JP6067622B2 - 屋外設置物の保護装置 - Google Patents
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Description
そこで、発生する異常気象を想定して、上記設置物を保護すべく建物内に設置するか、地下内に設置する必要があるが、設置費用が大きく、設置時間も多くかかり、しかも、既存の設置物に対しては、保護対策が困難であるという問題があった。
しかも、複数の前記箱体には、その箱体に加わる外力を受け止めて吸収可能な衝撃吸収部材を内装してあることにより、箱体に、飛来物からの衝撃力が加わったとしても、箱体に内装した衝撃吸収部材が、大きな衝撃力を受け止めて吸収し、屋外設置物に直接外力が作用するのを防止することができる。
その上、前記箱体を気密性に構成してあるために、箱体内は断熱空間を形成し、複数の箱体で外周面を覆われた屋外設置物は、外気の熱を遮断される。
従って、屋外設置物を、短時間で簡単に飛来物から保護できながら、外気温度の影響を抑えて屋外設置物自身の保存環境を良好に維持できる。
金属板から構成した箱体及びその中に内装する無機断熱材から構成した衝撃吸収部材は、不燃物になり、例えば、屋外設置物近くで火災などが発生したとしても、その保護機能は損なわれることがないばかりか、保護対象の屋外設置物そのものの熱による劣化も防止できる。
従って、屋外設置物が、オイルタンクであったとしても、そのオイルタンク内に収容する液体の変質及び発火を防止できる。
本発明の保護対象の屋外設置物は、火力発電所や原子力発電所、製造プラント、倉庫などにおける建造物の壁面や、重油などの可燃性燃料を収容する石油タンク、給水タンク、薬品タンク等の流体貯留タンク、クレーン、屋外機器などの機械装置である。
図1〜8に示すように、一例としての重油タンク等の屋外設置物1に対し、台風や竜巻等の暴風に伴う飛来物から受ける衝撃により、屋外設置物1の一部が破損する虞があり、その危険性を防止する必要がある。
そこで、その屋外設置物1の外側を保護するために、屋外設置物1の外側に並べて、その屋外設置物1を覆うための複数のステンレス製の箱体2を設け、複数の箱体2夫々に、屋外設置物1の外側に並べた状態で隣接するもの同士を互いに連結自在にするために、互いに係合可能な係止部材3としてのバックルと、そのバックルが係止可能な被係止部材4を、隣接する箱体2の一方側部分と他方側部分とに夫々振り分けて設けて、複数の箱体2夫々の連結部を設けてある。
前記押圧機構12は、図6〜8に示すように、衝撃吸収部材6の一方側の端面に接当する金属板13を、複数枚重ね、その重ねた金属板13の内の外側の金属板13に、波型に成形したバネ式押え部材14を介在して、その更に外側にステンレス製の外装板15を箱体本体2Aにリベット16で取り付け固定して、衝撃吸収部材6を他端側に押圧して箱体2内に保持できるように構成してある。
従って、円筒形のオイルタンク1の外周部に、取付バンド17を複数本巻きつけながら固定し、各取付バンド17に一定間隔置きに取り付けたハンガーと呼ばれる複数の被係止部材19に対し、箱体2の内側面に取り付けたフックと呼ばれる係止部材18を係止することにより、オイルタンク1の外周面が、短時間で簡単に複数の箱体2で覆われ保護される屋外設置物1の保護設備を構成する。
しかし、オイルタンク1を地面に固定するための複数の設置脚部21は、その外側面を、箱体2で覆うように、箱体2を設置脚部21に取り付ける。
以下に他の実施の形態を説明する。
〈2〉 前記箱体2に内挿する衝撃吸収部材6は、ケイカル板に代えて、ロックウール、グラスウール、金属ウールの中から選択された少なくとも1種で、無機断熱材から成る物であれば、耐火断熱性を備え、気密性の箱体2と前記無機断熱材とにより、外力からの保護のみならず、火災からの保護も兼ね備えることができる。
〈3〉 前記衝撃吸収部材6を、流体圧式ダンパーから構成してあってもよく、その使用される流体は、オイルの他に、空気や窒素ガスなどの気体であってもよい。
〈4〉 前記衝撃吸収部材6を、上記材料の他に、図12に示すように、座屈変形可能な金属筒や、軟質の金属棒状体を、その軸心が外力の作用する方向に沿わせて箱体2内に収容してあってもよく、つまり、外力によって塑性変形して衝撃力を吸収する部材であればよい。
〈5〉 前記箱体2は、気密性を上げるために、箱体本体2Aと外装板15との接当部に無機シール材を設けてあってもよく、また更には、図9に示すように、外装板15によってバネ式押え部材14を介して押し付ける金属板13を箱体本体2Aの内周部で受け止める突出鍔部2Bを、設けてあってもよい。
〈6〉 複数の前記箱体2の衝撃力吸収能は、屋外設置物に対して全て均一な物を設置する以外に、屋外設置物の重要度の異なる箇所に応じた夫々異なる能力の物を設置してもよい。
〈7〉 前記箱体2により屋外設置物1を覆って保護するのに、飛来物の衝突する箇所などの一部のみを覆う以外に、屋外設置物1の全周面を覆ってもよい。
2 箱体
3 係止部材
4 被係止部材
5 連結部
6 衝撃吸収部材
17 取付バンド
18 係止部材
19 被係止部材
Claims (2)
- オイルタンクから成る屋外設置物の外側に並べて前記屋外設置物の少なくとも一部を覆うための複数の金属製で気密性の箱体を設け、
複数の前記箱体夫々に、前記屋外設置物の外側に並べた状態で隣接するもの同士を互いに連結自在な連結部を設け、
前記箱体の内側に、前記箱体に加わる外力を受け止めて吸収可能な無機断熱材から成る衝撃吸収部材を内装し、その衝撃吸収部材を押圧機構を介して前記箱体内に保持可能に設けてあり、
前記押圧機構は、前記衝撃吸収部材の外力が作用する一方側の端面に接当する金属板を、複数枚重ね、その重ねた金属板の内の外側の金属板に、波型に成形したバネ式押え部材を介在して、その更に外側に外装板を箱体本体に取り付け固定して、前記衝撃吸収部材を他端側に押圧して前記箱体内に保持可能にしてある屋外設置物の保護装置。 - 前記無機断熱材は、ロックウール、グラスウール、金属ウール、ケイ酸カルシウム板の中から選択された少なくとも1種である請求項1に記載の屋外設置物の保護装置。
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