JP6074084B1 - 地震用ブレーカー遮断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】錘タイプの地震用ブレーカー遮断装置において、錘の重量が軽く錘の落下高さが低くても、ブレーカーのレバーを適切に押し下げることができる。【解決手段】ブレーカー1に取り付けられる基盤9と、基盤9に上下方向にスライド自在に装着されたスライダー10と、スライダー10を下方に付勢して下降位置まで下げるスライダー用バネ11と、スライダー用バネ11の付勢力に抗して引き上げられたスライダー10を上昇位置に保持するストッパ機構12と、ストッパ機構12の保持を解放するリリース機構13とを備え、リリース機構13は、下方に回動されることでストッパ機構12の保持を解除する解除レバー14と、解除レバー14を下方に回動させるため解除レバー14に紐体3を介して接続された錘4と、錘4を無震時に保持すると共に地震時に落下させる錘吸着用磁石17とを有する。【選択図】図6

Description

本発明は、地震時にブレーカーのレバーを押し下げて電流を遮断する地震用ブレーカー遮断装置に関する。
地震用ブレーカー遮断装置は、地震時に揺れが所定以上となったとき、ブレーカーにて電流を遮断するものである。これにより、地震時に、そのブレーカーが取り付けられた家屋で使用している電気製品(電気ストーブ、ドライヤー等)への給電が遮断されるので、地震の揺れによって例えば電気ストーブ等が転倒していたとしても、地震後の停電復旧に伴う再送電時における電力火災を防止できる。
この種の地震用ブレーカー遮断装置として、地震時の揺れを感知するセンサと、センサが所定以上の揺れを感知したときブレーカー内部の回路を電気的に遮断するスイッチング回路を有する回路タイプが知られている(特許文献1参照)。しかし、回路タイプの地震用ブレーカー遮断装置は、センサやスイッチング回路を用いているため装置自体が高価となり、且つ、既設のブレーカーに後付けするには、ブレーカーの内部回路にスイッチング回路を組み込む必要があるため専門家(電気工事士)が施工しなければならず、設置コストも嵩む。このため、一般家庭に十分に普及しているとはいえない。
また、回路タイプとは別の地震用ブレーカー遮断装置として、図1に示すように、ブレーカー1のレバー2の先端に紐3を介して錘4を繋ぎ、錘4を載置台5に乗せ、地震時に揺れが所定以上となると錘4が載置台5から落下し、落下した錘4によってレバー2が引き下げられ、電流が遮断される錘タイプが知られている(特許文献2、3参照)。この錘タイプの地震用ブレーカー遮断装置は、回路タイプと比べると構造が簡単であるため安価であり、且つ、ブレーカー1の内部回路自体は改変しないので、専門家でなくても既設のブレーカー1に後付けでき、設置コストが掛からないというメリットがある。
特開平9−308088号公報 特開2006−164649号公報 特開平9−245604号公報
ところで、図1に示す錘タイプにおいては、錘4がブレーカー1のレバー2を引き下げる力は、錘4の重量M、錘4の落下高さ(紐3の長さ)Hに相関する。よって、上向姿勢のレバー2を下向姿勢に確実に引き下げるためには、錘4の重量M、紐3の長さHを或る程度大きくし、重量Mの錘4が高さHだけ落下して紐3が張られたときレバー2に加わる下向きの力が、レバー2を上向姿勢に留めようとする抗力を上回る必要がある。
しかし乍ら、錘4の重量M、紐3の長さHを十分に大きくすることができない場合が考えられる。例えば、家庭用のブレーカー2等は、一般に、ケース6内に収容されており、ケース6の前扉7を開いてブレーカー1のレバー2を操作するようになっている。このため、前扉7を閉じた状態では、地震時に載置台5から落下した錘4がケース6の底板8に載ってしまうことがあり、この場合、紐3が張られた状態にならず、レバー2に引き下げ力が加わらない。
紐3の長さをレバー2から底板8までの高さよりも短くすれば、紐3が張られるものの、錘4の落下高さが低くなるので、レバー2に加わる下向きの力が小さくなり、レバー2を引き下げられない。錘4を重くすれは、錘4の落下高さが低くても、レバー2に加わる下向きの力が大きくなるが、錘4の体積が大きくならざるを得ず、載置台5に載せられた錘4が前扉7の内面と干渉して、落下が妨げられる可能性がある。
従って、錘タイプの地震用ブレーカー遮断装置を既存のブレーカー1に後付けする場合、ケース6の前扉7を開けた状態とするか前扉7を取り外す或いはケース6自体を取り外してブレーカー1を露出させる必要があり、見た目(外観)が悪化してしまう。これは、一般家庭の個人宅において、後付けを見送る原因の一つとなる。
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、錘タイプの地震用ブレーカー遮断装置において、錘の重量が軽く錘の落下高さが低くても、ブレーカーのレバーを適切に押し下げることができる地震用ブレーカー遮断装置を提供することにある。
上記目的を達成するために創案された本発明は、地震時にブレーカーのレバーを押し下げて電流を遮断する地震用ブレーカー遮断装置であって、ブレーカーに取り付けられる基盤と、基盤に上下方向にスライド自在に装着され、上昇位置にてレバーが上向姿勢となることを許容し、下降位置にてレバーを下向姿勢に押し下げるスライダーと、スライダーを下方に付勢して下降位置まで下げるスライダー用バネと、スライダー用バネの付勢力に抗して引き上げられたスライダーを上昇位置に保持するストッパ機構と、ストッパ機構によるスライダーの上昇位置での保持を解放するリリース機構とを備え、リリース機構は、上下方向に回動自在であり下方に回動されたときストッパ機構によるスライダーの上昇位置での保持を解除する解除レバーと、解除レバーを下方に回動させるため解除レバーに紐体を介して接続された錘と、錘を無震時に保持すると共に地震時に落下させる錘吸着用磁石または錘載置用台とを有する、ことを特徴とする地震用ブレーカー遮断装置である。
本発明に係る地震用ブレーカー遮断装置においては、ストッパ機構は、下端が基盤に回動自在に支持された略鉛直姿勢のストッパ柱と、スライダーに設けられ、スライダーをスライダー用バネに抗して上昇位置に押し上げたとき、ストッパ柱の上端に当接し、スライダー用バネによってスライダーに加わる下向きの力を支持する支持ピンとを備えていてもよい。
本発明に係る地震用ブレーカー遮断装置においては、リリース機構は、地震時に錘が落下して解除レバーが下方に回動されたとき、ストッパ柱を押圧すべく解除レバーに設けられた突起部を有し、突起部は、ストッパ柱を押圧することで、ストッパ柱を略鉛直姿勢から回動させてストッパ柱の上端を支持ピンから外すものであってもよい。
本発明に係る地震用ブレーカー遮断装置においては、スライダーに、下向姿勢となったブレーカーのレバーを上向姿勢に押し上げるための押圧部材を、上下移動可能に設けてもよい。
本発明に係る地震用ブレーカー遮断装置によれば、次のような効果を発揮できる。
(1)地震時に錘が落下すると、錘に紐体を介して接続された解除レバーが下方に回動され、ストッパ機構により上昇位置に保持されていたスライダーが解放され、解放されたスライダーがスライダー用バネの力によって下降位置に下げられ、下降するスライダーによってブレーカーのレバーが押し下げられる。この結果、電流が遮断される。
(2)ブレーカーのレバーは、図1に示す従来タイプのように錘の重量によって押し下げられるのではなく、スライダー用バネの力によって押し下げられる。すなわち、錘の重量および錘の落下高さ(紐の長さ)に応じたポテンシャルエネルギーは、ブレーカーのレバーを押し下げるために用いられることはなく、解除レバーを下方に回動させることのみに用いられる。
(3)このように、錘の落下により生じる衝撃力をトリガーとして利用してストッパ機構を解放し、ブレーカーのレバーの押し下げるための力を専らスライダー用バネに担わせているので、錘の重量が軽く錘の落下高さが低く(紐の長さが短く)ても、ブレーカーのレバーを適切に押し下げることができる。
従来例を示す地震用ブレーカー遮断装置の説明図である。 本発明の一実施形態に係る地震用ブレーカー遮断装置の斜視図であり、スライダーが上昇位置とされた状態を示す。 上記実施形態に係る地震用ブレーカー遮断装置の斜視図であり、スライダーが下降位置となった状態を示す。 上記地震用ブレーカー遮断装置の正面図であり、スライダーが上昇位置に保持された状態を示す。 上記地震用ブレーカー遮断装置の正面図であり、上記保持が解放されてスライダーが下降位置となった状態を示す。 上記地震用ブレーカー遮断装置の左側面図であり、スライダーが上昇位置に保持された状態を示す。 上記地震用ブレーカー遮断装置の左側面図であり、上記保持が解放されてスライダーが下降位置となった状態を示す。 上記地震用ブレーカー遮断装置の左側面図であり、スライダーが上昇位置に保持された状態において、レバーを押し上げるための押圧部材を示す。 本発明の変形例を示す地震用ブレーカー遮断装置の左側面図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(地震用ブレーカー遮断装置Xの概要)
図2、図3に示すように、本発明の一実施形態に係る地震用ブレーカー遮断装置Xは、地震時にブレーカー1のレバー2を押し下げて電流を遮断するものであって、ブレーカー1に取り付けられる基盤9と、基盤9に上下方向にスライド自在に装着され、上昇位置にてレバー2が上向姿勢となることを許容し、下降位置にてレバー2を下向姿勢に押し下げるスライダー10と、スライダー10を下方に付勢して下位置まで下げるスライダー用バネ11とを備えている。
地震用ブレーカー遮断装置Xは、図4、図6に示すように、スライダー用バネ11の付勢力に抗して引き上げられたスライダー10を上昇位置に保持するストッパ機構12を備えており、また、図5、図7に示すように、ストッパ機構12によるスライダー10の上昇位置での保持を解放するリリース機構13を備えている。
リリース機構13は、図6、図7に示すように、上下方向に回動自在であり下方に回動されたときストッパ機構12によるスライダー10の上昇位置での保持を解除する解除レバー14と、解除レバー14を下方に回動させるため解除レバー14に紐体3を介して接続された錘4と、錘4を無震時に保持すると共に地震時に落下させる錘吸着用磁石17とを有する。
なお、作図の都合上、図2および図3においては、ストッパ機構12およびリリース機構13を省略し、図4および図5においては、紐体3、錘4、錘吸着用磁石17を省略している。以下、本実施形態に係る地震用ブレーカー遮断装置Xの各構成要素について説明する。
(基盤9)
図2、図6に示すように、基盤9は、ブレーカ1ーのレバー取付面に対向する板状の本体18と、本体19の上部に設けられた上フランジ19と、本体18の下部に設けられた下フランジ20と、下フランジ20にネジ送り機構21を介して昇降自在に設けられた押圧部材22とを有し、上フランジ19と押圧部材22とによってブレーカー1を上下から挟むことでブレーカー1に装着される。図2に示すように、本体18は、ブレーカー1のレバー2が挿通される開口23を有する。開口23は、レバー2が上向姿勢(通電オン)から下向姿勢(通電オフ)となることを許容する大きさに形成されている。
(スライダー10)
図2、図3に示すように、基盤9には、スライダー10が上下方向にスライド自在に装着されている。スライダー10は、側方から見てクランク状に形成された本体24と、本体24に取り付けられた矩形板状のスライド板25とから構成されている。本体24のクランク状の部分には、ブレーカー1のレバー2を収容する凹部26が形成されており、凹部26の天井面が、レバー2を押し下げる押下面となる。スライド板25は、基盤9に上下方向に沿って形成されたガイド溝27にスライド自在に装着されており、基盤9に設けた第1ブロック28、第2ブロック29によってガイド溝27から外れないように押さえられている。ガイド溝27の中央部分は、レバー2が挿通される開口23となる。
(スライダー用バネ11)
図2、図3に示すように、スライダー10と基盤9との間には、スライダー10を下方に付勢するスライダー用バネ11が設けられている。スライダー用バネ11は、上端がスライダー10に設けられたピン30に係止され、下端が基盤9の第2ブロック29に設けられたピン31に係止されており、スライダー10を下方に引き寄せる縮みバネである。スライダー用バネ11の力は、上向姿勢のレバー2(ブレーカーレバー)を下向姿勢に押し下げ得る力に設定されている。スライダー用バネ11によって下方に引かれたスライダー10の位置は、スライダー10の上端に設けた位置決め部材32によって、下降位置に規制される。
位置決め部材32は、スライダー10の頂部に取り付けられたネジ33と、ネジ33に挿通された上板34および下板35と、上板34と下板35との間に介在されたコイルバネ36とを有し、スライダー10が図2に示す上昇位置からスライダー用バネ11に引かれて図3に示すように下がる際、下板35が基盤9の第1ブロック28の頂面(または基盤9の上端面)に当接することで、スライダー10を下降位置に規制する。このとき、下板35が第1ブロックの頂面に衝突することなるが、その衝撃はコイルバネ36が縮むことで吸収される。すなわち、位置決め部材32は、ショックアブソーバーとしても機能する。
(ストッパ機構12)
図4、図6に示すように、ストッパ機構12は、スライダー用バネ11の付勢力に抗して引き上げられたスライダー10を、上昇位置に保持するものである。ストッパ機構12は、下端が基盤9に回動自在に支持された略鉛直姿勢(例えば水平面に対して80度〜90度)のストッパ柱37と、スライダー10に設けられ、スライダー10をスライダー用バネ11に抗して上昇位置に押し上げたとき、ストッパ柱37の上端に当接し、スライダー用バネ11によってスライダー10に加わる下向きの力を支持する支持ピン38とを備えている。
図4、図6に示すように、ストッパ柱37は、上下方向に細長い板材からなり、ストッパ柱37の下端は、基盤9に設けられた第3ブロック39の側面に、ピン40を介して回動自在に支持されている。図6に示すように、ピン40には、ストッパ柱37を基盤9側に倒すように付勢する弦巻バネ(捩りコイルバネ、トーションバネ)41が装着されており、基盤9には、弦巻バネ41で付勢されるストッパ柱37の角度を規制するネジ式ストッパ42が設けられている。
図6に示すように、ネジ式ストッパ42は、弦巻バネ40で基盤9側に付勢されたストッパ柱37が、略鉛直姿勢(鉛直に対して僅かに基盤9と反対側に倒れた姿勢)となるように、基盤9からの高さが調節されている。ストッパ柱37は、ネジ式ストッパ42によって、鉛直から例えば1度〜10度傾いた姿勢とされる。こうして、略鉛直姿勢とされたストッパ柱37の上端は、支持ピン38に僅かに引っ掛かった状態となる。
図6、図7に示すように、リリース機構13は、ストッパ機構12によるスライダー10の上昇位置での保持を解放するものである。リリース機構13は、上下方向に回動自在であり下方に回動されたときストッパ機構12によるスライダー10の上昇位置での保持を解除する解除レバー14と、解除レバー14を下方に回動させるため解除レバー14に紐体3を介して接続された錘4と、錘4を無震時に保持すると共に地震時に落下させる錘吸着用磁石17とを備えている。
解除レバー14は、図4、図5に示すように、基盤9に設けられた第4ブロック43の側面にピン44を介して上下方向に回動自在に支持されている。ピン44には、解除レバー43を、図6において、ピン44を中心に反時計回り(上向き)に付勢する弦巻バネ45が装着されている。弦巻バネ45によってピン44を中心に反時計回りに付勢された解除レバー14は、図6における左端が第3ブロック39の頂面に当接することで、水平姿勢に規制される。
図5、図6に示すように、解除レバー14は、L字状金具から構成されており、解除レバー14の基盤9側の端部には、ストッパ柱37の裏面に向けて延出された突起部46が設けられている。突起部46は、ストッパ柱37の裏面を手前方向に押圧することでストッパ柱37を略鉛直姿勢から回動させ、ストッパ柱37の上端を支持ピン38から外すものである。なお、突起部46がストッパ柱37を押圧する位置は、梃子のレバー比を考慮すると、ストッパ柱37の上下方向中央位置よりも上側部分が好ましい。
(錘4)
図6、図7に示すように、解除レバー14の先端には、解除レバー14を下方に回動させるための錘4が、紐体3を介して接続されている。錘4は、円柱体からなり、その頂面に球状の磁石(錘吸着用磁石)17が装着されている。磁石17は、解除レバー(鉄製)14の先端に吸着され、地震時の揺れによって解除レバー14から切り離される。この構成においては、磁石17の重量が、解除レバー14を下方に回動させる錘4としても機能する。
錘吸着用磁石17の磁力および錘4の重量は、無震時に錘4を解除レバー14に吸着保持すると共に、地震時に解除レバー14が所定震度(例えば震度5)以上で揺れたとき、錘4が解除レバー14から落下するように設定されている。また、錘4が落下したとき、錘4の重量および落下高さ(紐体3の長さ)によって定まる、解除レバー14の下方への回動力(トルク)は、図6に示す略鉛直姿勢のストッパ柱37をピン40廻りに回動させて、図7に示すようにストッパ柱37の上端を支持ピン38からずらし得る大きさに設定されている。
なお、錘4および錘吸着用磁石17は、上述の構成に限られず、解除レバー14の先端に下面(吸着面)がフラットな磁石(錘吸着用磁石)を取り付け、その下面に鉄製の錘を吸着させてもよい。この場合、錘には、鉄球の他、円柱体の頂面に鉄球または半鉄球を装着たものが用いられる。また、錘吸着用磁石の取付位置は、解除レバー14の先端に限られず、スライダー10や基盤9でもよく、図1に示すケース6の内面や内部でもよい。すなわち、地震時に、錘吸着用磁石17から錘4が落下したとき、錘4がケース6等と干渉することなく紐体3が張った状態となり、解除レバー14を下方に回動させることができる高さ(紐体3の長さ)が確保できればよい。
(押圧部材47)
図2、図8に示すように、スライダー10には、下向姿勢となったブレーカーレバー2を上向姿勢に押し上げるための押圧部材47が、上下移動可能に設けられている。押圧部材47は、後述するように、地震後に下向姿勢となったブレーカーレバー2を上向姿勢にリセットするとき、或いは、地震とは無関係に過電流によって下向姿勢となったブレーカーレバー2を上向姿勢にリセットするときに用いられる。
図8に示すように、押圧部材47は、スライダー10の底面48と凹部26とを連通して形成された貫通孔49と、貫通孔49に挿抜自在に差し込まれたロッド50と、ロッド50の上端に設けられ実質的にブレーカーレバー2を押し上げる押上部51と、ロッド50の下端に設L字状に設けられたハンドル52とを備えている。また、図2に示すように、スライダ10には、貫通孔49の下部を前方に解放するU溝53が形成されている。
かかる押圧部材47によれば、図6に示すように、スライダー10がストッパ機構12により上昇位置に保持された状態において、図8に示すように、ブレーカーレバー2が下向姿勢(通電オフ)となっている場合、ハンドル52をU溝53に沿って上昇させる。これにより、ロッド49を介して押上部51が上昇し、下向姿勢となったブレーカーレバー2が上向姿勢(通電オン)に押し上げられる。
(作用・効果)
上述した地震用ブレーカー遮断装置Xは、図2に示すように、基盤9がブレーカー1に装着され、図4に示すように、スライダー10が上昇位置に押し上げられた状態でストッパ機構12で保持され、図6に示すように、錘4が錘吸着用磁石17によって解除レバー14の先端に吸着保持される。この状態で、地震が発生し、解除レバー14が所定震度(例えば震度5)以上で揺れたとき、錘4が解除レバー14から落下する。
すると、図7に示すように、錘4に紐体3を介して接続された解除レバー14が下方に回動され、解除レバー14の突起部46に押されてストッパ柱37が回動し、ストッパ柱37の上端が支持ピン38から外れ、上昇位置に保持されていたスライダー10が解放される。解放されたスライダー10は、スライダー用バネの力11によって図2の上昇位置から図3の下降位置まで下降され、下降するスライダー10によってブレーカーレバー2が押し下げられ、電流が遮断される。
ブレーカーレバー2は、図1に示す従来タイプのように錘4の重量Mによって押し下げられるのではなく、スライダー用バネ11の力によって押し下げられる。すなわち、錘4の重量Mおよび錘4の落下高さ(紐体3の長さ)に応じたポテンシャルエネルギーは、ブレーカーレバー2を押し下げるために用いられることはなく、解除レバー14を下方に回動させることのみに用いられる。
ここで、解除レバー14を下方に回動させるための力(トルク)は、略鉛直姿勢のストッパ柱37の中程を押してストッパ柱37の上端を支持ピン38からずらす大きさで足りるため、上向姿勢のブレーカーレバー2を下向姿勢に押し下げるための力(トルク)よりも遙かに小さい。よって、錘4の重量Mが軽く錘4の落下高さが低く(紐体3の長さが短く)ても、解除レバー14を適切に押し下げることができる。
このように、錘4の落下により生じる衝撃力をトリガーとしてのみ利用してストッパ機構13を解放し、ブレーカーレバー2の押し下げを専らスライダー用バネ11の力に担わせているので、錘4の重量Mが軽く錘4の落下高さが低く(紐体3の長さが短く)ても、ブレーカーレバー2を適切に押し下げることが可能となる。
よって、家庭用のブレーカー1等において、図1に示すように、ブレーカー1がケース6に収容されており、落下した錘4がケース6の底板8に載ってしまって錘4の落下高さが十分に確保できない場合であっても、ブレーカーレバー2を適切に押し下げることができ、また、ケース6の前扉7を閉じた状態でも、ブレーカーレバー2を適切に押し下げることができる。
すなわち、この地震用ブレーカー遮断装置Xを既存のブレーカーに1後付けする場合、図1に示す従来の錘タイプのように、ケース6の前扉7を開状態としたり、前扉7を取り外したり、ケース6自体を取り外す必要はなく、前扉7を閉じた状態でも適切な作動を確保できる。よって、外観が悪化することはなく、後付けの阻害要因が無くなる。
また、この地震用ブレーカー遮断装置Xは、図2に示すように、基盤9がブレーカー1のレバー取付面を覆う形状およびサイズであり、スライダー用バネ11が基盤9の縁からはみ出ないように配設されており、ブレーカー1のレバー取付面に重なるように装着される。よって、本装置Xをブレーカー1に装着するために必要なスペースは、ブレーカー1のレバー取付面に垂直な方向のみであり、ブレーカー1の上方、下方、左方、右方に、装着スペースは不要である。
(地震後のリセット)
地震後には、図7に示すように下降位置となったスライダー10を図6に示す上昇位置に戻し、且つ、下向姿勢となったブレーカーレバー2を通電オンとなる上向姿勢に戻す必要がある。
かかる地震後のリセットを行うためには、先ず、スライダー10の下端を上方へ押して、スライダー10を上昇位置を僅かに超える位置まで押し上げた後、上方への押圧力を抜く。すると、図6に示すように、ストッパ柱37が、弦巻バネ41で基盤9側に回動されネジ式ストッパ42に押し付けられて略鉛直姿勢となり、そのストッパ柱37の上端に、スライダー10の支持ピン38がスライダー用バネ11の力で押し付けられ、スライダー10が上昇位置にセットされる。
その後、図8に示す押圧部材47のハンドル52をU溝53(図2参照)に沿って押し上げる。すると、ロッド50を介して押上部51が上昇し、押上部51によって下向姿勢となったブレーカーレバー2が上向姿勢に押し上げられ、通電がオンとなる。最後に、ハンドル52をU溝53に沿って押し下げ、押上部51とブレーカーレバー2との間に、過電流時にレバー2が下方姿勢に回動することを許容するスペースを確保しておく。
こうして、地震によって下降位置となったスライダー10を図6に示す上昇位置に戻し、且つ、ブレーカーレバー2を通電オンとなる上向姿勢に戻し、地震前の通常状態にリセットできる。かかるリセットは、地震用ブレーカー遮断装置Xをブレーカー1に取り付けたままの状態で行うことができ、地震用ブレーカー遮断装置Xをブレーカー1から取り外すという煩雑な作業は不要である。
(過電流時のリセット)
ところで、図2、図4、図6に示すように、スライダー10がストッパ機構12により上昇位置に保持された状態で、地震とは無関係に、ブレーカーレバー2が過電流によって下向姿勢(通電オフ)となる場合もある。
この場合も、既述の「地震後のリセット」で説明したように、図8に示す押圧部材47により、下向姿勢となったブレーカーレバー2を上向姿勢に押し上げて、通電オンの状態にリセットできる。すなわち、地震用ブレーカー遮断装置Xをブレーカー1から取り外すという煩雑な作業を行うことなく、過電流によって通電オフとなったブレーカーレバー2を通電オンにリセットできる。
(変形例)
図9に本発明の変形例を示す。この変形例に係るブレーカー遮断装置Yにおいては、上述した実施例における錘吸着用磁石17を錘載置用台54に代えた点のみが上記実施例と異なり、その他は上記実施例と同様の構成となっている。よって、変更点である錘載置用台54のみについて説明し、その他の構成についての説明は省略する。
図9に示すように、錘載置用台54は、解除レバー14の先端に取り付けられており、無震時に錘16を載せた状態に保持すると共に、地震時に台54の揺れが所定深度(例えば深度5)以上となったとき錘16を落下させる。錘載置用台54には、前文で述べた錘16の落下条件を満足するように形成された窪み部が形成されており、この窪み部に球状の錘16が嵌るようなっている。
錘載置用台54の取付位置は、解除レバー14の先端に限られず、スライダー10や基盤9でもよく、図1に示すケース6の内面や内部でもよい。すなわち、地震時に、錘載置用台54から錘4が落下したとき、錘4がケース6等と干渉することなく紐体3が張った状態となり、解除レバー14を下方に回動させることができる高さ(紐体3の長さ)が確保できればよい。
以上、添付図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した各実施形態に限定されないことは勿論であり、特許請求の範囲に記載された範疇における各種の変更例又は修正例についても、本発明の技術的範囲に属することは言うまでもない。例えば、スライダー10に、ブレーカーレバー2が常に露出するように窓を形成し、その窓を通じてブレーカーレバー2を回動操作できるようにすれば、押圧部材47(図8参照)を省略することができる。
本発明は、地震時にブレーカーのレバーを押し下げて電流を遮断する地震用ブレーカー遮断装置に利用できる。
1 ブレーカー
2 レバー(ブレーカーレバー)
3 紐体
4 錘
9 基盤
10 スライダー
11 スライダー用バネ
12 ストッパ機構
13 リリース機構
14 解除レバー
17 錘吸着用磁石
37 ストッパ柱
38 支持ピン
46 突起部
47 押圧部材
54 錘載置用台
X 地震用ブレーカー遮断装置
Y 地震用ブレーカー遮断装置

Claims (4)

  1. 地震時にブレーカーのレバーを押し下げて電流を遮断する地震用ブレーカー遮断装置であって、
    前記ブレーカーに取り付けられる基盤と、
    該基盤に上下方向にスライド自在に装着され、上昇位置にて前記レバーが上向姿勢となることを許容し、下降位置にて前記レバーを下向姿勢に押し下げるスライダーと、
    該スライダーを下方に付勢して下降位置まで下げるスライダー用バネと、
    該スライダー用バネの付勢力に抗して引き上げられた前記スライダーを上昇位置に保持するストッパ機構と、
    該ストッパ機構による前記スライダーの上昇位置での保持を解放するリリース機構とを備え、
    該リリース機構は、上下方向に回動自在であり下方に回動されたとき前記ストッパ機構による前記スライダーの上昇位置での保持を解除する解除レバーと、該解除レバーを下方に回動させるため前記解除レバーに紐体を介して接続された錘と、該錘を無震時に保持すると共に地震時に落下させる錘吸着用磁石または錘載置用台とを有する、
    ことを特徴とする地震用ブレーカー遮断装置。
  2. 前記ストッパ機構は、
    下端が前記基盤に回動自在に支持された略鉛直姿勢のストッパ柱と、
    前記スライダーに設けられ、前記スライダーを前記スライダー用バネに抗して上昇位置に押し上げたとき、前記ストッパ柱の上端に当接し、前記スライダー用バネによって前記スライダーに加わる下向きの力を支持する支持ピンとを備えた、ことを特徴とする請求項1に記載の地震用ブレーカー遮断装置。
  3. 前記リリース機構は、地震時に前記錘が落下して前記解除レバーが下方に回動されたとき、前記ストッパ柱を押圧すべく前記解除レバーに設けられた突起部を有し、
    該突起部は、前記ストッパ柱を押圧することで、前記ストッパ柱を略鉛直姿勢から回動させて前記ストッパ柱の上端を前記支持ピンから外すものである、ことを特徴とする請求項2に記載の地震用ブレーカー遮断装置。
  4. 前記スライダーに、下向姿勢となった前記ブレーカーのレバーを上向姿勢に押し上げるための押圧部材を、上下移動可能に設けた、ことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の地震用ブレーカー遮断装置。
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