JP6068442B2 - 標的分子精製におけるdna除去法 - Google Patents

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Description

本特許出願は、参照により組み入れられる、2011年4月28日に提出された米国特許出願第13/096699号に対する優先権の恩典を主張する。
発明の背景
DNAは、プロセス溶液の夾雑物であり、治療用タンパク質およびワクチンを含む精製された生物工学生成物の潜在的夾雑物である。世界中の規制機関が、妥当な患者の安全性を保証するために低いDNAレベルを規定している。夾雑DNAは、濾過および精製を含むバイオプロセス操作の効率を妨げる障害となることも、明らかになってきている。DNAはまた、生成物凝集体の形成の原因であり得ることが、最近示唆されている(Gagnon, 2010, Bioprocessing Journal, 9(2) 14-24(非特許文献1))。凝集体は、精製を非常に複雑化し、かつ、除去されない場合は治療を受ける患者の安全性を脅かし得る。
DNA減少のための現在の方法は、正に荷電した陰イオン交換体にDNAがその負電荷によって結合する、陰イオン交換材料およびその変種に焦点を合わせている。しかしながら、陰イオン交換体に同様に結合する生成物を含有するプロセス溶液中にDNAが存在する場合には、生成物がDNAと共に除去されるため、この方法は役に立たない。陰イオン交換ベースの除去法はまた、陰イオン交換樹脂が細胞と結合するため、生細胞培養物を用いた適用からは除外される。このアプローチの変種は、ヒドロキシアパタイトでのDNA除去を含むが、このアプローチは陰イオン交換と同一の限界を有する。あるいは、ベンゾナーゼなどのヌクレアーゼ酵素の適用によってDNAレベルを減少させてもよい。しかしながら、ヌクレアーゼベースの方法は、高い費用に苦しみ得る。実際、小さなDNA断片は、場合によっては相対的に無傷のDNAよりも除去することが困難である。ヌクレアーゼ酵素もまた、生きている培養物とは不適合である。
Gagnon, 2010, Bioprocessing Journal, 9(2) 14-24
発明の簡単な概要
本発明は、標的分子を含む生物学的試料からゲノムDNAを除去する方法を提供する。いくつかの態様において、該方法は、(a)該試料由来のゲノムDNAを含む正に荷電した複合体が、陽イオン交換リガンドに結合し、かつ(b)該標的分子が、該陽イオン交換リガンドに実質的に結合しないような条件下で、該試料を該陽イオン交換リガンドに接触させる工程;および、減少した量のゲノムDNAを有する試料を生成するために、該陽イオン交換リガンドに結合した該正に荷電した複合体から該試料を分離する工程を含む。いくつかの態様において、該方法は、該分離する工程の後に、減少した量のゲノムDNAを有する該試料に対して、少なくとももう1つの標的分子精製段階を実施する工程をさらに含む。
いくつかの態様において、標的分子はタンパク質である。いくつかの態様において、タンパク質は、細胞中において発現された異種タンパク質である。いくつかの態様において、タンパク質は抗体である。いくつかの態様において、抗体は、IgG抗体およびIgM抗体から選択される。
いくつかの態様において、標的分子は核酸である。いくつかの態様において、核酸はプラスミドである。
いくつかの態様において、陽イオン交換リガンドは、カルボン酸部分、またはスルホン酸部分、またはリン酸部分を含む。
いくつかの態様において、陽イオン交換リガンドは固体支持体に結合している。いくつかの態様において、固体支持体はクロマトグラフィーカラムである。いくつかの態様において、固体支持体はビーズまたは粒子である。
いくつかの態様において、陽イオン交換リガンドは可溶性ポリマーに結合している。いくつかの態様において、可溶性ポリマーは、カルボキシメチルセルロースもしくはデキストラン硫酸を含み、および/またはリン酸化ポリマーである。
いくつかの態様において、生物学的試料は細胞培養上清である。
いくつかの態様において、細胞培養物は、哺乳動物細胞培養物、細菌細胞培養物、酵母細胞培養物、および昆虫細胞培養物からなる群より選択される。
いくつかの態様において、生物学的試料は細胞培養物である。いくつかの態様において、陽イオン交換リガンドはビーズまたは粒子に連結され、かつ、細胞培養物における該ビーズまたは該粒子の存在により、標的分子の凝集が減少する。いくつかの態様において、細胞培養物中の細胞は、標的分子を分泌する。
いくつかの態様において、方法は、接触させる工程の前または後のいずれかに、
(a)試料由来の負に荷電したDNAが、陰イオン交換リガンドに結合し、かつ
(b)標的分子が、該陰イオン交換リガンドに実質的に結合しない
ような条件下で該試料を該陰イオン交換リガンドに接触させ、それにより、該試料中の負に荷電したDNAから該標的分子を分離する工程をさらに含む。
いくつかの態様において、標的分子精製段階は、減少した量のゲノムDNAを有する試料を、陽イオン交換リガンド、陰イオン交換リガンド、混合型リガンド、親和性作用物質、または疎水性リガンドに接触させることを含む。いくつかの態様において、標的分子精製段階は、減少したゲノムDNAを有する試料を、陽イオン交換リガンド、陰イオン交換リガンド、混合型リガンド、親和性作用物質、または疎水性リガンドに、該標的分子が該リガンドまたは該作用物質に結合するように接触させること;該リガンドから該試料の他の成分を洗い流すこと;および、該リガンドまたは該作用物質から該標的分子を溶出することを含む。いくつかの態様において、標的分子精製段階は、減少した量のゲノムDNAを有する試料を、陽イオン交換リガンド、陰イオン交換リガンド、混合型リガンド、親和性作用物質、または疎水性リガンドに、該標的分子が該リガンドまたは該作用物質に実質的に結合しないが該試料の別の成分が該作用物質または該リガンドに結合するようなフロースルーモードで接触させることを含む。
定義
「イオン交換」材料は、非共有結合で結合した対イオンを周囲の溶液の電荷を同様に有するイオンと交換する能力を持つ。「イオン交換リガンド」は、その交換可能な対イオンの電荷に応じて、陽イオン交換リガンドまたは陰イオン交換リガンドと呼ばれる。陽イオン交換材料は混合型(すなわち、陰イオン交換体および陽イオン交換体の混合物)材料を含み得るが、いくつかの態様において、「陽イオン交換」樹脂とは、陽イオン交換リガンドを有するが陰イオン交換リガンドを有さない樹脂または他の材料を指す。同様に、陰イオン交換樹脂は混合型(すなわち、陰イオン交換体および陽イオン交換体の混合物)を含み得るが、いくつかの態様において、「陰イオン交換」樹脂とは、陰イオン交換リガンドを有するが陽イオン交換リガンドを有さない樹脂または他の材料を指す。「イオン交換リガンド」とは、非共有結合で結合した対イオンを交換するイオン交換材料の化学的部分を指す。いくつかの態様において、イオン交換リガンドは、イオン交換クロマトグラフィーにおいて固定相として使用される共有結合で結合した電荷を有する置換体を保有する、高分子量マトリクスに固定化される。あるいは、イオン交換リガンドは、移動性のビーズまたは粒子に連結され得る。ビーズまたは粒子は、所望する通りに、水溶液に可溶性または不溶性であり得る。いくつかの態様において、陽イオン交換体は、粒子、膜、もしくはモノリスなどの固相上に固定化された負電荷を含み得るか、または、天然もしくは合成の可溶性ポリマー上に負電荷を含み得る。
「抗体」とは、免疫グロブリン、結合体、またはその断片形態を指す。この用語は、ヒト化抗体、ヒト抗体、一本鎖抗体、キメラ抗体、合成抗体、組換え抗体、ハイブリッド抗体、変異抗体、移植抗体、およびインビトロ生成抗体などの天然の形態または遺伝子改変された形態を含む、ヒトまたは他の哺乳動物細胞株に由来するIgA、IgD、IgE、IgG、およびIgMクラスのポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体を含んでもよいが、それらに限定されない。「抗体」はまた、免疫グロブリン部分を含有する融合タンパク質を含むがそれらに限定されない、複合形態を含んでもよい。「抗体」はまた、抗原結合機能を保持するか否かを問わず、Fab、F(ab')2、Fv、scFv、Fd、dAb、Fc、および他の組成物などの抗体断片を含んでもよい。
「凝集体」とは、少なくとも2個の分子およびしばしばそれより多い(例えば、5、10、20個、またはそれより多い)分子の会合体を指す。会合体は、分子が会合する機構に関して共有結合性または非共有結合性のいずれかであってもよい。会合は、分子間で直接的であってもよいかまたは抗体を互いに連結する他の分子を通して間接的であってもよい。いくつかの態様において、凝集した分子は、凝集した標的分子を含む。例えば、いくつかの態様において、凝集体は凝集抗体を含む。いくつかの態様において、凝集体は、試料中のDNAにより少なくとも部分的に核形成される。
「正に荷電したタンパク質-DNA複合体」とは、ゲノムDNAと1つまたは複数の正に荷電したタンパク質との会合体を指す。正に荷電したタンパク質の例は、ヒストンまたは他の染色体タンパク質を含み得るが、それらに限定されない。
「固体支持体」とは、剛体または半剛体の1つの表面または複数の表面を有する材料または材料の群を指す。いくつかの態様において、固体支持体は、薄膜または膜、ビーズ、繊維、織り繊維、成形ポリマー、粒子、および、マイクロスフェアを含むがそれらに限定されない微粒子の形態をとる。固体支持体は、例えば、ガラスおよびコラーゲンなどの天然材料、または、アクリルアミド、セルロース、ニトロセルロース、シリコーンゴム、ポリスチレン、ポリエチレンビニルアセタート、ポリプロピレン、ポリメタクリラート、ポリエチレン、ポリシリカート、ポリエチレンオキシド、ポリカルボナート、テフロン、フルオロカーボン、ナイロン、ポリ無水物、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリオルトエステル、ポリプロピルフマラート、グリコサミノグリカン、およびポリアミノ酸などの合成材料の不活性固体支持体から形成され得る。いくつかの例示的な官能基は、例えば、カルボン酸(-COOH)を含む。いくつかの態様において、固体支持体は、陽イオン性磁気マイクロスフェアである。
「可溶性ポリマー」とは、水溶液に可溶性であるポリマーを指す。例示的なポリマーは、例えば、カルボキシメチルセルロース、デキストラン硫酸、コンドロイチン硫酸、ヘパリン硫酸を含み得る。いくつかの態様において、可溶性ポリマーは、合成水溶性陽イオンポリマー、例えば、ポリアクリル酸/メタクリル酸、ポリリン酸、ポリビニルスルホン酸を含む。いくつかの態様において、可溶性ポリマーは、カルボキシル化ラテックスを含む。
「結合-溶出モード」とは、試料をリガンド(任意で固体支持体に結合している)にアプライする場合に、標的分子および任意で望ましくない夾雑物がイオン交換リガンドに結合するように緩衝液条件が確立されたクロマトグラフィーに対する、操作上のアプローチを指す。標的の分画は、続いて、標的が支持体から溶出されるように条件を変化させることにより、達成され得る。いくつかの態様において、夾雑物は、標的溶出後に結合したままである。いくつかの態様において、夾雑物は、通過するか、または、結合して標的の溶出の前に溶出されるかのいずれかである。
「フロースルーモード」とは、イオン交換リガンドを含むクロマトグラフィー支持体を精製される標的分子が通過するが、少なくともいくつかの試料夾雑物が選択的に保持され、従ってその除去を達成するような緩衝液条件が確立されたクロマトグラフィーに対する、操作上のアプローチを指す。
細胞の文脈において使用される場合、「異種」タンパク質とは、細胞により天然には発現されないタンパク質を指す。例えば、タンパク質を発現するように組換えにより遺伝子操作された細胞は、異種タンパク質を発現する。
[本発明1001]
標的分子を含む生物学的試料からゲノムDNAを除去する方法であって、
(a)該試料由来のゲノムDNAを含む正に荷電した複合体が、陽イオン交換リガンドに結合し、かつ
(b)該標的分子が、該陽イオン交換リガンドに実質的に結合しない
ような条件下で、該試料を該陽イオン交換リガンドに接触させる工程;
減少した量のゲノムDNAを有する試料を生成するために、該陽イオン交換リガンドに結合した該正に荷電した複合体から該試料を分離する工程;および
減少した量のゲノムDNAを有する該試料に対して、少なくとももう1つの標的分子精製段階を実施する工程
を含む、方法。
[本発明1002]
前記標的分子がタンパク質である、本発明1001の方法。
[本発明1003]
前記タンパク質が、細胞中において発現された異種タンパク質である、本発明1002の方法。
[本発明1004]
前記タンパク質が抗体である、本発明1002の方法。
[本発明1005]
前記抗体がIgG抗体およびIgM抗体から選択される、本発明1004の方法。
[本発明1006]
前記標的分子が核酸である、本発明1001の方法。
[本発明1007]
前記核酸がプラスミドである、本発明1006の方法。
[本発明1008]
前記陽イオン交換リガンドが、カルボン酸部分、またはスルホン酸部分、またリン酸部分を含む、本発明1001の方法。
[本発明1009]
前記陽イオン交換リガンドが固体支持体に結合している、本発明1001の方法。
[本発明1010]
前記固体支持体がクロマトグラフィーカラムである、本発明1009の方法。
[本発明1011]
前記固体支持体がビーズまたは粒子である、本発明1009の方法。
[本発明1012]
前記陽イオン交換リガンドが可溶性ポリマーに結合している、本発明1001の方法。
[本発明1013]
可溶性ポリマーがカルボキシメチルセルロースまたはデキストラン硫酸を含む、本発明1012の方法。
[本発明1014]
前記生物学的試料が細胞培養物由来である、本発明1001の方法。
[本発明1015]
前記生物学的試料が細胞培養上清である、本発明1014の方法。
[本発明1016]
前記細胞培養物が、哺乳動物細胞培養物、細菌細胞培養物、酵母細胞培養物、および昆虫細胞培養物からなる群より選択される、本発明1001の方法。
[本発明1017]
前記生物学的試料が細胞培養物である、本発明1001の方法。
[本発明1018]
前記陽イオン交換リガンドがビーズまたは粒子に連結され、かつ、前記細胞培養物における該ビーズまたは該粒子の存在により標的分子の凝集が減少する、本発明1017の方法。
[本発明1019]
前記細胞培養物中の細胞が前記標的分子を分泌する、本発明1017の方法。
[本発明1020]
前記接触させる工程の前または後のいずれかに、
(a)前記試料由来の負に荷電したDNAが、陰イオン交換リガンドに結合し、かつ
(b)前記標的分子が、該陰イオン交換リガンドに実質的に結合しない
ような条件下で該試料を該陰イオン交換リガンドに接触させ、それにより、該試料中の負に荷電したDNAから該標的分子を分離する工程
をさらに含む、本発明1001の方法。
[本発明1021]
前記標的分子精製段階が、減少した量のゲノムDNAを有する前記試料を、陽イオン交換リガンド、陰イオン交換リガンド、混合型リガンド、親和性作用物質、または疎水性リガンドに接触させることを含む、本発明1001または1020の方法。
[本発明1022]
前記標的分子精製段階が、
減少したゲノムDNAを有する前記試料を、陽イオン交換リガンド、陰イオン交換リガンド、混合型リガンド、親和性作用物質、または疎水性リガンドに、該標的分子が該リガンドまたは該作用物質に結合するように接触させること;
該リガンドから該試料の他の成分を洗い流すこと;および
該リガンドまたは該作用物質から該標的分子を溶出すること
を含む、本発明1021の方法。
[本発明1023]
前記標的分子精製段階が、減少した量のゲノムDNAを有する前記試料を、陽イオン交換リガンド、陰イオン交換リガンド、混合型リガンド、親和性作用物質、または疎水性リガンドに、該標的分子は該リガンドまたは該作用物質に実質的に結合しないが該試料の別の成分は該作用物質または該リガンドに結合するようなフロースルーモードで接触させることを含む、本発明1021の方法。
発明の詳細な説明
I. 序論
驚くべきことに、陽イオン交換クロマトグラフィー樹脂が生物学的試料中のゲノムDNA夾雑物の除去に有用であることが発見された。ゲノムDNAを除去するための陽イオンクロマトグラフィーの使用は、DNAの負電荷およびDNAを試料から除去するための以前の陰イオン交換の使用から考えると、直感的には正反対である。しかしながら、いくつかの状況では、陰イオン交換が精製標的からのDNAの適した除去には十分ではないかまたは利用可能ではないことが発見されている。DNA/クロマチン複合体は、DNAに結合した正に荷電したクロマチンタンパク質(例えば、ヒストン)のために正電荷を有するので、ゲノムDNAは、いくつかの状況では陰イオン交換樹脂によって完全には除去されないと考えられる。
本発明は、正に荷電したゲノムDNA/タンパク質複合体の生物学的試料からの除去を提供し、それにより生物学的試料中の標的分子の精製を可能にする。この方法のフォーマットの少なくとも2つが企図される。1つのフォーマットにおいては、陽イオン交換リガンドをクロマトグラフィーカラムまたは同様のフォーマット上に固定化し、それに対して、正に荷電したゲノムDNA/タンパク質複合体が樹脂に結合するが、標的分子を含む生物学的試料の他の成分が通過するような条件下で、試料を接触させる。第2のフォーマットにおいては、陽イオン交換固相を試料(細胞培養物または細胞培養上清を含むがそれらに限定されない)に添加し、試料由来の正に荷電したゲノムDNA/タンパク質複合体に結合して除去するように、試料とインキュベーションする。細胞培養物の場合には、溶解した細胞由来の正に荷電したゲノムDNA/タンパク質複合体が、陽イオン交換固相に結合する。この第2のフォーマットは、例えば、細胞および/または細胞により発現された標的分子の凝集を妨害するために有用であり得る。
II. 生物学的試料
生物学的試料は、生物学的供給源由来の任意の試料を含み得る。生物学的試料は、生物から得られる様々な試料タイプを包含する。用語は、尿、尿沈降物、血液、唾液、および生物学的起源の他の液体試料、固体組織試料、例えば、生検標本または組織培養物もしくはそれに由来する細胞およびその子孫を包含する。用語は、試薬での処理、可溶化、沈降分離、またはある特定の成分の濃縮などにより、獲得後に任意の方法で操作されている試料を包含する。用語は、細胞培養物中の細胞、細胞上清、細胞溶解物、血清、血漿、生物学的体液、および組織試料、ならびに臨床試料を包含する。
いくつかの態様において、生物学的試料は、細胞培養物または細胞培養物溶解物もしくは濾液である。非哺乳動物の動物細胞(例えば、トリ、例えば、ニワトリ)培養物、哺乳動物(例えば、ヒト、マウス、ラット、ヤギ、ウシなど)細胞培養物、細菌細胞培養物、酵母細胞培養物、および昆虫細胞培養物などを含むがそれらに限定されない、任意のタイプの細胞培養物が企図される。いくつかの態様において、細胞は、標的分子を発現するように組換えにより操作されている。そのような態様において、標的分子は、細胞から分泌され得るか、または細胞中に蓄積し得る。細胞の組換え操作についての方法および他の分子生物学の方法は、例えば、Sambrook et al., Molecular Cloning, A Laboratory Manual (3rd ed. 2001);Kriegler, Gene Transfer and Expression: A Laboratory Manual (1990);およびCurrent Protocols in Molecular Biology (Ausubel et a., eds., 2002-2011)に記載されている。
本明細書において記載される陽イオン交換リガンドに接触させる試料は、未精製試料であり得るか、または少なくとも部分的に精製され得る。部分的に精製された調製物は、少なくとも1つのクロマトグラフィー、沈殿、他の分画段階、または前述の任意の組み合わせにより加工処理されている、精製されていない調製物に由来し得る。1つまたは複数のクロマトグラフィー段階は、親和性、陰イオン交換、プロテインA親和性、疎水性相互作用、固定化金属親和性、または混合型クロマトグラフィーを含むがそれらに限定されない、任意の方法を使用し得る。1つまたは複数の沈殿段階は、塩またはPEG沈殿を含むがそれらに限定されない、任意の方法を含み得る。他の分画段階は、結晶化または膜濾過を含み得るが、それらに限定されない。
III. 標的分子
標的分子は、試料中の精製される分子である。標的分子の様々なレベルの精製は、所望する通りに達成され得る。試料中の本質的に任意の標的分子が、本明細書において記載される方法によって精製され得ると考えられる。一般的に、標的分子は、使用される陽イオン交換リガンドに結合しないか、または、タンパク質およびゲノムDNAの正に荷電した複合体の競合的結合のために陽イオン交換リガンドへの結合が十分に妨害されているかのいずれかである。いくつかの態様において、標的分子は、接触させると、陰イオン交換リガンドに結合し、それにより、陰イオン交換を用いたDNAの効率的な除去を妨害すると考えられる。標的分子の例は、例えば、タンパク質、炭水化物、脂質、または核酸を含む。
本発明が適用され得るタンパク質(抗体または非抗体タンパク質)調製物は、天然、合成、または組換え供給源由来の、精製されていないタンパク質または部分的に精製されたタンパク質(例えば、抗体を含む)を含み得るが、それらに限定されない。例示的なタンパク質は、治療的効果、産業的効果、診断的効果、または他の効果を有する任意のタンパク質を含む。そのようなタンパク質は、天然に存在し得るか、または組換え体であり得る。タンパク質は、組織もしくは細胞培養物において生成され得るか、または動物もしくは植物から単離され得る。精製されていないタンパク質調製物は、血漿、血清、腹水、乳、植物抽出物、細菌溶解物、酵母溶解物、または調整細胞培養培地を含むがそれらに限定されない、種々の供給源に由来し得る。タンパク質(抗体を含むがそれらに限定されない)は、PEG化できるか、あるいは、PEG化できない。抗体は、例えば、IgG、IgM、もしくは他のタイプの抗体を含み得、および/または、その断片もしくは結合体であり得る。
精製される例示的な核酸は、一般的に、非ゲノムDNA核酸であるか、またはさもなければ、正に荷電した染色体タンパク質と複合体ではなく、例えば、RNA、プラスミド、オリゴヌクレオチド、アプタマー、スーパーコイルDNA、直鎖状DNA、および1本鎖または2本鎖DNAを含み得る。
IV. 陽イオン交換体
本発明は、正に荷電したタンパク質-DNA複合体が陽イオン交換体に結合するが、標的分子を含む試料の少なくともいくつかの他の成分が、結合されず、従って正に荷電したタンパク質-DNA複合体から分離され得るように、試料を陽イオン交換体、すなわち陽イオン交換リガンドに接触させることを提供する。
陽イオン交換体は、負に荷電した部分(例えば、陽イオン交換リガンド)であり、粒子、膜、もしくはモノリスなどの可溶性もしくは不溶性の固相上に固定化され得るか、または、天然もしくは合成の可溶性ポリマー上の負に荷電した部分であり得る。いくつかの態様において、陽イオン交換基はまた、1つまたは複数の疎水性、水素結合、陰イオン交換、または他の官能性と組み合わされてもよいが、他の態様において、陽イオン交換基はそのように組み合わされない。
例示的な陽イオン交換リガンドは、例えば、スルホン酸、スルホプロピル、またはカルボキシメチル部分を含むが、それらに限定されない。電荷を有する基/置換体の化学的性質に応じて、「イオン交換リガンド」はまた、共有結合で結合した電荷を有する置換体の強度により、強イオン交換リガンドまたは弱イオン交換リガンドとして分類され得る。例えば、いくつかの態様において、強陽イオン交換樹脂は、スルホン酸基、例えば、スルホアルキル基、例えば、スルホメチル、スルホエチル、スルホプロピルなどを、電荷を有する置換体として有する。例示的な弱陽イオン交換樹脂は、カルボン酸基(例えば、カルボキシアルキル基、例えば、カルボキシメチル、カルボキシエチル、カルボキシプロピルなど)を有するもの、およびリン酸基を有するものを、電荷を有する置換体として含む。
様々なタイプの陽イオン交換材料、すなわち固定相が、様々な名称で多数の会社から入手可能であり、例えば、陽イオン交換材料Bio-Rex(登録商標)(例えば、タイプ70)、Chelex(登録商標)(例えば、タイプ100)、Macro-Prep(登録商標)(例えば、タイプCM、High S、25 S)、AG(登録商標)(例えば、タイプ50W、MP)はすべてBio-Rad Laboratoriesから入手可能であり、Dowex(登録商標)MAC-3またはDowex(登録商標)Wx8はDow chemical companyから入手可能であり、Mustang CおよびMustang SはPall Corporationから入手可能であり、Cellulose CM(例えば、タイプ23、52)、hyper-D、partisphereはWhatman plc.から入手可能であり、Amberlite(登録商標)IRC(例えば、タイプ76、747、748)、Amberlite(登録商標)GT 73、Toyopearl(登録商標)(例えば、タイプSP、CM、650M)はすべてTosoh Bioscience GmbHから入手可能であり、CM 1500およびCM 3000はBioChrom Labsから入手可能であり、SP-Sepharose(商標)、CM-Sepharose(商標)はGE Healthcareから入手可能であり、Poros樹脂はPerSeptive Biosystemsから入手可能であり、Asahipak ES(例えば、タイプ502C)、CXpak P、IEC CM(例えば、タイプ825、2825、5025、LG)、IEC SP(例えば、タイプ420N、825)、IEC QA(例えば、タイプLG、825)はShoko America Inc.から入手可能であり、50W陽イオン交換樹脂はEichrom Technologies Inc.から入手可能である。他の陽イオン交換リガンドおよび樹脂はまた、例えば、米国特許出願第2004/0137419号に記載されている。
一般的なクロマトグラフィー法およびその使用は、当業者に公知である。例えば、Chromatography, 5th edition, Part A: Fundamentals and Techniques, Heftmann (ed) Elsevier Science Publishing Company 1992 Chromatography 5th ed 51 A 1992;Advanced Chromatographic and Electromigration Methods in Biosciences, Deyl, Z. (ed.), Elsevier Science BV, Amsterdam, The Netherlands, (1998);Chromatography Today, Poole, C. F., and Poole, S. K., Elsevier Science Publishing Company, New York, (1991);Scopes, Protein Purification: Principles and Practice (1982);Sambrook, J., et al. (ed), Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Second Edition, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N. Y., 1989;またはCurrent Protocols in Molecular Biology, Ausubel, F. M., et al. (eds), John Wiley & Sons, Inc., New Yorkを参照されたい。
正に荷電したタンパク質-DNA複合体のリガンドへの結合を可能にするが標的分子がリガンドに実質的に結合しない任意の条件下で、生物学的試料を陽イオン交換リガンドにアプライすることができる。いくつかの態様において、試料は、変更を必要とせず、陽イオン交換リガンド(例えば、カラム上に固定化された)に単純にアプライすることができ、標的分子を含む試料の非結合成分を、その後、正に荷電したタンパク質-DNA複合体に結合した陽イオン交換リガンドから分離することができる。いくつかの態様において、特に標的が陽イオン交換リガンドに対して低い引力を有するかまたは引力を有さない態様において、試料を(例えば、水で)希釈して、塩濃度を減少させることができる。いくつかの態様において、希釈により、正に荷電したタンパク質-DNA複合体に結合し、かつ/または他の夾雑物を除去する陽イオン交換リガンドの能力が増大すると考えられる。標的が陽イオン交換体に対してわずかな引力から中程度の引力(例えば、陽イオン交換リガンドについての正に荷電したタンパク質-DNA複合体の引力より小さい)を有する態様においては、塩を試料に添加し、それにより、標的の陽イオン交換体への結合を阻止するが、正に荷電したタンパク質-DNA複合体の陽イオン交換体への結合を依然として可能にすることができる。実施例において述べられる通り、少なくとも3Mのグアニジンは、陽イオン交換体から正に荷電したタンパク質-DNA複合体を除去することが見出されている。
一般的に、正に荷電したタンパク質-DNA複合体を陽イオン交換体から除去するための努力はなされていないものと見られている。その代わりに、大部分の態様において、結合した正に荷電したタンパク質-DNA複合体を伴う陽イオン交換体は、単純に廃棄されるものと見られている。しかしながら、所望する通りに、正に荷電したタンパク質-DNA複合体は、例えば、3Mグアニジンまたは他の高塩溶液で除去することができる。
V. 陽イオン交換フォーマット
陽イオン交換リガンドは、正に荷電したタンパク質-DNA複合体を除去するために、多数の異なるフォーマットにおいて試料に提示されることができる。例えば、いくつかの態様において、例えば、充填カラム中にある、充填床カラム中にある、流動床/膨張床カラム中にある、および/またはバッチ操作の一部であるクロマトグラフィー樹脂に、陽イオン交換リガンドは連結されている。陽イオン交換樹脂は、正に荷電したタンパク質/DNA複合体を除去するために必要とされる任意の寸法のカラム中に充填することができる。特定の適用の必要に応じて、カラムの直径は、例えば、1cm未満から1メートル超までにわたってもよく、かつ、カラムの高さは、1cm未満から30cm超までにわたってもよい。本発明は上記の高さおよび直径に限定されないことが認識されると考えられる。適切なカラムの寸法は、当業者が決定することができる。
正に荷電したタンパク質-DNA複合体の除去が望ましい段階において、陽イオン交換クロマトグラフィーは、「フロースルー」モードにおいて、すなわち、標的分子が陽イオン交換リガンドに実質的に結合しないように、操作される。「実質的に結合しない」とは、例えば、標的分子の少なくとも大部分(例えば、少なくとも60%、70%、80%、90%、または95%)が陽イオン交換リガンドを通過し、結合した材料から分離されることを意味する。実施例において述べられる通り、標的分子(例えば、IgM)が正に荷電したタンパク質-DNA複合体の非存在下で陽イオン交換リガンドに結合する態様においては、ひとたび正に荷電したタンパク質-DNA複合体が除去されると、試料を続いて「結合-溶出」モードにおいて2番目の陽イオン交換段階に対して適用し、それにより、標的分子を陽イオン交換リガンドに結合させ、リガンドから試料の他の成分を洗い流し、その後、標的分子を溶出することができる。
いくつかの態様において、試料を、陽イオン交換リガンドに連結されたビーズまたは他の固体粒子に試料を接触させ、かつ、該ビーズまたは該固体粒子と混合し、それにより、試料中の正に荷電したタンパク質-DNA複合体をリガンドに結合させることができる。正に荷電したタンパク質-DNA複合体に結合したビーズまたは粒子を、その後除去し、それにより、正に荷電したタンパク質-DNA複合体を試料から除去することができる。ビーズまたは粒子の除去は、例えば、遠心分離、濾過、磁気除去、または適切に物理的除去の他の形態を含み得る。
いくつかの態様において、試料を、陽イオン交換リガンドに連結された可溶性ポリマーに接触させ、かつ、該可溶性ポリマーと混合し、それにより、試料中の正に荷電したタンパク質-DNA複合体をリガンドに結合させることができる。例示的な可溶性粒子は、例えば、カルボキシメチルセルロース、デキストラン硫酸、コンドロイチン硫酸、ヘパリン硫酸、または合成水溶性陽イオンポリマー、例えば、ポリアクリル酸/メタクリル酸、ポリリン酸、ポリビニルスルホン酸とともに製剤化することができる。一般的に、可溶性ポリマーに連結された陽イオン交換リガンドと正に荷電したタンパク質-DNA複合体との相互作用により、試料の残りの可溶性部分から容易に除去することができる(例えば、遠心分離または他の技術によって)沈殿物が結果として生じると考えられる。
いくつかの態様において、固体のビーズもしくは粒子または可溶性ポリマー(陽イオン交換リガンドに連結された)を、細胞を含有する試料に添加する。試料は、例えば、活性細胞培養物、または活性培養条件の終了時の培養物であり得る。活性培養物の選択肢について(例えば、細胞が分裂し、かつ、細胞による標的分子の産生が増大している場合)、ビーズ、粒子、または可溶性ポリマーを細胞培養物に直接添加し、それにより、培養物中の任意の正に荷電したタンパク質-DNA複合体が陽イオン交換リガンドへ結合することを可能にし得る。
培養物中のDNA(例えば、死細胞または溶解した細胞から放出された)は、抗体または他のタンパク質を含むがそれらに限定されない他の分子の凝集のポイントとなり得ると考えられる。活性培養物からビーズ上または粒子上の陽イオン交換リガンド上へDNAを隔離することによって、そうしなければDNAの周囲における核形成により引き起こされる抗体(または他の標的細胞生成物)凝集体形成を妨害する可能性がもたらされる。ビーズまたは粒子は、細胞を収集するまで培養物中に放置することができるか、あるいは、細胞培養中に除去する(例えば、連続的にまたはバッチ式で)ことができる。連続培養については、ビーズおよび粒子を、連続様式またはバッチ式の様式で添加および除去することができる。
細胞培養物は、標的分子を天然に発現もしくは産生している細胞、または、標的分子を発現もしくは産生するように組換えによりもしくは他の方法で遺伝子操作された細胞を含み得る。いくつかの態様において、細胞は、標的分子を例えば上清中に分泌する。哺乳動物、昆虫、真菌、酵母、または細菌細胞培養物を含むがそれらに限定されない任意のタイプの細胞培養物が、本発明の陽イオン交換リガンドと共に使用され得ると考えられる。いくつかの態様において、細胞により産生される標的分子は、抗体または他の(例えば、治療用)タンパク質である。
VI. 標的分子のさらなる精製
正に荷電したタンパク質-DNA複合体の試料からの除去の前または後に、試料中の標的分子をさらに精製することができる。さらなる精製法の例は、親和性クロマトグラフィー(例えば、抗体の精製のためのプロテインA親和性クロマトグラフィーなど)、陰イオン交換クロマトグラフィー、陽イオン交換クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、固定化金属親和性クロマトグラフィー、混合型クロマトグラフィー、沈殿、濾過、結晶化、または相分配を含むが、それらに限定されない。
いくつかの態様において、正に荷電したタンパク質-DNA複合体は、本明細書において記載される通り、陽イオン交換を用いて同一物から除去され、かつ、負に荷電したポリヌクレオチド(例えば、DNA)は、陰イオン交換を用いて除去される。この選択肢においては、負に荷電したポリヌクレオチドが陰イオン交換体に結合するのに対して、標的分子が通過するかまたはさもなければ陰イオン交換体に有意に結合しないように、試料を陰イオン交換リガンドにアプライする。陰イオン交換段階は、陽イオン交換段階の前(例えば、直前)または後(例えば、直後)に行われ得る。
実施例1
以下の実施例は、モノクローナルIgMの調製物からのDNAの除去を記載する。収集時の高い細胞死亡率のために、細胞培養上清中にはDNAが高レベルで存在した。DNAが、陰イオン交換リガンドおよびヒドロキシアパタイトにIgMよりも強く結合し、従って大部分の有効な結合能力を消費したため、DNAの存在により、陰イオン交換またはヒドロキシアパタイトクロマトグラフィーのいずれかによるIgMの効率的な捕捉が妨げられた。
特定の標的IgMは陽イオン交換体による保持が不十分であったため、陽イオン交換によるIgM捕捉は除外された。IgMは、疎水性/陽イオン交換混合型上に捕捉されたが、この試みは、予想外に、陰イオン交換およびヒドロキシアパタイトと同一の問題に苦しんだ。DNAがIgMよりも強く結合し、結合能力の大部分を消費した。解析により、DNAがタンパク質と複合体形成していたことが明らかになった。別個の実験において、濾過した細胞上清を、カラム中に充填された固相陽イオン交換体(Dowex Wx8)にアプライした。細胞培養物は希釈せず、pHは改変しなかった。IgMは交換体を通過したが、DNAは選択的に捕捉されて除去された。DNAを、続いて、3Mグアニジン、pH〜5での処理によって陽イオン交換体から除去した。現時点で有意にDNAを欠如する処理された(フロースルー)上清を、その後希釈し、pHを調製し、かつ、それを疎水性/陽イオン交換体混合型クロマトグラフィーカラムにアプライした。DNAによる妨げは無く、IgMは結合した。陰イオン交換またはヒドロキシアパタイトへの適用も同様に可能であったと考えられる。この適用は、陰イオン交換法によるDNA除去を妨げる特性を有するタンパク質について本発明の価値を強調する。
実施例2
本実施例は、固相陽イオン交換体を、大量の細胞培養上清に直接添加し、適切な時間インキュベーションすることができ、かつ、その後、濾過により結合したDNAと共に除去することができることを実証している。具体的には、リン酸緩衝生理食塩水であらかじめ平衡化したDowex 50WX8 2-00-400メッシュを、2% Dowexの体積比で細胞培養上清(生理学的条件)に添加した。混合物を、一晩冷所で撹拌した。混合物をその後、Dowexおよび結合したDNAを除去するために、0.22μmのフィルターで濾過した。
混合物も可溶性陽イオン交換体(例えば、可溶性ポリマーに連結された陽イオン交換リガンド)と共沈殿されて、その後濾過または遠心分離によって除去されることができたとも考えられる。
実施例3
以下の仮説実施例は、正に荷電したDNA複合体を除去するためのIgGモノクローナル抗体の陽イオン交換カラムへのアプライを記載する。モノクローナルIgGを含有する細胞上清は、通例、DNA含量を減少させるために陰イオン交換材料で処理される。大部分のIgGモノクローナル抗体は、生理学的条件下で陽イオン交換体に結合しない。正に荷電したDNA複合体が陽イオン交換リガンドに結合し、かつ標的IgGがカラムを通過する条件下で、細胞上清を陽イオン交換リガンドに(例えば、クロマトグラフィーカラム中で)接触させる。任意で、混合物をまた、陰イオン交換体と組み合わせて、すなわち、陽イオン交換段階の前または後のいずれかに、適用し、それにより、正に荷電した複合体および負に荷電した核酸の両方を除去することもできる。
実施例4
以下の仮説実施例は、抗体を含有する活性哺乳動物または非哺乳動物(例えば、細菌、酵母など)細胞培養物への適用を記載する。DNAが瀕死の細胞によって排出されるため、DNAを非常に効果的に除去するように、ビーズに連結された陽イオン交換リガンドが生細胞培養物にアプライされる。細胞は、負に荷電しているため、陽イオン交換体により反発され、かつ、損なわれない。反対に、培養物中の正に荷電したDNA(例えば、溶解した細胞または死細胞由来)は、陽イオン交換リガンドに結合する。活性培養物からDNAを隔離することによって、そうしなければDNAの周囲の核形成により引き起こされる抗体(または他の標的細胞生成物)凝集体形成を妨害する可能性がもたらされる。
あるいは、ビーズに連結された陽イオン交換リガンドを、細胞培養産生の終了時に直ちに(細胞除去の前または後に)アプライする。
上記の実施例は、本発明を例証するために提供されるものであるが、その範囲を限定するために提供されるものではない。本発明の他の変形物が、当業者に容易に明らかであると考えられ、添付の特許請求の範囲により包含される。本明細書において引用されるすべての刊行物、データベース、および特許は、参照により本明細書に組み入れられる。
本明細書および添付の特許請求の範囲において使用される構成要素、クロマトグラフィー条件などの量を表すすべての数字は、すべての場合に「約」という用語により修飾されるように理解されるべきである。従って、それとは反対に示されない限り、本明細書および添付の特許請求の範囲に示される数値パラメータは、本発明により得られることが求められる望ましい性能に応じて変動してもよい近似値である。

Claims (26)

  1. 標的分子を含む生物学的試料からゲノムDNAを除去する方法であって、
    (a)電荷を有する置換体としてスルホン酸部分またはリン酸部分を含み、固体支持体に結合または可溶性ポリマーに結合している陽イオン交換リガンドに、該試料由来のゲノムDNAを含む正に荷電した複合体が結合し、かつ
    (b)該標的分子が、該陽イオン交換リガンドに実質的に結合しない
    ような条件下で、該試料を該陽イオン交換リガンドに接触させる工程;
    減少した量のゲノムDNAを有する試料を生成するために、該陽イオン交換リガンドに結合した該正に荷電した複合体から該試料を分離する工程;および
    減少した量のゲノムDNAを有する該試料に対して、少なくとももう1つの標的分子精製段階を実施する工程
    を含み、該固体支持体または該可溶性ポリマーが陰イオン交換リガンドを含まない、方法。
  2. 前記陽イオン交換リガンドが、スルホン酸部分、またはリン酸部分を含む、請求項1記載の方法。
  3. 前記生物学的試料が、細胞培養物または培養上清である、請求項1または2記載の方法。
  4. 前記標的分子がタンパク質である、請求項1記載の方法。
  5. 前記タンパク質が、細胞中において発現された異種タンパク質である、請求項4記載の方法。
  6. 前記タンパク質が抗体である、請求項4記載の方法。
  7. 前記抗体がIgG抗体およびIgM抗体から選択される、請求項6記載の方法。
  8. 前記抗体がIgMである、請求項6記載の方法。
  9. 前記標的分子が核酸である、請求項1記載の方法。
  10. 前記核酸がプラスミドである、請求項9記載の方法。
  11. 前記陽イオン交換リガンドがスルホン酸部分を含む、請求項1記載の方法。
  12. 前記陽イオン交換リガンドが固体支持体に結合している、請求項1記載の方法。
  13. 前記固体支持体がクロマトグラフィーカラムである、請求項12記載の方法。
  14. 前記固体支持体がビーズまたは粒子である、請求項12記載の方法。
  15. 前記陽イオン交換リガンドが可溶性ポリマーに結合している、請求項1記載の方法。
  16. 可溶性ポリマーがカルボキシメチルセルロースまたはデキストラン硫酸を含む、請求項15記載の方法。
  17. 前記生物学的試料が細胞培養物由来である、請求項1記載の方法。
  18. 前記生物学的試料が細胞培養上清である、請求項17記載の方法。
  19. 前記細胞培養物が、哺乳動物細胞培養物、細菌細胞培養物、酵母細胞培養物、および昆虫細胞培養物からなる群より選択される、請求項17記載の方法。
  20. 前記生物学的試料が細胞培養物である、請求項1記載の方法。
  21. 前記陽イオン交換リガンドがビーズまたは粒子に連結され、かつ、前記細胞培養物における該ビーズまたは該粒子の存在により標的分子の凝集が減少する、請求項20記載の方法。
  22. 前記細胞培養物中の細胞が前記標的分子を分泌する、請求項20記載の方法。
  23. 前記接触させる工程の前または後のいずれかに、
    (a)前記試料由来の負に荷電したDNAが、陰イオン交換リガンドに結合し、かつ
    (b)前記標的分子が、該陰イオン交換リガンドに実質的に結合しない
    ような条件下で該試料を該陰イオン交換リガンドに接触させ、それにより、該試料中の負に荷電したDNAから該標的分子を分離する工程
    をさらに含む、請求項1記載の方法。
  24. 前記標的分子精製段階が、減少した量のゲノムDNAを有する前記試料を、陽イオン交換リガンド、陰イオン交換リガンド、混合型リガンド、親和性作用物質、または疎水性リガンドに接触させることを含む、請求項1または23記載の方法。
  25. 前記標的分子精製段階が、
    減少したゲノムDNAを有する前記試料を、陽イオン交換リガンド、陰イオン交換リガンド、混合型リガンド、親和性作用物質、または疎水性リガンドに、該標的分子が該リガンドまたは該作用物質に結合するように接触させること;
    該リガンドから該試料の他の成分を洗い流すこと;および
    該リガンドまたは該作用物質から該標的分子を溶出すること
    を含む、請求項24記載の方法。
  26. 前記標的分子精製段階が、減少した量のゲノムDNAを有する前記試料を、陽イオン交換リガンド、陰イオン交換リガンド、混合型リガンド、親和性作用物質、または疎水性リガンドに、該標的分子は該リガンドまたは該作用物質に実質的に結合しないが該試料の別の成分は該作用物質または該リガンドに結合するようなフロースルーモードで接触させることを含む、請求項24記載の方法。
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