JP6077854B2 - 糖化スラリーからの糖回収方法及び残渣を洗浄する洗浄装置 - Google Patents

糖化スラリーからの糖回収方法及び残渣を洗浄する洗浄装置 Download PDF

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Description

本発明は、セルロース系バイオマスを超臨界状態又は亜臨界状態で加水分解する際に、糖化スラリーから糖類を回収するための回収方法に関する。また、本発明は、そのような糖回収方法を実施するために適した、固形分残渣(糖化液スラリー残渣)の洗浄装置に関する。
バイオマスエネルギー利用の一環として、植物の主成分であるセルロース又はヘミセルロースを分解し、エタノールを得ようとする試みがある。そこでは、得られたエタノールを、燃料用として主として自動車燃料に一部混入させたり、ガソリンの代替燃料として利用したりすることが計画されている。
植物の主な成分には、セルロース(炭素6個から構成されるC6単糖であるグルコースの重合物)、ヘミセルロース(炭素5個から構成されるC5単糖とC6単糖の重合物)、リグニン及びデンプンが含有される。エタノールは、C5単糖のようなC5糖類、C6単糖のようなC6糖類、及びこれらの複合体であるオリゴ糖のような糖類を原料として、酵母菌のような微生物の発酵作用によって生成される。
セルロース又はヘミセルロースのようなセルロース系バイオマスを糖類に分解するには、1)硫酸のような強酸の酸化力により加水分解する方法、2)酵素により分解する方法、3)超臨界水又は亜臨界水の酸化力を利用する方法、の3種類が工業的に利用されようとしている。しかし、1)の酸分解法は、添加した酸が酵母菌の発酵に対して阻害物質となることから、セルロース又はヘミセルロースを糖類に分解した後、糖類をアルコール発酵させる前に添加した酸の中和処理が必須であり、その処理費用の点で経済的に実用化困難な面がある。2)の酵素分解法は、常温定圧処理が可能ではあるが、有効な酵素が見出されておらず、発見されたとしても酵素の生産コストが高くなることが予想されており、経済性の面で未だ工業規模では実現の目処が立っていない。
3)の超臨界水又は亜臨界水によってセルロース系バイオマスを加水分解して糖類とする方法として、特許文献1は、木質バイオマスから、高収率、高効率で糖類を得ることに加え、C5単糖とC6単糖を含む糖類と、C6単糖を含む糖類を分離して回収することができる糖類の製造方法を開示している。特許文献1の糖類の製造方法は、木質バイオマスに、高温高圧水を加えたスラリーを加熱処理する第1スラリー加熱工程(S1)と、加熱処理されたスラリーを、液体成分と、固体成分とに分離する第1分離工程(S2)と、分離された固体成分に、水を加えてスラリーとし、当該スラリーを加熱処理する第2スラリー加熱工程(S3)と、加熱処理されたスラリーを、液体成分と、固体成分とに分離する第2分離工程(S4)と、分離された液体成分から水を除去して糖類を取得する有用成分取得工程(S5)と、を含み、有用成分取得工程(S5)において、糖類を取得することに加え、さらに、第1分離工程(S2)で分離された液体成分から水を除去して、糖類を取得することを特徴とする。
特許文献2は、加圧熱水を用いてバイオマスを加水分解するバイオマスの加水分解方法において、バイオマス中の主にヘミセルロースを加水分解する第1工程と、この第1工程で得られた残渣中の主にセルロースを加水分解する第2工程を含み、前記第1工程で用いる液は、前記第2工程の終了後、固液分離して得られる濾液を含むことを特徴とするバイオマスの加水分解方法を開示している。特許文献2は、前記第1工程の加水分解に用いる液として、前記第2工程の終了後に固液分離で得られた濾液と共に、前記第1工程の終了後に固液分離して得られた残渣を水で洗浄した後、回収した水の一部を第1工程に、残りのスラリーを第2工程に用いることも開示している。
一方、スラリー状又はスラッジ状の被脱水処理物を脱水処理するための装置として、ベルト式脱水装置が知られている。例えば、特許文献3は、被脱水処理物から塩素分を除去する洗浄処理を効率的に簡単な構成で実施できるろ布ベルト式脱水装置として、スラリー状又はスラッジ状の被脱水処理物をろ過可能なろ布ベルトが無端状に巻き付けられて周回するろ布ベルト式脱水装置であって、ろ布ベルト上に供給される被脱水処理物に対し、ろ布ベルトの下面側から吸引負圧を作用させて被脱水処理物を脱水する負圧脱水部をろ布ベルトの周回方向に沿って複数段設けるとともに、ろ布ベルトの周回方向の上流側から2段目以降の負圧脱水部のうち少なくとも一つの負圧脱水部の上方又はその上流側上方に洗浄水越流堰を設け、ろ布ベルトを連続的に周回させながら、洗浄水越流堰から流出するカーテン状の洗浄水をろ布ベルト上の被脱水処理物の全幅にわたるように供給することを特徴とするろ布ベルト式脱水装置を開示している。
特開2010−81855号公報 特開2010−253348号公報 特開2010−162461号公報
セルロース系バイオマスのスラリーを熱水処理した後、C5糖類又はC6糖類は水に溶解しているため、脱水処理によって得られる残渣(脱水ケーキ)には、熱水処理によって生成されたC5糖類又はC6糖類の1〜5割程度が残存している。また、加水分解効率を向上させるためにセルロース系バイオマススラリー中のバイオマス濃度を高めると、熱水処理後の残渣に残存するC5糖類量又はC6糖類量が増加し、生成量の半分以上となる場合もあるため、脱水ケーキからC5糖類又はC6糖類を回収することが望ましい。
脱水ケーキを洗浄すれば、洗浄水からC5糖類又はC6糖類を回収することが可能である。通常の加水分解法においては、バイオマス中のヘミセルロースを熱水処理(1回目の熱水処理)してC5糖類に加水分解し、残渣を脱水処理して、脱水ケーキ(固形残渣)を再度スラリーとして、よりシビアな条件で熱水処理(2回目の熱水処理)してバイオマス中のセルロースをC6糖類に加水分解するため、洗浄による脱水ケーキのロスは少ない方が好ましい。
ここで、脱水ケーキの洗浄回数を増やしたり、洗浄水量を増やしたりすれば、脱水ケーキからの糖回収量及び糖回収率は増加する。しかし、それでは糖類濃度の低い洗浄水が大量に発生することになるため、洗浄水を発酵工程に適した糖類濃度とするための濃縮工程の負荷も過大となる。
また、脱水ケーキを洗浄する場合には、洗浄水と脱水ケーキとを混合した後、脱水機によって脱水ケーキを脱水する必要があるため、複数回の洗浄操作を行う場合には作業効率が悪く、糖回収に長時間を要し、糖回収を迅速に行うことは困難である。
本発明は、セルロース系バイオマスのスラリーを熱水処理した後に得られる糖化スラリーから、迅速かつ容易に糖を回収するための糖回収方法を提供することを目的とする。また、本発明は、そのような糖回収方法の実施に適した糖化スラリー残渣の洗浄装置を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、セルロース系バイオマスのスラリーを熱水処理した後に得られる糖化スラリーは、凝集剤を添加した後、金属メッシュのようなネット状の平面上に配置すれば、容易に脱水することが可能であることを見出した。また、本発明者等は、ネット状の平面上に残存する残渣(脱水されたスラリー残渣)に洗浄水を散布することにより、残渣中の糖類を容易に洗浄水中に溶出させ得ることも見出した。さらに、本発明者等は、ネットコンベアベルトを使用すれば、ネットコンベアベルト上で残渣を複数回洗浄水で洗浄し、その後脱水することが容易となることを見出し、本発明を完成させるに至った。
具体的に、本発明は、
セルロース系バイオマスのスラリーを超臨界状態又は亜臨界状態で熱水処理することにより得られたC5糖類又はC6糖類を含有する糖化スラリーを、ネットコンベアベルトを備えるコンベア上に供給し、糖化スラリーを脱水すると共に、脱水されたコンベア上の残渣に洗浄水を散布し、残渣中に残存するC5糖類又はC6糖類を洗浄液に溶解させる洗浄工程を有する糖化スラリーからの糖回収方法であって、
前記洗浄工程は、
残渣の移動方向と洗浄水の移動方向とが逆向きとなるように、直列に配置された複数個の洗浄水散布装置から残渣に洗浄水を散布することにより、残渣を洗浄し、
残渣を洗浄した洗浄水は、コンベア移動方向の反対側に隣接する洗浄水散布装置の洗浄水として使用されることを特徴とする、糖回収方法に関する。
セルロース系バイオマスのスラリーを熱水処理した後に得られる糖化スラリーをネットコンベアベルト上に供給すると、水分がネットコンベアベルトから下方へと落下し、糖化スラリーを迅速に脱水することが可能である。
脱水された糖化スラリーの固形分残渣は、ネットコンベアベルトによって移動させられるが、洗浄水がカウンターフローとなるように、順次複数台の洗浄水散布装置から散布することによって、固形分残渣を洗浄水で洗浄し、固形分残渣から糖類を効率よく回収することが可能である。散布された洗浄水は、ネットコンベアベルトから下方へと落下するので、それをポンプによって固形分残渣の移動方向(コンベア搬送方向)と逆方向に隣接する洗浄水散布装置へと供給すれば、少ない洗浄水によって、固形分残渣からの糖類の回収量を増加させることも可能である。なお、ネットコンベアベルト上の固形分残渣の厚みを増すことにより、洗浄効果を高めることが可能である。
前記洗浄工程の前に、糖化スラリーに凝集剤を添加する添加工程をさらに有することが好ましい。
セルロース系バイオマスのスラリーを熱水処理した後に得られる糖化スラリーに凝集剤を添加することにより、糖化スラリー中の固形分がフロックを形成する。その後、糖化スラリーをネットコンベアベルト上に供給すれば、糖化スラリーをより迅速に脱水することが可能となる。
前記ネットコンベアベルトのメッシュが0.5mm以上2.0mm以下であることが好ましい。
メッシュが0.5mm未満であれば、糖化スラリーから脱水された水分がネットコンベアベルトから迅速に落下しないために、脱水が不十分となるおそれがある。一方、メッシュが2.0mmを超えると、洗浄水と共に固形分残渣の一部がネットコンベアベルトから脱落するおそれがある。
前記洗浄水散布装置は、5個以上20個以下であることが好ましい。
洗浄水散布装置の個数が4個以下では、固形分残渣からの糖回収が不十分な場合がある。一方、洗浄水散布装置を21個以上設置することは、経済的観点から問題がある。実用的には、5個以上10個以下にすることがより好ましい。
前記添加工程において、糖化スラリーの固形分に対してカチオン性凝集剤、アニオン性凝集剤、ノニオン性凝集剤又は両性凝集剤のいずれか1種又は2種以上の組み合わせを0.1質量%以上2質量%以下添加することが好ましい。
糖化スラリーに添加する凝集剤が、糖化スラリーの固形分に対して0.1質量%未満であれば、凝集効果が不十分であり、糖化スラリー中の固形物がフロックを形成しにくい。一方、凝集剤が糖化スラリーの固形分に対して2質量%を超えると、凝集剤の添加コストが上昇してランニングコストが高くなるという問題がある。糖化スラリー中の固形分の粒径が大きい場合には、凝集剤を使用しなくても、本発明の糖回収方法を実施し得る。
また本発明は、
セルロース系バイオマスのスラリーを超臨界状態又は亜臨界状態で熱水処理することにより得られたC5糖類又はC6糖類を含有する糖化スラリー中の固形分残渣を洗浄する洗浄装置であって、
前記洗浄装置は、
ネットコンベアベルトを備えるコンベアと、
ネットコンベアベルト上に直列に設けられた複数個の散布装置と、
前記散布装置それぞれの直下となるように、ネットコンベア下方に設けられた複数個の貯水槽とを備え、
糖化スラリーをネットコンベアベルト上に供給し、糖化スラリーを脱水した後、ネットコンベアベルト上の残渣に残渣散布装置から洗浄水を散布することにより、残渣を洗浄する洗浄装置であり、
一つの前記貯水槽は、コンベア移動方向と逆方向に隣接する一つの散布装置と配管によって接続されており、
前記貯水槽は、直上に設けられた散布装置から散布された水を貯水し、貯水された水をポンプ及び配管を経て、コンベア移動方向と逆方向に隣接する散布装置へと順次繰り返して使用することにより、残渣を連続的に洗浄すること特徴とする、洗浄装置に関する。
前記複数の散布装置は、5個以上20個以下であることが好ましい。
また本発明は、
セルロース系バイオマスのスラリーを超臨界状態又は亜臨界状態で熱水処理することにより得られたC5糖類又はC6糖類を含有する糖化スラリー中の固形分残渣を洗浄する洗浄装置であって、
前記洗浄装置は、
ネットコンベアベルトを備えるコンベアと、
複数個の貯水槽と、
洗浄水散布装置と、
を備え、
糖化スラリーをネットコンベアベルト上に供給し、糖化スラリーを脱水した後、ネットコンベアベルト上の残渣に洗浄水を散布することにより、残渣を洗浄する洗浄装置であり、
複数の前記貯水槽は、コンベア移動方向と逆方向に隣接する貯水槽の一部が下側となるように、高さが異なるように順次積まれており、
前記ネットコンベアベルトは、最も低い位置にある貯水槽から最も高い位置にある貯水槽へと、すべての貯水槽の上面を通過するように回転しており、
複数の前記貯水槽は、最も高い位置にある貯水槽の上部に設けられた前記洗浄水散布装置からネットコンベアベルト上に散布された洗浄水を貯水し、貯水した洗浄水をコンベア移動方向と逆方向に隣接する貯水槽の上方にあるネットコンベアベルト上へと順次繰り返して散布することにより、残渣を連続的に洗浄すること特徴とする、洗浄装置に関する。
前記複数の貯水槽は、5個以上20個以下であることが好ましい。
本発明の糖化スラリーからの糖回収方法によれば、糖化スラリーを脱水機によって脱水し、洗浄水によって脱水ケーキを洗浄する従来の糖回収方法と比較して、少ない洗浄水量で、効率よく糖を回収することが可能であり、後段の濃縮工程の負荷も小さい。
本発明の糖化スラリーからの糖回収方法を利用する、バイオマスを原料とするエタノール製造方法の一例を表す概略フロー図を示す。 実施形態1の残渣洗浄装置の一例を表す構成図を示す。 実施形態1の残渣洗浄装置による残渣の洗浄方法を説明する概念図を示す。 実施形態2の残渣洗浄装置の一例を表す構成図を示す。
本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら説明する。本発明は、以下の記載に限定されない。
<実施形態1>
図1は、本発明の糖化スラリーからの糖回収方法を利用する、バイオマスを原料とするエタノール製造方法の一例を表す概略フロー図を示す。
(原料スラリーの調製)
まず、セルロース系バイオマス(例えば、バガス、甜菜かす、又はわらのような草木系バイオマス)は、前処理として数mm以下に粉砕される。粉砕されたセルロース系バイオマスは、水を加えて撹拌され、スラリー化される。調製される原料スラリーの水分含量は、50質量%以上95質量%以下に調整されることが好ましい。また、原料スラリーには、適宜硫酸、塩酸、硝酸、リン酸又は酢酸のような酸を酸触媒として添加してもよい。その場合、原料スラリー中の酸濃度は、0.1質量%以上10質量%以下に調整されることが好ましい。
(セルロース及び/又はヘミセルロースの糖化分解)
原料スラリーは、必要に応じて予熱された後、圧力容器1内に供給される。圧力容器1の具体例は、間接加熱型圧力容器であるが、これに限定されない。ヘミセルロースを糖化分解する場合、圧力容器1内で、原料スラリーは、温度140℃以上200℃以下、圧力1MPa以上5MPa以下で熱水処理される。この熱水処理によって、セルロース系バイオマス中のヘミセルロースは、C5糖類に糖化分解(加水分解)される。セルロースを糖化分解する場合、圧力容器1内で、原料スラリーは、温度240℃以上300℃以下、圧力4MPa以上10MPa以下で熱水処理される。この熱水処理によって、セルロース系バイオマス中のセルロースは、C6糖類に加水分解される。
一定時間の熱水処理が行われた後、圧力容器1からフラッシュタンク2へとスラリー(糖化スラリー)を供給し、フラッシュ蒸発によって、亜臨界状態未満の温度に糖化スラリーを急冷することにより、糖化反応を停止することが好ましい。
(添加工程)
フラッシュタンク2から取り出された糖化スラリーは、混合槽3へと供給される。混合槽3へは、凝集剤タンク4からカチオン性凝集剤、アニオン性凝集剤、ノニオン性凝集剤又は両性凝集剤の1種又は2種以上の組み合わせを含有する溶液が供給され、糖化液スラリーと混合される。糖化スラリーには、カチオン性凝集剤、アニオン性凝集剤、ノニオン性凝集剤又は両性凝集剤の1種又は2種以上の組み合わせを、糖化スラリー中の固形分に対する濃度が0.1質量%以上2質量%以下となるように添加することが好ましい。凝集剤の種類は特に限定されない。凝集剤を添加することにより、糖化スラリー中の固形分がフロックを形成する。
(洗浄工程)
凝集剤を添加された糖化スラリーは、残渣洗浄装置5へと供給され、ネットコンベアベルトを備えるコンベアのネットコンベアベルト上に供給される。凝集剤を添加された糖化スラリーは、水分含量約90質量%であるが、ネットコンベアベルトから水分が下方に落下することにより、水分含量約80〜90質量%にまで迅速に脱水される。ネットコンベアベルトによって脱水するだけであるため、ベルトフィルターを用いる脱水方法と異なり、真空ポンプ又は加圧用ブロアは不要であり、設備費が安い。
図2は、ネットコンベアベルトを備えるコンベア11を有する残渣洗浄装置5(実施形態1)の一例を示す。残渣洗浄装置5は、コンベア11、洗浄水散布装置14a〜14e、及び貯水槽15a〜15eを備えている。貯水槽15a〜15eは、洗浄水散布装置14a〜14eの直下に設けられている。貯水槽15a〜15eには、それぞれモータM1〜M5によって回転する撹拌機16a〜16eが設けられている。貯水槽15a〜15dは、それぞれ配管17a〜17dによって洗浄水散布装置14b〜14eと接続されている。洗浄水散布装置14aは、洗浄水タンク18と接続されている。貯水槽15eは、配管19によって濃縮装置6と接続されている。
混合槽3から取り出された凝集剤を添加された糖化スラリーが、ネットコンベアベルト12上に落下させられると、水分13がネットコンベアベルト12を通過して下方に落下する。その結果、糖化スラリーが脱水され、ネットコンベアベルト12上には残渣20が残る。水分は、直下に位置する貯水槽15eに貯水される。
コンベア11では、ネットコンベアベルト12の回転軸21a及び21bは、反時計方向に回転しているため、ネットコンベアベルト12は、その上面が右から左へと移動するように回転する。このため、残渣20は、図面上、右から左へと移動する。
次に、図2に示される残渣洗浄装置5の定常状態における残渣20の洗浄方法を、図3に基づいて説明する。ネットコンベアベルト12上の残渣20は、20e→20d→20c→20b→20aの方向に順次移動する。残渣20aには、洗浄水タンク18から供給された洗浄水が、洗浄水散布装置14aから散布される。洗浄水の具体例は、水道水、工業用水、精製水、脱イオン水又は凝縮水であるが、これらに限定されない。洗浄水散布装置14aから散布された洗浄水によって、残渣20aが洗浄され、残存している糖類(C5糖類及びC6糖類)が洗浄液に溶解する。糖類を含有する洗浄水22aは、貯水槽15aに貯水される。洗浄された残渣20aは、洗浄水散布装置14a〜14eによって5回洗浄された後、コンベア11から脱水機9へと供給される。
貯水槽15aに貯水された洗浄水は、撹拌装置16aによって撹拌された後、図2に示されるように、ポンプP1及び経路17aを経て、洗浄水散布装置14bへと供給される。そして、残渣20bに洗浄水散布装置14bから洗浄水が散布される。洗浄水散布装置14bから散布された洗浄水によって、残渣20bが洗浄され、残存している糖類が洗浄液に溶解する。糖類を含有する洗浄水22bは、貯水槽15bに貯水される。
残渣20c〜20eについても、残渣の移動方向と洗浄水の移動方向とが逆向きとなるように、残渣20bと同様、洗浄水散布装置14c〜14eから洗浄水が散布される。洗浄水散布装置14eから残渣20eに散布された洗浄水は、残渣20eに残存している糖類を溶解し、糖類を含有する洗浄液22eとなって、貯水槽15eに貯水される。そして、最初に落下した水分13と撹拌され、ポンプP5及び配管19を経て、濃縮装置6へと供給される。
このように本発明では、残渣の移動方向と洗浄水の移動方向とが逆向きとなるように、残渣20a〜20eを洗浄水散布装置14a〜14eから散布する洗浄水によって洗浄する。すなわち、残渣20の移動方向は20e→20d→20c→20b→20aであり、洗浄水の移動方向は14a→14b→14c→14d→14eである。残渣20を洗浄した洗浄水は、コンベア移動方向の反対側に隣接する洗浄水散布装置(図2及び図3においては、右隣の洗浄水散布装置)の洗浄水として使用される。糖類残存量が少ない残渣を、糖類濃度の低い洗浄水によって洗浄するため、残渣20から効率よく糖類を回収することが可能である。
また、糖類を溶解させた洗浄水を再利用するため、濃縮装置6へと供給する洗浄水量を、脱水ケーキを洗浄水によって洗浄する従来法よりも減らし、濃縮工程の負荷を減少させ得る。さらに、残渣の洗浄操作をコンベア11内で行うため、洗浄操作を連続的に行うことが可能である。その結果、脱水ケーキの洗浄及び脱水を繰り返す従来の糖回収方法と比較して、洗浄工程に要する時間を短縮することも可能となる。
脱水機9へと供給された残渣20は、脱水ケーキとろ液(洗浄液)とに分離される。脱水機9の具体例は、ドラムフィルター、ベルトフィルター、ディスクフィルター、フィルタープレス又はデカンターであるが、これらに限定されない。脱水ケーキは、再度スラリー化された後、別の糖化分解工程に供給されてもよく、不要であれば廃棄されてもよい。一方、ろ液は、糖類が少量溶解しているため、図1に示されるように、残渣洗浄装置5に供給する洗浄水の一部として使用してもよい。
(濃縮工程)
濃縮装置6へと供給された洗浄水(糖化スラリーから最初に分離された水分13を含む)は、糖類濃度が酵母によるアルコール発酵に適する10質量%以上になるように濃縮される。濃縮装置6の具体例は、逆浸透膜装置又は蒸留装置であるが、これに限定されない。
濃縮装置6へと洗浄水を供給する前に、シックナーに洗浄水を貯水し、沈殿物を除去することが好ましい。沈殿物を除去することにより、濃縮装置6の汚れを防止し得る。シックナーには、カチオン性凝集剤、アニオン性凝集剤、ノニオン性凝集剤又は両性凝集剤の1種又は2種以上の組み合わせを、シックナー中の固形分に対して0.1質量%以上2質量%以下の濃度となるように添加することがより好ましい。シックナーから回収された沈殿物は、混合槽3へと供給することにより、混合槽3に添加する凝集剤を減らすことも可能である。
(発酵工程)
濃縮装置6によって濃縮された洗浄水(糖化液)は、発酵槽7へと供給される。発酵槽7では、酵母を利用して糖類(C5糖類及びC6糖類)がエタノールへと変換される。発酵工程は、公知のアルコール発酵方法を採用することができる。
(蒸留工程)
次に、発酵工程後のアルコール発酵液は、蒸留装置8へと供給され、エタノールが濃縮される。蒸留工程によって得られる蒸留液は、固形物及びエタノール以外の成分が除去されている。蒸留工程は、蒸留酒の製造方法として公知の蒸留方法を採用することができる。
<実施形態2>
図4は、ネットコンベアベルトを備えるコンベアを有する残渣洗浄装置(実施形態2)の一例を示す。図4に示される残渣洗浄装置31は、コンベア32、貯水槽33、貯水トラフ(貯水槽)34a〜34eを備えており、貯水トラフ34a〜34eの下部にある散水口35a〜35eが散水装置としての機能を有している。ネットコンベアベルト36は、反時計方向に回転している。糖化スラリーは、図4において残渣37として示される位置に供給され、水分は残渣37の直下に位置する貯水槽33に貯水される。残渣37は、ネットコンベアベルト36上を図面上、右下から左上方向へと順次移動する。
次に、図4に示される残渣洗浄装置31の定常状態における残渣37の洗浄方法を説明する。ここでは、図2及び図3に示される残渣洗浄装置5との相違点についてのみ説明する。ネットコンベアベルト36上の残渣37の移動方向は、37→37a→37b→37c→37d→37eである。最上段である貯水トラフ34e上にあるネットコンベアベルト36の上に残渣37eがある場合、残渣37eの上方に位置する洗浄水散布装置(図示せず)から洗浄水が散布される。洗浄水散布装置から散布された洗浄水によって、残渣37eが洗浄され、残存している糖類(C5糖類及びC6糖類)が洗浄液に溶解する。糖類を含有する洗浄水は、ネットコンベアベルト36を通過して、貯水トラフ34eに貯水される。
貯水トラフ34eの下部には、散水口35eが設けられており、貯水されている洗浄液は、下段にあるネットコンベアベルト36の上の残渣37dへと散布される。散水口35eから散布された洗浄水によって、残渣37dが洗浄され、残存している糖類が洗浄液に溶解する。糖類を含有する洗浄水は、ネットコンベアベルト36を通過して、貯水トラフ34dに貯水される。
残渣37c〜37aについても、残渣37dと同様、それぞれ散水口35d〜35bから洗浄水が散布される。残渣37aに散布された洗浄水は、貯水トラフ34aに貯水された後、散水口35aに接続されている配管38を経て、貯水槽33に貯水される。その後、貯水槽内の洗浄水(糖化スラリーから残渣37と分離された水分を含む)は、濃縮装置6へと供給される。
図4に示される残渣洗浄装置31においては、残渣37の移動方向は37→37a→37b→37c→37d→37eであり、洗浄水の移動方向は35e→35d→35c→35b→35aである。すなわち、残渣の移動方向と洗浄水の移動方向とが逆向きとなる。残渣洗浄装置31は、残渣洗浄装置5と異なり、貯水槽から洗浄水散布装置へと洗浄水を供給するためのポンプ及び配管を省略できるという利点を有する。
<糖回収率のシミュレーション>
原料スラリーの流量及び固形分濃度をそれぞれ100t/h及び10質量%とし、糖化スラリーの糖濃度を10質量%(液分中の濃度)と仮定した場合、糖分流量は9t/hと算出される。
(従来技術)
この前提条件下、糖化スラリーを脱水機によって脱水し、ろ液を回収する場合の糖回収率をシミュレーションした。脱水ケーキの固形分濃度を30質量%と仮定すると、脱水ケーキの流量は33.3t/h、脱水ケーキに残存する糖液の糖分流量は2.33t/hとなる。ろ液の糖分流量は6.67t/hとなり、糖回収率は6.67/9×100=74.1%と算出される。
次に、上記脱水ケーキに流量23t/hの洗浄水を加えて再スラリー化し、再度脱水機によって脱水し、ろ液を回収する場合の糖回収率をシミュレーションした。2回目の脱水機のろ液は、糖類を1.03t/hの流量で含有するため、上記脱水機へと投入する前の糖化スラリーに戻して混合することを想定した。再スラリー化された混合液は、流量56t/h、固形分濃度18質量%、糖濃度4.47質量%、糖分流量2.07t/hとした。2回目の脱水ケーキの流量は33t/h、脱水ケーキに残存する糖液の糖分流量は1.04t/hとなる。2回目のろ液の糖分流量は1.03t/hとなる。1回目のろ液から総合した糖回収率は、(9-1.04)/9×100=88.4%と算出される。
次に、脱水機5台を用いて、上記と同様にして脱水ケーキを4回洗浄し、1回目のろ液から総合した糖回収率を算出したところ、糖回収率は94.9%と算出された。しかし、脱水機は高価であるため、糖回収率は高いが、設備投資が高くつくために実用的ではないと判断される。
(本発明)
次に、実施形態1の糖回収方法について、上記と同じ前提条件において、洗浄水からの糖回収率をシミュレーションした。洗浄水散布装置は、12個直列に配置し、ろ液流量は毎回73t/hと仮定した。また、ネットコンベアベルト上の残渣の固形分濃度を12質量%と仮定した。12回洗浄された残渣は、糖濃度2.67質量%、糖分流量1.96t/hと算出された。12回目の洗浄水(ろ液)は、糖分流量1.95t/hと算出された。12回洗浄後の残渣に23t/hの流量で洗浄水(糖類を含有しない)を混合し、脱水機でろ過するとすれば、脱水機のろ液は、流量73t/h、糖濃度2.04質量%、糖分流量1.49t/hと算出される。脱水ケーキの流量は33t/h、脱水ケーキに残存する糖液の糖分流量は0.47t/hとなる。脱水機のろ液は、12回目の残渣洗浄水として使用すると仮定した。この条件における残渣洗浄装置によるろ液(洗浄水)からの糖回収率は、(9-0.47)/9×100=94.7%と算出された。
このように、実施形態1の糖回収方法は、脱水機5台を使用して脱水ケーキから糖類を回収する従来の糖回収方法と同等の高い糖回収率を示した。洗浄水散布装置12個を備える残渣洗浄装置1台のコストは、脱水機1台のコストと同程度である。このため、本発明によれば、従来の糖回収方法よりも、低コストで効率よく糖類を回収し得ることが考察された。
表1A及び表1Bは、実施形態1の糖回収方法に関する上記シミュレーションにおける、残渣洗浄回数とろ液(残渣に散布され、回収された洗浄水)の糖分濃度との関係を示す。表1A及び表1Bでは、洗浄回数20回の残渣洗浄装置(すなわち、洗浄水散布装置20個を備える残渣洗浄装置)の場合、洗浄回数1回目の濾液の糖分濃度は9.68質量%であった。洗浄回数2回目の濾液の糖分濃度は9.28質量%に低下し、さらに洗浄回数が増える毎に濾液の糖分濃度が低下した。そして、脱水ケーキに含有される液中の糖分濃度は、1.38質量%まで低下した。
洗浄回数2、5、10、12、15及び20回の残渣洗浄装置では、各々の脱水ケーキに含有される液分量は同じであっても、その液分に含有される糖分濃度は5.32質量%、3.57質量%、2.32質量%、2.04質量%、1.73質量%及び1.38質量%と異なっており、洗浄回数が多い残渣洗浄装置ほど、脱水ケーキ中に残存する糖分が減少することが確認された。これにより、後述する表2A及び表2Bに示されるように、洗浄回数が多い残渣洗浄装置ほど、糖回収率が高くなる。
洗浄回数(すなわち、洗浄水散布装置の個数)が5回(個)以上の場合には、1回目の洗浄におけるろ液の糖濃度が9質量%を超え、洗浄回数が10回以上の場合には約9.4質量%以上と高くなり、後段の濃縮装置の負荷を軽減し得ることが確認された。
Figure 0006077854
Figure 0006077854
表2A及び表2Bは、実施形態1の糖回収方法に関する上記シミュレーションにおける、残渣洗浄回数とろ液の糖分流量との関係を示す。
Figure 0006077854
Figure 0006077854
本発明の糖化スラリーからの糖回収方法及び洗浄装置は、セルロース系バイオマスを分解し、糖化液を製造するための製造方法及び洗浄装置として、バイオエネルギー分野において有用である。
1:圧力容器
2:フラッシュタンク
3:混合槽
4:凝集剤タンク
5:残渣洗浄装置(実施形態1)
6:濃縮装置
7:発酵槽
8:蒸留装置
9:脱水機
11:コンベア
12:ネットコンベアベルト
13:水分
14a〜14e:洗浄水散布装置
15a〜15e:貯水槽
16a〜16e:撹拌機
17a〜17d:配管
18:洗浄水タンク
19:配管
20:残渣
21a,21b:回転軸
22a〜22e:洗浄水
31:残渣洗浄装置(実施形態2)
32:コンベア
33:貯水槽
34a〜34e:貯水トラフ(貯水槽)
35a〜35e:散水口
36:ネットコンベアベルト
37,37a〜37e:残渣
38:配管

Claims (9)

  1. セルロース系バイオマスのスラリーを超臨界状態又は亜臨界状態で熱水処理することにより得られたC5糖類又はC6糖類を含有する糖化スラリーを、ネットコンベアベルトを備えるコンベア上に供給し、糖化スラリーを脱水すると共に、脱水されたコンベア上の残渣に洗浄水を散布し、残渣中に残存するC5糖類又はC6糖類を洗浄液に溶解させる洗浄工程を有する糖化スラリーからの糖回収方法であって、
    前記洗浄工程は、
    残渣の移動方向と洗浄水の移動方向とが逆向きとなるように、直列に配置された複数個の洗浄水散布装置から残渣に洗浄水を散布することにより、残渣を洗浄し、
    残渣を洗浄した洗浄水は、コンベア移動方向の反対側に隣接する洗浄水散布装置の洗浄水として使用されることを特徴とする、糖回収方法。
  2. 前記洗浄工程の前に、糖化スラリーに凝集剤を添加する添加工程をさらに有する、請求項1に記載の糖化スラリーからの糖回収方法。
  3. 前記ネットコンベアベルトのメッシュが0.5mm以上2.0mm以下である、請求項1又は2に記載の糖化スラリーからの糖回収方法。
  4. 前記洗浄水散布装置が5個以上20個以下である、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の糖化スラリーからの糖回収方法。
  5. 前記添加工程において、糖化スラリーの固形分に対してカチオン性凝集剤、アニオン性凝集剤、ノニオン性凝集剤又は両性凝集剤のいずれか1種又は2種以上の組み合わせを0.1質量%以上2質量%以下添加する、請求項2に記載の糖化スラリーからの糖回収方法。
  6. セルロース系バイオマスのスラリーを超臨界状態又は亜臨界状態で熱水処理することにより得られたC5糖類又はC6糖類を含有する糖化スラリー中の固形分残渣を洗浄する洗浄装置であって、
    前記洗浄装置は、
    ネットコンベアベルトを備えるコンベアと、
    ネットコンベアベルト上に直列に設けられた複数個の散布装置と、
    前記散布装置それぞれの直下となるように、ネットコンベア下方に設けられた複数個の貯水槽とを備え、
    糖化スラリーをネットコンベアベルト上に供給し、糖化スラリーを脱水した後、ネットコンベアベルト上の残渣に残渣散布装置から洗浄水を散布することにより、残渣を洗浄する洗浄装置であり、
    一つの前記貯水槽は、コンベア移動方向と逆方向に隣接する一つの散布装置と配管によって接続されており、
    前記貯水槽は、直上に設けられた散布装置から散布された水を貯水し、貯水された水をポンプ及び配管を経て、コンベア移動方向と逆方向に隣接する散布装置へと順次繰り返して使用することにより、残渣を連続的に洗浄すること特徴とする、洗浄装置。
  7. 前記複数の散布装置が5個以上20個以下である、請求項6に記載の洗浄装置。
  8. セルロース系バイオマスのスラリーを超臨界状態又は亜臨界状態で熱水処理することにより得られたC5糖類又はC6糖類を含有する糖化スラリー中の固形分残渣を洗浄する洗浄装置であって、
    前記洗浄装置は、
    ネットコンベアベルトを備えるコンベアと、
    複数個の貯水槽と、
    洗浄水散布装置と、
    を備え、
    糖化スラリーをネットコンベアベルト上に供給し、糖化スラリーを脱水した後、ネットコンベアベルト上の残渣に洗浄水を散布することにより、残渣を洗浄する洗浄装置であり、
    複数の前記貯水槽は、コンベア移動方向と逆方向に隣接する貯水槽の一部が下側となるように、高さが異なるように順次積まれており、
    前記ネットコンベアベルトは、最も低い位置にある貯水槽から最も高い位置にある貯水槽へと、すべての貯水槽の上面を通過するように回転しており、
    複数の前記貯水槽は、最も高い位置にある貯水槽の上部に設けられた前記洗浄水散布装置からネットコンベアベルト上に散布された洗浄水を貯水し、貯水した洗浄水をコンベア移動方向と逆方向に隣接する貯水槽の上方にあるネットコンベアベルト上へと順次繰り返して散布することにより、残渣を連続的に洗浄すること特徴とする、洗浄装置。
  9. 前記複数の貯水槽が5個以上20個以下である、請求項8に記載の洗浄装置。
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