JP6076185B2 - 反射材を用いた壁面緑化構造体 - Google Patents

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Description

本発明は反射材を用いた壁面緑化構造体に関する。
壁面緑化とは、建築物の断熱性や景観の向上などを目的として、建物の外壁等に植物を植え緑化すること又はその構造である。壁面緑化により建物の断熱性を高めることができるだけではなく、ヒートアイランド現象の改善効果や防音効果などもあることが知られているところ、従来よりコケ等の乾燥に強い植物を用いた壁面緑化が試みられている。また、近年においては、ショッピングモールの外壁等の、10mを越える高さを有する壁面における壁面緑化も普及しつつある。
建築物の外壁のみならず、室内の壁面において壁面緑化がなされることもある。
壁面緑化に関連する技術に関連する報告も種々なされている(特許文献1〜4)。とくに特許文献1には、特定の潅水方式によって植栽を行う植栽ユニットについて記載されている。
特開2012−065576 特開2012−183037 特開2002−272281 特開2002−315436
ところで、壁面緑化は植生基盤を実質的に地面に垂直な壁面に植生基盤を固定して植物を生長せしめるものであるため、植生基盤中の重力水が過度に速やかに流れ落ちてしまい、植物の維持・増殖に必要な水分が得られないといった問題がある。かかる問題の解決を指向して、上記のとおり特許文献1には特定の潅水方式を組み込むことが提案されている。しかしながら、コケ等の小型の植物の場合には、潅水装置を配設しても植生基盤の吸湿状態を一定にすることができないため、当該植物の生長程度にムラができ、均一で美しい壁面緑化を行うことができないといった問題が生じる。
さらには、建築物の外壁における壁面緑化の場合には、植生基盤が設置される方角によっては直射日光を受けることによる温度上昇に植物が耐えられず、該植物が部分的に枯死してしまうことも頻繁に起きる。かかる場合にも、壁面緑化の美観は著しく損なわれる。
すなわち、より美しい壁面緑化に対する需要が存在しているのである。
上記課題に鑑み、本発明者らは、より美しい壁面緑化を与える方策を希求して種々検討したところ、驚くべきことに従来の壁面緑化設備に用いられることがなかった資材を用いることにより植物の配置を従来とは全く異なる態様とすることが可能となることを見出し、さらに鋭意研究を進めた結果、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、少なくとも以下の発明に関する:
(1)(a)小型植物が生長している植生基盤を含む平面部;及び
(b)前記平面部に対向して設けられ、前記小型植物の鏡像を投影する反射材を含む斜面部
を備えた壁面緑化構造体ユニットを2つ又は3つ以上積層して含む壁面緑化構造体。
(2)小型植物がコケ類又は草花類である、上記(1)に記載の壁面緑化構造体。
(3)反射材が平面鏡又は凹面鏡を含む、上記(1)又は(2)に記載の壁面緑化用基本構造体。
(4)平面部が排水のための勾配を有する、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の壁面緑化基本構造体。
(5)平面部の上部に、潅水のためのチューブが設置された、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の壁面緑化構造体。
(6)植生基盤に保水層及び排水層が設けられた、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の壁面緑化基本構造体。
(7)反射材の水平面に対する設置角度が、上位に存在する壁面緑化構造体ユニットにおいてより小さい、上記(6)に記載の壁面緑化構造体。
(8)光ファイバーにより、植生基盤に光を誘導する構造を具備する、上記(1)〜(7)のいずれかに記載の壁面緑化構造体。
(9)鉛直方向に、日射遮蔽のためのセパレーターが設置されている、上記(1)〜(8)のいずれかに記載の壁面緑化構造体。
(10)(a)小型植物が生長している植生基盤を含む平面部;及び
(b)前記植生基盤に対向して又は前記植生基盤の下に設けられた、反射材を含む斜面部
を含む壁面緑化構造体ユニット。
本発明の主旨は、下方からも見上げることができるコケ等の小型植物の生長に適した環境を備えることにより、実質的に上下方向においてしか視認できず、また往々にして不均一な外観となってしまう従来の壁面緑化とは異なり、均一な美しい外観を与える小型植物を平面的な広がりとともにとらえ、その美観を楽しむことを可能にした壁面緑化構造体にある。より具体的には、本発明の壁面緑化構造体は、平面部と斜面部を用いて構成され、斜面部には反射材が設置されることにより、従来の壁面緑化における課題を一気に解決したのである。
本発明の特長として、以下のものが例示される:
(i)設置場所の高さにより反射材の設置角度を調整することができる。反射材として平面鏡のみならず凹面鏡を使用することが可能である。
(ii)平面部には、コケ等の小型植物の植生基盤を配置し、平面部にも排水勾配を設けることができる。
(iii)平面部上部には、潅水のためのチューブを設置することができる。
(iv)平面部に設置した植生基盤には、保水層と排水層を設け、それらを合わせて構成することができる。
(v)部分的に鉛直方向に日射遮蔽のためのセパレーターを設置することができる。
(vi)直射日光を必要としない植物について、好適に用いることができる。
本発明は、主として以下のような効果を奏する:
(イ)平面部と斜面部を用いて構成されているため、直上からの直射日光を遮ることができ、急激な温度上昇や乾燥を防ぐことにより、植物の良好な生長を可能にする。
(ロ)角度を調節した反射材や凹面鏡を使用することにより平面部の植物が反射されて視ることができるため、視覚的に均一に生長したコケ等の小型植物の植生基盤を斜め上方や横からはもちろん斜め下方らも楽しむことを可能にする。
(ハ)平面部に植生基盤が設置されているため、植生基盤の水分保持能力が高めることができ、しかも水分を均一に分散させることにより、コケなどの小型植物のムラがない増殖を可能にする。
(ニ)上部に潅水チューブを設置することにより、小型植物に必要な潅水を行うことを可能にする。
(ホ)植生基盤に保水層と排水層を配置することより、植物の増殖に必要な水を保持しつつ、過剰な水は排水する仕組みを備えることを可能にする。
(ヘ)設置したセパレーターにより、横方向からの日射についても遮蔽を行うことができ、急激な温度上昇や乾燥を防ぐことにより、植物の良好な生長を可能にする。
本発明の壁面緑化構造体の一態様の正面模式図である。 本発明の壁面緑化構造体の一態様の略断面模式図である。 本発明の壁面緑化構造体の他の一態様を示す斜視模式図である。 本発明の壁面緑化構造体のさらに他の一態様を示す正面模式図である。 本発明の壁面緑化構造体のさらに他の一態様を示す略断面模式図である。 本発明の壁面緑化構造体のさらに他の一態様を示す平面模式図である。 本発明の壁面緑化構造体のさらなる他の一態様を示す略断面模式図である。 本発明の壁面緑化構造体のさらなる他の一態様を示す平面模式図である。
本願発明を以下により詳細に説明する。
なお本願明細書において「壁面緑化構造体」とは、壁面に装填されることによって壁面緑化を可能ならしめる資材を意味する。
また、本願明細書において「小型植物」とは、地被植物のような小型の植物を意味する。
本願明細書において「対向(する、して)」とは、ある2つの面が、これらの面がなす角度が90°未満である位置関係にあることを意味する。
本発明の本質は、下記の壁面緑化構造体に存する:
(a)小型植物が生長している植生基盤を含む平面部;及び
(b)前記平面部に対向して設けられ、前記小型植物の鏡像を投影する反射材を含む斜面部
を備えた壁面緑化構造体ユニットを2つ又は3つ以上積層して含む壁面緑化構造体。
要するところ本発明は、斜面部の反射材に投影された、植生基盤に植栽された小型植物の鏡像を看者に視認させる構成を取ることによって、前記植生基盤をほぼ水平に設置し、もって前記小型植物の水分環境を良好に保つことを可能にしたものである。また、本発明においては、斜面部の反射板に投影されることにより、平面的に載置されている小型植物が水平方向のみならずあたかも鉛直方向に植栽されているかのように、看者に認識せしめることができるのである
平面部
上記のとおりであるから、本発明における平面部は、地面に対して実質的に水平に設置することができる。また、平面部に含まれる植生基盤も平面状であってよいが、必ずしも完全な平面である必要はなく部分による起伏があってもよい。
植生基盤における培地は、対象小型植物の生長が可能なものであれば制限されない。
本発明の壁面緑化構造体においては重力水の速やかな流亡の問題がないため、乾燥に比較的弱い植物でも良好に用いることが可能であり、用いられる小型植物にとくに制限はない。常緑性の小型植物、及び花や葉色の観賞価値が高い小型植好ましい。
本発明に用いられる小型植物としてコケ類及び草花類が例示される。
コケ類として好日性のスナゴケ(エゾスナゴケ・コバノスナゴケ)、スギゴケ等の他、半日陰性のギンゴケ、フデゴケ、バイゴケ、ツケゴケ、タマゴケ、ヒツジゴケ、シッポゴケ、タチゴケ、コツボゴケ、チョウチンゴケ、ホソバオキナゴケ(ホソバシラガゴケ)等のコケでもよい。また、日陰で育成するシノブゴケ、ヒノキゴケ、マンネンゴケ、オオサカゴケ、ネズミノオゴケ等であってもよい。これらのコケ類のうち、スナゴケは好ましい。
草花類としてシバサクラ、マツバギク、イブキジャコウソウ、バーベナ類、ビンカ類、タイム類、コトネアスター類、ミント類、ローズマリー、クリスマスローズ、ギボウシ、ヤブラン、アークトセカ、アジュガ、リュウノヒゲ、タマリュウ、ハイビャクシン、フッキソウ、キチジョウソウ、ハツユキカズラ、セイヨウイワナンテン、オタフクナンテン、シダ類等が例示され、シバサクラ及びマツバギクは好ましい。
なお、前記小型植物はパンジー、ビオラ、クリスマスローズ、カタクリ、コウライシバ、ノシバ、牧草類等であってもよい。
斜面部
本発明における斜面部は、前記平面部に対向して又は前記植生基盤の下に設けられ、前記小型植物の鏡像を投影する反射材を含む斜面部であり、前記反射材に投影された、植生基盤に植栽された小型植物の鏡像を看者に視認させる部分である。反射材はまた、過剰な直射日光を遮蔽する機能も有する。
斜面部は、平面部と一辺を共有して相互に接していてよく、又は斜面部は平面部と直接接していない構成を取ることもできる。すなわち、斜面部が、平面部にほぼ鉛直な鉛直部材を介して平面部に対向する構成であってもよい。
なお、本発明における斜面部の表面は、平面であっても曲面であってもよい。
また、斜面部が植生基盤の下に設けられる場合、前記植生基盤及び斜面部の下にさらに植生基盤(以下「下方の植生基盤」という)が設けられ、当該斜面部は前記下方の植生基盤に生育する小型植物の鏡像を投影する構成とする。最も上位に存在する壁面緑化構造体ユニットの上面には、植生基盤及び小型植物を備えても備えなくてもよい。
また、本発明の壁面緑化構造体においては、上記平面部及び斜面部を有する壁面緑化構造体ユニット(以下「ユニット」と省略記載することがある)を1つ又は2つ以上積層して構成されるところ、ユニットが2つ以上積層して構成される場合、あるユニットの直上に積層される別異のユニットは、その平面部が前記あるユニットの平面部と実質的に平行になるように積層されることが好ましい(図2)。
本発明における反射材としては、鏡像を投影し得るものであれば限定されず、
平面鏡又は凹面鏡を含むものは好ましい。
反射材が平面鏡を含む場合、反射材の平面部に対する角度が、上位に存在する壁面緑化構造体ユニットにおいてより小さい本発明の壁面緑化構造体は好ましい。かかる構成により、より上方に位置する植物(その鏡像)も視認することが可能になる(図1)。
植生基盤と当該植生基盤の直上又は直下にあって壁面緑化構造体ユニットを構成する斜面部とがなす角度(以下「当該角度」ということがある)は、想定される看者の壁面からの距離、及び想定される、平面部の中心の看者の目の位置からの高さを考慮して決定してよい。例えば、壁面から約1mの位置に存在する看者及び壁面から約10mの位置に存在する看者において、平面部の中心が看者の目の位置から1m上の高さにある場合、当該角度はそれぞれ22.5°以上及び42.1°以上であればよい。また、壁面から約1mの位置に存在する看者及び壁面から約10mの位置に存在する看者において、平面部の中心が看者の目の高さから20m上の高さにある場合、当該角度はそれぞれ1.4°以上及び13.3°以上であればよい。当該角度を0°より大きく約50°以下である構成を含むようにしてよい。これら以外の看者の壁面からの距離、及び想定される、平面部の中心の看者の目の位置からの高さの組み合わせにおける当該角度ついては、上記例における角度を参考にして決定してよい。すなわち、看者の壁面からの距離がより大きい場合及び平面部の中心の看者の目の位置からの高さがより小さい場合には、当該角度をより大きくしてよい。
また、当該角度は、通常看者の視野の上限となる角度(又は頭部の運動が伴うことで無理なく対象を注視できる注視安定視野を実現する角度)及び看者が色を識別できる限界の角度を考慮して決定してもよい。その場合、壁面から約1m〜約10mの位置に存在する看者において、平面部の中心が看者の目の高さから1m上〜20m上の高さにある場合、当該角度は、約15°〜約50°が好ましく、約30°〜約45°がより好ましいこととなる。
また、反射材が平面鏡を含む場合には、斜面部及び/又は反射材が、角度を変えることができる可動式とすることは好ましい。さらに、2つ以上の鏡を、相互に角度を変え、一体化して構成した鏡を用いてもよい。
反射材が凹面鏡を含む場合、小型植物の鏡像をより遠距離の看者が視認することができるといった利点がある。凹面鏡の鏡面の曲率は限定されず、壁面緑化構造体の高さ及び奥行き等を考慮して適宜設定することができる。各凹面鏡を相互に異なる曲率を有するものとして、より上部に位置する小型植物を視認できるようにすることは好ましい。さらに、一つの凹面鏡において、曲率は全鏡面において一定でなくてよく、部分な角度の変化による差異(曲面の起伏)があってよい。
反射材は、平面鏡と凹面鏡の両方を含んでもよい。
また、凹面鏡の代わりに平面部との角度が異なる複数の平面鏡、すなわち横断面が多角形状になる擬似的な凹面鏡によって、反射材を構成することもできる。その場合、平面部と前記平面鏡との角度は、より看者に近い側においてはより小さく、また、より看者に遠い側においてはより大きくすることが好ましい。
なお、本発明の壁面緑化構造体においては、できるだけ広範囲の小型植物を反射材に投影できることが好ましいが、必ずしも反射材の全面に小型植物が投影されている必要はなく、部分的に他のものの鏡像が投影されていてもよい。
水分管理
本発明においては平面部に設置された植生基盤が実質的に水平であるため、植物基盤における水分の水平方向の分布に対する重力の影響は極めて小さいか、実質的にない。
一方、植生基盤に排水のための勾配を設けて、植生基盤における水分量を適切な量に保つことができるものは好ましい。また、植生基盤に凹凸を設けてもよい。
さらに、植生基盤に保水層及び排水層が設けられ、メンテナンスを実質的に要さない本発明の壁面緑化構造体は好ましい。かかる植生基盤の例として、モスグラス(商品名:丸中ゴム工業社製)を挙げることができる。
本発明の壁面緑化構造体においては植生基盤が実質的に水平であるため、植物の生長に必要な水分は雨水によって供給される。本発明の壁面緑化構造体のうち、潅水のための潅水チューブを設置することにより、水分量の調節を人為的に行うことができるものも好ましい。潅水チューブは平面部に係止して設置してよい。

本発明の壁面緑化構造体が設置される場所における光環境に応じて、光ファイバーにより、小型植物に光を誘導する構造を具備せしめることにより、光環境を改善することができる。かかる構造は、壁面緑化構造体の設置場所が、他の建築物の陰となる面、あるいは屋内又は室内に設置される場合等にとくに好ましく適用することができる。
また、光ファイバーを連結することにより、壁面緑化構造体ユニットの奥深部の小型植物にも十分な光が与えられる
一方、反射材に反射された反射光の外部への過剰な散乱や小型植物への過剰な直射日光の遮蔽を目的として、光を遮蔽するセパレーターを設置することは好ましい。該セパレーターの材質は制限されず、大きさは本発明の壁面緑化構造体が設置される場所等を勘案して適宜決定してよい。
本発明の壁面緑化構造体の大きさは限定されず、例えば高さ約0.5m〜約15m、幅約0.3m〜6m程度、奥行き約0.15m〜約0.5m程度であってよい。2つ又は3つ以上の本発明の壁面緑化構造体を水平方向及び/又は鉛直方向に並置してもよい。
また、本発明の壁面緑化構造体は建物の上方部分のみや屋上に設置されて、看者が見上げるような構成としてもよい。
壁面緑化構造体ユニット
壁面緑化構造体ユニットは、順次積層されて本発明の壁面緑化構造体を構成する構成単位である。当該壁面緑化構造体ユニットは、
(a)小型植物が生長している植生基盤を含む平面部;及び
(b)前記植生基盤に対向して又は前記植生基盤の下に設けられた、反射材を含む斜面部を含んで構成される。すなわち、壁面緑化構造体ユニットを認識するに際しては、平面部及び斜面部を含む限り、平面部と斜面部のいずれを上位に存在するものとしてもよい。
本発明の壁面緑化構造体において、用いられる壁面緑化構造体ユニットの大きさは限定されないところ、例えば高さ約0.2m〜約5m、幅約0.3m〜約6m程度、奥行き約0.15m〜約0.5m程度であってよい。
また、一つの壁面緑化構造体に用いられる壁面緑化構造体ユニットの個数も限定されず、目的とする高さに応じて決めてよい。室内においては、1つの壁面緑化構造体ユニットを単独で用いることもできる。
以下に、本発明の壁面緑化構造体について、図を参照してさらに詳細に説明する。
本発明の壁面緑化構造体の一態様を図1及び2に示した。本態様においては、壁面緑化構造体ユニット2が4層積層されて壁面緑化構造体1を構成する。壁面緑化構造体ユニット2には平面部3及び斜面部4が含まれる。
反射材5は鏡6を含むところ、本態様では鏡6は平面鏡である。
潅水チューブ9による潅水により、水分環境をより適切に保つことができる。
小型植物7は植生基盤8において育成され、看者は下から2番目、3番目及び4番目の壁面緑化構造体ユニットの小型植物7のすべてを、鏡6における鏡像により、低位の小型植物7については実像とともに、視認することができる。
セパレーター10により、横方向からの日射を遮蔽するとともに、急激な温度上昇や乾燥を防ぐことにより、植物の良好な生長が可能になる
鏡6の水平面に対する角度は、上部の鏡6ほど小さい。鏡6と小型植物7との距離を適切に保つために、鉛直部材12が用いられている。
小型植物7の鏡像を構成する反射光の軌跡は、例えば反射光の一部の軌跡13のような軌跡をたどって看者11に到達する。このようにして看者11は、反射材5の鏡6に投影された小型植物7の鏡像を視認することにより、看者11より上方に位置する小型植物7を、水平方向のみならず通常の壁面緑化のように小型植物7が鉛直方向に配置されている場合と同様にも認識することができる。
本発明の壁面緑化構造体の他の態様においては、図3に示すようにコケ類(コケパネル16)及び草花類(草花パネル17)を壁面緑化構造体においてそれぞれ別異の壁面緑化構造体ユニットに育成させてもよい。本態様においては、鏡6として凹面鏡を採用した。
給水管15から配設されたドリップチューブ20により、各コケパネル16及び草花パネル17に水分が供給される。
また、採光窓14に光ファイバー18を連結し、光ファイバー照明19により壁面緑化構造体ユニットの奥深部にも十分な光が与えられる。
本発明の壁面緑化構造体のさらに他の態様として、壁面緑化構造体ユニットが2層積層され、最上部にも小型植物としてスナゴケを生長させたスナゴケシート21を載置した態様を図4〜6に示す。
本態様においては、鏡6として凹面鏡を採用した。凹面鏡を用いることによって、より広範囲のスナゴケシート21を視認することが可能になる。
本態様においてもドリップチューブ20により適切な潅水が可能であり、また、光ファイバー照明19により、適切な照度が与えられる。
小型植物として草花類22を適用してもよい(図7及び8)。
本発明によれば、壁面緑化において、植物に水分を十分かつ均一に与えることができる。したがって、本発明は壁面緑化産業およびその関連産業の発展に寄与するところ大である。
1・・・壁面緑化構造体
2・・・壁面緑化構造体ユニット
3・・・平面部
4・・・斜面部
5・・・反射材
6・・・鏡
7・・・小型植物
8・・・植生基盤
9・・・潅水チューブ
10・・・セパレーター
11・・・看者
12・・・鉛直部材
13・・・反射光の一部の軌跡
14・・・採光窓
15・・・給水管
16・・・コケパネル
17・・・草花パネル
18・・・光ファイバー
19・・・光ファイバー照明
20・・・ドリップチューブ
21・・・スナゴケシート
22・・・草花類

Claims (10)

  1. (a)小型植物が生長している植生基盤を含む平面部;及び
    (b)前記平面部に対向して設けられ、前記小型植物の鏡像を投影する反射材を含む斜面部
    を備えた壁面緑化構造体ユニットを2つ又は3つ以上積層して含む壁面緑化構造体。
  2. 小型植物がコケ類又は草花類である、請求項1に記載の壁面緑化構造体。
  3. 反射材が平面鏡又は凹面鏡を含む、請求項1又は2に記載の壁面緑化構造体。
  4. 平面部が排水のための勾配を有する、請求項1〜3のいずれかに記載の壁面緑化構造体。
  5. 平面部の上部に、潅水のためのチューブが設置された、請求項1〜4のいずれかに記載の壁面緑化構造体。
  6. 植生基盤に保水層及び排水層が設けられた、請求項1〜5のいずれかに記載の壁面緑化構造体。
  7. 反射材の水平面に対する設置角度が、上位に存在する壁面緑化構造体ユニットにおいてより小さい、請求項6に記載の壁面緑化構造体。
  8. 光ファイバーにより、植生基盤に光を誘導する構造を具備する、請求項1〜7のいずれかに記載の壁面緑化構造体。
  9. 鉛直方向に日射遮蔽のためのセパレーターが設置されている、請求項1〜8のいずれかに記載の壁面緑化構造体。
  10. (a)小型植物が生長している植生基盤を含む平面部;及び
    (b)前記植生基盤に対向して又は前記植生基盤の下に設けられた、反射材を含む斜面部
    を含む壁面緑化構造体ユニット。
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