JP6068267B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シフトレンジを通じて指示した進行方向に対して発進時に車両が逆走することを抑制する機能を備えた車両の制御措置に関する。
従来、自動車等の車両においては、勾配路での発進時等における所謂「ずり下がり」により、シフトレンジで指示した進行方向とは逆の方向に一時的に逆走することを抑制するための機能を備えたものが数多く提案されている。
例えば、特許文献1には、ハイブリッド車のモータ発進時において、ロールバック(登坂路停車時における車両の逆走)により自動変速機の出力回転が負回転となったとき、モータ(モータジェネレータ)と自動変速機との間を接続するクラッチのスリップ制御を行ってモータの回転を正回転に維持し、さらに、モータの駆動力を車両が前進するまで上昇させた後、クラッチをスリップ制御から締結に移行させる技術が開示されている。
特開2006−315488号公報
ここで、上述の特許文献1に開示されたような逆走防止のための制御は、駆動力源として十分に高出力なモータを搭載したハイブリッド車においては有効となるが、例えば、比較的小型のモータを搭載したハイブリッド車では、逆走時の駆動力不足を補うため、エンジンが駆動させる必要がある。
ところで、発進時に車両の逆走が想定される場面としては、勾配路での発進の他に、例えば、前後進の切替操作が頻繁に行われる車庫入れ等において、車両が完全に停止する前にシフトレバーが切り替えられた場面等が想定される。このような場面での車両の逆走は、車体の慣性力による一時的なものであり、また、ドライバ自身の運転操作に起因するものであるため、勾配路での発進と異なり、ドライバの感覚的にもある程度の逆走であれば許容されるものと考えられる。
従って、このような場面についても勾配路と同様の逆走判定を行い、画一的にエンジン始動等を行って逆走を抑制するための駆動力を発生させることは、却ってドライバに違和感を与える虞があり、また、燃費向上等の観点からも好ましくない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、ドライバのフィーリングに合致した適切なタイミングで発進時における車両の逆走を判定することができる車両の制御装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様による車両の制御装置は、シフトレンジが指示した進行方向に対して発進時の駆動力を発生させる発進時駆動力源と、前記発進時駆動力源を用いた発進時に前記進行方向に対して車両が逆走していると判定したとき当該逆走に対する抑制力を発生させる抑制力発生源と、を備えた車両の制御装置であって、前記シフトレンジが新たに前進レンジ或いは後進レンジに切り替えられたときの車両の速度に応じた閾値を設定する閾値設定手段と、前記進行方向に対して逆方向の車両の速度が発生しており、且つ、当該車速の絶対値が前記閾値以上となったとき車両が逆走していると判定する逆走判定手段と、を備えたものである。
本発明の車両の制御装置によれば、ドライバのフィーリングに合致した適切なタイミングで発進時における車両の逆走を判定することができる。
ハイブリッド車のシステム構成図 発進時におけるエンジン始動判定ルーチンを示すフローチャート 第1の閾値演算サブルーチンを示すフローチャート 第2の閾値演算サブルーチンを示すフローチャート シフトレンジ切替時の車速と許容最大車速との関係の一例を示すマップ シフトレンジ切替時の車速と許容最大車速までの到達時間との関係の一例を示すマップ シフトレンジ切替時の車速と許容最大車速の保持時間との関係の一例を示すマップ シフトレンジ切替時の車速と許容最大車速の収束時間との関係の一例を示すマップ 図5乃至図8の関係から得られる第1の閾値の一例を示す特性図 シフトレンジ切替後の車速の変化に基づいて設定される第2の閾値の一例を示す特性図 第1の閾値及び第2の閾値に基づいて演算される閾値の一例を示す特性図 閾値を車速との関係を示す説明図
以下、図面を参照して本発明の形態を説明する。図面は本発明の一実施形態に係わり、図1はハイブリッド車のシステム構成図、図2は発進時におけるエンジン始動判定ルーチンを示すフローチャート、図3は第1の閾値演算サブルーチンを示すフローチャート、図4は第2の閾値演算サブルーチンを示すフローチャート、図5はシフトレンジ切替時の車速と許容最大車速との関係の一例を示すマップ、図6はシフトレンジ切替時の車速と許容最大車速までの到達時間との関係の一例を示すマップ、図7はシフトレンジ切替時の車速と許容最大車速の保持時間との関係の一例を示すマップ、図8はシフトレンジ切替時の車速と許容最大車速の収束時間との関係の一例を示すマップ、図9は図5乃至図8の関係から得られる第1の閾値の一例を示す特性図、図10はシフトレンジ切替後の車速の変化に基づいて設定される第2の閾値の一例を示す特性図、図11は第1の閾値及び第2の閾値に基づいて演算される閾値の一例を示す特性図、図12は閾値を車速との関係を示す説明図である。
図1に示すハイブリッド車のパワーユニット1は、例えば、エンジン2とモータ3とを駆動力源として併用するシリーズ・パラレル方式のパワーユニットであり、このパワーユニット1は、例えば、自動車等の車両に搭載されている。
本実施形態において、パワーユニット1は、モータ3を内蔵した自動変速装置5を有し、この自動変速装置5がエンジン2に連設されて要部が構成されている。ここで、エンジン2には、スタータとしての機能及びジェネレータとしての機能を備えたISG(インテグレーテド・スタータ・ジェネレータ)4が併設され、このISG4の回転軸4aが、エンジン2の出力軸2aにプーリ・ベルトを介して接続されている。
自動変速装置5は、エンジン2に連設するトルクコンバータ6を有し、トルクコンバータ6には、自動変速機としての無段変速機(CVT)8が、前後進切換装置7を介して連設されている。
トルクコンバータ6は、エンジン2の出力軸2aに連結するポンプインペラ6aと、このポンプインペラ6aに対向するタービンランナ6bと、を有して構成されている。ポンプインペラ6aには中空のポンプ軸6cが連結され、さらに、このポンプ軸6cの内部には、タービンランナ6bに連結するタービン軸6dが挿通されている。
ポンプ軸6cには、ワンウェイクラッチ15aを介して、駆動スプロケット15が軸着されている。また、駆動スプロケット15には、機械式オイルポンプ20の回転軸20aの一端に軸着された被動スプロケット20bが、チェーン16を介して連結されている。これにより、機械式オイルポンプ20は、ポンプ軸6cを介して入力されるエンジン駆動力によって回転駆動され、発生した油圧をコントロールバルブユニット21に供給することが可能となっている。
タービン軸6dは、後述するCVT8のプライマリ軸9aと同軸上に配置され、これらタービン軸6dとプライマリ軸9aとの間に前後進切換装置7が介装されている。前後進切換装置7は、例えば、ダブルピニオン式の遊星歯車列7aと、前進クラッチ7bと、後進ブレーキ7cと、を有して構成されている。この前後進切換装置7は、前進クラッチ7bと後進ブレーキ7cとがともに解放状態にあるとき、ニュートラル状態となり、タービン軸6dとプライマリ軸9aとの間を遮断することが可能となっている。また、前進クラッチ7bのみが締結させると、前後進切換装置7は、遊星歯車列7aを介してタービン軸6dとプライマリ軸9aとを一体回転させ、両軸6d,9a間に動力を伝達することが可能となっている。一方、前進クラッチ7bが解放され、後進ブレーキ7cが締結されると、前後進切換装置7は、遊星歯車列7aを介してタービン軸6dとプライマリ軸9aとを逆回転させ、両軸6d,9a間に動力を逆転させた状態で伝達することが可能となっている。
CVT8は、前後進切換装置7に連結するプライマリ軸9aと、このプライマリ軸9aに平行なセカンダリ軸10aとを有し、これら各軸9a,10aにはプライマリプーリ9とセカンダリプーリ10とが各々軸着されている。また、これら両プーリ9,10にはベルト或いはチェーン等からなる巻き掛け式の駆動力伝達部材11が巻装されている。そして、CVT8は、各プーリ9,10に対する駆動力伝達部材11の巻掛け半径を変化させることにより(すなわち、プーリ比を変化させることにより)、プライマリ軸9aとセカンダリ軸10aとの間において、任意の変速比で変速した駆動力を伝達することが可能となっている。
プライマリ軸9aの軸端部は、プライマリプーリ9を挟んで前後進切換装置7の反対側へと延出されており、このプライマリ軸9aの軸端部には、モータ3のロータ軸3aが直結されている。このモータ3には、インバータ22を介して、車両の主電源を構成するバッテリ23が接続されている。このインバータ22は、バッテリ23からの直流電力を交流電力に変換し、モータ3を駆動する。また、回生時等において、インバータ22は、モータ3を発電機として駆動し、当該モータ3で発電された交流電力を直流電力に変換してバッテリ23に充電する。
また、プライマリプーリ9と前後進切換装置7との間において、プライマリ軸9aの中途には、ワンウェイクラッチ17aを介して駆動スプロケット17が軸着されている。この駆動スプロケット17には、機械式オイルポンプ20の回転軸20aの他端に軸着された被動スプロケット20cが、チェーン18を介して連結されている。これにより、機械式オイルポンプ20は、エンジン駆動力のみならず、プライマリ軸9aを介して入力されるモータ駆動力によっても回転駆動され、発生した油圧をコントロールバルブユニット21に供給することが可能となっている。
一方、セカンダリ軸10aには、減速ギヤ列25を介して、ドライブ軸24が連設されている。このドライブ軸24の先端にはドライブピニオン24aが設けられ、このドライブピニオン24aが終減速装置27に噛合されている。ここで、本実施形態の減速ギヤ列25とドライブ軸24との間には出力クラッチ26が介装されており、この出力クラッチ26が接続状態にあるとき、セカンダリ軸10aとドライブ軸24との間の動力伝達が可能となっている。
エンジン2、モータ3、バッテリ23、自動変速装置5は、それぞれ、エンジン制御ユニット(エンジンECU)31、モータ制御ユニット(モータECU)32、バッテリ管理ユニット(バッテリECU)33、トランスミッション制御ユニット(トランスミッションECU)34によって制御される。また、各ECU31〜34は、システム全体を統括制御する中央のハイブリッド制御ユニット(ハイブリッドECU)30に接続されている。ハイブリッドECU30をはじめとする各ECU30〜34は、マイクロコンピュータを中心として各種インターフェースや周辺機器等を備えて構成され、例えばCAN(Controller Area Network)等の通信ラインを介して双方向通信可能に接続され、制御情報や制御対象の動作状態に係わるセンシング情報を相互に通信する。
ここで、各ECU31,32,33,34の機能について概略すると、エンジンECU31は、ハイブリッドECU30からの制御指令を受け、エンジン2の停止制御、及び、ISG4を通じたエンジン2の始動制御を行う。また、エンジン2の駆動時において、エンジンECU31は、エンジン2に備えられたセンサ類からの信号に基づいて、スロットル開度、点火時期、燃料噴射量等のパラメータを演算する。そして、これらのパラメータの制御信号によってアクチュエータ類を駆動し、エンジン2の出力が制御指令値に一致するよう、エンジン2の運転状態を制御する。
モータECU32は、ハイブリッドECU30からの制御指令を受け、インバータ25を介してモータ3を制御するものであり、モータ3の回転数や電圧・電流等の情報に基づいて、インバータ25への電流指令や電圧指令を出力し、モータ3の出力が制御指令値に一致するよう、モータ3を制御する。
バッテリECU33は、バッテリ23の充電状態(State of charge:SOC)で示される残存容量、バッテリ23における入出力可能な最大電力で示される入出力可能パワー量、バッテリ23の劣化度等によるバッテリ状態の把握、このバッテリ状態を把握した上でのバッテリ23の冷却や充電の制御、異常検出及び異常検出時の保護動作等を管理する。
トランスミッションECU34は、ハイブリッドECU30からの制御信号に基づき、コントロールバルブユニット21の油圧制御を通じて、自動変速装置5の制御を行う。すなわち、トランスミッションECU34は、ハイブリッドECU30からの制御指令を受けてCVT8の変速比を決定し、運転状態に応じた適切な変速比に制御する。また、トランスミッションECU34は、ハイブリッドECU30からの制御指令を受けて、前後進切換装置7の前進クラッチ7b及び後進ブレーキ7cの各締結状態を制御するとともに、出力クラッチ26の締結状態を制御する。
ハイブリッドECU30は、アクセルポジションセンサ(APS)、インヒビタスイッチ等のスイッチ・スイッチセンサ類35からアクセル開度、シフトレンジ等の各種信号が入力されるとともに、各ECUからエンジン回転数Ne、モータ回転数Nm、車速V等の各種信号が入力される。ハイブリッドECU30は、例えば、アクセル開度等に基づいて、ドライバの要求する駆動力をパワーユニット1に対する要求駆動力として算出し、このパワーユニット要求駆動力をエンジン2とモータ3とに適宜分配するための制御指令を各ECU31〜34に出力する。また、ハイブリッドECU30は、例えば、発電要求があった場合、すなわち、バッテリ23の残存容量SOCが減少し、エンジン2の出力を用いてモータ3を発電機として駆動し、インバータ22を介してバッテリ23を充電する場合には、エンジン回転数Ne、走行に要求されるエンジン駆動力(必要エンジン駆動トルク)DTRQ、バッテリ23の残存容量SOC等から、パワーユニット1の効率が最良となるような発電制御を行うための制御指令を各ECU31〜34に出力する。
これにより、パワーユニット1では、エンジン走行モード、モータ走行モード、パラレル走行モード、回生モード、発電モード等の各モードでの運転が可能となる。
例えば、エンジン走行モードでは、前後進切換装置7の前進クラッチ7b或いは後進ブレーキ7cの何れかが締結されるとともに、出力クラッチ26が締結される。その結果、エンジン2の出力は、CVT8にて所定に変速された後、ドライブ軸24に伝達される。なお、このエンジン走行モードでは、モータ3についても、当該モータ3が走行抵抗となることを防止するための出力制御が行われる。
また、モータ走行モードでは、前後進切替装置7の前進クラッチ7b及び後進ブレーキ7cがともに解放されるとともに、出力クラッチ26が締結される。その結果、エンジン2がCVT8から切り離され、モータ3の出力のみがCVT8にて所定に変速された後、ドライブ軸24に伝達される。
また、パラレル走行モードでは、前後進切換装置7の前進クラッチ7b或いは後進ブレーキ7cの何れかが締結されるとともに、出力クラッチ26が締結される。その結果、エンジン2及びモータ3の各出力がCVT8にて所定に変速された後、ドライブ軸24に伝達される。
また、回生モードでは、前後進切替装置7の前進クラッチ7b及び後進ブレーキ7cがともに解放されるとともに、出力クラッチ26が締結される。その結果、エンジン2がCVT8から切り離され、ドライブ軸24側からの駆動力が、CVT8を介してモータ3にのみ入力されて効率の良い発電が行われる。
また、発電モードでは、前後進切換装置7の前進クラッチ7b或いは後進ブレーキ7cの何れかが締結されるとともに、出力クラッチ26が解放される。その結果、CVT8とドライブ軸24とが切り離され、エンジン2の出力がモータ3に入力されて効率の良い発電が行われる。
ここで、本実施形態のハイブリッドECU30は、静粛性の向上や燃費の向上等を目的として、車両の発進時の制御モードとして、基本的には、モータ走行モードを選択する。この発進時において、ハイブリッドECU30は、シフトレンジが指示した進行方向と車速Vとに基づいて、車両が逆走しているか否かの判定を行う。そして、車両が逆走していると判定した場合、ハイブリッドECU30は、ISG4を通じてエンジン2を駆動させるとともに、前後進切換装置7の発進クラッチ7b或いは後進ブレーキ7cを締結することにより、少なくとも車両の逆走を抑制するための駆動力(抑制力)を発生させる。
この発進時制御において、ハイブリッドECU30は、車両が逆走しているか否かを判定するための閾値Vthを、シフトレンジが新たに前進レンジ或いは後進レンジに切り替えられたときの車速V0に応じて設定し、シフトレンジに基づく進行方向に対して逆方向の車速Vが発生しており、且つ、当該車速Vの絶対値|V|が閾値Vth以上となったとき車両が逆走していると判定する。
このように、本実施形態において、車両の発進時には、モータ3が発進時駆動力源として機能し、エンジン2が抑制力発生源として機能する。また、ハイブリッドECU30は、閾値設定手段、及び、逆走判定手段としての各機能を実現する。
次に、ハイブリッドECU30で実行される発進時におけるエンジン始動判定について、図2に示すエンジン始動判定ルーチンのフローチャートに従って説明する。このルーチンは、設定時間毎に繰り返し実行されるものであり、ルーチンがスタートすると、ハイブリッドECU30は、先ず、ステップS101において、閾値Vthの演算を指示する閾値演算フラグFが「1」にセットされているか否かを調べる。
そして、ハイブリッドECU30は、ステップS101において、閾値演算フラグFが「1」にセットされていると判定した場合にはステップS102に進み、閾値演算フラグFが「0」にクリアされていると判定した場合にはステップS104に進む。
ステップS101からステップS102に進むと、ハイブリッドECU30は、インヒビタスイッチから入力される信号等に基づき、シフトレンジがドライブレンジ(Dレンジ)或いはリバースレンジ(Rレンジ)に切り替わった直後であるか否かを調べる。
そして、ステップS102において、シフトレンジがDレンジ或いはRレンジに切り替わった直後でないと判定した場合、ハイブリッドECU30は、そのままルーチンを抜ける。
一方、ステップS102において、シフトレンジがDレンジ或いはRレンジに切り替わった直後であると判定した場合、ハイブリッドECU30は、ステップS103に進み、閾値演算フラグFを「1」にセットするとともに、シフトレンジが切り替わってからの経過時間を示しタイマtを「0」にリセットした後、ステップS104に進む。
ステップS101、或いは、ステップS103からステップS104に進むと、ハイブリッドECU30は、車速センサから入力される現在の車速Vと、シフトレンジが指示した進行方向とが一致しているか否かを調べる。
そして、ステップS104において、現在の車速Vとシフトレンジが指示した進行方向とが一致していると判定した場合、ハイブリッドECU30は、ステップS110に進み、閾値演算フラグFを「0」にクリアした後、ルーチンを抜ける。
一方、ステップS104において現在の車速Vとシフトレンジが指示した進行方向とが不一致であると判定した場合、ハイブリッドECU30は、ステップS105に進み、シフトレンジが切り替えられたときの車速V0に基づいて第1の閾値Vth1を演算する。
この第1の閾値Vth1の演算は、例えば、図3に示す第1の閾値演算サブルーチンのフローチャートに従って実行されるものであり、サブルーチンがスタートすると、ハイブリッドECU30は、先ず、ステップS201において、インヒビタスイッチから入力される信号等に基づき、シフトレンジがDレンジ或いはRレンジに切り替わった直後であるか否かを調べる。
そして、ステップS201において、シフトレンジが新たにDレンジ或いはRレンジに切り替わった直後でないと判定した場合、ハイブリッドECU30は、ステップS203に進む。
一方、ステップS201において、シフトレンジが新たにDレンジ或いはRレンジに切り替わった直後であると判定した場合、ハイブリッドECU30は、ステップS202に進み、現車速V0に応じたパラ−メータの設定を行った後、ステップS203に進む。
ここで、本実施形態において、ハイブリッドECU30は、車速V0に応じたパラメータとして、例えば、第1の閾値Vth1として許容される最大車速(許容最大車速)Va_maxと、シフトレンジ切替直後の車速V0から許容最大車速Va_maxまで到達させるため時間(到達時間)Taと、許容最大車速Va_maxを保持するための時間(保持時間)Thと、保持時間Th経過後に許容最大車速Va_maxを零まで収束させるための時間(収束時間)Tcと、を設定する。なお、例えば、図5〜図8に示すように、これらのパラメータは、実験やシミュレーション等に基づいて予め設定されハイブリッドECU30内に格納されており、各パラメータは、基本的には、車速V0が大きくなるほど大きな値となる。
ステップS201或いはステップS202からステップS203に進むと、ハイブリッドECU30は、シフトレンジが切り替わってからの経過時間(タイマt)と、ステップS202で設定した各パラメータから、第1の閾値を演算した後、ルーチンを抜ける。
すなわち、例えば、図9に示すように、シフトレンジが切り替わってからの経過時間tがTa未満である場合、ハイブリッドECU30は、例えば、到達時間Taの間に車速V0から許容最大車速Va_maxまで線形的に変化するよう第1の閾値Vth1を設定する。また、許容最大車速Va_maxに到達後は、ハイブリッドECU30は、保持時間Thが経過するまでの間、第1の閾値Vth1を最大許容車速Va_maxに保持する。また、保持時間Thが経過後は、ハイブリッドECU30は、例えば、収束時間Tcの間に許容最大車速Va_maxから零まで線形的に変化するよう第1の閾値Vth1を設定する。
図2のメインルーチンにおいて、ステップS105からステップS106に進むと、ハイブリッドECU30は、シフトレンジが切り替えられた後の車速Vの変化に基づいて第2の閾値Vth2を可変設定する。
この第2の閾値Vth2の演算は、例えば、図4に示す第2の閾値演算サブルーチンのフローチャートに従って実行されるものであり、サブルーチンがスタートすると、ハイブリッドECU30は、先ず、ステップS301において、インヒビタスイッチから入力される信号等に基づき、シフトレンジがDレンジ或いはRレンジに切り替わった直後であるか否かを調べる。
そして、ステップS301において、シフトレンジが新たにDレンジ或いはRレンジに切り替わった直後でないと判定した場合、ハイブリッドECU30は、ステップS303に進む。
一方、ステップS301において、シフトレンジが新たにDレンジ或いはRレンジに切り替わった直後であると判定した場合、ハイブリッドECU30は、ステップS302に進み、上述の許容最大車速Va_maxを第2の閾値Vth2の初期値として設定した後(図10参照)、ステップS303に進む。
ステップS301或いはステップS302からステップS303に進むと、ハイブリッドECU30は、過去設定時間Δt内における車速Vの変化量が設定値ΔV以下であるか否かを調べる。
そして、ステップS303において、過去設定時間Δt内における車速Vの変化量が設定値ΔVよりも大きいと判定した場合、ハイブリッドECU30は、そのままサブルーチンを抜ける。
一方、ステップS303において、過去設定時間Δt内における車速Vの変化量が設定値ΔV以下であると判定した場合、ハイブリッドECU30は、ステップS304に進み、第2の閾値Vth2を現在の車速Vに変更した後(図10参照)、サブルーチンを抜ける。
図2のメインルーチンにおいて、ステップS106からステップS107に進むと、ハイブリッドECU30は、ステップS105及びステップS106で演算した第1,第2の閾値Vth1,Vth2に基づいて最終的な閾値Vthを演算する。
すなわち、例えば、図11に示すように、ハイブリッドECU30は、第1の閾値Vth1と第2の閾値Vth2とを比較し、第2の閾値Vth2が第1の閾値Vth1を下回っているとき、第1の閾値Vth1を第2の閾値Vth2で補正(置換)する。そして、ハイブリッドECU30は、補正後の第1の閾値Vth1を高値側に予め設定された値ΔVthだけオフセットさせた値を、最終的な閾値Vthとして設定する。
ステップS107からステップS108に進むと、ハイブリッドECU30は、現在の車速の絶対値|V|がステップS107で設定した閾値Vthよりも大きいか否かを調べる。
そして、ステップS108において、現在の車速の絶対値|V|が閾値Vth以下であると判定した場合、ハイブリッドECU30は、そのままルーチンを抜ける。
一方、ステップS108において、現在の車速の絶対値|V|が閾値Vthよりも大きい場合、ハイブリッドECU30は、シフトレンジが指示した進行方向に対して車両が逆走していると判定してステップS109に進み、エンジンを始動した後(例えば、図12参照)、ルーチンを抜ける。これにより、発進時のモータ駆動力がエンジン駆動力によって適宜アシストされ、車両の逆走が的確に抑制される。
このような実施形態によれば、シフトレンジが新たにDレンジ或いはRレンジに切り替えられたときの車速V0に応じた閾値Vthを設定し、シフトレンジが指示した進行方向に対して逆方向の車速Vが発生しており、且つ、当該車速の絶対値|V|が閾値Vth以上となったとき車両が逆走していると判定することにより、ドライバのフィーリングに合致した適切なフィーリングで発進時における車両の逆走を判定することができる。すなわち、例えば、勾配路等において車速Vが完全停止した状態から発進し、ずり下がり等によって逆走した場合と、車庫入れ等において車両が完全に停止する前にシフトレバーが切り替えられたことにより、車体の慣性力による一時的な逆走が発生した場合と、で逆走判定のための閾値Vthを異ならせることができ、ドライバのフィーリングに合致した適切なタイミングにて逆走時のエンジン始動を行うことができる。
この場合において、シフトレンジが切り替えられたときの車速の絶対値|V|が大きくなるほど、閾値Vthを大きい値に設定することにより、ドライバのフィーリングに的確に合致した他意味に具にて逆走時のエンジン始動を行うことができる。
加えて、シフトレンジが新たに切り替えられたときの車速の絶対値|V|毎に予め設定されている値に基づいて第1の閾値Vth1を設定するとともに、シフトレンジが切り替えられた後の車速Vの変化に基づいて第2の閾値Vth2を可変設定し、第2の閾値Vth2が第1の閾値Vth1を下回ったとき当該第1の閾値Vth1を第2の閾値Vth2で補正した値に基づいて閾値Vthを設定することにより、実際の車両の走行状態(逆走状態)をも考慮した適切なタイミングで逆走判定を行うことができる。
なお、本発明は、以上説明した各実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であり、それらも本発明の技術的範囲内である。例えば、上述の実施形態においては車両の速度即ち、車両の進行方向とその度合いを検出するために車速センサを用いたが、進行方向とその度合いを検出できるものであれば、その手段は問わない。更に、上述の実施形態においては、エンジン2とモータ3とを併用するハイブリッド車に対する制御の一例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、エンジンのみを駆動力源とする通常の車両において、エンジン駆動力を用いた発進時に進行方向に対して車両が逆走していると判定した場合に、ブレーキ力によって逆走に対する抑制力を発生させる車両等に対しても適用することが可能である。
1 … パワーユニット
2 … エンジン(抑制力発生源)
3 … モータ(発進時駆動力源)
3a … ロータ軸
5 … 自動変速装置
6 … トルクコンバータ
7 … 前後進切替装置
7a … 遊星歯車列
7b … 前進クラッチ
7b … 発進クラッチ
7c … 後進ブレーキ
9 … プライマリプーリ
9a … プライマリ軸
10 … セカンダリプーリ
10a … セカンダリ軸
11 … 駆動力伝達部材
21 … コントロールバルブユニット
22 … インバータ
23 … バッテリ
24 … ドライブ軸
24a … ドライブピニオン
25 … 減速ギヤ列
25 … インバータ
26 … 出力クラッチ
27 … 終減速装置
30 … ハイブリッド制御ユニット(閾値設定手段、逆走判定手段)
31 … エンジン制御ユニット
32 … モータ制御ユニット
33 … バッテリ管理ユニット
34 … トランスミッション制御ユニット
35 … スイッチ・スイッチセンサ類

Claims (4)

  1. シフトレンジが指示した進行方向に対して発進時の駆動力を発生させる発進時駆動力源と、前記発進時駆動力源を用いた発進時に前記進行方向に対して車両が逆走していると判定したとき当該逆走に対する抑制力を発生させる抑制力発生源と、を備えた車両の制御装置であって、
    前記シフトレンジが新たに前進レンジ或いは後進レンジに切り替えられたときの車両の速度に応じた閾値を設定する閾値設定手段と、
    前記進行方向に対して逆方向の車両の速度が発生しており、且つ、当該車両の速度の絶対値が前記閾値以上となったとき車両が逆走していると判定する逆走判定手段と、を備えたことを特徴とする車両の制御装置。
  2. 前記閾値設定手段は、前記シフトレンジが新たに切り替えられたときの車両の速度の絶対値が大きいほど、前記閾値を大きい値に設定することを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
  3. 前記閾値設定手段は、前記シフトレンジが新たに切り替えられたときの車両の速度の絶対値毎に予め設定されている値に基づいて第1の閾値を設定するとともに、前記シフトレンジが切り替えられた後の車両の速度の変化に基づいて第2の閾値を可変設定し、
    前記第2の閾値が前記第1の閾値を下回ったとき当該第1の閾値を前記第2の閾値で補正した値に基づいて前記閾値を設定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両の制御装置。
  4. モータとエンジンを併用するハイブリッド車に適用され、
    前記発進時駆動力源は前記モータであり、前記抑制力発生手段はエンジンであることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の車両の制御装置。
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