JP6066861B2 - 基板洗浄装置、基板の裏面洗浄方法及び洗浄機構 - Google Patents

基板洗浄装置、基板の裏面洗浄方法及び洗浄機構 Download PDF

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本発明は、基板の例えば裏面の洗浄を行う基板洗浄装置、基板洗浄装置における基板の裏面洗浄方法及び洗浄機構に関する。
例えば半導体デバイスの製造工程におけるフォトリソグラフィー工程では、ウェハ上にレジスト液を塗布してレジスト膜を形成するレジスト塗布処理、レジスト膜を所定のパターンに露光する露光処理、露光されたレジスト膜を現像する現像処理などの一連の処理が順次行われ、ウェハ上に所定のレジストパターンが形成される。これらの一連の処理は、ウェハを処理する各種処理ユニットやウェハを搬送する搬送ユニットなどを搭載した基板処理システムである塗布現像処理システムで行われている。
ところで近年、ウェハ上に形成される回路パターンの微細化がますます進行し、露光処理時のデフォーカスマージンがより厳しくなっている。それに伴い、露光装置にはパーティクルを極力持ち込まないことが求められる。特に、露光時にウェハの裏面にパーティクルが付着すると、パーティクルによりウェハに反りが生じるため、露光時のデフォーカスの原因となってしまう。そのため、露光装置へのパーティクルの持ち込みを極力少なくするために、露光装置に搬入される前のウェハの裏面は、例えば特許文献1に記載されるような洗浄装置により洗浄される。
洗浄装置では、ウェハの裏面を下方に向けた状態で、例えばウェハの裏面を吸着保持し、ウェハの裏面に押し当てたブラシを移動させることで洗浄が行われる。
特開2008−177541号公報
しかしながら、裏面洗浄を行っても、ウェハの特に外周縁部にパーティクルが残ってしまうことがあった。これについて本発明者が鋭意検討したところ、ブラシを押し当てることによるウェハのたわみが原因であることがわかった。
即ち、例えば図12に示すように、例えばチャック200により吸着保持されている部分から離れた場所では、ウェハWがブラシ201により押圧されてたわみ、ブラシ201とウェハWの裏面との間に隙間が生じてしまう。その結果、ウェハWの裏面を適正に洗浄することができなくなり、ウェハWの裏面にパーティクルが付着したまま当該ウェハWが露光装置に搬入されてしまうことがあった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、基板、特に露光装置に搬入前の基板の裏面洗浄を適正に行うことを目的としている。
前記の目的を達成するため、本発明は、基板の裏面を吸着保持する基板保持部と、前記基板保持部に保持された基板の裏面を洗浄する洗浄機構と、を備えた基板の洗浄装置であって、前記洗浄機構は、基板の裏面に押し当てられるブラシと、前記ブラシにおける基板と反対側の面に設けられた支持部材と、前記支持部材における前記ブラシと反対側の面に設けられた電極と、前記電極に電圧を印加する電源と、を有し、該電源は、前記ブラシによる基板の押圧の際に該基板に加わるモーメントに応じて前記電極に印加する電圧の大きさを変化させることを特徴としている。
本発明によれば、ブラシを支持する支持部材に電極が設けられているので、当該電極に所定の直流電圧を印加することで、支持部材の表面に静電誘導により電荷を誘導することができる。これにより、基板にブラシを押し当てた際に、支持部材の表面の電荷の力により基板を吸引することで、ブラシの押し当てによる基板のたわみを抑制できる。したがって、基板とブラシとの接触を維持し、基板の裏面洗浄を適正に行うことができる。
前記支持部材は、体積抵抗率が1×1016Ω・cm以上であってもよい。
前記支持部材は、セラミックスであってもよい。
前記ブラシは、導電性を有していてもよい。
前記電源は、前記電極に印加する電圧を正負反転自在であってもよい。
前記ブラシを洗浄するブラシ洗浄機構をさらに有し、前記ブラシ洗浄機構は、石英板と、前記石英板の上面に設けられた他の電極とを有していてもよい。
基板に帯電した電荷を除去する除電機構を有していてもよい。
前記除電機構は炭酸ガスを溶解させた純水を供給する供給ノズルであってもよい。
別な観点による本発明は、基板の裏面を吸着保持する基板保持部と、前記基板保持部に保持された基板の裏面を洗浄する洗浄機構と、を備えた基板洗浄装置を用いて基板の裏面を洗浄する方法であって、前記洗浄機構は、基板の裏面に押し当てられるブラシと、前記ブラシにおける基板と反対側の面に設けられた支持部材と、前記支持部材における前記ブラシと反対側の面に設けられた電極と、前記電極に電圧を印加する電源と、を有し、前記ブラシを基板の裏面に押し当てる際に、前記ブラシにより基板に加わるモーメントに応じた大きさの電圧を前記電極印加することを特徴としている。
前記支持部材は、体積抵抗率が1×1016Ω・cm以上であってもよい。
前記支持部材は、セラミックスであってもよい。
前記ブラシは、導電性を有していてもよい。
前記電源は、前記電極に印加する電圧を正負反転自在であってもよい。
前記基板洗浄装置は、前記ブラシを洗浄するブラシ洗浄機構をさらに有し、前記ブラシ洗浄機構は、石英板と、前記石英板の上面に設けられた他の電極とを有し、前記他の電極に電圧を印加しながら前記石英板に前記ブラシを接触させて当該ブラシの洗浄を行ってもよい。
前記基板洗浄装置は、基板に帯電した電荷を除去する除電機構を有していてもよい。
前記除電機構による基板に帯電した電荷の除去は、炭酸ガスを溶解させた純水を基板に供給することで行われてもよい。
また、別の観点による本発明は、前記基板保持部に保持された基板の裏面に押し当てて、当該基板の裏面を洗浄する洗浄機構であって、基板の裏面に押し当てられるブラシと、前記ブラシにおける基板と反対側の面に設けられた支持部材と、前記支持部材における前記ブラシと反対側の面に設けられた電極と、前記電極に電圧を印加する電源と、を有し、該電源は、前記ブラシによる基板の押圧の際に該基板に加わるモーメントに応じて前記電極に印加する電圧の大きさを変化させることを特徴としている。
本発明によれば、基板の裏面洗浄を適正に行うことができる。
本実施の形態にかかる基板洗浄装置の構成の概略を示す横断面図である。 本実施の形態にかかる基板洗浄装置の構成の概略を示す縦断面図である。 洗浄機構の構成の概略を示す説明図である。 ブラシ洗浄バスの構成の概略を示す説明図である。 基板洗浄装置にウェハを受け渡す様子を示す説明図である。 基板洗浄装置にウェハが受け渡された状態を示す説明図である。 基板洗浄装置内でウェハが水平方向に移動される様子を示す説明図である。 洗浄機構の電極に正の直流電圧を印加した状態を示す説明図である。 基板洗浄装置内でウェハが水平方向に移動される様子を示す説明図である。 基板洗浄装置でウェハの外周縁部が洗浄される様子を示した説明図である。 ブラシ洗浄バスでブラシが洗浄される様子を示した説明図である。 ウェハ裏面にブラシが押し当てられたことにより、ウェハにたわみが生じた様子を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は基板洗浄装置1の構成の概略を示す平面図、図2は基板洗浄装置1の構成の概略を示す縦断面図である。
基板洗浄装置1は、ウェハWを水平に吸着保持する2つの吸着パッド10、と、この吸着パッド10から受け取ったウェハWを水平に吸着保持するスピンチャック11と、ウェハWの裏面を洗浄する洗浄機構12と、上面が開口した筐体13を有している。
図1に示されるように、2つの吸着パッド10、は、細長の略矩形状に形成されており、ウェハW裏面の周縁部を保持できるように、平面視においてスピンチャック11を挟んで略平行に設けられている。各吸着パッド10は、当該吸着パッド10より長い略矩形状の支持板14によりそれぞれ支持されている。支持板14は、駆動機構(図示せず)により水平方向及び上下方向に移動自在な枠体15によりその両端部を支持されている。
枠体15の上面には、上部カップ16が設けられている。上部カップ16の上面には、ウェハWの直径より大きな径の開口部16aが形成されており、この開口部16aを介して基板洗浄装置1の外部に設けられた搬送機構と吸着パッド10との間でウェハWの受け渡しが行われる。
図2に示すように、スピンチャック11はシャフト20を介して駆動機構21に接続されており、スピンチャック11は、この駆動機構21により回転及び昇降自在に構成されている。
スピンチャック11の周囲には昇降機構(図示せず)により昇降自在な、例えば3つの昇降ピン22が設けられている。
図3に示すように、洗浄機構12は、例えばポリビニルアルコールやポリプロピレン、ナイロンといった樹脂繊維を多数円柱状に束ねて構成されたブラシ30と、ブラシ30を支持する略円盤状の支持部材31と、支持部材31の下面、即ち支持部材31のブラシ30と反対側の面に設けられ、支持部材31と同じ直径を有する略円盤状の電極32と、電極32の下面を支持し、絶縁材料により形成された略円盤状の台座33を有している。支持部材31は、例えばアルミナや窒化アルミといったセラミックスにより形成されている。なお、支持部材31の材料としては、セラミックスに限られるものではなく、例えば体積抵抗率が、概ね1×1016Ω・cm以上の材質であれば、セラミックス以外を用いることができる。セラミックスを用いる場合も、体積抵抗率が、概ね1×1016Ω・cm以上の材質を選定することが好ましい。
電極32には直流電源34が電気的に接続されており、電極32に所定の電圧を印加できる。直流電源34は、電極32に印加する電圧の正負の極性を反転する機能を有している。支持部材31、電極32及び台座33の外周部には、絶縁材料により形成されたシール部材35が支持部材31、電極32及び台座33の外周部端面を覆うように設けられている。このシール部材35と台座33により、電極32に電圧を印加した際に、電極32が短絡することを防止できる。
また、台座33の下面にはシャフト36が設けられている。シャフト36の下端部近傍には、モータ37に接続されたベルト38が設けられている。したがって、モータ37によりベルト38を駆動することで、シャフト36を介してブラシ30を回転させることができる。そのため、ブラシ30の上面をウェハWの裏面に押し付けた状態で回転させて当該ブラシ30をウェハWの裏面で摺動させることにより、ウェハWの裏面に付着したパーティクルを除去することができる。
洗浄機構12には、支持体40を介して駆動機構41が接続されている。駆動機構41は筐体13に接続され、図1のX方向であって且つ筐体13に沿って水平方向に移動できる。したがって、駆動機構41をX方向に移動させることで、支持体40を介して洗浄機構12を図1のX方向に移動させることができる。
支持体40の先端には、ブラシ30で除去されたパーティクルを洗い流す洗浄液を供給する洗浄液ノズル40aと、洗浄後にウェハWの裏面に付着している洗浄液を乾燥させるための、例えば窒素等の気体を供給するパージノズル40bが設けられている。洗浄液ノズル40aから供給される洗浄液としては、例えば純水に炭酸ガス(二酸化炭素)をバブリングして、当該純水に炭酸ガスを溶解させたものが用いられる。
また、上部カップ16のX方向負方向側の外方には、洗浄機構12のブラシ30を洗浄するブラシ洗浄機構としてのブラシ洗浄バス50が設けられている。ブラシ洗浄バス50は、図4に示すように、上部カップ16側の側面が開口した略直方体状の容器51と、当該開口に設けられたシャッター52と、ブラシ30に洗浄液としての純水を供給する純水ノズル53が設けられている。シャッター52を開けることにより洗浄機構12がブラシ洗浄バス50内に進入自在となり、シャッター52を閉じることでブラシ洗浄バス50内を密閉することができる。容器51の天井部51aは例えば石英板により形成されている。また、天井部51aの上面には、天井部51aの上面の全体を覆うように電極54が設けられており、電極54には直流電圧を印加する電源55が電気的に接続されている。
筐体13の底部には、洗浄液を排出するドレン管60と、基板洗浄装置1内に下方向の気流を形成し、且つ当該気流を排気する排気管61が設けられている。
次に、基板洗浄装置1におけるウェハWの洗浄について説明する。ウェハWの洗浄にあたっては、先ず図5に示すように、基板洗浄装置1の外部に設けられた搬送機構100によりウェハWが上部カップ16の上方に搬送される。次いで、昇降ピン22が上昇して、ウェハWが昇降ピン22に受け渡される。この際、吸着パッド10はその上面がブラシ30の上面よりも高い位置で待機し、スピンチャック11はブラシ30の上面より低い位置まで退避している。その後、昇降ピン22が下降して、図6に示されるように、ウェハWが吸着パッド10に受け渡されて吸着保持される。
次いで、図7に示されるように、吸着パッド10でウェハWを吸着保持した状態で、例えばブラシ30がウェハW裏面の中央部に対応する領域に位置するように枠体15を水平方向に移動させる。次いで、直流電源34により電極32に所定の電圧の直流電圧を印加する。その後、吸着パッド10を下降させ、ウェハWの裏面がブラシ30の上面に押し当てられてウェハWの中央部近傍の洗浄が行われる。この際、電極32に例えば正の電圧を印加すると、例えば図8に示すように、わずかに導電性を有するセラミックスにより構成された支持部材31の内部では電荷の移動が起こり、例えば電極32側に負の電荷が、電極32とは反対側、即ちウェハW側には正の電荷が移動する。そして、支持部材31のウェハW側が正の電荷で帯電することで、静電誘導によりウェハWのブラシ30側の面には負の電荷が移動し、その結果、ウェハWと支持部材31とはクーロン力により引き合う、即ちウェハWと支持部材31との間に引力が生じる。したがって、ブラシ30をウェハWの裏面に押し当てても、ブラシ30に押圧されることによるウェハWのたわみが最小限となり、ブラシ30をウェハWの裏面に適正に接触させることができる。
次いで、洗浄液ノズル40aから洗浄液を供給すると共にブラシ30を回転させて、ウェハW裏面の中央部が洗浄される。この際、支持体40が図1のX方向に往復動し、枠体15がY方向に往復動することで、ウェハW裏面の中央部が万遍なく洗浄される。この際、洗浄液ノズル40aから供給される洗浄液は、炭酸ガスを溶解させた純水を用いるので、静電誘導により帯電したウェハWの電荷を除去することができる。その結果、例えばクーロン力によりウェハWの裏面に付着していたパーティクルを容易に洗い流すことができる。また、パーティクルそのものが帯電していた場合にも、当該パーティクルを除電できるので、ウェハWの裏面を効率的に洗浄できる。かかる場合、洗浄液ノズル40aはウェハWの除電を行う除電機構として作用する。なお、ウェハWの除電の方法としては本実施の内容に限定されるものではなく、例えばパージノズル40bを、イオン化した空気を供給するイオナイザーとして用いてもよい。
ウェハW裏面の中央部の洗浄が終わると、図9に示すように、ウェハWの中心とスピンチャック11の中心とが平面視において一致するように枠体15を水平方向に移動させる。次いで、スピンチャック11を上昇させて、ウェハWが吸着パッド10からスピンチャック11に受け渡される。
その後、図10に示すように、ウェハWの裏面にブラシ30を押し当てた状態でウェハWが回転されると共に、支持体40を介してブラシをX方向に摺動させることで、ウェハW裏面の周縁部が洗浄される。これにより、ウェハWの裏面全体のパーティクルが除去される。なお、この際も、電極32には直流電源34により例えば正の電圧が印加されている。そのため、従来はブラシ30により押圧されることでたわみが生じていたウェハWの外周縁部においても、支持部材31とウェハWとの間の働くクーロン力によりウェハWのたわみが最小限に抑えられる。その結果、ウェハWの裏面とブラシ30との適正な接触が維持され、ウェハWの裏面のパーティクルの除去が良好に行われる。
ウェハW裏面の洗浄が完了すると、ブラシ30の回転や洗浄液の供給を停止し、スピンチャック11を高速で回転させることで、ウェハW裏面に付着している洗浄液が振り切り乾燥される。この際、パージノズル40bによるパージも並行して行われる。
そして、乾燥が終了すると、基板洗浄装置1に搬送された際とは逆の順序でウェハWが搬送機構100に受け渡され、一連のウェハWの裏面洗浄が終了する。
また、ブラシ30によるウェハWの洗浄が終了すると、洗浄機構12は図1のX方向負方向側に移動し、ブラシ洗浄バス50内に進入し、シャッター52が閉止される。ブラシ洗浄バス50では、先ず純水ノズル53からブラシ30に対して純水が供給される。次いで、直流電源34により、ウェハWの裏面洗浄の際とは反対の極性の電圧、本実施の形態では負の電圧が電極32に印加される。このように、電極32に印加する電圧の極性を反転させることで、ブラシ30に付着した電荷、この場合は負の電荷を有するパーティクルはクーロン力による斥力を受け、ブラシ30から離れやすくなる。また、電極32への印加電圧の極性反転と共に、ブラシ洗浄バス50の電極54に例えば正の直流電圧を印加する。
そして、電極32及び電極54に電圧を印加した状態で洗浄機構12を上方に移動させ、ブラシ30を図11に示すように天井部51aに押し当て、ブラシ30を回転させる。この際、ブラシ30の上面側は、ウェハWの洗浄時とは反対の極性である負の電荷を有し、また、天井部51aの下面側も負に帯電しているので、ブラシ30に付着していた負の電荷を有するパーティクルは、天井部51aとの擦り合わせに加えて、ブラシ30及び天井部51aからの斥力を受け、効率的にブラシ30から除去される。また、天井部51aそのものにパーティクルが付着することも抑制できる。
ブラシ30の洗浄が終了した洗浄機構12は、ブラシ洗浄バス50から再び上部カップ16の下方に移動し、基板洗浄装置1に搬入される他のウェハWの裏面の洗浄が引き続き行われる。
以上の実施の形態によれば、ブラシ30を支持する支持部材31に電極32が設けられているので、当該電極32に所定の直流電圧を印加することで支持部材31の表面に所定の電荷を誘導することができる。そして、支持部材31の表面に誘導された電荷により、ウェハWの表面にも静電誘導により所定の電荷を誘導できる。これにより、支持部材31とウェハWとの間にクーロン力による引力が作用する。その結果、ブラシ30の押圧により特にウェハWの外周縁部近傍において生じるウェハWのたわみを、支持部材31がウェハWを引き寄せることで抑制することができる。したがって、ウェハWとブラシ30との接触をウェハWの全面にわたって維持し、ウェハWの裏面を適正に洗浄することができる。
また、洗浄液ノズル40aから炭酸ガスを溶解させた純水をウェハWに対して供給するので、電極32に電圧を印加することにより帯電したウェハWの除電を行い、帯電したパーティクルがウェハWに付着することを防止できる。
また、直流電源34は印加する電圧の極性を反転できるため、ブラシ30の洗浄の際に電圧の極性を反転させることで、ブラシ30に付着していた電荷を有するパーティクルを、斥力によりブラシから離れやすくすることができる。その結果、ブラシを清浄な状態に維持することができるので、ウェハWの裏面洗浄を良好に行うことができる。
さらには、基板洗浄装置1がブラシ洗浄バス50を有し、電極54によりブラシ洗浄バスの天井部51aにも電荷を移動させることができるので、天井部51aの電荷による斥力によってもブラシ30からのパーティクルの離脱を促し、ブラシ30を清浄な状態に維持できる。また、斥力により天井部51aそのものへのパーティクルの付着も抑制できるので、天井部51aに付着したパーティクルがブラシに付着してしまうということも避けることができる。
なお、以上の実施の形態では、ウェハWの中心部近傍を洗浄する際にも直流電源34により電極32に電圧を印加したが、電極32への電圧の印加は、ウェハWの中心部をスピンチャック11により吸着することでウェハWが片持ち支持の状態となっている、ウェハWの外周縁部近傍を洗浄する場合のみ行うようにしてもよい。ウェハWの中央部近傍を洗浄する場合は、吸着パッド10によりブラシ30の両側を支持された状態であり、ブラシ30でウェハWの中央部を押圧しても、片持ち支持の場合よりもはるかにたわみ量が小さく、電極32への電圧の印加がなくても、ウェハWとブラシ30との接触が良好な状態に保たれるためである。
また、電極32に電圧を印加する場合は、例えばウェハWの外周に近づくほどブラシ30によるウェハWの押圧の際のモーメントが大きくなるため、このモーメントの大きさに応じて印加する電圧の大きさを変化させるようにしてもよい。なお、本発明者らによれば、例えばウェハ側の面の表面積が33cm2である支持部材31を有する洗浄機構12を用いてウェハWの洗浄を行う際、ウェハWの裏面と当該支持部材31のウェハ側の面との間の距離が、例えば5mmである場合、電極32に印加する直流電圧は、概ね500V〜1200V程度とすることが好ましい。かかる場合、ウェハWと支持部材31との間には概ね0.2N〜2.3Nの吸引力が発生し、これによりウェハWとブラシ30との接触を良好な状態に維持することができる。
以上の実施の形態では、ブラシ30の材質は、ポリビニルアルコールやポリプロピレン、ナイロンといった絶縁材であったが、ブラシ30の材料は本実施の形態の内容に限定されない。例えば、ポリビニルアルコールやポリプロピレンといった絶縁材にカーボンを添加して導電性を持たせるようにしてもよい。ブラシ30に導電性を持たせることで、支持部材31の電荷によりブラシ30でも電荷の移動が起こり、ブラシ30とウェハWとの間でも静電誘導による引力が作用する。
また、以上の実施の形態では、電極32は支持部材31の下面の全面にわたって設けられていたが、その形状は本実施の形態の内容に限定されるものではなく、支持部材31のウェハW側の面に電荷を移動させることができれば任意に形状や大きさを設定できる。かかる場合、例えば支持部材31のシャフト36に対応する位置の近傍に埋め込むようにして電極32を配置してもよい。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。本発明はこの例に限らず種々の態様を採りうるものである。本発明は、基板がウェハ以外のFPD(フラットパネルディスプレイ)、フォトマスク用のマスクレチクルなどの他の基板である場合にも適用できる。
本発明は、例えば半導体ウェハ等の基板の裏面洗浄を行う際に有用である。
1 基板洗浄装置
10 吸着パッド
11 スピンチャック
12 洗浄機構
13 筐体
14 支持板
15 枠体
16 上部カップ
20 シャフト
21 駆動機構
22 昇降ピン
30 ブラシ
31 支持部材
32 電極
33 台座
34 直流電源
35 シール部材
36 シャフト
37 モータ
38 ベルト
40 支持体
41 駆動機構
50 ブラシ洗浄バス
51 容器
51a 天井部
54 電極
W ウェハ

Claims (17)

  1. 基板の裏面を吸着保持する基板保持部と、前記基板保持部に保持された基板の裏面を洗浄する洗浄機構と、を備えた基板の洗浄装置であって、
    前記洗浄機構は、
    基板の裏面に押し当てられるブラシと、
    前記ブラシにおける基板と反対側の面に設けられた支持部材と、
    前記支持部材における前記ブラシと反対側の面に設けられた電極と、
    前記電極に電圧を印加する電源と、を有し、
    該電源は、前記ブラシによる基板の押圧の際に該基板に加わるモーメントに応じて前記電極に印加する電圧の大きさを変化させることを特徴とする、基板洗浄装置。
  2. 前記支持部材は、体積抵抗率が1×1016Ω・cm以上であることを特徴とする、請求項1に記載の基板洗浄装置。
  3. 前記支持部材は、セラミックスであることを特徴とする、請求項2に記載の基板洗浄装置。
  4. 前記ブラシは、導電性を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の基板洗浄装置。
  5. 前記電源は、前記電極に印加する電圧を正負反転自在であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の基板洗浄装置。
  6. 前記ブラシを洗浄するブラシ洗浄機構をさらに有し、
    前記ブラシ洗浄機構は、石英板と、前記石英板の上面に設けられた他の電極とを有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の基板洗浄装置。
  7. 基板に帯電した電荷を除去する除電機構を有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の基板洗浄装置。
  8. 前記除電機構は炭酸ガスを溶解させた純水を供給する供給ノズルであることを特徴とする、請求項7に記載の基板洗浄装置。
  9. 基板の裏面を吸着保持する基板保持部と、前記基板保持部に保持された基板の裏面を洗浄する洗浄機構と、を備えた基板洗浄装置を用いて基板の裏面を洗浄する方法であって、
    前記洗浄機構は、
    基板の裏面に押し当てられるブラシと、
    前記ブラシにおける基板と反対側の面に設けられた支持部材と、
    前記支持部材における前記ブラシと反対側の面に設けられた電極と、
    前記電極に電圧を印加する電源と、を有し、
    前記ブラシを基板の裏面に押し当てる際に、前記ブラシにより基板に加わるモーメントに応じた大きさの電圧を前記電極印加することを特徴とする、基板の裏面洗浄方法。
  10. 前記支持部材は、体積抵抗率が1×1016Ω・cm以上であることを特徴とする、請求項9に記載の基板の裏面洗浄方法。
  11. 前記支持部材は、セラミックスであることを特徴とする、請求項10に記載の基板の裏面洗浄方法。
  12. 前記ブラシは、導電性を有することを特徴とする、請求項9〜11のいずれか一項に記載の基板の裏面洗浄方法。
  13. 前記電源は、前記電極に印加する電圧を正負反転自在であることを特徴とする、請求項9〜12のいずれか一項に記載の基板の裏面洗浄方法。
  14. 前記基板洗浄装置は、前記ブラシを洗浄するブラシ洗浄機構をさらに有し、
    前記ブラシ洗浄機構は、石英板と、前記石英板の上面に設けられた他の電極とを有し、
    前記他の電極に電圧を印加しながら前記石英板に前記ブラシを接触させて当該ブラシの洗浄を行うことを特徴とする、請求項9〜13のいずれか一項に記載の基板の裏面洗浄方法。
  15. 前記基板洗浄装置は、基板に帯電した電荷を除去する除電機構を有することを特徴とする、請求項9〜14のいずれか一項に記載の基板の裏面洗浄方法。
  16. 前記除電機構による基板に帯電した電荷の除去は、炭酸ガスを溶解させた純水を基板に供給することで行われることを特徴とする、請求項15に記載の基板の裏面洗浄方法。
  17. 基板保持部に保持された基板の裏面に押し当てて、当該基板の裏面を洗浄する洗浄機構であって、
    基板の裏面に押し当てられるブラシと、
    前記ブラシにおける基板と反対側の面に設けられた支持部材と、
    前記支持部材における前記ブラシと反対側の面に設けられた電極と、
    前記電極に電圧を印加する電源と、を有し、
    該電源は、前記ブラシによる基板の押圧の際に該基板に加わるモーメントに応じて前記電極に印加する電圧の大きさを変化させることを特徴とする、洗浄機構。
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