JP6070077B2 - 電圧制御装置及び電圧制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、配電線の電圧が許容範囲に納まるように電圧制御する方法に関し、特に電圧調整器を制御する電圧制御装置及び電圧制御方法に関する。
電力の需要と供給とを実現するシステムを、総じて“電力系統”と呼称する。これは電力を需要家に供給する発電・変電・送電・配電等を具備したシステムである。一般的には、供給側は電力会社、需要家は工場・家庭等を指す。発電、変電、送電の技術は本発明の特徴に関係しないので、ここでは詳しい説明を省略するが、エネルギー変換によって発生させた電力を非常に高電圧な状態に変電し、その後送電網に送出する。送電された電力は、一次変電所、二次変電所等を経由し遠隔地に送電される。一方で、これら送電された電力を需要家に分配するまでを“配電系統”と呼称する。日本国内においては配電用変電所を経て主に6.6kVに変圧され、その後需要家の近くに設置されている柱上変圧器により100〜200V程度の低圧に変圧された後に各需要家の受電端を経て施設内に引き込まれる。
ところで各需要家の受電端における電圧は、101V±6Vや202±20Vの範囲に納まるように配電することが電気事業法にて定められている。そこで配電系統においては、電圧がこれらの範囲(実際には柱上変圧器を経る前の6.6kV換算)に納まるように様々な機器が用いられる。この種の機器として例えば、配電用変電所における負荷時タップ切換変圧器(Load Ratio control Transformer:LRT)や配電系統内の配電線に設置するステップ式電圧調整器(Step Voltage Regulator:SVR)は、いずれも電圧の変圧を目的としたものである。また、静止型無効電力補償装置(Static Var Compensator:SVC)は、高速で連続的な電圧補償を目的としたものである。因みに、ステップ式電圧調整器は内部の機械的な接点であるタップを切り換えることにより電圧を変圧する機器であるが、所定の電圧変化に応じて自動的に切り換わるのが一般的である。このようなSVRを“自律制御型SVR”と呼ぶものとする。一方で、電圧制御装置により集中管理され、その指令によってタップを切り換えることが可能なSVRを“集中制御型SVR”と呼ぶものとする。図2を用いてSVRの基本構造を、図3を用いて自律制御型SVRのタップ切り換わり動作について説明する。
図2は、SVRの基本部分であるタップ構造の一例を示した図である。その基本原理は、共通の巻線部分を有する一次巻線、二次巻線により電圧の昇圧/降圧を実現するものである(単巻変圧器と呼称する)。このような基本原理に基づいて動作するSVRにおいて電力損失等が無い理想状態だとすると、入力電圧V1、出力電圧V2、一次巻数n1、二次巻数n2との間には、[V2/V1=n2/n1=γ]の関係が成り立つ。例えば二次巻数n2をタップT4に固定し、一次巻数n1でタップT4を選択すると、巻数比が“1”になる。従って、電圧比γ=1となり、一次側と二次側とにおける電圧は等しくなる。ここでタップT5〜T8を選択するとγ>1となり出力電圧V2は昇圧し、逆にタップT0〜T3を選択すると、γ<1となり出力電圧V2は降圧する。
図2の例では9つのタップ(タップT0〜T8)を有しているが、タップの個数は様々である。これらのタップは電圧比γ順に1段ずつ並んでおり、切り換え開閉器SW1、タップ切り換え器SW2により切り換えを実現する。また、SVRには負荷電流が流れている場合が多いので抵抗器等を設け、切り換え開閉器SW1の切り換え時に循環電流が流れないように構成する。
図3は、自律制御型SVRのタップ切り換え動作について示した図である。特にどのような判定に基づいて自動的にタップを切り換えるかについて、関係する諸量の流れを示すことにより説明する。
始めに比較器は、SVRへの入力電圧Vin(ブロックB300)と、不感帯上限値Vupper/不感帯下限値Vlower(ブロックB310)との大小関係を比較し、結果を信号として出力する(ブロックB320)。ここで、不感帯上限値Vupper/不感帯下限値Vlowerは一種の閾値で、SVRの機械制御が過剰(過敏)にならないようにするのが目的である。不感帯は電圧の許容範囲よりも狭く設定する。例えば、電圧の許容範囲の上下限値に対し、[許容上限値>不感帯上限値Vupper、不感帯下限値Vlower>許容下限値]が成り立つように設定する。
次に比較の結果は、時間単位で積算や積分される(ブロックB330)。ここでは、入力電圧Vinが不感帯上限値Vupper/不感帯下限値Vlowerを超えた/下回わった単位時間の累計を積算と呼ぶ。また、入力電圧Vinが不感帯上限値Vupper/不感帯下限値Vlowerを超えた/下回わった時間における度合い(電圧と不感帯の値との比率)の累計を積分と呼ぶ。前者の単位は“秒”、後者の単位は“%秒”となる。これらと比較する値を閾値T、Kとする。閾値Tは積算との比較、閾値Kは積分との比較の為に設け、予めSVRに設定しておく(ブロックB340)。
次いで比較器(スイッチ)は、積算された値(信号)と閾値Tとを、或いは積分された値(信号)と閾値Kとを比較する。積算或いは積分の値が閾値を超過している場合、タップを上げ/下げする信号を出力する(ブロックB350)。入力電圧Vinが不感帯上限値Vupperを超えている場合で、積算或いは積分の値が閾値を超過する場合は電圧が高いので、タップを下げる信号(DOWN)を出力する。また、入力電圧Vinが不感帯下限値Vlowerを下回わる場合で、積算或いは積分の値が閾値を超過する場合は電圧が低いので、タップを上げる信号(UP)を出力する。SVRのタップは、これらの信号に基づいて切り換えられる(ブロックB360)。
尚、電圧制御装置がこれらの信号を出力しSVRのタップ切り換えるのが、集中制御型SVRである(ブロックB370)。
上記、SVRについて構造と動作とについて説明したが、LRTもタップ切換変圧器であり、基本構造はSVRと同様である。また、タップ切り換えによって電圧を制御できると言う点で相違は無い。
これらの機器を協調制御し、以って配電系統の電圧を適正範囲に制御する方法は従来より考案されている。例えば、下記の特許文献1の従来技術が知られている。
特開2005−269744号公報
しかしながら上記特許文献1の従来技術では、機器の協調制御が十分であるとは言えない。従来技術に記載の配電系統情報監視において、各制御機器の電圧や電力等の情報が検出・収集出来ない場合の制御は不十分である。また、実際には配電系統は非常に長く、これらに設置される各制御機器に対し計測機器を備えるのは現実的でない。既設の設備の場合、新たに電圧等の検出装置やセンサを設置出来ない場合も想定される。設置できた場合でもセンサの故障や回線異常等により、各制御機器の情報の一部が収集できない場合は十分に考えられる。
加えて近年では、需要家において太陽光発電(Photovoltaic power generation:PV)等の発電設備が導入され配電線の上流から下流に向けて電圧降下だけではなく、電圧上昇も発生し得る。つまり、従来は配線長と需要家の負荷などによる電圧降下が推定し易く、電圧調整器においてはタップの選択が限定的であった。今後は電圧調整器のタップの選択が多岐に亘ることが想定され、または配電系統内に電圧調整器が複数ある場合の制御は複雑になる。
本発明の課題は、配電線の電圧が許容範囲に納まるように電圧制御する方法に関し、特に複数の電圧調整器を有する場合の電圧制御装置及び電圧制御方法を提供することにある。
上述した課題を達成するために、請求項1に記載の電圧制御装置によれば、変圧用のタップを有する電圧調整器を配電線に複数擁し、該配電線の電圧が許容範囲に納まるように前記電圧調整器を制御する電圧制御装置であって、前記配電線の上流側に設置された第1の電圧調整器に入力される第1の電圧を検出する第1の検出手段と、前記第1の電圧を前記第1の電圧調整器にて変圧後の値が前記許容範囲に納まる前記第1の電圧調整器の第1のタップを全て抽出する第1の抽出手段と、前記第1のタップにより変圧された電圧と、前記第1の電圧調整器の下流にある第2の電圧調整器までの電圧変化量とに基づき前記第2の電圧調整器に入力される電圧の内、前記許容範囲に納まる第2の電圧を判定する第1の判定手段と、前記第2の電圧を、前記第2の電圧調整器にて変圧後に前記許容範囲に納まる前記第2の電圧調整器の第2のタップを全て抽出する第2の抽出手段と、前記第2のタップにより変圧された電圧と、前記配電線の末端に至るまでの電圧変化量とに基づいた該末端における電圧の内、前記許容範囲に納まる第3の電圧を判定する第2の判定手段と、前記第3の電圧となる前記第1のタップを選択し、該第1のタップに切り換える指令を前記第1の電圧調整器に与える指令手段とを有することを特徴とする。
また、請求項2に記載の電圧制御装置によれば、前記第1の判定手段において、前記第2の電圧調整器までの電圧変化量は、前記第1の電圧調整器と前記第2の電圧調整器との間の配電線による電圧変化量と、前記第1の電圧調整器と前記第2の電圧調整器との間に接続される負荷がある場合は電圧変化量と、前記第1の電圧調整器と前記第2の電圧調整器との間に接続される電源がある場合は電圧変化量と、を合算し求めることを特徴とする。
また、請求項3に記載の電圧制御装置によれば、前記第2の判定手段において、前記末端に至るまでの電圧変化量は、前記第2の電圧調整器と前記末端との間の配電線による電圧変化量と、前記第2の電圧調整器と前記末端との間に接続される負荷がある場合は電圧変化量と、前記第2の電圧調整器と前記末端との間に接続される電源がある場合は電圧変化量と、を合算し求めることを特徴とする。
また、請求項4に記載の電圧制御方法によれば、変圧用のタップを有する電圧調整器を配電線に複数擁し、該配電線の電圧が許容範囲に納まるように前記電圧調整器を制御する制御方法であって、前記配電線の上流側に設置された第1の電圧調整器に入力される第1の電圧を検出する第1の検出ステップと、前記第1の電圧を前記第1の電圧調整器にて変圧後の値が前記許容範囲に納まる前記第1の電圧調整器の第1のタップを全て抽出する第1の抽出ステップと、前記第1のタップにより変圧された電圧と、前記第1の電圧調整器の下流にある第2の電圧調整器までの電圧変化量とに基づき前記第2の電圧調整器に入力される電圧の内、前記許容範囲に納まる第2の電圧を判定する第1の判定ステップと、前記第2の電圧を、前記第2の電圧調整器にて変圧後に前記許容範囲に納まる前記第2の電圧調整器の第2のタップを全て抽出する第2の抽出ステップと、前記第2のタップにより変圧された電圧と、前記配電線の末端に至るまでの電圧変化量とに基づいた該末端における電圧の内、前記許容範囲に納まる第3の電圧を判定する第2の判定ステップと、前記第3の電圧となる前記第1のタップを選択し、該第1のタップに切り換る指令を前記第1の電圧調整器に与える指令ステップとを特徴とする。
また、請求項5に記載の電圧制御方法によれば、前記第1の判定ステップは、前記第1の電圧調整器から前記第2の電圧調整器への前記配電線上において、電圧が許容範囲に納まる場合に前記第2の電圧として判定することを特徴とする。
また、請求項6に記載の電圧制御方法によれば、前記第2の判定ステップは、前記第2の電圧調整器から前記末端への前記配電線上において、電圧が許容範囲に納まる場合に前記第3の電圧として判定することを特徴とする。
また、請求項7に記載の電圧制御方法によれば、前記第1の判定ステップは、前記第2の電圧調整器に入力される電圧が前記許容範囲に納まるか複数の電圧を判定する場合は、許容上限値から許容下限値に向って電圧が減る方向あるいは許容下限値から許容上限値に向って電圧が増える方向で前記第2の電圧調整器に入力される電圧を逐次判定し、許容範囲外に至った時点で判定を終了することを特徴とする。
また、請求項8に記載の電圧制御方法によれば、前記第2の判定ステップは、前記末端の電圧が前記許容範囲に納まるか複数の電圧を判定する場合は、許容上限値から許容下限値に向って電圧が減る方向あるいは許容下限値から許容上限値に向って電圧が増える方向で前記末端の電圧を逐次判定し、許容範囲外に至った時点で判定を終了することを特徴とする。
また、請求項9に記載の電圧制御装置によれば、変圧用のタップを有する電圧調整器を配電線に複数擁し、該配電線の電圧が許容範囲に納まるように前記電圧調整器を制御する電圧制御装置であって、前記配電線の上流側に設置された第1の電圧調整器に入力される第1の電圧を検出する第1の検出手段と、前記配電線の下流側に設置された第2の電圧調整器に入力される第2の電圧を検出する第2の検出手段と、前記第1の電圧を前記第1の電圧調整器にて変圧した電圧と、前記第1の電圧調整器の下流にある第2の電圧調整器までの電圧変化量とに基づき前記第2の電圧調整器に入力される電圧の予測値として第3の電圧を算出する算出手段と、前記第2の電圧の値と前記第3の電圧の値とが最も近い前記第1の電圧調整器の第1のタップを判定するタップ判定手段と、前記第1の電圧の値の変化に伴い、前記第1の電圧調整器が前記第1のタップから第2のタップに切り換わるか否かを判定するタップ切換判定手段と、前記切り換わりが発生すると判定した場合、前記第2のタップに切り換わった際の前記第3の電圧を、前記第2の電圧調整器にて変圧後に前記許容範囲に納まる前記第2の電圧調整器の第3のタップを全て抽出するタップ抽出手段と、前記第3のタップにより変圧された電圧と、前記配電線の末端に至るまでの電圧変化量とに基づいた該末端における電圧の内、前記許容範囲に納まる第4の電圧を判定する電圧判定手段と、前記第4の電圧となる前記第3のタップを選択し、該第3のタップに切り換える指令を前記第2の電圧調整器に与える指令手段とを有することを特徴とする。
また、請求項10に記載の電圧制御装置によれば、前記電圧判定手段において、前記末端に至るまでの電圧変化量は、前記第2の電圧調整器と前記末端との間の配電線による電圧変化量と、前記第2の電圧調整器と前記末端との間に接続される負荷がある場合は電圧変化量と、前記第2の電圧調整器と前記末端との間に接続される電源がある場合は電圧変化量と、を合算し求めることを特徴とする。
また、請求項11に記載の電圧制御方法によれば、変圧用のタップを有する電圧調整器を配電線に複数擁し、該配電線の電圧が許容範囲に納まるように前記電圧調整器を制御する制御方法であって、前記配電線の上流側に設置された第1の電圧調整器に入力される第1の電圧を検出する第1の検出ステップと、前記配電線の下流側に設置された第2の電圧調整器に入力される第2の電圧を検出する第2の検出ステップと、前記第1の電圧を前記第1の電圧調整器にて変圧した電圧と、前記第1の電圧調整器の下流にある第2の電圧調整器までの電圧変化量とに基づき前記第2の電圧調整器に入力される電圧の予測値として第3の電圧を算出する算出ステップと、前記第2の電圧の値と前記第3の電圧の値とが最も近い前記第1の電圧調整器の第1のタップを判定するタップ判定ステップと、前記第1の電圧の値の変化に伴い、前記第1の電圧調整器が前記第1のタップから第2のタップに切り換わるか否かを判定するタップ切換判定ステップと、前記切り換わりが発生すると判定した場合、前記第2のタップに切り換わった際の前記第3の電圧を、前記第2の電圧調整器にて変圧後に前記許容範囲に納まる第3のタップを全て抽出する抽出ステップと、前記第3のタップにより変圧された電圧と、前記配電線の末端に至るまでの電圧変化量とに基づいた該末端における電圧の内、前記許容範囲に納まる第4の電圧を判定する電圧判定ステップと、前記第4の電圧となる前記第3のタップを選択し、該第3のタップに切り換える指令を前記第2の電圧調整器に与える指令ステップとを有することを特徴とする。
また、請求項12に記載の電圧制御方法によれば、前記タップ切換判定ステップは、前記第1の電圧の値の変化が、前記第1の電圧調整器の第1のタップを切り換えた際の電圧変化の半分より大きいか否かにより判定する変化量判定ステップを更に有することを特徴とする。
また、請求項13に記載の電圧制御方法によれば、前記タップ切換判定ステップは、前記第1の電圧の値の変化が、動作時限より大きいか判定する変化量判定ステップを更に有することを特徴とする。
本発明の電圧制御装置及び制御方法によれば、配電線上に複数の電圧調整器を有する場合において、配電線上の上流側の電圧調整器と下流側の電圧調整器との間で生じる電力変化量に応じて上流側の電圧調整器へのタップ指令を制御するので、簡単な手法で効率的に配電線の電圧を許容範囲に納めることができる。
また、本発明の電圧制御装置及び制御方法は、配電線上の上流側の電圧調整器のタップ状態を推定して下流側の電圧調整器へのタップ指令を制御するので、上流側の電圧調整器の自律制御に追随した下流側の電圧調整器の制御が可能となり、以って配電線の電圧を許容範囲に納めることができる。
本発明の一実施形態に関わる概略構成図である。 電圧調整器(SVR)のタップ構造の一例を示す図である。 タップ制御の機能ブロック図(自律制御型SVR)である。 配電系統の構成の一例(集中制御型SVR-自律制御型SVR)及びその系統電圧の振る舞い、その1を示す図である。 配電系統の構成の一例(集中制御型SVR-自律制御型SVR)及びその系統電圧の振る舞い、その2を示す図である。 制御のフローチャート(自律制御型SVR−集中制御型SVR)である。 配電系統の構成の一例(自律制御型SVR-集中制御型SVR)及びその系統電圧の振る舞い、その1を示す図である。 配電系統の構成の一例(自律制御型SVR-集中制御型SVR)及びその系統電圧の振る舞い、その2を示す図である。 本発明の配電系統の構成の一例を示す図である。 本発明の電圧制御装置の構成の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
(基本構成)
図1は、本発明の一実施形態に関わる概略構成図である。まず配電系統における各制御機器の設置状態と基本的な役割について説明する。配電線40には、LRT60、SVR70、SVC80、センサ100が接続されており、更に柱上変圧器110の低圧側には需要家120、122、124やPV90、92が接続されている。配電用変電所のLRT60(負荷時タップ切換変圧器)は、不図示の上位系統から送電されてきた電力(66kV)を6.6kV等に変圧し、各需要家の受電端における電圧を規程範囲内に納める。SVR70(ステップ式電圧調整器)による電圧調整やSVC80(静止型無効電力補償装置)による無効電力を調整することによって、柱上変圧器110は電圧を100/200Vに変圧し各需要家120、122、124の受電端に電力を供給する役割を担う。尚、配電線40には蓄電池50が設置される場合もあり、必要に応じて電力を充放電する。また、PV90(太陽光発電)を有する需要家122が存在する場合や、PV90と発電機とを有する需要家124が存在する場合がある。更に配電線40には、需要家ではなく地域レベルの比較的大きな規模で電力を発電するPV92が存在する場合もある。即ち、配電線40は給電側から需要家への一方的な電力の流れだけでなく、需要家から配電線40に電力供給される場合もある。尚、以降の説明でPV90やPV92、或いは発電機等を発電要素と呼ぶ場合もある。
配電線40の電圧状態等の検出するセンサ100は、電圧、電流、電力等の検出器である。配電系統・監視制御室の電圧制御装置10は、ネットワーク20、通信線30を介して配電線40の状態(センサ100等)を監視制御する。また電圧制御装置10は、ネットワーク20、通信線30を介しSVR70に指令を送る。尚、電圧制御装置10は入出力インターフェースを有する一般的な電算機の構成で構わないが、その構成の一例については後述する。尚、SVR70の装置内部にセンサ100を具備しても構わないが、以降の説明においては電圧制御装置10からの指令をSVR70に与える一方、SVR70の状態値はセンサ100を経由して取得する構成とする。
ところで、配電線40において、送電に比べると狭いエリアとは言え、その亘長
は非常に長いものとなる。この為、従来技術に記載されているような試験・実証実験等の特殊な状況を除いて、配電線上の各需要家との全ての分岐箇所にセンサ100を設置したり、これらのセンサ100や全てのSVR70等に対し通信線30を接続するのは現実的ではない。加えて既設設備の場合、保守面や安全面等の側面により、これらセンサ100や通信線30を設置することができない場合もある。実際、SVR70は機器外部からの指令に基づかず、自律的に制御される機器として機能する場合が一般的である。そこで、以降の説明でもこのようなSVR70を“自律制御型SVR”と呼ぶものとする。一方で、電圧制御装置10からの指令によっても動作可能なSVR70を“集中制御型SVR”と呼ぶものとする。両者の基本構造に相違点は無く、機器外部からの指令を受けることができるかできないかについてのみ差異を有する。
さて、電圧制御装置10の構成の一例について、図10を用いて説明する。電圧制御装置10は、CPU11、RAM12、ROM13、I/F14、入力装置15、出力装置16等から構成される。これらは、バスや通信線等により接続されている。入力装置15から入力されたデータは、I/F14及びバス/通信線を介してRAM12等の記憶装置に格納される。また、入力装置15にて作成したプログラムもI/F14及びバス/通信線を介してRAM12等の記憶装置に格納される。このプログラムは、既存(所定)の演算プログラム等を利用しても良い。このような演算プログラムは、ROM13に格納されている。CPU11は、RAM12に格納された実行プログラムを実行する。この実行結果は、I/F14を介して出力装置16に、或いは接続されているネットワーク20を介して不図示の出力装置に出力される。ここで、CPU11は中央演算処理装置であり各種演算や制御処理等を行なう。RAM12やROM13は記憶装置であるが、読み書き可能なRAM12と、読み込み専用のROM13とがある。これらの記憶装置は、CPU11との通信/処理速度等に応じて使い分けたり、必要に応じて複数有しても構わない。
電圧制御装置10には、入力装置15を介して、例えば後述する配電系統の構成や必要な処理ステップ(プログラム)が入力される。これらの構成やプログラムはRAM12に格納される。また、RAM12にはI/F14を介して配電系統の所定の値(検出値等)が格納される。CPU11は、これらRAM12に格納されたプログラムや検出値等を用いてプログラムに応じた処理を実行する。そしてCPU11は処理結果(指令)をI/F14を介してネットワーク20に送出する。送出された指令がSVR70のタップの指示値の場合、SVR70は該当するタップを選択する。
尚、ここでは入力装置15、出力装置16を含めて電圧制御装置10を構成しているがあくまでも一例であり、組み込み済の所定のプログラムを実行制御するだけの場合、電圧制御装置10には入力装置15、出力装置16が無くても構わない。いずれにせよ所定の情報に基づき、制御対象へ指令を与えることにより電圧を制御するのが、電圧制御装置10の役割である。
(実施例1)
図4、図5を用いて、本発明の実施例1を具体的に説明する。図4(a)は配電系統の構成の一例であり、配電系統に接続されている各制御機器や負荷等を簡略化して描いた図である。また図4(b)は、発明の主要部分(一点鎖線で囲んだ部分)に関し電圧の振る舞いを表す。
図4に示す通り、配電線40には、その上流側に集中制御型SVR(第1の電圧調整器)が、下流側に自律制御型SVR(第2の電圧調整器)が設置されている。また配電線40には、集中制御型SVRの入力電圧Vin1(第1の電圧)を検出するセンサとしてセンサS1(第1の検出手段)が、集中制御型SVRと自律制御型SVRとの間で需要家への配電分岐点にセンサS2が、自律制御型SVRの下流で需要家への配電分岐点にセンサS3がそれぞれ設置されている。尚、センサS2、S3は必須では無い。図4、5の説明では、図2で示したSVR70の両端のタップであるタップT0及びタップT8を中心に説明する。
本実施例1では、下流側のSVR70の振る舞いを推定した上で上流側のSVR70にタップ指令を与え配電線の電圧を制御する。この場合、上流側の取り得るタップ値に対し下流側の取り得るタップ値の組み合わせ全て(図2の場合、9×9=81通り)に対し推定してから有効なタップを選択する方法も考え得るが、計算時間に無駄が多い。そこで、電圧制御装置10は以下の順序にて効果的に有効なタップを選択し指令を与える。
(1)集中制御型SVRへの入力電圧Vin1をセンサS1が検出する。尚、センサS1を集中制御型SVR内に組み込んでも構わない。また、入力電圧の計測手法は他の既知の手法を用いて実現しても構わない。
(2)電圧制御装置10は、判定箇所Aにおける電圧Vaを求める。例えば、タップT0により入力電圧が5%降圧し、タップT8により入力電圧が5%昇圧する場合、判定箇所Aの電圧Vaは1.05Vin1〜0.95Vin1の範囲となる。
(3)電圧制御装置10は、判定箇所Aの電圧Vaが電圧の許容範囲(許容上限値〜許容下限値の間)に納まる集中制御型SVRのタップを全て抽出する(第1の抽出手段)。図4(b)の場合はタップT8、T0が抽出される。
(4)電圧制御装置10は、判定箇所Aにおける電圧Vaが判定箇所Bまでにどのように変化するか推定する。推定に際しては、少なくとも3つの要素を加味する。1つ目は判定箇所Aから判定箇所Bまでの配電線40自体による電圧変化量、2つ目は判定箇所Aから判定箇所Bまでの間に接続される需要家の電力消費に伴う電圧変化量、3つ目は判定箇所Aから判定箇所Bまでの間に接続されるPV等の発電による電圧変化量である。これらの諸量は、予め推定ができる。1つ目は、配電線長や電線の抵抗値等の物理量により予め求めておく。2つ目は、季節や時間帯や温度等により若干の変化があるものの、過去の統計を解析しておくことにより予め推定できる。3つ目は、季節や時間帯や温度等、天気予報等より日照量を推量し予め推定できる。電圧制御装置10は、このようにして求めた電圧変化量を合算し、凡その電圧の変化カーブを推定する。尚、このような推定方法については上記に限定するものでなく、既知の手法に基づいても構わない。例えば、電圧制御装置10は、負荷状態推定や潮流計算を用いて判定箇所Aと判定箇所Bとの間における電圧の変化の様相を推定し、これらが許容範囲に納まっているか否かを判定に用いても構わない。図4の場合、判定箇所Aから判定箇所Bまでの間に需要家への配電分岐が二箇所あるが、センサS2のある分岐点では発電要素の無い需要家が受電しており緩やかに電圧が降下し、判定箇所B近傍の分岐点では比較的大きな規模の発電要素により給電され、電圧が上昇することが設備の状況により計算され推定された一例である。この電圧変化分をVabとする。
(5)電圧制御装置10は、判定箇所Bに入力される電圧Vin2(第2の電圧)を求める。先の電圧Va(1.05Vin1〜0.95Vin1)に電圧変化分Vabが加算され、Vin2=Va+Vab=1.05Vin1+Vab〜0.95Vin1+Vabとなる。
(6)電圧制御装置10は、判定箇所Bの電圧Vbが電圧の許容範囲に納まる(第1の判定手段)自律制御型SVRのタップを全て抽出する(第2の抽出手段)。電圧制御装置10がタップを抽出する場合において、上述の(3)で抽出した上流側の集中制御型SVRのタップに対し、下流側の自律制御型SVRのタップをそれぞれ求める。上流側の集中制御型SVRのタップが異なれば、同じ自律制御型SVRのタップであっても、当然、許容範囲に納まる場合や納まらない場合等の差異が生じる場合もある。以降の説明では混同を避けるため、上流側の集中制御型SVRのタップをT0〜T8、下流側の自律制御型SVRのタップをTT0〜TT8と表記する。また電圧制御装置10が抽出した集中制御型SVRのタップ、自律制御型SVRのタップ組み合わせを、(集中制御型SVRのタップ、自律制御型SVRのタップ)で表記する。例えば、集中制御型SVRでタップT8を、自律制御型SVRでタップTT8を抽出した場合、その組み合わせとして(タップT8、タップTT8)と表記する。
ここで、例えば、タップTT0により入力電圧が5%降圧し、タップTT8により入力電圧が5%昇圧する場合、判定箇所Bの電圧Vbは1.05Vin2〜0.95Vin2の範囲となる。図4(b)の場合は、上流の集中制御型SVRのタップT8の場合の自律制御型SVRのタップではタップTT8は許容上限値を逸脱するが、タップTT0は許容範囲に納まる。即ち、判定箇所Bにおいて、(タップT8、タップTT8)は逸脱し、(タップT8、タップTT0)は納まっている。また、上流の集中制御型SVRのタップT0の場合の自律制御型SVRのタップでは、タップTT8〜TT0は全て許容範囲に納まる。
ここで、例えば、(タップT0、タップTT0)の場合における判定箇所Bの電圧推定値は、Vb=(0.95Vin1+Vab)×0.95となる。
(7)電圧制御装置10は、上述の(4)と同様の手法で、判定箇所Bにおける電圧Vbが、判定箇所C(末端)までにどのように変化するか推定する。ここで言う“末端”とは配電線下流方向の任意の箇所を定めて構わない。更に下流にSVR70がある場合、これを対象としても構わない。いずれにせよ、末端までに設置されている上述の3つの要素により電圧の昇圧/降圧を推定する。図4の場合、判定箇所Bから判定箇所Cまでの間に需要家への配電の分岐する箇所あるが、このセンサS3の設置されている分岐点において発電要素により給電され、緩やかに電圧が上昇し、判定箇所Cより下流においても比較的大きな規模の発電要素により更に給電され、電圧がかなり上昇することが既設の情報と計算とにより推定された一例である。この判定箇所Bから判定箇所Cまでの電圧変化分をVbcとする。
(8)電圧制御装置10は、判定箇所Cに入力される電圧Vin3を求める。先の電圧Vb(1.05Vin2〜0.95Vin2)に電圧変化分Vbcが加算され、Vin3=Vb+Vbc=[(1.05Vin1+Vab〜0.95Vin1+Vab)×1.05+Vbc]〜[(1.05Vin1+Vab〜0.95Vin1+Vab)×0.95+Vbc]となる。電圧制御装置10は、これらVin3の内、判定箇所Cの電圧Vcが許容範囲に納まる電圧(第3の電圧)を全て求める(第2の判定手段)。判定箇所Bにおいて電圧が許容範囲に納まったタップが対象なので、(タップT8、タップTT8)を除いた組み合わせが全て対象となる。これらの組み合わせの判定箇所Bの電圧VbにVbcを加算したものが図4(b)の例となる。例えば、(タップT0、タップTT0)はVc=Vb+Vbc=(0.95Vin1+Vab)×0.95+Vbcであり、この場合のVcは判定箇所Cにおいて許容範囲に納まる。ここでは図を分かり易くする為、判定箇所Cにおいて許容範囲に納まるタップの組み合わせを用いた電圧の振る舞いに関し実線にて表す。また、判定箇所Cにおいて電圧が許容範囲を逸脱した場合は点線で表す。
(9)電圧制御装置10は、上記(1)〜(8)により求まった実線部分を有する集中制御型SVRのタップ値を電圧制御装置10から指令する(指令手段)。尚、このようなタップ値が複数ある場合も想定される。また、上流の集中制御型SVRのタップ値が有効な場合でも、下流の自律制御型SVRのタップの選択次第では最終的に判定箇所Cで逸脱の可能性がある場合は、上流の集中制御型SVRのタップ値を選択する際の重み情報を付与しても構わない。例えば、電圧制御装置10は上流の集中制御型SVRにおいて、下流の自律制御型SVRのタップの有効な個数を計上してタップの指令を判定する。「上流の集中制御型SVRのあるタップにおいて下流の自律制御型SVRで有効なタップが9個」の場合と、「上流の集中制御型SVRの他のタップにおいて下流の自律制御型SVRで有効なタップが3個の場合」とでは、前者の「下流の自律制御型SVRで有効なタップが9個を有する上流の集中制御型SVRのタップ」を優先する。
尚、上記(5)におけるVin2の式、上記(8)におけるVin3の式は、全てのタップに対する計算方法の一例を示す式である。これらの式を満たす場合でも、上記(3)、(6)において抽出されないタップは当然計算の対象外となる。
以上により、電圧制御装置10が直接指令を与えることのできない自律制御型SVRを下流に有する場合でも、上流側の集中制御型SVRのタップ値を適確に指令することが可能になる。尚、上記の判定箇所A、判定箇所B、判定箇所Cにおいて、電圧が許容範囲に納まるか逸脱するかの電圧制御装置10による判定は、対象の値を全て判定しなくても良い。例えば、各判定箇所の許容上限値側、或いは許容下限値側のタップにおける電圧から順次判定し、逸脱が発生した以降のタップにおいては逸脱となるので、以降全てを逸脱と判定しても良い。
図5は図4の別の一例であり、発電要素による発電が殆ど生じていなかった場合を示す。判定箇所Aと判定箇所A’、判定箇所Bと判定箇所B’、判定箇所Cと判定箇所C’が夫々対応し、同様な手法で上流の集中制御型SVRの有効なタップ値を指令可能となる。図5(b)の例では、集中制御型SVRの有効なタップT8〜T0の全てではあるが、タップT0に関しては判定箇所C’で許容下限値を(自律制御型SVRのタップの選択次第では)下回る可能性もあるので、選択しない方が好ましい。そこで、例えば上述の(9)の項目で説明した下流の自律制御型SVRのタップの有効な個数による判定を用いて構わない。
また、図4、5の一例のように、センサS2やセンサS3がある場合、これらの検出値を用いた判定を加えても構わない。例えば、判定箇所A(A’)や判定箇所B(B’)において電圧の許容範囲に納まっていても、その途中で逸脱する可能性がある。例えば、図4の場合、センサS2の箇所において最も電圧が低い傾向があり、センサS2の値が許容下限値を下回る場合のタップT8〜T0を選択しない(換言すれば、許容範囲に納まるタップを選択する)。許容上限値を上回る場合も同様である。
以上、上流側に集中制御型SVR、下流側に自律制御型SVRが設定されている例に関して説明したが、本実施例は上流側、下流側がともに集中制御型SVRであっても適用できる。例えば、下流側の集中制御型SVRと電圧制御装置10との間に通信障害が生じた際は、実質上、「上流側に集中制御型SVR、下流側に自律制御型SVR」が設置されているのと同義となる。電圧制御装置10から下流側の集中制御型SVRへの指令を意図的に送信しない制御と見做すこともできる。
また本実施例では上流/下流の2段構成について説明したが、同様な処理を繰り返すことにより何段でも適用の拡張が可能である。例えば、図9(a)に示す構成で上流から順に「集中制御型SVR−集中制御型SVR−自律制御型SVR」のような三段の場合、
図9(b)に示す構成で上流から順に「集中制御型SVR−集中制御型SVR−集中制御型SVR−自律制御型SVR」のような四段の場合、図9(c)に示す構成で上流から順に「集中制御型SVR−自律制御型SVR−集中制御型SVR−自律制御型SVR」のような四段の場合、いずれの場合でも適用可能である。但し、最上流のSVR70には電圧制御装置から指令を出すので、電圧制御装置10から指令を与える上流のSVR70は集中制御型SVRとなる。
(実施例2)
図6〜8を用いて、本発明の実施例2を具体的に説明する。図7は配電系統の構成の一例であり、配電系統に接続されている各制御機器や負荷等を簡略化し描いた図である。また、発明の主要部分(一点鎖線で囲んだ部分)に関し電圧の振る舞いを表したのが図7(b)、図8(c)、(d)になる。実施例1との主たる相違点は、上流側が自律制御型SVRである点にある。また、上流側に自律制御型SVRへの入力電圧だけではなく、下流側の集中制御型SVRへの入力電圧を検出しておく必要がある。これらの検出値を用いて自律制御型SVRの振る舞いを推定することにより、電圧制御装置10は下流側の集中制御型SVRに適確な指令を与えることが可能となる。図6は、この一連の制御方法を示したフローチャートであり、電圧制御装置10が主体となり実行する。
始めに電圧制御装置10は、上流側の自律制御型SVR、下流側の集中制御型SVRへの入力電圧をそれぞれ計測する。図7(a)に示す通り、各SVR70の直前のセンサS1、S3が電圧値を検出する(ステップS600)。
次に電圧制御装置10は、上流側の自律制御型SVRから出力された電圧が、この自律制御型SVRのタップの切り換えにより取り得る全ての電圧を求める。一方で、電圧制御装置10は、上流側の自律制御型SVRから出力された電圧が、下流側の集中制御型SVRへ入力されるまでにどのように変化するか推定する。推定に際しては、実施例1と同様な手法で構わない。即ち、対象端子間における電圧昇圧/降圧に関する既知の情報に基づいて推測する。自律制御型SVRのタップ毎の変圧後の電圧に、これらの電圧昇圧/降圧の値を合算することにより、下流側の集中制御型SVRへ入力される推定電圧が求まる。電圧制御装置10は、この電圧と、ステップS600で求めた下流側の集中制御型SVRへの入力電圧(センサS3の検出値)とを比較する。ここで、電圧制御装置10は、センサS3の検出値に最も近い推定電圧を選ぶ。電圧制御装置10は、この推定電圧におけるタップが現在の上流側の自律制御型SVRのタップ状態と判定する(ステップS610)。
ここで、電圧制御装置10は、上流側の自律制御型SVRへの入力電圧の変化により自律制御型SVRのタップの切り換わりの有無を推定する。入力電圧が降下傾向にある場合、電圧制御装置10は、電圧が許容範囲に納まるように上流側の自律制御型SVRのタップが一段高くなる(上昇側に切り換わる)ことが考えられる。また、入力電圧が上昇傾向にある場合、上流側の自律制御型SVRのタップが一段低くなる(下降側に切り換わる)と予測する(ステップS620)。ここで、どれ位の電圧変化があるとタップの切り換えになるかの判定は、例えば閾値を用いる。電圧制御装置10は、ステップS610で求めた自律制御型SVRのタップの切り換えにより取り得る電圧において、タップを一つ切り換えた際に変化する電圧の値の半分を閾値とする。
上述のタップの切り換えが生じない場合(ステップS630;無)、電圧制御装置10は下流側の集中制御型SVRの現状を維持とし、特に処理を行なわない(ステップS650)。一方でタップの切り換えが生じる場合(ステップS630;有)、電圧制御装置10はステップS620の切り換えに応じて下流側の集中制御型SVRのタップに指令を与える(ステップS640)。
図7、8を用いて一連の動作の一例について説明する。尚、以降の説明では混同を避けるため、上流側の自律制御型SVRのタップをT0〜T8、下流側の集中制御型SVRのタップをTT0〜TT8と表記する。また電圧制御装置10が判定した自律制御型SVRのタップ、抽出した集中制御型SVRのタップの組み合わせを、(自律制御型SVRのタップ、集中制御型SVRのタップ)で表記する。例えば、自律制御型SVRでタップT2を、集中制御型SVRでタップTT1を、判定/抽出した場合、その組み合わせとして(タップT2、タップTT1)と表記する。
図7(a)に示す構成において、センサS1は上流側の自律制御型SVR(第1の電圧調整器)の入力電圧Vin1(第1の電圧)を、センサS3は下流側の集中制御型SVR(第2の電圧調整器)の入力電圧Vin2(第2の電圧)を検出する(ステップS600)。ここでは図7(b)に示す通り、上流側の自律制御型SVRと下流側の集中制御型SVRとの間で電圧昇圧/降圧に関する既知の情報に基づいて一定量電圧が昇圧すると推定され、入力電圧Vin1をタップT2で変圧しこの昇圧分を合算(算出手段)した電圧(第3の電圧)と、入力電圧Vin2とが最も近いので、電圧制御装置10は、上流側の自律制御型SVRはタップT2(第1のタップ)であると判定(タップ判定手段)する(ステップS610)。ここで図7(b)では、下流側の集中制御型SVRはタップTT1にて制御している。
今後、上流側の自律制御型SVRでタップを一つ切り換えた分に相当する電圧の降圧が見込まれる場合、電圧制御装置10は、電圧が許容範囲に納まるように上流側の自律制御型SVRのタップは切り換わると予測(タップ切換判定手段)する(ステップS620、ステップS630;有)。図8(c)は、電圧を上昇させるようにタップT2(第1のタップ)からタップT3(第2のタップ)に切り換わった場合の電圧の振る舞いを示したものである。
この切り換わりの予測に基づいて、電圧制御装置10から下流側の集中制御型SVRへの指令(指令手段)を与える。尚、集中制御型SVRへの指令(タップの指定)方法自体は、上述の実施例1と同じ手法であって構わない。或いは負荷状態推定や潮流計算を用いた方法であっても構わない。実施例1と実施例2との相違点は、入力電圧に基づいて集中制御型SVRのタップの指令を与えるのではなく、入力電圧が上流側の自律制御型SVRが切り換わる事を予測し、その予測に基づいた入力電圧を用いて集中制御型SVRのタップの指令を与える点にある。図8(c)において、Vin2’は、この予測に基づいた入力電圧を示す。
実施例2での集中制御型SVRへの指令(タップの指定)方法について説明する。
(1)電圧制御装置10は、判定箇所Bにおける電圧Vbを求める。例えば、タップT0により入力電圧が5%降圧し、タップT8により入力電圧が5%昇圧する場合、判定箇所Bの電圧Vbは1.05Vin2’〜0.95Vin2’の範囲となる。
(2)電圧制御装置10は、判定箇所Bの電圧Vbが電圧の許容範囲(許容上限値〜許容下限値の間)に納まる集中制御型SVRのタップ(第3のタップ)を全て抽出(タップ抽出手段)する。図8(c)の場合はタップTT8〜TT0の全てが抽出されるが、以降ではタップTT2〜TT0について説明する。
(3)電圧制御装置10は、判定箇所Bにおける電圧Vbが、判定箇所Cまでにどのように変化するか推定する。推定に際しては、上述の実施例1と同様に少なくとも3つの要素を加味する。1つ目は判定箇所Bから判定箇所Cまでの配電線40自体による電圧変化量、2つ目は判定箇所Bから判定箇所Cまでの間に接続される需要家の電力消費に伴う電圧変化量、3つ目は判定箇所Bから判定箇所Cまでの間に接続されるPV等の発電による電圧変化量である。これらの諸量は、予め推定ができる。1つ目は、配電線長や電線の抵抗値等の物理量により予め求めておく。2つ目は、季節や時間帯や温度等により若干の変化があるものの、過去の統計を解析しておくことにより予め推定できる。3つ目は、季節や時間帯や温度等、天気予報等より日照量を推量し予め推定できる。電圧制御装置10は、このようにして求めた電圧変化量を合算し、凡その電圧の変化カーブを推定する。これら推定に関しては実施例1で述べた方法と同様で構わない。図8(c)の場合、判定箇所Bから判定箇所Cまでの間に需要家への配電分岐が一箇所あるが、このセンサS4のある分岐点では比較的大きな規模の発電要素により給電され、電圧が上昇することが設備の状況により計算され推定された一例である。この電圧変化分をVbcとする。
(4)電圧制御装置10は、判定箇所Cにおける電圧Vc(第4の電圧)を求める。判定箇所Bにおいて電圧が許容範囲に納まったタップが対象なので、全てのタップが対象となるが、ここではタップTT2〜TT0について説明する。判定箇所Cの電圧VbにVbcを加算したものが図8(c)の例となる。例えば、タップTT0はVc=Vb+Vbc=Vin2’×0.95+Vbcが図8(c)の判定箇所Cにおける電圧Vcで、判定箇所Cにおいて電圧は許容範囲に納まる。同様に判定箇所CにおいてVc(タップT1、TT2)も電圧は許容範囲に納まる。
上述の通り、タップTT2〜TT0のいずれの場合でも電圧は許容範囲に納まるが、電圧制御装置10は、上流側の自律制御型SVRでタップを一つ切り換える前である図7(b)と、切り換え後の図8(c)の場合とを比べる。すると、集中制御型SVRのタップTT1を選択した場合、双方とも電圧は許容範囲に納まるものの、前者より後者の方が許容範囲の上限値に近づいている。そこで、図8(d)に示す通り、集中制御型SVRのタップTT1をタップTT0に切りか変えた方が系の安定に好ましい。この判定方法は既知の手法を用いて構わないが、例えば電圧は許容範囲の中央値により近くなるタップを選択するように電圧制御装置10は指令を与える。
以上のように電圧制御装置10は、実施例1または実施例2の手法を用いることにより、配電線上の複数の電圧調整器のタップ指令を適切に与えるので、簡単な手法で効率的に配電線の電圧を許容範囲に納めることができる。またこれらの実施例は組み合わせて実施することも可能である。例えば、上流側から「自律制御型SVR−集中制御型SVR−自律制御型SVR」で配置されている場合、中流にある集中制御型SVRに指令を与える際に、実施例1を用いて下流側を考慮したタップ値を選択し、加えて実施例2を用いて上流側を考慮したタップ値を選択が可能になるので、本発明によれば配電系統全体をより考慮した制御が可能になる。
尚、本実施例では、SVR70に関して説明したが、LRT60もタップ切換変圧器であり、基本構造はSVR70と同様である。また、タップ切り換えによって電圧を制御できると言う点で相違は無い。そこで、自律制御型LRTや集中制御型LRTに対してもSVRの実施例と同様に本発明を適用可能である。
10 電圧制御装置
11 CPU
12 RAM
13 ROM
14 I/F
15 入力装置
16 出力装置
20 ネットワーク
30 通信線
40 配電線
50 蓄電池
60 LRT(負荷時タップ切換変圧器)
70 SVR(ステップ式電圧調整器)
80 SVC(静止型無効電力補償装置)
90、92 PV(太陽光発電)
100、S1〜S4 センサ(検出器)
110 柱上変圧器
120、122、124 需要家
T0〜T8、TT0〜TT8 タップ
SW1 切り換え開閉器
SW2 タップ切り換え器

Claims (13)

  1. 変圧用のタップを有する電圧調整器を配電線に複数擁し、該配電線の電圧が許容範囲に納まるように前記電圧調整器を制御する電圧制御装置であって、
    前記配電線の上流側に設置された第1の電圧調整器に入力される第1の電圧を検出する第1の検出手段と、
    前記第1の電圧を前記第1の電圧調整器にて変圧後の値が前記許容範囲に納まる前記第1の電圧調整器の第1のタップを全て抽出する第1の抽出手段と、
    前記第1のタップにより変圧された電圧と、前記第1の電圧調整器の下流にある第2の電圧調整器までの電圧変化量とに基づき前記第2の電圧調整器に入力される電圧の内、前記許容範囲に納まる第2の電圧を判定する第1の判定手段と、
    前記第2の電圧を、前記第2の電圧調整器にて変圧後に前記許容範囲に納まる前記第2の電圧調整器の第2のタップを全て抽出する第2の抽出手段と、
    前記第2のタップにより変圧された電圧と、前記配電線の末端に至るまでの電圧変化量とに基づいた該末端における電圧の内、前記許容範囲に納まる第3の電圧を判定する第2の判定手段と、
    前記第3の電圧となる前記第1のタップを選択し、該第1のタップに切り換える指令を前記第1の電圧調整器に与える指令手段とを有すること
    を特徴とする電圧制御装置。
  2. 前記第1の判定手段において、
    前記第2の電圧調整器までの電圧変化量は、
    前記第1の電圧調整器と前記第2の電圧調整器との間の配電線による電圧降下量と、
    前記第1の電圧調整器と前記第2の電圧調整器との間に接続される負荷がある場合は電圧降下量と、
    前記第1の電圧調整器と前記第2の電圧調整器との間に接続される電源がある場合は電圧上昇量と、
    を合算し求めること
    を特徴とする請求項1に記載の電圧制御装置。
  3. 前記第2の判定手段において、
    前記末端に至るまでの電圧変化量は、
    前記第2の電圧調整器と前記末端との間の配電線による電圧降下量と、
    前記第2の電圧調整器と前記末端との間に接続される負荷がある場合は電圧降下量と、
    前記第2の電圧調整器と前記末端との間に接続される電源がある場合は電圧上昇量と、
    を合算し求めること
    を特徴とする請求項1に記載の電圧制御装置。
  4. 変圧用のタップを有する電圧調整器を配電線に複数擁し、該配電線の電圧が許容範囲に納まるように前記電圧調整器を制御する制御方法であって、
    前記配電線の上流側に設置された第1の電圧調整器に入力される第1の電圧を検出する第1の検出ステップと、
    前記第1の電圧を前記第1の電圧調整器にて変圧後の値が前記許容範囲に納まる前記第1の電圧調整器の第1のタップを全て抽出する第1の抽出ステップと、
    前記第1のタップにより変圧された電圧と、前記第1の電圧調整器の下流にある第2の電圧調整器までの電圧変化量とに基づき前記第2の電圧調整器に入力される電圧の内、前記許容範囲に納まる第2の電圧を判定する第1の判定ステップと、
    前記第2の電圧を、前記第2の電圧調整器にて変圧後に前記許容範囲に納まる前記第2の電圧調整器の第2のタップを全て抽出する第2の抽出ステップと、
    前記第2のタップにより変圧された電圧と、前記配電線の末端に至るまでの電圧変化量とに基づいた該末端における電圧の内、前記許容範囲に納まる第3の電圧を判定する第2の判定ステップと、
    前記第3の電圧となる前記第1のタップを選択し、該第1のタップに切り換る指令を前記第1の電圧調整器に与える指令ステップと
    を特徴とする電圧制御方法。
  5. 前記第1の判定ステップは、前記第1の電圧調整器から前記第2の電圧調整器への前記配電線上において、電圧が許容範囲に納まる場合に前記第2の電圧として判定すること
    を特徴とする請求項4に記載の電圧制御方法。
  6. 前記第2の判定ステップは、前記第2の電圧調整器から前記末端への前記配電線上において、電圧が許容範囲に納まる場合に前記第3の電圧として判定すること
    を特徴とする請求項4又は請求項5に記載の電圧制御方法。
  7. 前記第1の判定ステップは、前記第2の電圧調整器に入力される電圧が前記許容範囲に納まるか複数の電圧を判定する場合は、許容上限値から許容下限値に向って電圧が減る方向あるいは許容下限値から許容上限値に向って電圧が増える方向で前記第2の電圧調整器に入力される電圧を逐次判定し、許容範囲外に至った時点で判定を終了すること
    を特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれか1項に記載の電圧制御方法。
  8. 前記第2の判定ステップは、前記末端の電圧が前記許容範囲に納まるか複数の電圧を判定する場合は、許容上限値から許容下限値に向って電圧が減る方向あるいは許容下限値から許容上限値に向って電圧が増える方向で前記末端の電圧を逐次判定し、許容範囲外に至った時点で判定を終了すること
    を特徴とする請求項4乃至請求項7のいずれか1項に記載の電圧制御方法
  9. 変圧用のタップを有する電圧調整器を配電線に複数擁し、該配電線の電圧が許容範囲に納まるように前記電圧調整器を制御する電圧制御装置であって、
    前記配電線の上流側に設置された第1の電圧調整器に入力される第1の電圧を検出する第1の検出手段と、
    前記配電線の下流側に設置された第2の電圧調整器に入力される第2の電圧を検出する第2の検出手段と、
    前記第1の電圧を前記第1の電圧調整器にて変圧した電圧と、前記第1の電圧調整器の下流にある第2の電圧調整器までの電圧変化量とに基づき前記第2の電圧調整器に入力される電圧の予測値として第3の電圧を算出する算出手段と、
    前記第2の電圧の値と前記第3の電圧の値とが最も近い前記第1の電圧調整器の第1のタップを判定するタップ判定手段と、
    前記第1の電圧の値の変化に伴い、前記第1の電圧調整器が前記第1のタップから第2のタップに切り換わるか否かを判定するタップ切換判定手段と、
    前記切り換わりが発生すると判定した場合、前記第2のタップに切り換わった際の前記第3の電圧を、前記第2の電圧調整器にて変圧後に前記許容範囲に納まる前記第2の電圧調整器の第3のタップを全て抽出するタップ抽出手段と、
    前記第3のタップにより変圧された電圧と、前記配電線の末端に至るまでの電圧変化量とに基づいた該末端における電圧の内、前記許容範囲に納まる第4の電圧を判定する電圧判定手段と、
    前記第4の電圧となる前記第3のタップを選択し、該第3のタップに切り換える指令を前記第2の電圧調整器に与える指令手段とを有すること
    を特徴とする電圧制御装置。
  10. 前記電圧判定手段 において、
    前記末端に至るまでの電圧変化量は、
    前記第2の電圧調整器と前記末端との間の配電線による電圧降下量と、
    前記第2の電圧調整器と前記末端との間に接続される負荷がある場合は電圧降下量と、
    前記第2の電圧調整器と前記末端との間に接続される電源がある場合は電圧上昇量と、
    を合算し求めること
    を特徴とする請求項9に記載の電圧制御装置。
  11. 変圧用のタップを有する電圧調整器を配電線に複数擁し、該配電線の電圧が許容範囲に納まるように前記電圧調整器を制御する制御方法であって、
    前記配電線の上流側に設置された第1の電圧調整器に入力される第1の電圧を検出する第1の検出ステップと、
    前記配電線の下流側に設置された第2の電圧調整器に入力される第2の電圧を検出する第2の検出ステップと、
    前記第1の電圧を前記第1の電圧調整器にて変圧した電圧と、前記第1の電圧調整器の下流にある第2の電圧調整器までの電圧変化量とに基づき前記第2の電圧調整器に入力される電圧の予測値として第3の電圧を算出する算出ステップと、
    前記第2の電圧の値と前記第3の電圧の値とが最も近い前記第1の電圧調整器の第1のタップを判定するタップ判定ステップと、
    前記第1の電圧の値の変化に伴い、前記第1の電圧調整器が前記第1のタップから第2のタップに切り換わるか否かを判定するタップ切換判定ステップと、
    前記切り換わりが発生すると判定した場合、前記第2のタップに切り換わった際の前記第3の電圧を、前記第2の電圧調整器にて変圧後に前記許容範囲に納まる第3のタップを全て抽出する抽出ステップと、
    前記第3のタップにより変圧された電圧と、前記配電線の末端に至るまでの電圧変化量とに基づいた該末端における電圧の内、前記許容範囲に納まる第4の電圧を判定する電圧判定ステップと、
    前記第4の電圧となる前記第3のタップを選択し、該第3のタップに切り換える指令を前記第2の電圧調整器に与える指令ステップとを有すること
    を特徴とする電圧制御方法。
  12. 前記タップ切換判定ステップは、
    前記第1の電圧の値の変化が、前記第1の電圧調整器の第1のタップを切り換えた際の電圧変化の半分より大きいか否かにより判定する変化量判定ステップを更に有すること
    を特徴とする請求項11に記載の電圧制御方法。
  13. 前記タップ切換判定ステップは、
    前記第1の電圧の値の変化が、動作時限より大きいか判定する変化量判定ステップを更に有すること
    を特徴とする請求項11に記載の電圧制御方法。
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