JP6066177B2 - 複合材料の製造装置および製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、複合材料の製造装置および製造方法に関する。
繊維強化複合材料は、軽量かつ高強度の特性から利用分野が広がっており、例えば、金属材料代替として飛行機、船舶、鉄道車両、自動車、ゴルフクラブ、テニスラケットなど、スポーツ・レジャー用途から自動車や航空機等の産業用途まで、幅広く用いられている。
繊維強化複合材料は、炭素繊維などの強化繊維に熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂が含浸したシート状のプレプレグを長尺な型上に積層し、その後、硬化することで作製することがある。
しかし、シート状のプレプレグを人手で積層すると、プリプレグが真っ直ぐに積層されずに蛇行したり、プリプレグに皺が発生したりしやすく、得られる複合材料の強度が低下することがあった。また、型上に積層されたプリプレグ上に次のプリプレグを積層する際に、プリプレグ層間にエアが入り込むことがあった。プリプレグ層間にエアが入り込むと、得られる複合材料にボイドが残ってしまい、強度が低下しやすくなる。特に、型の幅方向の断面においてプリプレグを積層させる面が湾曲している型を用いてプリプレグを積層させる場合には、プリプレグの蛇行やプリプレグ層間へのエアの入り込みの問題は顕著であった。
プリプレグを型上に自動で積層する装置として、例えば特許文献1には、回転しながら押圧する圧接ローラにより所定の押圧力で、紙管から引き出されたプリプレグシートを付着させながら基材(型)に積層するプリプレグの自動積層装置が開示されている。
また、非特許文献1には、シートを積層する方法として、ローラでシートを押さえ付けながら積層する方法が開示されている。
特開2006−218720号公報
"Automated Tape Laying"、[online]、Automated Dynamics社、[平成23年5月31日検索]、インターネット<URL:http://www.automateddynamics.com/content/automated_tape_laying>
しかしながら、特許文献1や非特許文献1に記載のように、ローラでプリプレグを押し付けながら積層させる場合でも、プリプレグ層間のエアを十分に抜出すことは必ずしも容易ではなかった。特に、プリプレグを積層させる面が湾曲している型を用いてプリプレグを積層させる場合、特許文献1の装置や非特許文献1に記載の方法では十分に対応できなかった。仮にこれらの装置や方法を用いて、プリプレグを積層させる面が湾曲している型にプリプレグを積層させた場合には、プリプレグ層間にエアが残りやすかった。このため、オーブン成形法ではプリプレグ層間にエアが残り高品質の成形品が得られない場合があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、プリプレグを積層させる面が湾曲している長尺な型を用いてプリプレグを積層する場合でも、蛇行することなくプリプレグを積層でき、かつプリプレグ層間のエアが十分に抜出された複合材料を製造できる装置および方法を提供することを目的とする。
(1)本発明の複合材料の製造装置は、強化繊維に樹脂が含浸したシート状のプリプレグを長尺な型上に積層して複合材料を製造する装置であって、
型の長手方向の一端から他端へ移動しながらプリプレグを型上に供給するプリプレグ供給機構と、型の長手方向の一端から他端へ移動しながら型上に積層したプリプレグ層間のエアを抜出すエア抜き機構とを具備し、
前記プリプレグ供給機構は、プリプレグと離型紙の積層物がロール状に巻き取られたロール状物から、張力を付与しながら積層物を巻き出すプリプレグ巻き出し手段と、プリプレグが型の所定の位置に積層されるようにプリプレグの位置を補正する位置補正手段と、プリプレグの繊維方向に平行な方向に切り込みを入れる手段とを具備し、前記エア抜き機構は、横並びに隣接して配列した複数の円板からなる押さえ装置により積層したプリプレグを押さえてプリプレグ層間のエアを抜き出す手段を具備し、
前記プリプレグに切り込みを入れる機構は、プリプレグ繊維方向に平行に不連続に切り込みを入れる手段を配置されていることを特徴とする。
(2)本発明の複合材料の製造装置は、強化繊維に樹脂が含浸したシート状のプリプレグを長尺な型上に積層して複合材料を製造する前記(1)記載の装置であって、
プリプレグ供給機構を型の長手方向に対して左右に移動させて型上に積層するプリプレグの位置を修正する手段を備えることを特徴とする。
(3)本発明の複合材料の製造装置は、強化繊維に樹脂が含浸したシート状のプリプレグを長尺な型上に積層して複合材料を製造する前記(1)または(2)の装置であって、
2層以上のプリプレグを同時に型上に積層する手段を備えることを特徴とする。
(4)また、本発明の複合材料の製造方法は、強化繊維に樹脂が含浸したシート状のプリプレグを長尺な型上に積層して複合材料を製造する製造方法であって、
型の長手方向の一端から他端へ移動しながらプリプレグを型上に供給するプリプレグ供給工程と、型の長手方向の一端から他端へ移動しながら型上に積層したプリプレグ層間のエアを抜出すエア抜き工程を有し、
前記プリプレグ供給工程は、プリプレグと離型紙の積層物がロール状に巻き取られたロール状物から、張力を付与しながら積層物を巻き出すプリプレグまきだす過程と、プリプレグが型の所定の位置に積層されるようにプリプレグの位置を補正する位置補正過程と、プリプレグの繊維方向に平行な切り込みを入れる過程とを有し、前記エア抜き工程は、横並びに隣接して配列した複数の円板からなる押さえ装置により積層したプリプレグを押さえてプリプレグ層間のエアを抜き出す過程を有し、
前記プリプレグに切り込みを入れる過程は、プリプレグ繊維方向に平行に不連続に切り込みを入れることを特徴とする。
(5)本発明の複合材料の製造方法は、強化繊維に樹脂が含浸したシート状のプリプレグを長尺な型上に積層して複合材料を製造する前記(4)の製造方法であって、
プリプレグ供給機構を型の長手方向に対して左右に移動させて型上に積層するプリプレグの位置を修正して積層することを特徴とする。
(6)本発明の複合材料の製造方法は、強化繊維に樹脂が含浸したシート状のプリプレグを長尺な型上に積層して複合材料を製造する前記(4)または(5)に記載の製造方法であって、
2枚以上のプリプレグを供給する工程を有し、2層以上のプリプレグを同時に型上に積層することを特徴とする。
本発明の複合材料の製造装置および製造方法によれば、プリプレグを積層させる面が湾曲している長尺な型を用いてプリプレグを積層する場合でも、プリプレグを蛇行させることなく積層でき、かつプリプレグ層間のエアが十分に抜出された複合材料を製造できる。
本発明の複合材料の製造装置の一例を模式的に示す側面図である。 図1に示す複合材料の製造装置の模式的に示す装置の側面図である。 図1に示す複合材料の製造装置の模式的に示す装置の正面図である。 図1に示す複合材料の製造装置の模式的に示す装置の上面図である。 図1に示す複合材料の製造装置の模式的に示す装置で位置補正手段による可動域を示す図である。 図1に示す複合材料の製造装置の模式的に示す装置で位置補正手段による可動域を示す図である。
以下、本発明について、図面を用いて詳細に説明する。
(複合材料の製造装置)
図1は、本発明の複合材料の製造装置の一例を模式的に示す側面図である。
この例の複合材料の製造装置1は、長尺な型M上にシート状のプリプレグ11を供給するプリプレグ供給機構20と、型M上に積層したプリプレグ11層間のエアを抜出すエア抜き機構30とを具備する。
(プリプレグ供給機構)
プリプレグ供給機構20は、プリプレグ11と保護フィルムの積層物10がロール状に巻き取られたロール状物10’から、張力を付与しながら積層物10を巻き出すプリプレグ巻き出し手段21と、プリプレグ11が型Mの所定の位置に積層されるようにプリプレグ11の位置を補正する位置補正手段22とを備える。
この例のプリプレグ巻き出し手段21、位置補正手段22は、台車23の上に取り付けられており、この台車23によって、プリプレグ供給機構20は、型Mの長手方向の一端から他端へ移動しながらプリプレグ11を型M上に供給する。
ここで、図2a〜dも参照しながら、プリプレグ供給機構20の各手段について説明する。図2aはプリプレグ供給機構20の側面図であり、図2bはプリプレグ供給機構20の正面図であり、図2cはプリプレグ供給機構20の上面図である。なお、図2bではプリプレグ11と保護フィルムの積層物がロール上に巻かれたロール状物10’を二点鎖線で示し、図2cでは、プリプレグ11と保護フィルムの積層物がロール上に巻かれたロール状物10’を二点鎖線で示す。さらに、図2d、eは、プリプレグ供給機構20を位置補正手段により移動させることができる可動域を示す図である。
(ロール状物)
ロール状物10’は、プリプレグ11と保護フィルムの積層物10が、紙管などにロール状に巻き取られたものである。
プリプレグ11は、強化繊維に樹脂が含浸したものである。
強化繊維としては、例えば炭素繊維、ガラス繊維、ポリアラミド繊維等の有機高弾性繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維等の高強度、高弾性繊維などが挙げられる。これらの中でも比強度および比弾性に優れることから、炭素繊維が好ましい。
樹脂としては熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂が挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、例えばエポキシ系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、フェノール系樹脂、ユリア系樹脂、メラミン系樹脂、ジアリルフタレート系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂、およびこれらの混合樹脂を使用することができる。
これらの中でも、硬化収縮率が少なく、高い剛性と靭性値を有することから、エポキシ系樹脂が好ましい。
また、熱硬化性樹脂に限定されるものでなく熱可塑性樹脂である場合も本発明技術は問題なく使用できる。
(プリプレグ巻き出し手段)
プリプレグ巻き出し手段21は、ロール状物10’から、張力を付与しながら積層物10を巻き出す手段である。
巻き出し手段21は、ロール状物10’を回転自在に支持する支持軸21aと、支持軸21aの両端に設けられた着脱自在な枠体21bと、積層物10をガイドする巻き出しガイド部材21cとを有する。
また、巻き出し手段21には、2層以上有してもよい。巻き出し手段21には、積層物10に張力を付与する張力付与手段(図示略)が設けられ、張力を付与しながら積層物10を巻き出すことができるようになっている。
(位置補正手段)
位置補正手段22は、プリプレグ11が型Mの所定の位置に積層されるように台車23の上で位置補正22が型Mの幅方向に移動してプリプレグ11の位置を補正する手段である。
位置補正手段22は、プリプレグ供給機構を移動させ型上に積層されるプリプレグの位置補正することができる。
位置補正手段22は、図2d、eに示すように、型Mの幅方向に移動させることで、プリプレグ11の位置を補正する。さらに、この例の位置補正手段22は、図2bに示すように、型Mの幅方向に移動してプリプレグ11の位置を検知して位置補正しつつ、プリプレグ11に張力を付与しながら、プリプレグ11を型Mに近づけ積層可能となる。
(プリプレグの繊維方向に平行な切込みを入れる手段)
プリプレグの繊維方向に平行な切込みを入れる手段は、図2(a)に示すようにプリプレグの繊維方向に切り込みを入れる部材21dを有する。
切込みを入れる手段によりプリプレグの繊維方向に平行な方向に断続的に刃物により切り込みを入れる。また、プリプレグの厚み方向に切り込みが入れば刃物に限定するものではない。さらに、刃物に樹脂が付着すると連続的に切れ込みを入れることが困難となるため、保護フィルム側より切り込みを入れることが好ましい。連続的にプリプレグに切り込みを入れてプリプレグに張力をかけると形態保持性が低下してプリプレグにシワが入りやすく好ましくない。
(エア抜き機構)
エア抜き機構30は、プリプレグ供給機構20から供給され、型Mに積層したプリプレグ11層間のエアを抜出す押さえ手段30を備える。
この例のエア抜き機構30は、台車23に支持する押さえ支持部32、32とバー部材33を介して円盤状のプレートの押さえ手段31が台車23に取り付けられており、プリプレグ供給機構20に連動して、型Mの長手方向の一端から他端へ移動しながら型上に積層したプリプレグ11層間のエアを抜出す。
エア抜き機構30は、図2cに示すように、横並びに隣接して配列した複数の円板からなる押さえ装置を有し、これら円板によって円柱状を形成している。押さえ装置31は、その周面をプリプレグ11に当接させて、押さえ装置31の自重によりプリプレグ11を型Mに押し付け、プリプレグ11層間のエアを抜出す。
また、エア抜き機構30は、幅方向におけるプリプレグ11の中央部を両端部よりも先に型Mに押し付けるように配置されている。エア抜き機構30は押さえ装置31と分割して配置してもよく、型M中央部を先に押さえ、両端部を後に押さえるように配置してもよい。
幅方向におけるプリプレグ11の中央部を両端部よりも先に型Mに押し付けることで、プリプレグ11との当接部分においてプリプレグ11の幅方向の中央から端に向かって順にプリプレグ11層間のエアが抜けるようになる。そのため、エア溜まりの発生を抑制でき、複合材料としたときにボイドが残りにくい。さらに、図2bに示すように、型Mの幅方向の断面において、型Mのプリプレグ11を積層させる面が湾曲している場合でもプリプレグ11層間のエアを十分に抜出すことができる。
すなわち、押さえ装置が、幅方向におけるプリプレグの両端部を中央部よりも先に型に押し付けるように配置されている場合は、プリプレグとの当接部分においてエアがプリプレグの幅方向の中央に集まる場合があり、エアを十分に抜出すことが困難となる。特に、プリプレグを積層させる面が湾曲している型を用いると、エアを十分に抜出すことができない。
しかし、本発明であれば、幅方向におけるプリプレグの中央部を両端部よりも先に型に押し付けるように、押さえ装置が配置されているので、プリプレグ層間のエアを十分に抜出すことができる。しかも、型の幅方向の断面において、型のプリプレグを積層させる面が湾曲している型を用いる場合であっても、プリプレグを押さえてプリプレグ層間のエアを十分に抜出すことができる。
押さえ装置31は、型Mを移動するのに伴い、各円板が回転する。円板が回転することで、プリプレグ11が押さえ装置31によって傷つくのを防止できる。
また、この例の円板は、中央がくり抜かれたドーナツ状であることが好ましい。円板が回転する際に、円板同士の摩擦を軽減させる為に、ポリ4フッ化エチレン等の摩擦係数の低い材料を円板同士の接触する部分にコーティング等することにより、より円滑に回転することができる。
押さえ装置31は、例えば芯棒に、押さえ手段であるドーナツ状の円板を通すことで得られる。この場合、押さえ手段の円板がずれないように、両端に位置する円板を締付ネジなどで固定するのが好ましい。
以上説明した本発明の複合材料の製造装置1によれば、プリプレグ11に張力を付与しながらプリプレグ11の位置を補正する位置補正手段22を備えるので、プリプレグ11が蛇行することなく型M上に積層できる。
加えて、幅方向におけるプリプレグ11の中央部を両端部よりも先に型Mに押し付けるように配置されたエア抜き機構30を具備するので、プリプレグ11の幅方向の中央から端に向かって順にプリプレグ11層間のエアが抜けるようになり、プリプレグ層間のエアを十分に抜出すことができる。しかも、プリプレグの繊維方向に切り込みをプリプレグの厚み方向に入れているため、型Mの幅方向の断面において、型Mのプリプレグ11を積層させる面が湾曲していてもプリプレグ11層間のエアを十分に抜出すことができる。
従って、本発明の複合材料の製造装置1によれば、プリプレグ層間のエアが十分に抜出された複合材料を製造できる。
(他の実施形態)
本発明の複合材料の製造装置は、図示例のものに限定されない。例えば、図1に示す複合材料の製造装置1のエア抜き機構30は1つの押さえ手段を備えているが、幅方向におけるプリプレグ11の中央部を両端部よりも先に型Mに押し付けるように配置されていれば、押さえ手段の数は限定されず、複数用いることもできる。ただし、コストを考慮すると、押さえ装置の数は2〜3つが好ましい。
(複合材料の製造方法)
本発明の複合材料の製造方法は、長尺な型上にシート状のプリプレグを供給する供給工程と、プリプレグの繊維方向に平行に断続的な切り込みを入れる過程と、プリプレグが型の所定の位置に積層されるようにプリプレグの位置を補正する位置補正過程とを有し、型上に積層したプリプレグ層間のエアを横並びに隣接して配列した複数の円板からなる押さえ装置により積層したプリプレグを押さえてプリプレグ層間のエアを抜き出す過程とを有する。
以下、図1に示す複合材料の製造装置1を用いて、本発明の複合材料の製造方法の一例について具体的に説明する。
プリプレグ供給工程では、プリプレグ供給機構20を型Mの長手方向の一端から他端へ移動させながら、型Mの一端から他端へ順にプリプレグ11を供給する。
具体的には、まず、プリプレグ巻き出し手段21の支持軸21bによりロール状物10’を回転させ、ロール状物10’から、張力を付与しながら積層物10をガイドロール21c、プリプレグの繊維方向に平行に切り込みを入れる部材21dを介してプリプレグに断続的な切り込みを入れて巻き出す。このとき、プリプレグの保護フィルム側より切り込みをするのが好ましい。(プリプレグ巻き出し工程)。
ついで、型Mの所定の位置に積層されるように、位置補正手段22により型Mの幅方向に移動させ(図2b、c参照)、プリプレグ11の位置を補正する(位置補正工程)。
このとき、プリプレグ端部を検知することで、位置補正させることもできる。この場合、プリプレグが蛇行することなく積層することができので、シワの発生による強度低下がないので好ましい。
エア抜き工程では、エア抜き機構30を型Mの長手方向の一端から他端へ移動させながら、型Mの長手方向の一端から他端へ順に、型M内に積層したプリプレグ11層間のエアを抜出す。
具体的には、まず、前押さえ手段31の周面を型Mに積層したプリプレグ11に当接させて、幅方向におけるプリプレグ11の中央部を型Mに押し付け、中央部よりプリプレグ11層間のエアを抜出す。このとき、プリプレグの繊維方向に切り込みから層間のエアが抜き出る。そのため、エア溜まりの発生を抑制でき、複合材料としたときにボイドが残りにくい。さらに、図2bに示すように、型Mの幅方向の断面において、型Mのプリプレグ11を積層させる面が湾曲している場合でもプリプレグ11層間のエアを十分に抜出すことができる。
また、2層以上を同時に積層してもプリプレグの繊維方向に切り込みを入れているため、厚み方向に層間のエアが抜けるため、層間のエアを十分に抜き出すことができる。
このようにして型Mにプリプレグ11を積層した後、次のプリプレグを積層させる場合は、移動させた方向とは反対方向(型Mの長手方向の他端から一端)へ移動させて、複合材料の製造装置1を最初の位置に戻す。このとき、型Mの長手方向の両端部にて複合材料の製造装置1をターンテーブルなどの方向転換手段を用いて、台車ごと180°回転させて向きを変え、位置補正手段で積層位置を調整してから、再び積層することもできる。
そして、先と同様にしてプリプレグ供給工程とエア抜き工程を行って、次の層となるプリプレグ11を型Mに供給し、既に型M内に積層されたプリプレグ上に積層する。
この操作を所望の積層数となるまで続け、プリプレグの積層体を得る。ついで、得られたプリプレグの積層体を硬化させて、複合材料を得る。
以上説明した本発明の複合材料の製造方法によれば、張力を付与したプリプレグ11の位置を補正する位置補正手段を有すると、プリプレグ11を蛇行することなく型M内に積層できるので好ましい。
加えて、プリプレグの繊維方向に切り込みを入れる部材21dにプリプレグの繊維方向に断続的に切り込みを入れ、エア抜き工程では、幅方向におけるプリプレグ11の中央部を両端部よりも先に型Mに押し付けるように型Mに押し付け、プリプレグ11層間のエアを抜出す。プリプレグ11の幅方向の中央から端に向かって順にプリプレグ11層間のエアが抜けると共に切り込みにより厚み方向にもエアが抜けるため、プリプレグ層間のエアを十分に抜出すことができる。しかも、型Mの幅方向の断面において、型Mのプリプレグ11を積層させる面が湾曲していてもプリプレグ11層間のエアを十分に抜出すことができる。
従って、本発明の複合材料の製造方法によれば、プリプレグ層間のエアが十分に抜出された複合材料を製造できる。
本発明により得られた複合材料は、プリプレグに張力が付与され、プリプレグが蛇行することなく積層しており、かつプリプレグ層間のエアが十分に抜出されているため、オーブン成形法で成形しても強度に優れる。
複合材料は、例えば飛行機、船舶、鉄道車両、自動車、ゴルフクラブ、テニスラケットなど、スポーツ・レジャー用途から自動車や航空機等の産業用途まで、幅広く用いることができる。
1 :複合材料の製造装置
10 :積層物
10`:ロール状物
11 :プリプレグ
20 :供給機構
21 :プリプレグ巻き出し手段
21d:プリプレグの繊維方向に切り込みを入れる部材
22 :位置補正手段
30 :エア抜き機構
31 :押さえ手段
F :位置補正手段の移動方向
M :型

Claims (8)

  1. 強化繊維に樹脂が含浸したシート状のプリプレグを長尺な型上に積層して複合材料を製造する装置であって、
    型の長手方向の一端から他端へ移動しながらプリプレグを型上に供給するプリプレグ供給機構と、型の長手方向の一端から他端へ移動しながら型上に積層したプリプレグ層間のエアを抜出すエア抜き機構とを具備し、
    前記プリプレグ供給機構は、プリプレグと保護フィルムの積層物がロール状に巻き取られたロール状物から、張力を付与しながら積層物を巻き出すプリプレグ巻き出し手段と、
    プリプレグが型の所定の位置に積層されるようにプリプレグの位置を補正する位置補正手段と、
    プリプレグの繊維方向に平行な切り込みを入れる手段とを具備し、前記エア抜き機構は、横並びに隣接して配列した複数の円板からなる押さえ装置により積層したプリプレグを押さえてプリプレグ層間のエアを抜き出す手段を具備し、
    前記プリプレグに切り込みを入れる機構は、プリプレグ繊維方向に平行に不連続に切り込みを入れる手段を備える、複合材料の製造装置。
  2. 前記プリプレグに切り込みを入れる機構において、プリプレグの保護フィルム側にプリプレグに切り込みを入れる手段が配置された請求項1に記載の複合材料の製造装置。
  3. リプレグ供給機構を型の長手方向に対して左右に移動させて型上に積層するプリプレグの位置を修正する手段を備える、請求項1または2のいずれか一項に記載の複合材料の製造装置。
  4. 前記型上に積層するプリプレグ端の位置を検知し、プリプレグの位置を修正する手段を有する請求項3に記載の複合材料の製造装置。
  5. さらに、2層以上のプリプレグを同時に型上に積層する手段を備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載の複合材料の製造装置。
  6. 強化繊維に樹脂が含浸したシート状のプリプレグを長尺な型上に積層して複合材料を製造する製造方法であって、
    型の長手方向の一端から他端へ移動しながらプリプレグを型上に供給するプリプレグ供給工程と、型の長手方向の一端から他端へ移動しながら型上に積層したプリプレグ層間のエアを抜出すエア抜き工程を有し、
    前記プリプレグ供工程は、プリプレグと保護フィルムの積層物がロール状に巻き取られたロール状物から、張力を付与しながら積層物を巻き出すプリプレグ巻き出し過程と、プリプレグが型の所定の位置に積層されるようにプリプレグの位置を補正する位置補正過程と、プリプレグの繊維方向に平行に切り込みを入れる過程とを有し、前記エア抜き工程は、横並びに隣接して配列した複数の円板からなる押さえ装置により積層したプリプレグを押さえてプリプレグ層間のエアを抜き出す過程を有し、
    前記プリプレグに切り込みを入れる過程は、プリプレグ繊維方向に平行に不連続に切り込みを入れる複合材料の製造方法。
  7. リプレグ供給機構を型の長手方向に対して左右に移動させて型上に積層するプリプレグの位置を修正して積層する過程を有する請求項6に記載の複合材料の製造方法。
  8. さらに、2枚以上のプリプレグを供給する工程を有し、2層以上のプリプレグを同時に型に積層する過程を有する請求項6または7に記載の複合材料の製造方法。
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