右側から左側へと、流れるようなスクロール表示が行われる。そして、図柄番号が最大(例えば「8」)である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示部5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つにおいて、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示部5Hも配置されている。始動入賞記憶表示部5Hでは、可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、可変表示の保留は、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入(始動入賞)したときに発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームを開始するための開始条件は成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。
一例として、始動入賞記憶表示部5Hには、始動入賞の発生に基づき先に始動条件が成立した可変表示ゲームから順に左から右へと、表示色が変更される複数の表示部位が設けられている。そして、第1始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときには、通常非表示(透過色)となっている表示部位のうちの1つ(例えば非表示となっている表示部位のうち左端の表示部位)を青色表示に変化させる。また、第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときには、通常非表示となっている表示部位のうちの1つを赤色表示に変化させる。その後、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件(第1開始条件)と第2特図を用いた特図ゲームの開始条件(第2開始条件)のいずれかが成立したときには、例えば左端の表示部位における表示を除去するとともに、各表示部位における表示を1つずつ左方向に移動させる。このとき、青色表示や赤色表示に変化していた表示部位のうちの1つ(例えば表示色が変化していた表示部位のうち右端の表示部位)は、非表示に戻る。ここで、保留記憶表示を行う際に、可変表示ゲームの始動条件が成立したことに基づく特図保留記憶数は特定できたものの、その始動条件が第1始動条件であるか第2始動条件であるかを特定できない場合に、例えば特図保留記憶数に対応する個数の表示部位を灰色表示に変化させることなどにより、特図保留記憶数の表示態様を所定の表示態様に変更してもよい。
なお、始動入賞記憶表示部5Hでは、特図保留記憶数を示す数字を表示することなどにより、特図保留記憶数を遊技者等が認識できるようにしてもよい。始動入賞記憶表示部5Hとともに、あるいは始動入賞記憶表示部5Hに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、始動入賞記憶表示部5Hとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に進入した有効始動入賞球数としての第1保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に進入した有効始動入賞球数としての第2保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1保留記憶数と第2保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
画像表示装置5の表示領域には、飾り図柄とは異なる識別情報としての色図柄を可変表示する色図柄表示エリアが設けられていてもよい。一例として、色図柄表示エリアには、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときに、色図柄の変動(例えば表示色の更新表示)が開始される「左」の色図柄表示部と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときに、色図柄の変動が開始される「右」の色図柄表示部とが含まれていればよい。そして、特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が完全停止表示されるときには、色図柄の変動が終了して、色図柄の可変表示結果となる確定色図柄が完全停止表示される。「左」及び「右」の色図柄表示部にて可変表示される色図柄には、例えば4種類の図柄(「黄色」、「緑色」、「赤色」、「青色」など)といった、複数種類の色図柄が含まれていればよい。色図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。一例として、「黄色」、「緑色」、「赤色」、「青色」の色図柄それぞれに対して、「1」〜「4」の図柄番号が付されていればよい。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。入賞球装置6Aは、例えば常に入賞可能な入賞口が形成される第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、所定の普通電動役物用ソレノイドによって垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用ソレノイドがオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口に進入しない閉鎖状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用ソレノイドがオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口に進入しやすい拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、常時、第2始動入賞口に遊技球を進入可能にして、拡大開放状態のときに遊技球が進入する可能性がより高くなるように構成してもよい。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、所定の大入賞口扉用ソレノイドによって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態(第1状態)と閉鎖状態(第2状態)とに変化する大入賞口を形成する。一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用ソレノイドがオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態にする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用ソレノイドがオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態にする。特別可変入賞球装置7に形成された大入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20は、例えば「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の普通図柄を可変表示する。複数種類の普通図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。なお、普通図柄表示器20は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等を普通図柄として可変表示するものに限定されず、例えば「○」と「×」とを示す装飾ランプ(またはLED)を交互に点灯させることや、「左」、「中」、「右」といった複数の装飾ランプ(またはLED)を所定順序で点灯させることにより、普通図柄を可変表示するものであってもよい。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口が1つ又は複数設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿が設けられている。例えば上皿の上面における手前側の中央位置といった、パチンコ遊技機1の遊技機用枠3における所定位置には、押下操作などにより遊技者が操作可能な操作ボタン30が設置されている。なお、操作ボタン30は、押下操作が可能なものに限定されず、例えば回転型セレクタのような回転操作が可能なものであってもよいし、タッチパネルのように接触操作や押圧操作が可能なものであってもよいし、レバー型スイッチのような傾動操作が可能なものであってもよい。また、操作ボタン30に代えて、例えば赤外線センサやCCDセンサ、CMOSセンサのように、遊技者による所定の操作行為を検出できるセンサを用いてもよい。すなわち、操作ボタン30は、遊技者による所定の操作行為を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるものであればよい。
普通図柄表示器20による普図ゲームは、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定の可変表示時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を完全停止表示する。普通図柄の可変表示時間は、例えば各普図ゲームの開始時に、所定の乱数値を示す数値データを抽出することなどにより、複数種類の可変表示時間のうちで、いずれかに決定されればよい。普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームは、入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に第1開始条件が成立したことに基づいて、開始される。第1開始条件は、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したときなどに、第1特図を用いた今回の特図ゲームが開始可能となることにより成立する。第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームは、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に第2開始条件が成立したことに基づいて、開始される。第2開始条件は、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したときなどに、第2特図を用いた今回の特図ゲームが開始可能となることにより成立する。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、所定の可変表示時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を完全停止表示する。特別図柄の可変表示時間は、各特図ゲームの開始時に、例えば図5に示すような変動パターン種別決定用の乱数値MR4を示す数値データや、変動パターン決定用の乱数値MR5を示す数値データなどに基づいて決定された変動パターンに対応して、複数種類の可変表示時間のうちで、いずれかに決定される。特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄として、特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄以外の特別図柄(ハズレ図柄)が停止表示されれば、非特定表示結果としての「ハズレ」となる。特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「1」、「3」、「7」を示す数字を大当り図柄とし、「−」を示す記号をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
この実施の形態では、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を15ラウンド大当り図柄とし、「1」の数字を示す特別図柄を2ラウンド大当り図柄とする。特図ゲームにおける確定特別図柄として15ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される第1特定遊技状態としての大当り遊技状態(15ラウンド大当り状態)では、特別可変入賞球装置7の開閉板が、第1期間となる所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが実行される。こうしてラウンド中に大入賞口を開放状態とした開閉板は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態に変化させて、1回のラウンドを終了させる。15ラウンド大当り状態では、大入賞口の開放サイクルであるラウンドの実行回数が、第1回数(例えば「15」)となる。ラウンドの実行回数が「15」となる15ラウンド大当り状態における遊技は、15回開放遊技とも称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として2ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される第2特定遊技状態としての大当り遊技状態(2ラウンド大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる期間(開閉板により大入賞口を開放状態とする期間)が、15ラウンド大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.5秒間)となる。また、2ラウンド大当り状態では、ラウンドの実行回数が、15ラウンド大当り状態における第1回数よりも少ない第2回数(例えば「2」)となる。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで大入賞口を開放状態とする期間が第2期間となることと、ラウンドの実行回数が第2回数となることのうち、少なくともいずれか一方が行われるように制御されればよく、それ以外の制御は15ラウンド大当り状態と同様に行われるようにしてもよい。ラウンドの実行回数が「2」となる2ラウンド大当り状態における遊技は、2回開放遊技とも称される。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7とは別個に設けられた所定の入賞球装置を、遊技者にとって不利な第2状態から遊技者にとって有利な第1状態に変化させ、所定期間(第1期間または第2期間)が経過した後に第2状態へと戻すようにしてもよい。
また、15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく15ラウンド大当り状態が終了した後には、特別遊技状態の1つとして、通常状態に比べて特図ゲームにおける特別図柄の変動時間(特図変動時間)が短縮される時短状態に制御される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や時短状態等の特別遊技状態以外の遊技状態のことであり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短状態は、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。なお、特図ゲームにおける確定特別図柄として15ラウンド大当り図柄のうち「3」の数字を示す特別図柄が停止表示されたことに基づく15ラウンド大当り状態が終了した後には、時短状態とはならずに通常状態となるようにしてもよい。こうした「3」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に時短状態や通常状態に制御される15ラウンド大当り図柄は、通常大当り図柄(「非確変大当り図柄」ともいう)と称される。特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となる場合における特別図柄や飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「通常」(「通常大当り」ともいう)の可変表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。
15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく15ラウンド大当り状態が終了した後や、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく2ラウンド大当り状態が終了した後には、時短状態とは異なる特別遊技状態の1つとして、例えば通常状態に比べて特図変動時間が短縮されるとともに、継続して確率変動制御(確変制御)が行われる確変状態(高確率遊技状態)に制御される。この確変状態では、各特図ゲームや飾り図柄の可変表示において、可変表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常状態よりも高くなるように向上する。このような確変状態は、特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続してもよい。これに対して、確変状態となった後に、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了するようにしてもよい。また、確変状態において所定回数の特図ゲームが実行されたり可変表示結果が「大当り」となる以前であっても、特図ゲームが開始されるときに、所定の割合で確変状態が終了することがあるようにしてもよい。
「7」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される15ラウンド大当り図柄は、確変大当り図柄と称される。特図ゲームにおける確定特別図柄が確変大当り図柄となる場合における特別図柄や飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「確変」(「確変大当り」ともいう)の可変表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「1」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される2ラウンド大当り図柄は、突確大当り図柄と称される。特図ゲームにおける確定特別図柄が突確大当り図柄となる場合における特別図柄や飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「突確」(「突確大当り」あるいは「突然確変大当り」ともいう)の可変表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。
確変状態や時短状態では、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の可変表示時間を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、第2始動入賞口に遊技球が進入する可能性を高めて第2始動条件が成立しやすくなることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。なお、確変状態や時短状態では、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。確変状態と時短状態とでは、行われる制御が異なるようにしてもよいし、行われる制御の組合せ(同一の制御を含んでも含まなくてもよい)が異なるようにしてもよい。
画像表示装置5の表示画面では、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、飾り図柄の可変表示が行われる。すなわち、画像表示装置5の表示画面では、第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が成立したことに基づいて、例えば「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄の加速表示(全図柄加速表示)を行い、所定速度に達すれば、飾り図柄の定速表示(全図柄定速表示)を行う。こうした全図柄加速表示や全図柄定速表示は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄を可変表示する全図柄変動に含まれる。こうした全図柄変動の後、例えば「左」→「右」→「中」といった所定順序で飾り図柄の減速表示(各図柄減速表示)を行い、変動速度が「0」となれば、飾り図柄を停留して表示する一方で、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる仮停止表示を行う。そして、飾り図柄の可変表示を開始してからの経過時間が変動パターンなどに基づいて決定された可変表示時間に達したときには、可変表示結果となる確定飾り図柄を完全停止表示する。なお、確定飾り図柄を停止表示する手順としては、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおいて所定順序で飾り図柄を減速表示するものに限定されず、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおいて同時に確定飾り図柄となる飾り図柄を減速表示(全図柄減速表示)するものが含まれていてもよい。
全図柄変動が開始された後には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rのうち全部または一部の飾り図柄表示部にて、飾り図柄をリーチ表示状態で導出表示することがある。ここで、リーチ表示状態とは、画像表示装置5の表示画面にて導出表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ導出表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示部5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が導出表示されているときに未だ導出表示されていない残りの飾り図柄表示部(例えば「中」の飾り図柄表示部5Cなど)では飾り図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおける全部または一部で飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。また、リーチ表示状態となったことに対応して、画像表示装置5の表示画面に飾り図柄とは異なるアニメーション画像や実写画像といった演出画像を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることがある。このような演出画像の表示や背景画像の表示態様の変化、飾り図柄の変動態様の変化を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。リーチ演出の中には、それが出現すると、通常のリーチ演出(ノーマルリーチ)に比べて大当りが発生しやすい(高い確率で大当りとなる)ように設定されたものがある。このような特別のリーチ演出を、スーパーリーチ演出(あるいは単に「スーパーリーチ」)ともいう。一例として、スーパーリーチとなるリーチ演出には、ノーマルリーチと同様のリーチ演出を所定時間が経過するまで行ってから、例えば背景画像の表示態様や、表示されるキャラクタ、飾り図柄の変動方向といった飾り図柄の変動態様のうち、少なくともいずれか1つがリーチ表示状態となる以前やノーマルリーチのときとは異なるものとなることにより、演出態様が変化(いわゆる「発展」)して、スーパーリーチに特有のリーチ演出における導入部分が開始されるものが含まれていればよい。また、スーパーリーチとなるリーチ演出には、飾り図柄がリーチ表示状態で導出表示されたときに、ノーマルリーチと同様のリーチ演出を行うことなく、スーパーリーチに特有のリーチ演出における導入部分が開始されるものが含まれていてもよい。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ表示状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための特定演出が実行されることがある。この実施の形態では、「擬似連」の特定演出となる演出動作が、実行可能に設定されている。ここで、「擬似連」の特定演出では、特別図柄や飾り図柄の可変表示を開始するための第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに対応して、全図柄変動が開始されてから、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rの全部にて順次または同時に飾り図柄を仮停止表示させた後、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の再可変表示を開始させる再可変表示動作(再変動)を、所定回実行する演出動作である。一例として、「擬似連」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて、図3(A)に示すような擬似連チャンス目GC1〜GC8として予め定められた複数種類の飾り図柄の組合せのいずれかが仮停止表示される。そして、再変動の回数が多くなるに従って、可変表示結果が「大当り」となる割合が高くなるように設定されていればよい。これにより、遊技者は、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかが仮停止表示されることにより、「擬似連」の特定演出が行われることを認識でき、再変動の回数が多くなるに従って、可変表示結果が「大当り」となる期待感が高められる。この実施の形態では、「擬似連」の特定演出において、再変動が1回〜3回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。以下では、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示が開始されてから最終停止図柄が停止表示されるまでに実行される再変動の回数(例えば「1」〜「3」)を擬似連中再変動回数ともいい、「擬似連」の特定演出が実行されることにより見かけ上で連続して実行される飾り図柄の変動回数(例えば「2」〜「4」)を擬似連回数ともいう。すなわち、擬似連回数は、擬似連中再変動回数に「1」を加えた数値となる。
「擬似連」の特定演出が実行される飾り図柄の可変表示中には、擬似連続変動の進行に伴って、例えば画像表示装置5の表示画面における所定位置に予め用意されたキャラクタを示す演出画像を表示することや、スピーカ8L、8Rから所定の音声(特別音)を出力させること、遊技効果ランプ9を所定の点灯パターンで点灯させること、遊技領域内あるいは遊技領域外に設けられた演出用役物が備える複数の可動部材を動作させることといった、所定の演出動作が実行されてもよい。一例として、全部の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて飾り図柄を仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて飾り図柄を再可変表示させるときには、キャラクタを示す演出画像の表示、特別音の出力、ランプの点灯、可動部材の動作のうち、いずれか1つ、あるいは、複数の動作を組み合わせた演出動作が行われることにより、擬似連続変動が行われることを認識可能に報知するようにしてもよい。
可変表示結果が「ハズレ」となることに対応する特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示(全図柄変動)を開始してから「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rのうち一部の飾り図柄表示部にて飾り図柄をリーチ表示状態で導出表示した後にリーチ演出を実行し、そのリーチ演出が終了したときにリーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
可変表示結果が「ハズレ」となることに対応する特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、全図柄変動を開始してから「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rのうち一部の飾り図柄表示部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示部5L、5Rなど)にて飾り図柄をリーチ表示状態とは異なる非リーチ表示状態で導出表示した後に、リーチ演出を実行することなく、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「非リーチハズレ」あるいは「通常ハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
通常大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rの全部にて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。
確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rの全部にて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。
可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「通常」や「確変」となることに対応して確定特別図柄が15ラウンド大当り図柄となるとともに、通常大当り組合せや確変大当り組合せの確定飾り図柄が導出表示された後などには、15ラウンド大当り状態に制御され、その15ラウンド大当り状態が終了した後に、時短状態や確変状態に制御されることになる。こうして15ラウンド大当り状態の終了後に時短状態や確変状態となった場合には、通常の演出モードとは異なる演出モードとなるようにしてもよい。例えば、15ラウンド大当り状態の終了後における時短状態では、「チャンスタイム」といった時短状態であることを報知する演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、画像表示装置5の表示画面における背景画像の表示態様を通常の演出モードにおける表示態様とは異なるものとすることなどにより、時短状態であることを遊技者が認識できる時短中の演出モードとなるようにしてもよい。また、15ラウンド大当り状態の終了後における確変状態では、「確変中」といった確変状態であることを報知する演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、画像表示装置5の表示画面における背景画像の表示態様を通常の演出モードにおける表示態様とは異なるものとすることなどにより、確変状態であることを遊技者が認識できる確変中の演出モードとなるようにしてもよい。
可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となることに対応する特図ゲームにおける確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる特別図柄が導出表示される場合には、全図柄変動を開始してから、全部演出あるいは完全演出とは異なる突確演出としての突確モード開始演出を実行する。そして、突確モード開始演出を開始するとき、あるいは、突確モード開始演出を実行した後に、例えば図3(B)に示すような突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。なお、突確モード開始演出が開始されるときには、可変表示中の飾り図柄を消去して、突確モード開始演出が実行された後には、確定飾り図柄が導出表示されないようにしてもよい。この場合、可変表示中の飾り図柄が消去された後でも、例えば色図柄表示エリアにおける色図柄の可変表示を継続して行うことにより、可変表示が継続していることを認識できるようにしてもよい。突確モード開始演出では、大当り種別が「突確」となることに対応して予め定められた演出動作が行われる。突確モード開始演出が行われた後には、突確モードと称される通常の演出モードとは異なる演出モードが開始される。また、突確モード開始演出は、特別図柄や飾り図柄の可変表示中に実行される演出動作に限定されず、2ラウンド大当り状態となる期間の一部または全部においても、可変表示中から継続して実行される演出動作であってもよい。
こうして可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となることに対応して確定特別図柄が2ラウンド大当り図柄となった後には、2ラウンド大当り状態に制御され、その2ラウンド大当り状態が終了した後に、確変状態に制御されるとともに、演出モードが突確モードとなる。例えば、突確モードでは、確変中の演出モードと同様の演出態様あるいは異なる演出態様で、確変状態であることを遊技者が認識できる演出動作が行われるようにしてもよい。
可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「通常」または「確変」となる場合には、飾り図柄の可変表示中に再抽選演出が実行されてもよい。再抽選演出では、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rの有効ライン上に通常大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる飾り図柄と、通常大当り組合せとなる飾り図柄のうちいずれかを、確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「通常」であることに対応して再抽選演出が実行される場合には、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に通常大当り組合せとなる確定飾り図柄を導出表示する変動中昇格失敗演出が行われる。これに対して、大当り種別が「確変」であることに対応して再抽選演出が実行される場合には、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示する変動中昇格成功演出が実行されることもあれば、変動中昇格失敗演出が実行されることもある。
可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「通常」または「確変」となる場合には、可変表示結果が停止表示されてから、15ラウンド大当り状態が終了するまでの期間にて、確変状態に制御するか否かの報知演出としての大当り中昇格演出が実行されてもよい。ここで、大当り中昇格演出が実行されるタイミングは、可変表示結果が停止表示されてから、15ラウンド大当り状態における最初のラウンドが開始される以前の期間であってもよいし、15ラウンド大当り状態においていずれかのラウンドが実行中の期間であってもよいし、15ラウンド大当り状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間であってもよいし、15ラウンド大当り状態において最終のラウンドが終了してから、次の可変表示ゲームが開始されるまでの期間であってもよい。あるいは、15ラウンド大当り状態の終了後における最初の特別図柄や飾り図柄の変動中に、大当り中昇格演出に相当する演出動作が行われるようにしてもよい。15ラウンド大当り状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。なお、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」となる場合に、飾り図柄の可変表示結果として確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されたのであれば、大当り中昇格演出が実行されないようにすればよい。
大当り中昇格演出には、確定飾り図柄が通常大当り組合せであるにもかかわらず遊技状態が確変状態となる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、確変状態となる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。一例として、大当り中昇格演出では、画像表示装置5の表示領域にて飾り図柄を可変表示させ、通常図柄と、確変図柄のうちいずれかを、演出表示結果として停止表示させる。このとき、大当り中昇格失敗演出では通常図柄を演出表示結果として停止表示させる一方、大当り中昇格成功演出では確変図柄を演出表示結果として停止表示させればよい。他の一例として、大当り中昇格演出では、画像表示装置5の表示領域にてルーレットゲームを示す演出画像の表示を行う。このとき、大当り中昇格失敗演出では回転するルーレットに投入されたボールが「偶数」に入って「残念!」という演出画像の表示を行う一方、大当り中昇格成功演出では回転するルーレットに投入されたボールが「奇数」に入って「確変!」という演出画像の表示を行う。大当り種別が「確変」でありながら通常大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示された場合には、大当り遊技状態が終了するまでに、大当り中昇格成功演出を実行することにより、確変状態となる昇格がある旨を報知すればよい。大当り種別が「通常」である場合には、大当り遊技状態が終了するまでに、大当り中昇格成功演出を実行せず、確変状態となる昇格がある旨の報知は行われないようにすればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。さらに、パチンコ遊技機1には、加算回路16や乱数回路17といった、各種集積回路(IC:integrated circuit)も搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
加算回路16は、第1始動口スイッチ22Aからの入力と主基板11からの入力とを加算して出力する集積回路であり、第1始動口スイッチ22Aから入力される検出信号と、主基板11から入力されるラッチ信号と、のいずれかを乱数回路17に有効に出力する。
乱数回路17は、主基板11とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う集積回路であり、カウンタ回路171と、第1及び第2ラッチ回路172A及びラッチ回路173Bとから構成されている。また、図2に示すように、乱数回路17には、加算回路16からの出力信号及び第2始動口スイッチ22Bからの検出信号を伝送する配線が接続されている。また、乱数回路17には、主基板11に向けて乱数値を示す数値データを伝送するための配線が接続されている。
カウンタ回路171は、所定のカウント値を示すカウント値データを、クロックパルスの立上りエッジに応答するなどして、定期的に更新して出力する。このクロックパルスは、カウンタ回路171に内蔵されるクロック回路にて生成されるものであってもよいし、カウンタ回路171とは別個に構成されるクロック回路にて生成されて入力されるものであってもよい。この実施の形態において、カウンタ回路171には、1.0×10−4msごとにクロックパルスが入力され、クロックパルスの立上りエッジに基づき、カウント値データによって示されるカウント値が1加算されて更新される。このようにして、カウンタ回路171では、カウント値が、例えばカウント初期値「0」からカウント上限値「65535」まで更新される。このため、カウンタ回路171では、カウント値が6.5536msを1周期として、「0」〜「65535」の範囲で更新される。
第1及び第2ラッチ回路172A及び172Bは、例えば16ビットレジスタなどから構成され、加算回路17からの入力の立ち上がりエッジに応答するなどして、カウンタ回路171から入力されるカウント値データをラッチして、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データとして記憶する。ここで、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる特図表示結果決定用の乱数値MR1−1を算出するために用いられる乱数値である。例えば、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1は、カウント値と同様に、「0」〜「65535」の範囲の値をとる。
この実施の形態において、第1ラッチ回路172Aは、加算回路16から検出信号、ラッチ信号のいずれかが入力されたことに基づいて、カウンタ回路171から入力されるカウント値データをラッチして、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データとして記憶する。第2ラッチ回路172Bは、第2始動口スイッチ22Bから検出信号が入力されたことに基づいて、カウンタ回路171から入力されるカウント値データをラッチして、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データとして記憶する。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B及びカウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B及びカウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20などの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。主基板11には、例えば中継基板15に対応する主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータ100との間には、出力バッファ回路が接続されている。出力バッファ回路は、主基板11から中継基板15を介して演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、中継基板15から主基板11への信号の入力を阻止する。したがって、演出制御基板12や中継基板15の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。
中継基板15には、例えば主基板11から演出制御基板12に対して制御信号を伝送するための配線毎に、伝送方向規制回路が設けられていればよい。各伝送方向規制回路は、主基板11対応の主基板用コネクタにアノードが接続されるとともに演出制御基板12対応の演出制御基板用コネクタにカソードが接続されたダイオードと、一端がダイオードのカソードに接続されるとともに他端がグランド(GND)接続された抵抗とから構成されている。この構成により、各伝送方向規制回路は、演出制御基板12から中継基板15への信号の入力を阻止して、主基板11から演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。したがって、演出制御基板12の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。この実施の形態では、中継基板15において制御信号を伝送するための配線毎に伝送方向規制回路を設けるとともに、主基板11にて遊技制御用マイクロコンピュータ100と主基板側コネクタの間に出力バッファ回路を設けることで、外部から主基板11への不正な信号の入力を防止することができる。
中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。図4(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図4(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図4(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける第1特図の変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける第2特図の変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。
コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図4(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」と「大当り」のいずれとなるかの事前決定結果、また、可変表示結果が「大当り」となる場合における大当り種別が「通常」、「確変」、「突確」のいずれとなるかの大当り種別決定結果に対応して、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の事前判定結果を示す第1可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「通常」となる旨の事前判定結果及び大当り種別決定結果を示す第2可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変」となる旨の事前判定結果及び大当り種別決定結果を示す第3可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる旨の事前判定結果及び大当り種別決定結果を示す第4可変表示結果通知コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで飾り図柄の可変表示の停止を指定する飾り図柄停止コマンドである。コマンドA0XXHは、大当り遊技状態の開始を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。当り開始指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、当り開始指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。
コマンドA1XXHは、15ラウンド大当り状態における15回開放遊技に対応して、各ラウンドで大入賞口が開放状態となっている期間における演出画像の表示を指定する15回開放遊技用の大入賞口開放中指定コマンドである。コマンドA2XXHは、15ラウンド大当り状態における15回開放遊技に対応して、各ラウンドの終了により大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間おける演出画像(例えばラウンド間のインターバルにおける演出画像)の表示を指定する15回開放遊技用の大入賞口開放後指定コマンドである。15回開放遊技用の大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドでは、例えば15ラウンド大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。なお、15ラウンド大当り状態では、各ラウンドで大入賞口が開放状態となっている期間であるか、各ラウンドの終了により大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であるかにかかわりなく、継続的な演出動作が実行されるようにしてもよい。
コマンドA3XXHは、大当り遊技状態の終了を指定する当り終了指定コマンドである。当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドや当り開始指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドや当り開始指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。
コマンドA4XXHは、2ラウンド大当り状態における2回開放遊技に対応して、各ラウンドで大入賞口が開放状態となっている期間における演出画像の表示を指定する2回開放遊技用の大入賞口開放中指定コマンドである。コマンドA5XXHは、2ラウンド大当り状態における2回開放遊技に対応して、各ラウンドの終了により大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間における演出画像の表示を指定する2回開放遊技用の大入賞口開放後指定コマンドである。2回開放遊技用の大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドでは、例えば2ラウンド大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」または「2」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで大入賞口が開放状態となっている期間であるか、各ラウンドの終了により大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であるかにかかわりなく、継続的な演出動作が実行されるようにしてもよい。
コマンドB001Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB002Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC0XXHは、画像表示装置5に設けられた始動入賞記憶表示部5Hなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を通知する保留記憶数通知コマンドである。保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したことに対応して、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれかが送信されたことに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。保留記憶数通知コマンドでは、例えば図17に示す第1特図保留記憶部151Aにおける保留データと第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの総記憶数(例えば「1」〜「8」)、あるいは、始動データ記憶部151Cにおける始動データの総記憶数(例えば「1」〜「8」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。これにより、演出制御基板12の側では、第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したときに、主基板11から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信して、第1特図保留記憶部151Aと第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの総記憶数を特定することができる。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ゲーム制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、ゲーム制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、プログラムに従って制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
主基板11では、例えば図17に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタを用いて、ソフトウェアにより遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。なお、各種の乱数値を示す数値データは、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵される図示しないバイナリカウンタ回路におけるカウント値や、リフレッシュレジスタの値(リフレッシュレジスタ値)を用いてもよい。図5は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図5に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2、大当り種別決定用の乱数値MR2、リーチ決定用の乱数値MR3、変動パターン種別決定用の乱数値MR4、変動パターン決定用の乱数値MR5、第1乱数初期値決定用の乱数値MR6−1、第2乱数初期値決定用の乱数値MR6−2のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。ランダムカウンタは、これらの乱数値MR1−2〜MR6−2の全部または一部を示す数値データをカウントするものであればよい。
第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2は、特図表示結果決定用の乱数値MR1を算出するために用いられる乱数値である。例えば、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2は、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1と同様に、「0」〜「65535」の範囲の値をとる。そして、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2は、4.0msごとに1加算されて更新されことから、2.62144×105msを1周期として、「0」〜「65536」の範囲で更新される。すなわち、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1の更新が4万周するごとに、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2の更新が1周する。
大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合に、大当り種別を「通常」、「確変」、「突確」といった複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。例えば、大当り種別決定用の乱数値MR2は、「1」〜「100」の範囲の値をとる。リーチ決定用の乱数値MR3は、可変表示結果を「ハズレ」とする場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ表示状態とするか否かを決定するために用いられる乱数値である。例えば、リーチ決定用の乱数値MR3は、「1」〜「239」の範囲の値をとる。
変動パターン種別決定用の乱数値MR4は、飾り図柄の変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。例えば、変動パターン種別決定用の乱数値MR4は、「1」〜「241」の範囲の値をとる。変動パターン決定用の乱数値MR5は、飾り図柄の変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。例えば、変動パターン決定用の乱数値MR5は、「1」〜「251」の範囲の値をとる。
第1乱数初期値決定用の乱数値MR6−1は、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2におけるカウント初期値を決定するために用いられる乱数値である。例えば、第1乱数初期値決定用の乱数値MR6−1は、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2と同様に、「0」〜「65535」の範囲の値をとる。第2乱数初期値決定用の乱数値MR6−2は、大当り種別決定用の乱数値MR2におけるカウント初期値を決定するために用いられる乱数値である。例えば、第2乱数初期値決定用の乱数値MR6−2は、大当り種別決定用の乱数値MR2と同様に、「1」〜「100」の範囲の値をとる。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルをそれぞれ構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルをそれぞれ構成するテーブルデータや、飾り図柄の可変表示パターンを複数種類格納する可変表示パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが記憶されている。
図6は、ROM101に記憶される特図表示結果決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、特図表示結果決定テーブルとして、図6(A)に示す第1特図表示結果決定テーブル130Aと、図6(B)に示す第2特図表示結果決定テーブル130Bとが、予め用意されている。第1特図表示結果決定テーブル130Aは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。第2特図表示結果決定テーブル130Bは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
第1特図表示結果決定テーブル130Aと第2特図表示結果決定テーブル130Bのそれぞれでは、図17に示す遊技制御フラグ設定部152に設けられた確変フラグがオフであるかオンであるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1が、大当り決定値データやハズレ決定値データと対応付けられるように、割り振られている。第1特図表示結果決定テーブル130Aや第2特別図柄表示結果決定テーブル130Bにおいて特図表示結果決定用の乱数値MR1を示すテーブルデータは、大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り振られる決定用データとなっている。そして、第1特図表示結果決定テーブル130Aと第2特図表示結果決定テーブル130Bのそれぞれでは、確変フラグがオンであるときには、確変フラグがオフであるときに比べて多くの乱数値MR1が、大当り決定値データに割り振られている。これにより、確変フラグがオンとなる確変状態では、確変フラグがオフとなる通常状態や時短状態に比べて、可変表示結果が「大当り」となる確率が高くなる。すなわち、第1特図表示結果決定テーブル130Aと第2特図表示結果決定テーブル130Bのそれぞれでは、確変状態であるときに、通常状態や時短状態に比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、決定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り振られている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示結果を「大当り」にするか否かの決定をするか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示結果を「大当り」にするか否かの決定をするか、に関わらず共通の特図表示結果決定テーブルが参照されるようにしてもよく、このようにすれば、データ容量の削減を図ることができる。また、第1特図表示結果決定テーブル130Aや第2特別図柄表示結果決定テーブル130Bにおいて大当り決定値データに割り振られている特図表示結果決定用の乱数値MR1は、原則任意であるが、特図表示結果決定用の乱数値MR1のうち、初期値である「0」や上限値「65535」は、不正防止の観点から、大当り決定値データに割り振らない方がよい。
図7は、ROM101に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を「通常」、「確変」、「突確」といった複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131は、図17に示す遊技制御バッファ設定部155に設けられた変動特図指定バッファの値(変動特図指定バッファ値)が「1」であるか「2」であるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2が、「通常」、「確変」、「突確」の大当り種別に割り振られている。ここで、変動特図指定バッファ値は、第1開始条件の成立により第1特別図柄表示装置4Aにて第1特図を用いた特図ゲームを開始するときに「1」が設定される一方で、第2開始条件の成立により第2特別図柄表示装置4Bにて第2特図を用いた特図ゲームを開始するときに「2」が設定される。大当り種別決定テーブル131において大当り種別決定用の乱数値MR2を示すテーブルデータは、15ラウンド大当り状態に制御するか2ラウンド大当り遊技状態に制御するかの決定結果や、15ラウンド大当り状態に制御する場合に確変状態に制御するか否かの決定結果に割り振られる決定用データとなっている。例えば、「通常」または「確変」の大当り種別に割り振られている乱数値MR2を示すテーブルデータは、15ラウンド大当り状態に制御するとの決定結果を示す一方で、「突確」の大当り種別に割り振られている乱数値MR2を示すテーブルデータは、2ラウンド大当り状態に制御するとの決定結果を示している。また、「通常」の大当り種別に割り振られている乱数値MR2を示すテーブルデータは、確変状態に制御しないとの決定結果を示す一方で、「確変」または「突確」の大当り種別に割り振られている乱数値MR2を示すテーブルデータは、確変状態に制御するとの決定結果を示している。また、大当り種別決定テーブル131は、遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの値(大当り種別バッファ値)を、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づいて決定された大当り種別に対応する「0」〜「2」のいずれかに設定するためのテーブルデータ(設定用データ)を含んでいる。
図7に示す大当り種別決定テーブル131の設定では、変動特図指定バッファ値が「1」であるか「2」であるかに応じて、「突確」の大当り種別に対する大当り種別決定用の乱数値MR2の割当てが異なっている。すなわち、変動特図指定バッファ値が「1」であれば大当り種別決定用の乱数値MR2のうち「83」〜「100」の範囲の値が「突確」の大当り種別に割り振られる一方で、変動特図指定バッファ値が「2」であれば大当り種別決定用の乱数値MR2が「突確」の大当り種別に割り振られていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別を「突確」に決定する割合を、異ならせることができる。
図8(A)〜(C)は、ROM101に記憶されるリーチ決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、リーチ決定テーブルとして、図8(A)に示すリーチ決定テーブル132Aと、図8(B)に示すリーチ決定テーブル132Bと、図8(C)に示すリーチ決定テーブル132Cとが、予め用意されている。リーチ決定テーブル132A〜132Cはそれぞれ、可変表示結果を「ハズレ」として大当り遊技状態に制御しないと決定されたときに、飾り図柄の可変表示状態をリーチ表示状態とするか否かを、リーチ決定用の乱数値MR3に基づいて決定するために参照されるテーブルである。各リーチ決定テーブル132A〜132Cは、例えば図8(D)に示すようなテーブル選択設定に従い、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに応じて、使用テーブルとして選択される。各リーチ決定テーブル132A〜132Cでは、リーチ決定用の乱数値MR3が、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ表示状態としない旨の決定結果や、リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ表示状態とする旨の決定結果のいずれかと対応付けられるように、割り振られている。
ここで、例えば図8(A)に示すリーチ決定テーブル132Aの設定では、合計保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ決定用の乱数値MR3のうち「1」〜「204」の範囲の値が非リーチHA1−1の決定結果に割り振られる一方で「205」〜「239」の範囲の値がリーチHA2−1の決定結果に割り振られている。また、合計保留記憶数が「1」である場合に対応して、リーチ決定用の乱数値MR3のうち非リーチHA1−1に割り振られる乱数値の個数よりも多い「1」〜「217」の範囲の値が、非リーチHA1−2の決定結果に割り振られている。さらに、合計保留記憶数が「2」である場合に対応して、リーチ決定用の乱数値MR3のうち非リーチHA1−1や非リーチHA1−2に割り当てる乱数値の個数よりも多い「1」〜「220」の範囲の値が、非リーチHA1−3の決定結果に割り振られている。合計保留記憶数が「3」または「4」である場合や「5」〜「8」のいずれかである場合のそれぞれに対応して、リーチ決定用の乱数値MR3のうち非リーチHA1−1〜非リーチHA1−3の決定結果のそれぞれに割り振られる乱数値の個数よりも多い「1」〜「230」の範囲の値が、非リーチHA1−4や非リーチHA1−5の決定結果に割り振られている。このような設定により、合計保留記憶数が所定数(例えば「1」〜「3」のいずれか)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、飾り図柄の可変表示状態をリーチ表示状態とする旨の決定がなされる割合が低くなる。そして、「非リーチ」に対応した変動パターンにおける特別図柄や飾り図柄の平均的な可変表示時間が「リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な可変表示時間に比べて短くなるように設定されていれば、合計保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な可変表示時間を短縮することができる。
また、確変状態であるときに使用テーブルとして選択されるリーチ決定テーブル132Bや、時短状態であるときに使用テーブルとして選択されるリーチ決定テーブル132Cでは、通常状態であるときに使用テーブルとして選択されるリーチ決定テーブル132Aに比べて多くの乱数値MR3が、リーチ表示状態としない旨の決定結果に割り振られている。このような設定により、確変状態や時短状態であるときには、通常状態であるときに比べて、飾り図柄の可変表示状態をリーチ表示状態とする旨の決定がなされる割合が低くなる。こうして、確変状態や時短状態であるときには、通常状態であるときに比べて、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における平均的な可変表示時間を短縮することが可能になる。
図9は、ROM101に記憶される変動パターン種別設定テーブル140の構成例を示している。変動パターン種別設定テーブル140は、可変表示結果や可変表示態様(「大当り」となる場合には大当り種別)に応じた複数種類の変動パターン種別の内容を定める設定用データなどから構成されている。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」となる場合に対応した変動パターン種別として、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−4、変動パターン種別CB1−1〜変動パターン種別CB1−3、変動パターン種別CC1−1〜変動パターン種別CC1−3が、予め用意されている。また、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「リーチ」となる場合に対応した変動パターン種別として、変動パターン種別CA2−1及び変動パターン種別CA2−2が、予め用意されている。さらに、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「通常」または「確変」となる場合に対応した変動パターン種別として、変動パターン種別CA3−1、変動パターン種別CA3−2が、予め用意されている。加えて、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合に対応した変動パターン種別として、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2が、予め用意されている。各変動パターン種別は、変動パターン種別設定テーブル140により定められる内容に沿った1つまたは複数の変動パターンを含んで構成されたものであればよい。複数の変動パターン種別のうちには、共通の変動パターンを含んで構成されたものがあってもよい。
図9に示すように、変動パターン種別CA1−1は、通常状態において特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されず、また、「擬似連」の特定演出が実行されない「短縮なし(通常状態)」の変動パターン種別であり、「短縮なし(通常状態)」と予め対応付けられた変動パターンを含んで構成されている。
変動パターン種別CA1−2は、通常状態において合計保留記憶数が「3」または「4」である場合に対応して特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されて、「擬似連」の特定演出が実行されない「保留3,4個短縮(通常状態)」の変動パターン種別であり、「保留3,4個短縮(通常状態)」と予め対応付けられた変動パターンを含んで構成されている。変動パターン種別CA1−3は、通常状態において合計保留記憶数が「5」〜「8」のいずれかである場合に対応して特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されて、「擬似連」の特定演出が実行されない「保留5〜8個短縮(通常状態)」の変動パターン種別であり、「保留5〜8個短縮(通常状態)」と予め対応付けられた変動パターンを含んで構成されている。変動パターン種別CA1−4は、通常状態において可変表示態様が「非リーチ」となる場合に「擬似連」の特定演出が実行される「擬似連含む」の変動パターン種別であり、「擬似連含む」と予め対応付けられた変動パターンを含んで構成されている。
変動パターン種別CB1−1は、確変状態において特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されて、「擬似連」の特定演出が実行されない「短縮なし(確変状態)」の変動パターン種別であり、「短縮なし(確変状態)」と予め対応付けられた変動パターンを含んで構成されている。変動パターン種別CB1−2は、確変状態において合計保留記憶数が「2」〜「8」である場合に対応して特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されて、「擬似連」の特定演出が実行されない「保留2〜8個短縮(確変状態)」の変動パターン種別であり、「保留2〜8個短縮(確変状態)」と予め対応付けられた変動パターンを含んで構成されている。変動パターン種別CB1−3は、確変状態において飾り図柄の可変表示中に「擬似連」の特定演出を実行することもある「擬似連含む」の変動パターン種別であり、「擬似連含む」と予め対応付けられた変動パターンを含んで構成されている。
変動パターン種別CC1−1は、時短状態において特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されて、「擬似連」などの特定演出が実行されない「短縮なし(時短状態)」の変動パターン種別であり、「短縮なし(時短状態)」と予め対応付けられた変動パターンを含んで構成されている。変動パターン種別CC1−2は、時短状態において合計保留記憶数が「2」〜「8」である場合に対応して特別図柄や飾り図柄の可変表示時間が短縮されて、「擬似連」などの特定演出が実行されない「保留2〜8個短縮(時短状態)」の変動パターン種別であり、「保留2〜8個短縮(時短状態)」と予め対応付けられた変動パターンを含んで構成されている。変動パターン種別CC1−3は、時短状態において飾り図柄の可変表示中に「擬似連」の特定演出を実行することもある「擬似連含む(時短状態)」の変動パターン種別であり、「擬似連含む(時短状態)」と予め対応付けられた変動パターンを含んで構成されている。
変動パターン種別CA2−1は、飾り図柄の可変表示状態をリーチ表示状態とした後に通常のリーチ演出(ノーマルリーチ)を実行する「ノーマルリーチ」の変動パターン種別であり、「ノーマルリーチ」と予め対応付けられた変動パターンを含んで構成される。変動パターン種別CA2−2は、飾り図柄の可変表示状態をリーチ表示状態とした後にスーパーリーチのリーチ演出を実行する「スーパーリーチ」の変動パターン種別であり、「スーパーリーチ」と予め対応付けられた変動パターンを含んで構成される。
変動パターン種別CA3−1は、飾り図柄の可変表示状態をリーチ表示状態とした後に通常のリーチ演出(ノーマルリーチ)を実行し、そのリーチ演出が終了したときに大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示する「ノーマルリーチ」の変動パターン種別であり、「ノーマルリーチ」と予め対応付けられた変動パターンを含んで構成される。変動パターン種別CA3−2は、飾り図柄の可変表示状態をリーチ表示状態とした後にスーパーリーチのリーチ演出を実行し、そのリーチ演出が終了したときに大当り組合せの確定飾り図柄を導出表示する「スーパーリーチ」の変動パターン種別であり、「スーパーリーチ」と予め対応付けられた変動パターンを含んで構成される。
変動パターン種別CA4−1は、飾り図柄の可変表示状態をリーチ表示状態とすることなく突確モード開始演出が実行される「突確モード開始演出」の変動パターン種別であり、「突確モード開始演出」と予め対応付けられた変動パターンを含んで構成される。変動パターン種別CA4−2は、飾り図柄の可変表示状態をリーチ表示状態とした後にスーパーリーチのリーチ演出を実行し、そのリーチ演出から突確モード開始演出へと移行する「突確モード開始演出(スーパーリーチ経由)」の変動パターン種別であり、「突確モード開始演出(スーパーリーチ経由)」と予め対応付けられた変動パターンを含んで構成されている。
図10は、ROM101に記憶される変動パターン設定テーブル141Aの構成例を示している。変動パターン設定テーブル141Aは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に選択可能となる複数種類の変動パターンにおける可変表示時間や内容を定める設定用データなどから構成されている。なお、変動パターンにおける演出の具体的な内容は、主基板11から伝送される変動パターン指定コマンドに示される変動パターンに応じて、演出制御基板12の側で決定及び設定されることになる。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」となる場合に対応した変動パターンとして、変動パターンPA1−1〜変動パターンPA1−4、変動パターンPB1−1、変動パターンPB1−2、変動パターンPC1−1、変動パターンPC1−2が、予め用意されている。また、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「リーチ」となる場合に対応した変動パターンとして、変動パターンPA2−1〜変動パターンPA2−3が、予め用意されている。変動パターンPA1−1〜変動パターンPA1−4、変動パターンPB1−1、変動パターンPB1−2、変動パターンPC1−1、変動パターンPC1−2のように、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「非リーチ」となる場合に対応して用意された変動パターンは、非リーチハズレ変動パターン(あるいは「通常ハズレ変動パターン」)ともいう。変動パターンPA2−1〜変動パターンPA2−3のように、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様が「リーチ」となる場合に対応して用意された変動パターンは、リーチハズレ変動パターンともいう。また、非リーチハズレ変動パターンやリーチハズレ変動パターンのように、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応して用意された変動パターンは、ハズレ変動パターンともいう。
図11(A)は、ROM101に記憶される変動パターン設定テーブル141Bの構成例を示している。変動パターン設定テーブル141Bは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「通常」または「確変」となる場合に選択可能となる複数種類の変動パターンにおける可変表示時間や内容を定める設定用データなどから構成されている。この実施の形態では、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「通常」または「確変」となる場合のうち、突発演出が実行されない場合に対応した変動パターンとして、変動パターンPA4−1〜変動パターンPA4−3、変動パターンPA5−1〜変動パターンPA5−4が、予め用意されている。変動パターンPA4−1〜変動パターンPA4−3、変動パターンPA5−1〜変動パターンPA5−4のように、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「通常」または「確変」となる場合に対応して用意された変動パターンは、全演出大当り変動パターンともいう。
図11(B)は、ROM101に記憶される変動パターン設定テーブル141Cの構成例を示している。変動パターン設定テーブル141Cは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合に選択可能となる複数種類の変動パターンにおける可変表示時間や内容を定める設定用データなどから構成されている。この実施の形態では、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合に対応した変動パターンとして、変動パターンPF1−1〜変動パターンPF1−4が、予め用意されている。図11(B)に示す変動パターンPF1−1〜変動パターンPF1−4では、突確モード開始演出が終了した後に突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定飾り図柄が導出表示されて停止する。これに対して、変動パターンPF1−1〜変動パターンPF1−4では、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかが仮停止表示された後に突確モード開始演出が行われるようにしてもよいし、突確モード開始演出が開始されるときに飾り図柄の表示が消去され、確定飾り図柄が導出表示されないようにしてもよい。変動パターンPF1−1〜変動パターンPF1−4のように、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる場合に対応して用意された変動パターンは、突確大当り変動パターンともいう。また、全演出大当り変動パターン及び突確大当り変動パターンのように、可変表示結果が「大当り」となる場合に対応して用意された変動パターンは、大当り変動パターンともいう。
図12(A)〜(C)は、ROM101に記憶される非リーチハズレ変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、非リーチハズレ変動パターン種別決定テーブルとして、図12(A)に示す非リーチハズレ変動パターン種別決定テーブル133Aと、図12(B)に示す非リーチハズレ変動パターン種別決定テーブル133Bと、図12(C)に示す非リーチハズレ変動パターン種別決定テーブル133Cとが、予め用意されている。非リーチハズレ変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cはそれぞれ、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様を「非リーチ」にすると決定されたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR4に基づいて決定するために参照されるテーブルである。各非リーチハズレ変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cは、例えば図12(D)に示すようなテーブル選択設定に従い、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに応じて、使用テーブルとして選択される。
非リーチハズレ変動パターン種別決定テーブル133Aでは、可変表示態様を「非リーチ」とする旨の決定結果が非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR4が、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−4のいずれかと対応付けられるように、割り振られている。非リーチハズレ変動パターン種別決定テーブル133Bでは、可変表示態様を「非リーチ」とする旨の決定結果が非リーチHB1−1及び非リーチHB1−2のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR4が、変動パターン種別CB1−1〜変動パターン種別CB1−3のいずれかと対応付けられるように、割り振られている。非リーチハズレ変動パターン種別決定テーブル133Cでは、可変表示態様を「非リーチ」とする旨の決定結果が非リーチHC1−1及び非リーチHC1−2のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR4が、変動パターン種別CC1−1〜変動パターン種別CC1−3のいずれかと対応付けられるように、割り振られている。
図13(A)〜(C)は、ROM101に記憶されるリーチハズレ変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、リーチハズレ変動パターン種別決定テーブルとして、図13(A)に示すリーチハズレ変動パターン種別決定テーブル134Aと、図13(B)に示すリーチハズレ変動パターン種別決定テーブル134Bと、図13(C)に示すリーチハズレ変動パターン種別決定テーブル134Cとが、予め用意されている。リーチハズレ変動パターン種別決定テーブル134A〜134Cはそれぞれ、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様を「リーチ」にすると決定されたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR4に基づいて決定するために参照されるテーブルである。各リーチハズレ変動パターン種別決定テーブル134A〜134Cは、例えば図13(D)に示すようなテーブル選択設定に従い、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに応じて、使用テーブルとして選択される。
リーチハズレ変動パターン種別決定テーブル134Aでは、可変表示態様を「リーチ」とする旨の決定結果がリーチHA2−1〜リーチHA2−3のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR4が、変動パターン種別CA2−1、変動パターン種別CA2−2のいずれかと対応付けられるように、割り振られている。リーチハズレ変動パターン種別決定テーブル134Bでは、可変表示態様を「リーチ」とする旨の決定結果がリーチHB2−1であることに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR4が、変動パターン種別CA2−1、変動パターン種別CA2−2のいずれかと対応付けられるように、割り振られている。リーチハズレ変動パターン種別決定テーブル134Cでは、可変表示態様を「リーチ」とする旨の決定結果がリーチHC2−1であることに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR4が、変動パターン種別CA2−1、変動パターン種別CA2−2のいずれかと対応付けられるように、割り振られている。
図14(A)〜(G)は、大当り変動パターン種別決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、大当り変動パターン種別決定テーブルとして、図14(A)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル135Aと、図14(B)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル135Bと、図14(C)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル136Aと、図14(D)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル136Bと、図14(E)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル137Aと、図14(F)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル137Bとが、予め用意されている。大当り変動パターン種別決定テーブル135A、135B、136A、136B、137A、137Bはそれぞれ、可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR4に基づいて決定するために参照されるテーブルである。各大当り変動パターン種別決定テーブル135A、135B、136A、136B、137A、137Bは、例えば図14(G)に示すようなテーブル選択設定に従い、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかや、大当り種別バッファ値に応じて、使用テーブルとして選択される。
大当り変動パターン種別決定テーブル135A、135B、136A、136B、137A、137Bでは、変動パターン種別決定用の乱数値MR4が、変動パターン種別CA3−1及び変動パターン種別CA3−2のいずれかと対応付けられるように、割り振られている。大当り変動パターン種別決定テーブル135C、136C、137Cでは、変動パターン種別決定用の乱数値MR4が、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2のいずれかと対応付けられるように、割り振られている。
図15は、ROM101に記憶されるハズレ変動パターン決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、ハズレ変動パターン決定テーブルとして、図15(A)に示すハズレ変動パターン決定テーブル138Aと、図15(B)に示すハズレ変動パターン決定テーブル138Bとが、予め用意されている。ハズレ変動パターン決定テーブル138A、138Bはそれぞれ、可変表示結果を「ハズレ」として大当り遊技状態に制御しないと決定されたときに、リーチ表示状態とするか否かの決定結果や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターンを、変動パターン決定用の乱数値MR5に基づいて決定するために参照されるテーブルである。各ハズレ変動パターン決定テーブル138A、138Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別CA1−1〜変動パターン種別CA1−4、変動パターン種別CB1−1〜変動パターン種別CB1−3、変動パターン種別CC1−1〜変動パターン種別CC1−3のいずれかとする旨の決定結果に応じてハズレ変動パターン決定テーブル138Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別CA2−1、変動パターン種別CA2−2のいずれかとする旨の決定結果に応じてハズレ変動パターン決定テーブル138Bが使用テーブルとして選択される。
ハズレ変動パターン決定テーブル138Aでは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR5が、可変表示結果を「ハズレ」とし可変表示態様を「非リーチ」とする1種類または複数種類の変動パターンに、割り振られている。ハズレ変動パターン決定テーブル138Bでは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR5が、可変表示結果を「ハズレ」とし可変表示態様を「リーチ」とする複数種類の変動パターンに、割り振られている。
ここで、ハズレ変動パターン決定テーブル138Aの設定では、変動パターン種別CA1−4、変動パターン種別CB1−3、変動パターン種別CC1−3のいずれかとなる場合に対応して、変動パターンPA1−4といった再変動を1回行う「擬似連」の特定演出が実行される変動パターン(図10参照)に、変動パターン決定用の乱数値MR5が割り振られている。このような設定により、可変表示結果を「ハズレ」とする決定結果、及び、可変表示態様を「非リーチ」とする決定結果に対応して、変動パターンPA1−4を選択し、「擬似連」の特定演出を実行することができる。
変動パターン種別CA1−4に対しては、図12(A)に示す非リーチハズレ変動パターン種別決定テーブル133Aにおいて、変動パターン種別決定用の乱数値MR4のうち、非リーチHA1−1に対応して「217」〜「241」の範囲の値が割り振られており、非リーチHA1−2に対応して「230」〜「241」の範囲の値が割り振られており、非リーチHA1−3に対応して「231」〜「241」の範囲の値が割り振られており、非リーチHA1−4と非リーチHA1−5のそれぞれに対応して「237」〜「241」の範囲の値が割り振られている。ここで、非リーチHA1−1の決定結果に対しては、図8(A)に示すリーチ決定テーブル132Aにおいて、合計保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ決定用の乱数値MR3のうち「1」〜「204」の範囲の値が割り当てられている。非リーチHA1−2の決定結果に対しては、リーチ決定テーブル132Aにおいて、合計保留記憶数が「1」に対応して、リーチ決定用の乱数値MR3のうち「1」〜「217」の範囲の値が割り当てられている。非リーチHA1−3の決定結果に対しては、リーチ決定テーブル132Aにおいて、合計保留記憶数が「2」に対応して、リーチ決定用の乱数値MR3のうち「1」〜「220」の範囲の値が割り当てられている。非リーチHA1−4の決定結果に対しては、リーチ決定テーブル132Aにおいて、合計保留記憶数が「3」、「4」に対応して、リーチ決定用の乱数値MR3のうち「1」〜「230」の範囲の値が割り当てられている。非リーチHA1−5の決定結果に対しては、リーチ決定テーブル132Aにおいて、合計保留記憶数が「5」〜「8」に対応して、リーチ決定用の乱数値MR3のうち「1」〜「230」の範囲の値が割り当てられている。したがって、合計保留記憶数が「1」や「2」である場合には、合計保留記憶数が「0」である場合に比べて、変動パターン種別CA1−4に決定される割合が低くなる。また、合計保留記憶数が「3」、「4」あるいは「5」〜「8」のいずれかである場合には、合計保留記憶数が「0」である場合や、「1」または「2」である場合に比べて、変動パターン種別CA1−4に決定される割合が低くなる。
図16(A)及び(B)は、ROM101に記憶される大当り変動パターン決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、大当り変動パターン決定テーブルとして、図16(A)に示す大当り変動パターン決定テーブル139Aと、図16(B)に示す大当り変動パターン決定テーブル139Bとが、予め用意されている。大当り変動パターン決定テーブル139A、139Bはそれぞれ、可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別の決定結果や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターンを、変動パターン決定用の乱数値MR5に基づいて決定するために参照されるテーブルである。各大当り変動パターン決定テーブル139A、139Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別CA3−1及び変動パターン種別CA3−2のいずれかとする旨の決定結果に応じて大当り変動パターン決定テーブル139Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別CA4−1及び変動パターン種別CA4−2のいずれかとする旨の決定結果に応じて大当り変動パターン決定テーブル139Bが使用テーブルとして選択される。各大当り変動パターン決定テーブル139A、139Bでは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR5が、可変表示結果を「大当り」とする複数種類の変動パターンに、割り振られている。
こうしたハズレ変動パターン決定テーブル138A、138Bや、大当り変動パターン決定テーブル139A、139Bにおいて、変動パターン種別に応じて変動パターン決定用の乱数値MR5が割り振られている変動パターンは、その変動パターン種別に含まれる変動パターンとなっている。一例として、図15(A)に示すハズレ変動パターン決定テーブル138Aにおいて変動パターン種別CA1−1に応じて乱数値MR5の全部が割り振られている変動パターンPA1−1は、変動パターン種別CA1−1に含まれる変動パターンとなっている。ハズレ変動パターン決定テーブル138A、138Bや、大当り変動パターン決定テーブル139A、139Bは、変動パターン種別の決定結果に基づき、その変動パターン種別に含まれる1種類または複数種類の変動パターンのうちから、今回の可変表示における変動パターンを選択するためのテーブルとなっている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図17に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図17に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、始動データ記憶部151Cと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が入賞して第1始動条件は成立したが第1開始条件は成立していない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その入賞による第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路17やランダムカウンタ等から抽出されて作成された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データや大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを保留データとし、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が入賞して第2始動条件は成立したが第2開始条件は成立していない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その入賞による第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路17やランダムカウンタ等から抽出されて作成された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データや大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを保留データとし、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
始動データ記憶部151Cは、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれに遊技球が入賞したかを示す始動データを、各遊技球の入賞順を特定可能として記憶する。一例として、始動データ記憶部151Cは、第1始動入賞口への入賞に対応した「第1」の始動データ、あるいは、第2始動入賞口への入賞に対応した「第2」の始動データを、各遊技球の入賞順に従った保留番号と関連付けて記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御フラグ設定部152に、特図プロセスフラグ、普図プロセスフラグ、大当りフラグ、確変フラグ、時短フラグなどが設けられている。
特図プロセスフラグは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの進行や、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの進行などを制御するために実行される図32のステップS15や図34に示す特別図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。普図プロセスフラグは、普通図柄表示器20による普通図柄を用いた普図ゲームの進行などを制御するために図32のステップS16にて実行される普通図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。
大当りフラグは、特図ゲームが開始されるときに可変表示結果を「大当り」とする旨の決定結果に対応して、オン状態にセットされる。その一方で、特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されたことなどに対応して、クリアされてオフ状態となる。確変フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態に制御されることに対応してオン状態にセットされる一方で、確変状態が終了することなどに対応してクリアされてオフ状態となる。時短フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が時短状態に制御されることに対応してオン状態にセットされる一方で、時短状態が終了することなどに対応してクリアされてオフ状態となる。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御タイマ設定部153に、異常判定期間タイマ、遊技制御プロセスタイマ、特図変動タイマ、普図変動タイマなどが設けられている。
異常判定タイマは、例えば乱数回路17に異常が発生しているか否かを判定するための時間(異常判定期間)などを、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、異常判定タイマは、異常判定期間に対応したタイマ値を示すデータを、異常判定タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、異常判定タイマは、乱数回路17の異常判定の開始時点といった、所定時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。なお、異常判定期間は、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を構成する16個のビットデータの全てが変化したか否かを判定可能とすべく、少なくとも、カウンタ回路171にてカウント値データを示すカウント値が1加算されて更新される間隔1.0×10−4msに、乱数値MR1−1を示す数値データのビット数である「16」を乗じた期間よりも長く期間である必要がある。そして、乱数回路17に異常が発生していないにも関わらず、乱数回路17から抽出された第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データのうち、特定のビットデータが偶然変化しなかったことにより、乱数回路17に異常が発生していると判定されてしまうといった事態を防止すべく、異常判定期間は、カウンタ回路171によるカウント値の更新周期6.5536msよりも長い時間であることが望ましい。
遊技制御プロセスタイマは、例えば大当り遊技状態の進行を制御するための時間などを、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態の進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、遊技制御プロセスタイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態の開始時点といった、所定時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
特図変動タイマは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間といった特図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、特図変動タイマは、特図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、特図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、特図変動タイマは、特図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
普図変動タイマは、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示時間といった普図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、普図変動タイマは、普図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、普図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、普図変動タイマは、普図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御カウンタ設定部154に、ランダムカウンタ、ウェイトカウンタ、第1保留記憶数カウンタ、第2保留記憶数カウンタ、合計保留記憶数カウンタ、ラウンド数カウンタなどが設けられている。
遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタは、遊技の進行を制御するために用いられる乱数値を示す数値データの一部を、CPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのものである。例えば、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数値MR1−2〜MR6−2を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。
ウェイトカウンタは、乱数回路17からの第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データの抽出が可能になるまでの待機時間をカウントするためのものである。例えば、ウェイトカウンタには、乱数回路17から第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データを抽出したときに、待機時間に対応したカウント初期値を示すデータが、ウェイトカウント値として設定され、定期的にウェイトカウント値が1減算されて更新される。なお、待機時間は、前回抽出された数値データが示す乱数値MR1−1とは異なる乱数値MR1−1を抽出すべく、カウンタ回路171にてカウント値データを示すカウント値が1加算されて更新される間隔1.0×10−4msよりも長く、このカウント値の更新周期6.5536msよりも短い時間である必要がある。もっとも、待機時間が短すぎると、前回抽出された数値データが示す乱数値MR1−1と今回抽出された数値データが示す乱数値MR1−1との変化が小さくなって、後述する図31に示すステップS78〜S86の処理の実行回数が増えてしまうので、乱数値MR1−1の抽出の実行周期を所望の値とするために、待機時間を設けることが望ましい。
第1保留記憶数カウンタは、第1特図保留記憶部151Aにおける保留データの数である第1保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、第1保留記憶数カウンタには、第1保留記憶数に対応したカウント値データが、第1保留記憶数カウント値として記憶され、第1保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。第2保留記憶数カウンタは、第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの数である第2保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、第2保留記憶数カウンタには、第2保留記憶数に対応したカウント値データが、第2保留記憶数カウント値として記憶され、第2保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。合計保留記憶数カウンタは、第1保留記憶数と第2保留記憶数とを合計した合計保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、合計保留記憶数カウンタには、合計保留記憶数に対応したカウント値データが、合計保留記憶数カウント値として記憶され、合計保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。
ラウンド数カウンタは、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数などをカウントするためのものである。例えば、ラウンド数カウンタには、大当り遊技状態の開始時にカウント初期値「1」を示すデータが、ラウンド数カウント値として設定される。そして、1回のラウンドが終了して次回のラウンドが開始されるときに、ラウンド数カウント値が1加算されて更新される。
遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御バッファ設定部155に、前回乱数値バッファ、今回乱数値バッファ、前回演算結果バッファ、今回演算結果バッファ、第1乱数初期値バッファ、第2乱数初期値バッファ、送信コマンドバッファ、変動特図指定バッファ、大当り種別バッファなどが設けられている。
前回乱数値バッファは、乱数回路17から前回抽出した第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データを一時的に格納するために用いられる。今回乱数値バッファは、乱数回路17から今回抽出した第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データを一時的に格納するために用いられる。前回検算結果バッファは、前回算出した排他的論理和XORを示す数値データを、演算結果を示す数値データとして一時的に格納するために用いられる。今回検算結果バッファは、今回算出した排他的論理和XORを示す数値データを、演算結果を示す数値データとして一時的に格納するために用いられる。
第1乱数値バッファには、ランダムカウンタから抽出した第1初期値決定用の乱数値MR6−1を示す数値データが、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2における初期値を示す数値データとして格納される。第2乱数値バッファには、ランダムカウンタから抽出した第2初期値決定用の乱数値MR6−2を示す数値データが、大当り種別決定用の乱数値MR2における初期値を示す数値データとして格納される。
送信コマンドバッファは、主基板11からサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送信するための設定データを一時的に格納するために用いられる。例えば、送信コマンドバッファは、複数(例えば「12」)のバッファ領域を備えて構成され、送信する制御コマンドに対応したコマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データなどが、各バッファ領域に格納される。また、送信コマンドバッファにおいて設定データの書込や読出を行うバッファ領域は、送信コマンドポインタなどによって指定され、複数のバッファ領域をリングバッファとして使用することができるように構成されていればよい。
変動特図指定バッファには、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームのうち、いずれの特図ゲームが実行されるかを示すバッファ値が格納される。一例として、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが実行されることに対応して、変動特図指定バッファ値には「1」が設定される。また、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが実行されることに対応して、変動特図指定バッファ値には「2」が設定される。そして、特図ゲームが終了したことなどに対応して、変動特図指定バッファ値が「0」に設定される。
大当り種別バッファには、可変表示結果が「大当り」となる場合における大当り種別を「通常」、「確変」、「突確」といった複数種類のいずれかとする決定結果に対応したバッファ値が格納される。一例として、図7に示すような大当り種別決定テーブル131での設定に基づき、大当り種別が「通常」であれば大当り種別バッファ値には「0」が設定され、大当り種別が「確変」であれば大当り種別バッファ値には「1」が設定され、大当り種別が「突確」であれば大当り種別バッファ値には「2」が設定される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出したプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対して情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、操作ボタン30からの情報信号としての操作検出信号を伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。図18は、演出制御基板12の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図18に示すように、この実施の形態では、演出制御基板12の側において、第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1〜SR1−3、第1〜第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR3−1〜SR3−3のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。乱数回路124は、これらの乱数値SR1−1〜SR1−3、SR3−1〜SR3−3の全部または一部を示す数値データをカウントするものであればよい。演出制御用CPU120は、例えば図28に示す演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路124とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値SR1−1〜SR1−3、SR3−1〜SR3−3の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。また、演出制御基板12に乱数回路124が搭載されていない場合には、演出制御用CPU120がランダムカウンタを用いて、乱数値SR1−1〜SR1−3、SR3−1〜SR3−3の全部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1〜SR1−3は、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄として、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rに導出表示される飾り図柄(最終停止図柄)を決定するために用いられる乱数値である。なお、ここでの最終停止図柄は、飾り図柄の可変表示が終了する時点で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rそれぞれにて最終的に停止表示される3つの飾り図柄のことである。一例として、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1は「1」〜「80」の範囲の値をとり、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2は「1」〜「70」の範囲の値をとり、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3は「1」〜「96」の範囲の値をとる。
第1〜第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR3−1〜SR3−3は、「擬似連」の特定演出を実行する場合に、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて仮停止表示させる仮停止図柄の組合せを、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR3−1は「1」〜「211」の範囲の値をとり、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR3−2は「1」〜「229」の範囲の値をとり、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR3−3は「1」〜「311」の範囲の値をとる。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、制御パターンテーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。
図19(A)〜(C)は、ROM121に記憶される最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cの構成例を示している。最終停止図柄決定テーブル160A〜160Dは、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄を決定するためのテーブルである。例えば、最終停止図柄決定テーブル160Aは、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「左」の飾り図柄表示部5Lにて停止表示される確定飾り図柄となる左最終停止図柄FZ1−1を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Aでは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1が、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に、割り振られている。最終停止図柄決定テーブル160Bは、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「右」の飾り図柄表示部5Rにて停止表示される確定飾り図柄となる右最終停止図柄FZ1−2を、左最終停止図柄FZ1−1や第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Bでは、左最終停止図柄FZ1−1として決定された飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2が、右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に、割り振られている。最終停止図柄決定テーブル160Cは、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「中」の飾り図柄表示部5Cにて停止表示される確定飾り図柄となる中最終停止図柄FZ1−3を、左最終停止図柄FZ1−1や右最終停止図柄FZ1−2、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3などに基づいて決定するために参照されるテーブルである。
ROM121には図20に示すような左右出目判定テーブル161が含まれており、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組合せから、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR18、LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定が行われる。最終停止図柄決定テーブル160Cでは、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR18、LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定結果に応じて、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3が、中最終停止図柄FZ1−3となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に、割り振られている。
最終停止図柄決定テーブル160Bでは、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄の図柄番号と右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄の図柄番号とが同一となる部分には、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2が割り振られていない。このような設定により、最終停止図柄として所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄を決定する場合に、その確定飾り図柄の組合せがリーチ組合せや大当り組合せ(突確チャンス目TC1〜TC4を除く)とはならないようにすることができる。また、最終停止図柄決定テーブル160Cでは、左最終停止図柄FZ1−1、右最終停止図柄FZ1−2、中最終停止図柄FZ1−3の組合せが、予め定められた飾り図柄の組合せとなる部分には、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3が割り当てられていない。例えば、リーチ組合せや大当り組合せ以外であっても、図3(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8となる部分や、図3(B)に示す突確チャンス目TC1〜TC4となる部分、さらには、図21に示すような一定の非リーチ組合せとなる部分には、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3が割り振られていない。図21に示すような飾り図柄の組合せは、例えば擬似連チャンス目GC1〜GC8などと同一の飾り図柄を含み、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおける飾り図柄の並び順が異なるといったように、遊技者が擬似連チャンス目GC1〜GC8や突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかと見まちがえる可能性が高い飾り図柄の組合せを含んでいる。このような設定により、最終停止図柄として所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄を決定する場合に、その確定飾り図柄が擬似連チャンス目GC1〜GC8や突確チャンス目TC1〜TC4、さらには、これらのチャンス目と類似する一定の非リーチ組合せとはならないようにすることができる。
図22(A)及び(B)は、ROM121に記憶される最終停止図柄決定テーブル162A、162Bの構成例を示している。最終停止図柄決定テーブル162A、162Bは、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄を決定するためのテーブルである。例えば、最終停止図柄決定テーブル162Aは、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「左」の飾り図柄表示部5Lにて停止表示される確定飾り図柄となる左最終停止図柄FZ2−1と、「右」の飾り図柄表示部5Rにて停止表示される確定飾り図柄となる右最終停止図柄FZ2−2とを、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル162Aでは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1が、左最終停止図柄FZ2−1及び右最終停止図柄FZ2−2として同一になる飾り図柄(左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2)の図柄番号「1」〜「8」に、割り振られている。最終停止図柄決定テーブル162Bは、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「中」の飾り図柄表示部5Cにて停止表示される確定飾り図柄となる中最終停止図柄FZ2−3を、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
リーチハズレ組合せを構成する中最終停止図柄FZ2−3は、左最終停止図柄FZ2−1や右最終停止図柄FZ2−2となる飾り図柄の図柄番号との差分値である図柄差により特定される。すなわち、飾り図柄の可変表示において、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させ、「左」→「右」→「中」といった所定順序で飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する場合に、最後に飾り図柄が導出表示される「中」の飾り図柄表示部5C以外の「左」及び「右」の飾り図柄表示部5L、5Rに導出表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2が最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて決定された後、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて「中」の飾り図柄表示部5Cに導出表示される中最終停止図柄FZ2−3と左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2との差分(図柄差)を決定する。このとき決定された図柄差に応じて、「中」の飾り図柄表示部5Cに導出表示される中最終停止図柄FZ2−3となる確定飾り図柄が決定される。最終停止図柄決定テーブル162Bでは、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンが変動パターンPA2−1〜変動パターンPA2−3のいずれかである場合、変動パターンPA3−1〜変動パターンPA3−4のいずれかである場合のそれぞれに応じて、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3が、図柄差「−2」、「−1」、「+1」、「+2」に割り振られている。
図23(A)〜(C)は、ROM121に記憶される最終停止図柄決定テーブル163A〜163Cの構成例を示している。最終停止図柄決定テーブル163A〜163Cは、大当り組合せや突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定飾り図柄を決定するためのテーブルである。例えば、最終停止図柄決定テーブル163Aは、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄として、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて揃って停止表示される左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Aでは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1が、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる通常図柄の図柄番号「2」、「4」、「6」、「8」に、割り振られている。最終停止図柄決定テーブル163Bは、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄として、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて揃って停止表示される左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Bでは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1が、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる確変図柄の図柄番号「1」、「3」、「5」、「7」に、割り振られている。最終停止図柄決定テーブル163Cは、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rでの左中右最終停止図柄FZ4−1、FZ4−2、FZ4−3となる確定飾り図柄の組合せを、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Cでは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1が、突確チャンス目TC1〜TC4に割り振られている。
図24は、「擬似連」の特定演出が実行される場合に仮停止表示される飾り図柄を決定するために用いられる仮停止図柄決定テーブルの構成例を示している。この実施の形態では、「擬似連」の特定演出にて仮停止表示される飾り図柄を決定するための仮停止図柄決定テーブルとして、図24(A)に示す仮停止図柄決定テーブル165Aと、図24(B)に示す仮停止図柄決定テーブル165Bと、図24(C)に示す仮停止図柄決定テーブル165Cとが、予め用意されROM121に記憶されている。各仮停止図柄決定テーブル165A〜165Cは、図25に示すように、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンや、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づく飾り図柄の変動回数などに応じて、使用テーブルとして選択される。
仮停止図柄決定テーブル165Aでは、「左」の飾り図柄表示部5Lにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR3−1が、左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組合せによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に、割り振られている。ここで、仮停止図柄決定テーブル165Aでは、左最終停止図柄と同一の飾り図柄が左仮停止図柄KZ2−1となる場合には、左最終停止図柄と異なる飾り図柄が左仮停止図柄KZ2−1となる場合に比べて、多くの第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR3−1が割り振られている。このような設定では、最終の擬似連続変動を実行する際に仮停止表示させる飾り図柄のうちの左仮停止図柄KZ2−1と、左最終停止図柄とが、同一の飾り図柄となる可能性が高まる。これにより、最終の擬似連続変動が実行されることで、「左」の飾り図柄表示部5Lに停止表示される飾り図柄は変更されない一方で、「中」及び「右」の飾り図柄表示部5C、5Rに停止表示される飾り図柄は変更されて、連続的な飾り図柄の変動表示によって可変表示状態がリーチ状態に近づいていくような印象を遊技者に与え、遊技の興趣を向上させることができる。また、仮停止図柄決定テーブル165Aでは、左最終停止図柄が「2」、「4」、「6」、「8」といった通常図柄である場合には、左仮停止図柄KZ2−1が「1」、「3」、「5」、「7」といった確変図柄となる擬似連チャンス目GC1、GC3、GC5、GC7に決定されることがないように、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR3−1が割り振られている。これにより、左仮停止図柄KZ2−1が確変図柄となって確変大当り組合せとなる可能性がある状態から、左最終停止図柄が通常図柄となってしまい、確変大当り組合せとなる可能性がなくなってしまうことにより、大当り種別が「確変」となる期待感が減退してしまうことを、防止できる。
仮停止図柄決定テーブル165Bでは、仮停止図柄決定テーブル165Aを用いて決定された左仮停止図柄KZ2−1、右停止図柄KZ2−2、中仮停止図柄KZ2−3の組合せが擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれであるかに応じて、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR3−2が、左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組合せによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に、割り振られている。仮停止図柄決定テーブル165Cでは、仮停止図柄決定テーブル165Bを用いて決定された左仮停止図柄KZ3−1、右仮停止図柄KZ3−2、中仮停止図柄KZ3−3の組合せが擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれであるかに応じて、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR3−3が、左中右仮停止図柄KZ4−1、KZ4−2、KZ4−3の組合せによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に、割り振られている。
ROM121が記憶するパターンテーブルには、例えば図26に示すような図柄変動制御パターンテーブル167、図27に示すような各種演出制御パターンテーブル168が含まれている。
図柄変動制御パターンテーブル167には、飾り図柄の可変表示が開始されてから最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでの期間における、画像表示装置5の表示画面における飾り図柄の可変表示動作や、リーチ演出における演出表示動作、「擬似連」の特定演出における演出表示動作といった、各種の演出動作の制御内容を示すデータが、図柄変動制御パターンとして複数種類格納されていればよい。各図柄変動制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、終了コードといった、飾り図柄の可変表示に応じた各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切替タイミング等が設定されていればよい。演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンに対応した図柄変動制御パターンを図柄変動制御パターンテーブル167から読み出す。そして、演出表示制御データに応じた表示制御指令を表示制御部123に伝送することにより、画像表示装置5の表示画面における飾り図柄の可変表示動作といった演出表示動作の制御内容を指示する。また、音声制御データに応じた効果音信号を、I/O125などを介して音声制御基板13へと伝送させることなどにより、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作を制御する。さらに、ランプ制御データに応じた電飾信号を、I/O125などを介してランプ制御基板14へと伝送させることなどにより、遊技効果ランプ9や装飾用LEDにおける点灯動作を制御する。
なお、図柄変動制御パターンテーブル167は、パチンコ遊技機1における演出モードに対応して複数種類設けられるようにしてもよい。一例として、パチンコ遊技機1における演出モードが、通常の演出モード、確変中の演出モード、時短中の演出モード、突確モードである場合のそれぞれに対応して、複数種類の図柄変動制御パターンテーブル167を設けるようにする。この場合には、パチンコ遊技機1における演出モードに応じて、背景画像の表示態様や、飾り図柄の表示態様(表示色や形状、大きさ、キャラクタ、変動速度等)などを異ならせるように、それぞれの図柄変動制御パターンテーブル167に格納された図柄変動制御パターンにおける制御データが、予め設定されていればよい。
各種演出制御パターンテーブル168には、大当り遊技状態に制御されている期間における、各種の演出制御の内容を示すデータが、大当り中演出制御パターンとして複数種類格納されていればよい。各演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、終了コードといった、大当り遊技状態における演出動作の進行に応じた各種の演出制御の内容や、演出制御の切替タイミング等が、時系列的に設定されていればよい。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図28に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図28に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示状態といった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作といった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示画面に表示させる演出画像を切り換えるタイミングの決定を行うことなどにより、飾り図柄の可変表示やリーチ演出における演出表示といった各種の演出表示を実行させるための制御を行う。表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などを備えて構成されていればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドや操作ボタン30から伝送された操作検出信号等の各種信号を取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される効果音信号、ランプ制御基板14へと伝送される電飾信号などが出力される。
音声制御基板13には、例えば入出力ドライバや音声合成用IC、音声データROM、増幅回路、ボリュームなどが搭載されている。一例として、音声制御基板13では、演出制御基板12から伝送された効果音信号に示される音番号データが入出力ドライバを介して音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を生成し増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号を、スピーカ8L、8Rに出力する。音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されており、音声合成用ICが音番号データに応じた制御データを読み出して、音声や効果音が生成される。音声データROMの記憶データは、所定期間における音声や効果音の出力態様を時系列的に示すデータなどから構成されていればよい。
ランプ制御基板14には、例えば入出力ドライバやランプドライバなどが搭載されている。一例として、ランプ制御基板14では、演出制御基板12から伝送された電飾信号が、入出力ドライバを介してランプドライバに入力される。ランプドライバは、電飾信号を増幅して遊技効果ランプ9などに供給する。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図29は、CPU103によって実行される遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。図29に示す遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、まず、必要な初期設定を行う。
すなわち、CPU103は、割込禁止に設定した後(ステップS1)、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。ここで、この実施の形態で用いられているCPU103には、マスク可能な割込(INT)のモードとして、以下に示すような割込モード0〜2からなる3種類のモードが用意されている。なお、マスク可能な割込が発生すると、CPU103は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
割込モード0では、割込要求を行った内蔵デバイスがRST命令(1バイト)またはCALL命令(3バイト)をCPU103の内部データバス上に送出する。よって、CPU103は、RST命令に対応したアドレスまたはCALL命令で指定されるアドレスの命令を実行する。リセット時に、CPU103は自動的に割込モード0になる。そのため、割込モード1または割込モード2に設定したい場合には、初期設定処理において、割込モード1または割込モード2に設定するための処理を行う必要がある。
割込モード1は、割込が受け付けられると、常に0038H番地に飛ぶモードである。割込モード2は、CPU103の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。すなわち、割込番地は、上位アドレスが特定レジスタの値とされ下位アドレスが割込ベクタとされた2バイトで示されるアドレスである。従って、任意の(飛び飛びではあるが)偶数番地に割込処理を設置することができる。各内蔵デバイスは割込要求を行うときに割込ベクタを送出する機能を有している。よって、割込モード2に設定されると、各内蔵デバイスからの割込要求を容易に処理することが可能になり、また、プログラムにおける任意の位置に割込処理を設置することが可能になる。さらに、割込モード1とは異なり、割込発生要因毎のそれぞれの割込処理を用意しておくことも容易である。前述したように、この実施の形態では、遊技制御メイン処理のステップS2において、CPU103は割込モード2に設定される。
ステップS3の処理に続いて、CPU103は、内蔵デバイスレジスタの設定(初期化)を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)などの設定(初期化)を行った後(ステップS5)、RAM102をアクセス可能状態に設定する(ステップS6)。
そして、例えば電源基板に搭載されたクリアスイッチにおける出力信号の状態を確認する(ステップS7)。このとき、クリアスイッチからの出力信号がオフ状態であれば(ステップS7;No)、バックアップフラグがオンとなっているか否かをチェックすることにより、電力供給停止時にRAM102のデータ保護処理が行われたか否かを確認する(ステップS8)。この実施の形態では、不測の電力供給停止が生じた場合には、RAM102のデータを保護するための処理が行われている。そのような保護処理が行われていた場合をバックアップありとする。バックアップフラグの状態は、電力供給停止時にRAM102の遊技制御フラグ設定部152に設定される。この実施の形態では、RAM102の全てがバックアップ電源によってバックアップされているので、電力供給停止が発生した場合でも、遊技制御フラグ設定部152の内容は保存されることになる。ステップS8では、例えば、バックアップフラグの値として「55H」がバックアップRAM領域に設定されていればバックアップあり(オン状態)であると判断される。これに対して、「55H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オフ状態)であると判断される。
ステップS8にてバックアップフラグがオンであるときには(ステップS8;Yes)、RAM102のデータチェックを行い、チェック結果が正常であるか否かを判定する(ステップS9)。例えば、CPU103は、RAM102の特定領域における記憶データを用いてチェックサムを算出し、算出されたチェックサムとチェックサムバッファに記憶されているチェックサムとを比較する。ここで、チェックサムバッファには、前回の電力供給停止時に、同様の処理によって算出されたチェックサムが記憶されている。そして、比較結果が不一致であれば、RAM102の特定領域におけるデータが電力供給停止時のデータとは異なっていることから、チェック結果が正常でないと判断される。
不測の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、RAM102のデータは保存されていたはずであるから、チェック結果は正常になる。チェック結果が正常であれば(ステップS9;Yes)、CPU103は、遊技制御用マイクロコンピュータ100の内部状態などを電源断時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う(ステップS10)。
ステップS7にてクリアスイッチからの出力信号がオン状態である場合や(ステップS7;Yes)、ステップS8にてバックアップフラグがオフである場合(ステップS8;No)、あるいは、ステップS9にてチェック結果が正常でない場合には(ステップS9;No)、乱数回路17に異常が発生しているか否かを判定するための乱数回路異常判定処理を実行する(ステップS11)。
ステップS10にて乱数回路異常判定処理を実行した後には、停電復旧時でない電源投入時に対応した初期化処理を実行する。この初期化処理では、まず、RAM102のクリア処理を実行する(ステップS12)。なお、ステップS11の処理では、所定のデータ(例えば大当り乱数作成用の乱数値MR1−2を示す数値データを生成するためのランダムカウンタにおける格納データ)は「0」に初期化されるが、任意の値あるいは予め決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM102の全領域を初期化せず、所定のデータはそのままにしてもよい。例えば、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2や大当り種別決定用の乱数値MR2は、初期化されると、一周するまでその値が遊技者によって認識されてしまいかねないので、初期化されないことが望ましい。具体的には、RAM102のうち、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2や大当り種別決定用の乱数値MR2が記憶されている領域以外の領域をクリアすればよい。また、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2や大当り種別決定用の乱数値MR2を一旦レジスタなどに退避されてから、RAMの全領域を初期化し、その後、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2や大当り種別決定用の乱数値MR2をRAM102の所定の領域に書き込むようにしてもよい。また、RAM102における所定の作業領域に対して初期値を設定するなどの設定処理も行われる(ステップS13)。ステップS12の処理により、例えば、遊技制御フラグ設定部152、遊技制御タイマ設定部153、遊技制御カウンタ設定部154、遊技制御バッファ設定部155などに初期値が設定されればよい。そして、演出制御基板12に対して初期表示指定コマンドを送信する(ステップS14)。このときには、演出制御基板12以外のサブ基板(主基板11以外のマイクロコンピュータが搭載された基板)を初期化するための制御コマンド(初期化指定コマンド)を送信してもよい。演出制御基板12では、初期表示指定コマンドを受信すると、例えば演出制御用CPU120が表示制御部123に対して所定の表示制御指令を送信することなどにより、画像表示装置5の表示画面においてパチンコ遊技機1における制御が初期化されたことを報知するための画像を表示させるなどの初期化報知が行われる。
そして、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定が行われる(ステップS15)。例えば、初期値として4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。これにより、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ100において、4msごとにタイマ割込みが発生する。
以上のような初期化処理が終了すると、CPU103は、ステップS16〜S18の処理を繰り返すループ処理を実行する。このループ処理では、割込禁止状態とされた後に(ステップS16)、乱数更新処理が実行され(ステップS17)、乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態とされる(ステップS18)。ステップS17の乱数更新処理では、例えば図5に示す乱数値の一部を示す数値データなどといった、遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタによってカウントされる各種の乱数値のうち、乱数値MR4〜MR6−2を示す数値データが更新される。
図30は、遊技状態復旧処理として、図29に示すステップS10で実行される処理の一例を示すフローチャートである。図30に示す遊技状態復旧処理において、CPU103は、まず、乱数回路17に異常が発生しているか否かを判定するための乱数回路異常判定処理を実行する(ステップS31)。
ステップS31の処理に続き、主基板11から演出制御基板12に対して停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS32)。その後、CPU103は、バックアップフラグをクリアして(ステップS33)、前回の電力供給停止時に所定の記憶保護処理が実行されたことを示すフラグをオフ状態とする。これにより、制御状態の復旧後に不必要な情報が残存しないようにすることができる。
続いて、主基板11から演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信してから(ステップS34)、遊技状態復旧処理を終了する。ステップS34の処理では、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタによってカウントされている保留データの数である合計保留記憶数を特定可能な制御データが、I/O105に含まれる所定の出力ポートにセットされる。このような遊技状態復旧処理を終了した後には、ステップS15の処理に合流する。
図31は、乱数回路異常判定処理として、図29に示すステップS11、及び図30に示すステップS31で実行される処理の一例を示すフローチャートである。なお、この乱数回路異常判定処理は、ステップS15にてCTCのレジスタの設定が行われた後に実行されてもよい。図31に示す乱数回路異常判定処理において、CPU103は、まず、所定のラッチ信号を加算回路16を介して乱数回路17の第1ラッチ回路172Aに対して出力する(ステップS71)。ステップS71にて出力されたラッチ信号は、加算回路16にて第1始動口スイッチ22Aからの入力と加算されて第1ラッチ回路172Aに対して出力される。もっとも、このとき、加算回路16には、第1始動口スイッチ22Aから検出信号が入力されないため、ラッチ信号は、そのまま第1ラッチ回路172Aに対して出力される。そして、第1ラッチ回路172Aでは、遊技制御用マイクロコンピュータ100から加算回路16を介してラッチ信号が入力されたことに基づいて、カウンタ回路171から入力されるカウント値データがラッチされて、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データとして記憶される。
続いて、CPU103は、第1ラッチ回路172Aに記憶されている第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データを抽出する(ステップS72)。そして、このとき抽出した第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた前回乱数値バッファに記憶する(ステップS73)。また、「00H」を示す数値データをバッファ初期値を示す数値データとして、遊技制御バッファ設定部155に設けられた前回演算結果バッファに記憶する(ステップS74)。
続いて、CPU103は、遊技制御カウンタ設定部に設けられたウェイトカウンタに、待機時間に対応したカウント初期値を示すデータをセットする(ステップS75)。そして、CPU103は、ウェイトカウンタの値(ウェイトカウント値)を1減算して更新するとともに(ステップS76)、更新後のウェイトカウント値が“0”であるか否かを判定する(ステップS77)。このとき、ウェイトカウント値が“0”以外であれば(ステップS77;No)、ステップS76の処理に戻る。
ステップS77にてウェイトカウント値が“0”であると判定されたときには(ステップS77;Yes)、所定のラッチ信号を加算回路16を介して乱数回路17の第1ラッチ回路172Aに対して出力する(ステップS78)。続いて、CPU103は、第1ラッチ回路172Aに記憶されている第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データを抽出する(ステップS79)。そして、このとき抽出した第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた今回乱数値バッファに記憶する(ステップS80)。また、CPU103は、遊技制御バッファ設定部155に設けられた前回乱数値バッファから前回抽出された第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データを読み出す(ステップS81)。
そして、CPU103は、ステップS72にて抽出された数値データが示す第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1と、ステップS81にて読み出された数値データが示す第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1と、の排他的論理和XORを算出する(ステップS82)。ステップS82の処理では、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データを構成する16個のビットデータごとに、排他的論理和XORが算出される。そして、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を構成するビットデータの値(ビットデータ値)が“0”のままであったり“1”のままであったりして変化していなければ、排他的論理和XORは、“0”となる。これに対して、ビットデータ値が“0”から“1”、あるいは“1”から“0”に変化していれば、排他的論理和XORは、“1”となる。これにより、データ値が変化したビットを抽出する。
続いて、CPU103は、ステップS82にて算出された排他的論理和XORを示す数値データを遊技制御バッファ設定部155に設けられた今回演算結果バッファに記憶する(ステップS83)。また、CPU103は、遊技制御バッファ設定部155に設けられた前回演算結果バッファから前回算出された排他的論理和XORを示す数値データを読み出す(ステップS84)。
そして、CPU103は、ステップS82にて算出された排他的論理和XORと、ステップS84にて読み出された数値データが示す排他的論理和XORと、の論理和(OR)を算出する(ステップS85)。ステップS85の処理では、排他的論理和XORを示す数値データを構成する16個のビットデータごとに、論理和ORが算出される。そして、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を構成するビットデータの値(ビットデータ値)が“0”のままであったり“1”のままであったりして1回も変化していなければ、論理和ORは、“0”となる。これに対して、ビットデータ値が“0”から“1”、あるいは“1”から“0”に1回でも変化していれば、論理和ORは、“1”となる。これにより、変化したビットの履歴が累積記憶されることになる。
続いて、CPU103は、ステップS85にて算出された論理和ORを示す数値データを構成する16個のビットデータの値が全て“1”であるか、すなわち、論理和ORが「FFH」であるか否かを判定することにより、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を構成する16個のビットデータの値の全てが少なくとも1回は変化したか否かを判定する(ステップS86)。このとき、論理和ORが「FFH」でなく、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を構成する16個のビットデータの値の全てがまだ変化していなければ(ステップS86;No)、例えば遊技制御タイマ設定部153に設けられた異常判定期間計測タイマにおけるタイマ値が所定の上限値に達したか否かを判定することにより、異常判定期間が経過したか否かを判定する(ステップS87)。
ステップS87にて異常判定期間が経過していないと判定されたときには(ステップS87;No)、今回乱数値バッファに記憶されている数値データの記憶内容を、前回乱数値バッファにシフトするとともに(ステップS88)、今回演算結果バッファに記憶されている数値データの記憶内容を、前回演算結果バッファにシフトしてから(ステップS89)、ステップS75の処理にリターンする。
ステップS87にて異常判定期間が経過したと判定されたときには(ステップS87;Yes)、乱数回路17に異常が発生していると判定して、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される乱数エラー情報を出力するとともに(ステップS90)、演出制御基板12に対して乱数エラー表示指定コマンドを送信した後(ステップS91)、待機状態(ループ処理)に入る。なお、乱数エラー情報をホール管理用コンピュータに出力する情報端子は、乱数回路17に異常が発生したときのみならず、大当り状態でないにも関わらずカウントスイッチ23からの検出信号がオン状態になるといった大入賞口入賞エラーや、第2始動入賞口が閉鎖されているにも関わらず第2始動口スイッチ22Bからの検出信号がオン状態になるといった第2始動入賞口入賞エラーが発生したとき、あるいは不正磁石や不可解な振動が検出されるなどの他の異常が発生したときにも兼用されるものであってもよい。また、ステップS90にて乱数エラー情報を出力したり、ステップS91にて演出制御基板12に対して乱数エラー表示指定コマンドを送信したりして、外部に乱数回路17に異常が発生したことを報知した後、待機状態(ループ処理)に入らず、すなわち、遊技不能状態にすることなく、そのまま乱数回路異常判定処理を終了するよぅにしてもよい。
ステップS86にて論理和ORが「FFH」であり、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を構成する16個のビットデータの値の全てが少なくとも1回は変化したと判定されたときには(ステップS86;Yes)、乱数回路17に異常が発生していないと判定して、乱数回路異常判定処理を終了する。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えばCPU103がCTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図32のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図32に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、電力供給停止時処理を実行する(ステップS51)。電力供給停止時処理では、例えば電源基板から供給される電源電圧をチェックするなどして、電力供給停止が生じるか否かの判定が行われ、電力供給停止時にはRAM102の記憶保護処理などが実行される。電力供給停止時処理からリターンした場合には、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介して各スイッチ21、22A、22B、23などから伝送される検出信号の状態を判定する(ステップS52)。続いて、所定のエラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要であれば警告を発生可能とする(ステップS53)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS54)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1−2、MR2、MR3、MR4、MR6−1、MR6−2などをソフトウェアにより更新するためのメイン側乱数値更新処理を実行する(ステップS55)。なお、ステップS55にて実行されるメイン側乱数値更新処理は、図29に示すステップS17にて実行される乱数更新処理と同一の数値データを更新する処理であってもよいし、ステップS17にて更新される数値データの一部を更新する処理であってもよいし、ステップS17にて更新される数値データより多くの数値データを更新する処理であってもよい。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS56)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS57)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS58)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの格納値によって指定されたコマンドテーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンドテーブルでの設定に基づく演出制御コマンドを、例えば1回のタイマ割込みに対応して1つずつ、主基板11から演出制御基板12に対して伝送可能にする。なお、1回のタイマ割込みに対応して伝送可能な演出制御コマンドの個数は任意であり、例えば複数の演出制御コマンド(送信コマンドバッファの格納値で指定されたコマンドテーブルに対応する全ての演出制御コマンドなど)を伝送可能としてもよいし、あるいは、複数回(例えば2回)のタイマ割込みに対応して1つの演出制御コマンドを伝送可能としてもよい。
続いて、CPU103は、所定のソレノイド出力処理を実行することにより、所定の条件が成立したときに普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片を傾動させるためのソレノイド81や、特別可変入賞球装置7における開閉板を開閉させるためのソレノイド82に対するソレノイド駆動信号を、ソレノイド回路111を介して出力する(ステップS59)。この後、所定の賞球処理を実行することにより、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23などから伝送された検出信号に基づく賞球数の設定などを行い、払出制御基板に対して払出制御コマンドを出力可能とする(ステップS60)。こうして賞球処理が終了すると、割込み許可状態としてから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図33は、メイン側乱数値更新処理として、図32に示すステップS55にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図33に示すメイン側乱数値更新処理において、CPU103は、まず、ランダムカウンタに記憶されている乱数値MR1−2〜MR6−2を示す数値データを更新する(ステップS121)。ステップS121の処理では、数値データが示す乱数値MR1−2〜MR6−2のそれぞれに1加算されて更新される。続いて、遊技制御バッファ設定部155に設けられた第1乱数値バッファに記憶されている数値データを読み出す(ステップS122)。そして、ステップS121にて更新された第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2が、ステップS122にて読み出された数値データが示す初期値と合致しているか否かを判定する(ステップS123)。
ステップS123にて更新後の第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2が初期値と合致していると判定された場合には(ステップS123;Yes)、ランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、第1乱数初期値決定用の乱数値MR6−1を示す数値データを抽出する(ステップS124)。このとき抽出した乱数値MR6−1を示す数値データが、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2の初期値を示す数値データとしてランダムカウンタにセットされるとともに(ステップS125)、第1乱数初期値バッファに記憶される(ステップS126)。
ステップS123にて更新後の第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2が初期値と合致していないと判定された場合や(ステップS123;No)、ステップS126の処理を実行した後には、遊技制御バッファ設定部155に設けられた第2乱数値バッファに記憶されている数値データを読み出す(ステップS127)。そして、ステップS121にて更新された大当り種別決定用の乱数値MR2が、ステップS127にて読み出された数値データが示す初期値と合致しているか否かを判定する(ステップS128)。
ステップS128にて更新後の大当り種別決定用の乱数値MR2が初期値と合致していると判定された場合には(ステップS128;Yes)、ランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、第2乱数初期値決定用の乱数値MR6−2を示す数値データを抽出する(ステップS129)。このとき抽出した乱数値MR6−2を示す数値データが、大当り種別決定用の乱数値MR2の初期値を示す数値データとしてランダムカウンタにセットされるとともに(ステップS130)、第2乱数初期値バッファにセットされる(ステップS131)。
図34は、特別図柄プロセス処理として、図32に示すステップS56にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS100)。図35は、始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
図35に示す始動入賞判定処理において、CPU103は、まず、図2に示す第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bのうち、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号がオン状態であるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aからの検出信号がオン状態であれば(ステップS201;Yes)、第1特図保留記憶部151Aに記憶されている保留データの個数である第1保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。このとき、CPU103は、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第1保留記憶数カウント値を読み取ることなどにより、第1保留記憶数を特定すればよい。
また、ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aからの検出信号がオン状態であると判定されるときには、加算回路16にも、第1始動口スイッチ22Aから検出信号が入力され、遊技制御用マイクロコンピュータ100からの入力と加算された後、乱数回路17の第1ラッチ回路172Aに対して出力される。もっとも、このとき、加算回路16には、遊技制御用マイクロコンピュータ100からラッチ信号が入力されないため、検出信号は、そのまま第1ラッチ回路172Aに対して出力される。そして、第1ラッチ回路172Aでは、第1始動口スイッチ22Aから加算回路16を介して検出信号が入力されたことに基づいて、カウンタ回路171から入力されるカウント値データがラッチされて、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データとして記憶される。
ステップS202にて第1保留記憶数が上限値ではない場合には(ステップS202;No)、例えば第1保留記憶数カウント値を1加算することなどにより、第1保留記憶数を1加算する(ステップS203)。そして、CPU103は、乱数回路17の第1ラッチ回路172Aに記憶されている第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データを抽出する(ステップS204)。また、ランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2や大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを抽出する(ステップS205)。
続いて、ステップS204にて抽出された数値データが示す第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1と、ステップS205にて抽出された数値データが示す第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2とを演算して、演算値を示す数値データを、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データとして取得する(ステップS206)。ステップS206の処理では、まず、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1と、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2と、が加算された後、その加算値が「65536」で除算され、その剰余値を示す数値データが、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データとして取得される。
なお、プログラム上では、ステップS204にて抽出された第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データが、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた所定の乱数値バッファに記憶され、ステップS205にて抽出された第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2を示す数値データが、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた特図表示結果決定値演算用乱数値カウンタに記憶される。この特図表示結果決定値演算カウンタは、16ビットの数値データまで記憶可能に構成されている。そして、ステップS206の処理では、乱数値バッファに記憶されている数値データが示す第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1が、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2に加算されて、その加算値を示す数値データが、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データとして特図表示結果決定値演算用乱数値カウンタに記憶される。このとき、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データと、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データと、はともに16ビットの数値データであることから、その加算値を示す数値データは、17ビットの数値データとなる。もっとも、特図表示結果決定値演算カウンタは、16ビットの数値データまでしか記憶できないため、加算値を示す数値データのうち、17ビット目の、すなわち最上位のビットデータは、特図表示結果決定値演算カウンタに記憶されず、無効とされる。このようにして、ステップS206の処理では、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1と、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2と、の加算値を「65536」で除算したときの剰余値を示す数値データを、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データとして取得することができる。つまり、実際のプログラム上では、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1と、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2と、の加算値を「65536」で除算して、その剰余値を算出するといった演算が行われていない。なお、このような演算をプログラムで実際に実行しても構わない。
ステップS206にて取得された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データと、ステップS205にて抽出された大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データとが、保留データとして第1特図保留記憶部151Aにおける空きエントリの先頭にセットされることで、各乱数値が記憶される(ステップS207)。続いて、例えばROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレス(先頭アドレス)を送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップS208)。こうして設定された第1始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図32に示すステップS58のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS208の処理を実行した後には、例えば遊技制御カウンタ設定部154に記憶された合計保留記憶数カウント値を1加算することなどにより、合計保留記憶数を1加算する(ステップS209)。そして、始動データ記憶部151Cにおける空きエントリの先頭に、第1始動入賞口への入賞に対応した「第1」の始動データを記憶させる(ステップS210)。続いて、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS211)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図32に示すステップS58のコマンド制御処理が実行されることなどにより、第1始動入賞口指定コマンドに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aからの検出信号がオフ状態である場合や(ステップS201;No)、ステップS202にて第1保留記憶数が上限値に達している場合(ステップS202;Yes)、あるいは、ステップS209の処理を実行した後には、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号がオン状態であるか否かを判定する(ステップS212)。このとき、第2始動口スイッチ22Bからの検出信号がオフ状態であれば(ステップS212;No)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、第2始動口スイッチ22Bからの検出信号がオン状態である場合には(ステップS212;Yes)、第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの個数である第2保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS213)。このとき、CPU103は、遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み取ることなどにより、第2保留記憶数を特定すればよい。
また、ステップS212にて第2始動口スイッチ22Bからの検出信号がオン状態であると判定されるときには、乱数回路17にも、第2始動口スイッチ22Bから検出信号が入力され、第2ラッチ回路172Bでは、これに基づいて、カウンタ回路171から入力されるカウント値データがラッチされて、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データとして記憶される。
ステップS213にて第2保留記憶数が上限値に達していれば(ステップS213;Yes)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、第2保留記憶数が上限値ではない場合には(ステップS213;No)、例えば第2保留記憶数カウント値を1加算することなどにより、第2保留記憶数を1加算する(ステップS214)。そして、CPU103は、乱数回路17の第2ラッチ回路172Bに記憶されている第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データを抽出する(ステップS215)。また、ランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2や大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを抽出する(ステップS216)。
続いて、ステップS215にて抽出された数値データが示す第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1と、ステップS216にて抽出された数値データが示す第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2とを演算して、演算値を示す数値データを、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データとして取得する(ステップS217)。ステップS217の処理では、まず、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1と、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2と、が加算された後、その加算値が「65536」で除算され、その剰余値を示す数値データが、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データとして取得される。
なお、プログラム上では、ステップS215にて抽出された第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データが、例えば遊技制御バッファ設定部155に設けられた所定の乱数値バッファに記憶され、ステップS216にて抽出された第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2を示す数値データが、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた特図表示結果決定値演算用乱数値カウンタに記憶される。この特図表示結果決定値演算カウンタは、16ビットの数値データまで記憶可能に構成されている。そして、ステップS217の処理では、乱数値バッファに記憶されている数値データが示す第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1が、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2に加算されて、その加算値を示す数値データが、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データとして特図表示結果決定値演算用乱数値カウンタに記憶される。このとき、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データと、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データと、はともに16ビットの数値データであることから、その加算値を示す数値データは、17ビットの数値データとなる。もっとも、特図表示結果決定値演算カウンタは、16ビットの数値データまでしか記憶できないため、加算値を示す数値データのうち、17ビット目の、すなわち最上位のビットデータは、特図表示結果決定値演算カウンタに記憶されず、無効とされる。このようにして、ステップS217の処理では、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1と、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2と、の加算値を「65536」で除算したときの剰余値を示す数値データを、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データとして取得することができる。つまり、実際のプログラム上では、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1と、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2と、の加算値を「65536」で除算して、その剰余値を算出するといった演算が行われていない。なお、このような演算をプログラムで実際に実行しても構わない。
ステップS217にて取得された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データと、ステップS216にて抽出された大当り種別決定用の乱数値MR2とが、保留データとして第2特図保留記憶部151Bにおける空きエントリの先頭にセットされることで、各乱数値が記憶される(ステップS218)。続いて、例えばROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップS219)。こうして設定された第2始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図32に示すステップS58のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS219の処理を実行した後には、例えば合計保留記憶数カウント値を1加算することなどにより、合計保留記憶数を1加算する(ステップS220)。そして、始動データ記憶部151Cにおける空きエントリの先頭に、第2始動入賞口への入賞に対応した「第2」の始動データを記憶させる(ステップS221)。続いて、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS222)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図32に示すステップS58のコマンド制御処理が実行されることなどにより、第2始動入賞口指定コマンドに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。以上のような始動入賞判定処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値に応じて、図34に示すステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームを開始するための第1開始条件や第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄、色図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの判定が行われる。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄とハズレ図柄のいずれか)が設定される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果や、飾り図柄の可変表示状態をリーチ表示状態とするか否かのリーチ決定結果などに基づいて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する処理や、変動パターン種別の決定結果に対応して、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにより特別図柄の可変表示を行うための設定を行う処理や、その特別図柄が可変表示を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、こうして計測された経過時間が変動パターンに対応する可変表示時間に達したか否かの判定も行われる。そして、可変表示時間に達したときには、特図プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理や、演出制御基板12に対して飾り図柄停止コマンドを送信するための設定を行う処理などが、含まれている。なお、主基板11から演出制御基板12に対しては、飾り図柄停止コマンドが送信されないようにしてもよい。この場合、演出制御基板12の側では、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンなどに対応する可変表示時間を特定し、飾り図柄の可変表示を開始してからの経過時間が特定された可変表示時間に達したときに、主基板11からの演出制御コマンドを受信しなくても、確定飾り図柄を完全停止表示して可変表示結果を確定させるようにしてもよい。また、特別図柄停止処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。また、大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大入賞口開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大入賞口開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大入賞口開放回数最大値の設定に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大入賞口開放回数最大値が15ラウンド大当り状態に対応した「15」に設定されている場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定する。これに対して、大入賞口開放回数最大値が2ラウンド大当り状態に対応した「2」に設定されている場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.5秒」に設定する。
ステップS115の大入賞口開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大入賞口開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、所定のソレノイドに対する駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS116の大入賞口開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大入賞口開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、その大当り遊技状態の終了に対応した各種の設定を行う処理などが含まれている。
図36(A)は、図34のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図36(A)に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている合計保留記憶数カウント値などに基づき、第1保留記憶数と第2保留記憶数の合計値である合計保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS241)。このとき、合計保留記憶数が「0」以外であれば(ステップS241;No)、始動データ記憶部151Cから始動データを読み出す(ステップS242)。このときには、始動データ記憶部151Cにて保留番号「1」と関連付けて記憶されている始動データを読み出せばよい。
ステップS242の処理に続いて、例えば合計保留記憶数カウント値を1減算することなどにより、合計保留記憶数を1減算するように更新するとともに、始動データ記憶部151Cにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「8」に対応するエントリ)に記憶された始動データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる(ステップS243)。そして、ステップS242にて読み出した始動データが「第1」と「第2」のいずれであるかを判定する(ステップS244)。
ステップS244にて始動データが「第1」であると判定された場合には(ステップS244;第1)、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始する第1開始条件が成立したことに対応して、遊技制御バッファ設定部155に記憶される変動特図指定バッファ値を「1」に設定する(ステップS245)。他方、ステップS244にて始動データが「第2」であると判定された場合には(ステップS244;第2)、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始する第2開始条件が成立したことに対応して、変動特図指定バッファ値を「2」に設定する(ステップS246)。
ステップS245、S246の処理のいずれかを実行した後には、ステップS242にて読み出した始動データに応じた特図保留記憶部から、保留データを読み出す(ステップS247)。例えば、始動データが「第1」である場合には、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」と関連付けて記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データと、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データとを、それぞれ読み出す。これに対して、始動データが「第2」である場合には、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」と関連付けて記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データと、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データとを、それぞれ読み出す。
ステップS247の処理に続いて、始動データに応じた保留記憶数カウント値を1減算するとともに、始動データに応じた特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「8」に対応するエントリ)に記憶された保留データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる(ステップS248)。例えば、始動データが「第1」である場合には、第1保留記憶数カウント値を1減算するとともに、第1特図保留記憶部151Aにおける保留データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる。これに対して、始動データが「第2」である場合には、第2保留記憶数カウント値を1減算するとともに、第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる。
ステップS248の処理に続いて、可変表示結果を「ハズレ」と「大当り」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、始動データに応じた特図表示結果決定テーブルを選択してセットする(ステップS249)。例えば、始動データが「第1」であれば図6(A)に示す第1特図表示結果決定テーブル130Aを使用テーブルとしてセットする一方で、始動データが「第2」であれば図6(B)に示す第2特図表示結果決定テーブル130Bを使用テーブルとしてセットする。CPU103は、こうしてセットされた特図表示結果決定テーブルを参照することにより、ステップS247にて読み出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが、大当り決定値データと合致するか否かを判定する(ステップS250)。
ステップS250にて乱数値MR1を示す数値データが大当り決定値データと合致した場合には(ステップS250;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS251)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図7に示す大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS252)。そして、ステップS247にて読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づき、ステップS252にてセットした大当り種別決定テーブル131を参照することにより、大当り種別を、「通常」、「確変」、「突確」という複数種類のうち、いずれかの大当り種別に決定する(ステップS253)。なお、ステップS246の処理で特図指定バッファ値を「2」に設定した場合には、大当り種別決定テーブル131にて「突確」の大当り種別に対して大当り種別決定用の乱数値MR2が割り当てられていないことから、大当り種別が「突確」に決定されることはない。ステップS253の処理では、決定された大当り種別に対応して、大当り種別バッファ値が「0」〜「2」のいずれかに設定すればよい。
ステップS253の処理を実行した後には、大入賞口開放回数最大値を設定する(ステップS254)。このときには、例えば図36(B)に示すように、ステップS253にて設定された大当り種別バッファ値が「0」及び「1」のいずれかであれば、大入賞口開放回数最大値を15回開放遊技に対応した「15」に設定する。大当り種別バッファ値は、ステップS253にて決定された大当り種別が「通常」である場合に、「0」に設定され、ステップS253にて決定された大当り種別が「確変」である場合に、「1」に設定される。これに対して、ステップS253にて設定された大当り種別バッファ値が「2」であれば、大入賞口開放回数最大値を2回開放遊技に対応した「2」に設定する。大当り種別バッファ値は、ステップS253にて決定された大当り種別が「突確」である場合に、「2」に設定される。
ステップS250にて乱数値MR1を示す数値データが大当り決定値データと合致しない場合や(ステップS250;No)、ステップS254の処理を実行した後には、大当り遊技状態に制御するか否かの事前決定結果や大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS255)。一例として、ステップS250にて乱数値MR1を示す数値データが大当り決定値データと合致しない場合には、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。その一方で、ステップS250にて乱数値MR1を示す数値データが大当り決定値データと合致した場合には、ステップS253における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「通常」とする決定結果に応じて、通常大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「確変」とする決定結果に応じて、確変大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。さらに、大当り種別を「突確」とする決定結果に応じて、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS255にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS256)、特別図柄通常処理を終了する。また、ステップS241にて合計保留記憶数が「0」である場合には(ステップS241;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS257)、特別図柄通常処理を終了する。
図37は、図34のステップS111にて実行される変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図37に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS261;Yes)、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかや、変動特図指定バッファ値、及び、大当り種別バッファ値に基づき、図14(G)に示すテーブル選択設定に従い、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り変動パターン種別決定テーブル135A、135B、136A、136B、137A、137Bのいずれかを選択してセットする(ステップS262)。ここで、パチンコ遊技機1における遊技状態は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた確変フラグや時短フラグの状態から特定すればよい。
ステップS261にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS261;No)、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに基づき、図8(D)に示すテーブル選択設定に従い、飾り図柄の可変表示状態をリーチ表示状態とするか否かを判定するための使用テーブルとして、リーチ決定テーブル132A〜132Cのいずれかを選択してセットする(ステップS263)。このときには、例えば遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている合計保留記憶数カウント値を読み取ることなどにより、合計保留記憶数を特定する(ステップS264)。続いて、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタなどから、リーチ決定用の乱数値MR3を抽出する(ステップS265)。そして、ステップS265にて抽出したリーチ決定用の乱数値MR3に基づき、ステップS263にてセットしたリーチ決定テーブル132A〜132Cのいずれかを参照することにより、リーチ状態の有無を決定する(ステップS266)。
ステップS266の処理に続いて、ステップS266での決定結果が可変表示態様を「リーチ」と「非リーチ」のいずれとするものであるかを判定する(ステップS267)。このとき、可変表示態様を「リーチ」とする決定結果であれば(ステップS267;リーチ)、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに基づき、図13(D)に示すようなテーブル選択設定に従い、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図13(A)〜(C)に示すリーチ変動パターン種別決定テーブル134A〜134Cのいずれかを選択してセットする(ステップS268)。これに対して、ステップS266における決定結果が可変表示態様を「非リーチ」とする決定結果である場合には(ステップS267;非リーチ)、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態及び時短状態のいずれであるかに基づき、図12(D)に示すようなテーブル選択設定に従い、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図12(A)〜(C)に示す非リーチ変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cのいずれかを選択してセットする(ステップS269)。
ステップS262、S268、S269の処理のいずれかを実行した後には、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタなどから、変動パターン種別決定用の乱数値MR4を抽出する(ステップS270)。そして、ステップS270にて抽出した変動パターン種別決定用の乱数値MR4に基づき、ステップS262、S268、S269のいずれかにてセットした使用テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS271)。一例として、ステップS262にて図14(A)及び(C)及び(E)に示す大当り変動パターン種別決定テーブル135A、136A、137Aのいずれかを選択してセットした場合には、ステップS270にて抽出した乱数値MR4などに基づき、「ノーマルリーチ」の変動パターン種別CA3−1や、「スーパーリーチ」の変動パターン種別CA3−2などに決定されることがある。こうして、この実施の形態では、大当り種別が「通常」あるいは「確変」である場合に、ステップS271にて変動パターン種別を決定するときには、ノーマルリーチとスーパーリーチのうちいずれのリーチ演出を実行するかの決定などが行われる。他の一例として、ステップS268にて図13(A)〜(C)に示すリーチハズレ変動パターン種別決定テーブル134A〜134Cのいずれかを選択してセットした場合には、ステップS270にて抽出した乱数値MR4などに基づき、「ノーマルリーチ」の変動パターン種別CA2−1と、「スーパーリーチ」の変動パターン種別CA2−2とのうち、いずれかに決定される。こうして、この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」で可変表示態様を「リーチ」とする場合に、ステップS271にて変動パターン種別を決定するときには、ノーマルリーチ、スーパーリーチのうち、いずれのリーチ演出を実行するかが決定される。
ここで、ステップS270、S271の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するかに関わりなく、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン種別決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。また、ステップS270、S271の処理では、ステップS266におけるリーチ表示状態の有無の決定結果に関わりなく、変動パターン種別決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定することができる。一例として、ステップS271の処理では、決定テーブルポインタにセットされたROM101のアドレスに記憶された決定テーブルを参照して変動パターン種別の決定を行うようにすればよい。
こうしてステップS271にて変動パターン種別が決定された後には、その変動パターン種別の決定結果に基づき、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図15(A)及び(B)に示すハズレ変動パターン決定テーブル138A、138Bや、図16(A)及び(B)に示す大当り変動パターン決定テーブル139A、139Bといった、複数種類の変動パターン決定テーブルのいずれかを選択してセットする(ステップS272)。続いて、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタなどから、変動パターン決定用の乱数値MR5を抽出する(ステップS273)。そして、ステップS273にて抽出した変動パターン決定用の乱数値MR5に基づき、ステップS272にてセットした変動パターン決定テーブルを参照することにより、複数種類の変動パターンのうちいずれを選択するかの決定を行う(ステップS274)。一例として、ステップS271にて変動パターン種別CA3−1、変動パターン種別CA3−2のいずれかに決定されたときには、ステップS272にて図16に示す大当り変動パターン決定テーブル139Aを選択してセットする。そして、「スーパーリーチ」の変動パターン種別CA3−2であれば、変動パターンPA5−1〜変動パターンPA5−4のいずれかが、ステップS274にて乱数値MR5に基づいて選択される。こうして、この実施の形態では、変動パターン種別CA3−2に決定された場合に、ステップS274にて変動パターンを決定するときには、「擬似連」となる特定演出の有無の決定、「擬似連」の特定演出を実行する場合における擬似連回数の決定などが、行われる。
ここで、ステップS273、S274の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するかに関わりなく、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン決定用となる共通の乱数値MR5を示す数値データを用いて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する。また、ステップS273、S274の処理では、ステップS266におけるリーチ表示状態の有無の決定結果に関わりなく、変動パターン決定用となる共通の乱数値MR5を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。一例として、ステップS274の処理では、決定テーブルポインタにセットされたROM101のアドレスに記憶された決定テーブルを参照して変動パターンが決定されればよい。
このようなステップS274における変動パターンの決定に続いて、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の可変表示時間を設定する(ステップS275)。その後、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の可変表示を開始させるための設定を行う(ステップS276)。一例として、変動特図指定バッファ値が“1”であれば、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。これに対して、変動特図指定バッファ値が“2”であれば、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS276の処理を実行した後には、特別図柄の可変表示開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS277)。例えば、変動特図指定バッファ値が“1”である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が“2”である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。こうしたステップS277での設定を行った場合には、変動パターン設定処理が終了してから図32に示すステップS58のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドが、順次に送信されることになる。
ステップS277での設定に続いて、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS278)、変動パターン設定処理を終了する。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動し、図38のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図38に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS401)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。
その後、乱数更新処理が実行され(ステップS402)、演出制御に用いる各種の乱数値のうち、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタによってカウントされる乱数値を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。続いて、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS403)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば4ms)が経過するごとにオン状態にセットされる。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS403にてタイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS403;No)、ステップS402の処理に戻る。他方、ステップS403にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS403;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS404)、コマンド解析処理を実行する(ステップS405)。ステップS405にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS405にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS406)。この演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9や装飾用LEDにおける点灯動作といった、演出用の電気部品を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS405のコマンド解析処理内では、主基板11から伝送された初期表示指定コマンドを受信したときに、所定の初期画面表示設定が行われてもよい。このときには、例えば演出制御用CPU120が表示制御部123に対して所定の表示制御指令を送信することなどにより、画像表示装置5の表示領域に図39(A)に示すような初期画面を表示させる。また、主基板11から伝送された乱数エラー表示指定コマンドを受信したときには、所定の乱数エラー報知画面表示設定が行われてもよい。このときには、例えば演出制御用CPU120が表示制御部123に対して所定の表示制御指令を送信することなどにより、画像表示装置5の表示領域に図38(B)に示すような、乱数回路17に異常が発生したことを報知する乱数エラー報知画面を表示させる。なお、乱数回路17に異常が発生したことの報知では、音声制御基板13に対する効果音信号の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する電飾信号の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることなどといったことが行われてもよい。
ステップS405のコマンド解析処理内では、主基板11から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信したときに、画像表示装置5の始動入賞記憶表示部5Hにおける保留記憶表示を更新するための保留記憶表示更新処理が実行されてもよい。この保留記憶表示更新処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御コマンド受信用バッファに格納された演出制御コマンドをチェックすることなどにより、主基板11から伝送される保留記憶数通知コマンドの受信があるか否かを判定する。このとき、保留記憶数通知コマンドの受信がなければ、そのまま保留記憶表示更新処理を終了する。これに対して、保留記憶数通知コマンドの受信があると判定された場合には、保留記憶数通知コマンドにより保留記憶数の減少が指定されたか増加が指定されたかを判定する。例えば、演出制御用CPU120は、演出制御カウンタ設定部193に設けられた可変表示保留カウンタの値(可変表示保留カウント値)などにより、保留記憶数を特定することができればよい。この場合には、保留記憶数通知コマンドにより通知された保留記憶数と可変表示保留カウント値とを比較し、通知された保留記憶数の方が大きければ保留記憶数の増加が指定されたと判定する一方で、通知された保留記憶数の方が小さければ保留記憶数の減少が指定されたと判定すればよい。
そして、保留記憶数の減少が指定された場合には、保留記憶数の減少に対応して始動入賞記憶表示部5Hにおける保留記憶表示を更新するための保留表示減少更新設定が行われる。この保留表示減少更新設定では、例えば始動入賞記憶表示部5Hにて不透過色表示に変化している表示部位のうちの1つ(例えば不透過色となっている表示部位のうち左端の表示部位)における表示を除去するとともに、各表示部位における表示を1つずつ隣に移動させるための表示設定が行われる。このときには、所定の不透過色表示に変化していた表示部位のうちの1つ(例えば不透過色となっていた表示部位のうち右端の表示部位)を透過色表示に戻すための表示設定も行われる。また、保留表示減少更新設定では、可変表示保留カウント値を1減算するように更新すればよい。こうした保留表示減少更新設定を行った後には、保留記憶表示更新処理を終了する。
他方、保留記憶数の増加が指定された場合には、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのうちいずれかの始動口入賞指定コマンドを受信済みであるか否かを判定する。ここで、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドについては、ステップS405のコマンド解析処理にて受信があったか否かの判定が行われ、いずれかの始動口入賞指定コマンドの受信があると判定された場合には、受信した始動口入賞指定コマンドに対応したコマンド受信フラグをオン状態にセットすればよい。一例として、第1始動口入賞指定コマンドを受信したときには、第1始動口入賞指定コマンド受信フラグをオン状態にセットする一方で、第2始動口入賞指定コマンドを受信したときには、第2始動口入賞指定コマンド受信フラグをオン状態にセットする。この場合には、第1始動口入賞指定コマンド受信フラグと第2始動口入賞指定コマンド受信フラグのいずれかがオンであれば、始動口入賞指定コマンドを受信済みであると判定すればよい。
始動口入賞指定コマンドを受信していないと判定された場合には、始動口入賞指定がないときに対応して始動入賞記憶表示部5Hにおける保留記憶表示を更新するための始動口入賞指定なし時表示更新設定が行われる。この始動口入賞指定なし時表示更新設定では、例えば始動入賞記憶表示部5Hにて青色表示(第1始動条件の成立に対応する表示色)や赤色表示(第2始動条件の成立に対応する表示色)となっている表示部位の全部を灰色表示に変化させるための表示設定と、始動入賞記憶表示部5Hにて非表示となっている表示部位の1つを灰色表示に変化させるための表示設定とが行われる。こうした始動口入賞指定なし時表示更新設定を行った後には、保留記憶表示更新処理が終了する。
他方、始動口入賞指定コマンドを受信済みであると判定された場合には、例えば第1始動口入賞指定コマンド受信フラグがオンであるか否かなどに応じて、受信した始動口入賞指定コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する。このとき、第1始動口入賞指定コマンドである旨の判定がなされれば、第1保留記憶数の増加に対応して始動入賞記憶表示部5Hにおける保留記憶表示を更新するための第1保留表示増加更新設定が行われる。この第1保留表示増加更新設定では、例えば始動入賞記憶表示エリア5Hにて非表示となっている表示部位のうちの1つを、第1始動入賞口に遊技球が進入したことによる第1始動条件の成立に応じて、青色表示に変化させるための表示設定が行われる。こうした第1保留表示増加更新設定を行った後には、保留記憶表示更新処理が終了する。また、第2始動口入賞指定コマンドである旨の判定がなされた場合には、第2保留記憶数の増加に対応して始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留記憶表示を更新するための第2保留表示増加更新設定が行われる。この第2保留表示増加更新設定では、例えば始動入賞記憶表示エリア5Hにて非表示となっている表示部位のうちの1つを、第2始動入賞口に遊技球が進入したことによる第2始動条件の成立に応じて、赤色表示に変化させるための表示設定が行われる。こうした第2保留表示増加更新設定を行った後には、保留記憶表示更新処理が終了する。
このように、主基板11から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信するより前に、始動口入賞指定コマンドとなる第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれかを正常に受信できたときには、第1保留表示増加更新設定や第2保留表示増加更新設定が行われる。このときには、始動入賞記憶表示部5Hにて、第1始動条件の成立に基づく第1特図保留記憶部151Aにおける保留データの記憶数である第1保留記憶数と、第2始動条件の成立に基づく第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの記憶数である第2保留記憶数とを、特定可能に表示させることができる。
他方、主基板11から伝送された保留記憶数通知コマンドが保留記憶数の増加を通知するものであり、その保留記憶数通知コマンドを受信するより前に始動口入賞指定コマンドとなる第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドをいずれも受信していないときには、始動口入賞指定なし時表示更新設定が行われる。このときには、始動入賞記憶表示部5Hにおける保留記憶表示の表示態様を、所定の表示態様に変更する。例えば、保留記憶表示の表示態様を灰色表示とすることにより、合計保留記憶数は特定可能であるが第1保留記憶数や第2保留記憶数は特定できないように表示させることができる。その後、主基板11から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信したときに、始動口入賞指定コマンドを正常に受信できていれば、第1保留表示増加更新設定と第2保留表示増加更新設定のいずれかが行われることにより、灰色表示となっている表示部位での表示態様は維持したまま、受信した始動口入賞指定コマンドに対応した新たな表示を加えることができる。一例として、第1始動口入賞指定コマンドを正常に受信してから保留記憶数通知コマンドを受信した場合には、第1保留表示増加更新設定が行われることにより、第1始動入賞口への入賞に対応した青色表示が加えられることになる。
図40は、図38のステップS406にて実行される演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、例えば演出制御フラグ設定部191に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS160〜S165の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS160の変動開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この変動開始待ち処理には、主基板11から伝送される変動開始コマンドとして、第1変動開始コマンドと第2変動開始コマンドのいずれかを受信したか否かに応じて、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおける飾り図柄の可変表示や、色図柄表示エリアにおける色図柄の可変表示を、開始するか否かの判定を行う処理などが含まれている。なお、飾り図柄の可変表示などを開始するか否かの判定などの処理は、第1変動開始コマンドと第2変動開始コマンドのいずれかを受信したか否かに応じてではなく、変動パターン指定コマンドを受信したか否かに応じて、行われるようにしてもよい。このとき、可変表示を開始する旨の判定がなされれば、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS161の飾り図柄変動設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動設定処理には、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの開始や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの開始に対応して、飾り図柄や色図柄の可変表示を含めた各種の演出動作を行うために、変動パターンや可変表示結果などに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄や仮停止図柄等を決定する処理などが含まれている。そして、飾り図柄変動設定処理では、これらの決定結果に基づいて、図柄変動制御パターン等が設定される。こうした決定や設定などが行われた後には、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS162の飾り図柄変動中処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動中処理には、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの値(演出制御プロセスタイマ値)に対応して、図柄変動制御パターンなどから各種の制御データを読み出して、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。こうした演出制御を行った後、例えば図柄変動制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から伝送される飾り図柄停止コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。図柄変動制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して確定飾り図柄を完全停止表示させるようにすれば、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS163の飾り図柄変動終了時処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動終了時処理には、主基板11から伝送される当り開始指定コマンドを受信したか否かを判定する処理が含まれている。このとき、当り開始指定コマンドを受信した旨の判定がなされれば、その当り開始指定コマンドから特定される可変表示結果が「大当り」である場合に、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される。また、当り開始指定コマンドを受信せずに所定時間が経過したときには、可変表示結果が「ハズレ」であることに対応して、演出プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS164の大当り制御中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り制御中演出処理には、例えば可変表示結果が「大当り」となったことなどに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する効果音信号の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する電飾信号の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出動作を制御する処理が含まれている。そして、例えば主基板11から伝送される当り終了指定コマンドを受信したことなどに対応して、演出プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS165のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理には、大当り遊技状態が終了することなどに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する効果音信号の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する電飾信号の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了に対応した各種の演出動作を制御する処理が含まれている。また、エンディング演出処理では、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態や時短状態に制御されることに対応して、演出モードを変更するための設定が行われてもよい。例えば、「通常」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となった後に15ラウンド大当り状態が終了するときには、時短中の演出モードとなるように、図柄変動制御パターンテーブル167の選択設定を変更することなどにより、背景画像の表示態様や飾り図柄の表示態様を変更してもよい。また、「確変」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となった後に15ラウンド大当り状態が終了するときには、確変中の演出モードとなるように、図柄変動制御パターンテーブル167の選択設定を変更することなどにより、背景画像の表示態様や飾り図柄の表示態様を変更してもよい。さらに、「突確」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となった後に2ラウンド大当り状態が終了するときには、突確モードとなるように、図柄変動制御パターンテーブル167の選択設定を変更することなどにより、背景画像の表示態様や飾り図柄の表示態様を変更してもよい。その後、演出プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図41は、図40のステップS161にて実行される飾り図柄変動設定処理の一例を示すフローチャートである。この飾り図柄変動設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンなどに基づき、最終停止図柄を決定する(ステップS501)。
一例として、ステップS501の処理では、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが非リーチハズレ変動パターンであるか否かを判定する。このとき、非リーチハズレ変動パターンが指定されていれば、まず、図19(A)に示す最終停止図柄決定テーブル160Aを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Aを参照することにより、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄を決定する。次に、図19(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−2を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Bを参照することにより、右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄を決定する。このときには、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組合せに基づき、図20に示すような左右出目判定テーブル161を参照することにより、左右出目タイプDC1−1が複数種類のいずれとなるかを判定する。その後、図19(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−3と、左右出目タイプDC1−1とに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Cを参照することにより、中最終停止図柄FZ1−3となる飾り図柄を決定する。
こうして、非リーチハズレ変動パターンであれば、最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cや、左右出目判定テーブル161を参照して、左中右最終停止図柄FZ1−1〜FZ1−3となる飾り図柄を決定することで、確定飾り図柄の組合せがリーチ組合せや大当り組合せとなることがなく、また、リーチ組合せや大当り組合せ以外であっても、図3(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8や、図3(B)に示す突確チャンス目TC1〜TC4、さらには、図21に示すような一定の非リーチ組合せとなることもない。
他の一例として、ステップS501の処理では、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンがリーチハズレ変動パターンであるか否かを判定する。このとき、リーチハズレ変動パターンが指定されていれば、まず、図22(A)に示す最終停止図柄決定テーブル162Aを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル162Aを参照することにより、左最終停止図柄FZ2−1と右最終停止図柄FZ2−2となる同一の飾り図柄を決定する。次に、図22(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162Bを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−3を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル162Bを参照することにより、左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄と中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄との図柄差を決定する。こうして決定された図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄が決定される。
このように、リーチハズレ変動パターンが指定された場合には、まず、最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて、最後に飾り図柄が導出表示される「中」の飾り図柄表示部5C以外の「左」及び「右」の飾り図柄表示部5L、5Rに導出表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄が決定される。その後、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて、最後に飾り図柄が導出表示される「中」の飾り図柄表示部5Cにおける中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄と、左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄との図柄差を決定し、決定された図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄が決定される。
さらに他の一例として、ステップS501の処理では、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが突確大当り変動パターンとなる変動パターンPF1−1〜変動パターンPF1−4のいずれかであるか、突確大当り変動パターン以外の変動パターンであるかを判定する。このとき、突確大当り変動パターンが指定されていれば、図23(C)に示す最終停止図柄決定テーブル163Cを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル163Cを参照することにより、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ4−1、FZ4−2、FZ4−3の組合せを、確定飾り図柄として決定する。なお、突確大当り変動パターンが指定された場合には、その他の非リーチハズレ組合せとなる飾り図柄を、確定飾り図柄に決定することがあってもよい。また、突確大当り変動パターンが指定された場合には、リーチハズレ組合せとなる飾り図柄を、確定飾り図柄に決定することがあってもよい。
突確大当り変動パターン以外の変動パターンが指定された場合には、可変表示結果通知コマンドにより通知された大当り種別に応じて、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄、あるいは、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を、決定する。このとき、通知された大当り種別が「通常」であるときには、図23(A)に示す最終停止図柄決定テーブル163Aを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル163Aを参照することにより、通常大当り組合せのいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3の組合せを、確定飾り図柄として決定する。これに対して、通知された大当り種別が「確変」であるときには、大当り中昇格演出を実行するか否かに応じて、通常大当り組合せとするか、確変大当り組合せとするかを、決定してもよい。あるいは、通常大当り組合せとするか、確変大当り組合せとするかを決定してから、大当り中昇格演出を実行するか否かを決定してもよい。この場合には、通知された大当り種別が「確変」であり、かつ、通常大当り組合せの確定飾り図柄が決定されたときに、大当り中昇格演出を実行すると決定されればよい。通常大当り組合せの確定飾り図柄を決定するときには、大当り種別が「通常」である場合と同様に、図23(A)に示す最終停止図柄決定テーブル163Aを用いて、確定飾り図柄を決定すればよい。確変大当り組合せの確定飾り図柄を決定するときには、図23(B)に示す最終停止図柄決定テーブル163Bを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル163Bを参照することにより、確変大当り組合せのいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3の組合せを、確定飾り図柄として決定する。
ステップS501の処理を実行した後には、仮停止図柄を決定する(ステップS502)。一例として、ステップS502の処理では、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが、「擬似連」の特定演出を実行する変動パターンであるか否かを判定する。そして、「擬似連」の特定演出を実行する変動パターンが指定されていれば、「擬似連」の特定演出において「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rの全部にて仮停止表示させる飾り図柄の組合せを決定する。このときには、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応した擬似連中再変動回数を、変数Mにセットする。例えば、図10に示す変動パターンPA1−4が指定された場合には、擬似連中再変動回数としての「1」を、変数Mにセットする。
変数Mを設定した後には、図24(A)に示す仮停止図柄決定テーブル165Aを、使用テーブルとして選択する。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR3−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR3−1を示す数値データに基づき、使用テーブルとなる仮停止図柄決定テーブル165Aを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組合せを決定する。続いて、変数Mの値が「1」であるか否かを判定する。このとき、変数Mの値が「1」であれば、仮停止表示させる飾り図柄の決定が完了する。
変数Mの値が「1」以外である場合には、変数Mの値を1減算するように更新した後、図24(B)に示す仮停止図柄決定テーブル165Bを、使用テーブルとして選択する。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR3−2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR3−2を示す数値データに基づき、使用テーブルとなる仮停止図柄決定テーブル165Bを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組合せを決定する。続いて、変数Mの値が「1」であるか否かを判定する。このとき、変数Mの値が「1」であれば、仮停止表示させる飾り図柄の決定が完了する。
さらに、変数Mの値が「1」以外である場合には、変数Mの値を1減算するように更新した後、図24(C)に示す仮停止図柄決定テーブル165Cを、使用テーブルとして選択する。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR3−3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR3−3を示す数値データに基づき、使用テーブルとなる仮停止図柄決定テーブル165Cを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ4−1、KZ4−2、KZ4−3の組合せを決定する。このときには、常に変数Mの値が「1」となっており、仮停止表示させる飾り図柄の決定が完了する。
ステップS502の処理を実行した後には、演出制御パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS503)。例えば、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンなどに対応して、図26に示す図柄変動制御パターンテーブル166Aに格納された複数種類の図柄変動制御パターンのうちで、いずれかを使用パターンとして選択してセットする。このとき、パチンコ遊技機1における複数の演出モードに応じて複数種類の図柄変動制御パターンテーブル166Aが用意されている場合には、現在の演出モードに対応する図柄変動制御パターンテーブル166Aに格納された図柄変動制御パターンのうちで、いずれかを使用パターンとして選択すればよい。これにより、同一の変動パターンであっても、例えばパチンコ遊技機1における演出モードが、通常の演出モード、確変中の演出モード、時短中の演出モード、突確モードといった、複数の演出モードのいずれであるかに応じて、背景画像の表示態様や、飾り図柄の表示態様などを、異ならせることができる。
ステップS503の処理に続いて、例えばステップS503にてセットした図柄変動制御パターンに示される演出制御プロセスタイマ設定値に対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS504)。そして、例えば図柄変動制御パターンに含まれる演出表示制御データに対応した表示制御指令を表示制御部123に供給することなどにより、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示を開始させるといった、画像表示装置5における各種図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS505)。その後、演出プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS506)、飾り図柄変動設定処理を終了する。
以上説明したように、上記実施の形態におけるパチンコ遊技機1には、図2に示すように、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100を搭載する主基板11の他に、主基板11とは独立して第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データの更新を行う乱数回路17や、入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球を検出したことに基づいて、所定の検出信号を主基板11や乱数回路17に出力する第1始動口スイッチ22A、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球を検出したことに基づいて、所定の検出信号を主基板11や乱数回路17に出力する第2始動口スイッチ22Bなどが搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、第1始動口スイッチ22Aからの入力と主基板11からの入力とを加算することにより、第1始動口スイッチ22Aから入力される検出信号と、主基板11から入力されるラッチ信号と、のいずれかを乱数回路17に有効に出力する加算回路16も搭載されている。
乱数回路17は、所定のカウント値データを定期的に更新して出力するカウンタ回路171と、加算回路16から検出信号とラッチ信号とのいずれかが入力されたことに基づいて、カウンタ回路171から入力されるカウント値データをラッチして、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データとして記憶する第1ラッチ回路172Aと、第2始動口スイッチ22Bから検出信号が入力されたことに基づいて、カウンタ回路171から入力されるカウント値データをラッチして、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データとして記憶する第2ラッチ回路172Bと、を備えている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるCPU103は、所定の電源基板からの電力供給が開始されたこと基づいて、所定の初期設定処理などを行う遊技制御メイン処理を実行する。この遊技制御メイン処理では、図29に示すステップS11や図30に示すステップS31にて乱数回路17に異常が発生しているか否かを判定するための乱数回路異常判定処理が実行される。この乱数回路異常判定処理において、CPU103は、まず、図31に示すステップS71やS78にて所定のラッチ信号を加算回路16を介して乱数回路17の第1ラッチ回路172Aに対して出力することにより、第1ラッチ回路172Aにカウンタ回路171から出力されるカウント値データをラッチさせて、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データとして記憶させ、続くステップS72やS79にて第1ラッチ回路172Aに記憶されている第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データを抽出する。
そして、CPU103は、ステップS80〜S86にて第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データに基づいて、乱数回路17に異常が発生しているか否かを判定する。具体的には、まず、ステップS82にて今回抽出された数値データが示す第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1と、前回抽出された数値データが示す第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1と、の排他的論理和XORを算出する。次に、CPU103は、ステップS85にて今回算出された排他的論理和XORと、前回算出された排他的論理和XORと、の論理和ORを算出する。そして、CPU103は、ステップS85にて算出された論理和ORを示す数値データを構成する16個のビットデータの値が全て“1”であるか否かを判定することにより、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データを構成する16個のビットデータの値が全て少なくとも1回は変化したか否かを判定する。
ステップS85にて第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データを構成する16個のビットデータの値が全て少なくとも1回は変化している場合には、カウンタ回路171におけるカウント値の更新が正常に行われており、乱数回路17に異常が発生していないものと判定して、乱数回路異常判定処理を終了する。これに対して、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データを構成する16個のビットデータの値が全て少なくとも1回は変化していないと判定された場合には、ステップS85にて乱数回路17に異常が発生していないものと判定されるまで、ステップS78〜S89の処理を繰り返し実行して、乱数回路異常判定処理、ひいては初期設定処理を終了させない。
このように、所定の初期設定処理などを行う遊技制御メイン処理にて、最も不正が行われやすいカウンタ回路171によるカウント値データの更新が正常に行われているか否かを判定する乱数回路異常判定処理が実行されることにより、乱数回路17に対してなされた不正を容易に発見することができる。また、この乱数回路異常判定処理では、ステップS85にて第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データを構成する16個のビットデータの値が全て少なくとも1回は変化したか否かが判定されることにより、カウンタ回路171によるカウント値データの更新が正常に行われているか否かが判定される。これにより、カウント値データを構成するビットデータのうちの全部又は一部を固定して更新されないようにする不正を確実に発見することができる。さらに、乱数回路異常判定処理、ひいては初期設定処理を、ステップS85にて乱数回路17に異常が発生していないものと判定されるまで終了させないことにより、乱数回路17における異常の発見を確実に認識することができるとともに、乱数回路17に異常が発生しているにも関わらず、遊技制御用タイマ割込処理に移行することにより、遊技によって被害がもたらされることを防止することができる。
加えて、この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、CPU103が、遊技制御用タイマ割込処理に移行する以前の遊技制御メイン処理、より詳細には初期設定処理にて、乱数回路17に異常が発生しているか否かを判定する。このため、特願2007−325662公報に記載にされている遊技機、すなわち、タイマ割込み処理が実行される毎に、ラッチ回路の出力値を取得し、今回の取得値と前回の取得値との差分値が、前回のタイマ割込み時から今回のタイマ割込み時までの間に加算されると予測される値(予測値)と所定誤差範囲内にあるか否かを判定することにより、乱数発生回路に異常が発生しているか否かを判定する遊技機のように、頻繁に乱数回路17に異常が発生しているか否かの判定を行う必要はなく、CPU103が搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ100に多大な負担がかかることを防止することができる。また、この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、乱数回路17に異常が発生しているか否かの判定が、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データを構成する16個のビットデータの値が全て少なくとも1回は変化したか否かを判定することにより行われる。このため、特願2007−325662公報に記載の遊技機のように、今回の取得値と前回の取得値との差分値が予測値と所定誤差範囲内にあるか否かを判定するものとは異なり、乱数回路17に異常が発生しているか否かの判定を正確に行うことができる。
そして、第1始動口スイッチ22Aからの入力と主基板11からの入力とを加算して出力する加算回路16を搭載することにより、第1始動口スイッチ22Aから入力される検出信号と、主基板11から入力されるラッチ信号と、のそれぞれに対応して、別個にラッチ回路を設ける必要がなくなるため、乱数回路17における回路構成を簡素にすることができる。
なお、遊技制御用タイマ割込処理が開始された後には、ステップS71、S72、S78、及びS79の処理による、ラッチ信号の第1ラッチ回路172Aに対する出力、並びに第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データの抽出と、ステップS80〜S86の処理による乱数回路17に異常が発生しているか否かの判定と、が行われることはない。これにより、第1ラッチ回路172Aにおいて、第1始動口スイッチ22Aからの検出信号の入力タイミングと、遊技制御用マイクロプロセッサ100からのラッチ信号の入力タイミングと、が重複して、遊技制御用タイマ割込処理にて本来抽出されるべきものとは異なる第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データが抽出されることにより、公平性が担保されないといった状況を防止することがきる。
このような乱数回路異常判定処理を含む初期設定処理が終了した後に、CPU103は、図32に示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。この遊技制御用タイマ割込み処理では、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2を示す数値データを、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データと同一の更新範囲と同一範囲、すなわち「0」〜「65535」の範囲でソフトウェアにより更新するためのメイン側乱数値更新処理、始動入賞判定処理や、特別図柄通常処理、変動パターン設定処理などを行う特別図柄プロセス処理などが実行される。
図35に示す始動入賞判定処理において、CPU103は、まず、ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aからの検出信号がオン状態であると判定した後に、ステップS202にて第1保留記憶数が上限値ではないと判定したことに基づいて、ステップS204にて乱数回路17の第1ラッチ回路172Aから、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データを抽出する。また、ステップS205にてランダムカウンタから、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2や大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを抽出する。そして、CPU103は、ステップS206にて乱数回路17から抽出された第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1と、ランダムカウンタから抽出された第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2と、の加算値を「65536」で除算したときの剰余値を示す数値データを、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データとして取得する。
また、CPU103は、ステップS212にて第2始動口スイッチ22Bからの検出信号がオン状態であると判定した後に、ステップS213にて第2保留記憶数が上限値ではないと判定したことに基づいて、ステップS215にて乱数回路17の第2ラッチ回路172Bから、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データを抽出する。また、ステップS216にてランダムカウンタから、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2や大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを抽出する。そして、CPU103は、ステップS217にて、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1と、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2と、の加算値を「65536」で除算したときの剰余値を示す数値データを、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データとして取得する。
そして、図36(A)に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、ステップS241にて合計保留記憶数が「0」以外であると判定されたことに基づいて、ステップS250にて、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが、大当り決定値データと合致するか否かを判定することにより、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、可変表示結果が導出表示される以前に決定する。
このように、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定に際して、乱数回路17の第1及び第2ラッチ回路172A、172Bから入力される第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データをそのまま使用するのではなく、この第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1と、ランダムカウンタから抽出された数値データが示す第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2との演算値を示す数値データを使用することにより、例え乱数回路17に対して不正がなされても、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果が「大当り」となって大当り遊技状態が連続的に発生するといった事態を防止することができる。また、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1と、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2とは、同一範囲、すなわち「0」〜「65535」の範囲で更新されるため、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定を隔たりなく行うことができる。さらに、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データと、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2を示す数値データと、この加算値を除算する際に用いられる法数値「65536」を示す数値データとは、ともに16ビットデータなので、これらの演算値である特図表示結果決定用の乱数値MR1に隔たりが生じるといった事態も防止することができる。
加えて、カウンタ回路171は、始動条件のうちの第1始動条件と第2始動条件とに共通のものとして設けられているのに対し、始動口スイッチとラッチ回路とは、第1始動条件に対応して第1始動口スイッチ22Aと第1ラッチ回路172Aとが、第2始動条件に対応して第2始動口スイッチ22Bと第2ラッチ回路172Bとがそれぞれ別個に設けられている。このように、カウンタ回路171を第1始動条件と第2始動条件とに共通のものとすることにより、第1始動条件が成立したときと第2始動条件が成立したときとで、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定に隔たりが生じ、公平性が確保できないといったことを防止することができる。また、始動口スイッチとラッチ回路とを、第1始動条件と第2始動条件とのそれぞれに対応して別個に設けることにより、第1始動条件と第2始動条件とが微小時間差で成立したときでも、乱数回路17から同一の第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データが抽出されることなく、第1始動条件と第2始動条件とのそれぞれに対応した正確な第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データの抽出が可能になる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部に設けられた乱数回路17を用いることにより、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵された乱数回路や、遊技制御用マイクロコンピュータ100のRAMに設けられたランダムカウンタを用いるよりも、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データの更新を、格段に速くすることができる。このように第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データの更新が格段に速くすることにより、遊技制御用マイクロコンピュータ100の内部に不正信号を入力して、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1と、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2とを演算することにより取得される特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが、大当り決定値データと合致するようにするといった不正行為を抑制することができるというメリットが生じる。その反面、乱数回路17が遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部に露出してしまうことにより、不正改造がされやすくなるというデメリットも生じる。もっとも、このようなデメリットは、上述したように、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1と、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2とを演算して取得される特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを用いて、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定が行われることにより、解消される。すなわち、この実施の形態におけるパチンコ遊技機1によれば、乱数回路17を遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部に設けることにより生じるメリットを維持しつつ、それにより生じるデメリットを解消することができる。
このような特別図柄通常処理が終了した後に、図37に示すステップS266の処理では、大当り遊技状態に制御しない旨の判定結果に対応してステップS261にて大当りフラグがオフであると判定されたことに基づいて、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを判定する。そして、ステップS271の処理では、大当り遊技状態に制御するか否かの判定結果や、リーチ状態とするか否かの判定結果などに基づいて、飾り図柄の変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。続いて、ステップS274の処理では、ステップS271での判定結果に基づいて、飾り図柄の変動パターンを複数種類のいずれかに決定する。その後、演出制御基板12の側では、例えば演出制御用CPU120が主基板11から伝送された変動開始コマンドや変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドなどに応じて、図40に示すステップS161の飾り図柄変動設定処理やステップS162の飾り図柄変動中処理を実行することにより、ステップS276での判定結果に対応して、飾り図柄の可変表示中に各種の演出動作を実行させるための制御を行う。
ここで、図37に示すステップS266にてリーチ状態とする旨の判定がなされたことに対応して、ステップS268にてセットしたリーチ用変動パターン種別判定テーブル134A〜134Cのいずれかを用いてステップS271の処理を実行することにより、リーチ状態に応じたCA2−1、スーパーCA2−2といった複数種類の変動パターン種別のいずれかに決定する。また、ステップS266にてリーチ状態としない旨の判定がなされたことに対応して、ステップS269にてセットした非リーチ用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cのいずれかを用いてステップS271の処理を実行することにより、飾り図柄の可変表示中に「擬似連」の特定演出を実行するCA1−4などを含む複数種類の変動パターン種別のいずれかに決定する。
加えて、図37に示すステップS266にてリーチ状態とする旨の判定がなされたことに対応して、ステップS271における変動パターン種別の決定結果に基づき、ハズレ変動パターン判定テーブル138Bを用いてステップS274の処理を実行することにより、「リーチ」に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに決定する。また、図37に示すステップS266にてリーチ状態としない旨の判定がなされたこと、及び、ステップS271にて特定演出を実行する非CA1−4の変動パターン種別などに決定されたことに対応して、ハズレ変動パターン判定テーブル138Aを用いてステップS274の処理を実行することにより、「擬似連」の特定演出を実行するために予め用意されたPA1−4の変動パターンに決定する。
こうして、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない場合でも、例えば「擬似連」といった特定演出が実行可能となり、多様な演出を可能にして、遊技興趣を向上させることができる。また、ステップS271やステップS274の処理では、ステップS266にてリーチ状態とする旨の判定がなされたか否かに応じて、異なる判定テーブルを用いて変動パターン種別や変動パターンの決定を行い、リーチ状態とする場合とリーチ状態としない場合とで、決定処理が競合することはない。そのため、変動パターン種別を決定するために用いられる変動パターン種別決定用の乱数値MR4を示す数値データを、リーチ状態とするか否かの判定結果に関わりなく共通の数値データとすることができ、さらに、変動パターンを決定するために用いられる変動パターン決定用の乱数値MR5を示す数値データを、リーチ状態とするか否かの判定結果に関わりなく共通の数値データとすることができる。これにより、乱数値MR4や乱数値MR5を示す数値データの更新を行うために実行される処理(例えば図32に示すステップS55のメイン側乱数値更新処理など)における処理量を軽減して、プログラム量の削減を図ることができる。加えて、遊技制御カウンタ設定部154などに設けられたランダムカウンタの記憶領域が増大することなどを防止して、構成の簡素化を図ることができる。ここで、ステップS269、S271の処理では、ステップS266におけるリーチ状態の有無の判定結果に関わりなく、共通の処理モジュールにより変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。ステップS273、S274の処理では、ステップS266におけるリーチ状態の有無の判定結果に関わりなく、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定する。これにより、リーチ状態の有無の判定結果に応じて異なる処理モジュールを用いて判定を行う場合に比べて、プログラム量の削減を図ることができる。
なお、この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えば、上記実施の形態では、CPU103が、図31に示すステップS82にて、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データを構成する16個のビットデータの全てについて、排他的論理和XORを算出し、ステップS85にて、排他的論理和XORを示す数値データを構成する16個のビットデータの全てについて、論理和ORを算出するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、ステップS82の処理では、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データを構成する16個のビットデータのうちの1つについて、排他的論理和XORが算出され、ステップS85の処理では、排他的論理和XORを示す数値データを構成する16個のビットデータのうちの1つについて、論理和ORを算出されるようにし、これらの処理を繰り返し実行することにより、全てのビットデータについて、排他的論理和XOR及び論理和ORが算出されるようにしてもよい。
この場合、ビット数をカウントする第1及び第2ビットカウンタを図17に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けるようにし、CPU103は、ステップS82にて、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データを構成する16個のビットデータのうち、第1ビットカウンタにおけるカウント値(第1ビットカウント値)に対応するビットデータの排他的論理和XORを算出する。例えば、第1ビットカウント値が“4”の場合には、4番目のビットデータの排他的論理和XORが算出される。続いて、第1ビットカウント値を1加算して更新した後、更新後の第1ビットカウント値が“0”であるか否かを判定する。このとき、第1ビットカウント値が“0”以外であれば、ステップS82にリターンする。これに対して、第1ビットカウント値が“0”であれば、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データを構成する16個のビットデータの全てについて、排他的論理和XORが算出されたとして、ステップS83に進むようにすればよい。
その後、CPU103は、ステップS85にて、排他的論理和XORを示す数値データを構成する16個のビットデータのうち、第2ビットカウンタにおけるカウント値(第2ビットカウント値)に対応するビットデータの論理和ORを算出する。続いて、第2ビットカウント値を1加算して更新した後、更新後の第2ビットカウント値が“0”であるか否かを判定する。このとき、第2ビットカウント値が“0”以外であれば、ステップS85にリターンする。これに対して、第1ビットカウント値が“0”であれば、排他的論理和XORを示す数値データを構成する16個のビットデータの全てについて、論理和ORが算出されたとして、ステップS86に進むようにすればよい。
上記実施の形態では、図35に示す始動入賞判定処理において、CPU103が、乱数回路17から抽出された数値データが示す第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1と、ランダムカウンタから抽出された数値データが示す第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2とを演算して、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを取得するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、このような演算は、図36(A)に示す特別図柄通常処理において行われてもよい。
この場合、始動入賞判定処理において、ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aからの検出信号がオン状態であると判定された後に、ステップS202にて第1保留記憶数が上限値ではないと判定されたときには、ステップS205の処理が実行された後、ステップS206の処理がスキップされ、ステップS207にて乱数回路17から抽出された第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データと、ランダムカウンタから抽出された第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2を示す数値データとが、保留データとして第1特図保留記憶部151Aにおける空きエントリの先頭にセットされるようにすればよい。また、ステップS212にて第2始動口スイッチ22Bからの検出信号がオン状態であると判定された後に、ステップS213にて第2保留記憶数が上限値ではないと判定されたときには、ステップS216の処理が実行された後、ステップS216の処理がスキップされ、ステップS217にて乱数回路17から抽出された第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データと、ランダムカウンタから抽出された第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2を示す数値データとが、保留データとして第2特図保留記憶部151Bにおける空きエントリの先頭にセットされるようにすればよい。
その後、図36(A)に示す特別図柄通常処理において、始動データが「第1」である場合には、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」と関連付けて記憶されている保留データとして、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データと、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2を示す数値データとが、それぞれ読み出され、始動データが「第2」である場合には、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」と関連付けて記憶されている保留データとして、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データと、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2を示す数値データとが、それぞれ読み出される。そして、CPU103は、このようにして読み出された数値データが示す第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1と、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2との加算値を「65536」で除算したときの剰余値を示す数値データを、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データとして取得するようにすればよい。
また、このような第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1と、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2とを用いた演算の方法は、上記のようなものに限定されるものではなく、演算により取得される特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データのランダム性が担保される方法であれば任意であり、例えば第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1と、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2との差分値を示す数値データを、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データとして取得してもよい。
上記実施形態では、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データが、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部に設けられたハードウェアにより構成される乱数回路17によって更新され、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2を示す数値データが、遊技制御用マイクロコンピュータ100のROM101に記憶されたプログラム(ソフトウェア)によりランダムカウンタにて更新されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2を示す数値データは、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたハードウェアにより構成される乱数回路によって更新されるものであってもよい。つまり、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部に設けられた乱数回路17に不正な改造が施された場合でも、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1と、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2とを演算することにより取得される特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが、大当り決定値データと合致するように狙われることが防止できれば、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−2を示す数値データは、ソフトウェアによりランダムカウンタにて更新されるものであっても、ハードウェアにより構成される乱数回路によって更新されるものであってもよい。
上記実施の形態では、乱数回路17にて更新される数値データが示す乱数値を、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1として用いるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、他の乱数値を示す数値データを更新するものとして用いてもよく、例えば大当りが発生したときのラウンド遊技のラウンド回数を決定するためのラウンド決定用の乱数値や、大当りの抽選確率が高確率状態に移行するか否かを決定するための確変決定用の乱数値、大当りの抽選確率が高確率状態に移行する変動回数を決定するための確変回数決定用の乱数値、特別図柄あるいは普通図柄の変動時間が短縮する時短状態に移行するか否かを決定するための時短決定用の乱数値、特別図柄あるいは普通図柄の変動時間が短縮する時短状態に移行する特別図柄あるいは普通図柄の変動回数を決定するための時短回数決定用の乱数値、普通可変入賞装置の開放態様が有利な高ベース状態(開放回数増加、開放時間増加)に移行するか否かを決定するための高ベース状態決定用の乱数値、普通可変入賞装置の開放態様が有利な高ベース状態(開放回数増加、開放時間増加)に移行する特別図柄あるいは普通図柄の変動回数を決定するための高ベース回数決定用の乱数値、特別図柄あるいは普通図柄について可変表示器に表示結果として表示される図柄を決定するための図柄決定用の乱数値、普通図柄の当否を決定するための普通図柄当否決定用の乱数値などを示す数値データが乱数回路17にて更新されてもよい。また、特別図柄あるいは普通図柄についてリーチ状態を発生させるか否かを決定するためのリーチ決定用の乱数値MR3や、特別図柄あるいは普通図柄についての変動パターンの種別(態様)を決定するための変動パターン種別決定用の乱数値MR4、特別図柄あるいは普通図柄についての変動パターン(時間)を決定するための変動パターン決定用の乱数値MR5など、上記実施の形態ではランダムカウンタにて更新されるものとして説明した乱数値を示す数値データが、乱数回路17にて更新されてもよい。さらには、特別図柄あるいは普通図柄についての大当り(当り)図柄を停止させる有効ラインを複数のラインの中から決定するための当りライン決定用の乱数値や、特別図柄あるいは普通図柄について当りとなる旨、あるいはリーチとなる旨を予告する予告演出を実行するか否かを決定するための予告有無決定用の乱数値、特別図柄あるいは普通図柄について当りとなる旨、あるいはリーチとなる旨を予告する予告演出の種類を決定するための予告種別決定用の乱数値、大当りと比較して大入賞口の開放回数または時間が短い小当りを発生させるか否かを決定するための小当り決定用の乱数値、大当りと比較して大入賞口の開放回数または時間が短い小当り時の大入賞口の開放態様(開放回数、開放時間、開放タイミング)を決定するための小当り種別決定用の乱数値、所定の乱数について特定の値となるタイミングを不定にするために乱数の初期値を変更するために用いられる初期値決定用の乱数値などを示す数値データが乱数回路17にて更新されてもよい。そして、このような乱数値を示す数値データは、各々別の乱数値を示す数値データとして設けられてもよいし、複数の乱数値としての機能を併せ持った数値データが設けられるようにしてもよい。
上記実施の形態では、パチンコ遊技機1には、第1始動口スイッチ22Aからの入力と主基板11からの入力とを加算して乱数回路17の第1ラッチ回路171Aに出力する加算回路16が搭載されているが、この加算回路16(第1加算回路)に加えて、第2始動口スイッチ22Bからの入力と主基板11からの入力とを加算して乱数回路17の第2ラッチ回路171Bに出力する第2加算回路がさらに搭載されるようにしてもよい。そして、図31に示す乱数回路異常判定処理では、CPU103が、所定のラッチ信号を第1加算回路及び第2加算回路を介して乱数回路17の第1ラッチ回路172A及び第2ラッチ回路172Bに対して出力することにより、第1ラッチ回路172A及び第2ラッチ回路172Bのそれぞれにカウンタ回路171から出力されるカウント値データをラッチさせて、第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データとして記憶させるようにする。続いて、第1ラッチ回路172A及び第2ラッチ回路172Bのそれぞれに記憶されている第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データを抽出するようにする。その後、CPU103は、第1ラッチ回路172A及び第2ラッチ回路172Bのそれぞれから抽出した第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データに基づいて、乱数回路17に異常が発生しているか否かを判定するようにしてもよい。このようにすれば、カウンタ回路171のみならず、第1ラッチ回路172A及び第2ラッチ回路172Bのそれぞれから抽出した第1特図表示結果決定値演算用の乱数値MR1−1を示す数値データを比較するなどして、第1ラッチ回路172A及び第2ラッチ回路172Bに対する不正も同時に監視できるようになるため、さらなる不正防止へと繋がる。
上記実施の形態では、図33に示すステップS121にて数値データが示す乱数値MR1−2〜MR6−2のそれぞれに1加算されて更新されるものとして説明したが、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば数値データが示す乱数値MR1−2〜MR6−2の全部又は一部は、3加算されて更新されてもよい。一例として、第1初期値決定用の乱数値MR6−1と、第2初期値決定用の乱数値MR6−2とのみが3加算されて更新されるようにし、その他の乱数値MR1−2〜MR5は、上記実施の形態と同様、1加算されて更新されるようにしてもよい。このようにすれば、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR2−1と、その初期値を決定するために使用される第1初期値決定用の乱数値MR6−1との更新周期、及び大当り種別決定用の乱数値MR2と、その初期値を決定するために使用される第2初期値決定用の乱数値MR6−2との更新周期を、より不規則になるため、第2特図表示結果決定値演算用の乱数値MR2−1及び大当り種別決定用の乱数値MR2のランダム性をより一層高めることができる。
上記実施の形態では、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120が、図41に示すステップS501〜S507の処理を実行することにより、最終停止図柄、仮停止図柄、演出制御パターンなどを、決定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば演出動作を制御するために設けられた複数の制御基板にそれぞれ搭載された複数のCPUなどにより、最終停止図柄、仮停止図柄、演出制御パターンの決定などを、分担して実行するようにしてもよい。
一例として、演出制御基板12と画像表示装置5との間に、図42に示すような表示制御基板16を設ける。表示制御基板16には、表示制御用CPU180と、ROM181と、RAM182と、乱数回路183と、I/O184とが搭載されている。この場合、表示制御基板16に搭載された表示制御用CPU180が画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行することから、上記実施の形態で演出制御基板12に搭載された表示制御部123は設けられていなくてもよい。表示制御基板16では、例えば表示制御用CPU180がROM181から読み出したプログラムを実行することにより、画像表示装置5における演出画像の表示による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、表示制御用CPU180がROM181から固定データを読み出す固定データ読出動作や、表示制御用CPU180がRAM182に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、表示制御用CPU180がRAM182に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、表示制御用CPU180がI/O184を介して表示制御基板16の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、表示制御用CPU180がI/O184を介して表示制御基板16の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
この場合、表示制御用CPU180は、例えば演出制御基板12からの表示制御指令や演出制御基板12を介して主基板11から伝送された演出制御コマンドなどに基づき、図41に示すステップS501〜S506の処理のうち、全部または一部を実行することにより、最終停止図柄、仮停止図柄、演出制御パターンの決定などのうち、少なくとも一部を実行するようにしてもよい。あるいは、表示制御用CPU180は、図40に示すステップS160〜S165の処理のうち、全部または一部の処理を実行することにより、飾り図柄の可変表示を含めた画像表示装置5における演出画像の表示による演出動作の制御を行うようにしてもよい。なお、表示制御用CPU180は、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部を実行するものであればよい。音声制御基板13やランプ制御基板14は、演出制御基板12からの効果音信号や電飾信号を伝送する配線により、演出制御基板12と接続されていてもよい。この場合、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120により、演出動作を統括的に制御するための処理が実行されればよい。
また、音声制御基板13やランプ制御基板14が備える機能を、演出制御基板12に搭載された音声制御回路やランプ制御回路などに備えさせ、音声制御基板13やランプ制御基板14となる独立の制御基板は設けられないようにしてもよい。上記実施の形態では、図2に示す構成において、音声制御基板13やランプ制御基板14に制御用のCPU等を含んだマイクロコンピュータが搭載されず、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120により、音声や効果音の出力制御、及び、ランプや装飾用LED等の点灯制御といった、各種の演出動作を制御するための処理が行われるものとした。これに対して、図2に示す構成において、音声制御基板13に搭載されたマイクロコンピュータやランプ制御基板14に搭載されたマイクロコンピュータにより、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部が実行されるようにしてもよい。このように、演出動作を制御するために複数の制御基板が設けられた場合には、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理、スピーカ8L、8Rにおける音声出力動作の制御内容を決定するための処理、遊技効果ランプ9などにおける点灯動作の制御内容を決定するための処理といった、各種の演出動作の制御内容を決定するための処理がそれぞれ、いずれの制御基板で実行されるかの組合せは、任意の組合せであればよい。
上記実施の形態では、飾り図柄の可変表示中に「擬似連」の特定演出が実行可能であるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば「滑り」の特定演出といった、他の特定演出となる演出動作が実行可能に設定されてもよい。ここで、「滑り」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示部5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示部のうち所定数(例えば「1」または「2」)の飾り図柄表示部(例えば「左」の飾り図柄表示部5Lと「右」の飾り図柄表示部5Rのいずれか一方または双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。この場合、「滑り」の特定演出を実行する変動パターンを予め用意しておく。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が図37のステップS274にて変動パターンを決定するときに、例えば「滑り」の特定演出と「擬似連」の特定演出といった複数種類の特定演出のうちで、いずれの特定演出を実行するかが決定されればよい。また、変動パターン指定コマンドにより「滑り」の特定演出を実行する変動パターンが指定されたときには、演出制御用CPU120が図41のステップS502にて予め用意された仮停止図柄決定テーブルを参照することなどにより、「滑り」の特定演出で仮停止表示させる飾り図柄を、ステップS501にて決定された最終停止図柄や所定の乱数値を示す数値データなどに基づいて決定すればよい。
上記実施の形態では、図7に示す大当り種別決定テーブル131において、変動特図指定バッファ値が「2」である場合には、「突確」の大当り種別に対して大当り種別決定用の乱数値MR2が割り当てられないものとして説明した。そのため、変動パターン種別CA4−1や変動パターン種別CA4−2といった、大当り種別が「突確」となる場合のみに専用の変動パターン種別に分類される変動パターンによる飾り図柄の可変表示は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームに対応して行われることがある一方で、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームに対応して行われることがない。しかしながら、この発明はこれに限定されず、変動特図指定バッファ値が「2」である場合でも、「突確」の大当り種別に対して大当り種別決定用の乱数値MR2が割り振られるようにしてもよい。この場合、変動特図指定バッファ値が「1」であるか「2」であるかに応じて、「突確」の大当り種別に割り当てられる大当り種別決定用の乱数値MR2の個数を異ならせることで、第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別が「突確」に決定される割合を、異ならせてもよい。この場合には、変動パターン種別CA4−1や変動パターン種別CA4−2といった、大当り種別が「突確」となる場合のみに専用の変動パターン種別に分類される変動パターンによる飾り図柄の可変表示は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図とのいずれを用いた特図ゲームにも対応して、行われることがある。すなわち、変動特図指定バッファ値が「1」と「2」とのいずれにも対応して大当り種別を「突確」とすることができるようにした場合には、飾り図柄の変動パターンとして、第1開始条件が成立した場合と第2開始条件が成立した場合とで、共通の変動パターンを用いることができる。また、変動パターン種別についても、第1開始条件が成立した場合と第2開始条件が成立した場合とで、共通の変動パターン種別を含むように、変動パターン種別決定テーブルのテーブルデータを構成すればよい。これにより、第1開始条件が成立した場合と第2開始条件が成立した場合とで、共通の変動パターン種別に決定可能とすることで、変動パターンを決定する際には、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに関わりなく、共通の変動パターン決定テーブルを用いることができ、データ容量の削減を図ることができる。
上記実施の形態では、演出制御用CPU120が図41に示すステップS501にてリーチハズレ組合せとなる最終停止図柄を決定する際に、「左」及び「右」の飾り図柄表示部5L、5Rに揃って停止表示される飾り図柄を決定するとともに、「中」の飾り図柄表示部5Cにて停止表示する飾り図柄と、「左」及び「右」の飾り図柄表示部5L、5Rにて停止表示する飾り図柄との図柄差も決定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば「中」の飾り図柄表示部5Cにて停止表示する飾り図柄と、「左」及び「右」の飾り図柄表示部5L、5Rにて停止表示する飾り図柄との図柄差については、主基板11の側において例えばCPU103が変動パターンの決定に伴って決定し、所定の演出制御コマンドにより演出制御基板12の側に通知するようにしてもよい。
上記実施の形態では、演出制御用CPU120が図41に示すステップS501にて非リーチ組合せとなる最終停止図柄を決定する際に、最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cや、左右出目判定テーブル161を参照して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄を個別に決定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば「左」の飾り図柄表示部5Lにおける確定飾り図柄を決定した後、その決定された飾り図柄と、「中」及び「右」の飾り図柄表示部5C、5Rにおける確定飾り図柄との図柄差を、所定の決定テーブルを参照して決定するようにしてもよい。
上記実施の形態では、図34に示すステップS111の変動パターン設定処理として、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに関わりなく、図37のフローチャートに示すような処理が実行されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、第1開始条件が成立した場合と第2開始条件が成立した場合とでは、互いに異なる処理を実行して、変動パターン種別を複数種類のいずれとするかの決定や、変動パターンを複数種類のいずれとするかの決定を行うようにしてもよい。この場合、変動パターン種別を決定するための処理や、変動パターンを決定するための処理は、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに応じて異ならせる一方で、変動パターン種別決定用の乱数値SR4を示す数値データや、変動パターン決定用の乱数値SR5を示す数値データとしては、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに関わりなく、共通の数値データを用いるようにすればよい。
例えば、大当り変動パターン種別決定テーブルやリーチハズレ変動パターン種別決定テーブル、非リーチハズレ変動パターン種別決定テーブルといった変動パターン種別決定テーブルとして、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに応じて、各変動パターン種別に対する変動パターン種別決定用の乱数値SR4の割り振りを異ならせたものを予め用意してもよい。そして、第1開始条件の成立に対応して実行される変動パターン設定処理では、第1開始条件の成立に応じた変動パターン種別決定テーブルを使用テーブルとして選択し、変動パターン種別決定用の乱数値SR4に基づいて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。これに対して、第2開始条件の成立に対応して実行される変動パターン設定処理では、第2開始条件の成立に応じて第1開始条件が成立した場合とは異なる変動パターン種別決定テーブルを使用テーブルとして選択し、第1開始条件が成立した場合と共通の変動パターン種別決定用の乱数値SR4に基づいて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定すればよい。
また、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かの判定処理についても、第1開始条件が成立した場合と第2開始条件が成立した場合とでは、互いに異なる処理が実行されるようにしてもよい。この場合、リーチ状態とするか否かの処理は、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに応じて異ならせる一方で、リーチ決定用の乱数値MR3を示す数値データとしては、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに関わりなく、共通の数値データを用いるようにすればよい。さらに、例えば上記実施の形態において図36(A)に示したステップS253のような処理に代えて、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する処理として、第1開始条件が成立した場合と第2開始条件が成立した場合とで互いに異なる処理が実行されるようにしてもよい。この場合、大当り種別を決定するための処理は、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに応じて異ならせる一方で、大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データとしては、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに関わりなく、共通の数値データを用いるようにすればよい。
上記実施の形態では、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となったことに基づいて2ラウンド大当り状態に制御され、2ラウンド大当り状態が終了した後には、確変状態に制御されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、大当り種別が「突確」となる場合に代えて、あるいは、この場合に加えて、可変表示結果が「小当り」となる場合や、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突然時短」や「突然通常」となる場合を設けるようにしてもよい。この場合、第1及び第2特図表示結果決定テーブル130A、130Bは、特図表示結果決定用の乱数値MR1を、「小当り」の可変表示結果に対応した小当り決定値データに割り当てるテーブルデータが含まれるように構成されればよい。あるいは、第1特図表示結果決定テーブル130Aでは小当り決定値データに乱数値MR1を割り当てる一方で、第2特図表示結果決定テーブル130Bでは小当り決定値データに乱数値MR1が割り当てられないように設定することで、特図指定バッファ値が「2」である場合には可変表示結果が「小当り」にはならないようにしてもよい。また、大当り種別決定テーブル131は、特図指定バッファ値に応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2を、「突然時短」や「突然通常」の大当り種別に割り当てるテーブルデータが含まれるように構成されればよい。
そして、可変表示結果が「小当り」となるときには、2ラウンド大当り状態と同様にして大入賞口を開放状態とする可変入賞動作が、2回開放遊技として行われる。そして、その可変入賞動作が終了した後には、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態を継続させ、遊技状態の変更は行わない。これにより、たとえ2回開放遊技が行われることを遊技者が認識した場合でも、その2回開放遊技の終了後に確変状態となるか否かに対する遊技者の期待感を高め、遊技興趣を向上させることができる。
また、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別が「突然時短」となるときには、大当り種別が「突確」の場合と同様にして2ラウンド大当り状態に制御され、2ラウンド大当り状態が終了した後には、大当り種別が「突確」の場合とは異なり時短状態に制御される。他方、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別が「突然通常」となるときには、大当り種別が「突確」の場合と同様にして2ラウンド大当り状態に制御され、2ラウンド大当り状態が終了した後には、大当り種別が「突確」の場合とは異なり通常状態に制御される。これにより、たとえ遊技者が2ラウンド大当り状態となることを認識できた場合でも、その2ラウンド大当り状態の終了後に制御される遊技状態に対する遊技者の期待感を高め、遊技興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、可変表示結果が「大当り」となったことに基づく大当り遊技状態が終了した後に、確変状態や時短状態といった遊技状態に制御できるものとして説明した。そして、確変状態や時短状態では、第2始動入賞口に遊技球が進入する可能性を高めて第2始動条件が成立しやすくなることで遊技者にとって有利となる制御が行われるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば確変状態には、継続して確変制御が行われるとともに、第2始動入賞口に遊技球が進入する可能性を高める有利開放制御が行われる高確高ベース状態と、確変制御は行われるが有利開放制御は行われない高確低ベース状態とが含まれるようにしてもよい。また、時短状態には、特図変動時間が短縮されるとともに有利開放制御が行われる低確高ベース状態と、特図変動時間は短縮されるが有利開放制御は行われない低確低ベース状態とが含まれるようにしてもよい。一例として、大当り種別が「確変」と「突確」のいずれであるかに対応して、大当り遊技状態の終了後に、高確高ベース状態と高確低ベース状態のいずれかに制御されるようにしてもよい。他の一例として、大当り種別が「確変」と「突確」のいずれであるかに応じて、大当り遊技状態の終了後に高確高ベース状態と高確低ベース状態のいずれかに制御される割合を、互いに異ならせるようにしてもよい。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
なお、上記の実施の形態のパチンコ遊技機1は、主として、始動入賞にもとづいて可変表示部に可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄になると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづいて開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継続するパチンコ遊技機であっても、本発明を適用できる。また、始動条件成立で可変入賞装置が開放し、可変入賞装置に入賞した玉が特定領域を通過(V入賞)したときに大当りとなるパチンコ遊技機、あるいは始動条件成立で特別図柄が変動し、小当りしたら可変入賞装置が開放し、可変入賞装置に入賞した玉が特定領域(V入賞)したときに大当り、かつ特別図柄が大当りとなったときには特定領域を通過しなくても直撃で大当りとなるパチンコ遊技機にも適用することができる。
上記実施の形態では、遊技機の例として、特別図柄や飾り図柄の可変表示を行う機能や各種の演出画像を表示する機能を有するパチンコ遊技機1を用いて説明した。しかしながら、この発明は、上記実施の形態におけるパチンコ遊技機1に限定されず、スロットマシンなどの他の遊技機にも適用することができる。以下、この発明を他の遊技機の一例であるスロットマシンに適用した場合について説明する。
図43は、この発明を適用したスロットマシンの一例となるスロットマシン500の正面図であり、主要部材のレイアウトを示す。スロットマシン500は、大別して、前面が開口するする筐体と、この筐体の側端に回動自在に枢支された前面扉とから構成されている。スロットマシン500の筐体内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリールRL、RC、RRを水平方向に並設した可変表示装置501が設置されている。また、スロットマシン500の前面扉には、表示機能を有する画像表示装置510が設けられている。
リールRL、RC、RRの外周部には、例えば「赤7」、「白7」、「BAR」、「JAC」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」といった、互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で描かれている。リールRL、RC、RRの外周部に描かれた図柄は、可変表示装置501にて各々上中下三段に表示されている。各リールRL、RC、RRは、各々対応して設けられたリールモータ651L、651C、651R(図44)によって回転させることで、各リールRL、RC、RRの図柄が連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リールRL、RC、RRの回転を停止させることで、3つの連続する図柄が表示結果として、視認可能に導出表示されるようになっている。
スロットマシン500の前面扉における画像表示装置510の下部には、遊技者が各種の操作を行うための各種入力スイッチ等が配される操作テーブル520が設けられている。操作テーブル520の奥側には、メダルを投入可能なメダル投入口502、メダルを1枚分の賭数を設定(BET)するためのBETスイッチ503、1ゲームで賭けることのできる最高枚数分(本例では3枚分)の賭数を設定するためのMAXBETスイッチ504、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)として記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算するための精算スイッチ508が設けられている。メダル投入口502に投入されたメダルは、所定の投入メダルセンサによって検知される。
操作テーブル520の手前側には、スロットマシン500にてゲームを開始する際に操作されるスタートレバー505、リールRL、RC、RRの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ506L、506C、506Rが設けられている。操作テーブル520の下部には、メダルが払い出されるメダル払出口507が設けられている。
スロットマシン500の前面扉における画像表示装置510の上部には、スロットマシン500での遊技に関する各種の情報を表示するための遊技情報表示部が設けられている。例えば、遊技情報表示部は、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器や、ビッグボーナス中のメダルの獲得枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される補助表示器、入賞の発生により払い出されたメダル枚数が表示されるペイアウト表示器などを備えていればよい。遊技情報表示部の左右には、効果音を発する2つのスピーカ511L、511Rが設けられている。その他、画像表示装置510の上部には、遊技効果ランプ512が設けられており、操作テーブル520の前面左右には、それぞれ遊技効果ランプ513、514が設けられている。
スロットマシン500においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入口502から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはBETスイッチ503またはMAXBETスイッチ504を操作する。こうして賭数が設定されると、賭数に応じた複数の入賞ラインのいずれかが有効となり、スタートレバー505の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが実行可能な状態となって、可変表示の実行条件が成立する。なお、前回のゲームにてリプレイなどの再遊技役の入賞が発生した場合にも、続けて次のゲームが実行可能となり、可変表示の実行条件が成立する。
こうしてゲームが実行可能な状態でスタートレバー505が操作されると、その操作がスタートレバースイッチ505A(図44)により検知されたことに基づき、可変表示の開始条件が成立したことに対応して、各リールRL、RC、RRが回転し、各リールRL、RC、RRの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ506L、506C、506Rが操作されると、対応するリールRL、RC、RRの回転が停止し、表示結果が視認可能に導出表示される。
そして、全てのリールRL、RC、RRの回転が停止されることで1ゲームが終了し、有効化されたいずれかの入賞ライン上に予め定められた役と呼ばれる図柄の組合せが各リールRL、RC、RRの表示結果として停止した場合には入賞が発生する。入賞となる役の種類には、大別して、メダルの付与を伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技状態の移行を伴う特別役とがあり、遊技状態に応じて入賞となる役が定められている。スロットマシン500では、スタートレバー505が操作されたタイミングで抽出した乱数値に基づき、遊技状態に応じて定められた各役の入賞の発生を許容するか否かを決定する内部抽選を行う。この内部抽選に当選して入賞の発生が許容されていることを、「内部当選している」ともいう。各役の当選のうち、小役及び再遊技役の当選は、その当選が決定されたゲームにおいてのみ有効とされるが、特別役の当選は、その内部抽選により発生が許容された役が揃うまで有効とされる。すなわち特別役となる入賞の発生が一度許容されると、例え、各ゲームにて特別役となる入賞を発生させることができなかった場合でも、その当選は次のゲームへ持ち越されることになる。
スロットマシン500における遊技状態には、例えばレギュラーボーナス、ビッグボーナス、通常遊技状態がある。レギュラーボーナスの遊技状態では、例えばJAC、チェリー、スイカ及びベルなどの小役が、入賞となる役として定められており、内部抽選での抽選対象とされる。ビッグボーナスでは、所定の小役ゲームにおいて、例えばチェリー、スイカ及びベルなどの小役や、レギュラーボーナス(あるいはJACIN)などの特別役が、入賞となる役として定められており、各小役ゲームにおける内部抽選での抽選対象とされる。通常遊技状態では、例えばチェリー、スイカ及びベルなどの小役や、リプレイなどの再遊技役、ビッグボーナス、レギュラーボーナスなどの特別役が、入賞となる役として予め定められており、各ゲームにおける内部抽選での抽選対象とされる。
通常遊技状態においてビッグボーナスとなる特別役の入賞が発生すると、遊技状態がビッグボーナスに移行する。ビッグボーナスでは、小役ゲームと称される所定のゲームを行うことができる。ビッグボーナスは、当該ビッグボーナス中において遊技者に付与したメダルの総数が規定枚数(例えば466枚)以上となった場合に終了する。通常遊技状態やビッグボーナス中の小役ゲームにおいてレギュラーボーナスとなる特別役の入賞が発生すると、遊技状態がレギュラーボーナスに移行する。レギュラーボーナスは、12ゲーム消化した場合と、8ゲーム入賞(役の種類はいずれでもよい)した場合のいずれか早いほうで終了する。通常遊技状態時のレギュラーボーナスでは、遊技者に付与したメダルの総数が規定枚数以上となったときに、レギュラーボーナスを終了させるようにしてもよい。ビッグボーナス中のレギュラーボーナスで当該ビッグボーナス中において遊技者に付与したメダルの総数が規定枚数以上となった場合は、ビッグボーナスとともに当該レギュラーボーナスも終了する。
スロットマシン500では、遊技状態がレギュラーボーナスやビッグボーナスなどの特別遊技状態に移行している場合に、通常遊技状態よりも多くのメダルを遊技者が獲得でき、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態となる。なお、特別遊技状態はレギュラーボーナスやビッグボーナスなどに限らず、通常遊技状態に比べて遊技者が多くのメダルを獲得することが期待でき、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態であればよい。このような通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態としては、例えば、リールの導出条件(例えば停止順や停止タイミング)が満たされることを条件に発生する報知対象入賞の導出条件を満たす操作手順が報知される遊技状態(いわゆるアシストタイム)や、少なくともいずれか1つのリールの引込範囲を制限することで、ストップスイッチ506L、506C、506Rが操作された際に表示されている図柄が停止しやすいように制御し、遊技者が目押しを行うことで入賞図柄の組合せを導出させることが可能となるチャレンジタイム(CT)、特定の入賞(例えばリプレイ入賞やシングルボーナス入賞等)の発生が許容される確率が高まる遊技状態(いわゆるリプレイタイムや集中状態)等、さらには、これらを組み合わせた遊技状態などであればよい。
スロットマシン500には、例えば図44に示すような主基板600、演出制御基板620、リールユニット650、加算回路506、乱数回路570などが搭載されている。その他にも、スロットマシン500には、主基板600に接続された電源基板や中継基板等の他の基板も搭載されている。主基板600には、遊技制御用マイクロコンピュータ610が設けられている。遊技制御用マイクロコンピュータ610は、上記実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ100と同様に、プログラムに従った制御を行うCPU、ユーザプログラムやデータを記憶するROM、ワークエリアとしてCPUにより使用されるRAMなどを備えて構成されている。
リールユニット650は、リールモータ651L、651C、651R、リールランプ652、リールセンサ653などを備えて構成される。リールモータ651L、651C、651Rは、各リールRL、RC、RRを回転させるためのモータである。リールランプ652は、各リールRL、RC、RRの内部に設けられ、各リールRL、RC、RRに描かれた図柄のうち、可変表示装置501にて視認可能となる図柄をリールの内側から照射するためのランプである。リールセンサ653は、各リールRL、RC、RRの回転状態や回転数などを検知するためのセンサである。
演出制御基板620には、演出制御用マイクロコンピュータ630や、表示制御部631、音制御部632、ランプ制御部633などが搭載されている。演出制御用マイクロコンピュータ630は、上記実施の形態における演出制御用マイクロコンピュータ120と同様に、プログラムに従った制御を行うCPU、ユーザプログラムやデータを記憶するROM、ワークエリアとしてCPUにより使用されるRAM、リセット/割込みコントローラなどを備えて構成されている。表示制御部631は、画像表示装置510における表示動作の制御を行うものであり、上記実施の形態における表示制御部121と同様に、演出制御用マイクロコンピュータ630からの表示制御指令に従った画像データの処理を実行するVDPを備えて構成されている。
演出制御用マイクロコンピュータ630では、主基板600から受信した演出制御コマンドに基づく演出制御パターンに従って画像表示装置510やスピーカ511L、511R、遊技効果ランプ512〜514などによる演出動作を制御するための指令や処理が、CPUによって実行される。表示制御部631では、演出制御用マイクロコンピュータ630からの表示制御指令に従った画像データの処理が、VDPによって実行される。
加算回路560は、スタートレバースイッチ505Aからの入力と主基板600からの入力とを加算することにより、スタートレバースイッチ505Aから入力される検出信号と、主基板11から入力されるラッチ信号と、のいずれかを乱数回路507に有効に出力する。
乱数回路570は、所定のカウント値データを定期的に更新して出力するカウンタ回路571と、加算回路560から検出信号とラッチ信号とのいずれかが入力されたことに基づいて、カウンタ回路571から入力されるカウント値データをラッチして記憶するラッチ回路572とを備えている。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ610が備えるCPUは、所定の電源基板からの電力供給が開始されたこと基づいて、所定の起動処理を実行する。この起動処理では、図31に示す乱数回路異常判定処理と同様の処理が実行される。具体的には、所定のラッチ信号を加算回路560を介して乱数回路570のラッチ回路572に対して出力することにより、ラッチ回路572にカウンタ回路571から出力されるカウント値データをラッチさせて記憶させた後、ラッチ回路572からカウント値データを抽出する。そして、CPUは、図31に示すステップS80〜S82と同様にして、抽出したカウント値データに基づき、乱数回路570に異常が発生しているか否かを判定する。
このような乱数回路異常判定処理を含む起動処理が終了した後に、CPU111は、1ゲーム毎に行なうゲーム制御処理を実行する。このゲーム制御処理において、所定のBET処理により賭数が設定された後、スタートレバー505が操作されてスタートレバースイッチ505Aから検出信号が入力されたことに基づいて、乱数回路570から、ラッチ回路572に記憶されているカウント値データを、内部抽選用の乱数値を示す数値データとして抽出し、抽出した内部抽選用の乱数値を示す数値データに基づいて、遊技状態に応じて定められた各役への入賞を許容するかどうかを決定する内部抽選処理を行なう。
このようにすれば、所定の起動処理にて、最も不正が行われやすいカウンタ回路571によるカウント値データの更新が正常に行われているか否かを判定することができるようになるため、乱数回路17に対してなされた不正を容易に発見することができるという上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。