JP6079130B2 - 光源装置及びこの光源装置を備えたプロジェクタ - Google Patents

光源装置及びこの光源装置を備えたプロジェクタ Download PDF

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Description

本発明は、光源装置及びこの光源装置を備えたプロジェクタに関する。
近年、時分割で複数の波長の光を取り出し、取り出された複数の波長の光を順次変調して画像を形成して投影する時分割式のプロジェクタが普及している。このような時分割式のプロジェクタに用いる光源装置として、例えば、白色光を出力する光源と、複数のカラーフィルタが貼られたカラーホイールとを備えて、光源から出射され白色光を、一定速度で回転するカラーホイールに入射させて、時分割で複数の波長の光(例えば、青、緑、赤色光)を取り出すものが知られている。
更に、レーザダイオードを始めとする単波長の光を出力する光源の普及により、レーザダイオード等からなる光源と、蛍光体層を有する蛍光ホイールとを備え、光源から出射され光を、一定速度で回転する蛍光ホイールに入射させて、時分割で複数の波長の光を取り出すものも提案されている。
そのような蛍光ホイールを備えた光源装置の中には、引用文献1に示すような、光源からの入射光が蛍光ホイールで反射される間に、蛍光体層で波長変換されるものと、引用文献2に示すような、光源からの入射光が蛍光ホイールを透過する間に、蛍光体層で波長変換されるものがある。
特開2011−13320号 特開2009−277516号
特許文献1に記載の蛍光ホイールでは、光源からの入射光が反射され、その間に光が蛍光体層の中を移動して波長変換が行われる第1領域と、入射光が波長変換されずにそのまま透過する第2領域とがある。このため、第1領域に入射した場合と第2領域に入射した場合とで、光は、蛍光ホイールから180度逆方向に出射されることになる。プロジェクタでは、蛍光ホイールから出射された光を最終的に集光させる必要があるので、特許文献1に記載のプロジェクタでは、光の進行方向を変えるため、ダイクロックミラー等の光学部材を備える必要がある。よって、プロジェクタ全体の製造コストが上昇し、プロジェクタの小型化にも弊害が生じる虞がある。
また、特許文献1における蛍光体層内の光の移動距離は、蛍光体層の厚み方向での往復距離だけなので、移動距離は短く、高い波長変換効率は望めない。
一方、特許文献2に記載の蛍光ホイールでは、入射光が透過し、その間に光が蛍光体層の中を移動して波長変換が行なわれるようになっている。よって、蛍光体層内の光の移動距離は、蛍光体層の厚み方向において一方向に移動するだけなので、移動距離は極めて短く、波長変換効率は低くなる。また、光は蛍光体層で拡散されて四方八方に放出されるので、透過方向に放出する光の出力は低くなる。
更に、蛍光ホイールの基板は、光を透過させるため、透明な樹脂やガラス等で形成する必要があるが、製造コストや軽さを考慮して、透明樹脂を用いた場合には、光源から出力された光により劣化し易くなる。特に、光源から、光密度が非常に高いレーザー光が出力される場合には、更に劣化が激しくなる。
従って、本発明の目的は、上記の問題を解決して、光学部材の数を抑制することにより、プロジェクタ全体の製造コストを抑制して、プロジェクタの小型化に貢献することができ、更に、波長変換効率が高い光源装置を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明に係る光源装置の1つの実施態様では、第1光源と、光射出手段と、を備え、前記光射出手段は、回転可能な軸部と、光反射層と蛍光体層とを有し前記軸部から外側に突出した複数の突出部と、を有し、前記突出部は、前記第1光源からの入射光の光路に対して斜めの角度で配置され、隣り合う前記突出部において、一方の突出部における光反射層と他方の突出部における蛍光体層とが対面している。
以上のように、本発明においては、光学部材の数を抑制することにより、プロジェクタ全体の製造コストを抑制して、プロジェクタの小型化に貢献することができ、更に、波長変換効率が高い光源装置を提供することができる。
本発明の光源装置、特に、光射出手段の1つの実施形態を示す模式図である。 図1の矢印A−Aから見た光射出手段の突出部の配置を示す模式図である。 光射出手段の回転に応じて、突出部の(a)上側、(b)中側、(c)下側(図面上)に光源からの光が入射したところを示す模式図である。 本発明の光源装置、特に、光射出手段のその他の実施形態を示す模式図である。 本発明の光源装置の第1実施形態を示す模式図である。 本発明の光源装置の第2実施形態を示す模式図である。 本発明の光源装置の第3実施形態を示す模式図である。 波長変換領域から出射された光と透過領域から出射された光との間のシフトずれを吸収する集光レンズを備えた光源装置の実施形態を示す模式図である。 ヒートシンクを備えた光射出手段の1つの実施形態を示す模式図である。 光射出手段のその他の実施形態を示す模式図である。 本発明のプロジェクタの1つの実施形態を示す模式図である。
本発明の光源装置及びこの光源装置を備えたプロジェクタについて、以下に図面を用いながら詳細に説明する。
(本発明の光源装置の概要の説明)
はじめに、図1から図4を用いて、本発明の光源装置の概要について説明を行う。図1には、本発明の光源装置、特に、光射出手段の1つの実施形態を示す。光源装置500は、レーザダイオードである第1光源100と、光射出手段200とを備えており、光射出手段200は、駆動モータ(図示せず)により回転可能な軸部42と、軸部42から外側に突出した複数の突出部20とを有している。なお、第1光源100は、1つの光源を備える場合に限られず、複数の光源を備える場合もあり得る。
突出部20は、一方の側に光反射層を有し、その裏側に蛍光体層を有する。また、突出部20は、第1光源からの入射光の光路(図1の矢印参照)に対して斜めの角度で配置され、隣り合う突出部20において、一方の突出部における光反射層と他方の突出部における蛍光体層とが対面している。ここで、斜めの角度とは、0度(入射光の光路と平行)より大きく90度(入射光の光路と垂直)より小さい角度を意味する。
このとき、突出部20において、第1光源100からの入射光が到来する側に光反射層が設けられ、第1光源100からの入射光が到来する側と反対側(裏側)に蛍光体層が設けられている場合と、逆に、第1光源100からの入射光が到来する側に蛍光体層が設けられ、第1光源100からの入射光が到来する側と反対側(裏側)に光反射層が設けられている場合とがある。
前者の場合には、第1光源からの光が、突出部20の光反射層に入射して反射され、その反射光が隣り合う突出部20の蛍光体層に入射して反射されて、光射出手段200から出射される。一方、後者の場合には、第1光源100からの光が、突出部20の蛍光体層に入射して反射され、その反射光が隣り合う突出部の光反射層に入射して反射されて、光射出手段200から出射される。
更に詳細に述べれば、光反射層では、光の多くがその上面で反射され、蛍光体層では、光の多くが蛍光体層内を通過し、その底面で反射されて、再び蛍光体層内を通過して出射されるようになる(例えば、図2の矢印参照)。
何れの場合においても、光が蛍光体層内を通過するときに波長変換され、対面する光反射層及び蛍光体層で二度反射されるので、波長変換された光が、第1光源100からの入射光と同じ向きに出射されることになる。
なお、突出部20は、軸部42の周囲の全領域に設けられている場合も、一部の領域にだけ設けられている場合もある。また、軸部42は、サーボモータ、ステッピングモータ等の駆動モータ(図示せず)により駆動され、制御装置により正確な回転制御を行うことができる。なお、図1に示す実施形態では、第1光源100からの入射光の光路が、軸部42の回転軸と略平行に配置されているが、これに限られるものではなく、第1光源100からの入射光の光路と軸部42の回転軸とが斜めに配置されている場合もあり得る。
図2は、図1の矢印A−Aから見た図であり、各突出部20は、第1光源100からの入射光が到来する側に光反射層22が設けられ、その反対側に蛍光体層24が設けられている。本実施形態では、複数の突出部の各突出部20が、第1光源100から出力された入射光の光路に対して同じ角度に配置されており、第1光源100からの光が入射する領域では、光反射層22も蛍光体層24も平面形状を有している。また、隣り合う突出部20の対面する光反射層22と蛍光体層24とが、略平行に配置されている。
更に詳細に述べれば、図2(a)においては、突出部20が、第1光源100から出力された入射光の光路に対して45度斜めの角度(つまり入射角45度)で配置された場合を示し、図2(b)においては、第1光源100から出力された入射光の光路に対して30度斜めの角度(つまり入射角60度)で配置された場合を示す。上述のように、突出部20の入射光の光路に対する角度は、0度より大きく90度未満の任意の角度を取ることができるが、光射出手段200の突出部20先端における寸法を適切な大きさにするには、入射光の光路に対して15度〜75度の範囲で設定することが好ましく、30度〜60度の範囲で設定することが更に好ましい。
以上のような構成により、図2(a)、(b)の矢印に示すように、第1光源100からの入射光が、突出部20の光反射層22に入射して反射され、その反射光が、隣り合う突出部20の蛍光体層24に入射して蛍光体層24内を通過し、その底部で反射されて、再び蛍光体層24内を通過して蛍光体層24から出射される。これが、光射出手段200からの出射光となる。このとき、光が蛍光体層24を通過するときに波長変換され、対面する光反射層22及び蛍光体層24で二度反射されるので、波長変換された光が、第1光源100からの入射光と同じ向きに出射されることになる。
突出部20が、第1光源100からの入射光の光路に対して斜めの角度で配置されているので、光が蛍光体層24に対して斜めに入射して蛍光体層24内を通過し、その底部で反射されて、再び蛍光体層24内を斜めに通過して蛍光体層24から出射される。よって、光が、蛍光体層に対して垂直に入射する場合に比べて、蛍光体層内の光の移動距離を長くとることができ、その結果、蛍光体層20による波長変換効率を高めることができる。
特に、第1光源100からの入射光が光反射層22で反射されるので、指向性の高い強い光を蛍光体層24へ入射させることができ、その結果、第1光源100からの入射光に対して高い効率で光を出力する光源装置500を実現できる。
また、蛍光体層中を光が進むとき、ある程度散乱するが、この散乱光をできるだけ多く取り込むために、集光レンズに近い側に蛍光体を配置することが望ましい。本実施形態では、第1光源100からの入射光が到来する側に光反射層22が設けられ、第1光源100からの入射光が到来する側と反対側(裏側)に蛍光体層24が設けられているので、光射出手段200の出射側に配置された集光レンズ(例えば、図8参照)によって、散乱光をできるだけ多く取り込んで、光の利用効率を高めることができる。
上述のように、本実施形態では、各突出部20が、第1光源100から出力された入射光の光路に対して同じ角度に配置され、光の入射領域において、突出部20は平面形状となっており、隣り合う突出部20の対面する光反射層22と蛍光体層24とが略平行に配置されている。以上のような配置により、入射角と反射角は等しいので(反射の法則)、光射出手段200からの出射光の行路は、第1光源からの入射光の光路と略平行になっている。
ただし、これに限られるものではなく、光射出手段200の出射側に配置された光学部材(例えば、図8参照)によって、光射出手段200から出射された光を集光できる範囲であれば、各突出部20が異なる角度に配置されている場合もあり得るし、光の入射領域において、突出部20が曲面(球面、非球面)形状となっている場合もあり得るし、隣り合う突出部20の対面する光反射層22と蛍光体層24とが平行に配置されていない場合もあり得る。
図1に示す実施形態では、突出部20と軸部42との接合については、薄板状の突出部20が軸部42の回転軸に対して斜めになって取り付けられている。ただし、これに限られるものではなく、例えば、図4(a)に示すように、突出部20は、その基部で、軸部42の回転軸に対して平行に取り付けられた平板部分20aを有し、突出部20の中間部で、捩じられた形状の遷移部分(捩じれ部分)20bを有し、第1光源100からの入射光が入射する突出部20の先端部で、軸部42の回転軸に対して斜めに配置された平板部分20cを有する実施形態も考えられる。この場合、突出部20は、その基部で、軸部42の回転軸に対して平行に取り付けられるので、突出部20と軸部42との接続が容易になるという利点を有する。
また、図4(b)に示すように、その基部において、薄板状の突出部20が軸部42の回転軸に対して平行に取り付けられ、突出部20が全体的に捩じられて、第1光源100からの入射光が入射する領域で、軸部42の回転軸に対して斜めに配置される実施形態も考えられる。
図2に示す実施形態では、第1光源100からの入射光が到来する側に光反射層22が設けられ、その反対側に蛍光体層24が設けられているが、それとは逆に、第1光源100からの入射光が到来する側に蛍光体層24が設けられ、その反対側に光反射層22が設けられる場合も考えられる。つまり、図2において、光反射層22と蛍光体層24との位置を入れ替えた場合も考えられる。
この場合においては、第1光源100からの入射光が、突出部20の蛍光体層24に入射して蛍光体層24内を通過し、その底部で反射されて、再び蛍光体層24内を通過して蛍光体層24から出射される。そして、蛍光体層24から出射された光が、隣り合う突出部20の光反射層22に入射して反射されて、光射出手段200から出射されることになる。
このとき、光が蛍光体層24中を通過するときに波長変換され、対面する蛍光体層24及び光反射層22で二度反射されるので、波長変換された光が、第1光源100からの入射光と同じ向きに出射されることになる。
次に、図3は、光射出手段200の軸部42が回転して、取り付けられた複数の突出部20が回転したとき、第1光源100からの光が、突出部20にどのように入射してどのように反射されるかを示した図である。図3(a)は、第1光源100からの光が、光反射層22の図面上側に入射したところを示し、図3(b)は、光反射層22の図面中側に入射したところを示し、図3(c)は、光反射層22の図面下側に入射したところを示す。
図面から明らかなように、光射出手段200の軸部42が回転しても、対面する光反射層22と蛍光体層24との角度が一定であれば、光射出手段200からの出射光は同一の光路をとることになる。もちろん、上述のように、光射出手段200の出射側に配置された光学部材によって集光できる範囲であれば、光射出手段200から出射された光が異なる光路をとることもできる。
本実施形態では、光射出手段200の軸部42の回転に伴って、そこに取り付けられた複数の突出部20が回転する。よって、例えば、光射出手段200における複数の突出部20を有する領域が、複数の領域に分割されており、この複数の領域に、出射される光の波長が異なる蛍光体層が割り振られている場合を考えると、第1光源100からの入射光が、出射される光の波長が異なる蛍光体層に入射することにより、蛍光体層に応じた異なる波長の光が光射出手段200から出射されるので、時分割で異なる波長の光を確実の取りだすことができる。なお、これに対応した具体的な実施形態を、下記の光源装置500の第1及び第2実施形態に示す。
また、光射出手段200が、軸部42の外側の領域であって複数の突出部20を有する領域とは異なる領域に、第1光源100からの光を透過させる透過領域が設けられている場合も考えられる。この場合には、第1光源100から突出部を有する領域に入射して、蛍光体層で波長変換される光と、第1光源100から透過領域に入射して、そのまま透過して波長変換されない光とが、光射出手段200から出射されるので、時分割で異なる波長の光を確実に取り出すことができる。なお、これに対応した具体的な実施形態を、下記の光源装置500の第2及び第3実施形態に示す。
更に、光射出手段200が、軸部42の外側の領域であって複数の突出部を有する領域とは異なる領域に、第1光源100からの光を透過させる透過領域が設けられているのに加えて、複数の突出部を有する領域及び透過領域へ光を入射させない第2光源(例えば、図7参照)を有し、第2光源110からの光は、複数の突出部を有する領域及び透過領域から出射される光とは異なる波長の光である場合も考えられる。
この場合には、第1光源100から突出部を有する領域に入射して、蛍光体層で波長変換される光と、第1光源100から透過領域に入射して、そのまま透過して波長変換されない光と、第2光源110から出射される複数の突出部を有する領域及び透過領域から出射される光とは異なる波長の光とが、光射出手段200から出射されるので、時分割で異なる波長の光を確実に取り出すことができる。なお、これに対応した具体的な実施形態を、下記の光源装置500の第3実施形態に示す。
一般的に、光源装置をプロジェクタの光源に用いる場合には、光源装置からの出射光を集光する必要があるが、本実施形態では、蛍光体層24により波長変換された光が、光射出手段200から入射光と同じ向きに出射されるので、光の進行方向を変えるための更なる光学部材を備える必要がない。よって、光学部材の数を抑制して、プロジェクタ全体の製造コストを抑制し、プロジェクタの小型化に貢献することができる。
更に、蛍光体層24に入射した光が蛍光体層24内を斜めに進行し、反射して斜めに進んで出射するので、蛍光体層24内での光の移動距離が長くなり、光の波長変換効率を高めることができる。
次に、図5から図7を用いて、本発明の光源装置の具体的な実施形態(第1、第2及び第3実施形態)の説明を行う。
(本発明の光源装置の第1実施形態の説明)
はじめに、図5を用いて、本発明の光源装置の第1実施形態の説明を行う。本実施形態では、光源装置500は、駆動モータ40を備えた光射出手段200と、光射出手段200へ入射する光を出力する第1光源100とを備えている。なお、第1光源100は、1つの光源を備える場合に限られず、複数の光源を備える場合もあり得る。本実施形態では、第1光源100からの入射光が到来する側に光反射層22が設けられ、その反対側に蛍光体層24が設けられている。また、第1光源100からは、青色光(B)が出力されるようになっている(図5(a)参照)。
図5(b)は、光射出手段200を光反射層22が設けられた側から見たところ(矢視C−C)を示し、図5(c)は、光射出手段200を蛍光体層24側から見たところ(矢視D−D)を示す。
図5(c)に示すように、本実施形態では、光射出手段200の全領域において、つまり軸部42の全周において、蛍光体層24を備えた突出部20で構成された波長変換領域26を有する。波長変換領域26は、青色光(B)を緑色光(G)に波長変換する蛍光体層24Gを備えた波長変換領域26Gと、青色光(B)を赤色光(R)に波長変換する蛍光体層24Rを備えた波長変換領域26Rと、青色光(B)を長波長側の青色(青緑色)B’に波長変換する蛍光体層24B’を備えた波長変換領域26B’とで構成されている。なお、光射出手段200は、蛍光体層24Gを備えた波長変換領域26G、蛍光体層24Rを備えた波長変換領域26R、及び蛍光体層24B’を備えた波長変換領域26B’によって3等分されている。
更に詳細に述べれば、本実施形態では、第1光源100の出力光として、440〜470nmの青色光を用いている。また、光反射層22の材料の一例としては、Ag、Al、Au等の金属材料や、誘電体多層膜を挙げることができる。以上のような材料を用いることによって、高い反射率を有する光反射層22を得ることができる。なお、Ag、Al、Au等の金属材料に関しては、素材自体の反射率で反射し、誘電体多層膜に関しては、屈折率の異なる層で多層化することで、屈折率差で反射するようになっている。
赤色光を発する蛍光体としては、第1光源100の光で励起されて、575〜650nmの赤色光を発する蛍光体を例示することができ、具体的な材料の一例としては、SrCaAlSiN3:Eu、CaAlSiN3:Eu、Ca2Si5N8:Eu等の窒化物系蛍光体、Ca-α-SiAlON:Eu等の酸窒化物系蛍光体を挙げることができる。
緑色光を発する蛍光体としては、第1光源の光で励起され、500〜600nmの緑色光を発する蛍光体を例示することができ、具体的な材料の一例としては、β-SiAlON:Eu等の窒化物系蛍光体、Lu3Al5O12等の酸化物系蛍光体を挙げることができる。
青緑色光を発する蛍光体としては、第1光源100の光で励起されて、440〜500nmの青緑色光を発する蛍光体を例示することができ、具体的な材料の一例としては、BaMgAl10O17:Eu等を挙げることができる。
蛍光体層24の膜厚としては、10〜300μmが好ましく、より好ましくは30〜200μmである。この範囲の膜厚であれば、蛍光体で生じる熱が蛍光体層内でこもることなく排熱することができる。
蛍光体層24の構成については、蛍光体単体で構成することもできるし、蛍光体と蛍光体を保持するためのバインダとの混合物にすることもできる。バインダをアルミナなどの無機材料とすることにより、バインダを樹脂にした場合に比べて、蛍光体層に第1光源100の光が照射されても変色しにくいため、出力低下を抑制することができる。これにより、光源装置500の寿命を長くすることができる。
本実施形態では、第1光源100から出力される光が、短波側の青色光であって、蛍光体層により、長波長側の青色(青緑色)G’に波長変換するが、このように蛍光体層で長波長の光に変換すること(つまり、第1光源100からの光が、蛍光体層から放出される光より短波長なこと)により、所望の発光波長への調整が可能となり、拡散面の各点で拡散した光同士がランダムに干渉し合うことにより発生するスペックルノイズを低減することができる。
以上のような構成により、第1の光源100から出力された青色光(B)が、光射出手段200の波長変換領域26Gに入射したときには、蛍光体層24Gにより波長変換されて、光射出手段200から緑色光(G)が出射され、波長変換領域26Rに入射したときには、蛍光体層24Rにより波長変換されて、光射出手段200から赤色光(R)が出射され、波長変換領域26B’に入射したときには、蛍光体層24B’により波長変換されて、光射出手段200から青(青緑)光(B’)が出射される。よって、駆動モータ40により回転することによって、青(青緑)、緑、赤の三原色の光(B’、G、R)を時分割で確実に取り出すことができる。
つまり、光射出手段200における複数の突出部20を有する領域が、複数の領域に分割されており、この複数の領域には、赤色光を発する蛍光体層、緑色光を発する蛍光体層及び青色光を発する蛍光体層が割り振られているので、1つの光源を有するだけで、時分割で三原色を発する光源装置500を提供することができる。また、光源装置100の光を、光源装置500の出力光として直接外部に出射することなく、三原色を出射することができる。
更に、青色光源を用いることにより、三原色の光(B’、G、R)を高出力で取り出すことができる。また、光源が多種の場合には、そのうちの1種類が劣化すると、ホワイトバランスが崩れる虞があるが、本実施形態のように、光源が1種類の場合には、劣化してもホワイトバランスが崩れないという利点を有する。
なお、上述においては、光射出手段200を光反射層22側から見たところが矢視C−Cであり、蛍光体層24側から見たところが矢視D−Dであると説明したが、光反射層22と蛍光体層24とが逆に配置された場合、つまり光反射層22側から見たところが矢視D−Dであり、蛍光体層24側から見たところが矢視C−Cである場合においても、同様な機能及び作用効果を奏する。
(本発明の光源装置の第2実施形態の説明)
次に、図6を用いて、本発明の光源装置の第2実施形態の説明を行う。本実施形態においても、光源装置500は、駆動モータ40を備えた光射出手段200と、光射出手段200へ入射する光を出力する第1光源100とを備えている。本実施形態でも、第1光源100からの入射光が到来する側に光反射層22が設けられ、その反対側に蛍光体層24が設けられている。また、第1光源100からは、青色光(B)が出力されるようになっている(図6(a)参照)。本実施形態でも、第1光源100の出力光として、440〜470nmの青色光を用いている。なお、第1光源100は、1つの光源を備える場合に限られず、複数の光源を備える場合もあり得る。
上述と同様に、図6(b)は、光射出手段200を光反射層22が設けられた側から見たところ(矢視E−E)を示し、図6(c)は、光射出手段200を蛍光体層24側から見たところ(矢視F−F)を示す。
図6(c)に示すように、本実施形態では、光射出手段200が、蛍光体層24を備えた突出部20で構成された波長変換領域26と、突出部20が設けられておらず、第1の光源100からの光がそのまま透過する透過領域28とを有する。なお、透過領域28は、光を透過させる材料で構成する必要があるが、具体的な材料としては、ガラス、石英、シリコーン樹脂、セラミックスを例示することができる。
波長変換領域26は、青色光(B)を緑色光(G)に波長変換する蛍光体層24Gを備えた波長変換領域26Gと、青色光(B)を赤色光(R)に波長変換する蛍光体層24Rを備えた波長変換領域26Rとを有する。各蛍光体により波長変換された光の波長の範囲は、上述の光源装置の第1実施形態と同様である。なお、光射出手段200は、蛍光体層24Gを備えた波長変換領域26G、蛍光体層24Rを備えた波長変換領域26R、及び透過領域28によって3等分されている。
以上のような構成により、第1の光源100から出力された青色光(B)が、光射出手段200の波長変換領域26Gに入射したときには、蛍光体層24Gにより波長変換されて、光射出手段200から緑色光(G)が出射され、波長変換領域26Rに入射したときには、蛍光体層24Rにより波長変換されて、光射出手段200から赤色光(R)が出射される。また、第1の光源100から出力された青色光(B)が、光射出手段200の透過領域28に入射したときには、波長変換されずにそのまま透過して、光射出手段200から青色光(B)が出射される。このようにすることによって、青、緑、赤の三原色の光(B、G、R)を時分割で確実に取り出すことができる。また、青色光源を用いることにより、二原色の光(G、R)を高出力で取り出すことができ、更に透過光(B)を用いることによって、三原色の光(B、G、R)を高出力で取り出すことができる。
なお、図8を用いて後述するように、第1の光源100からの光が、波長変換領域26に入射した場合と、透過領域28に入射した場合において、光射出手段200からの出射光は、突出部20の1ピッチ分だけに横にシフトした光路を取るが、このシフト量に応じた口径の集光レンズを光射出手段200の出射側に備えることによって集光することができる。
なお、上記においては、光射出手段200を光反射層22側から見たところが矢視E−Eであり、蛍光体層24側から見たところが矢視F−Fであると説明したが、光反射層22と蛍光体層24とが逆に配置された場合、つまり光反射層22側から見たところが矢視F−Fであり、蛍光体層24側から見たところが矢視E−Eである場合においても、同様な機能及び作用効果を奏する。
(本発明の光源装置の第3実施形態の説明)
次に、図7を用いて、本発明の光源装置の第3実施形態の説明を行う。本実施形態においては、光源装置500は、駆動モータ40を備えた光射出手段200と、光源として、レーザダイオードである第1光源100及び第2光源110を備えている。ここで、第1光源100から出力された光は、光射出手段200へ入射するが、第2光源110から出力された光は、光射出手段200へ入射しないようになっている。また、第1光源100からは青色光(B)が出力され、第2光源110からは、赤色光(R)が出力されるようになっている。
更に詳細に述べれば、本実施形態では、第1光源100の出力光として、440〜470nmの青色光を用い、第2光源110の出力光として、580〜650nmの赤色光を用いている。なお、第1光源100及び第2光源110は、それぞれ1つの光源を備える場合に限られず、複数の光源を備える場合もあり得る。
上述と同様に、図7(b)は、光射出手段200を光反射層22が設けられた側から見たところ(矢視H−H)を示し、図7(c)は、光射出手段200を蛍光体層24側から見たところ(矢視I−I)を示す。
図7(c)に示すように、本実施形態では、光射出手段200が、蛍光体層24を備えた突出部20から構成された波長変換領域26、第1の光源100からの光がそのまま透過する透過領域28、及び光源100からの入射光を遮断する遮断領域30の3つの領域を備えており、各領域で3等分されている。なお、波長変換領域26は、青色光(B)を緑色光(G)に波長変換する蛍光体層24Gを備えた波長変換領域26Gのみから構成されている。蛍光体により波長変換された光の波長の範囲は、上述の光源装置の第1実施形態と同様である。
以上のような構成により、第1光源100から出力された青色光(B)が、光射出手段200の波長変換領域26Gに入射したときには、蛍光体層24Gにより波長変換されて、光射出手段200から緑色光(G)が出射される。また、第1の光源100から出力された青色光(B)が、光射出手段200の透過領域28に入射したときには、波長変換されずにそのまま透過して、光射出手段200から青色光(B)が出射される。第1光源100から出力された青色光(B)が、光射出手段200の遮断領域30へ入射したときには、その光は遮蔽され、代わりに、第2光源110から出力された赤色光(R)が出力光として出射される。このようにすることによって、青、緑、赤の三原色の光(B、G、R)を時分割で確実に取り出すことができる。また、青色光源を用いることにより、原色の光(G)を高出力で取り出すことができ、更に透過光(B)及赤色光源の光(R)を用いることによって、三原色の光(B、G、R)を高出力で取り出すことができる。
第2光源からの赤色光(R)は、図7(a)に示すような光射出手段200に照射しないような光路を進み、光射出手段200の透過側に出射される。このとき、上述のように、第1光源100からの光は、光射出手段200の遮断領域30で遮断され、第2光源110からの赤色光(R)に、青色光(B)や緑色光(G)が混在することがないようにしている。同様に、青色光(B)や緑色光(G)が出射される間に、第2光源110から出力された赤色光(R)が混在することがないように、時分割で光学的な処理を行う必要がある。一例として、光射出手段200と同期したホイールを回転させて、光射出手段200から青色光(B)や緑色光(G)が出射される間には、第2光源110から出力された赤色光(R)が遮蔽されるようにすることが考えられる。ただし、これに限られるものではなく、作動可能なミラーやフィルタを用いる等、様々な手段をとることができる。
なお、図8を用いて後述するように、波長変換領域26に入射した場合と、透過領域28に入射した場合と、第2光源110からの光が出力される場合とでは、出射された光は所定量シフトされた光路を取るが、このシフト量に応じた口径の集光レンズを出力側に備えることによって集光することができる。
なお、上記においては、光射出手段200を光反射層22側から見たところが矢視H−Hであり、蛍光体層24側から見たところが矢視I−Iであると説明したが、光反射層22と蛍光体層24とが逆に配置された場合、つまり光反射層22側から見たところが矢視I−Iであり、蛍光体層24側から見たところが矢視H−Hである場合においても、同様な機能及び作用効果を奏する。
<第2光源110の光が光射出手段200に入射する場合>
本発明の光源装置500の第3実施形態のその他の場合として、第2光源110からの光が、光射出手段200に入射する場合、つまり、図7(d)〜(f)に示すように、第2光源110の光が、第1光源100の光と同様に、光射出手段200に照射する経路を進む実施形態も考えられる。この場合、蛍光体層24Gや青色光透過領域28’には、第1光源100からの青色光(B)は透過させるが、第2光源110からの赤色光(R)は遮断する部材(例えば、フィルタ)が設けられ、赤色光透過領域30’には、第2光源110からの赤色光(R)を透過させるが、第1光源100からの青色光(B)を遮断する部材(例えば、フィルタ)が設けられている。
この場合においても、図8を用いて後述するように、第1光源100からの光が蛍光体層24Gに入射した場合と、第1光源100からの光が青色光透過領域28’に入射した場合と、第2光源110からの光が赤色光透過領域30’に入射した場合とでは、光射出手段200から出射された光は、所定量シフトされた光路を取るが、このシフト量に応じた口径の集光レンズを出力側に備えることによって集光することができる。
(出射側に配置された光学部材の説明)
図8(a)には、光射出手段200が、波長変換領域26と、光源100からの入射光を波長変換することなくそのまま透過する透過領域28とを備えている光射出手段200を示す。この光射出手段200を用いた場合の光の進み方を、図8(b)の矢印に示す。波長変換領域26に入射した光は、実線の矢印で示すように、光反射層22で反射されて、隣り合う突出部20の蛍光体層24に入射して反射されることにより、蛍光体層24で波長変換された光が、光射出手段200から入射光と同じ向きに出射される。
一方、透過領域28に入射した光は、破線の矢印で示すように、光源100からの入射光の延長線上に進む。よって、波長変換領域26から出射された光は、透過領域28から出射された光に比べて、隣り合う突出部20の1ピッチ分のシフト量dだけ横にずれて出射される。そこで、本実施形態では、光射出手段200の出射側に、このシフト量dを吸収できるだけの口径の集光レンズ34を配置することにより、集光することができる。
波長変換領域26及び透過領域28による光路のシフトだけでなく、第3実施形態に示すような第2光源2aを備える場合の光路のシフトについても、その最大シフト量を吸収できるだけの口径の集光レンズ34を配置することにより集光することができる。
更に上述のように、各突出部20が異なる角度に配置されている場合や、光の入射領域において、突出部20が曲面(球面、非球面)形状となっている場合や、隣り合う突出部20の対面する光反射層22と蛍光体層24とが平行に配置されていない場合等においても、それに適合した口径の集光レンズ34を用いることによって、光射出手段200から出射された光を集光することができる。
何れの場合においても、全ての光が、第1光源100からの入射光と同じ方向に出射されるので、この集光レンズ34を備えることだけで集光することができ、コンパクトな光源装置500を実現できる。
以上のように、第1〜3実施形態に示す光源装置により、効率よく時分割で異なる色の光を取り出すことができる。なお、上述の第1光源100及び第2光源110の出力光の波長の範囲や、蛍光体により波長変換された光の波長の範囲は一例に過ぎず、これに限定されるものではない。また、上述の第1〜3実施形態では、光源から青色光または赤色光を出力して、青、緑、赤の三原色の光(B、G、R)を時分割で取り出しているが、これに限られるものではなく、本発明によれば、適切な蛍光体を選択することにより、任意の波長の光を出力する光源を用いて、任意の波長の光を時分割で取り出すことができる。例えば、可視光域より波長の短い紫外線を光源から励起光として出力して、青、緑、赤の三原色の光(B、G、R)を時分割で取り出すこともできる。更に、三原色の光(B、G、R)だけではなく、四色以上の光を取り出して、より鮮明な画像表示を行うための光源装置500を提供することもできる。
また、上述の実施形態では、第1光源100及び第2光源110としてレーザダイオードを用いているが、これに限られるものではなく、その他の任意の光源を用いることができる。
また、上述の実施形態では、光射出手段200が三原色の光を出射する領域で3等分されているが、これに限られるものではなく、例えば、人の網膜の反応特性や用途に合わせて、任意の割合に設定することができる。
<ヒートシンクを備えた光射出手段の説明>
次に、図9を用いて、突出部20にヒートシンク32を備えた光射出手段200の実施形態の説明を行う。本発明の光射出手段200は、突出部20を光が透過する過程において、蛍光体層24中を光が通過して波長変換するものではない。よって、突出部20を、光を透過しない部材で構成することができる。
ここで、冷却を行う有効な手段の1つにヒートシンクを用いることが考えられるが、本発明の突出部20においては、光を透過させる必要がないので、熱伝導性に優れた金属製ヒートシンクを用いることができる。もし、光が突出部を透過する過程で蛍光体層により波長変換する場合には、例えば、透明な樹脂やガラス等でヒートシンクを構成する必要があり、その場合には、金属製ヒートシンクに比べて、冷却性能は大幅に低下する。
図9に示す実施形態では、光反射層22と蛍光体層24との間に、ヒートパイプタイプのヒートシンク32を有するようになっている。ヒートシンク32の内部空間に、作動液が封入されており、この作動液の蒸発及び凝縮のサイクルにより、効果的に抜熱することができる。
このような構造の突出部20の具体的な製造方法としては、ヒートシンク32を製造し、ヒートシンクの一方の面部に光反射層22を設け、もう一方の面部に蛍光体層24を設けることが考えられる。このような構造により、蛍光体層24における発熱に対して十分な冷却を行うことができ、これにより、蛍光体層24の劣化を防止して、光源装置500の長寿命化を図ることができる。
なお、内部に作動液を備えるヒートシンクを備えない場合であっても、光反射層22を熱伝導率の高い物質(例えば、アルミや銅等の金属)で形成することによって、高い反射性及び高い放熱性を兼ね備えた突出部20を得ることができる。つまり、光反射層22自体が、ヒートシンクの機能を有しているということができる。このとき、光が入射しない領域に凹凸面やフィン等を設けることによって、更に抜熱効果を高めることができる。
<光射出手段のその他の実施形態の説明>
次に図10を用いて、光射出手段200のその他の実施形態、特に、突出部20に関する3つの実施形態の説明を行う。
はじめに、図10(a)に示す実施形態の説明を行う。本実施形態では、突出部20が熱伝導性に優れた金属材料から構成されており、その両面に、光反射層22及び蛍光体層24が形成されている。つまり、突出部20自体が、ヒートシンクの機能を有するようになっている。また、金属材料から構成されているので、光反射性も高く、蛍光体層24内を進んできた光を強く反射することができる。これにより、光反射性と抜熱性とを兼ね備えた光射出手段200を得ることができる。また、上述と同様に、突出部20の光が入射しない領域に、凹凸面やフィン等を設けることによって、更に抜熱効果を高めることができる。
次に、図10(b)に示す実施形態の説明を行う。本実施形態では、突出部20の一方の面に光反射層22が設けられ、その反対側の面に、まず光反射層23が設けられ、その上に蛍光体層24が設けられている。つまり、図2に示す実施形態に比べて、突出部20と蛍光体層24との間に光反射層23が設けられているところが異なる。本実施形態は、突出部20が非金属等の光反射性が比較的低い材料から構成されている場合に、特に有効である。
この光反射層23により、蛍光体層24内を進んできた光をより強く反射することができるので、より高い効率で光を蛍光体層24から出射することができる。また、光反射層23を熱伝導性に優れた金属材料から構成することにより、蛍光体層24で生じた熱を効果的に放熱することができる。更に、光反射層22も金属材料から構成することにより、抜熱効果を更に高めることができる。
次に、図10(c)に示す実施形態の説明を行う。本実施形態では、突出部単体としての部材は有さず、突出部20の機能を果たす蛍光体層24(蛍光体層24の機能を果たす突出部20とも言える)を有する。例えば、蛍光体を含有したガラスにより突出部20の形状を形成し、その片面に、光反射層22を設けることにより、図10(c)に示すような、突出部20の機能を果たす蛍光体層24(蛍光体層24の機能を果たす突出部20とも言える)を形成することができる。このとき、光反射層22を金属材料で構成することにより、蛍光体層24で生じた熱を放熱することができる。
以上のように、図9及び図10には、光射出手段200が冷却手段を有する実施形態を示したが、このような冷却手段により、蛍光体層24の劣化を防止して、光源装置500の長寿命化を図ることができる。
(本発明のプロジェクタの説明)
次に、図11を用いて、本発明のプロジェクタの1つの実施形態の説明を行う。本実施形態では、プロジェクタ1000が、光源100及び光射出手段200を備えた照明装置500と、画像データに基づいて、光源装置500から出射された複数の波長の光を順次変調して画像を形成する光変調手段300と、その画像を拡大して投射する投射手段400とを備えている。光源100及び光射出手段200を備えた光源装置500としては、上述の任意の実施形態のものを採用することができる。
光変調手段300は、光変調素子及びその駆動制御回路から構成され、本実施形態では、光変調素子として、DMD(Digital Micro−mirror Device)素子を用いることができる。DMD素子は、各画素に相当する微細なミラーがマトリックス状に配列され、各ミラーの傾きを変えてオン/オフ切り替えを行なうことができる。つまり、入射した光が投射手段400へ反射するようにミラーを傾けた場合がオンの状態であり、入射した光が投射手段400へ反射しないようにミラーを傾けた場合がオフの状態である。
また、オンにしている時間とオフにしている時間の比率によって、投射手段400へ入射する光の階調を変化させることができるので、画像データに基づいた階調表示が可能になる。DMD素子は、マイクロ秒単位でオン/オフの切り替えが可能である。なお、本実施形態では、光変調装置8の構成素子として、DMD素子を用いているが、これに限られるものではなく、用途に応じて、その他任意の光変調素子を用いることができる。
投射手段400は、主に投射レンズから構成され、光変調手段300で順次変調して形成された画像を、所定の大きさに拡大して投射することができる。
以上のように、本実施形態においては、小型化が可能で長寿命が期待できるプロジェクタを、低い製造コストで製造することができる。
本発明に係る光源装置及びこの光源装置を用いたプロジェクタは、上述の実施形態に限られるものではなく、その他の様々な実施形態が本発明に含まれる。
20 突出部
22 光反射層
23 光反射層
24 蛍光体層
26 波長変換領域
28 透過領域
28’ 青色光透過領域
30 遮光領域
30’ 赤色光透過領域
32 ヒートシンク
34 集光レンズ
40 駆動モータ
42 軸部
100 第1光源
110 第2光源
200 光射出手段
300 光変調手段
400 投射手段
500 光源装置
1000 プロジェクタ

Claims (14)

  1. 第1光源と、
    光射出手段と、
    を備え、
    前記光射出手段は、回転可能な軸部と、光反射層と蛍光体層とを有し前記軸部から外側に突出した複数の突出部と、を有し、
    前記突出部の前記光反射層及び前記蛍光体層は、前記第1光源からの入射光が入射する入射領域を含み、
    前記入射領域は、前記第1光源からの入射光の光路に対して斜めの角度で配置され、かつ、前記軸部の回転軸に対して斜めに配置され、
    隣り合う前記突出部において、一方の突出部における光反射層と他方の突出部における蛍光体層とが対面していることを特徴とする光源装置。
  2. 前記突出部は、前記第1光源からの入射光が到来する側に前記光反射層が設けられ、前記第1光源からの入射光が到来する側と反対側に前記蛍光体層が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  3. 前記光射出手段における複数の突出部を有する領域は、複数の領域に分割されており、
    前記複数の領域には、出射される光の波長が異なる蛍光体層が割り振られていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光源装置。
  4. 前記複数の領域には、赤色光を発する蛍光体層、緑色光を発する蛍光体層及び青色光を発する蛍光体層が割り振られていることを特徴とする請求項3に記載の光源装置。
  5. 前記第1光源からの光は、前記蛍光体層から放出される光より短波長であることを特徴とする請求項4に記載の光源装置。
  6. 前記光射出手段は、前記複数の突出部を有する領域とは異なる領域に、前記第1光源からの光を透過させる透過領域が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の光源装置。
  7. 前記第1光源からの光は、青色光であり、
    前記突出部における複数の領域には、赤色光を発する蛍光体層及び緑色光を発する蛍光体層が振り分けられていることを特徴する請求項6に記載の光源装置。
  8. 前記光射出手段は、前記複数の突出部を有する領域とは異なる領域に、前記第1光源からの光を透過させる透過領域が設けられており、
    前記第1光源及び前記複数の突出部を有する領域から出射される光とは異なる波長の光を出射する第2光源を有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の光源装置。
  9. 前記第1光源は、青色光であり、
    前記第2光源は、赤色光であり、
    前記蛍光体層は、緑色光を発することを特徴とする請求項8に記載の光源装置
  10. 前記光射出手段において光が出射する側には、前記光射出手段から放出する光を集光させる光学部材が備えられていることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の光源装置。
  11. 前記突出部は、冷却手段を有することを特徴とする請求項1から10の何れか1項に記載の光源装置。
  12. 前記突出部は、軸部側が前記軸部に対して平行となるように前記軸部に接合され、前記入射領域を含む先端側が前記軸部に対して斜めに配置されるようにねじれていることを特徴とする請求項1〜11の何れか1項に記載の光源装置。
  13. 前記第1光源がレーザダイオードであることを特徴とする請求項1〜12の何れか1項に記載の光源装置。
  14. 請求項1から13の何れか1項に記載の光源装置と、
    画像データに基づいて、前記光源装置から出射された複数の波長の光を順次変調して画像を形成する光変調手段と、
    前記画像を拡大して投射する投射手段と、
    を備えたプロジェクタ。
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