JP6070786B2 - プロジェクター - Google Patents
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Description
例えば、設置姿勢によっては、外装筐体内の投写光学系から光束を射出させるための投写窓の近傍に異物が載置されるおそれがあり、この場合には、外装筐体内に熱がこもって光学部品に影響を与えてしまうばかりか、光束によって異物が加熱されて発煙してしまう心配もある。
この構成によれば、姿勢検出手段として4方向センサーを使用することによって、プロジェクター本体の4方向の設置姿勢を検出することが可能となる。例えば、外装筐体の一面が上方に向けられた状態で側方投写される第1姿勢(据置姿勢)、外装筐体の一面が下方に向けられた状態で側方投写される第2姿勢(壁吊姿勢)、光束が上方に向けて射出される第3姿勢(机上姿勢)、光束が下方に向けて射出される第4姿勢(机下姿勢)が挙げられる。
以下、本実施形態に係るプロジェクターについて、図面を参照して説明する。
本実施形態のプロジェクターは、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光束を形成し、その光束を拡大投写する。
図1は、本実施形態のプロジェクターの構成を示す斜視図であり、ケーブルカバーを取り外した図である。図2は、プロジェクターの概略構成を模式的に示す図である。
また、制御部10には、後述する異物検出センサー(異物検出手段)85および姿勢検出センサー(姿勢検出手段)89等が接続されており、これら各センサーの検出結果に基づいて駆動制御を行う。
次に、光学ユニットの各構成要素について詳しく説明する。
図2に示すように、光学ユニット3は、光源装置31、照明光学装置32、色分離光学装置33、リレー光学装置34、電気光学装置35、投写光学装置36、およびこれら各光学装置(光学部品)31〜36を所定位置に配置する光学部品用筐体37を備える。
第1レンズアレイ321は、光源311から射出された光束の光軸L方向から見て略矩形の輪郭を有する小レンズがマトリックス状に配列された構成を有しており、光源装置31から射出された光束を複数の部分光束に分割する。第2レンズアレイ322は、第1レンズアレイ321と略同様の構成を有しており、重畳レンズ324とともに、部分光束を後述する液晶パネル(光変調素子)352の表面に略重畳させる。偏光変換素子323は、第2レンズアレイ322から射出されたランダム偏光光を液晶パネル352で利用可能な略1種類の偏光光に揃える機能を有する。
インターフェース端子としては、D−SUB端子83a,83b,83c、RS−232C端子84、RCA端子(画像音声入力端子)85R,85W,85Y、S端子86、フォーン端子(音声入力端子)87a〜87c、マイク入力端子88などがある。これら端子をインターフェース基板55に設けることで、各端子に各種ケーブルを抜き差しする際の衝撃がメイン回路基板53に影響を与えるのを抑えることができる。
つまり、姿勢検出センサー89を遮蔽ボール74の転がり平面(姿勢検出面:YZ平面)がプロジェクター1の回転平面に平行するように設置する必要がある。これにより、プロジェクター1の設置姿勢に応じて空間K内で遮蔽ボール74が重力方向下方へ転動することになるため、その停止場所に応じてプロジェクター1の姿勢を検出することが可能である。
このため、必ずしもインターフェース基板55に姿勢検出センサー89を設置する必要はなく、上記作用を得ることができれば他の場所に実装しても構わない。例えば、姿勢検出センサー89を設置するための専用の基板を別途設けるようにしてもよい。
図7(a)は、据置設置された状態であり、床面や机上に設置されたプロジェクター1から壁面やスクリーン19に向かって、破線で示す如く光束が投写される。
図7(b)は、吊下げ設置(壁吊設置)された状態であり、壁面または天面に設置される取付け治具を介して吊下げ状態で設置され、壁面やスクリーン19に向けて投写される。
図7(c)は、縦置設置(上投写設置)された状態であって、被照射面とされた机110の天板111の表面に向かって下向きに光束が投写される(テーブル投写)。ユーザーは、天板111の表面に映し出された画像をその上方から視認する。
図7(d)は、縦置設置(下投写設置)された状態であり、透明な天板112のリア側から上向きに光束が投写され(テーブルリア投写)、ユーザーは、天板112に映し出された画像をその上方から視認する。
まず1つ目は、姿勢検出センサー89によって据置姿勢と検出された場合に、異物検出センサーによって光路上に「異物あり」と判断されると、制御部10は、その検出結果に基づいて、プロジェクター1の温度上昇を抑制するための適切な措置を講ずる。反射式投写レンズを備えたプロジェクター1においては、投写窓201付近に本やノートなどが投写光を遮るように置かれた場合、熱がこもり、発煙してしまう可能性がある。このため、制御部10は、異物検出センサーから「異物あり」の信号が入力されると、例えばユーザーに向かって警告表示を行う等の措置を講ずるようになっている。
次に、プロジェクターの制御方法について述べる。
[異物監視制御]
最初に、姿勢検出センサーの検出結果に応じて異物検出センサーのON/OFFを制御する方法について述べる。
図8は、プロジェクターにおける異物の監視制御を行うフローチャートである。
図8に示すように、プロジェクター1が起動されると同時に異物検出センサー85および姿勢検出センサー89がONになり(ステップS1)、まず、姿勢検出センサー89においてプロジェクター1の姿勢検出を行う。
このように、警告表示を実施している間、ステップS6とステップS7のルーチンを繰り返し、異物検出センサー85において異物の有無を常時監視する。
次に、姿勢検出センサーの検出結果に応じてプロジェクターの輝度を制御する方法について述べる。
図9は、姿勢検出センサーの結果に応じて輝度制御を行うフローチャート図である。
図9に示すように、制御部10は、プロジェクター1が起動されると同時に姿勢検出センサー89をONにして(ステップS1)、姿勢検出を行う。そして、姿勢検出センサー89からの検出結果が据置姿勢や縦置姿勢であるかを判断し、いずれの姿勢でもない(NO)と判断した場合には、通常輝度モードでの駆動を実施し(ステップS3)、予め設定された高輝度なデフォルト表示を行う。
図10は、設置姿勢に応じたファン駆動制御を行う場合のフローチャート図である。
図10に示すように、制御部10は、プロジェクター1が起動されると同時に姿勢検出センサー89をONにして(ステップS1)、姿勢検出を行う。
次に、冷却ファン51および排気ファン52を第1出力で駆動する(ステップS2)。
次に、光学ユニット3の温度分布の監視を行う。制御部10の記憶領域には、プロジェクター1の姿勢に応じて予め設定された各ファン51,52の基準温度が格納されている。制御部10は、この設置姿勢に応じて予め設定された冷却ファン51および排気ファン52の基準温度と、各ファン51,52に接続された温度センサー71,72から入力される実際の検出温度とを比較する(ステップS3)。温度センサー71,72における検出温度が基準温度以上である(YES)と判断されると、制御部10は、冷却ファン51および排気ファン52を、第1出力よりも回転数の高い第2出力で駆動させる。
本実施形態では、姿勢検出センサー89における検出平面(遮蔽ボールの転がり平面)が、外装筐体2の上下方向に倣うとともに投写光学装置36の投写軸に平行するように、姿勢検出センサー89を設置していることから、プロジェクター1の設置姿勢を正確に捉えることが可能である。姿勢検出センサー89として採用した4方向センサーは安価で実装も簡単である。
また、据置姿勢以外のときに異物検出センサー85をOFFにしておくことで、例えば、投写窓201上に不意に手をかざしてしまった場合などにこれが異物として検知されてしまって、プロジェクター1の輝度制御が実行されてしまうようなことを防止することができる。
さらに、赤外線を検出する他のセンサーとの光の干渉を避けるために不要なセンサーは極力OFFにして、誤動作等を防止することが好ましい。
発熱する光学ユニット3において、その鉛直上方は鉛直下方よりも高温になるため、高温になる部位が設置状態によって変化する。すると、冷却ファン51および排気ファン52による冷却条件が光学ユニット3(プロジェクター1内)の温度分布と整合しなくなり、光学ユニット3(光源装置31)が効果的に冷却されなくなって、短寿命になってしまうおそれがある。
図11は、通常のプロジェクター200における設置姿勢例を説明するための図である。図11(a)は据置姿勢、図11(b)は天吊姿勢であって、それぞれスクリーン19や壁面に投写する。図11(c)は第1縦置姿勢であって例えば天井面120aに投写する。図11(d)は第2縦置姿勢であって例えば床面120bに投写する。このような各設置姿勢を検出し、それぞれの投写方向に応じてプロジェクター200の駆動制御を実施することによって、良好な表示を実現できるとともに、上記したような不具合をなくすことが可能となる。これにより、高品質なプロジェクター200を得ることができる。
Claims (7)
- 光束を射出する光源と、
前記光源からの前記光束を画像情報に応じて変調する光変調素子と、
前記光変調素子によって変調された光束を投写する投写光学系と、
プロジェクター本体の設置姿勢を検出する姿勢検出手段と、
前記プロジェクター本体の動作を駆動制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記姿勢検出手段が縦置設置状態であることを検知した時に、前記姿勢検出手段からの検出結果に応じて投写される前記光束の輝度を低下させる機能を有することを特徴とするプロジェクター。 - 前記光源を内部に収容するとともに、互いに対向配置された第1ケースと第2ケースとを組み合わせることによって構成される外装筐体と、
前記外装筐体を構成する前記第1ケースおよび前記第2ケースの組み合わせ方向に沿うとともに前記投写光学系の光軸に沿うように実装面を有する基板とをさらに備え、
前記姿勢検出手段は、前記基板の実装面に実装されていることを特徴とする請求項1に記載のプロジェクター。 - 前記外装筐体内に外気を取り込むとともに当該外装筐体内の空気を外部へ排出する冷却装置と、
前記外装筐体内に配置された温度検出手段と、を備え、
前記制御部は、前記温度検出手段の検出結果に応じて前記冷却装置の駆動制御を行う機能を有することを特徴とする請求項2に記載のプロジェクター。 - 前記制御部は、前記温度検出手段において検出された検出温度と、前記設置姿勢に応じて予め設定された基準温度とを比較して、前記検出温度が前記基準温度以上である場合に前記冷却装置の出力を高めるよう駆動制御する機能を有することを特徴とする請求項3に記載のプロジェクター。
- 前記姿勢検出手段が4方向センサーであることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のプロジェクター。
- 前記投写光学系が、前記光変調素子からの前記光束を反射させる反射ミラーを有することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のプロジェクター。
- 前記縦置設置状態は、前記投写光学系によって、テーブルの透明な天板の一方側から前記光束を投写するとともに、ユーザーは、前記天板の他方側から前記天板に映し出された画像を視認することを特徴とする請求項1記載のプロジェクター。
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