JP6079650B2 - 回転電機 - Google Patents

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本発明は、冷却用のファンを有する回転電機に関する。
スタータとして、スタータモータと、スタータモータの駆動を制御する電子制御装置とが一体的に組み付けられた機電一体の回転電機が知られている。電子制御装置はスイッチング素子であるパワー素子等によって構成されており、スタータモータの駆動に際して発熱する。また。スタータモータも、自身の回転によって発熱する。
回転電機は、スタータモータを構成するロータとともに回転するファンを有している。ファンはその回転によって外気を回転電機内に吸入し、回転電機におけるスタータモータと電子制御装置を空冷する。しかしながら、上記のファンはロータとともに回転するため、アイドルストップによってスタータモータの回転が停止するとファンの回転も停止する。このため、アイドルストップの状態ではファンによる空冷が行われない。よって、次のエンジン始動後において電子制御装置が許容温度を超過してしまう虞がある。
この問題を解決するため、特許文献1には、車両が停止して発電電動機(スタータモータを含むモータジェネレータ)への通電およびエネルギーの回生が停止した後も、エンジンを一定の時間アイドル状態とし、これによりスタータモータを回転させて、ファンによる空冷を継続させることが提案されている。
特開2005−176459号公報
しかしながら、エンジンのアイドリングは燃費の悪化を招く。また、アイドル時の騒音被害を引き起こすこともある。
本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、エンジンをアイドルさせることなく、スタータモータの回転が停止してもスタータモータおよび電子制御装置の空冷を適切に行うことを目的とする。
ここに開示される発明は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。なお、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、発明の技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するために、本発明は、ステータ(220)と、ロータ(230)と、ロータと一体的にロータの回転軸(L)と同軸に回転する第1シャフト(241)と、を有し、内燃機関を始動させるためのスタータモータ(210)と、第1シャフトから動力が印加され、第1シャフトと同軸で回転する冷却ファン(251)と、スタータモータへの給電を制御する電子制御装置(300)と、を備える回転電機であって、さらに、第2シャフト(242)を有し、スタータモータとは独立に駆動するサブモータ(290)と、第2シャフトと第1シャフトとを同軸に連結するとともに、第1シャフトに対する第2シャフトの回転方向を制限するワンウェイクラッチ部(243)と、を備え、冷却ファンは、回転軸と同軸に第2シャフトとともに回転し、電子制御装置は、少なくともスタータモータの停止時に、サブモータを回転駆動して、冷却ファンを回転させることを特徴としている。
これによれば、スタータモータにおける第1シャフトと、サブモータにおける第2シャフトと、がワンウェイクラッチ部で連結され、冷却ファンがサブモータにおける第2シャフトとともに回転する。このため、サブモータは、スタータモータとは独立に冷却ファンを回転させることができる。すなわち、スタータモータの停止後であっても、サブモータによって冷却ファンを回転させ、スタータモータや電子制御装置の冷却を継続することができる。したがって、エンジンをアイドルさせることなく、スタータモータおよび電子制御装置の空冷を行うことができる。
また、ひとつの冷却ファンを、スタータモータとサブモータとで共用し、スタータモータ停止後に回転させて空冷に用いることから、回転電機内に新たに冷却ファンを設ける必要がなく、例えば、別途冷却ファンを設ける場合に較べて省スペースを実現することができる。
第1実施形態に係る回転電機の概略構成を示す断面図である。 図1におけるII−II線に沿う断面図である。 シャフトの構成を示す斜視図である。 回転電機の回路構成を示す図である。 パワー素子の電流および温度の時間変化を示す図である。 第2実施形態に係る回転電機の回路構成を示す図である。 パワー素子の温度の時間変化を示す図である。 冷却ファンの駆動のための動作フローを示す図である。 その他の実施形態に係る回転電機の回路構成を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の各図相互において、互いに同一もしくは均等である部分に、同一符号を付与する。
(第1実施形態)
最初に、図1〜図4を参照して、本実施形態に係る回転電機の概略構成について説明する。
本実施形態に係る回転電機は、例えば車両に搭載されるスタータのスタータモータと、スタータモータを制御する電子制御装置が一体的に組み付けられており、エンジンに初動のための動力を提供するものである。図1に示すように、この回転電機100は、モータ部200と電子制御装置300とを備えている。
モータ部200は、図1に示すように、ステータ220とロータ230とを有するスタータモータ210と、冷却ファン250と、スタータモータ210とは独立で駆動可能なサブモータ290と、を有している。
本実施形態におけるスタータモータ210は、内燃機関である後述のエンジン280を始動させるスタータとしての役割を有するとともに、回転のエネルギーを電力に変換するオルタネータを兼ねたモータジェネレータとして機能する。スタータモータ210は、ステータ220とロータ230とを有し、また、ロータ230と一体的に形成された第1シャフト241を有している。なお、以降、第1シャフト241と後述の第2シャフト242およびワンウェイクラッチ部243を、併せてシャフト240と示す。
ステータ220は、図2に示すように、円筒状のステータコア221と、ステータコア221の内壁から円筒の内側に向かって突出した複数の突極222を有し、それぞれの突極222にはステータコイル223が巻きつけられている。ステータコイル223には交流電流が流れるようになっており、ステータ220が電磁石として機能する。
ロータ230は、図2に示すように、ステータ220と同軸の円筒状の部材であり、ステータ220の内周側に配置されている。そして、ロータ230の軸を含む空洞部231に後述のシャフト240が挿入されている。また、ロータ230は、その内部にロータコイル232を有している。ステータ220により形成される磁場と、ロータコイル232に流れる電流により形成される磁場とが相互作用してロータ230に回転のモーメントが発生するようになっている。
シャフト240は、図1および図3に示すように、第1シャフト241と、第2シャフト242と、ワンウェイクラッチ部243と、を有している。
第1シャフト241は、図1に示すように、ロータ230に固定され、ロータ230と一体的に回転する。第1シャフト241の一端にはプーリ260が取り付けられている。プーリ260は、図4に示すように、ベルト270を介してエンジン280に接続されており、第1シャフト241の回転をエンジン280に伝達する。
第2シャフト242は、後述するサブモータ290に接続され、サブモータ290への電力供給によって回転する。また、第2シャフト242には、冷却ファン250が固定されている。すなわち、冷却ファン250は第2シャフト242とともに、軸Lを回転軸として回転する。
ワンウェイクラッチ部243は、図1および図3に示すように、第1シャフト241と第2シャフト242との間に介在され、第2シャフト242の、第1シャフト241に対する回転方向を制限するように構成されている。本実施形態では、ワンウェイクラッチ部243として、ラチェット機構を採用している。具体的には、図3に示すように、ワンウェイクラッチ部243は、略円筒の外側歯止部243aと、外側歯止部243aの内側に配置された歯車部243bを有している。外側歯止部243aは爪243cを有し、歯車部243bは歯243dを有している。シャフト240の回転方向が図3に矢印で示すR方向であるとする。例えば歯車部243bが静止した状態で外側歯止部243aが回転すると、爪243cと歯243dとが噛み合い、歯車部243bは外側歯止部243aと同一の角速度で回転する。一方、歯車部243bが外側歯止部243aよりも速い角速度でR方向に回転する場合には、爪243cと歯243dとが噛み合うことなく、歯車部243bは、外側歯止部243aよりも相対的に速い角速度で回転する。
そして、ワンウェイクラッチ部243における外側歯止部243aは第1シャフト241と一体的に構成され、歯車部243bは第2シャフト242と一体的に構成されている。すなわち、第1シャフト241のR方向への回転運動は第2シャフト242に伝達されるが、第2シャフト242の、第1シャフト241よりも相対的に速い回転は、第1シャフトに伝達されることなく、第2シャフト242が独立に回転できるようになっている。
冷却ファン250は、シャフト240の回転にともなって回転し、モータ部200および電子制御装置300の空冷に用いられる。本実施形態では、図1に示すように、第2シャフト242に一体的に固定された第1ファン251と、第1シャフト241およびロータ230に一体的に固定された第2ファン252とを有している。第1ファン251、第2ファン252ともに、軸Lを回転軸として回転するように構成されている。なお、特許請求の範囲における冷却ファンとは、第2シャフト242とともに回転するものであり、本実施形態における冷却ファン250のうち、第1ファン251に相当する。
サブモータ290は、図1に示すように、第2シャフト242に接続されている。第2シャフト242はサブモータ290の駆動によって回転するようになっている。サブモータ290の回転機構は一般的に知られたものを採用することができる。具体的には、図1に示すように、サブモータ290は、第2シャフト242に固定された磁石291と、ステータコイル292とを有している。ステータコイル292は、ステータコイル292に電流が流れることにより電磁石として機能し、磁石291の磁場と相互作用して第2シャフト242にトルクを与えることができるようになっている。なお、本実施形態のサブモータ290は、図4に示すように、スタータモータ210と共通の電源400から電流が供給されるようになっている。より詳しくは、スタータモータ210におけるステータコイル223と、サブモータ290におけるステータコイル292には、共通の電源400から電流が供給されている。また、サブモータ290は、エンジン280の初動を担うスタータモータ210に比べて、同じ回転数を得るために必要なエネルギーが小さくなっており、消費電力が低く抑えられている。
なお、スタータモータ210、サブモータ290および冷却ファン250は、図1に示すように、モータケース201に収容されている。モータケース201には、回転軸Lに沿ってシャフト240を挿通するための挿通孔202が形成されている。挿通孔202には、シャフト240が歳差運動しないように軸受203が配置されている。
電子制御装置300は、回転軸Lに沿う方向において、モータ部200に隣接して配置され、図1および図4に示すように、インバータ310と、制御部320とを有し、これらによってモータ部200の駆動を制御する。
制御部320は、所謂エンジンECUであり、図1に示すように、プリント基板321に実装されている。制御部320はプリント基板321とともに内側筐体322に収容されている。内側筐体322は、さらに外側筐体330に収容されている。外側筐体330には収容物が発する熱を放熱するための放熱フィン331が形成されている。放熱フィン331は、モータ部200と電子制御装置300とに挟まれた空間であって、冷却ファン250の回転によって生じる冷却風の通風路となる位置に形成されている。
一方、インバータ310は、後述するように、スイッチングに伴う発熱のため、制御部320に比べて発熱量が大きい。このため、効率よく放熱する目的で、内側筐体322の外側であって外側筐体330の内側に配置されて、放熱フィン331の近傍に配置されている。
インバータ310は、図4に示すように、直流の電源400により供給される直流電流を交流電流に変換する。変換された電力はモータ部200に供給されてスタータモータ210およびサブモータ290の回転運動に用いられる。インバータ310は、複数のパワー素子311と各パワー素子311に逆並列に接続された還流ダイオード312とを有している。パワー素子311はMOSFETに代表されるスイッチング素子であり、適切なタイミングでオンオフ動作を繰り返す。これによって直流電流が交流電流に変換される。還流ダイオード312は負荷に相当するモータ部200による誘導起電力からパワー素子311を保護するために接続されている。なお、図4に示す平滑コンデンサ500は、インバータ310と並列に接続され、パワー素子311のスイッチング動作により生じる直流電圧の変動を抑制する。
パワー素子311はオン抵抗に起因して発熱するため、熱的信頼性を確保するために冷却が必要である。パワー素子311は、外側筐体330に形成された放熱フィン331の近傍に配置され、パワー素子311の発した熱は放熱フィン331を介して外部に放熱される。具体的には、伝熱により放熱フィン331に蓄積された熱が、冷却ファン250の回転により生じる冷却風によって奪われることにより冷却が行われる。
なお、本実施形態では、図4に示すように、共通の電源400およびインバータ310に対して、2つの誘導性負荷、すなわち、スタータモータ210とサブモータ290が並列に接続されている。この2つの誘導性負荷210,290への給電の切り替えは、図4に示すように、スイッチ600によって行われる。スイッチ600は、接点a、接点bおよび接点cを有する3接点スイッチである。そして、接点aがスタータモータ210のステータコイル223に、接点bがサブモータ290のステータコイル292に、接点cがインバータ310の出力端子に接続されている。このスイッチ600は、各接点a,b,cは任意の組み合わせで電気的に接続することができるようになっている。すなわち、a−c間、a−b間およびb−c間を切り替えて接続できる。さらに、接点a,b,cのすべてを接続することもできる。
次に、図5を参照して、本実施形態に係る回転電機100の動作およびそれによる作用効果について説明する。
図5は、エンジン始動時の時刻をt0として、パワー素子311に流れる電流と、パワー素子311の温度の時間変化を示すグラフである。
まず、時刻t0において、搭乗者がイグニッションスイッチをオンすると、制御部320は、インバータ310を構成するパワー素子311のオンオフを制御して、スタータモータ210を駆動させる。エンジン280が定常走行状態に至る時刻t1まで、インバータ310はスタータモータ210の駆動を制御する。すなわち、時刻t0から時刻t1までの期間においては、スイッチ600がa−c間で接続されている。時刻t0から時刻t1までは、エンジン280の始動のために比較的大きいな電流がパワー素子311を流れる。
続いて、時刻t1から時刻t2では、車両が定常走行する。この期間におけるスタータモータ210は、エンジン280のアシストを行うとともに、オルタネータを兼ねたモータジェネレータとして機能し、エネルギーの回生を行う。このため、インバータ310は、交流電流の整流器として機能する。この整流作用を維持するためにパワー素子311をスイッチング動作させるので、図5に示すように、パワー素子311に電流が供給されている。時刻t1から時刻t2の期間においてパワー素子311に流れる電流は、エンジン280始動時の時刻t0から時刻t1の期間に比べて小さいので、パワー素子311の温度は低下する。この期間でも、スイッチ600はa−c間で接続されている。
続いて、時刻t2から時刻t3では、車両が減速走行する。この期間におけるスタータモータ210はオルタネータとして機能し、エネルギーの回生を行う。このため、インバータ310の動作は、時刻t1から時刻t2の期間と同様である。このため、パワー素子311にも、時刻t1から時刻t2の期間と略同等の電流が流れている。
続いて、時刻t3から時刻t4では、車両が停止してエンジン280も停止している。これに伴って、ベルト270で連結されたスタータモータ210も回転を停止する。このため、従来のように、冷却ファン250がスタータモータ210の回転にともなって回転するような構成では、この期間でパワー素子311およびスタータモータ210の冷却を行うことができない。なお、図5では、従来構成の、時刻t3から時刻t4におけるパワー素子311の電流変化および温度変化を一点鎖線で示している。パワー素子311の温度について、従来の構成では、冷却ファン250の停止後にスタータモータ210からの伝熱や輻射熱を受けてパワー素子311の温度が上昇してしまうため、時刻t4においてエンジン280を再始動する場合に、パワー素子311の許容温度を超えてしまう虞がある。
これに対して、本実施形態では、エンジン280が停止する時刻t3において、制御部320が、スイッチ600の接続を、a−c間接続からb−c間接続に切り替える。すなわち、電源400からインバータ310を介してサブモータ290に電力を供給する。制御部320はインバータ310の駆動を継続し、サブモータ290を回転させる。これにより、サブモータ290に固定された第2シャフト242が回転する。そして、第2シャフト242に固定された第1ファン251が回転し、電子制御装置300およびモータ部200を空冷する。このとき、第1シャフト241は回転していない。
上記したように、時刻t3から時刻t4の期間でもパワー素子311に通電するため、図5に示すように、パワー素子311に電流が流れる。サブモータ290はスタータモータ210に比べて消費電力が小さいから、この期間におけるパワー素子311の電流値を、時刻t0から時刻t3までの期間よりも小さくすることができる。したがって、例えば、従来構成において、エンジン280停止後に、冷却のためだけにスタータモータ210の駆動を継続するようにした場合よりも、消費電力を抑制することができ、燃費を向上することができる。
そして、パワー素子311の温度について、本実施形態における時刻t3から時刻t4の期間では、冷却ファン250が回転を継続するから、図5の実線に示すように、パワー素子311を冷却することができる。したがって、従来構成に較べて、エンジン280の再始動時(時刻t4)におけるパワー素子311の温度が低く抑えることができる。
続いて、時刻t4から時刻t5の期間ではエンジン280の再始動を行う。時刻t4において、制御部320は、スイッチ600の接続を、b−c間接続からa−c間接続に切り替える。すなわち、電源400からインバータ310を介してスタータモータ210に電力を供給する。そして、プーリ260およびベルト270を介してエンジン280を始動させる。このとき、パワー素子311は、時刻t0から時刻t1の期間と同様に発熱し、図5に示すようにパワー素子311の温度が上昇する。ただし、本実施形態では、従来構成に較べて、エンジン280の再始動時(時刻t4)におけるパワー素子311の温度が低くされている。このため、エンジン280の再始動動作が終了する時刻t5におけるパワー素子311の温度を、従来構成に較べて低くすることができる。したがって、パワー素子311の許容温度に対して、マージンを確保することができ、熱的信頼性を向上することができる。
上記してきたように、本実施形態に示す構成を採用することによって、エンジン280をアイドルさせることなく、スタータモータ210の回転が停止してもスタータモータ210および電子制御装置300の空冷を適切に行うことができる。
また、ひとつの冷却ファン(第1ファン251)を、スタータモータ210とサブモータ290とで共用し、スタータモータ210停止後に回転させて空冷に用いることから、回転電機100内に新たに冷却ファンを設ける必要がなく、例えば、別途冷却ファンを設ける場合に較べて省スペースを実現することができる。
(変形例1)
図4に示すような第1実施形態と同様の構成を採用し、時刻t2から時刻t3に至る期間において、スイッチ600の接続を、a−c間接続からa−b間接続に切り替えるようにすることもできる。
これによれば、時刻t2から時刻t3における車両が減速している期間で、スタータモータ210とサブモータ290が直接接続される。この期間では、スタータモータ210をオルタネータとして機能させることができるため、スタータモータ210により発電された回生エネルギーをサブモータ290の駆動に利用することができる。
(変形例2)
上記した第1実施形態および変形例1では、スタータモータ210におけるロータ230の極数、および、サブモータ290における磁石291の極数については言及していない。極数は、サブモータ290の極数がスタータモータ210の極数よりも多くなるようにすると良い。例えば、スタータモータ210の極数をmとし、サブモータ290の極数をn(n>m)とする。同一のスイッチング周期で同一のインバータ310を用いた場合、サブモータ290の回転に係る角速度は、スタータモータ210の角速度のn/m倍となる。すなわち、極数が同一の場合に較べて、冷却ファン250の角速度を大きくすることができるから、より効率よくモータ部200および電子制御装置300の冷却を行うことができる。
(第2実施形態)
本実施形態における回転電機100は、図6に示すように、第1実施形態の構成に加えて、温度検出部340および温度推定部350を有している。そして、電子制御装置300は、温度検出部340および温度推定部350から得られる情報に基づいて、サブモータ290を駆動するか否かを判断する。なお、温度検出部340および温度推定部350を除く構成要素は第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
温度検出部340は、例えば感温ダイオードであり、電子制御装置300、詳しくはパワー素子311、の温度を検知することのできる素子である。本実施形態における温度検出部340は、パワー素子311とともに半導体基板に形成されるものである。勿論、温度検出部340として用いられる素子は感温ダイオードに限定されるものではなく、サーミスタ等を採用してもよい。
温度推定部350は、温度検出部340により得られたパワー素子311の温度に基づいて、エンジン280の再始動が完了した後のパワー素子311の温度を推定する。
以下、図7および図8を参照して、冷却ファン250の具体的な動作フローを説明する。なお、本実施形態におけるこのフローは、エンジン280の停止をトリガーとして開始され、エンジン280の再始動をトリガーとして停止する。
まず、図8におけるステップS1が実行される。ステップS1では、電子制御装置300が、図示しない回転角センサにより、エンジン280が停止したことを認識する。このステップS1により、本動作フローは開始される。ステップS1は、図7に示す時刻t3において実行される。なお、図7は図5におけるパワー素子311の温度変化の部分を抽出したものである。
次いで、ステップS2が実行される。ステップS2では、温度検出部340がパワー素子311の温度を検出する。そして、電子制御装置300が、検出された温度を取得する。ステップS1は、図7に示す時刻t3において実行され、検出された温度がT3であるとする。
次いで、ステップS3が実行される。ステップS3では、サブモータ290を駆動させない場合において、エンジン280の再始動後にパワー素子311が到達する温度の最大値(図7に示すT5b)を、温度推定部350が算出する。
サブモータ290を駆動させず、冷却ファン250を回転させない場合、エンジン280の停止後、パワー素子311の温度は、図7の一点鎖線に示すように、極大値(図7に示すT4b)を持つように変化する。エンジン280の停止後におけるパワー素子311の温度上昇は、モータ部200からの受熱に起因するものである。パワー素子311の温度は、一旦極大値T4bを迎え、その後は自然冷却して温度が低下していく。なお、パワー素子311の温度が極大値T4bを迎えた時点でエンジン280が再始動される場合に、パワー素子311の到達温度がもっとも高くなる。
パワー素子311の、モータ部200からの受熱による温度上昇量は、パワー素子311の熱容量、モータ部200が有する熱量から、予め計算しておくことができる。そして、ステップS2において、エンジン280停止時のパワー素子311の温度T3が分かっているから、温度推定部350は、パワー素子311の温度の極大値T4bを推定することができる。
また、エンジン280が始動する際に必要なエネルギーも予め求めておくことができ、これに伴うパワー素子311の温度上昇量(図7に示すΔT)も予め求めておくことができる。これにより、極大値T4bに基づいて、エンジン280の再始動後にパワー素子311が到達する温度の最大値T5bを推定することができる。具体的には、T5b=T4b+ΔTのように計算することができる。
次いで、ステップS4が実行される。ステップS4は、電子制御装置300が、ステップS3にて推定された最大値T5bと、パワー素子311の許容温度(図7に示すTmax)とを比較するステップである。
T5b<Tmaxを満たす場合(図8に示すYES判定)には、冷却ファン250を駆動しなくてもパワー素子311が許容温度に達することがないから、時刻t3にてエンジン280が停止した後に冷却ファン250を駆動しない。すなわち、ステップS6に進む。
これに対して、T5b<Tmaxを満たさない場合(図8に示すNO判定)には、ステップS5に進む。
ステップS5は、エンジン280を再始動した後のパワー素子311の温度が、パワー素子311の許容温度Tmaxを超えないように、電子制御装置300が冷却ファン250を駆動するように制御するステップである。
冷却ファン250によるモータ部200および電子制御装置300に対する冷却能力は、冷却ファン250の回転数(角速度)と駆動時間により、予め求めておくことができる。時刻t3から、少なくともパワー素子311の温度が極大を迎える時刻までに、エンジン280が始動しても温度が許容温度Tmaxを超えない温度まで、パワー素子311を冷却しておく必要がある。すなわち、電子制御装置300は、図7に示すように、パワー素子311の温度が極大を迎える時刻よりも前に、パワー素子311の温度をT4aまで冷却するように、冷却ファン250を駆動する。温度T4aは、時刻t5におけるパワー素子311の温度をT5aとすると、Tmax>T5a=T4a+ΔTを満たす。
ステップS6は、電子制御装置300がエンジン280を駆動させるステップである。ステップS6は、図7に示す時刻t4の時点で実行される。
なお、時刻t5におけるパワー素子311の温度T5bが、特許請求の範囲における到達温度に相当する。また、パワー素子311の許容温度が、特許請求の範囲における閾値に相当する。
これによれば、エンジン280が再始動した際に、パワー素子311の温度が許容温度を超えるか否かを判定した上で、冷却ファン250を駆動するか否かが決定される。このため、例えば、パワー素子311の温度が許容温度を超えないような条件下で冷却ファン250が駆動することを防止できる。これにより、冷却ファン250の無駄な駆動を抑制できるから、エンジン280停止後、常に冷却ファン250の駆動を継続する場合に較べて、省エネルギー化を実現することができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
変形例2のように、スタータモータ210の極数をmとし、サブモータ290の極数をn(n>m)としつつ、スイッチ600のすべての接点を電気的に接続するような構成でもよい。この場合、同一の電源400を用い、同一のインバータ310によって、スタータモータ210およびサブモータ290の両方を同時に駆動できる。そして、サブモータ290の角速度は、スタータモータ210のn/m倍であるから、サブモータ290のほうがスタータモータ210よりも回転数が多くなる。したがって、従来のように、冷却ファン250がスタータモータ210と同一の回転数で回転する場合に較べて、冷却能力を向上させることができる。
また、第2実施形態におけるステップS5では、パワー素子311の温度を図7に示すT4aまで冷却するように、冷却ファン250を駆動する例を示した。しかしながら、パワー素子311の温度がT4aまで冷却された後に冷却ファン250が停止されず、そのまま継続して回転するように制御してもよい。
また、上記した各実施形態および各変形例では、スタータモータ210およびサブモータ290を、共通のインバータ310および共通の電源400に接続する構成について説明したが、これ例に限定されるものではない。例えば、図9に示すように、スタータモータ210およびサブモータ290を、それぞれ別のインバータ310a,310bで駆動させてもよい。この場合、電源は共通であっても良いし、別途設けてもよい。ただし、上記した各実施形態および各変形例のように、インバータ310および電源400を共通にすることにより、回転電機100の部品点数を減らすことができるし、省スペースに貢献することができる。
また、上記した各実施形態および変形例においては、ワンウェイクラッチ部243として、ラチェット機構を採用したが、その他の機構を採用することができる。例えば、スプラグ式やカム式を採用することができる。
100・・・回転電機
200・・・モータ部,210・・・スタータモータ,240・・・シャフト,241・・・第1シャフト,242・・・第2シャフト,243・・・ワンウェイクラッチ部,250・・・冷却ファン,290・・・サブモータ
300・・・電子制御装置,310・・・インバータ,311・・・パワー素子,320・・・制御部

Claims (6)

  1. ステータ(220)と、ロータ(230)と、前記ロータと一体的に前記ロータの回転軸(L)と同軸に回転する第1シャフト(241)と、を有し、内燃機関を始動させるためのスタータモータ(210)と、
    前記第1シャフトから動力が印加され、前記第1シャフトと同軸で回転する冷却ファンと(251)、
    前記スタータモータへの給電を制御する電子制御装置(300)と、を備える回転電機であって、
    さらに、第2シャフト(242)を有し、前記スタータモータとは独立に駆動するサブモータ(290)と、
    前記第2シャフトと前記第1シャフトとを同軸に連結するとともに、前記第1シャフトに対する前記第2シャフトの回転方向を制限するワンウェイクラッチ部(243)と、を備え、
    前記冷却ファンは、前記回転軸と同軸に前記第2シャフトとともに回転し、
    前記電子制御装置は、少なくとも前記スタータモータの停止時に、前記サブモータを回転駆動して、前記冷却ファンを回転させることを特徴とする回転電機。
  2. 前記サブモータは、前記スタータモータよりも消費電力が小さいことを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記スタータモータは、オルタネータを兼ねたモータジェネレータを構成し、前記サブモータは、前記モータジェネレータの回生エネルギーにより駆動することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の回転電機。
  4. 前記サブモータは、前記スタータモータと並列に、共通の前記電子制御装置に接続されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の回転電機。
  5. 前記サブモータの極数は、前記スタータモータの極数よりも多いことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の回転電機。
  6. 前記電子制御装置は、
    前記電子制御装置の温度を検出する温度検出部(340)と、
    前記スタータモータの停止時における前記電子制御装置の温度に基づいて、前記スタータモータが再始動した後における前記電子制御装置の到達温度を推定する温度推定部(350)と、を有し、
    前記電子制御装置は、前記温度推定部により推定された前記到達温度が所定の閾値以上となる場合に、前記スタータモータの回転が停止した後も前記冷却ファンが回転するように前記サブモータを制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の回転電機。
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