JP6074924B2 - ゴルフクラブヘッド - Google Patents

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本発明は、中空ゴルフクラブヘッドに係り、詳しくはクラウン部及びサイド部の後部等を繊維強化樹脂製とした中空ゴルフクラブヘッド特にドライバーヘッドに関するものである。
ドライバーやフェアウェーウッドなどのウッド型ゴルフクラブヘッドとして、中空の金属製のものが広く用いられている。一般に、中空のウッド型のゴルフクラブヘッドは、ボールをヒットするためのフェース部と、ゴルフクラブヘッドの上面部を構成するクラウン部と、ゴルフクラブヘッドの底面部を構成するソール部と、ゴルフクラブヘッドのトウ側、バック側及びヒール側の側面部を構成するサイド部と、ホゼル部とを有している。このホゼル部にシャフトが挿入され、接着剤等によって固定される。なお、最近では、ユーティリティクラブと称されるゴルフクラブも多く市販されており、このユーティリティゴルフクラブの1種として、上記ウッド型ゴルフクラブヘッドに類似した(即ち、フェース部、ソール部、サイド部及びクラウン部並びにホゼル部を有した)中空ヘッドを有するゴルフクラブも各種市販されている。
この中空ゴルフクラブヘッドを構成する金属としては、アルミニウム合金、ステンレスやチタン合金が用いられているが、近年は特にチタン合金が広く用いられている。
中空ゴルフクラブヘッドの体積を大きくすることにより、スイートスポットを拡大することが可能となる。体積を大きくすることに伴うゴルフクラブヘッドの重量増加を防ぐために、ゴルフクラブヘッドの構成材として、上記金属よりもさらに比重が小さい繊維強化樹脂を採用することが考えられている。この場合、ボールをヒットするフェース面は、強度を確保するために金属製とする必要があるので、フェース部以外の部分を繊維強化樹脂製とすることになる。
特開2003−339920には、フェース部を金属製とし、その他を炭素繊維強化熱硬化性樹脂製とした複合型ゴルフクラブヘッドが記載されている。
この特許文献1のゴルフクラブヘッドの繊維強化樹脂製部分は、プリプレグシートを積層して成形したものとなっている。このようにプリプレグを積層する作業は手間がかかり、ゴルフクラブヘッドがコスト高となる。
特開2003−339920
本発明は、打球が上がり易い複合型ゴルフクラブヘッドを提供することを目的とする。
本発明の一態様は、フェース部以外の主要部を繊維強化熱硬化性樹脂製とした中空ゴルフクラブヘッドにおいて、繊維強化樹脂製部分の製造が容易なゴルフクラブヘッドを提供することを目的とする。
本発明のゴルフクラブヘッドは、フェース部、ソール部、サイド部、クラウン部及びホゼル部を有する中空のゴルフクラブヘッドであって、クラウン部及びサイド部の少なくとも後部が繊維強化樹脂製であるゴルフクラブヘッドにおいて、重心高さが24mm以下であり、前記フェース部に金属製のフェースプレートが設けられ、前記フェース部は、繊維強化樹脂製のフェースフレーム部を有し、該フェースフレーム部は、前記フェースプレートを取り囲む枠状であり、該フェースフレーム部の内側に開口が設けられていることを特徴とするものである。
本発明のゴルフクラブヘッドは、重心深さが36mm以上であることが好ましい。
本発明のゴルフクラブヘッドは、重心距離が35〜46mmであることが好ましい。
本発明のゴルフクラブヘッドは、重心アングルが24〜33°であることが好ましい。
本発明の一態様のゴルフクラブヘッドは、前記フェース部に金属製のフェースプレートが設けられており、該フェース部に後続する部分がBMC成形体よりなり、クラウン部の後部がプリプレグシートの積層成形品よりなる。
本発明の別の一態様のゴルフクラブヘッドは、フェース部、ソール部、サイド部、クラウン部及びホゼル部を有する中空のゴルフクラブヘッドであって、該クラウン部の主要部が繊維強化樹脂製であり、少なくともフェース部と、該フェース部に連なる、クラウン部の前縁部と、ソール部の少なくともトウ・ヒール方向の中央部とが金属製であるゴルフクラブヘッドにおいて、該繊維強化樹脂製部分がBMC成形体よりなるものである。
BMC成形体の繊維の平均長さは35〜80mmであることが好ましい。
本発明のゴルフクラブヘッドは重心高さが24mm以下と低重心であるため、ボールが上がり易い。即ち、ボールの打ち出し角が大きくなる。
重心深さを36mm以上とすることにより、ゴルフクラブヘッドのスイートエリアが大きくなる。
重心距離を35〜46mmと大きくすることにより、スイング中にフェース面が開いたり閉じたりする変化が抑制され、ボールの打ち出し方向が安定する。
重心アングルを24〜33°と大きくすることにより、インパクト時にフェースが閉じ易くなり、スライスしにくくなる。
本発明の一態様のゴルフクラブヘッドは、繊維強化樹脂製部分の主要部又は全部がBMC成形体よりなるため、製造が容易である。このゴルフクラブヘッドは、クラウン部の後部がプリプレグシートの積層成形品よりなるため、ボールヒット時にクラウン部が撓み易く、ボールの打ち出し角が高くなる。
BMC成形体の繊維の平均長さを35〜80mmとすることにより、BMC成形体の強度が高くなる。
実施の形態に係るゴルフクラブヘッドの平面図である。 実施の形態に係るゴルフクラブヘッドのヒール側の側面図である。 実施の形態に係るゴルフクラブヘッドの底面図である。 実施の形態に係るゴルフクラブヘッドのトウ側の側面図である。 実施の形態に係るゴルフクラブヘッドのヒール側の斜視図である。 実施の形態に係るゴルフクラブヘッドの分解斜視図である。 実施の形態に係るゴルフクラブヘッドのBMC部分の正面図である。 図1のVIII−VIII線拡大断面図である。 フェースプレートの背面側からの斜視図である。 重心高さ及び重心深さの説明図である。 重心アングルの説明図である。 重心距離の説明図である。 実施例及び比較例の結果を示すグラフである。 実施例及び比較例の結果を示すグラフである。 実施の形態に係るゴルフクラブヘッドの平面図である。 実施の形態に係るゴルフクラブヘッドのヒール側の側面図である。 実施の形態に係るゴルフクラブヘッドの底面図である。 実施の形態に係るゴルフクラブヘッドのトウ側の側面図である。 実施の形態に係るゴルフクラブヘッドのヒール側の斜視図である。 実施の形態に係るゴルフクラブヘッドの分解斜視図である。 実施の形態に係るゴルフクラブヘッドの金属製部分の斜視図である。 実施の形態に係るゴルフクラブヘッドのトウ側部分の分解斜視図である。 図20のXXIII−XXIII線断面図である。 図15のXXIV−XXIV線断面図である。 図24のXXV部分の拡大図である。 図24のXXVI−XXVI線断面図である。
以下、図1〜9を参照して実施の形態について説明する。
このゴルフクラブヘッド1は、図1〜4の通り、フェース部2、ソール部3、サイド部4、クラウン部5及びホゼル部6を有した中空ゴルフクラブヘッドであり、容積が400cc以上好ましくは400〜460ccのドライバーヘッドである。
フェース部2はボールをヒットする面であり、図示はしないが溝(スコアライン)が設けられている。フェース部2は、周縁部を除き、チタンなどの金属よりなるフェースプレート2Pによって構成されている。
ソール部3はゴルフクラブヘッドの底面部を構成し、サイド部4はトウ側及びヒール側並びにバック(後面)側の側面部を構成している。クラウン部5はゴルフクラブヘッドの上面部を構成している。ホゼル部6には、シャフトが差し込まれ、接着剤により該シャフトが固着される。
このゴルフクラブヘッド1のフェース部2に後続する部分は、BMC成形体よりなるBMC部分10と、炭素繊維等の補強繊維を含むプリプレグによって成形され、補強繊維が配向しているUD(Uni Direction)部分20で構成されている。
BMC部分10は、図6,7の通り、フェースフレーム部12と、BMCソール部13と、BMCサイド部(トウ)14と、BMCクラウン部15と、BMCサイド部(ヒール)16と、BMCサイド部(バック)17と、ホゼル部6とを有する。
フェースフレーム部12は、フェースプレート2Pを取り囲む枠状であり、該フェースフレーム部12の内側は開口12a(図7)となっている。フェースフレーム部12の内周縁12bの前面側には、内周縁部から若干離隔した位置に溝12cが設けられている。溝12cは、開口12aのほぼ全周にわたって設けられているが、ホゼル部6付近では設けられていない。
フェースプレート2Pの背面の周縁には、図9の通り、ホゼル部6の近傍を除いて凸条2fが設けられている。この凸条2fを溝12cに係合させながら、フェースプレート2Pの周縁部がフェースフレーム部12の縁部12bに接着により固着されている。
図8の通り、フェースプレート2Pは、その中央部が厚く、周縁部が薄い構成となっている。
クラウン部5の前縁部を構成するBMCクラウン部15は、BMCサイド部(トウ)14及びBMCサイド部(ヒール)16とに連なっている。BMCサイド部(トウ)14及びBMCサイド部(ヒール)16並びにBMCサイド部(バック)17はそれぞれBMCソール部13に連なっている。該BMCクラウン部15、BMCサイド部14,16及びBMCソール部13はフェースフレーム部12に連なっている。
BMCクラウン部15の後縁側は、前縁側15cよりも厚さが小さい薄肉部15aとなっている。該薄肉部15aの前縁は、BMCクラウン部15の上面から立ち下がる段差面となっている。
BMCソール部13の前部と後部にそれぞれ浅い凹部が形成されている。前側の凹部に純チタン又はチタン合金よりなるソールプレート31が接着により設けられている。このソールプレート31は、ソール部3が芝や練習マットなどと擦れたときの傷付きを防止するためのものである。後側の凹部には、タングステン、タングステン合金、ステンレスなどよりなるウェイト材32が接着により設けられている。ソールプレート31とウェイト材32とは若干離隔しており、両者の間にBMC部分10が介在している。
図6の通り、BMCサイド部(トウ)14、BMCサイド部(ヒール)16、BMCバック部17の上縁は、それぞれ肉薄部14a,16a,17aとなっており、各肉薄部14a,16a,17aの下辺部には外面から立ち下がる段差部が形成されている。
BMC部分10は、平均長さ35〜80mm特に40〜60mmの炭素繊維等の補強繊維を含有したBMCを金型を用いて成形した繊維強化合成樹脂よりなるものであり、その平均厚さは0.8〜3.0mm特に1.0〜1.5mmであることが好ましい。合成樹脂としてはエポキシなどが好適である。
UD部分20は、FRPクラウン部20kと、FRPサイド部(トウ)20tと、FRPサイド部(ヒール)20hと、FRPサイド部(バック)20bとを有している。このUD部分20は、炭素繊維の長繊維等の補強繊維を一方向に配向させたUDプリプレグシートを複数層積層し、金型によって加圧加熱して成形した積層成形品である。プリプレグシートを積層するに際しては、補強繊維が直交方向や斜め45°方向など交差方向に配向されるように積層する。
このUD部分20とBMC部分10とを係合させ、接着剤によって接着すると共に、フェースプレート2Pを接着し、その後、必要に応じ研磨や塗装などの仕上処理を施すことにより、ゴルフクラブヘッド1が構成される。なお、フェースプレート2Pは、予めBMC部分10に接着しておいてもよい。
UD部分20とBMC部分10とを係合させる場合、UD部分20の下縁内面をBMC部分10の肉薄部14a,15a,16a,17aに重ねる。UD部分20の周縁とBMC部分10の段差部との間に生じる隙間に接着剤やパテ(図示略)を充填する。
このゴルフクラブヘッド1においては、BMC部分10がBMC成形体よりなるため、形状が複雑であっても、その成形が容易である。また、BMCを成形する場合、マトリックス樹脂と補強繊維とが一体となって流動するので、金型の厚肉部分の成形用キャビティから薄肉部分の成形用キャビティへBMC材料が流れても材料分離せず、薄肉部と厚肉部とで補強繊維含有率に差異がなく、薄肉部の強度が保たれる。
この実施の形態では、クラウン部5の後部がUD部分20となっており、ボールヒット時に撓み易いので、ボールの打ち出し角が大きくなる。
このゴルフクラブヘッド1では、ホゼル部6及びその近傍もBMC製であり、金属部材はフェースプレート2Pとソールプレート31及びウェイト材32のみとなっている。ソール部のソールプレート31は、擦過傷を防ぐためのものであり、0.4〜1.2mm程度の薄いもので足りる。そのため、ゴルフクラブヘッドを軽量化することができる。また、ゴルフクラブヘッド重量に占めるウェイト材32の割合を多くし、重心深度を深くしたり、重心高さを低くしたりすることができる。
本発明では、重心高さHGが24mm以下、好ましくは18〜24mm、特に好ましくは19〜22mmである。重心高さHGは、図10の通り、ゴルフクラブヘッド1を基準水平面にソールした状態での該基準水平面から重心までの高さである。
重心高さを24mm以下と低くすることにより、ヒットしたボールが上がり易くなる。
本発明では、重心深さZGは、好ましくは36mm以上特に好ましくは38〜45mmである。このように重心深さを大きくすることにより、スイートエリアが大きくなり、打点がセンターから外れてもミスショットとなる可能性が低くなる。重心深さは、図10の通り、重心からフェース面に下ろした垂線の長さである。
本発明では、重心距離が好ましくは35〜46mm、特に好ましくは37〜44mmである。重心距離をこのように大きくすることにより、スイング途中でフェース面が開いたり閉じたりする動きが抑制され、ボールの打ち出し方向が安定する。重心距離は、図12の通り、シャフト軸心線から重心Gまでの距離である。
本発明では、重心アングルが好ましくは22〜33°特に好ましくは24〜31°である。このように重心アングルが大きいため、インパクト時にフェースが閉じ易く、これによりスライスが出にくいものとなる。
重心アングルは、図11の通り、シャフトを水平かつシャフト軸心回りに回動自在に支持し、ヘッドをシャフトから自重によって自由に垂下させた状態における、シャフト軸心線を含む鉛直面とフェース面との交差角度θである。
本発明では、ウェイト材32の位置、重量を変えることにより、重心高さ、重心深さ、重心距離及び重心アングルを種々変更することができる。
図1〜9の実施の形態では、重量の大きい金属部分はフェースプレート及びウェイト材のみであり、その他はすべて軽量な繊維強化合成樹脂製であるため、前述の通り、ヘッド重量全体に占めるウェイト材32の割合が大きいので、ウェイト材の位置を変えて重心高さ、重心深さ、重心距離、重心アングルを種々変えることができる。
以下、図15〜26を参照して別の実施の形態について説明する。
このゴルフクラブヘッド51は、図15〜18の通り、フェース部52、ソール部53、サイド部54、クラウン部55及びホゼル部56を有した中空ゴルフクラブヘッドである。
フェース部52はボールをヒットする面であり、図示はしないが溝(スコアライン)が設けられている。ソール部53はゴルフクラブヘッドの底面部を構成し、サイド部54はトウ側及びヒール側並びにバック(後面)側の側面部を構成している。クラウン部55はゴルフクラブヘッドの上面部を構成している。ホゼル部56には、シャフトが差し込まれ、接着剤により該シャフトが固着される。
このゴルフクラブヘッド51はチタン合金などよりなる金属製部分60と、BMC成形体よりなる繊維強化樹脂製部分70とからなる。
金属製部分60は、図20,21の通り、フェース部52と、金属ソール部63と、金属サイド部(トウ)64と、金属クラウン部65と、金属サイド部(ヒール)66と、ホゼル部56とを有する。
クラウン部55の前縁部を構成する金属クラウン部65は、金属サイド部(トウ)64及び金属サイド部(ヒール)66とに連なっている。金属サイド部(トウ)64及び金属サイド部(ヒール)66はそれぞれ金属ソール部63に連なっている。該金属クラウン部65、金属サイド部64,66及び金属ソール部63はフェース部52に連なっている。
金属クラウン部65の後縁側は、前縁側65cよりも厚さが小さい薄肉部65aとなっている。厚肉の前縁側65cと該薄肉部65aとの境界は、金属クラウン部65の上面から立ち下がる段差面65bとなっている。
金属ソール部63の前部は、ゴルフクラブヘッドのトウ側からヒール側にまで跨る全幅状となっている。この金属ソール部63は、該前部から後方に向って徐々に細幅となっている。金属ソール部63の後部は、ゴルフクラブヘッドのトウ・ヒール方向の中央部に配置されている。
21の通り、金属サイド部(トウ)64及び金属サイド部(ヒール)66には、それぞれ、後方に延出する2個の凸形部64a,64b及び66a,66bが設けられており、該金属サイド部64,66の後縁は前後に蛇行しながら延在している。凸形部64a,64b,66a,66bの先端は丸みをおびていてもよい。
金属製部分60は、一体に鋳造されている。なお、フェース部52を鍛造又はプレス成形により形成されたフェースプレートにより構成し、金属製部分60のその他の部分を鋳造により製造し、(この鋳造品は、フェース部が開口となっている。)この開口にフェースプレートを嵌合し、カシメ、溶接などにより固着しても良い。
フェース部52は、その中央部が厚く、周縁部が薄い構成となっている。
繊維強化樹脂製部分70は、このゴルフクラブヘッド51の外面のその他の部分を構成している。即ち、繊維強化樹脂製部分70は、クラウン部55の略全体と、サイド部54の後半部と、ソール部53の金属ソール部63以外の部分を構成する大きさを有している。
繊維強化樹脂製部分70は、平均長さ35〜80mm特に40〜60mmの炭素繊維等の補強繊維を含有したBMCを金型を用いて成形した繊維強化合成樹脂(FRP)よりなるものであり、その平均厚さは0.8〜3.0mm特に1.0〜1.5mmであることが好ましい。合成樹脂としてはエポキシなどが好適である。
繊維強化樹脂製部分70は、FRPクラウン部71と、FRPサイド部(トウ)72と、FRPサイド部(ヒール)73と、FRPサイド部(バック)74と、FRPソール部75とを有している。このFRPソール部75は、金属ソール部63の周縁に沿うように底面視形状が略U字状である。
FRPサイド部(トウ)72及びFRPサイド部(ヒール)73の前縁側は、薄肉部72a,73aとなっている。この薄肉部72a,73aと、それらよりも後方の厚肉部72c,73cとの境界部は、繊維強化樹脂製部分70の外面から立ち下がる段差面72b,73bとなっている。各段差面72b,73bは、前後に蛇行しながら延在している。段差面72b,73bの蛇行形状は、金属サイド部(トウ)64及び金属サイド部(ヒール)66の蛇行形状と合致している。
図20,23,24に明示の通り、FRPクラウン部71の前縁部には、前端面から凹設されたスリット状の溝71aが設けられている。
図20の通り、FRPサイド部(ヒール)73の後部には、凹部77が設けられ、ウェイト材80(図17,19,20)が接着されている。
FRPサイド部(トウ)72の後部には、浅い凹部78(図23,24)が設けられており、この凹部78に銘板81(図17)が接着剤、両面テープなどにより取り付けられている。凹部77,78の形状は、図23に示すように、金型を抜き易いように抜き方向が滑らかとなっていることが好ましい。
この繊維強化樹脂製部分70と金属製部分60とを係合させ、接着剤によって接着し、その後、必要に応じ研磨や塗装などの仕上処理を施すことにより、ゴルフクラブヘッド51が構成される。
繊維強化樹脂製部分70と金属製部分60とを係合させる場合、金属クラウン部65の薄肉部65aの上下両面に接着剤を塗布し、繊維強化樹脂製部分70の溝71aに差し込み、上片71b及び下片71cを薄肉部65aに接着させる。FRPクラウン部71の溝71aよりも上側の上片71bの先端と金属クラウン部65の段差面65bとの間に生じる隙間を接着剤又はパテ70t(図25)で埋めてある。この接着剤又はパテ70tは金属クラウン部65及びFRPクラウン部71の上面よりも凹んでいるが、面一状とされてもよい。
FRPサイド部72,73にあっては、それらの薄肉部72a,73aを金属サイド部64,66の内面に重ね合わせて接着する。この際、図26の通り、段差面72b,73bと金属サイド部64,66の後縁との間に生じる隙間を接着剤又はパテ70tで埋める。
FRPソール部75は、金属ソール部63の周縁部の上面に重ね合わせて接着する。
このゴルフクラブヘッド51においては、繊維強化樹脂製部分70がBMC成形体よりなるため、繊維強化樹脂製部分70の成形が容易である。また、BMCを成形する場合、マトリックス樹脂と補強繊維とが一体となって流動するので、金型の厚肉部成形用キャビティから薄肉部成形用キャビティへBMC材料が流れても材料分離せず、薄肉部と厚肉部とで補強繊維含有率に差異がなく、薄肉部の強度が保たれる。
この実施の形態では、繊維強化樹脂製部分70のFRPクラウン部71の前縁の溝71aに金属クラウン部65の薄肉部65aが差し込まれているので、金属クラウン部65とFRPクラウン部71との結合が強固である。ボールヒット時にクラウン部が上方へ膨出するように撓んでも、下片71cが薄肉部65aの下面側に重なっているので、金属クラウン部65とFRPクラウン部71との結合強度の低下が防止される。
また、この実施の形態では、図25のように、ソール側の繊維強化樹脂製部分70と金属製部分60との継目部分にあっては、繊維強化樹脂製部分70の端縁が金属製部分60よりも若干ヘッド内部側に退いている。そのため、該継目部分が他部材や地面などと擦れたときに繊維強化樹脂製部分70の端縁に剥離力が作用せず、ゴルフクラブヘッド51の耐久性が良好となる。
なお、繊維強化樹脂製部分70を、クラウン部とソール部とを別個に製造し、接着剤で接着して構成してもよい。この接着強度を高めるために、図23のように、両者の突き合わせ面の肉厚を少し厚くすることが好ましい。
[実施例1]
図1〜9に示すゴルフクラブヘッド1において、ウェイト材32を面積630mm、厚さ55mm、重量60gのタングステン・ニッケル合金製プレートにて構成した。ウェイト材32の面中心位置をソール中心線(トウ・ヒール方向の中央を通り、かつフェース部リーディングエッジと垂直方向の線)上に位置させ、かつウェイト材32の該面中心位置のフェース面(リーディングエッジ)からの距離を58mmとした。
フェースプレートは面積3500mm、重量40gのチタン合金(Ti−6Al−4V合金)製とした。ヘッド体積は460ccである。
ソールプレート31は面積1700mm、重量7gの純チタン製とした。このゴルフクラブヘッドの重心高さHGR、重心深さZG、重心距離及び重心深さを測定した。結果を表1及び図13,14に示す。
[実施例2〜5]
ウェイト材の重量及び位置を表1の通りとしたこと以外は実施例1と同一のゴルフクラブヘッドを製造した。各ゴルフクラブヘッドの重心高さHGR、重心深さZG、重心距離及び重心深さを測定した。結果を表1及び図13,14に示す。
[比較例1〜5]
5種類の市販のドライバーヘッド(体積はいずれも460cc)について重心高さHGR、重心深さZG、重心距離及び重心深さを測定した。結果を表1及び図13,14に示す。
なお、比較例1はA社製であり、前半部(フェース部及びホゼル部)はチタン合金製、後半部はFRP製である。比較例2〜5はいずれもB社製の、全体としてチタン合金製のものである。比較例3,5のウェイト材の面中心位置は、ソール中心線よりもヒール側に位置する。表中の「−」は未測定を示す。
表1及び図13の通り、本発明のゴルフクラブヘッドはいずれも重心高さが低い。また、図14の通り、本発明のゴルフクラブヘッドの多くは比較例1〜5のものに比べて重心アングルが大きい。また、図13,14の通り、重心深さ及び重心距離も大き目である。
Figure 0006074924
1,51 ゴルフクラブヘッド
2,52 フェース部
2P フェースプレート
2f 凸条
3,53 ソール部
4,54 サイド部
5,55 クラウン部
6,56 ホゼル部
10 BMC部分
12 フェースフレーム部
13 BMCソール部
14,16,17 BMCサイド部
15 BMCクラウン部
14a,15a,16a,17a 薄肉部
20 UD部分
31 ソールプレート
32 ウェイト材
60 金属製部分
63 金属ソール部
64,66 金属サイド部
65 金属クラウン部
65a 薄肉部
70 繊維強化樹脂製部分
71 FPRクラウン部
71a 溝
72,73,74 FPRサイド部
75 FPRソール部
77 開口
78 凹部
80 ウェイト材

Claims (10)

  1. フェース部、ソール部、サイド部、クラウン部及びホゼル部を有する中空のゴルフクラブヘッドであって、
    クラウン部及びサイド部の少なくとも後部が繊維強化樹脂製であるゴルフクラブヘッドにおいて、重心高さが24mm以下であり
    前記フェース部に金属製のフェースプレートが設けられ、
    前記フェース部は、繊維強化樹脂製のフェースフレーム部を有し、該フェースフレーム部は、前記フェースプレートを取り囲む枠状であり、該フェースフレーム部の内側に開口が設けられていることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
  2. 請求項1において、重心深さが36mm以上であり、
    重心距離が35〜46mmであり、
    重心アングルが24〜33°であることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
  3. 請求項1又は2において、前記フェース部に後続する部分がBMC成形体よりなり、クラウン部の後部がプリプレグシートの積層成形品よりなることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
  4. 請求項1又は2において、
    該繊維強化樹脂製部分の全体がBMC成形体よりなることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
  5. 請求項又はにおいて、前記BMC成形体の繊維の平均長さが35〜80mmであることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
  6. 請求項1又は2において、
    前記後部は、繊維強化樹脂製ソール部を有し、
    該繊維強化樹脂製ソール部に凹部が形成され、
    該凹部にソールプレートが設けられていることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
  7. 請求項6において、前記繊維強化樹脂製ソール部において、前記凹部の後側に後側凹部が形成され、
    該後側凹部にウエイト材が設けられていることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
  8. 請求項1又は2において、
    前記ホゼル部が繊維強化樹脂製であり、
    該ホゼル部にシャフトが差し込まれることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
  9. 請求項1又は2において、前記後部に、前記クラウン部の前縁部を構成する繊維強化樹脂製クラウン部が設けられ、
    該繊維強化樹脂製クラウン部の後縁側は、繊維強化樹脂製クラウン部の前縁側よりも厚さが小さい薄肉部となっており、
    該薄肉部にプリプレグシートの積層成形品が設けられていることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
  10. 請求項9において、前記積層成形品は、積層成形品クラウン部と積層成形品サイド部とを有していることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
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