JP6077808B2 - 電動キャスタ - Google Patents

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Description

この発明は、例えば、搬送車や車いすに取り付け、これら搬送車や車いすを自走可能とする電動キャスタに関するものである。
従来から、この種の電動キャスタとして、差動式キャスタが知られている。差動式キャスタは、シャーシとなる取付板に、鉛直方向が回転中心となるように回転可能に支持された主軸と、主軸の下端において主軸の軸方向に直交する方向(水平方向)に沿って設けられた副軸と、副軸の軸方向両端側で、副軸に回転可能に支持された一対の駆動輪とを備えている。
また、一対の駆動輪には、それぞれ電動モータが内蔵されており、各駆動輪が独立して駆動するようになっている。さらに、主軸の上端側には、主軸の回転角度を検出するためのエンコーダや、外部電源の電力を電動モータに供給するための給電部が設けられている。給電部としては、固定側から回転側に電力を供給する所謂ロータリコネクタ等が用いられる(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−213570号公報
ところで、差動式キャスタが取り付けられた自走可能な搬送車や車いすは、走行する場所や保管場所によって水等が飛散したり、塵埃等が付着したりすることが考えられる。しかしながら、上述の従来技術にあっては、給電部やエンコーダの防水防塵対策が何ら講じられておらず、給電部やエンコーダが動作不良を起こす虞があるという課題がある。
そこで、この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、給電部やエンコーダの動作不良を防止できる電動キャスタを提供するものである。
上記の課題を解決するために、本発明に係る電動キャスタは、取付板に回転可能に支持される操舵軸と、前記操舵軸の前記取付板よりも一端側に設けられる駆動輪と、前記操舵軸の前記取付板よりも一端側に設けられ、前記駆動輪を駆動するための電動モータと、前記操舵軸の前記取付板よりも他端側に設けられ、前記電動モータに電力を供給するための給電部と、前記操舵軸の前記取付板よりも他端側に設けられ、前記操舵軸の回転角度を検出するためのエンコーダと、前記操舵軸の前記取付板よりも他端側に設けられ、前記給電部、及び前記エンコーダを外側から覆うように有底筒状で、且つ内部の気密性を確保可能なカバーと、前記カバーと前記取付板との間に設けられ、これらカバーと取付板との間のシール性を確保するためのシール部材とを備え、前記操舵軸の外周面に、前記給電部と前記電動モータとを電気的に接続するリード線を配索するための配索溝が、前記取付板、及び前記カバーにより囲まれた空間と外部とを連通するように形成され前記配索溝は、前記空間と外部との通気を行う通気口として機能を有することを特徴とする。
本発明によれば、取付板とカバーとにより、給電部やエンコーダへの水の飛散を防止できると共に、塵埃の侵入を防止できる。また、取付板とカバーとの間にシール部材を設けることにより、取付板とカバーとにより囲まれた内部空間の密閉性を高めることができる。ここで、密閉性が高まることにより内部空間が結露し、この結果、給電部やエンコーダに水分が付着する虞がある。しかしながら、操舵軸の外周面に形成された配索溝を、内部空間と外部とを連通させる通気口として機能させるので、内部空間の結露を防止でき、給電部やエンコーダに水分が付着してしまうことを確実に防止できる。このため、給電部やエンコーダの動作不良を確実に防止できる。
本発明の実施形態における差動式キャスタの正面図である。 本発明の実施形態における差動式キャスタの縦断面図である。 本発明の実施形態における第1駆動輪ユニットの斜視図である。 本発明の実施形態における第2駆動輪ユニットの斜視図である。
(差動式キャスタ)
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、差動式キャスタの正面図、図2は、差動式キャスタの縦断面図である。
図1、図2に示すように、差動式キャスタ1は、電動車いすや搬送車として用いられる不図示の車体に取り付けられる取付板2を備えている。取付板2は、略円板状に形成されたものであって、径方向中央に、操舵軸(主軸)3を回転自在に支持するための2つの軸受4a,4bが設けられている。操舵軸3は、軸方向が重力方向、つまり上下方向に沿うように配置されている。尚、以下の説明において、重力方向上方を単に上方向、重力方向下方を単に下方向などと称して説明する。
操舵軸3は、軸受4a,4bに回転自在に支持されている軸本体3aと、軸本体3aの上部に段差により一体的に縮径形成された縮径部3bと、軸本体3aの下部に一体成形され、断面略矩形状に形成された矩形軸部3cとにより構成されている。
軸本体3aの軸受4a,4bの下側に対応する部位には、フランジ部5が形成されている。また、軸本体3aの軸受4a,4bの下側に対応する部位には、止め輪6が取り付けられている。そして、これらフランジ部5と止め輪6とにより、軸受4a,4bを挟んだ状態になっており、操舵軸3の軸方向への移動が規制される。
(スリップリング機構)
縮径部3bには、スリップリング機構8が設けられている。スリップリング機構8は、正極側給電部9と、この正極側給電部9の下側に、正極側給電部9と重なるように配置された負極側給電部10とを備えている。
正極側給電部9は、縮径部3bに外嵌固定された正極側回転端子11を有している。正極側回転端子11は、略円柱状に形成された樹脂製のインシュレータリング11aの外周面に、帯状に形成された金属製の電極部11bが貼付されたものである。正極側回転端子11の下部に対応する位置には、略円環状に形成された樹脂製の正極側ホルダステー12が設けられている。この正極側ホルダステー12は、径方向中央の開口部12aに正極側回転端子11を挿通した状態で配置されている。そして、後述の負極側ホルダステー17と共に、取付板2から立ち上がり形成された台座13に固定されている。
正極側ホルダステー12には、真鋳等で形成された4つの正極側ブラシホルダ14が周方向に等間隔で設けられている。これら正極側ブラシホルダ14には、それぞれ正極側ブラシ15が正極側回転端子11側に向かって出没自在に収納されている。また、正極側ブラシ15は、不図示のコイルスプリングによって、正極側回転端子11に向かって付勢されている。これにより、正極側回転端子11の電極部11bに、正極側ブラシ15の先端が常時摺接した状態になる。
一方、負極側給電部10も正極側給電部9と同様に構成されており、正極側給電部9とは上下反転した状態で配置されている。より具体的には、負極側給電部10は、縮径部3bの正極側回転端子11が配置されている箇所よりも下方に外嵌固定された負極側回転端子16を有している。この負極側回転端子16は、インシュレータリング16aと、電極部16bとにより構成されている。
負極側回転端子16の上部に対応する位置に、負極側ホルダステー17が設けられている。この負極側ホルダステー17は、正極側ホルダステー12の下面に重なった状態で配置されており、正極側ホルダステー12と共に、取付板2の台座13に固定されている。
負極側ホルダステー17には、4つの負極側ブラシホルダ18が周方向に等間隔で設けられている。これら負極側ブラシホルダ18には、それぞれ負極側ブラシ19が負極側回転端子16側に向かって出没自在に収納されている。また、負極側ブラシ19は、不図示のコイルスプリングによって、負極側回転端子16に向かって付勢されている。これにより、負極側回転端子16の電極部16bに、負極側ブラシ19の先端が常時摺接した状態になる。
ここで、正極側ブラシ15、及び負極側ブラシ19は、それぞれ4つずつ設けられており、各々周方向に等間隔に配置されているので、正極側回転端子11や負極側回転端子16に偏った荷重がかかってしまうことを防止できる。これにより、操舵軸3の回転負荷を極力低減することができる。
また、正極側ブラシ15の基端、及び負極側ブラシ19の基端には、それぞれ不図示のピグテールが接続されている。これらピグテールは、外部電源に電気的に接続されており、正極側ブラシ15、及び負極側ブラシ19を介して、正極側回転端子11、及び負極側回転端子16に電流が供給されるようになっている。
一方、正極側回転端子11の電極部11bには、正極側供給線20aの一端が接続されている一方、負極側回転端子16の電極部16bには、負極側供給線20bの一端が接続されている。そして、正極側回転端子11のインシュレータリング11aには、正極側供給線20aを挿通可能な挿通孔21が形成されている。
また、負極側回転端子16のインシュレータリング16aには、正極側回転端子11のインシュレータリング11aに形成されている挿通孔21に対応する箇所に、正極側供給線20aを挿通可能な挿通孔22が形成されている。
そして、正極側供給線20aの他端は、正極側回転端子11のインシュレータリング11aの挿通孔21、及び負極側回転端子16のインシュレータリング16aの挿通孔22aを通って下方に引き出されている。
また、操舵軸3の外周面には、負極側回転端子16のインシュレータリング16aの挿通孔22aに対応する位置に、軸方向に沿って正極側溝23が形成されており、ここに正極側供給線20aが配索されている。正極側溝23の上部は、上方に向かって漸次溝深さが深くなるように形成されている。すなわち、正極側溝23の上部の底面には、傾斜部23aが形成されている。これにより、正極側供給線20aに、過剰な曲げ応力がかからないようになっている。
さらに、操舵軸3の外周面には、正極側溝23とは軸中心を挟んで反対側に、負極側溝24が形成されている。この負極側溝24には、負極側供給線20bが配索されている。負極側溝24の上部も、上方に向かって漸次溝深さが深くなるように形成されており、その底面に傾斜部24aが形成されている。これにより、負極側供給線20bに、過剰な曲げ応力がかからないようになっている。
ここで、正極側溝23の傾斜部23aにおける溝深さは、負極側溝24の傾斜部24aにおける溝深さよりも深く設定されている。これは、正極側供給線20aが、各インシュレータリング11a,16aの挿通孔21,22を通って下方に向かって引き出されているので、負極側回転端子16の下端において、負極側供給線20bよりも径方向内側に位置しているからである。
また、操舵軸3の縮径部3bの先端は、この縮径部3bよりも段差により縮径形成されており、ここにセンサマグネット25が取り付けられている。センサマグネット25は、操舵軸3の回転角度を検出するためのロータリエンコーダ27の一方を構成するものである。
そして、センサマグネット25、スリップリング機構8を覆うように有底筒状のカバー28が設けられており、このカバー28の底面28aの内側に、ロータリエンコーダ27の他方を構成するセンサ基板26が設けられている。センサ基板26は、ホール素子等の磁気検出素子により構成されており、センサマグネット25から発生する磁界の変化を操舵軸3の位置情報として検出する。そして、所定の波形の信号を、不図示の外部制御機器に出力するようになっている。この不図示の外部制御機器は、センサ基板26からの出力信号に基づいて、操舵軸3の回転角度を検出する。
また、カバー28の開口部28bには、外フランジ部29が形成されている。一方、取付板2には、外フランジ部29に対応する位置に、この外フランジ部29を受け入れ可能な受入溝30が形成されている。
この受入溝30には、全周に亘ってOリング溝30aが形成されており、ここにOリング31が装着されている。そして、カバー28は、このカバー28の外フランジ部29がOリング31の上から受入溝30に載置され、ボルト32によって取付板2に締結固定されている。これにより、取付板2とカバー28との間の気密性が確保され、外部から取付板2とカバー28とにより囲まれた内部空間K1への水や塵埃の侵入を防止できる。
ここで、操舵軸3の軸本体3aは、軸受4a,4bにより回転自在に支持されており、これら軸受4a,4bと軸本体3aとの間にも殆ど隙間が形成されないので、内部空間K1の密閉性が高くなる。しかしながら、軸本体3aには、正極側溝23、及び負極側溝24の2つの溝23,24が形成されているので、これら2つの溝23,24が内部空間K1と外部とを連通させる通気口100として機能し、内部空間K1の密閉性を抑えることができる。
(駆動輪ユニット)
図3は、第1駆動輪ユニットの斜視図、図4は、第2駆動輪ユニットの斜視図である。
図1〜図4に示すように、操舵軸3の矩形軸部3cには、第1駆動輪ユニット41、及び第2駆動輪ユニット42の2つの駆動輪ユニット41,42が操舵軸3を挟んで線対称となるように対向配置されている。
尚、2つの駆動輪ユニット41,42は、大半が同一構造になっているので、以下の説明においては、第1駆動輪ユニット41のみについて説明し、第2駆動輪ユニット42については、第1駆動輪ユニット41と同一符号を付して説明を省略する。また、第1駆動輪ユニット41と第2駆動輪ユニット42とで構造の異なる箇所については、第2駆動輪ユニット42側に別途符号を付して説明する。
第1駆動輪ユニット41は、所謂アウターロータ型のブラシレスモータ43と、このブラシレスモータ43のロータ44に設けられたタイヤ45とを備えたものであって、ブラシレスモータ43のステータ46が、ステータホルダ47を介して操舵軸3の矩形軸部3cに取り付けられている。
ステータホルダ47は、筒部48と筒部48の一端に一体成形された断面略L字状のブラケット部49とが一体成形されたものである。そして、筒部48の軸方向が操舵軸3の軸方向に対して直交するように配置され、且つブラケット部49を操舵軸3側に向けた状態で配置されている。
ブラケット部49は、一面49aが筒部48に接するように、他面49bが矩形軸部3cの長手方向一端に接するように設けられている。ブラケット部49の一面49aには、長手方向両端側に、一対の雌ネジ部50が刻設されている。
一方、ブラケット部49の他面49bには、一対のボルト孔51が形成されている。これら一対のボルト孔51の間の間隔は、一面49a側に形成されている一対の雌ネジ部50の間の間隔と同一に設定されている。また、ブラケット部49の他面49bには、ほぼ中央に貫通孔52が形成されている。
このような構成のもと、第1駆動輪ユニット41、及び第2駆動輪ユニット42の各々ブラケット部49を、それぞれの一面49a同士を対向させるように、且つそれぞれの他面49b同士を対向させるように配置すると、一方のブラケット部49の一面49aに形成されている一対の雌ネジ部50と、他方のブラケット部49の他面49bに形成されている一対のボルト孔51とが重なり合う。また、2つのブラケット部49の他面49bに形成されている各々貫通孔52が同軸上に位置する。
この状態で、一対のボルト孔51にそれぞれボルト33(図1参照)を挿通し、これらボルト33を一対の雌ネジ部50に螺入することにより、2つのブラケット部49がボルト33によって締結固定され、一体化される。そして、2つのブラケット部49により、断面矩形状の開口部が形成され、ここに矩形軸部3cが挿入されるようになっている。
開口部のうち、対向する他面49b同士の間隔は、矩形軸部3cの長手方向の幅よりもやや大きい程度に設定されている。すなわち、開口部に矩形軸部3cを挿入した状態において、一体化された各ブラケット部49は、各々他面49bが矩形軸部3cの長手方向両端に接するように配置される。
ここで、矩形軸部3cには、ブラケット部49の他面49bに形成されている貫通孔52に対応する位置に、軸側貫通孔53が形成されている。そして、ブラケット部49の貫通孔52、及び軸側貫通孔53に支持ピン54が通されている。これにより、矩形軸部3cに、ブラケット部49が支持ピン54を中心にして回動可能に取り付けられる。
ブラケット部49の一面49aに一体成形されている筒部48には、ブラケット部49とは反対側端の周縁に、外フランジ部55が一体成形されている。この外フランジ部55の先端面55aに、ステータ46が不図示のボルトによって締結固定されている。ステータ46は、略円環状に形成されたステータコア56と、このステータコア56の外周面から放射状に突設された複数のティース57とが一体成形されたものである。
そして、ステータコア56が、外フランジ部55に締結固定されている。一方、ティース57にはインシュレータ58が装着されており、このインシュレータ58の上からコイル59が巻装されている。このコイル59は、ステータ46の操舵軸3側に配置されている給電部70を介し、後述の駆動制御基板69に接続されている。
外フランジ部55の先端面55aとは反対側の段差面55bには、基板ホルダ78が取付けられている。基板ホルダ78は、筒部48の外周を取り囲むように略円板状に形成されたベース部66を有している。ベース部66には、ブラケット部49の一面49aにおける下側の一辺と、ブラケット部49の他面49bとに沿うように延在する平面視略L字状のL字壁部67aが立ち上がり形成されている。また、ベース部66には、L字壁部67aの下方で、且つベース部66の周縁に沿って延在する円弧壁部67bが立ち上がり形成されている。
これらL字壁部67aと円弧壁部67bとにより囲まれた基板収納部68に、駆動制御基板69が収納され、その上から基板収納部68が樹脂モールドされるようになっている。
ここで、ベース部66の基板収納部68を避けた箇所は、空きスペースとなる。この空きスペースは、各駆動輪ユニット41,42のステータホルダ47のブラケット部49同士を、ボルト33を用いて締結固定する際の作業スペースとして利用することができる。このため、ブラケット部49同士の組み付け作業性が向上する。
また、空きスペースは、後述の配線接続スペース80としても機能する(詳細は後述する)。
基板ホルダ78の基板収納部68に収納された駆動制御基板69は、基板収納部68に対応するように、平面視略L字状に形成されている。すなわち、駆動制御基板69は、ベース部66の下部に略水平方向に沿って延在する横基板69aと、横基板69aの長手方向一端から上下方向に沿って延在する縦基板69bとにより構成されている。
横基板69aには、ステータ46のコイル59への通電切替制御を行うためのスイッチング素子(FET)71等が実装されている。一方、第2駆動輪ユニット42の駆動制御基板69における縦基板69bには、スイッチング素子等の駆動制御を行うための外部信号を受信するためのアンテナ72が実装されている。このように、1つの駆動制御基板69上において、スイッチング素子71とアンテナ72とをできる限り離間させて配置することにより、スイッチング素子71の影響をアンテナ72が受けにくくなるようにしている。
また、駆動制御基板69には、正極側リード線73,73a,73b、及び負極側リード線74,74a,74bの一端が接続されている。これら正極側リード線73,73a,73b、及び負極側リード線74,74a,74bの他端は、ベース部66の基板収納部68を避けた位置に引き出されており、この位置でスリップリング機構8から引き出されている正極側供給線20a、及び負極側供給線20bの他端と電気的に接続されている。すなわち、ベース部66の基板収納部68を避けた空きスペースは、配線接続スペース80としての役割を有している。
より具体的には、第1駆動輪ユニット41の駆動制御基板69には、横基板69aの一部に、第1正極側リード線73a、及び第2正極側リード線73bの2つの正極側リード線73a,73bの一端が接続されている。これら2つの正極側リード線73a,73bのうち、第1正極側リード線73aの他端は、配線接続スペース80まで引き出されている。一方、第2正極側リード線73bの他端は、縦基板69bの上部まで引き出されている。そして、これら第1正極側リード線73aの他端、及び第2正極側リード線73bの他端には、それぞれ防水コネクタ75が接続されている。
第1正極側リード線73aの他端には、スリップリング機構8から引き出されている正極側供給線20aの他端が防水コネクタ75を介して接続されている。
一方、第2正極側リード線73bの他端には、防水コネクタ75を介して不図示の渡り線の一端が接続されている。この渡り線の他端は、第2駆動輪ユニット42の配線接続スペース80まで引き出されている。
第2駆動輪ユニット42の駆動制御基板69には、横基板69aの一部に、正極側リード線73の一端が接続されている。この正極側リード線73の他端は、配線接続スペース80まで引き出されている。そして、防水コネクタ75を介し、第1駆動輪ユニット41の第2正極側リード線73bから延びる不図示の渡り線に接続されている。
さらに、第2駆動輪ユニット41の駆動制御基板69には、横基板69aの一部に、第1負極側リード線74a、及び第2負極側リード線74bの2つの負極側リード線74a,74bの一端が接続されている。これら2つの負極側リード線74a,74bのうち、第1負極側リード線74aの他端は、配線接続スペース80まで引き出されている。一方、第2負極側リード線74bの他端は、縦基板69bの上部まで引き出されている。そして、これら第1負極側リード線74aの他端、及び第2負極側リード線74bの他端には、それぞれ防水コネクタ75が接続されている。
第1負極側リード線74aの他端には、スリップリング機構8から引き出されている負極側供給線20bの他端が防水コネクタ75を介して接続されている。
一方、第2負極側リード線74bの他端には、防水コネクタ75を介して不図示の渡り線の一端が接続されている。この渡り線の他端は、第1駆動輪ユニット41の配線接続スペース80まで引き出されている。
第1駆動輪ユニット41の駆動制御基板69には、横基板69aの一部に、負極側リード線74の一端が接続されている。この負極側リード線74の他端は、配線接続スペース80まで引き出されている。そして、防水コネクタ75を介し、第2駆動輪ユニット42の第2負極側リード線74bから延びる不図示の渡り線に接続されている。
この他に、第1駆動輪ユニット41の駆動制御基板69、及び第2駆動輪ユニット42の駆動制御基板69には、それぞれ通信用リード線77の一端が接続されており、これら通信用リード線77の他端同士が防水コネクタ75を介して接続されている。通信用リード線77は、アンテナ72により送受信された制御信号を第1駆動輪ユニット41と第2駆動輪ユニット42との間で相互通信する際に用いられる。
尚、駆動制御基板69を平面視略L字状に形成するために、駆動制御基板69には、PLC通信を行うためのPLC通信用コイルや、防水コネクタ75の実装スペースが設けられていない。
図1、図2に詳示するように、筒部48の内周面には、軸方向両端にそれぞれ軸受60a,60bが設けられている。これら軸受60a,60bを介してロータ44の回転軸61が回転自在に支持されている。回転軸61は、軸受60a,60bに回転自在に支持されている軸本体61aと、この軸本体61aからステータ46側に向かって延出し、軸本体61aよりも段差により拡径形成された拡径部61bとにより構成されている。
拡径部61bには、略円筒状に形成されたアタッチメント62が外嵌固定されている。アタッチメント62の外径は、ステータ46のステータコア56の内径よりもやや小さくなる程度に設定されている。これにより、アタッチメント62は、ステータ46と干渉することなく回転する。
アタッチメント62の軸方向外側端の外周縁には、径方向外側に向かって延出する取付フランジ63が一体成形されている。この取付フランジ63に、ロータ44を構成するフライホイール64が取り付けられている。フライホイール64は有底筒状に形成されたものであって、底面64aが取付フランジ63に取付られている。
フライホイール64の周壁64bはステータ46の外周を覆った状態になっており、その内周面のステータ46に対応する位置に、複数の永久磁石65が周方向に磁極が順番となるように設けられている。また、フライホイール64の外周面にタイヤ45が設けられている。
この他に、各駆動輪ユニット41,42には、フライホイール64のタイヤ45よりも操舵軸3側の全体を覆うカバー76が設けられている。これにより、カバー76内部への水や塵埃の侵入が抑制される。
このような構成のもと、外部電源からの電流がスリップリング機構8を介して各駆動輪ユニット41,42の駆動制御基板69に供給される。さらに、駆動制御基板69により電流の供給制御が行われ、この制御された電流がステータ46上に設けられた給電部70を介して各コイル59に供給される。すると、ステータ46の各ティース57に磁界が発生し、フライホイール64に設けられた永久磁石65との間で磁気的な吸引力や反発力が生じる。これにより、フライホイール64が回転し、差動式キャスタ1が走行する。
尚、差動式キャスタ1の走行方向を変える方法としては、第1駆動輪ユニット41のタイヤ45の回転速度と、第2駆動輪ユニット42のタイヤ45の回転速度とを変える方法や、第1駆動輪ユニット41のタイヤ45と第2駆動輪ユニット42のタイヤ45との回転方向を逆方向とする方法がある。
(効果)
したがって、上述の実施形態によれば、センサマグネット25、スリップリング機構8を覆うように有底筒状のカバー28を設け、取付板2にカバー28をOリング31を介して締結固定しているので、外部からカバー28の内部への水や塵埃の侵入を防止できる。
これに加え、操舵軸3の軸本体3aに正極側溝23、及び負極側溝24の2つの溝23,24を形成し、これら2つの溝23,24を内部空間K1と外部とを連通させる通気口100として機能させているので、内部空間K1の密閉性を抑えることができる。このため、内部空間K1の密閉性が高いことによる内部空間K1の結露を防止でき、正極側給電部9、及び負極側給電部10やロータリエンコーダ27に水分が付着してしまうことを確実に防止できる。このため、正極側給電部9、及び負極側給電部10やロータリエンコーダ27の動作不良を確実に防止できる。
尚、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
例えば、上述の実施形態では、スリップリング機構8には、正極側ブラシ15、及び負極側ブラシ19がそれぞれ4つずつ設けられている場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、少なくとも正極側ブラシ15、及び負極側ブラシ19がそれぞれ1つずつ設けられていればよい。好ましくは、正極側ブラシ15、及び負極側ブラシ19をそれぞれ偶数個設け、操舵軸3を中心に対向配置させることにより、操舵軸3に偏った荷重がかかるのを防止でき、操舵軸3の回転負荷を低減することができる。
また、上述の実施形態では、取付板2におけるカバー28の外フランジ部29に対応する位置に、全周に亘ってOリング溝30aを形成し、ここにOリング31を装着した場合について説明した。しかしながら、カバー28と取付板2との間のシール性を確保するためのシール部材としてはOリング31に限られるものではなく、さまざまなシール部材を適用することが可能である。
1 差動式キャスタ(電動キャスタ)
2 取付板
3 操舵軸
9 正極側給電部(給電部)
10 負極側給電部(給電部)
20a 正極側供給線(リード線)
20b 負極側供給線(リード線)
23 正極側溝(配索溝)
24 負極側溝(配索溝)
27 ロータリエンコーダ(エンコーダ)
28 カバー
31 Oリング(シール部材)
43 ブラシレスモータ(電動モータ)
45 タイヤ(駆動輪)
64 フライホイール(駆動輪)
K1 内部空間

Claims (1)

  1. 取付板に回転可能に支持される操舵軸と、
    前記操舵軸の前記取付板よりも一端側に設けられる駆動輪と、
    前記操舵軸の前記取付板よりも一端側に設けられ、前記駆動輪を駆動するための電動モータと、
    前記操舵軸の前記取付板よりも他端側に設けられ、前記電動モータに電力を供給するための給電部と、
    前記操舵軸の前記取付板よりも他端側に設けられ、前記操舵軸の回転角度を検出するためのエンコーダと、
    前記操舵軸の前記取付板よりも他端側に設けられ、前記給電部、及び前記エンコーダを外側から覆うように有底筒状で、且つ内部の気密性を確保可能なカバーと、
    前記カバーと前記取付板との間に設けられ、これらカバーと取付板との間のシール性を確保するためのシール部材とを備え、
    前記操舵軸の外周面に、前記給電部と前記電動モータとを電気的に接続するリード線を配索するための配索溝が、前記取付板、及び前記カバーにより囲まれた空間と外部とを連通するように形成され
    前記配索溝は、前記空間と外部との通気を行う通気口として機能を有することを特徴とする電動キャスタ。
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