JP6077920B2 - リチウム電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金属リチウムを負極活物質とするリチウム電池の製造方法に関する。
酸化還元電位が最も卑な金属である金属リチウム(単体)を負極活物質として用いることによって、高容量なリチウム電池を得られることが知られている。しかしながら、このようなリチウム電池を製造する場合、例えば相対湿度が1%以下のアルゴンガス雰囲気となるように厳密に管理された環境下で金属リチウムを取り扱う必要がある。金属リチウムは、化学的に極めて活性が高く、大気中の水分、酸素、二酸化炭素、窒素と常温で反応して発熱や腐食を生じるからである。従って、リチウム電池の製造工程が煩雑になり、製造コストが高騰してしまうという問題があった。
この観点から、特許文献1には、金属リチウムから負極を作製した後、リチウム電池を組み立てる工程において、上記の厳密な雰囲気管理を不要とするリチウム電池の製造方法が提案されている。具体的には、金属リチウムを活物質とする負極の表面に、リチウムと合金化し易い金属の蒸着膜を形成する。そして、この蒸着膜によって負極を保護した状態で、リチウム電池の組み立てを行う。
特開昭61−135060号公報
特許文献1記載の方法では、負極の表面に蒸着膜を形成するまでは、金属リチウムが大気に露呈することを防止しなければならない。すなわち、この方法においても、金属リチウムを保管や運搬する段階から、リチウム電池が得られるまでの全ての過程において、上記の厳密な雰囲気管理が不要となるものではない。従って、リチウム電池の製造工程の煩雑化や、製造コストの高騰を十分に抑制することは困難である。また、負極の表面に蒸着膜を形成するため、容量が低下したり内部抵抗が増大して性能が低下したりしてしまう懸念等がある。
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、厳密な雰囲気管理を行う必要がなく、このため、金属リチウムを負極活物質とするリチウム電池を簡便に且つ低コストで得ることが可能なリチウム電池の製造方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、金属リチウムを負極活物質とするリチウム電池の製造方法であって、
リチウムイオンを放出可能なリチウム源活物質(ただし、金属リチウムを除く)を含むリチウム源電極と、集電体からなるブランク電極と、正極活物質を含み且つ前記リチウム源電極とは別に設けられる正極と、電解液と、を外装材の内部に収容して密封する外装工程と、
前記リチウム源電極及び前記ブランク電極を前記電解液に接触させた状態で通電することにより、前記ブランク電極に金属リチウムを析出させる析出工程と、
を有し、
前記ブランク電極に析出した金属リチウムを負極活物質とする負極と、前記正極と、前記負極及び前記正極に接触する前記電解液と、によって、リチウム電池を構成することを特徴とする。
本発明において、リチウム源電極は、例えばリチウム金属酸化物等の電気化学的にリチウムイオンを放出することが可能な活物質(ただし、単体の金属リチウムを除く)を有している。この活物質は、金属リチウムとは異なり、特別な雰囲気管理を行うことなく容易に取り扱うことができる。従って、上記の外装工程では、例えば、相対湿度1%以下のアルゴンガス雰囲気にする等の厳密な雰囲気管理が不要となる。
そして、析出工程では、予め密封された外装材の内部において、電解液に接触させたリチウム源電極及びブランク電極に通電し、ブランク電極の表面に金属リチウムを析出させて負極を作製する。つまり、金属リチウムが析出するのは、密封された外装材内の電解液中であるため、析出工程においても、上記の厳密な雰囲気管理を行う必要がない。
以上から、金属リチウムを負極活物質とするリチウム電池を製造する全ての工程において、上記の厳密な雰囲気管理を不要とすることができる。この際、金属リチウムの表面を蒸着膜等によって保護する必要もない。従って、容量や出力特性といった電池性能を低下させることなく、簡便に且つ低コストでリチウム電池を得ることができる。
上記のリチウム電池の製造方法において、前記正極活物質がリチウムを含まなくてもよい。上記の通り、本発明に係る製造方法では、金属リチウムを負極活物質とするリチウム電池を簡便に且つ低コストで得ることができる。このように、金属リチウムを負極活物質とするリチウム電池では、正極活物質がリチウムを含まない場合であっても、良好な電池特性を示すことができる。従って、正極活物質として採用することができる材料の選択の自由度が向上するので、用途に応じた好適な材料からリチウム電池を製造することができる。
上記のリチウム電池の製造方法において、前記析出工程では、絶縁材料によって前記ブランク電極を選択的にマスクすることで、前記ブランク電極の前記絶縁材料から露呈する部位にのみ前記金属リチウムを析出させることが好ましい。例えば、ブランク電極の表面のうち、電解液を介して正極と対向する位置のみを絶縁材料から露呈させる。これによって、上記の位置に効率的に金属リチウムを析出させて負極を形成することができる。すなわち、負極の形成に要する時間を短縮すること及び負極の形成に用いる金属リチウムの量を低減することが可能になる。
本発明によれば、密封された外装材の内部において、電解液中で金属リチウムを析出させて負極を作製することができる。この負極と、予め外装材の内部に収容された正極及び電解液からリチウム電池を構成することができるため、金属リチウムを取り扱う際の厳密な雰囲気管理を不要にすることができる。その結果、リチウム電池を簡便に且つ低コストで製造することが可能になる。
本実施形態に係る製造方法によって製造されたリチウム電池の概略縦断面図である。 本実施形態に係るリチウム電池の製造方法の外装工程を説明するための概略縦断面図である。 本実施形態に係るリチウム電池の製造方法の析出工程を説明するための概略縦断面図である。
以下、本発明に係るリチウム電池の製造方法につき好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
先ず、本実施形態に係る製造方法によって製造されたリチウム電池10について、図1の概略縦断面図を参照しつつ説明する。リチウム電池10は、単体の金属リチウムを負極活物質とする二次電池である。具体的には、リチウム電池10は、外装材12によって形成された密閉空間12aの内部に、リチウム源電極14、第1セパレータ16、負極18、第2セパレータ20、正極22が図1における下方からこの順序で積層された状態で、電解液とともに収容されることで構成される。
リチウム源電極14は、集電体24と、該集電体24の第1セパレータ16に対向する面に設けられたリチウム源活物質26とから構成されている。集電体24は、例えば、Al、Cu、ステンレス、Ni、W、Au、Pt等から板状に形成されたものであってもよいし、メッシュ状や多孔質状であってもよい。また、集電体24のリチウム源活物質26が設けられていない端部は、電極端子24aとして、外装材12の外部に露出している。
リチウム源活物質26は、電気化学的にリチウムイオンを放出可能な活物質であればよく、具体的な好適例としては、LiFePO4、LiCoO2、LiMn24、LiNiO2、Li2FePO4F、LiCo1/3Ni1/3Mn1/32、Li4Ti512等を挙げることができる。ただし、金属リチウムは、リチウム源活物質26から除外される。
リチウム源電極14は、リチウム源活物質26として上記に挙げたような物質の粉末を導電助剤及び結着剤と混合することで合材を調製し、該合材を集電体24に付着させることによって形成することができる。
第1セパレータ16は、例えば、ガラス繊維の不織布や多孔質の樹脂フィルム等からなる絶縁体であり、電解液を含浸する。この第1セパレータ16がリチウム源電極14と負極18の間に介在することで、これらリチウム源電極14と負極18の間で短絡が起こることが回避される。また、リチウム源電極14と負極18のそれぞれに電解液が接触する。
負極18は、前記集電体24と同様に構成することが可能な集電体28(ブランク電極)と、該集電体28の表面に析出された金属リチウム30とから構成されている。具体的には、集電体28の絶縁材料31でマスクされていない部位(露呈部位28a)に金属リチウム30が析出されている。
絶縁材料31は、電子伝導性を示さない材料であれば特に限定されるものではないが、ポリイミド、ポリプロピレン等の樹脂や、SiO2、Al23等の無機材料から構成することができる。
また、金属リチウム30は、電子と可逆的に結合・分離することで、リチウムイオンから金属リチウムに、又は、それとは逆に、金属リチウムからリチウムイオンに変化する。この可逆的反応により、負極活物質として機能する。なお、集電体28の金属リチウム30が析出していない端部は、負極端子28bとして、外装材12の外部に露出している。
第2セパレータ20は、前記第1セパレータ16と同様に構成することが可能である。すなわち、第2セパレータ20は、負極18と正極22との間に介在することで、負極18と正極22との間で短絡が起こることを防止する。また、負極18と正極22のそれぞれに電解液を接触させる。
正極22は、前記集電体24、28と同様に構成することが可能な集電体32と、該集電体32の第2セパレータ20に対向する面に設けられた正極活物質34とから構成されている。また、集電体32の正極活物質34が設けられていない端部は、正極端子32aとして、外装材12の外部に露出している。
正極活物質34は、電気化学的にリチウムイオンを放出及び吸蔵することが可能な活物質であれば特に限定されるものではなく、リチウムを含んでいてもいなくてもよい。リチウムを含む場合の正極活物質34の具体例としては、上記のリチウム源活物質26と同様の物質を挙げることができる。一方、リチウムを含まない場合の正極活物質34の具体例としては、FeF3、S、グラファイト、Si、Ge、Al、Sn等を挙げることができる。
正極22は、正極活物質34として上記に挙げたような物質の粉末を導電助剤及び結着剤と混合することで合材を調製し、該合材を集電体32に付着させることによって形成することができる。
電解液は、リチウムイオンを電気伝導させるものであり、例えば、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ビニレンカーボネート等のうち、少なくとも一種以上からなる溶媒にLiPF6、LiBF4、LiClO4等のリチウム塩を溶解させたものを用いることができる。
外装材12は、上記の電解液に対して安定な物質であれば特に限定されるものではない。例えば、Al等の金属箔と樹脂との積層フィルム(ラミネートフィルム)や、ステンレス、Al又はAl合金、Mg合金等の金属類から外装材12を形成することができる。軽量化等の観点から、ラミネートフィルムが好適に用いられる。ラミネートフィルムを用いる場合、樹脂層同士を熱融着して、封止密閉構造とすることで外装材12を形成することができる。
上記のように構成されたリチウム電池10では、負極端子28bと正極端子32aとを外部負荷36に接続することによって放電が行われる。また、負極端子28bと正極端子32aとを外部電源(不図示)に接続することによって充電が行われる。すなわち、正極22の正極活物質34と、負極18の金属リチウム30(負極活物質)との間で、リチウムイオンを授受することによって、充放電を行うことができる。
次に、図2及び図3を参照しつつ、リチウム電池10の製造方法について説明する。なお、以下の説明では、図2及び図3に示す矢印a方向を上方とする。
この製造方法では、外装工程と、析出工程とを行うことによって、リチウム電池10を得る。本実施形態に係る外装工程では、外装材12をラミネートフィルムから形成することとする。この場合、先ず、ラミネートフィルム上にリチウム源活物質26を上方にしてリチウム源電極14を載置する。さらに、リチウム源電極14上に第1セパレータ16、金属リチウム30が析出されていない集電体28(ブランク電極)を順に重畳する。
この集電体28は、リチウム電池10を組み立てた際に、電解液を介して正極22と対向する位置が露呈部位28aとなるように、絶縁材料31によって選択的にマスクされている。この露呈部位28aを上方にして集電体28を第1セパレータ16上に載置する。さらに、集電体28の上方に、第2セパレータ20と、正極活物質34を下方に向けた正極22とを順に重畳する。
以上によって、リチウム源電極14と、第1セパレータ16と、集電体28と、第2セパレータ20と、正極22とが下方からこの順序で重畳された重畳体38をラミネートフィルム上に形成することができる。
次に、第1セパレータ16及び第2セパレータ20に電解液を注入する。注入する電解液の量は、第1セパレータ16及び第2セパレータ20の多孔質構造の内部に電解液が十分に浸透するように調整される。
次に、正極22の集電体32上から重畳体38をさらにラミネートフィルムで覆う。この際、重畳体38の下に一端側が配置されたラミネートフィルムの他端側を折り返し、その他端側で重畳体38を覆うようにしてもよい。又は、2枚のラミネートフィルムを用意し、一方を上記のように重畳体38の下に配置するとともに、他方で重畳体38を覆うようにしてもよい。
次に、重畳体38を挟んで上下に配置されたラミネートフィルム同士の間を真空引きしながら、該ラミネートフィルムの外周縁部同士をヒートシールする。これによって、図2に示すように、外装材12が形成されるとともに、その内部に密閉空間12aが形成される。同時に、該密閉空間12a内に重畳体38と電解液が収容される。
このように外装工程を行うことで、密閉空間12a内において、リチウム源活物質26と集電体28の露呈部位28aとを含む重畳体38の各構成要素を電解液に接触させることができる。また、外装工程では、外装材12を部分的に除去しておく等することで、電極端子24a、負極端子28b、正極端子32aを密閉空間12aの外部に露出させることができる。
次に、集電体28の露呈部位28aに金属リチウム30を析出させる析出工程を行う。具体的には、図3に示すように、先ず、電極端子24aと負極端子28bとを外部電源40に接続する。そして、電極端子24a及び負極端子28bの電圧が、リチウム源活物質26の電位(vsLi/Li+)に比して高くなるように設定し、リチウム源電極14から集電体28に電流を流す。これによって、リチウム源活物質26から放出されたリチウムイオンが電解液を移動して集電体28の露呈部位28aで電子を受け取るため、集電体28の露呈部位28aに金属リチウム30が析出する。なお、外部電源40による電圧、電流、通電時間は、電気化学的に所望量の金属リチウム30が析出するように調整すれればよい。
その結果、金属リチウム30を負極活物質として含む負極18を形成することができる。従って、密閉空間12a内で得られた負極18と、予め密閉空間12a内に収容された正極22及び電解液とを含むリチウム電池10を構成することができる。そして、外部電源40を介した電極端子24aと負極端子28bとの接続に代えて、図1に示すように、負極端子28bと正極端子32aとを外部負荷36に接続することで、リチウム電池10によって電力を得ることが可能になる。
以上のように、リチウム源電極14は、例えばリチウム金属酸化物等の電気化学的にリチウムイオンを放出することが可能なリチウム源活物質26(単体の金属リチウムを除く)を含んで構成される。このリチウム源活物質26は、単体の金属リチウムとは異なり、特別な雰囲気管理を行うことなく容易に取り扱うことができる。従って、外装工程では、例えば、相対湿度1%以下のアルゴンガス雰囲気にする等の厳密は雰囲気管理を不要とすることができる。
そして、析出工程では、予め密封された外装材12の内部で、電解液に接触させたリチウム源電極14及び集電体28に通電することで、金属リチウム30を析出させて負極18を作製する。つまり、金属リチウム30が析出するのは、外装材12の内部の電解液中であるため、析出工程においても、上記の厳密な雰囲気管理を行う必要がない。
従って、本実施形態に係るリチウム電池10の製造方法では、金属リチウム30を負極活物質とするリチウム電池10を製造する全ての工程において、単体の金属リチウムを取り扱う際の厳密な雰囲気管理を不要とすることができる。さらに、負極活物質である金属リチウム30の表面を蒸着膜等によって被覆する必要もない。従って、金属リチウム30の容量や出力特性といった電池性能を低下させることなく、リチウム電池10を簡便に且つ低コストで得ることができる。
このようにして得られたリチウム電池10では、金属リチウム30を負極活物質とすることができるため、正極活物質34がリチウムを含まない場合であっても、良好な電池特性を示すことができる。従って、正極活物質34として上記に挙げた物質を採用することができ、用途に応じた好適な材料からリチウム電池10を製造することができる。
また、上記の通り、集電体28の電解液を介して正極22と対向する位置を露呈部位28aとし、それ以外の部位を絶縁材料31によってマスクしている。これによって、集電体28の露呈部位28aに効率的に金属リチウム30を析出させて負極18を形成することができる。すなわち、負極18の形成に要する時間を短縮すること及び負極18の形成に用いる金属リチウム30の量を低減することが可能になる。
本発明は、上記した実施形態に特に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、リチウム源活物質26及び正極活物質34は、合材から結着体として設けられるものに限定されず、スパッタリング等によって成膜されたものであってもよい。
また、本発明に係る製造方法によって得られるリチウム電池は、二次電池以外であってもよい。さらに、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)等の電子線、ラマン分光法や赤外分光法等のレーザー光、光学顕微鏡等の可視光を用いる分析機器全般で分析を行う際に用いる、分析用電池であってもよい。
さらに、上記の実施形態では、リチウム源電極14と、第1セパレータ16と、集電体28と、第2セパレータ20と、正極22とを下方からこの順序で重畳し、外装材12の内部において負極18を形成してリチウム電池10を得た。しかしながら、外装材12内の各構成要素の積層順は上記の順序に限定されるものではない。
<リチウム源電極の作製>
(1) リチウム源活物質であるLiCoO2の粒子と、導電助剤であるケッチェンブラックと、結着剤であるカルボキシメチルセルロース(CMC)とを85:5:10の重量割合となるように、溶剤である水に溶かしてスラリーを作製した。次に、集電体である厚さ15μmのAl箔の一方の面にバーコーターを用いて前記スラリーを塗工した後、80℃で1時間乾燥させることで前記溶剤を蒸発させた。さらに、真空乾燥炉によって120℃で2時間真空状態として熱処理を行った。これによって、リチウム源活物質を一方の面に有するリチウム源電極を作製した。
<ブランク電極の作製>
(2) 金属リチウムを析出させる部位が露呈するように、集電体である厚さ35μmの銅箔の表面に絶縁材料であるポリイミド樹脂を塗り、350℃で2時間真空状態として熱処理を行った。これによって、集電体の露呈部位を除く部位が絶縁性を示すブランク電極を作製した。
<正極の作製>
(3) 前記(1)のリチウム源活物質に代えて、正極活物質であるLiFePO4の粒子を用いた以外は、前記(1)で作製したリチウム源電極と同様にして、正極を作製した。
<電解液の作製>
(4) エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを3:7の体積比で混合した混合溶媒に対して、濃度が1mol/lとなるようにLiPF6を溶解させて電解液を作製した。
<外装工程>
(5) ラミネートフィルム上に、前記(1)で作製したリチウム源電極と、第1セパレータであるガラス不織布と、前記(2)で作製したブランク電極と、第2セパレータであるガラス不織布と、前記(3)で作製した正極とを重畳して重畳体を作製した。この際、リチウム源電極のリチウム源活物質側の面を上にし、正極の正極活物質側の面を下にした。
次に、重畳体の第1セパレータ及び第2セパレータに前記(4)で作製した電解液を十分に注入した。その後、正極の上に、前記ラミネートフィルムとは別に用意したラミネートフィルムを被せた。この際、リチウム源電極、ブランク電極、正極を構成する各集電体の端部を、それぞれ電極端子、負極端子、正極端子としてラミネートフィルムの外部へ露出させた。そして、一組のラミネートフィルムで重畳体を挟んだ状態で、該ラミネートフィルム同士の間を真空引きしながら、ラミネートフィルムの外周縁部をヒートシールした。
<負極の作製>
(6) 前記(5)の工程において、ラミネートフィルムの外部へ露出させた電極端子と負極端子とを外部電源に接続し、負極端子に対する電極端子の電圧を4.2Vとした。これによって、リチウム源電極からブランク電極に0.1Aの電流を1時間流し、ブランク電極の絶縁性を示さない露呈部位に金属リチウムを厚さが10μmとなるように析出させて、負極活物質とした。すなわち、金属リチウムを負極活物質として有する負極を作製した。
以上の工程によって、単体の金属リチウムを取り扱うための厳密な雰囲気管理を行うことなく、正極と、金属リチウムを負極活物質とする負極と、電解液とを外装材の内部に備えるリチウム電池を得ることができた。
10…リチウム電池 12…外装材
12a…密閉空間 14…リチウム源電極
16…第1セパレータ 18…負極
20…第2セパレータ 22…正極
24、28、32…集電体 24a…電極端子
26…リチウム源活物質 28a…露呈部位
28b…負極端子 30…金属リチウム
31…絶縁材料 32a…正極端子
34…正極活物質 36…外部負荷
38…重畳体 40…外部電源

Claims (3)

  1. 金属リチウムを負極活物質とするリチウム電池の製造方法であって、
    リチウムイオンを放出可能なリチウム源活物質(ただし、金属リチウムを除く)を含むリチウム源電極と、集電体からなるブランク電極と、正極活物質を含み且つ前記リチウム源電極とは別に設けられる正極と、電解液と、を外装材の内部に収容して密封する外装工程と、
    前記リチウム源電極及び前記ブランク電極を前記電解液に接触させた状態で通電することにより、前記ブランク電極に金属リチウムを析出させる析出工程と、
    を有し、
    前記ブランク電極に析出した金属リチウムを負極活物質とする負極と、前記正極と、前記負極及び前記正極に接触する前記電解液と、によって、リチウム電池を構成することを特徴とするリチウム電池の製造方法。
  2. 請求項1記載のリチウム電池の製造方法において、前記正極活物質がリチウムを含まないことを特徴とするリチウム電池の製造方法。
  3. 請求項1又は2記載のリチウム電池の製造方法において、前記析出工程では、絶縁材料によって前記ブランク電極を選択的にマスクすることで、前記ブランク電極の前記絶縁材料から露呈する部位にのみ前記金属リチウムを析出させることを特徴とするリチウム電池の製造方法。
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