JP6073760B2 - 捕虫装置 - Google Patents

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本発明は従来の如く、200〜400nmの波長の紫外線を使用して、夜間に飛翔する昆虫を誘引して捕捉する捕虫器において、誘引した昆虫を高電圧の電線による電撃で殺す、水盆に落とす、蒸気で落とす、圧縮板で挟む、吸引する、或いは粘着紙に接着させて捕捉するものではなく、誘引した昆虫をさらに発熱体の輻射熱で下に誘引して、発熱体の下にある虫受け皿に落として加熱殺虫処理を行うことを図った捕虫装置と捕虫の方法に関する。
従来の200〜400nmの波長の紫外線を発する誘蛾灯を使用する捕虫器は、誘引して誘蛾灯に近づいた、夜間に飛翔する昆虫(以下、これを「虫」という)を、その虫の飛翔コースの中に、電撃をする高電圧の電線を置き、水盆に張った水を置き、粘着テープの粘着材を置き、或いは水蒸気で加熱するなどしてこれで捕捉している。
昆虫の捕捉には、通常は農薬が使われる。農薬は主に餌となる植物の葉に散布しておき、葉と共に幼虫に食べて貰って体内に入り、その農薬の効果を上げようというものである。その散布は植物が発芽する前の時期に行われるため、成長した野菜や葉類や穀物に農薬は混入しないと言われるが、この散布された農薬は植物の体内にも取り込まれるため、収穫物に含まれることは免れない。
また、害虫以外の生物にも、この殺虫剤である農薬は影響して、これは生物を偏って減らし、生態系の循環を乱し、自然界、ひいてはこれの恩恵を受けている人間にも影響する。環境ホルモンによる人体の脆弱化も農薬の影響であると考えられる。
一方昆虫も、農薬散布の影響の中で生きながらえた個体が次の世代を生むため、次第に耐性を付けて農薬の効果を薄め、それは農薬を増やす必要性を高める形の悪循環で返って来る。すなわち農薬の使用は、さらに過度の使用を促し、さらに人体への悪影響となる。
この農薬散布は、農地に限らず、市街地でも、樹木の美観のために行われている。人が居住する上から農薬散布を行っているのであるが、これは目先の効果があるにせよ、住民の健康、特に子供の成長と健康には憂慮すべきことである。
製造工場において、特に粉塵を嫌う精密製品の工場、また衛生を重視する食品工場において、虫の侵入は避けたいことである。近来、無菌室と部屋の密閉の技術が発達しているが、どのように管理されている工場においても、物品の出し入れと人の出入りはある。
フィルターを通さない空気の出入りは必ずあり、この流通路を通って虫が侵入することを皆無には出来ない。ここにおいて重要なのは、工場内の補虫であり、工場周辺での捕虫による周辺環境の虫の減少である。
幸い昆虫の成虫は200〜400nmの紫外線に誘引される性質を持つ。成虫になると飛翔し、この期間中は、200〜400nmの紫外線の誘蛾灯に誘引される性質を持っている。成虫の期間は短いが、その後半に産卵して死滅する。卵は次の成長シーズン前に孵化して、虫は増えるが、この産卵前に捕捉することが出来れば、環境内の虫の量を減らすことができる。
虫には天敵がいるので、幼虫の発生量が少なければ、鳥などの天敵により数量がさらに減らされる。この自然の安定した循環に導くためにも、農薬を使わない捕虫は有効である。
ここに、虫が光に誘引される性質を生かし、成虫になってから産卵する前の間に捕獲するという捕虫の意味があり、誘蛾灯による有効な捕虫器が求められる理由がある。
この問題に対して役立つ多くの発明がある。その多くは誘蛾灯で誘引してのちに、捕捉するのに電撃方式、水盆方式、蒸気方式、粘着材方式を使用しているものであるが、それらには一長一短がある。それに対して、わずかだが、熱の使用を行っているものがある。
特許文献1は、誘蛾灯に誘引されて入り口から入った虫は、下にある内部に向かうように傾斜した植毛の間を通り、その下にある捕獲部に入る。虫は植毛の間を逆に通ることができないため、捕獲されて下にある捕獲部に入り餌や水分の不足でここで死滅乾燥するものである。
この捕獲部において、さらに加熱装置を設けて、虫を熱死させる機能を付加した発明である。
特許文献2は、上部にある誘蛾灯に誘引され、この誘引灯が誘引殺虫灯になりこれに殺された虫が直下に落ちる、その下にある捕虫ケースの中に落下すると内部に装着された加熱装置で完全に死滅し、また加熱装置の開口部周縁が加熱されているので虫は出ることが出来ないというものである。
特許文献3は、赤外線を虫の誘引に使おうというもので、これは蚊を対象とするものである。酸化チタンに紫外線を照射することで炭酸ガスを発生させ、同時に赤外線を発生させる。これで蚊を誘引して、空気吸引装置で吸い取り、捕虫するというもので、赤外線に蚊を誘引する効果があるとしている。
赤外線は虫を誘引する機能を持っていないと言われている。特許文献3においては、蚊において炭酸ガスと赤外線に誘引されると言うが、これは炭酸ガスと赤外線の併用効果があるとするものであり、蛾などのここで対象とする「虫」には無効である。
特許文献1と特許文献2は、下に落ちた虫を加熱して死滅させるもので、赤外線に誘引効果と捕捉効果があると考えているものではない。いずれの場合も通常の誘蛾灯の効果の範囲のものであり、誘蛾灯を越える多くの効果を期待する要求には不十分であった。
特開2009−296987号公報 特開2007−228892号公報 特開2009−95257号公報
本発明は、誘蛾灯に集まる虫が、広く効率よく集められて捕捉され、殺虫すると同時に虫体の飛散がなく、殺虫時の電撃音が無く、完全に死滅し、乾燥されて後始末に便であり、粘着資材などの消耗品がなく、さらに変動する虫の発生量に対して、いかなる場面でも対応できるという捕虫装置を提供することを目的とする。さらに捕虫の効率が誘蛾灯単体よりも高いことが、求められる課題である。
本発明は、
(1)上方が開放の受け皿であり、
その内側の底部に接触しない位置に、電熱ヒーターを置き、
底部に接触しない位置に紫外線を発する誘蛾灯を置き、
誘蛾灯を受け皿の上縁より上に出したことを特徴とする捕虫装置。
(2)電熱ヒーターを受け皿の側壁に横置に備え、
誘蛾灯を上下方向に向けて備えたことを特徴とする(1)に記載の捕虫装置。
である。
本発明は、夜間に飛翔する昆虫(以下、これを「虫」という)を効率よく捕捉する器具に関するものであり、通常使用される誘蛾灯と赤外線ヒーターを組み合わせることで、従来予測していなかった補虫効果を上げ得ることを発見したことを端にし、それを生かして従来品より優れた器具に完成させたものである。
従来より200〜400nmの波長を中心にした紫外線を発する、虫を誘引する波長の発光体(以下、これを「誘蛾灯」という)を利用した捕虫器は有る。最も一般的なものは、誘蛾灯の周りに1000〜2500Vの高電圧の二列のコイルを設け、誘蛾灯に集まる蛾を主とする虫を、この高電圧のコイルに接触させ、電撃で殺すと同時に、高電圧の通電で虫体を焼くものである。(以下、これを「電撃捕虫器」と言う)
また誘蛾灯の下に水盆を置き、誘蛾灯に集まった虫が水盆に反射する光に引かれて、水に接触して溺れ、水により捕捉されるものがある。(以下、これを「水没捕虫器」と言う)
また誘蛾灯の背面に粘着シートの粘着面を置き、これに誘蛾灯に集まった虫が貼りついて捕捉される方式がある。(以下、これを「粘着捕虫器」と言う)
また誘蛾灯の下部に蒸気発生装置を置き、誘蛾灯に集まった虫を、高温の蒸気で捕捉しようという方式もある。(以下、これを「蒸気捕虫器」と言う)
捕虫器に於いて、求められる重要な性質は、1、捕虫量が多いこと、2、捕虫が確実であること、3、虫を除去する範囲が広いこと、4、虫を選ばないこと、5、完全に死滅していること、6、人体に無害であること、7、死骸の飛散が無いこと、8、臭わないこと、9、捕虫作業が終わったあとの始末が簡便か、不要であること、である。
これに対して、従来の技術には一長一短があった。また捕虫器を置きたい場所は、虫の少ない屋内、虫の多い屋外、工場周辺、庭園、畑、林など、様々であり、管理のしやすい場所、しにくい場所などの条件も様々であり、それぞれへの適不適があった。
電撃捕虫器においての一番の問題は、電撃で虫の体が飛び散り、周囲を汚染することであり、食品工場、食品包装工場のように異物混入を極度に恐れる所での使用は不適当である。
この場合、電撃コイルの清掃が必要であり、コイルに昆虫の死骸が付着してたまると、捕捉機能が悪くなるために捕捉量に限界があり、虫の少ない所では有効だが多い所では充分使用できないという問題がある。さらには、電撃ショックで離れた位置に移動して仮死状態になり、死なずに朝となり、生きかえる虫が残る。また電撃の音が人の気になる、という問題もあった。
この捕捉の状態を図6の写真で示す。安全のための遮蔽柵の奥に高電圧コイルと、それに虫体が付着した状態を見ることができる。
即ち、この方式は昆虫を少なくすることには有効だが、その機能は不完全なものであった。これは虫の少ない、確実な捕虫への要求度の低い屋外にのみ適するものである。
水没捕虫器は誘蛾灯の下に水盆を置きこれに水を入れておく。水盆の底面は反射板となり、捕虫器に誘引された昆虫は、さらにこの水面の光に誘引されて水に飛び込み溺れる。この状態を図4の写真で示す。この方式では、折角誘引された昆虫の内,水生昆虫には役に立たないという問題がある。
また水の後始末をする処理作業が必要であり、これを怠ると腐敗する、このために使用出来る環境が限られ、屋内の場合は水処理の配管を別途装置する必要がある。
粘着捕虫器の場合は、誘蛾灯の裏の反射板の中央に粘着紙を置き、これをロールから繰り出して虫の付着した紙を巻き取る、この方式の場合は屋内の設置に適するものの、捕捉される虫が多い時は、粘着面が虫体で被われて減り、捕捉漏れが生じる、また虫が極度に多い時は粘着テープの使用が多くなるというのも問題としてある。
蒸気捕虫器の場合は、誘蛾灯に捕捉された虫が、水蒸気の高熱で死滅するものだが、水の補給が必要であるという管理面の問題がある。
このほかこの各種の捕虫器の改良が多く提示されているが、いずれも誘蛾灯の機能の延長線上で、いかに捕虫ロスを少なくするかということと、利便性に対策が取られているものであり、捕虫能力を飛躍的に向上させるものではない。
また虫の条件も日々変動する、虫種も変動する、誘蛾灯に誘引される性質も様々である。体長50mmの蛾も、体長1mmの小虫もいるため、そのすべてに対応しなければならない。また時には数年に一度、或いは月の内の1日、という形で起きる大量発生時にも機能しなければならないのに対して、機能が限られる傾向がある。
本発明はこれらの従来技術の持つ問題点を全て解消し、誘蛾灯に電熱ヒーターから発する赤外線が持つ輻射熱を併用させることで、捕虫能力を飛躍的に向上させようとした捕虫器(以下、「赤紫外捕虫器」という)に関するものであり、その発明の過程で従来知られていなかった効果を発見し。それをさらに活用したものである。
本発明の赤紫外捕虫器は、誘蛾灯と電熱ヒーターを組み合わせて、これの併用効果を利用して成るものであり、図7の写真、図8の写真と、図9の表の如く、電撃捕虫器の約5倍の効果を持つ。
この捕虫結果の比較は、電撃捕虫器が4Wの市販の誘蛾灯であり。赤紫外捕虫器は20Wの誘蛾灯であるため、比較実験には相応しくないが、5倍というのは、それを勘案したもので、この顕著な差と図1に示す虫の飛翔コースの観察結果は、赤紫外捕虫器の有効性を示している。
その基本構造は、図2の如く、誘蛾灯を上下方向に縦に置き。その下部に上方開放のU型断面の虫受け(以下、「虫受け皿」という)とその中に組み込まれた赤外線ヒーターよりなる。虫受け皿の内面は反射の良い光沢の良い表面である。図3にはこの基本構造の設計上の展開を示している。A〜dは虫受け皿の形状と排出口について、e〜gには電熱ヒーターと誘蛾灯の配置と、電熱ヒーターの形状を示してある。
誘蛾灯に誘引されて飛んでくる昆虫は、図1に示すような飛翔コースで虫受け皿に飛び込み、入ると出てくることができず、やがて死滅して加熱乾燥状態になる。不思議なことは、誘蛾灯の上方部に、誘引された虫が近寄ることの少ないことであり、虫受け皿に吸い込まれるように飛び込むことである。観察で得た代表的な飛翔コースを選び説明する。
A のコースは最も多そうなコースであるが、観察結果では少ない。誘蛾灯に飛んできて、誘蛾灯にまつわりついているが、やがてストンと真下に落ちる。
B のコースは多い。虫は誘蛾灯に飛んできて、ぶつかるとすぐ直下にストンと落ちる、ぶつかった瞬間に麻痺して飛翔を止めたか、直下に飛ぶ方向を定めたかの如き行動である。
C のコースは、誘蛾灯と赤外線ヒーターの赤外線の光に誘引されるかの如きコースで放物線を描いてまっすぐ飛びこむ。
d のコースは誘蛾灯の周りを飛んでいるが、やがて決めたかの如くストンと落ちる。
e のコースは、飛んできてそのまま飛び込む虫のものであり、近寄って来る時には赤外線の光が見えない位置から飛んできて虫受け皿の縁を越えてまっすぐポンと飛びこむ。
f のコースを取る虫は、誘蛾灯に近寄り、離れたりして周りを飛んでいるが、しばらくするとストンと真下に落ちる。
いずれの場合も、ストンと下に落ちて赤外線ヒーターの下に入ってしまい、再び出てこない。
このような現象がなぜ起きるのかを。観察を通して考察して見る。これは推測であり、虫にどのような現象が起きているのかを調べての考察ではない。しかしこの起きる現象は捕虫と言う目的には極めて有効である。
考察1について述べる。電熱ヒーターの周囲の温度を測ると、図1にABCの点線で示す如く、電熱ヒーターを中心にして放射状にAの高い温度域からCの暖かい温度域が広がっている。誘蛾灯に誘われて近づいてきた虫は、このC域に入ると、快い暖かさであるのでさらに赤外線ヒーターに近寄り、それによりB域に入ると飛翔機能に異常が発生し、下に落ちてA域に入り飛翔不能になるのだとの一つの推測が考えられる。
考察2について述べる。C域に入ると急に空気の温度が上がり、そのため空気密度が薄くなり、飛翔に必要な揚力が急に減り、降下してB域に入り、さらに揚力が減って降下してA域に入り落下するのだと推測される。Cのコースの飛翔においては正にこの推測が感じられる。
考察3について述べる。誘蛾灯に誘引されて近寄った虫は、電熱ヒーターの赤外線を見て、この0.7〜1000μmの波長の中には温かさを感じる波長があるので、それにさらに誘引されるのだと推測される。電熱ヒーターに近寄った虫が赤外線に誘引されると言う知見は従来ないが、周囲空気の温度の上昇に感応している、或いは輻射熱に感応していると、この現象からこのように推測しても無理が無い。eのコースの飛翔からこれを考えるには無理があるが、dのコースの飛翔を見ていると、まさに赤外線に誘引効果があるかのような挙動である。
考察4について述べる。誘蛾灯に誘引されて虫が近寄ると、虫受け皿の内面から反射される紫外線の発光面が大きく見える。そのため誘蛾灯に誘引された虫がこの発光面にひかれて飛び、輻射熱によるC域に入り、B域に入って飛翔力を失い、電熱ヒーターの赤外線高温域のA域に入って落下する、これは正に赤外線に誘引されているがごとく見える。
様々な誘引落下の推測が成り立つが、いずれにせよ、どの飛翔コースを取るいずれの虫も落下して電熱ヒーターの下に入り、死滅する。その捕捉効果は大きい。
赤外線が虫を誘引するのではなく、紫外線に誘引されたのちに、電熱ヒタ―の輻射熱が、虫を誘引し、虫の飛翔力に影響を与えて、虫は下に落ちるのだと考える。
その効果の大きさを見るために行ったのが、市販の電撃捕虫器と本発明品の比較実験であり、その比較品を並べたのが図5である。これを1m離して置き、捕虫効果を比較した。W数を同等にすることができず。誘引の明るさ、即ち面積は5倍であるので、効果を1/5にして考える考慮が必要であるが、その数値と実体を記録した写真を見ると、赤外線ヒーターの有効性は歴然である。
図9は一晩で捕捉された虫の数の比較である。理由は不明であるが、大きい虫は赤紫外捕虫器に多く集まる傾向があり、この結果を、捕捉された虫の面積と体積で比較すると図7と図8の写真の如くなる。これは図9の表の8月12日の数値に対応している。
図7は捕捉された虫を平面に広げたもので、左が電撃補虫器によるもの、右が赤紫外捕虫器によるもの、図8はこれをカップに入れたもので、左が電撃捕虫器で右の2つが赤紫外捕虫器によるものである。かくの如く、赤紫外捕虫器の捕虫の機能は大きい。
さらに、幸いにも付加的にあった特徴として、捕虫の確実性と、器具の汚れの問題がある。捕捉された虫は完全に死滅し、加熱乾燥される、このことは死滅した虫体を捨てる時に、細菌汚染の心配が小さいことを示している。完全に乾燥した虫体を回収する場合、普通のゴミの如く扱っても、何も付着せず取り扱い性が良い。
また、飛んできて、ストンと落下して加熱乾燥されるため、燐粉などの飛散が無いことも好ましいことである。電撃捕虫器を使用して取り扱った場合、体が痒いことがあったが、赤紫外捕虫器の使用時にはそれが無いのである。
さらにまた、電熱ヒーターが汚染しないことも好都合である。落下してきた虫は赤熱している表面が石英ガラスの電熱ヒーターに触れているかも知れないが、それは発熱している石英ガラスの電熱ヒーターの管に付着しないのである。これは清掃などにおいて好都合である。石英ガラス表面以外の発熱体でも同様なことが言える。
さらにまた、大中小全ての虫に対して、有効であることが特徴となる、電撃方式のように安全柵を設ける必要が無いので、安全柵による光の遮蔽が無く光の効率が良く、大きい虫も近寄ることができるし、また一度捕捉されると、確実に死滅するのである。
誘蛾灯は進入に邪魔するものが無い露出された状態で置かれている。その下部に受け皿となる断面が上方開放の□型、U型、V型の受け皿と、これの内面に電熱ヒーターを備える。
さらに必要な場合は、電熱ヒーターの点灯時間を断続にするためのタイマーを備える。この受け皿の内面は反射率が高い状態が好ましく、また受け皿の下部に排出口を設け、或いは吸引装置を接続する。
電熱ヒーターがオフになった時に吸引装置をオンにするなどの機能の付加は有用である。
排出口を下部に設けて、自然落下で虫受け皿の中を空にする機構とすることも得策である。
誘蛾灯と電熱ヒーターの配置の関係は、誘蛾灯を横向きにし、電熱ヒーターも横向きとし、これを平行関係にしても、直交関係にしても良く、また誘蛾灯を縦置きとし、赤外線ヒーターを下部に置くのも良い。いずれの場合も誘蛾灯の一部が虫受け皿の上部に出ていることは必要である。
本発明で重要な役目を果たす電熱ヒーターについて述べる。遠くから虫を誘導し誘引するのは波長が200〜400nmの紫外線を中心とする誘蛾灯の光である。これに対する電熱ヒーターが発する赤外線は0.7μm〜1000μmの近赤外線から遠赤外線であり、この輻射熱は、近くに来た虫をさらに確実に吸引し下に落とす効果を有する。赤外線の持つ幅広い波長域の中のどこが最も有効なのかを知ることは出来ないが、通常の石英管ヒーターから発する赤外線が含む波長は有効である。これに吸引された虫は、脱出できず死滅し乾燥される。
加熱乾燥された虫体は、飛散する燐粉も、小さい体部品もなく、小さい炭素粉と乾燥した無害の有機物となっている。従って次の廃棄と活用への作業は容易である。虫受け皿の下部に排出口を作り。適時に落とし、あるいは吸引するのも有効である。
誘蛾灯が虫を誘引する水平距離範囲については、はっきり特定できない。可視の範囲は有効であるが、風により、気温により、気象により、虫の発生状況と虫の性質などにより、飛翔距離の条件が変わると思われる。遠い物の誘引率は下がり、一定範囲内での設置台数が多いほど有効であるが、虫の分布数にも変動が多いので、最適設置距離については特定出来る数値を持たない。捕捉された虫がどの距離から飛んできたかを特定する方法を現状では持たないのである。
補助的に近くの高い所に誘蛾灯単体をおき、或いはこれを点滅させると有効であるという結果を得ている。
この本発明の誘蛾灯と電熱ヒーターを使用した捕虫装置と捕虫の方法は、有効に蛾その他の夜間に飛翔する昆虫、即ち「虫」を集めて死滅させる効果を持ち、さらに死滅した虫体を破棄処理するのにも便であるという特徴を有するものである。
本発明は、誘蛾灯と電熱ヒーターを組み合わせて、誘蛾灯の下部の側部に電熱ヒーターをおき、その周りに上面開放の□型、U型、V型の虫受け皿を装着して、これの反射が良い表面とすることで、夜間に飛翔する昆虫を誘引してこれを誘蛾灯の下部に誘導し、電熱ヒーターの下に落として、捕捉するものである。誘蛾灯の紫外線に誘引されて広く集められた、夜間に飛翔する昆虫は、さらに電熱ヒーターが発する輻射熱に吸引され、赤外線高温域で下に誘導されて、その電熱ヒーターの下部に落ちて死滅し、加熱死滅乾燥される。誘引効果が大で、捕捉の確実性が高く、乾燥された虫体の腐敗とこれによる汚染が無く、後処理にも便であるという効果を有する。
以下本発明を実施例で説明する。
図2は符号1はU型の断面を持ち、幅15cm、長さ26cm、深さ20cmの金属製の虫受け皿である。符号1の虫受け皿には、符号2の排出口がある。符号1の虫受け皿には、その内側壁に符号3の2本の直径12mm、長さ23cmの石英管に覆われた電熱ヒータ―を備えている。虫受け皿の上縁から電熱ヒーターまでの距離は6cmと9cmである。電熱ヒーターはタイマーでON/OFFされている。図5の写真の右はこれの実施状況である。
上から落下する虫は、この電熱ヒーターに触ること無く、虫受け皿の底部に落ちてたまることができる。符号4のたまった虫体は、符号2の排出口から、タイマーで設定されたタイミングで風送で排出される。
符号5の誘蛾灯は直径32mm、長さ56cmの20W品で、符号6、符号7、符号8の固定具で、底部から浮かせた位置に縦に蛍光管を支えて固定されている。虫受け皿から上部を出した誘蛾灯は、遠くから視認でき、虫の誘引の効果を発する。
その誘引の状況は、図1に示す通りで、有効であった。
赤紫外捕虫器に虫が飛びこむ状態の観察図 赤紫外捕虫器の構造図 赤紫外捕虫器のバリエーションの図 水没捕虫器の実施状況の写真 電撃捕虫器と赤紫外捕虫器の比較の写真 電撃捕虫器に虫体が付着した状態の写真 捕捉された虫体の量を比較して示す写真 捕捉された虫体の体積を比較して示す写真 電撃捕虫器と赤紫外捕虫器の捕虫量の比較表
本発明は、上方開口の虫受け皿に誘蛾灯と電熱ヒーターを備える簡便な構造の捕虫器に関するものであって、虫は紫外線のみならず、近づくと赤外線の熱にも誘引されるが如き行動を取ることを利用するものである。
広範囲から虫を集め、なお虫体が加熱乾燥された状態で捕捉されることは、廃棄処理にも有利であり、農薬を使わずに虫を減らすことに有効な手段となるものである。
1 虫受け皿の框体
2 虫受け皿の虫体排出口
3 電熱ヒーター
4 捕獲された虫体
5 誘蛾灯
6 誘蛾灯の固定具
7 誘蛾灯の固定具
8 誘蛾灯の固定具

Claims (1)

  1. 上端が開口した受け皿容器と、前記容器の内部に、その内側の底部に接触しない位置に配置され、周方向に延びる電熱ヒーターと、前記容器の上方に突出し、下部が前記容器の内部に挿入され、その下端が前記電熱ヒーターの下方に位置する、紫外線誘蛾灯とを有し、虫が誘蛾灯に誘引されたのちに、前記電熱ヒーターの熱により誘引され、前記容器の底部に落下することを特徴とする補虫装置。
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