JP6081828B2 - 竪樋支持具 - Google Patents
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また、従来の支持具100では、凹溝101a内に軸部100bの先端を配置した状態で、突片100aが凹溝101aに係合しているか外れているか、つまり突片100aが横向きの位置か、それとも縦向きの位置にあるかが、外側から接続部分を見ても判別することができない。竪樋101の取り付けにあたっては、竪樋101を支持具100に支持させて仮留めした状態で竪樋101の設置長さや集水器との連結部分の収まりなどを確認し、一旦竪樋101を支持具100からを取り外して調整作業や軒先廻りの他の工事を行った後、再び竪樋101を支持具100に取り付けることがよく行われる。前記の如く突片100aと凹溝101aとの係合状態が外側から判別できないのでは係合の解除操作を手探りで行う外なく、竪樋101の取り外し作業が極めて面倒なものとなる。
そして、竪樋支持具の先端部である外筒体の突片を縦向きにしておき、この突片が竪樋の背面に設けられた凹溝内に進入するように竪樋を外壁面に近づけて配置し、その状態で突片が横向きになるように外筒体を回転させれば、突片が凹溝に係合して竪樋を竪樋支持具に支持させることができる。
凹溝への突片の係合操作は外筒体を回転することにより行われるが、外筒体は固定部材の軸部が挿通された円筒体の外周面に装着されて、固定部材よりも太く形成されているので、外筒体の胴部周面を指先で摘んで所望の方向に簡単に回転操作することができる。
また、外筒体の胴部が、同一横断面内でその中心から胴部外面までの寸法が異なる部分を有して形成されており、つまり胴部の横断面外形が円形ではなく、外筒体が回転したときに、回転前の位置と回転後の位置とで胴部の外観が変わるように設けてあるので、胴部の外観の変化から外筒体が回転操作されて突片が凹溝に係合しているか、それとも回転操作されないで突片が凹溝内から外れた位置にあるかが、外筒体の胴部の外観を目視で確認することで容易且つ正確に判別することが可能となる。
さらに、前記構成の竪樋支持具において、円筒体は固定部材の頭部が没入して係合する凹所を一側の端部に設けた前側筒部材と、当該前側筒部材の他側の端部に接続する後側筒部材との分割構造とすることができる。この場合、後側筒部材をその一側の端部が他側の端部に係合する形状に形成して、複数の後側筒部材を列状に継ぎ合わせることができるように設ければ、後側筒部材の継ぎ合わせ数によって外筒体に係合する竪樋の外壁面からの出寸法を調整することが可能となる。
図1は建物の外壁面を断面で示した竪樋とこれを支持する竪樋支持具の側面、図2は竪樋と支持具の断面をそれぞれ示しており、図中、符号1は竪樋、2は竪樋支持具、5はコーススレッドネジからなる固定部材、6は建物の外壁である。
前側筒部材31は、図3に示されるように、大径円筒部31aと小径円筒部31bを一体に連ね、且つその中央に固定部材5の軸部51が貫通する通孔31cを設けた形状に形成してある。大径円筒部31aの開口端部には固定部材5の頭部51が係合する凹所31dを設けてあり、また、小径円筒部31bの端部には後側筒部材32の開口端部に係入する差口31eを設けてある。
後側筒部材32は、図4に示されるように、前側筒部材の31の小径円筒部31aと同じ外径に設定された小径円筒部32aと、前側筒部材の31の大径円筒部31bよりも若干大きな外径に設定された大径円筒部32bを一体に連ね、且つその中央に固定部材5の軸部51が貫通する通孔32cを設けた形状に形成してある。小径円筒部32aの開口端部には、前側筒部材31の差口31eが差し入れられる受口32dを設けてある。また、大径円筒部32bの開口端部には、小径円筒部32aを嵌入可能な大きさの凹部32eを設けてあり、この凹部32eに臨む前記通孔32cの端縁部には通孔32c内に挿通させた固定部材5の軸部51が抜けることを防止する突起状の返し32fを設けてある。
円筒体3は、後側筒部材32の受口32dに前側筒部材31の差口31eを差し込んで一体に組み立てられ、前後筒部材の通孔31c,32c内に固定部材5の軸部51が挿通されるとともに、前後筒部材の外周面に外筒体4が装着されるようになっている。また、円筒体3の後側筒部材32の凹部32eに他の後側筒部材32の小径円筒部32aを嵌め入れて、後側筒部材32同士を直列に継ぎ合わせて接続できるようになっている(図6参照)。
突片43は、その長手幅が凹溝11に係合する大きさの寸法、短手幅が凹溝11の開口面の幅よりも小さな寸法に設定して、前記長手幅を胴部41の長手幅と平行に揃えて突出させてある。また、外筒体4の突片43が設けられた側の開口端部内には、円筒体3の前側筒部材31の大径円筒部31aが係合する段部44を設けてある。さらに、胴部41の短手幅(D1)は、円筒体3の小径円筒部31b,32aの外径(D2)と略同じとしてある(図5(C)、図4(B)参照)。
この場合に、同図に示されるように、円筒体3の後側筒部材32に継ぎ合わせる後側筒部材32の個数に応じて、外筒体4に係合する竪樋1の外壁6からの出寸法を調整することができる。
取り付け位置で竪樋支持具2の円筒体3は、その開口端部に設けた凹所31dに固定部材5の頭部52が係合して固定部材5と一体に外壁6に固定され、また、外筒体4は円筒体3の外周面に回転自在に保持される。
また、竪樋1を竪樋支持具2から取り外すときは、外筒体4を前記とは逆方向に90度回転させれば、突片43が縦向きになって凹溝11との係合が外れた状態となり、この状態で支持具2をその側面から見ると、図7に示されるように、外筒体4の上下面と円筒体3の外壁6側の端部上下面との間に段差ができるため、これを見て竪樋1の凹溝11から外筒体4の突片43が外れていることを判別することができる。各竪樋支持具2の突片43を縦向きに揃えっていることが確認されたならば、竪樋1を外壁6から離れるように移動させれば、竪樋1はそのまま竪樋支持具2から分離して取り外される。
また、外筒体4は、その突片43と竪樋1の凹溝11との係合状態が、円筒体3の周面廻りで回転させたときの外観の違いから判別可能であれば、他の適宜な形状、例えば図8(A)に示されるように胴部41を多角断面形状に設けたり、同図(B)に示されるように胴部41の外面に凸筋を設けたりした形状に設けることができる。
Claims (4)
- 固定部材の軸部に装着される円筒体と、この円筒体の外周面に沿って回転自在に装着される外筒体を有し、固定部材で円筒体とともに建物の外壁に取り付けられた外筒体の端部に竪樋の背面に設けられた凹溝を係合させることにより竪樋を外壁に沿って支持する竪樋支持具であって、
前記外筒体は、その端部に前記円筒体が挿入される開口を挟んだ対向位置で当該開口面に沿って外方へそれぞれ突出していて前記竪樋の凹溝に係合する突片を備え、且つその胴部に同一横断面内で当該外筒体の中心から胴部外面までの寸法が異なる部分を有して形成されており、
前記外筒体の突片が設けられた側の開口部内に前記円筒体の外面が係合する段部を設けたことを特徴とする竪樋支持具。 - 円筒体は、固定部材の頭部が没入する凹部を一側の端部に設けた前側筒部材と、当該前側筒部材の他側の端部に接続する後側筒部材を有することを特徴とする請求項1に記載の竪樋支持具。
- 固定部材の軸部に装着される円筒体と、この円筒体の外周面に沿って回転自在に装着される外筒体を有し、固定部材で円筒体とともに建物の外壁に取り付けられた外筒体の端部に竪樋の背面に設けられた凹溝を係合させることにより竪樋を外壁に沿って支持する竪樋支持具であって、
前記外筒体は、その端部に前記円筒体が挿入される開口を挟んだ対向位置で当該開口面に沿って外方へそれぞれ突出していて前記竪樋の凹溝に係合する突片を備え、且つその胴部に同一横断面内で当該外筒体の中心から胴部外面までの寸法が異なる部分を有して形成されているとともに、
前記円筒体は、固定部材の頭部が没入する凹部を一側の端部に設けた前側筒部材と、当該前側筒部材の他側の端部に接続する後側筒部材を有することを特徴とする竪樋支持具。 - 外筒体の胴部の横断面外形が略楕円形であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の竪樋支持具。
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