JP5354988B2 - 免震構造、建物及び免震建物 - Google Patents

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Description

本発明は、ボイラー等の容器を免震する免震構造、この免震構造を有する建物、及びこの建物を水平免震した免震建物に関する。
原子力発電は、燃料供給の安定性、経済性及び環境保全の面で優れた発電方式であり、近年、その発電電気量も増加傾向にある。
原子炉建屋内には、ボイラーとして機能する原子炉圧力容器、核燃料の核分裂を制御する制御棒や冷却材ポンプ、放射性物質を含有する流体を運ぶ配管類等の設備や機器が多く配置されている。
そして、地震時の揺れによって損傷することが許されないこれらの設備や機器には、さまざまな安全対策が施されている。例えば、非常時の放射線漏れに対する万全の備えとして原子炉圧力容器は原子炉格納容器に取り囲まれている。さらに、強固な地盤上に原子炉建屋を直接支持する基礎構造が採用されており、これにより大地震時の構造安全性や信頼性を確保している。
原子炉建屋内に配置されている設備や機器の中でも、核燃料が格納された原子炉圧力容器は原子力発電の要所であるので、大地震時の揺れに対する一層の安全性向上や短時間での運転再開が求められている。
そこで、原子炉建屋を免震化するいくつかの技術がこれまでに提案されている。例えば、図18に示すように、特許文献1の原子力発電所建屋300の免震構造は、原子炉格納建屋302と原子炉付属建屋304とによって構成されている。原子炉格納建屋302と原子炉付属建屋304とは、独立した構造体となっている。
原子炉格納建屋302は、水平と上下の両方向に免震する三次元免震装置306を介して地盤308上に支持され、原子炉付属建屋304は、水平方向に免震する水平免震装置310を介して地盤308上に支持されている。また、原子炉格納建屋302と原子炉付属建屋304とは上下免震装置312を介して結合されている。
よって、原子炉格納建屋302は、三次元免震装置306により水平と上下の両方向の地震動に対して免震され、さらに、上下免震された原子炉格納建屋302に水平振動が作用したときに生じるロッキング変形は、原子炉格納建屋302の両側に配置された原子炉付属建屋304によって制止される。
しかし、特許文献1の原子力発電所建屋300の免震構造では、高い免震性が求められる原子炉圧力容器のみを水平と上下の両方向に免震したい場合においても、原子炉圧力容器が配置されている原子炉格納建屋302の底面下方の広い範囲に多くの三次元免震装置306を設置しなければならない。
また、三次元免震装置306は、重量が大きい原子炉格納建屋302全体を支持するので、高耐力を有する大型の三次元免震装置306を設置しなければならない。よって、装置や施工のコストが高くなってしまう。
特開平3−293591号公報
本発明は係る事実を考慮し、容器を水平と上下の両方向に効率よく免震することが可能な免震構造、この免震構造を有する建物、及びこの建物を水平免震した免震建物を提供することを課題とする。
第1態様の発明は、水平方向の振動を低減する水平免震装置を介して地盤上に支持された構造体と、前記構造体の内側に配置された容器と、前記構造体に設けられて前記容器を支持し該容器に伝達される上下方向の振動を低減する上下免震装置と、前記構造体に設けられ前記容器の上下方向の移動を許容すると共に横方向の移動を規制するガイド手段と、を有する免震構造である
第1態様の発明では、水平方向の振動を低減する水平免震装置を介して地盤上に構造体が支持されている。構造体の内側には容器が配置され、この容器は構造体に設けられた上下免震装置に支持されている。上下免震装置は、容器に伝達される上下方向の振動を低減する。また、構造体には、容器の上下方向の移動を許容すると共に横方向の移動を規制するガイド手段が設けられている。
よって、容器を上下免震装置で支持することにより、地震等により容器に伝達される上下方向の振動を低減することができる。また、構造体を水平免震装置で支持することにより、地震等により地盤から構造体に伝わる水平方向の振動を低減することができる。
これらにより、容器内に設けられた機器や設備等の破損を低減する、又は無くすことができる。また、構造体の内側に配置されるフレキシブル配管を簡略化することができる、又は配管のフレキシブル化を図る必要がなくなる。
また、上下免震装置は建物に比べて軽い容器を支持すればよいので、建物全体を上下免震するよりも小規模の免震構造によって容器を上下免震することが可能となる。これにより、容器を水平と上下の両方向に効率よく免震することができる。
また、容器は上下免震装置で支持されているので、地震等による水平方向の振動がこの容器に作用すると、容器にロッキング変形が発生することがある。
これに対して、ガイド手段は容器の横方向の移動を規制するので、容器に発生するロッキング変形を低減する、又は容器にロッキング変形を発生させないことができる。
また、ガイド手段は、容器の重心位置が偏心していたり、又は容器の剛性が偏った配置となっていたりする場合に容器に発生する、捩れ(回転)振動に対しても低減効果を発揮させることができる。
第2態様の発明は、第1態様の免震構造において、前記ガイド手段は、前記容器又は前記構造体から突き出された突起部材と、前記構造体又は前記容器に設けられ前記突起部材を保持すると共に該突起部材の上下方向の移動を許容する保持部と、を備える。
第2態様の発明では、ガイド手段が、突起部材と保持部とを備えている。
突起部材は、容器又は構造体から突き出ている。保持部は、構造体又は容器に設けられている。そして、保持部は、突起部材を保持すると共にこの突起部材の上下方向の移動を許容する。
よって、容器の上下方向の移動を許容すると共に横方向の移動を規制することができる。
第3態様の発明は、第2態様の免震構造において、前記保持部は、前記容器又は前記構造体から前記突起部材が突き出された方向への該突起部材の移動を許容する。
第3態様の発明では、保持部は、容器又は構造体から突起部材が突き出された方向へのこの突起部材の移動を許容するので、容器が昇温してこの容器の外壁が外側へ熱膨張したときに、容器から突き出された突起部材の先端部が構造体に当たりこの反力によって容器が損傷する、又は構造体から突き出された突起部材の先端部が容器に当たり容器が損傷するのを防ぐことができる。
第4態様の発明は、第2又は第3態様の免震構造において、前記突起部材と前記保持部とは積層ゴムで連結されている。
第4態様の発明では、突起部材と保持部とが積層ゴムで連結されているので、保持部が突起部材を保持すると共にこの突起部材の上下方向の移動を許容する。
よって、容器の上下方向の移動を許容すると共に横方向の移動を規制することができる。
また、突起部材(容器)が上下方向へ移動した場合、積層ゴムがせん断変形する。
よって、突起部材(容器)の上下方向への移動に対して積層ゴムが減衰効果を発揮する。これにより、上下免震装置で上下免震された容器の振動系に減衰を付与することができる。
第5態様の発明は、第4態様の免震構造において、前記積層ゴムの外面は、鉛を有する保護層で覆われている。
第5態様の発明では、鉛を有する保護層で積層ゴムの外面が覆われているので、容器が原子炉圧力容器である場合には、放射線に対して保護層が遮蔽効果を発揮する。よって、積層ゴムの劣化を低減することができる。
また、上下方向への突起部材(容器)の移動により積層ゴムがせん断変形したときに、保護層は塑性変形してエネルギーを吸収する。
よって、容器に生じる上下方向の振動に対して保護層が減衰効果を発揮するので、上下免震装置で上下免震された容器の振動系に減衰を付与することができる。
第6態様の発明は、第4又は第5態様の免震構造において、前記容器から突き出された突起部材又は前記容器に設けられた保持部と前記積層ゴムとの間に断熱層が設けられている。
第6態様の発明では、容器から突き出された突起部材又は容器に設けられた保持部と、積層ゴムとの間に断熱層が設けられている。
よって、容器が昇温した場合、容器から積層ゴムへ伝達される容器の熱は断熱層によって遮断される。これにより、積層ゴムの熱劣化を低減することができる。
第7態様の発明は、第2又は第3態様の免震構造において、前記保持部又は前記突起部材に、前記突起部材又は前記保持部に押し当てられる加圧部材が設けられている。
第7態様の発明では、保持部又は突起部材に、加圧部材が設けられている。加圧部材は、突起部材又は保持部に押し当てられる。
よって、加圧部材が突起部材又は保持部に押し当てられるので、保持部が突起部材を保持すると共にこの突起部材の上下方向の移動を許容する。これにより、容器の上下方向の移動を許容すると共に横方向の移動を規制することができる。
また、突起部材又は保持部が上下方向へ移動した場合、突起部材又は保持部と、加圧部材とが接触しながら変位する。これにより、突起部材又は保持部と、加圧部材との間に摩擦力が生じて減衰効果を発揮する。
よって、上下免震装置で上下免震された容器の振動系に減衰を付与することができる。
第8態様の発明は、第2〜第7態様の何れか1態様の免震構造において、前記突起部材は、前記容器の外部から前記容器の内部へ冷却水を送る配管である。
第8態様の発明では、容器の外部から容器の内部へ冷却水を送る配管を突起部材としている。
よって、配管(突起部材)を流れる冷却水が保持部の昇温を抑えるので、上下方向への突起部材の移動を減衰する機能をガイド手段が有している場合に、昇温した容器の熱がガイド手段に伝達されることによる性能の低下を低減することができる。
例えば、突起部材と保持部とが積層ゴムで連結されている場合には、積層ゴムの熱劣化を低減することができる。また、突起部材又は保持部に加圧部材が押し当てられている場合には、突起部材又は保持部と、加圧部材との接触面の摩擦力(摩擦係数)が昇温によって変動することを防ぐことができる。
第9態様の発明は、第2〜第8態様の何れか1態様の免震構造において、前記突起部材の上下方向への移動を減衰する上下減衰手段を有する。
第9態様の発明では、突起部材の上下方向への移動を減衰する上下減衰手段を有することにより、上下方向への突起部材(容器)の移動に対して上下減衰手段が減衰効果を発揮するので、上下免震装置で上下免震された容器の振動系に減衰をさらに付与することができる。
第10態様の発明は、第1〜第9態様の何れか1態様の免震構造において、前記容器は、該容器の重心位置の高さで前記上下免震装置に支持されている。
第10態様の発明では、容器の重心位置の高さで、この容器が上下免震装置に支持されている。
よって、容器の重心位置に水平力が作用すると考えれば、当該重心位置で上下免震支持することにより、容器の転倒モーメントを小さくする又は0にすることができる。ゆえに、上下免震装置で上下免震された容器に地震等による水平振動が作用したときに、この容器に生じるロッキング変形を低減する又は生じさせないことができる。
第11態様の発明は、第1〜第10態様の何れか1態様の免震構造において、前記容器は、原子炉圧力容器である。
第11態様の発明では、原子炉圧力容器を有する免震構造に対して、第1態様と同様の効果を得ることができる。
第12態様の発明は、第1〜第11態様の何れか1態様の免震構造を有する建物である。
第12態様の発明では、容器を水平と上下の両方向に効率よく免震することが可能な免震構造を有する建物を構築することができる。
第13態様の発明は、第1〜第11態様の何れか1態様の免震構造を有し、前記水平免震装置によって前記地盤上に支持された免震建物である
第13態様の発明では、地震時等に地盤から免震建物に伝わる水平方向の振動を低減することができる。これにより、免震建物内に配置された機器や設備等の損傷を減らす、又は無くすことができる。例えば、免震建物内に配置されるフレキシブル配管を簡略化することができる、又は配管のフレキシブル化を図る必要がなくなる。
本発明は上記構成としたので、容器を水平と上下の両方向に効率よく免震することができる。
図面を参照しながら、本発明の免震構造、建物、及び免震建物を説明する。なお、本実施形態では、原子炉建屋に設けられた原子炉圧力容器に本発明を適用した例を示したが、本実施形態は、ボイラーや鋼製の高温容器等の熱膨張するさまざまな容器に適用可能である。例えば、火力発電所用ボイラー、廃棄物焼却炉用ボイラー、セメント製造用ボイラー、金属精錬用廃熱ボイラー、石油精製プラント用圧力容器、石油化学プラント用圧力容器、化学プラント用圧力容器、ガス処理プラント用圧力容器等の容器に本実施形態を適用することができる。
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1の正面図に示すように、第1の実施形態では、強固な地盤12上に建物としての原子炉建屋14が支持されている。そして、原子炉建屋14の内部には、圧力容器支持構造体22、原子炉圧力容器24、上下免震装置26、及びガイド機構32を有する免震構造10が配置されている。
原子炉建屋14の基礎スラブ又は基礎梁等からなる基礎部16上には、構造体としての圧力容器支持構造体22と、この圧力容器支持構造体22を格納する原子炉格納容器20とが設置されている。
原子炉建屋14の基礎部16と、地盤12との間には、水平免震装置としての積層ゴム18が設けられている。これによって、構造的に一体となっている原子炉建屋14全体が、水平方向の振動を低減する積層ゴム18を介して地盤12上に支持されている。また、この状態で、圧力容器支持構造体22は、積層ゴム18を介して地盤12上に支持されていることになる。
図2の平面図に示すように、圧力容器支持構造体22は、同心円状に配置された鋼板28A〜28Cに補強リブ30を接合して一体化し、鋼板28A〜28Cの間にコンクリートVを充填して硬化させた円筒状構造物であり、上方よりも下方の壁厚が厚くなっている。
圧力容器支持構造体22の内側には容器としての原子炉圧力容器24が配置され、この原子炉圧力容器24は、圧力容器支持構造体22に設けられた上下免震装置26に支持されている。原子炉圧力容器24は、円柱の上下端部を半球状にした形状となっている。上下免震装置26は、原子炉圧力容器24に伝達される上下方向の振動を低減する。
すなわち、上下免震装置26により原子炉圧力容器24を上下免震する免震構造10を有する原子炉建屋14全体が、積層ゴム18により水平免震された免震建物となっている。
また、圧力容器支持構造体22には、原子炉圧力容器24の上下方向の移動を許容すると共に横方向の移動を規制するガイド手段としてのガイド機構32が、圧力容器支持構造体22の内周に沿って等間隔に4つ配置されている。
ガイド機構32の平面拡大図である図3(a)、及びガイド機構32の正面拡大図である図3(b)に示すように、ガイド機構32は、突起部材としての鋼板34と、保持部36とを備えている。
鋼板34は、原子炉圧力容器24から突き出て固定されている。鋼板34の左右の側面には、滑り材38A、38Bが貼り付けられている。
保持部36は、圧力容器支持構造体22から突き出てこの圧力容器支持構造体22に固定され鋼板34の左右に配置された、鋼板36A、36Bによって形成されている。鋼板36A、36Bの側面には、鋼板34に設けられた滑り材38A、38Bと対面するように、滑り材40A、40Bが貼り付けられている。
なお、滑り材38A、38B、40A、40Bは、表面の摩擦係数が小さい材料によって形成すればよい。例えば、滑り材38A、38B、40A、40Bを、テフロン(登録商標)、ふっ素樹脂、各種合成樹脂、ポリエチレン、二硫化モリブデン等によって形成してもよい。この場合、滑り材38Aと滑り材40A、滑り材38Bと滑り材40Bとは、必ずしも同じ材料でなくてもよい。
保持部36は、鋼板34を保持すると共に、この鋼板34の上下方向の移動を許容する。また、滑り材38Aと滑り材40A、滑り材38Bと滑り材40Bとは、鋼板34の上下方向の移動が可能な程度に接触している。なお、「鋼板34を保持する」とは、保持部36が、鋼板34の横方向の移動を規制した状態で鋼板34の上下方向の移動を許容する、保持部36と鋼板34との連結を意味する。
原子炉圧力容器24が熱膨張していない図3(a)、(b)の状態で、圧力容器支持構造体22(鋼板28A)の内壁と、鋼板34の先端部との間に形成される隙間の水平長さLは、原子炉圧力容器24が限界最大温度で熱膨張したときに鋼板34の先端部が原子炉圧力容器24の半径方向外側に移動する距離以上となっている。
これにより、保持部36は、原子炉圧力容器24から鋼板34が突き出された方向(原子炉圧力容器24の半径方向外側)へのこの鋼板34の移動を許容し、鋼板34の先端部が圧力容器支持構造体22(鋼板28A)の内壁に接触することを防いでいる。
次に、本発明の第1の実施形態の作用及び効果について説明する。
第1の実施形態では、図1に示すように、上下免震装置26で原子炉圧力容器24が支持されているので、地震等により原子炉圧力容器24に伝達される上下方向の振動を低減することができる。また、積層ゴム18で圧力容器支持構造体22が支持されているので、地震等により地盤12から圧力容器支持構造体22に伝わる水平振動を低減することができる。
よって、原子炉圧力容器24内に設けられた機器や設備等の破損を低減する、又は無くすことができる。特に、原子炉圧力容器24内に備えられている制御棒の挿入機能を保護できることにより、地震時の確実な原子炉緊急停止や地震後の早期発電再開などを確保することができる。また、圧力容器支持構造体22の内側に配置されるフレキシブル配管を簡略化することができる、又は配管のフレキシブル化を図る必要がなくなる。
また、例えば、原子炉圧力容器が配置された原子炉建屋と、タービン建屋とが分離免震化されている原子力発電所の場合、地震時に原子炉建屋とタービン建屋とは水平方向に相対移動するので、原子炉圧力容器(原子炉建屋)で発生させた高温蒸気をタービン(タービン建屋)へ送る渡り配管がこの相対移動により生じる相対変位(例えば、50cm程度)に追随できるように、渡り配管のフレキシブル化を図らなければならない。
このような場合に、原子炉建屋とタービン建屋とを一体にして本発明の原子炉建屋14とすれば、原子炉圧力容器で発生させた高温蒸気をタービンへ送る渡り配管のフレキシブル化のレベルを落とすことができる、又は渡り配管のフレキシブル化を図らなくてもよくなる。
また、上下免震装置26は原子炉建屋14全体の重量に比べて軽い原子炉圧力容器24を支持すればよいので、原子炉建屋14全体を上下免震するよりも小規模の免震構造によって原子炉圧力容器24を上下免震することが可能となる。これにより、原子炉圧力容器24を水平と上下の両方向に効率よく免震することができる。
また、原子炉圧力容器24は上下免震装置26で支持されているので、地震等による水平方向の振動が原子炉圧力容器24に作用すると、原子炉圧力容器24にロッキング変形が発生することがある。
これに対して、ガイド機構32では、図2及び図3(a)、(b)に示すように、保持部36が鋼板34を保持すると共にこの鋼板34の上下方向の移動を許容するので、原子炉圧力容器24の上下方向の移動を許容すると共に横方向の移動を規制することができる。
すなわち、ガイド機構32は原子炉圧力容器24の横方向の移動を規制するので、原子炉圧力容器24に発生するロッキング変形を低減する、又は原子炉圧力容器24にロッキング変形を発生させないことができる。
また、簡単な機構によって、原子炉圧力容器24に発生するロッキング変形を低減する又は生じさせないことができるので、ガイド機構32の故障等に対する信頼性を向上させることができる。
また、ガイド機構32は、原子炉圧力容器24の重心位置が偏心していたり、又は原子炉圧力容器24の剛性が偏った配置となっていたりする場合の原子炉圧力容器24に発生する、原子炉圧力容器24の捩れ(回転)振動に対しても低減効果を発揮させることができる。
図3(a)で示したように、滑り材38Aと滑り材40A、滑り材38Bと滑り材40Bとは接触しているが、滑り材38Aと滑り材40A、滑り材38Bと滑り材40Bとの間に隙間があってもよい。
滑り材38Aと滑り材40A、滑り材38Bと滑り材40Bとの間に隙間が形成されている場合には、原子炉圧力容器24がロッキング変形したときに鋼板34が鋼板36A、36Bに当たり、これによって鋼板34(原子炉圧力容器24)の横方向の移動を規制するので、原子炉圧力容器24に発生するロッキング変形を低減することができる。
滑り材38Aと滑り材40A、滑り材38Bと滑り材40Bとが接触している場合には、横方向へ鋼板34(原子炉圧力容器24)が移動できないので、原子炉圧力容器24に発生するロッキング変形を生じさせないことができる。
また、滑り材38A、38B、40A、40Bは、表面の摩擦係数が大きい材料によって形成してもよい。例えば、滑り材38A、38B、40A、40Bを、ステンレス材、ブレーキディスク材に用いられる鋳鉄、セラミックス等によって形成してもよい。この場合、滑り材38Aと滑り材40A、滑り材38Bと滑り材40Bとは、必ずしも同じ材料でなくてもよい。
このようにすれば、鋼板34と鋼板36A、36Bとが上下方向へ相対移動したときに、接触する滑り材38Aと滑り材40A、滑り材38Bと滑り材40Bとの間に比較的大きな摩擦力を生じさせることができるので、上下免震装置26で上下免震された原子炉圧力容器24の振動系に減衰を付与することができる。
ここで、図4(a)の平断面図に示すように、原子炉圧力容器24が熱膨張していない状態で、積層ゴム42を原子炉圧力容器24の外壁に沿って等間隔に4つ配置した場合を想定する。積層ゴム42は、原子炉圧力容器24の外壁面(曲面)に対する接線に軸が略垂直となるように設置されている。
原子炉圧力容器24内では、核燃料の核分裂反応を利用して高温の蒸気を発生させるので、金属製の原子炉圧力容器24の外壁は変形して原子炉圧力容器24の半径方向外側に熱膨張する(図4(b)を参照のこと)。
このとき、積層ゴム42は水平剛性に比べて軸剛性が大きいので、積層ゴム42を押し付けられた圧力容器支持構造体22からの反力が原子炉圧力容器24に加えられ、これによって原子炉圧力容器24の外壁が損傷することが懸念される。
これに対して、ガイド機構32では、図3(a)、(b)で示したように、保持部36は、原子炉圧力容器24から鋼板34が突き出された方向(原子炉圧力容器24の半径方向外側)へのこの鋼板34の移動を許容するので、原子炉圧力容器24が昇温して原子炉圧力容器24の半径方向外側へ原子炉圧力容器24の外壁が熱膨張したときに、鋼板34の先端部が原子炉圧力容器24に当たらない。これにより、原子炉圧力容器24の外壁の損傷を防ぐことができる。
第1の実施形態では、構造的に一体となっている原子炉建屋14全体を積層ゴム18で支持した例を示したが、原子炉建屋14を構造的に複数の建物に分けて分離免震化してもよい。一般的な施設を分離免震化する場合、一体に免震する免震領域が大きくなるほど、この免震領域と、この免震領域に隣り合う別の免震領域又は非免震領域との間の渡り配管の数は減る傾向にあるので、建物を大きくして一体に水平免震する範囲を広くすることが好ましい。
また、第1の実施形態では、水平免震装置として積層ゴム18を用いた例を示したが、水平免震装置は、原子炉建屋14の長期荷重を支える支承材(例えば、積層ゴム支承、弾性すべり支承)、地震エネルギーを吸収する減衰材(例えば、鋼棒ダンパー、オイルダンパー、粘弾性ダンパー、粘性ダンパー)、及び原子炉建屋14を元の水平位置に戻す復元材(例えば、積層ゴム支承)を組み合わせて構成してもよい。
また、第1の実施形態で示した上下免震装置26は、上下方向の振動を低減する免震装置であればよい。例えば、油圧ダンパーと空気バネとを組み合わせた免震装置や、油圧ダンパーとアキュムレータとを組み合わせた免震装置を、上下免震装置26としてもよい。
また、これらの上下免震装置26を、例えば、常時は免震機能を作用させず、緊急地震速報や地震観測センサー等を利用して、地震発生直前から免震機能を作用させるようにしてもよい。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態は、第1の実施形態の保持部36の構成を違えたものである。したがって、第2の実施形態の説明において、第1の実施形態と同じ構成のものは、同符号を付すると共に、適宜省略して説明する。
第2の実施形態のガイド機構44は、図5(a)の平面拡大図、及び図5(a)のA−A矢視図である図5(b)に示すように、突起部材としての鋼板34と、保持部46とを備えている。
保持部46は、圧力容器支持構造体22から突き出てこの圧力容器支持構造体22に固定され、鋼板34の左右に配置された鋼板46A、46Bによって形成されている。鋼板46A、46Bの先端部付近には、加圧部材48A、48Bが設けられている。
加圧部材48A、48Bは、端面50A、50Bがステンレス材によって形成された円盤状の押当て部材52A、52Bと、この押当て部材52A、52Bに接合された棒材54A、54Bとから構成されている。
棒材54A、54Bは、鋼板46A、46Bの先端部付近に形成された孔にスライド可能に挿入されている。また、鋼板46Aと押当て部材52A、及び鋼板46Bと押当て部材52Bとの間にはバネ56A、56Bが設けられている。
そして、このバネ56A、56Bの反発力によって加圧部材48A、48Bから鋼板34へ押付け力を作用させ、これにより、押当て部材52A、52Bの端面50A、50Bが鋼板34の滑り材38A、38Bに押し当てられる。
次に、本発明の第2の実施形態の作用及び効果について説明する。
第2の実施形態のガイド機構44では、図5(a)、(b)に示すように、加圧部材48A、48Bから鋼板34へ押付け力を作用させ、これにより、押当て部材52A、52Bの端面50A、50Bが鋼板34の滑り材38A、38Bに押し当てられるので、保持部46が鋼板34を保持すると共に鋼板34の上下方向の移動を許容する。よって、原子炉圧力容器24の上下方向の移動を許容すると共に横方向の移動を規制することができる。なお、「鋼板34を保持する」とは、保持部46が、鋼板34の横方向の移動を規制した状態で鋼板34の上下方向の移動を許容する、保持部46と鋼板34との連結を意味する。
また、鋼板34が上下方向へ移動した場合、鋼板34の滑り材38Aと押当て部材52Aの端面50A、及び鋼板34の滑り材38Bと押当て部材52Bの端面50Bとが接触しながら相対移動する。これにより、滑り材38Aと端面50A、及び滑り材38Bと端面50Bとの間に摩擦力が生じて減衰効果を発揮する。
よって、上下免震装置26で上下免震された原子炉圧力容器24の振動系に減衰を付与することができる。
また、ガイド機構44は、滑り材38A、38Bと、端面50A、50Bとを単に擦り合わせているだけでなく、バネ56A、56Bの反発力によって押当て部材52A、52Bに与圧を掛けているので、効果的に滑り材38A、38Bと端面50A、50Bとの間に摩擦力を生じさせることができる。
また、バネ56A、56Bの反発力によって、加圧部材48A、48Bの軸方向の見かけ上の剛性は大きくなっているので、横方向への鋼板34の移動を確実に規制することができる。
第2の実施形態では、鋼板46A、46Bの先端部付近に加圧部材48A、48Bを設けて、加圧部材48A、48Bから鋼板34へ押付け力を作用させた例を示したが、鋼板34に加圧部材を設けて、この加圧部材から、図3(a)で示した鋼板36A、36Bへ押付け力を作用させてもよい。
また、図5(a)、(b)で示した押当て部材52A、52Bに積層ゴムを設けて、弾性すべり支承の構成にしてもよい。
また、第2の実施形態では、加圧部材48A、48Bの端面50A、50Bをステンレス材によって形成した例を示したが、端面50A、50Bを、ブレーキディスク材に用いられる鋳鉄、セラミックス等によって形成してもよい。また、摩擦による減衰効果を期待しないのであれば、端面50A、50Bを、テフロン(登録商標)、ふっ素樹脂、各種合成樹脂、ポリエチレン、二硫化モリブデン等の材料によって形成した滑り材としてもよい。
また、端面50A、50Bを滑り材とし、滑り材38A、38Bをステンレス材により形成された板材としてもよい。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
第3の実施形態は、第1の実施形態の保持部36の構成を違えたものである。したがって、第3の実施形態の説明において、第1の実施形態と同じ構成のものは、同符号を付すると共に、適宜省略して説明する。
第3の実施形態のガイド機構58は、図6(a)の平面拡大図、及び図6(a)のB−B矢視図である図6(b)に示すように、突起部材としての鋼板34と、保持部60とを備えている。
保持部60は、圧力容器支持構造体22から突き出てこの圧力容器支持構造体22に固定され、鋼板34の左右に配置された鋼板60A、60Bによって形成されている。
そして、鋼板34の先端部と、鋼板60A、60Bの先端部とが積層ゴム62A、62Bで連結されている。すなわち、鋼板34の先端部と鋼板60Aの先端部との間に積層ゴム62Aが設けられ、鋼板34の先端部と鋼板60Bの先端部との間に積層ゴム62Bが設けられている。
次に、本発明の第3の実施形態の作用及び効果について説明する。
第3の実施形態のガイド機構58では、図6(a)、(b)に示すように、鋼板34と鋼板60A、60Bとが積層ゴム62A、62Bで連結されているので、保持部60が鋼板34を保持すると共に鋼板34の上下方向の移動を許容する。なお、「鋼板34を保持する」とは、保持部60が、鋼板34の横方向の移動を規制した状態で鋼板34の上下方向の移動を許容する、保持部60と鋼板34との連結を意味する。
よって、原子炉圧力容器24の上下方向の移動を許容すると共に、横方向の移動を規制することができる。
また、積層ゴム62A、62Bは軸方向の剛性が大きいので、横方向への鋼板34の移動を確実に規制することができる。
また、鋼板34(原子炉圧力容器24)が上下方向へ移動した場合、積層ゴム62A、62Bがせん断変形する。
よって、鋼板34(原子炉圧力容器24)の上下方向への移動に対して積層ゴム62A、62Bが減衰効果を発揮する。これにより、上下免震装置26で上下免震された原子炉圧力容器24の振動系に減衰を付与することができる。
積層ゴム62A、62Bには、例えば、鋼板と、天然ゴム又は高減衰ゴムとを積層したものを用いることができる。鋼板と高減衰ゴムとを積層した積層ゴムは、高い減衰性能を発揮するので好ましい。
また、図7の平面図に示すように、図6(a)、(b)で示した積層ゴム62A、62Bの外面を、鉛を有する保護層64で覆うようにしてもよい。
このようにすれば、放射線に対して保護層64が遮蔽効果を発揮するので、積層ゴム62A、62Bに用いられるゴムの劣化を低減することができる。
また、積層ゴム62A、62Bの外面を覆った保護層64は、上下方向への鋼板34(原子炉圧力容器24)の移動により積層ゴム62A、62Bがせん断変形したときに塑性変形して振動エネルギーを吸収する。
よって、保護層64が、鋼板34(原子炉圧力容器24)の上下方向の移動に対して減衰効果を発揮するので、上下免震装置26で上下免震された原子炉圧力容器24の振動系に減衰を付与することができる。
また、図8(a)の平面拡大図、及び図8(a)のC−C矢視図である図8(b)に示すように、図6で示した積層ゴム62A、62Bと、鋼板34との間に断熱層66を設けてもよい。断熱層66には、硬質ウレタンフォーム、高発泡ポリエチレン、ロックウール等を用いることができる。
このようにすれば、原子炉圧力容器24が昇温した場合、原子炉圧力容器24から積層ゴム62A、62Bへ伝達される熱は断熱層66によって遮断される。これにより、積層ゴム62A、62Bの熱劣化を低減することができる。
図8(a)、(b)では、鋼板34の端面、鋼板34の外周面、及び鋼板34の末端部近傍の原子炉圧力容器24表面を断熱層66で覆った例を示したが、原子炉圧力容器24から積層ゴム62A、62Bへ伝達される熱を遮断するように断熱層66を設ければよく、積層ゴム62A、62Bと鋼板34との間に断熱層66が設けられていれば、鋼板34の端面、鋼板34の外周面、及び鋼板34の末端部近傍の原子炉圧力容器24表面の全てを断熱層66で覆わなくてもよい。例えば、積層ゴム62A、62Bと鋼板34との間に断熱板材を設けてもよい。
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
第4の実施形態は、第1の実施形態の突起部材としての鋼板34を配管としたものである。したがって、第4の実施形態の説明において、第1の実施形態と同じ構成のものは、同符号を付すると共に、適宜省略して説明する。
図9の平面図に示すように、第4の実施形態のガイド機構68は、突起部材としての配管70と、保持部60とを備えている。図9の保持部60は、図6で示した保持部60と同じ構造なので説明を省略する。
配管70には、原子炉圧力容器24の外部から原子炉圧力容器24の内部へ送る冷却水が流れている。配管70は原子炉圧力容器24の外壁に固定され、保持部60付近の配管70の周囲は、保護管72で覆われている。
そして、保護管72と、鋼板60A、60Bの先端部とが積層ゴム62A、62Bで連結されている。
また、圧力容器支持構造体22には、配管70が上下移動したときに、配管70を圧力容器支持構造体22に接触させない溝74が形成されている。
次に、本発明の第4の実施形態の作用及び効果について説明する。
第4の実施形態のガイド機構68では、図9に示すように、保護管72(配管70)と鋼板60A、60Bとが積層ゴム62A、62Bで連結されているので、保持部60が保護管72(配管70)を保持すると共に、保護管72(配管70)の上下方向の移動を許容する。なお、「保護管72を保持する」とは、保持部60が、保護管72の横方向の移動を規制した状態で保護管72の上下方向の移動を許容する、保持部60と保護管72との連結を意味する。
また、配管70を流れる冷却水が保持部60の昇温を抑えるので、昇温した原子炉圧力容器24の熱が積層ゴム62A、62Bに伝達された場合に生じる、積層ゴム62A、62Bの熱劣化を低減することができる。これにより、積層ゴム62A、62Bの減衰性能の低下を低減することができる。
第4の実施形態では、配管70が原子炉圧力容器24の外壁に固定されている例を示したが、配管70は圧力容器支持構造体22に固定してもよい。この場合には、配管70を原子炉圧力容器24の外壁に固定せずに、原子炉圧力容器24の内部に配置される配管70のフレキシブル化を図る。
また、第4の実施形態では、第3の実施形態(図6(a))で示した突起部材としての鋼板34を配管70(保護管72)とした例を示したが、第1及び第2の実施形態に、第4の実施形態を適用してもよい。すなわち、図3(a)の鋼板34、及び図5(a)の鋼板34を配管70としてもよい。
例えば、図5(a)の鋼板34を、配管70の周囲を覆い且つ横断面形状が縦長の長方形となる保護管72とし、保護管72の側面に滑り材38A、38Bを設ければ、滑り材38A、38Bと、押当て部材52A、52Bの端面50A、50Bとの接触面の摩擦力(摩擦係数)が昇温によって変動することを防ぐことができる。
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
第5の実施形態は、第1の実施形態で示した原子炉圧力容器24の重心位置の高さ付近で、原子炉圧力容器24が上下免震装置26に支持されている免震構造について説明する。したがって、第5の実施形態の説明において、第1の実施形態と同じ構成のものは、同符号を付すると共に、適宜省略して説明する。
図10の正面図に示すように、第5の実施形態の免震構造76は、原子炉圧力容器24の重心Gの高さ付近で、原子炉圧力容器24が上下免震装置26に支持されている。
次に、本発明の第5の実施形態の作用及び効果について説明する。
第5の実施形態では、図10に示すように、原子炉圧力容器24の重心Gの高さ付近で、原子炉圧力容器24が上下免震装置26に支持されているので、原子炉圧力容器24の重心位置に水平力が作用すると考えれば、当該重心位置で上下免震支持することにより、原子炉圧力容器24の転倒モーメントを小さくする又は0にすることができる。
これにより、上下免震装置26で上下免震された原子炉圧力容器24において、地震等による水平力が原子炉圧力容器24に作用したときに、原子炉圧力容器24に生じるロッキング変形を低減する又は生じさせないことができる。
第5の実施形態では、第1の実施形態で示した原子炉圧力容器24の重心位置の高さ付近で、原子炉圧力容器24が上下免震装置26に支持されている免震構造の例を示したが、第5の実施形態を第2〜第4の実施形態に適用してもよい。
原子炉圧力容器24の正確な重心位置で容器を支持させることができれば、理論的には原子炉圧力容器24にロッキング変形を生じさせないことができる。しかし、実際には核燃料の充填具合等によって重心位置がずれることが考えられ、また、原子炉圧力容器24に発生する捩れ変形を抑制する必要があるので、第5の実施形態においても第1〜第3の実施形態で示したガイド機構32、44、58を適度に設けるのが好ましい。
以上、本発明の第1〜第5の実施形態について説明した。
なお、第1〜第3の実施形態では、突起部材(鋼板34)を容器(原子炉圧力容器24)に設け、保持部36、46、60を構造体(圧力容器支持構造体22)に設けた例を示したが、突起部材(鋼板34)を構造体(圧力容器支持構造体22)に設け、保持部36、46、60を容器(原子炉圧力容器24)に設けてもよい。
この場合、容器(原子炉圧力容器24)の外壁と、突起部材(鋼板34)の先端部との間に形成される隙間の水平長さを、容器(原子炉圧力容器24)が限界最大温度で熱膨張したときに、突起部材(鋼板34)の先端部が容器(原子炉圧力容器24)の半径方向内側に移動する距離以上とすればよい。
また、第1〜第5の実施形態では、圧力容器支持構造体22の内壁の4箇所にガイド機構32、44、58、68を設けた例を示したが、これらのガイド機構は圧力容器支持構造体22の内壁の3箇所以上に設けられていればよく、ガイド機構32、44、58、68の配置や数は適宜決めればよい。例えば、図11に示すように、圧力容器支持構造体22の内壁の12箇所にガイド機構32を等間隔に配置してもよい。
ガイド機構32、44、58、68を設ける箇所が少なければ低コスト化が図られ、ガイド機構の配置自由度が高くなる。また、ガイド機構32、44、58、68を設ける箇所が多ければガイド機構の小型化や、部材に発生する応力の均等化が図れる。
また、第1〜第3の実施形態では、保持部36、46、60を、鋼板34の左右に配置された鋼板36A、36B、46A、46B、60A、60Bによって形成した例を示したが、保持部を溝によって形成してもよい。
図12の斜視図は、第1の実施形態で示した保持部36を溝78によって形成した一例を示し、図13(a)の平面図、及び図13(a)のD−D矢視図である図13(b)は、第3の実施形態で示した保持部60を溝80によって形成した一例を示している。
さらに、保持部は、突起部材の上下方向の移動を許容すると共に横方向の移動するものであればよく、例えば、図14の斜視図に示すような2方向リニアスライダーの機構を利用した保持部84としてもよい。
図14の保持部84では、圧力容器支持構造体22に末端部が固定された4つのアーム部材86A、86B、88A、88Bが、原子炉圧力容器24側に向かって張り出している。
上方のアーム部材86A、86Bと下方のアーム部材88A、88Bとの間には、鉛直部材90A、90Bが設けられ、アーム部材86A、86Bの先端部に鉛直部材90A、90Bの上端部が固定され、アーム部材88A、88Bの先端部に鉛直部材90A、90Bの下端部が固定されている。
鉛直部材90A、90Bは、水平部材92に形成された貫通孔94に挿入されている。また、水平部材92に形成された貫通孔96には、原子炉圧力容器24から突き出てこの原子炉圧力容器24に固定されている突起部材98が挿入されている。
貫通孔94、96の内壁にはベアリングが設けられており、これによって、水平部材92の上下方向(矢印100)の移動、及び原子炉圧力容器24から突起部材98が突き出された方向(矢印102)への突起部材98の移動を許容している。
また、両端部がアーム部材86A、86Bの先端部に固定された上部材104と、水平部材92との間には油圧ダンパー106が設けられており、これによって、水平部材92の上下方向(矢印100)の移動に対して油圧ダンパー106が減衰効果を発揮する。
このような機構によって、原子炉圧力容器24(突起部材98)の上下方向(矢印100)の移動を許容すると共に横方向の移動を規制し、さらには、原子炉圧力容器24から突起部材98が突き出された方向(矢印102)への突起部材98の移動を許容する。
また、第1〜第3の実施形態で示した鋼板34や、第4の実施形態で示した保護管72(配管70)に、鋼板34や保護管72(配管70)の上下方向への移動を減衰する上下減衰手段を設けてもよい。上下減衰手段は、上下方向の振動を減衰できるものであればよい。
図15の正面図は、第1の実施形態(図3(b))の鋼板34に上下減衰手段としての油圧ダンパー82を設けた一例を示している。
このようにすれば、上下方向への鋼板34(原子炉圧力容器24)の移動に対して油圧ダンパー82が減衰効果を発揮するので、上下免震装置26で上下免震された原子炉圧力容器24の振動系に減衰を付与することができる。
また、第1〜第3の実施形態では、圧力容器支持構造体22(鋼板28A)の内壁と、鋼板34の先端部との間に形成される隙間の水平長さLを、原子炉圧力容器24が限界最大温度で熱膨張したときに、鋼板34の先端部が原子炉圧力容器24の半径方向外側に移動する距離以上とすることにより、原子炉圧力容器24から鋼板34が突き出された方向(原子炉圧力容器24の半径方向外側)への鋼板34の移動を許容させたが、原子炉圧力容器24の熱膨張について配慮する必要のない場合(例えば、原子炉圧力容器24が熱膨張をしない強度を有している場合)には、圧力容器支持構造体22(鋼板28A)の内壁と、鋼板34の先端部との間の隙間を小さくしてもよい。
また、原子炉圧力容器24は、ほとんどの時間は高温状態にあるので、原子炉圧力容器24が稼働しているときの温度による熱膨張の形状を予め計算しておき、原子炉圧力容器24のこの稼働時の温度において、圧力容器支持構造体22(鋼板28A)の内壁と、鋼板34の先端部との間に形成される隙間の水平長さLが0になるようにしてもよい。
このようにしておけば、非常時に原子炉の運転を停止して原子炉圧力容器24が冷却されたときには、鋼板34の先端部は、圧力容器支持構造体22(鋼板28A)の内壁から離れる方向に移動するので、非常時においても原子炉圧力容器24が損傷する心配はない。
また、図6のガイド機構58を用いる場合、常時(高温時)において原子炉圧力容器24半径方向のせん断変形量が0となるように積層ゴム62A、62Bを設置しておき、非常時(冷却時)において積層ゴム62A、62Bにせん断変形が生じるようにすると、積層ゴム62A、62Bに負荷が常時掛からなくなるので積層ゴム62A、62Bのゴムの疲労を低減することができる。
また、図16の斜視図に示すように、原子炉圧力容器24の外壁面112に沿って円環状のリブプレート108を設けたり、図17(a)の平面図、及び図17(b)の正面図に示すように、原子炉圧力容器24の内壁面114に沿って円環状のリブプレート110を設けたりして、原子炉圧力容器24の壁部の強度を向上させ、壁部の局部座屈を防ぐ構成にしてもよい。なお、リブプレート108、110の配置や数は適宜決めればよい。
これまで述べたように、第1〜第5の実施形態で示した免震構造を有する建物を構築することにより、容器(原子炉圧力容器24)を水平と上下の両方向に効率よく免震することが可能な免震構造を有する建物を構築することができる。
さらに、この建物を構造的に一体とし、この建物全体を水平免震装置によって地盤上に支持する免震建物にすれば、地震時等に地盤から免震建物に伝わる水平方向の振動を低減することができる。
これにより、免震建物内に配置された機器や設備等の損傷を減らす、又は無くすことができる。また、免震建物内に配置されるフレキシブル配管を簡略化することができる、又は配管のフレキシブル化を図る必要がなくなる。
このように、第1〜第5の実施形態は、容器を水平と上下の両方向に効率よく免震することが可能なので、原子力発電施設に備えられる設備等のように、地震時において安全性を確保する重要度の高い設備に適用するのが効果的である。
以上、本発明の第1〜第5の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものでなく、第1〜第5の実施形態を組み合わせて用いてもよいし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
本発明の第1の実施形態に係る免震構造を示す正面図である。 本発明の第1の実施形態に係る免震構造を示す平面図である。 本発明の第1の実施形態に係るガイド機構を示す説明図である。 容器が熱膨張した際に生じる容器の変形状態を示す平面図である。 本発明の第2の実施形態に係るガイド機構を示す説明図である。 本発明の第3の実施形態に係るガイド機構を示す説明図である。 本発明の第3の実施形態に係るガイド機構の変形例を示す説明図である。 本発明の第3の実施形態に係るガイド機構の変形例を示す説明図である。 本発明の第4の実施形態に係る免震構造を示す平面図である。 本発明の第5の実施形態に係る免震構造を示す正面図である。 本発明の実施形態に係るガイド機構の変形例を示す平面図である。 本発明の実施形態に係るガイド機構の変形例を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るガイド機構の変形例を示す説明図である。 本発明の実施形態に係るガイド機構の変形例を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るガイド機構の変形例を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る容器の補強方法を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る容器の補強方法を示す説明図である。 従来の原子力発電所建屋の免震構造を示す説明図である。
符号の説明
10、76 免震構造
12 地盤
14 原子炉建屋(建物、免震建物)
18 積層ゴム(水平免震装置)
22 圧力容器支持構造体(構造体)
24 原子炉圧力容器(容器)
26 上下免震装置
32、44、58、68 ガイド機構(ガイド手段)
34 鋼板(突起部材)
36、46、60 保持部
48A、48B 加圧部材
62A、62B 積層ゴム
64 保護層
66 断熱層
70 配管
82、106 油圧ダンパー
84 保持部
98 突起部材
G 重心

Claims (13)

  1. 水平方向の振動を低減する水平免震装置を介して地盤上に支持された構造体と、
    前記構造体の内側に配置された容器と、
    前記構造体に設けられて前記容器を支持し該容器に伝達される上下方向の振動を低減する上下免震装置と、
    前記構造体に設けられ前記容器の上下方向の移動及び前記容器の面外方向の移動を許容すると共に、前記容器の前記面外方向と交差する横方向の移動を規制するガイド手段と、
    を有する免震構造。
  2. 前記ガイド手段は、
    前記容器又は前記構造体から突き出された突起部材と、
    前記構造体又は前記容器に設けられ前記突起部材を保持すると共に前記容器の上下方向の移動を許容する保持部と、
    を備える請求項1に記載の免震構造。
  3. 前記保持部は、前記容器又は前記構造体から前記突起部材が突き出された方向への該突起部材と前記保持部との相対移動を許容する請求項2に記載の免震構造。
  4. 前記突起部材と前記保持部とは積層ゴムで連結されている請求項2又は3に記載の免震構造。
  5. 水平方向の振動を低減する水平免震装置を介して地盤上に支持された構造体と、
    前記構造体の内側に配置された容器と、
    前記構造体に設けられて前記容器を支持し該容器に伝達される上下方向の振動を低減する上下免震装置と、
    前記構造体に設けられ前記容器の上下方向の移動を許容すると共に横方向の移動を規制するガイド手段と、
    を有し、
    前記ガイド手段は、
    前記容器又は前記構造体から突き出された突起部材と、
    前記構造体又は前記容器に設けられ前記突起部材を保持すると共に前記容器の上下方向の移動を許容する保持部と、
    を備え、
    前記突起部材と前記保持部とは、積層ゴムで連結され、前記積層ゴムの外面は、鉛を有する保護層で覆われている免震構造。
  6. 水平方向の振動を低減する水平免震装置を介して地盤上に支持された構造体と、
    前記構造体の内側に配置された容器と、
    前記構造体に設けられて前記容器を支持し該容器に伝達される上下方向の振動を低減する上下免震装置と、
    前記構造体に設けられ前記容器の上下方向の移動を許容すると共に横方向の移動を規制するガイド手段と、
    を有し、
    前記ガイド手段は、
    前記容器又は前記構造体から突き出された突起部材と、
    前記構造体又は前記容器に設けられ前記突起部材を保持すると共に前記容器の上下方向の移動を許容する保持部と、
    を備え、
    前記突起部材と前記保持部とは、積層ゴムで連結され、前記容器から突き出された突起部材又は前記容器に設けられた保持部と前記積層ゴムとの間に断熱層が設けられている免震構造。
  7. 前記保持部又は前記突起部材に、前記突起部材又は前記保持部に押し当てられる加圧部材が設けられている請求項2又は3に記載の免震構造。
  8. 水平方向の振動を低減する水平免震装置を介して地盤上に支持された構造体と、
    前記構造体の内側に配置された容器と、
    前記構造体に設けられて前記容器を支持し該容器に伝達される上下方向の振動を低減する上下免震装置と、
    前記構造体に設けられ前記容器の上下方向の移動を許容すると共に横方向の移動を規制するガイド手段と、
    を有し、
    前記ガイド手段は、
    前記容器又は前記構造体から突き出された突起部材と、
    前記構造体又は前記容器に設けられ前記突起部材を保持すると共に前記容器の上下方向の移動を許容する保持部と、
    を備え、
    前記突起部材は、前記容器の外部から前記容器の内部へ冷却水を送る配管である免震構造。
  9. 前記突起部材又は前記保持部の上下方向への移動を減衰する上下減衰手段を有する請求項2〜8の何れか1項に記載の免震構造。
  10. 前記容器は、該容器の重心位置の高さで前記上下免震装置に支持されている請求項1〜9の何れか1項に記載の免震構造。
  11. 前記容器は、原子炉圧力容器である請求項1〜10の何れか1項に記載の免震構造。
  12. 請求項1〜11の何れか1項に記載の免震構造を有する建物。
  13. 請求項1〜11の何れか1項に記載の免震構造を有し、前記水平免震装置によって前記地盤上に支持された免震建物。
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