以下、本発明の実施形態に係る発光装置及びプロジェクタについて、図面を参照しながら説明する。なお、本実施形態において例示される構成の寸法、材質及び形状等は、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるものであり、本発明はこれらの例示に限定されるものではない。また、各図において、X軸、Y軸及びZ軸は互いに直交する。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態に係る発光装置100について、図1を用いて説明する。図1(a)は、本発明の第1の実施形態に係る発光装置の断面図である。また、図1(b)は、本発明の第1の実施形態に係る発光装置の平面図(XY平面図)である。なお、図1(a)は、図1(b)に示すX−X’線に沿って切断した断面図(XZ断面図)である。
図1(a)に示すように、本発明の第1の実施形態に係る発光装置100は、回転部材110と、励起光源120と、反射部材130とを備える。以下、これらの各構成要素について詳述する。
まず、回転部材110について説明する。回転部材110は、回転面がXY平面である円板状の基材111で構成された回転ホイールであり、波長変換体である所定の蛍光体を含む発光部(蛍光体部)112を有する。本実施形態において、発光部112は、基材111の反射部材130側(励起光源120側)の表面上に形成されている。
回転部材110は、発光部112が回転するように構成されており、回転部材110の中心には軸穴が設けられ、軸穴には回転軸体113が挿入されている。従って、回転部材110は、回転軸体113を回転軸として自転するように構成されている。回転部材110の回転軸はZ軸と略平行であって回転面に垂直である。なお、回転軸体113にはモータ140が接続されており、モータ140が駆動されることによって回転軸体113が回転する。これにより、回転部材110が所定の回転数で回転する。モータ140は、制御部(不図示)からの駆動制御信号に基づいて駆動される。
回転部材110において、発光部112には蛍光体が含まれており、励起光源120からの励起光によって発光部112が発光する。すなわち、発光部112内の蛍光体によって励起光が励起されて、当該励起光が所定の波長帯域を有する光に変換される。また、発光部112は、図1(a)に示すように、回転部材110の径方向に所定の幅を有し、また、図1(b)に示すように、回転部材110の回転軸を中心とする円環状に構成されている。
なお、本実施形態において、発光部112は、シリコーン樹脂からなる透明材料に所定の蛍光体微粒子を分散させることによって構成されている。但し、発光部112を構成するベース材料は、シリコーン樹脂に限定されるものではなく、透明ガラス等のその他の透明材料で構成しても構わない。
また、本実施形態において、発光部112は、単色光を発する単色発光部で構成されている。具体的には、発光部112は、励起光によって赤色光の波長帯域光を発する赤色発光部、励起光によって緑色光を発する緑色発光部、又は、励起光によって青色光を発する青色発光部によって構成することができる。励起光を所定の色の光に変換する蛍光体微粒子としては、励起光源120の励起光の種類に応じて適宜選択することができる。
さらに、回転部材110は、発光部112が発した光に対して透明な透明部114を有する。本実施形態において、発光部112が発する光は可視光なので、透明部114は可視光に対して透明である。
透明部114は、回転部材110の回転軸を中心とする円環状であり、回転部材110の厚さと同じ厚さで構成されている。
本実施形態において、透明部114は、ガラス又はシリコーン樹脂等の透明材料で構成することができる。
このように構成される回転部材110は、回転軸体113が励起光源120の光軸と平行となるように配置されている。また、回転部材110は、発光部112が励起光源120の光軸上に位置するように配置されている。
次に、励起光源120について説明する。励起光源120は、回転部材110の発光部112の所定位置(所定点)に励起光を照射するものである。本実施形態において、励起光源120は、発光波長が、青色の波長帯域よりも短い紫外から青色までの範囲の波長帯域における波長帯域光を発する半導体レーザによって構成することができる。従って、本実施形態における励起光はレーザ光である。
なお、励起光源120には、励起光を調整等するために必要に応じてレンズ等の光学部品を設けても構わない。また、本実施形態において、励起光源120の光軸がZ軸と平行となるように配置されており、励起光源120の光軸は、発光部112の径方向中心を通る直線と一致する。また、本実施形態において、励起光源120は、出射する励起光が反射部材130を通過して回転部材110の発光部112に到達するようにして配置されているが、これに限るものではない。
次に、反射部材130について説明する。反射部材130は、励起光源120からの励起光によって発光部112が発した光を反射する反射面131を有し、例えば、開口を有する半球カップ状の凹面反射鏡(凹面鏡)によって構成することができる。反射部材130の反射面131は、反射した光を集光させる曲面によって構成されている。
反射面131は焦点Fを有する曲面で構成されており、反射面131で反射した光は焦点Fに集光する。反射面131は、焦点Fが発光部112に位置するように構成されている。また、反射面131は、焦点Fが励起光源120の光軸上に位置するように構成されている。これにより、励起光によって発光部112が発した光のうち反射部材130側(励起光源120側)に進行する光は、反射部材130の反射面131で反射して、焦点Fに集光することになる。
また、反射面131は、2次曲面で構成することができ、本実施形態では、焦点Fを中心とする球面で構成している。
さらに、本実施形態において、反射部材130は、回転部材110と励起光源120との間に配置されており、反射部材130には、励起光源120からの励起光を透過させるための励起光透過部が設けられている。
本実施形態では、励起光透過部は、図1(a)及び図1(b)に示すように、貫通孔132によって構成されている。貫通孔132は、反射部材130の反射面131と励起光源120の光軸との交点に位置する箇所に設けられている。本実施形態では、図1(a)に示すように、励起光源120、貫通孔132及び発光部112が一直線上に配置され、励起光源120の光軸上に貫通孔132及び発光部112が配置されており、励起光源120から出射された励起光は貫通孔132を通過して回転部材110の発光部112に到達する。
なお、励起光透過部は、励起光源120からの励起光を透過させる構成であれば、貫通孔132に限定されるものではない。また、励起光源透過部は、励起光を透過させるだけではなく、励起光によって発光部112が発した光を反射するような構成とすることが好ましい。すなわち、励起光源120の励起光は透過し、かつ、発光部112が発した光は反射するような構成であることが好ましい。このような構成としては、例えば、ダイクロイック層又はバンドパスフィルタ等によって構成することができる。これにより、発光部112から反射部材130に進行する光の全てを反射部材130によって反射させることができるので、光の取り出し効率を向上させることができる。
次に、本発明の第1の実施形態に係る発光装置100の動作について、図2を用いて説明する。図2は、本発明の第1の実施形態に係る発光装置の動作を説明するための図である。
図2に示すように、励起光源120から出射された励起光は反射部材130の貫通孔132を通過して回転部材110の発光部112に到達する。発光部112に到達した励起光は、発光部112内の蛍光体微粒子によって励起されて所定の色の波長に変換され、発光部112が発する光として全方位に進行する。
ここで、発光部112が発する光は、発光部112を通るXY平面に対して光取り出し側の領域(前方領域)に向かって進行する光(前方進行光)と、発光部112を通るXY平面に対して反射部材130側が位置する領域(後方領域)に向かって進行する光(後方戻り光)とに分けることができる。なお、発光部112が発する光のうち前方進行光は約3〜5割程度で、後方戻り光は約5〜7割程度であり、後方戻り光の光量の方が前方進行光の光量よりも大きい場合が多い。
前方進行光は、発光部112内を通って、回転部材110の光取り出し側面(回転部材110の反射部材130側とは反対側の面)から出射する。また、後方戻り光は、反射部材130の反射面131に向かって進行し、反射面131で反射する。反射面131で反射した後方戻り光は、反射面131の形状で決定される焦点Fに集光するようにして進行し、再び発光部112を通過してから回転部材110の光取り出し面から出射する。
このように、回転部材110から前方に出射される光は、前方進行光と後方戻り光の反射面131における反射光との合成光となって、回転部材110の光取り出し側面から出射する。
以上、本発明の第1の実施形態に係る発光装置100によれば、回転部材110の発光部112が発する光のうち励起光源120側に戻る光については反射部材130で反射させて所定の焦点Fに集光させることができる。これにより、光取り出し効率を向上させることができる。
また、回転部材110に透明部114を形成することにより、回転部材110における光の吸収及び散乱を抑制することができるので、回転部材110における光減衰を抑制することができる。従って、光の利用効率を向上させることができるので、光取り出し効率を一層向上させることができる。
なお、本実施形態では、発光部112は、赤色発光、緑色発光又は青色発光するように構成したが、これに限らない。例えば、蛍光体微粒子として、赤色発光、緑色発光及び青色発光する各色の蛍光体微粒子を混合分散させることにより、発光部112が白色光を発するように構成することもできる。
(第1の実施形態の変形例1)
次に、本発明の第1の実施形態の変形例1に係る発光装置100Aについて、図3を用いて説明する。図3は、本発明の第1の実施形態の変形例1に係る発光装置の一部拡大断面図(XZ断面図)である。
なお、本発明の第1の実施形態の変形例1に係る発光装置100Aは、本発明の第1の実施形態に係る発光装置100と基本的な構成は同じである。従って、図3において図1に示す構成要素と同じ構成要素については、同じ符号を付しており、詳しい説明は省略化又は簡略化する。
図3に示す本発明の第1の実施形態の変形例1に係る発光装置100Aが、図1に示す本発明の第1の実施形態に係る発光装置100と異なる点は発光部の構成である。すなわち、本変形例1に係る発光装置100Aと第1の実施形態に係る発光装置100とはいずれも発光部が回転部材の内部に形成されている点は同じであるが、第1の実施形態に係る発光装置100では、発光部112が回転部材110の表面に形成されているのに対し、図3に示すように本変形例1に係る発光装置100Aでは、発光部112Aが回転部材110Aの内部に形成されている点で異なる。
具体的には、図3に示すように、本変形例1に係る発光装置100Aでは、回転部材110Aは発光部112Aと透明部114Aとを含み、発光部112Aは基材111の内部に形成されている。発光部112Aは、その厚みが基材111の厚みよりも薄く、回転部材110Aの光取り出し側面に接するようにして形成されている。なお、発光部112Aが形成される位置以外の構成については第1の実施形態に係る発光部112と同様の構成である。
以上、本変形例1に係る発光装置100Aは、図2で説明した本発明の第1の実施形態に係る発光装置100と同様に動作し、第1の実施形態に係る発光装置100と同様の作用効果を奏する。
なお、図3に示す本変形例1では、回転部材110A内における発光部112Aは、回転部材110Aの光取り出し側面に接するように形成したが、これに限らない。例えば、発光部112Aは、回転部材110Aの反射部材側面に接するように形成しても構わない。また、回転部材110Aの光取り出し側面にも反射部材側面にも接しないように構成しても構わない。
(第1の実施形態の変形例2)
次に、本発明の第1の実施形態の変形例2に係る発光装置100Bについて、図4を用いて説明する。図4は、本発明の第1の実施形態の変形例2に係る発光装置の一部拡大断面図(XZ断面図)である。
なお、本発明の第1の実施形態の変形例2に係る発光装置100Bは、本発明の第1の実施形態に係る発光装置100と基本的な構成は同じである。従って、図4において図1に示す構成要素と同じ構成要素については、同じ符号を付しており、詳しい説明は省略化又は簡略化する。
図4に示す本変形例2に係る発光装置100Bが、図1に示す第1の実施形態に係る発光装置100と異なる点は、発光部の配置位置である。すなわち、第1の実施形態に係る発光装置100では、発光部112が回転部材110の反射部材130側(励起光源120側)の表面に形成されていたのに対し、図4に示すように本変形例2に係る発光装置100Bでは、発光部112Bが回転部材110Bの光取出し側の表面上に形成されている。
具体的には、図4に示すように、本変形例2に係る発光装置100Bでは、回転部材110Bは発光部112Bと透明部114とを含み、発光部112Bは、基材111(透明部114)の光取り出し側の表面に形成されている。なお、発光部112Bの配置以外の構成については第1の実施形態に係る発光部112と同様の構成である。
以上、本変形例2に係る発光装置100Bは、図2で説明した本発明の第1の実施形態に係る発光装置100と同様に動作し、第1の実施形態に係る発光装置100と同様の作用効果を奏する。
(第1の実施形態の変形例3)
次に、本発明の第1の実施形態の変形例3に係る発光装置100Cについて、図5を用いて説明する。図5は、本発明の第1の実施形態の変形例3に係る発光装置の一部拡大断面図(XZ断面図)である。
なお、本発明の第1の実施形態の変形例3に係る発光装置100Cは、本発明の第1の実施形態の変形例1に係る発光装置100Aと基本的な構成は同じである。従って、図5において、図3に示す構成要素と同じ構成要素については、同じ符号を付しており、詳しい説明は省略化又は簡略化する。
図5に示す本変形例3に係る発光装置100Cが、図3に示す変形例1に係る発光装置100Aと異なる点は、発光部の構成である。すなわち、変形例1に係る発光装置100Aでは、発光部112が回転部材110内の一部にしか形成されていなかったのに対し、図5示すように本変形例3に係る発光装置100Cでは、発光部112Cの厚みが、回転部材110(基材111)の厚みと同じである。
具体的には、図5に示すように、本変形例3に係る発光装置100Cでは、回転部材110Cは、発光部112Cと透明部114Cとを有する。
本変形例3において、発光部112Cは、回転部材110の径方向に所定の幅を有するとともに回転部材110の回転軸を中心とする円環状である。また、発光部112Cの厚さは、回転部材110C(基材111)の厚さと同じである。
透明部114Cは、発光部112Cの径方向の内側に設けられた内側透明部114Caと、発光部112Cの径方向の外側に設けられた外側透明部114Cbとからなる。発光部112Cは、内側透明部114Caと外側透明部114Cbとに挟まれるようにして構成されている。
内側透明部114Caと外側透明部114Cbとはそれぞれ、回転部材110Cの径方向に所定の幅を有し、回転部材110の回転軸を中心とする円環状である。なお、内側透明部114Caと外側透明部114Cbも、回転部材110C(基材111)の厚さと同じ厚さで構成されている。
以上、本変形例3に係る発光装置100Cは、図3で説明した本発明の第1の実施形態の変形例1に係る発光装置100Aと同様に動作し、第1の実施形態の変形例1に係る発光装置100Aと同様の作用効果を奏する。
なお、本実施形態において、透明部114Cと発光部112Cとを同じ透明材料で構成する場合は、発光部112Cに相当する位置にのみ所定の蛍光体微粒子を分散させることにより、透明部114Cと発光部112Cとを同時に形成して回転部材110Cを作製しても。
また、本実施形態において、発光部112Cは、内側透明部114Caと外側透明部114Cbとで挟まれるように構成したが、これに限らない。例えば、外側透明部114Cbを設けずに、発光部112Cが回転部材110Cの最外周に位置するように構成しても構わない。
なお、回転部材110Cにおいて、内側透明部114Caのさらに内側の部分及び外側透明部114Cbのさらに外側の部分は、回転部材110Cの基材111を表しているが、基材111にも透明材料を用いることにより、内側透明部114Caのさらに内側部分も透明部とするとともに外側透明部114Cbのさらに外側部分も透明部とし、回転部材110Cを、内側透明部114Ca、発光部112C及び外側透明部114Cbのみによって構成することもできる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る発光装置200について、図6(a)及び図6(b)を用いて説明する。図6(a)は、本発明の第2の実施形態に係る発光装置の断面図である。また、図6(b)は、本発明の第2の実施形態に係る発光装置の平面図(XY平面図)である。なお、図6(a)は、図6(b)に示すX−X’線に沿って切断した断面図(XZ断面図)である。
本発明の第2の実施形態に係る発光装置200は、本発明の第1の実施形態に係る発光装置100と基本的な構成は同じである。従って、図6において図1に示す構成要素と同じ構成要素については、同じ符号を付しており、詳しい説明は省略化又は簡略化する。
図6に示す本発明の第2の実施形態に係る発光装置200が、図1に示す本発明の第1の実施形態に係る発光装置100と異なる点は発光部の構成である。すなわち、本発明の第1の実施形態に係る発光装置100では、回転部材110における発光部112は単色発光部であったのに対して、本発明の第2の実施形態に係る発光装置200では、発光部212が複数の発光領域によって構成されている。
具体的には、図6(b)に示すように、本発明の第2の実施形態に係る発光装置200は、回転部材210の発光部212が3つの領域に区分されており、各領域は異なる波長の光を発する。本実施形態において、発光部212は、励起光源120からの励起光によって赤色光の波長帯域光を発する赤色発光部212Rと、同じ励起光によって緑色光を発する緑色発光部212G、同じ励起光によって青色光を発する青色発光部212Bとによって構成されている。各色の発光部には、励起光を各色の光に変換するための所定の蛍光体微粒子が分散されている。各色発光部における蛍光体微粒子は、励起光源120の励起光の種類に応じて適宜選択することができる。
以上、本発明の第2の実施形態に係る発光装置200は、本発明の第1の実施形態に係る発光装置100と同様に動作し、第1の実施形態に係る発光装置100と同様の作用効果を奏する。
そして、本実施形態に係る発光装置200では、回転部材210が複数色の光を発する発光部212を有するので、1つの発光装置によって複数色を発光させることができる。
なお、本実施形態では、発光部212を3つの領域に分割したが、これに限らない。例えば、図7に示すように、発光部212を6つの領域に分割することもできる。この場合、図7に示すように、6つの領域に分割した発光部212は、赤色発光部212R、緑色発光部212G及び青色発光部212Bをこの順に2回繰り返して配置するように構成することができる。その他、図6及び図7とは異なるパターンで発光部を複数の領域に分割してもよいし、また、分割した領域には所望の色を発する発光部を所望のパターンで配置することができる。なお、図6及び図7では、発光部は回転軸を中心として同じ角度で均等に分割したが、これに限らない。例えば、異なる角度で発光部を分割しても構わない。この場合、色毎に分割する角度を任意に決定してもよい。
また、複数に分割した発光部同士の間に非発光部を設けることが好ましい。これにより、各色発光部の同期を容易にとることができる。
また、本実施形態については、上記の本発明の第1の実施形態の変形例1〜変形例3に係る発光装置についても適用することができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態に係る発光装置300について、図8(a)及び図8(b)を用いて説明する。図8(a)は、本発明の第3の実施形態に係る発光装置の断面図である。また、図8(b)は、本発明の第3の実施形態に係る発光装置の平面図(XY平面図)である。なお、図8(a)は、図8(b)に示すX−X’線に沿って切断した断面図(XZ断面図)である。
本発明の第3の実施形態に係る発光装置300は、本発明の第1の実施形態に係る発光装置100と基本的な構成は同じである。従って、図8において図1に示す構成要素と同じ構成要素については、同じ符号を付しており、詳しい説明は省略化又は簡略化する。
図8に示す本発明の第3の実施形態に係る発光装置300が、図1に示す本発明の第1の実施形態に係る発光装置100と異なる点は回転部材の構成である。すなわち、第1の実施形態に係る発光装置100では、回転部材110は発光部112と透明部114とを有していたのに対して、本発明の第3の実施形態に係る発光装置300では、回転部材310は透明部を有しておらず回転部材310全体が発光部として機能する。
具体的に、本発明の第3の実施形態に係る発光装置300は、図8(a)及び図8(b)に示すように、回転部材310が、励起光源120からの励起光によって発光する発光部312であって、発光部312が発する光(可視光)に対して透明な材料からなる基材111に、励起光源120からの励起光を所定の色の光に変換するための所定の蛍光体微粒子が分散されたものである。基材111としては、シリコーン樹脂又は透明ガラス等の透明材料を用いることができる。
本実施形態において、回転部材310は、第1の実施形態と同様に、単色光を発する単色発光部で構成されている。具体的には、赤色発光部、緑色発光部又は青色発光部によって構成することができる。励起光を所定の色の光に変換する蛍光体微粒子としては、他の実施形態と同様に、励起光源120の励起光の種類に応じて適宜選択することができる。
以上のように構成される本発明の第3の実施形態に係る発光装置300についても、本発明の第1の実施形態に係る発光装置100と同様に動作し、本発明の第1の実施形態に係る発光装置100と同様の作用効果を奏する。
なお、本実施形態では、発光部312は、赤色発光、緑色発光又は青色発光するように構成したが、これに限らない。例えば、蛍光体微粒子として、赤色発光、緑色発光及び青色発光する各色の蛍光体微粒子を混合分散させることにより、発光部312が白色光を発するように構成することもできる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態に係る発光装置400について、図9(a)及び図9(b)を用いて説明する。図9(a)は、本発明の第4の実施形態に係る発光装置の断面図である。また、図9(b)は、本発明の第4の実施形態に係る発光装置の平面図(XY平面図)である。なお、図9(a)は、図9(b)に示すX−X’線に沿って切断した断面図(XZ断面図)である。
本発明の第4の実施形態に係る発光装置400は、本発明の第3の実施形態に係る発光装置300と基本的な構成は同じである。従って、図9において図8に示す構成要素と同じ構成要素については、同じ符号を付しており、詳しい説明は省略化又は簡略化する。
図9に示す本発明の第4の実施形態に係る発光装置400が、図8に示す本発明の第3の実施形態に係る発光装置300と異なる点は回転部材の構成である。すなわち、第3の実施形態に係る発光装置300では、回転部材310全体は単色光を発光する単色発光部で構成されていたのに対して、本発明の第4の実施形態に係る発光装置400では、回転部材410は複数色を発光する発光部412で構成されている。すなわち、回転部材410の発光部412は、複数の発光領域を有する。
具体的には、図9(b)に示すように、本発明の第4の実施形態に係る発光装置400は、回転部材410(発光部412)全体が3つの発光領域に区分されており、各発光領域は異なる波長の光を発する。
本実施形態において、回転部材410は、励起光によって赤色光の波長帯域光を発する赤色発光領域412Rと、励起光によって緑色光を発する緑色発光領域412G、励起光によって青色光を発する青色発光領域412Bとを含む。各色の発光領域は、可視光に対して透明な材料からなる基材111に、励起光源120からの励起光を所定の色の光に変換するための所定の蛍光体微粒子が分散されたものである。
なお、基材111としては、シリコーン樹脂又は透明ガラス等の透明材料を用いることができる。また、各色発光領域における蛍光体微粒子は、励起光源120の励起光の種類に応じて適宜選択することができる。
以上、本発明の第4の実施形態に係る発光装置400は、本発明の第3の実施形態に係る発光装置100と同様に動作し、第3の実施形態に係る発光装置300と同様の作用効果を奏する。
そして、本実施形態に係る発光装置400では、回転部材410が複数色の光を発する発光領域を有するので、1つの発光装置によって複数色を発光させることができる。
なお、本実施形態では、回転部材410を3つの発光領域に分割したが、これに限らない。例えば、図10に示すように、回転部材410を6つの領域に分割することもできる。この場合、図10に示すように、6つの領域に分割した発光領域は、赤色発光領域412R、緑色発光領域412G及び青色発光領域412Bをこの順に2回繰り返して配置するように構成することができる。その他、図9及び図10とは異なるパターンで複数の発光領域に分割してもよいし、また、分割した領域には所望の色を発する発光領域を所望のパターンで配置することができる。なお、図9及び図10では、発光領域は回転軸を中心として同じ角度で均等に分割したが、これに限らない。例えば、異なる角度で発光領域を分割しても構わない。この場合、色毎に分割する角度を任意に決定してもよい。
また、複数に分割した発光部同士の間に非発光部を設けることが好ましい。これにより、各色発光部の同期を容易にとることができる。
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態に係る発光装置500について、図11(a)及び図11(b)を用いて説明する。図11(a)は、本発明の第5の実施形態に係る発光装置の断面図である。また、図11(b)は、本発明の第5の実施形態に係る発光装置の平面図(XY平面図)である。なお、図11(a)は、図11(b)に示すX−X’線に沿って切断した断面図(XZ断面図)である。
本発明の第5の実施形態に係る発光装置500は、本発明の第1の実施形態の変形例3に係る発光装置100Cと基本的な構成は同じである。従って、図11において図1に示す構成要素と同じ構成要素については、同じ符号を付しており、詳しい説明は省略化又は簡略化する。
図11に示す本発明の第5の実施形態に係る発光装置500が、図5に示す本発明の第1の実施形態の変形例3に係る発光装置100Cと異なる点は、回転部材510の構成である。すなわち、本発明の第5の実施形態に係る発光装置500では、回転部材510は、発光部112Cと透明部114Cとの間に形成された反射層515をさらに有する。
具体的には、図11(a)及び図11(b)に示すように、発光部112Cと内側透明部114Caとの間には内側反射層515aが形成されており、発光部112Cと外側透明部114Cbとの間には外側反射層515bが形成されている。
内側反射層515a及び外側反射層515bは、それぞれ、発光部112C側に反射面を有するように構成されている。これにより、発光部112Cから外側透明部114Cbに向かう光は外側反射層515bによって反射されて発光部112C内を進行する。同様に、発光部112Cから内側透明部114Caに向かう光は内側反射層515aによって反射されて発光部112C内を進行する。なお、内側反射層515a及び外側反射層515bは、回転部材510の径方向に所定の幅を有し、回転部材510の回転軸を中心とする円環状に構成されている。
以上、本発明の第5の実施形態に係る発光装置500は、本発明の第1の実施形態の変形例3に係る発光装置100Cと同様に動作し、第1の実施形態の変形例3に係る発光装置100Cと同様の作用効果を奏する。
そして、本実施形態に係る発光装置500では反射層515を備えているので、発光部112Cから透明部114Cに向かう光を反射して、当該光を発光部112Cに戻すことができる。これにより、光の取り出し効率を向上させることができるとともに、光取り出し領域を発光部112Cにおける光取り出し側の面形状として規制することができるので良好な点光源とすることができる。
なお、本実施形態において、内側反射層515a及び外側反射層515bは、発光部112Cから内側透明部114Ca及び外側透明部114Cbに向かう光を反射するように構成したが、さらに、内側透明部114Ca及び外側透明部114Cbから発光部112Cに侵入する光を反射及び遮蔽するように構成しても構わない。
また、本実施形態では、焦点Fの位置は、発光部112Cの反射部材130側(励起光源120側)よりに配置することが好ましい。
また、本実施形態については、上記の本発明の第1の実施形態の変形例1及び変形例2並びに第2の実施形態に係る発光装置についても適用することができる。
(第6の実施形態)
次に、本発明の第6の実施形態に係る発光装置600について、図12を用いて説明する。図12は、本発明の第6の実施形態に係る発光装置の断面図(XZ断面図)である。
本発明の第6の実施形態に係る発光装置600は、本発明の第5の実施形態に係る発光装置500と基本的な構成は同じである。従って、図12において図11に示す構成要素と同じ構成要素については、同じ符号を付しており、詳しい説明は省略化又は簡略化する。
図12に示す本発明の第6の実施形態に係る発光装置600が、図11に示す本発明の第5の実施形態に係る発光装置500と異なる点は、発光部の構成である。すなわち、本発明の第6の実施形態に係る発光装置600では、発光部612の径方向の幅が、励起光源側から励起光源側とは反対側に向かう方向に従って漸次大きくなるように構成されている。
具体的には、図12に示すように、回転部材610の発光部612は、その断面形状が励起光源側の辺(上底)の長さが光取り出し面側の辺(下底)よりも短い左右対称の台形形状である。これにより、発光部612の径方向の幅は、励起光源側から光取り出し面側に向かうに従って漸次大きくなる。
また、反射層615は発光部612の形状に沿って構成されており、内側反射層615aと外側反射層615bとは、当該内側反射層615aと当該外側反射層615bとの径方向の距離が励起光源側から光取り出し面側に向かうに従って漸次大きくなるように構成されている。透明部614についても同様に、発光部612及び反射層615の形状に従って構成されており、内側透明部614aと外側透明部614bは、それぞれ、径方向の幅が励起光源側から光取り出し面側に向かうに従って漸次小さくなるように構成されている。
以上、本発明の第6の実施形態に係る発光装置600は、本発明の第5の実施形態に係る発光装置500と同様に動作し、第5の実施形態に係る発光装置500と同様の作用効果を奏する。
そして、本実施形態に係る発光装置600では、発光部612の径方向の幅が光取り出し面側に向かうに従って漸次大きくなるように構成されている。この構成により、図11に示す構成に比べて、発光部612に入射した光が、反射層615における反射によって反射部材130側(励起光源120側)に戻ることを抑制することができる。これにより、第5の実施形態と比べて、光取り出し効率を一層向上させることができる。
なお、本実施形態については、第5の実施形態と同様に、上記の本発明の第1の実施形態の変形例1及び変形例2並びに第2の実施形態に係る発光装置についても適用することができる。
(第7の実施形態)
次に、本発明の第7の実施形態に係るプロジェクタについて、図13を用いて説明する。図13は、本発明の第7の実施形態に係るプロジェクタの概略構成を示す図である。なお、図13は、後述する筐体701の天板を取り除いた状態を示している。
図13に示すように、本発明の第7の実施形態に係るプロジェクタ700は、その前方に設置されるスクリーン(不図示)に向けて画像を投影するタイプのフロントプロジェクタであって、例えば、DLPプロジェクタ、LCDプロジェクタ、LCOS(Liquid Crystal On Silicon)プロジェクタ等である。DLPプロジェクタは、DMDを利用したプロジェクタである。LCDプロジェクタは、LCDパネルを利用したプロジェクタである。LCOSプロジェクタは、LCOSを利用したプロジェクタである。
プロジェクタ700は、筐体701に収納された、光源ユニット702と、光学ユニット703と、制御ユニット704と、電源ユニット705と、冷却ファンユニット706等とで構成されている。
光源ユニット702は、上述の各実施形態及び変形例に係る発光装置である。光源ユニット702は、光学ユニット703に対して光を照射する。
光学ユニット703は、光調整ユニット(不図示)及び/又は画像形成ユニット(不図示)を有する。光調整ユニットは、光源ユニット702からの光をRGBの3原色に分解したり、光源ユニット702からの光を反射したりする。画像形成ユニットは、光調整ユニットからの光を偏向又は変調等して所定の画像を形成する。
制御ユニット704は、光源ユニット702及び画像形成ユニット等を駆動制御する。
電源ユニット705は、商用電源から供給される電力を、光源ユニット702及び制御ユニット704に適した電力に変換し、変換した電力を、光源ユニット702及び制御ユニット704に供給する。
冷却ファンユニット706は、冷却ファンを利用して、光源ユニット702を冷却する。
次に、光源ユニット702及び光学ユニット703からなる光学部710の詳細構成について、図14(a)〜図14(c)を用いて説明する。図14(a)〜図14(c)は、それぞれ、本発明の第7の実施形態に係るプロジェクタにおける光学部の一例を示す図である。
まず、光源として単色光を発する3つの発光装置を用いた光学部710について、図14(a)を用いて説明する。
図14(a)に示すように、光学部710は、赤色光を発する赤色発光装置711Rと、緑色光を発する緑色発光装置711Gと、青色光を発する青色発光装置711Bと、赤色光用の赤色LCD部712Rと、緑色光用の緑色LCD部712Gと、青色光用の青色LCD部712Bと、ダイクロイックプリズム713と、投射レンズ714とを備える。
赤色発光装置711R、緑色発光装置711G及び青色発光装置711Bは、上述した実施形態に係る発光装置のうち、回転部材に単色光を発する発光部が形成された発光装置である。
赤色LCD部712R、緑色LCD部712G及び青色LCD部712Bは、液晶パネルで構成されており、それぞれ、赤色発光装置711R、緑色発光装置711G及び青色発光装置711Bからの光によって各色に対応する所定の画像を形成する。
ダイクロイックプリズム713は、赤色LCD部712R、緑色LCD部712G及び青色LCD部712Bから入射される3色の画像を合成し、合成された光学像を投射レンズ714に導く。投射レンズ714は、ダイクロイックプリズム713から入射された光学像を前方に拡大投射する。
なお、光学部710における光の経路には、レンズが設けられてもよいし、光ファイバが設けられてもよい。
次に、光源として白色光を発する発光装置を用いた光学部720について、図14(b)を用いて説明する。
図14(b)に示すように、光学部720は、白色光を発する白色発光装置721Wと、赤色光用の赤色LCD部722Rと、緑色光用の緑色LCD部722Gと、青色光用の青色LCD部722Bと、ダイクロイックプリズム723と、投射レンズ724と、ハーフミラー725及び726と、反射ミラー727〜729とを備える。
白色発光装置721Wは、上述した実施形態に係る発光装置のうち、回転部材に白色光を発する発光部が形成された発光装置である。
赤色LCD部722R、緑色LCD部722G及び青色LCD部722Bは、上記の赤色LCD部712R、緑色LCD部712G及び青色LCD部712Bと同様の構成である。また、ダイクロイックプリズム723及び投射レンズ724も、上記のダイクロイックプリズム713及び投射レンズ714と同様の構成である。
ハーフミラー725は、白色発光装置721Wからの光に含まれる赤色の波長帯域光は反射し、それ以外の光(緑色光及び青色光)は透過する。また、ハーフミラー726は、ハーフミラー725を透過した光に含まれる緑色の波長帯域光は反射し、それ以外の光(青色光)は透過する。なお、ハーフミラー726で反射した緑色光は、緑色LCD部722Gに導かれる。
反射ミラー727は、ハーフミラー725で反射された赤色光を反射し、当該赤色光を赤色LCD部722Rに導く。反射ミラー728は、ハーフミラー726を透過した青色光を反射し、当該青色光を反射ミラー729に導く。反射ミラー729は、反射ミラー728で反射した青色光を青色LCD部722Bに導く。
以上の構成により、白色発光装置721Wが発する光に含まれる赤色光は、ハーフミラー725及び反射ミラー727で反射して赤色LCD部722Rに導かれ、これにより、赤色に対応する所定の画像が形成される。また、白色発光装置721Wが発する光に含まれる緑色光は、ハーフミラー725を透過し、ハーフミラー726によって反射して緑色LCD部722Gに導かれ、これにより、緑色に対応する所定の画像が形成される。また、白色発光装置721Wが発する光に含まれる青色光は、ハーフミラー725及び726を透過し、反射ミラー728及び729によって反射して青色LCD部722Bに導かれ、これにより、青色に対応する所定の画像が形成される。
その後、ダイクロイックプリズム723によって、赤色LCD部722R、緑色LCD部722G及び青色LCD部722Bから入射される3色の画像が合成され、合成された光学像は投射レンズ724によって拡大投射される。
なお、光学部720における光の経路には、レンズが設けられてもよいし、光ファイバが設けられてもよい。
次に、光源としてRGBの3色を発光する発光装置を用いた光学部730について、図14(c)を用いて説明する。
図14(c)に示すように、光学部730は、DLPプロジェクタに適用される光学部であって、RGBの3色光を発するRGB発光装置731と、投射レンズ734と、DMD735とを備える。
RGB発光装置731は、上述した実施形態に係る発光装置のうち、回転部材にRGBの3色の発光部が形成された発光装置である。回転部材は規則的に回転し、各色の発光部は、規則的なタイミングで発光し、発光した赤色光、緑色光及び青色光がDMD735に入射する。
DMD735は、複数のマイクロミラーがマトリクス状に配置されており、RGB発光装置731から入射する3色光を複数のマイクロミラーの傾きを切り替えることによりオン状態の光とオフ状態の光とに分けて反射することにより光学像を形成するものである。DMD735によって形成された光学像は投射レンズ734に導かれる。また、投射レンズ734は、DMD735から入射された光学像を前方に拡大投射する。
なお、光学部730における光の経路には、レンズが設けられてもよいし、光ファイバが設けられてもよい。また、図14(c)では、RGBの3色を発光する発光装置を用いたが、赤色光、緑色光及び青色光それぞれの単色光を発光する発光装置を用い、光学系によって各色光をDMDに入射させるように構成しても構わない。
以上、本発明の第7の実施形態に係るプロジェクタ700には、光源ユニット702として上述の実施形態に係る発光装置が用いられている。上述の実施形態に係る発光装置は、光取り出し効率が高く、良好な点光源であるので、高精細な画像を投射することのできるプロジェクタを実現することができる。
(第8の実施形態)
次に、本発明の第8の実施形態に係るプロジェクタについて、図15を用いて説明する。図15は、本発明の第8の実施形態に係るプロジェクタの概略構成を示す図である。
図15に示すように、本発明の第8の実施形態に係るプロジェクタ800は、リアプロジェクタであって、筐体801に収納された、光源ユニット802及び透過式スクリーン803を備える。なお、本実施形態に係るプロジェクタ800は、その他、光学ユニット、制御ユニット、投射レンズ及びミラー等を備える。
光源ユニット802は、上述の各実施形態及び変形例に係る発光装置を用いることができる。また、光源ユニット802及び光学ユニット(不図示)としては、図14(a)〜図14(c)に示される光学部を適用することができる。
本実施形態に係るプロジェクタ800では、投射レンズから投射されミラーで反射された画像が透過式スクリーン803の裏側から投影されることによって画像表示される。
(第9の実施形態)
次に、本発明の第9の実施形態に係る発光装置900について、図16を用いて説明する。図16は、本発明の第9の実施形態に係る発光装置の断面図(XZ断面図)である。
なお、本発明の第9の実施形態に係る発光装置900は、本発明の第1の実施形態に係る発光装置100と基本的な構成は同じである。従って、図16において図1に示す構成要素と同じ構成要素については、同じ符号を付しており、詳しい説明は省略化又は簡略化する。
図16に示す本発明の第9の実施形態に係る発光装置900が、図1に示す本発明の第1の実施形態に係る発光装置100と異なる点は、反射部材の構成である。
図16に示すように、本実施形態に係る反射部材130Aでは、反射面131Aが、第1焦点F1と、第1焦点F1とは異なる焦点である第2焦点F2との2つの焦点を有する楕円面である。また、第1焦点F1及び第2焦点F2は、いずれも発光部112に位置するように構成されており、第1焦点F1は励起光源120側に、第2焦点F2は光取り出し面側に位置する。また、第1焦点F1及び第2焦点F2は、励起光源120の光軸上に位置するように構成されている。
これにより、第1焦点F1に到達した励起光源120からの励起光は、発光部112内の蛍光体微粒子によって励起されて所定の色の波長に変換されて全方位に進行する。このうち、前方進行光は、発光部112内を通って、回転部材110の光取り出し側面から出射する。一方、反射部材130側に向かう後方戻り光は、反射面131Aで反射して第2焦点F2に向かって進行し、再び発光部112を通過してから回転部材110の光取り出し面から出射する。
以上、本発明の第9の実施形態に係る発光装置900によれば、回転部材110の発光部112が発する光のうち励起光源120側に戻る光については反射部材130Aで反射させて第2焦点F2に集光させることができる。これにより、光取り出し効率を向上させることができる。
なお、本実施形態については、図17に示すように、本発明の第1の実施形態の変形例3に係る発光装置についても適用することができる。また、その他、本実施形態については、上述した他の実施形態についても適用することができる。
以上、本発明に係る発光装置及びプロジェクタについて、実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記の実施形態では、励起光源として半導体レーザを用いたが、これに限らない。励起光源としては、集光可能な励起光を発する励起光源であればよく、その他の半導体発光素子、ガスレーザ、又は、既存のランプ等の種々の光源を利用することができる。
また、上記の実施形態では、反射部材の反射面は球面又は楕円面としたが、これに限るものではない。例えば、反射部材の反射面は、放物面等であっても構わない。
また、上記の実施形態では、基材を用いて、蛍光体微粒子をシリコーン樹脂等に分散させて発光部を形成したが、これに限らない。例えば、基材を用いずに、蛍光体を押し固めることによって発光部(回転部材)を形成しても構わない。
また、上記の実施形態では、発光部の焦点に対して1本の励起光が照射するように構成するとともに、励起光源の光軸と発光部の径方向中心を通る直線とが一致するように構成したが、これに限らない。例えば、発光部の焦点Fに対して異なる角度から複数本の励起光が照射するように構成しても構わない。この場合、各励起光と対応するようにして、反射部材に複数個の励起光透過部(貫通孔やダイクロイック層等)を設ければよい。
また、上記の実施形態では、発光装置の適用例として、プロジェクタへの適用例を説明したが、これが限らない。その他、液晶表示装置のバックライト、照明装置又は自動車のヘッドランプ等、光源を内蔵する種々の電子機器又は装置に適用することができる。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で当業者が思いつく各種変形を施したものも本発明の範囲内に含まれる。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、複数の実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。