JP6063833B2 - 粉状薬剤噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、殺虫剤等の粉状薬剤を噴射拡散するための粉状薬剤噴射装置に関する。
従来より、部屋内に存在する害虫を駆除するために、部屋内に薬剤を全量散布する一回使い切りタイプの殺虫剤として、殺虫剤組成物を燃やして使用するくん煙タイプをはじめ、水を使う加熱蒸散タイプや噴射剤により噴霧するエアゾールタイプ、ポンプにより溶液を噴霧するポンプタイプなどの火を使わないものまで、種々のタイプが知られている。
くん煙タイプの殺虫剤は、殺虫成分と発熱剤、助熱剤を組み合わせて容器に入れたものである。始動具で着火することで殺虫成分や燃焼剤が燃える。その際に微細化した殺虫成分の粒子がくん煙として部屋内に広がる(特許文献1参照)。
加熱蒸散タイプの殺虫剤は、水と酸化カルシウムなどの反応熱により加熱された容器から発泡剤の力により殺虫成分を拡散させる(特許文献2参照)。
エアゾールタイプの殺虫剤は、殺虫成分をLPガスなどの液化ガスに溶解して、耐圧容器に圧縮充填したもので、殺虫成分は細かい霧になって噴出する。一回使い切りタイプでは押しボタンに不可逆的なロックがかかり、薬剤の全量が噴射される構造となっている(特許文献3参照)。
ポンプタイプの殺虫剤は、殺虫成分を溶媒に溶解して液体容器に収納したもので、液体容器に接続された圧送ポンプの作用により、殺虫成分は細かい霧になって噴出する(特許文献4参照)。
特開2003−289782号公報 特開2007−326851号公報 特開2006−35065号公報 特開2011−11181号公報
しかしながら、上述した従来の一回使い切りタイプの殺虫剤は、使用できる殺虫成分が制限されるという問題があった。即ち、くん煙タイプや加熱蒸散タイプの殺虫剤は、殺虫成分が極めて高温に加熱される為、熱による影響を受けやすく、使用する殺虫成分が限定されることがある。また、エアゾールタイプやポンプタイプの殺虫剤は、殺虫成分を溶媒や液化ガスに溶かして噴射する為、溶解性の低い殺虫成分や液体状態で不安定な殺虫成分を使用することができない。
更に、これらのタイプの殺虫剤は、燃焼剤が燃えたり、発泡剤が分解したりした際に、殺虫成分とは別の溶媒や分解ガス(酸性ガス)、液化ガス等の媒体が部屋内に散布される。そこで、使用時には、パソコンやオーディオ機器等の精密機器にカバーをかけたり、火災報知器に覆いをしたり、ガス湯沸かし器の種火を消したりするなどの事前準備が必要であった。
従って、本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、薬剤の熱などによる粉状薬剤の分解を抑え、分解ガスや液化ガス、溶媒等の媒体を用いることなく、粉状薬剤を噴射拡散することができる粉状薬剤噴射装置を提供することを目的とする。
前述した本発明の目的は、下記構成により達成される。
(1) 上端開口部を有し、液体を収容するための容器本体と、
前記上端開口部を塞ぐ蓋部と、前記蓋部に貫通形成されて両開口端が前記容器本体の内部と外部に臨む筒体部と、前記容器本体の内方に向って延びる前記筒体部の下端開口を封止する封止部と、を有して前記上端開口部に装着される筒状ガイド部材と、
前記容器本体内の液体と反応して反応ガスを発生するため前記筒体部に収容されるガス発生剤と、
前記封止部に向かって移動可能に前記筒状ガイド部材に保持され、前記封止部を破断して前記ガス発生剤を前記容器本体内の液体中に落下させる押圧部が下端部に設けられた筒状破断部材と、
前記筒状破断部材の上端部に設けられたシリンダ部の下方側摺動内周壁に対しては気密に摺動すると共に、前記シリンダ部の上方側拡径内周壁に対しては空隙を画成するピストンと、
薬剤そのものか、粉体に薬剤が含浸され、前記ピストン上に収納される粉状薬剤と、
を備えることを特徴とする粉状薬剤噴射装置。
(2) 上記(1)の構成の粉状薬剤噴射装置であって、
前記ピストンが、有底筒状のピストン本体と、前記ピストン本体の周壁における底部近傍に穿設されたベーパータップ穴とを有し、
前記上方側拡径内周壁の上端部には、前記ピストン本体の周壁に対して気密に摺動するシール部が設けられることを特徴とする粉状薬剤噴射装置。
(3) 上記(2)の構成の粉状薬剤噴射装置であって、
前記ピストン本体の上方開口端には、噴射ノズルを備えたキャップが設けられることを特徴とする粉状薬剤噴射装置。
(4) 上記(1)〜(3)の何れかに記載の構成の粉状薬剤噴射装置であって、
前記筒状ガイド部材と前記筒状破断部材との間には、前記筒状破断部材が前記封止部に向かって移動するのを阻止するロック機構が設けられることを特徴とする粉状薬剤噴射装置。
上記(1)の構成の粉状薬剤噴射装置によれば、筒状ガイド部材に保持されている筒状破断部材が操作力を受けて封止部に向って移動されると、筒状破断部材の押圧部が封止部を破断して筒体部内のガス発生剤を容器本体内の液体中に落下させる。液体中に落下したガス発生剤が容器本体内の液体と反応して反応ガスを発生することで、容器本体内が高圧となる。容器本体内の圧力が所定以上となると、シリンダ部内のピストンが押し上げられる。そして、ピストンが上方側拡径内周壁に達すると、容器本体内の高圧の反応ガスが上方側拡径内周壁とピストンの空隙から一気に開放されて、容器本体内の高圧ガスの風圧で粉状薬剤がピストン上から外へ一気に噴射拡散される。
即ち、粉状薬剤を噴射拡散させる反応ガスは、容器本体内の圧力が所定以上となりピストンが上方側拡径内周壁に達するまで容器本体内に閉じ込められており、ピストンが上方側拡径内周壁に達した際に上方側拡径内周壁との空隙から一気に開放されることでシリンダ部外へ一気に噴射される。そこで、熱を伴う爆発的な反応などを利用することなく、高圧の反応ガスを得ることができる。
従って、従来のように薬剤の燃焼によりくん煙剤を発煙させたり、発泡剤を間接的に加熱する加水発熱剤を用いて粉状薬剤を加熱蒸散させたりする必要がない。その結果、粉状薬剤には熱が加わらず、熱に弱い薬剤を使用することができる。また、エアゾールタイプやポンプタイプのように薬剤を溶媒や液化ガスに溶かす必要もなく、溶解性の低い薬剤や、溶液状態で不安定な薬剤を使用することもできる。
上記(2)の構成の粉状薬剤噴射装置によれば、ピストン本体内に粉状薬剤を収納することができる。シリンダ部の上方側拡径内周壁とピストンの空隙から一気に開放された高圧ガスは、ベーパータップ穴からピストン本体内に流入し、高速でピストン本体内の粉状薬剤を巻き上げながらシリンダ部外へ一気に噴射拡散する。
上記(3)の構成の粉状薬剤噴射装置によれば、ピストンと上方側拡径内周壁との空隙から一気に開放された高圧ガスは、ベーパータップ穴からピストン本体内に流入し、キャップの噴射ノズルにより流速がさらに高められるので、ピストン本体内の粉状薬剤はより確実に外へ噴射拡散される。
上記(4)の構成の粉状薬剤噴射装置によれば、筒状ガイド部材に保持された筒状破断部材が、不用意に封止部に向かって移動して封止部を破断してしまうことが防止される。
本発明の粉状薬剤噴射装置によれば、分解ガスや溶媒等の媒体を用いることなく、粉状薬剤を噴射拡散することができる。また、粉状薬剤を溶媒や液化ガスに溶かす必要がなく、拡散のために熱を加える必要もないため、溶解性の低い薬剤や、液体状態で不安定な薬剤、熱で分解されやすい薬剤を使用する事ができる。
また、粉状薬剤は上方側開口端をキャップやゴム栓、封止フィルム等で封止するだけでシリンダ内に密封することができるため、取扱いが容易である。またさらに、シリンダ部の中の粉状薬剤が外気の水分や酸化により分解されることを防ぐこともでき、安定に保存することができる。
さらに、本発明の粉状薬剤噴射装置は固定電源や火熱などを使う必要がないため、火事などの恐れがなく安全であり、大規模な装置も不要なため、簡便に持ち運ぶことができ、電源などの設備のない場所でも使用する事ができる。
以上、本発明について簡潔に説明した。さらに、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細はさらに明確化されるであろう。
(a)は本発明の一実施形態に係る粉状薬剤噴射装置の概要を示す全体正面図、(b)は(a)のA−A断面図である。 図1(a)に示した粉状薬剤噴射装置の要部拡大図である。 図2に示した粉状薬剤噴射装置の使用状態を示す要部拡大図である。 (a)〜(c)は図1に示した粉状薬剤噴射装置を用いて粉状薬剤を噴射拡散する手順を説明するための説明図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態の粉状薬剤噴射装置1は、上端開口部13を有し、水(液体)101(図4参照)を収容するための容器本体11と、上端開口部13に装着される円筒状の筒状ガイド部材21と、容器本体11内の水101と反応して反応ガスを発生するため筒状ガイド部材21の筒体部26に収容されるガス発生剤43と、筒体部26の下端開口を封止する封止部41に向って移動可能に筒状ガイド部材21に保持され、封止部41を破断してガス発生剤43を容器本体11内の水101中に落下させる押圧部37が下端部に設けられた筒状破断部材31と、筒状破断部材31の上端部に設けられたシリンダ部51の下方側摺動内周壁53に対しては気密に摺動すると共に、シリンダ部51の上方側拡径内周壁55に対しては空隙S(図3参照)を画成するピストン63と、ピストン63のピストン本体61内に収納される粉状薬剤30と、を備える。
本実施形態の容器本体11は、上端開口部13を有し、PET(ポリエチレンテレフタレート)等の樹脂により一体成形された耐圧容器である。容器本体11は、上端開口部13を有し、床面に安定して載置可能な形状であれば種々の形状を採りうる。また、容器本体11は、内部圧力の上昇に対して所定の耐圧性を有するものであれば樹脂容器に限らず、金属容器、セラミック容器、ガラス容器等の種々の容器を用いることができる。
本実施形態の筒状ガイド部材21は、上端開口部13を塞ぐ蓋部23と、蓋部23に貫通形成されて両開口端が容器本体11の内部と外部に臨む筒体部26と、容器本体11の内方に向って延びる筒体部26の下端開口を封止する封止部41と、を有している。
蓋部23は、容器本体11の上端開口部13の外周面に設けたねじ山15にねじ山25が螺合されて上端開口部13に着脱自在に取付けられる。
容器本体11の内方に向って延びる筒体部26の下端開口を封止する封止部41は、例えば円形状シートの外周部をヒートシールや接着剤等により筒体部26の下端開口に固着したものである。封止部41は、筒体部26内に収容されたガス発生剤43の重量を支持可能な十分な固着力を有しているが、筒状破断部材31の押圧部37により所定以上の押圧力が付与されると、外周部における固着部が破断して剥がれるように構成されている。
本実施形態の筒状破断部材31は、筒状ガイド部材21の筒体部26より小径の円筒状に形成された本体部33と、該本体部33の上端部に設けられたシリンダ部51とを有し、封止部41に向かって移動可能に筒状ガイド部材21に保持されている。筒状破断部材31は、本体部33が筒体部26の上方開口より挿入され、両開口端が容器本体11の内部と外部を連通可能なように筒体部26の内方に配置される。
本体部33の下端部には、封止部41を破断してガス発生剤43を容器本体11内の水101中に落下させる押圧部37が設けられる。下方側摺動内周壁53を構成するシリンダ部51の小径部51aは、筒体部26の内周面に内嵌され、本体部33の押圧部37が封止部41に向って移動可能に筒体部26に保持される(図2参照)。シリンダ部51の大径部51bは、後述するピストン本体61との間にチャンバ100を画成する。
図1及び図2に示すように、筒状ガイド部材21と筒状破断部材31との間には、筒状ガイド部材21に保持された筒状破断部材31が封止部41に向かって移動するのを阻止するロック機構45が設けられている。
ロック機構45は、シリンダ部51の小径部51aに装着されるストッパ部材91の断面C字状の把持部93と、把持部93の下端縁に当接する筒体部26の上端部26aと、把持部93の上端縁に当接するシリンダ部51の段部57とを有する。即ち、筒状破断部材31は、図1に示したように、段部57が対向する上端部26aと間にストッパ部材91の把持部93が介装されることで、押し込み操作によって封止部41に向かって移動するのを阻止された状態に保持される。ストッパ部材91には、把持部93を外す際の操作部となる摘み部92が突設されている。
そして、筒状破断部材31の押圧部37を封止部41に向かって移動させる際には、図4(a)に示すように、ストッパ部材91をシリンダ部51から外して段部57と上端部26aとの間における把持部93の介装状態を解除することで、筒状破断部材31は封止部41に向かって移動が可能となる。尚、図4(b)に示すように、押圧部37が封止部41の破断位置に達した筒状破断部材31は、段部57が筒体部26の上端部26aに当接して押し込み位置を規制されることで、本体部33の下端部が容器本体11内の水101に浸かるのを防止される。
即ち、本実施形態のロック機構45は、粉状薬剤噴射装置1の保管時等に、筒状ガイド部材21に移動可能に保持された筒状破断部材31が、不用意に押し込まれて封止部41に向かって移動するのを防止している。
図2に示すように、シリンダ部51は、異なる内径を有する段付きパイプ部であり、上端部には後述するピストン本体61の周壁に対して気密に摺動するシール部材(シール部)96を有し、下端部には筒体部26の係止部27に係合して筒状破断部材31を抜け止めする係合突起58を有する。
更に、シリンダ部51は、本体部33を介して容器本体11の内部と外部を連通しており、収容されたピストン63のピストン本体61が気密に摺動する下方側摺動内周壁53と、該ピストン本体61との間に空隙Sを画成する上方側拡径内周壁55と、を備える。
図2に示すように、ピストン63は、円形の底部62を有する有底円筒状のピストン本体61と、ピストン本体61の周壁における底部62近傍に穿設されたベーパータップ穴64とを有する。
ピストン本体61の周壁は、シリンダ部51の下方側摺動内周壁53に気密に摺動する小径部61aと、シリンダ部51の上端部に設けられたシール部材96のリップ部に気密に摺動する大径部61bとを有する。更に、ピストン本体61の大径部61bは、シリンダ部51の大径部51bとの間にチャンバ100を画成している。
ピストン本体61の底部62における下面外周部には、先端が拡径する方向に延びるカップ状のスカート部65が設けられている。スカート部65は、下方から高圧ガスが作用した際に、先端部が下方側摺動内周壁53に密着する方向に弾性変形して気密性を確保する。
ピストン本体61内には粉状薬剤30が収納されている。ピストン本体61の上方開口端には、噴射ノズル75を備えたキャップ71が被着されている。更に、噴射ノズル75は、シール部材81により封止されている。シール部材81は、噴射ノズル75を封止する封止部材であり、噴射ノズル75に貼着されて使用時に剥がす樹脂シートで形成されている。なお、噴射ノズル75を封止する封止部材としては、ガス圧で破断可能な封止フィルムを使用することもできる。封止フィルムとしては、例えばパラフィルム(商品名:パラフィルムM、型番:PM996、PechineyPlastic Packaging社製)を用いることができる。
即ち、容器本体11の外部側に位置するピストン本体61の上方開口端にキャップ71の噴射ノズル73を被嵌するだけで、ピストン本体61内を密封することができる。
粉状薬剤30は、例えば、無機粉体であるケイ酸カルシウム(商品名、フローライトRN、株式会社トクヤマ製)に薬剤としてシフェノトリン(ピレスロイド系殺虫剤)や不揮発性の殺虫剤であるジノテフラン等を含浸させたものである。尚、粉体に含浸させる薬剤としては、殺虫成分を有効成分として含む殺虫剤に限らず、芳香剤や消臭剤、除菌剤等の種々の薬剤を用いることができることは勿論である。さらに、薬剤を含浸させる粉体としては、ケイ酸カルシウムや無水ケイ酸等の無機粉体や、セルロースビーズ、粉末状でん粉などの有機粉体等の種々の粉体を用いることができる。また、そのものが粉体である薬剤を粉状薬剤として用いることや粉体と混合して用いることもできる。
本実施形態において、容器本体11内に収容される液体は水101であり、筒状ガイド部材21の筒体部26に収容されるガス発生剤43は重曹及びクエン酸である。そこで、容器本体11内の水101中にガス発生剤43を投入すると、水101中で反応して炭酸ガス(反応ガス)Gが発生する。尚、液体やガス発生剤としては、水101や重曹及びクエン酸に限らず、種々の液体やガス発生剤を用いることができることは云うまでも無い。但し、ガス発生剤が発生する反応ガスは、炭酸ガスなどのように不燃性且つ人体等に無害で、反応時に高熱を発生しないものが望ましい。
次に、図2内至図4を参照しながら上記実施形態の粉状薬剤噴射装置1を用いて殺虫剤を噴射拡散する手順を説明する。粉状薬剤噴射装置1は、殺虫剤を散布して部屋内に存在するゴキブリやイエダニ等の害虫を駆除するために、部屋の床中央に載置して使用される。
粉状薬剤噴射装置1の容器本体11内には、所定量の水101が予め満たされている。予め、容器本体11内に水101が満たされているため、粉状薬剤噴射装置1は持ち運び先でそのまま使用することができる。なお、水101は後から、粉状薬剤噴射装置1の筒状ガイド部材21の蓋部23を外して開口した容器本体11の上端開口部13から容器本体11内に所定量注入することもできる。注入する水101の量は、透明又は半透明の樹脂で形成した容器本体11に設けた目盛りまで注水するようしてもよいし、予め計量した水101を注水してもよい。
また、水を保持させた吸水性ポリマーや水性ゲルなどを容器本体11内に予め所定量収容してもよい。
次に、容器本体11内に水101を注入した後、蓋部23を上端開口部13に螺合して容器本体11内を密閉する。この際、筒状ガイド部材21は、押圧部37が封止部41を破断した際にも本体部33の下端部が容器本体11内の水101に浸かることがないように、上端開口部13に装着される。
次に、図4(a)に示すように、ピストン本体61の上方開口端が外部に臨むように、噴射ノズル75を封止しているシール部材81を剥がす。更に、ストッパ部材91をシリンダ部51から外す。
そして、キャップ71が被着されたピストン63を介して筒状破断部材31を下方へ押し込み操作する。
押し込み操作力を受けて封止部41に向かって移動した筒状破断部材31は、図4(b)に示すように、押圧部37が封止部41の外周部における固着部を剥がすように破断する。
そこで、ガス発生剤43は、剥がれた封止部41と供に略全量が確実に容器本体11内の水101中に落下する。
すると、重曹とクエン酸からなるガス発生剤43が、水101中で反応して炭酸ガス(反応ガス)Gが発生する。容器本体11内で発生する炭酸ガスGは徐々に増え、容器本体11内が高圧となる。
容器本体11内の炭酸ガスGの圧力が、所定の圧以上となると、シリンダ部51内のピストン63が押し上げられる。この際、ピストン本体61の底部62には、スカート部65が設けられて下方側摺動内周壁53との間の気密性が確保されているので、ピストン63には炭酸ガスGの圧力が漏れなく有効に作用する。
なお、シリンダ部51の小径部51aとピストン63の小径部61aとの嵌め合い公差や材質等やシリンダ部51の下方側摺動内周壁53の内径とピストン63における小径部61aの外径を変えて、下方側摺動内周壁53に対するピストン63の摺動抵抗を適宜変更することで、ピストン63が動き出す際の容器本体11内の圧力を制御することができる。
そして、図3に示すように、所定以上となった炭酸ガスGの容器本体11内の圧力でピストン63のスカート部65が上方側拡径内周壁55に達すると、容器本体11内の高圧の炭酸ガスGが上方側拡径内周壁55とピストン本体61との間の空隙Sから一気に開放されて、シリンダ部51の大径部51bとピストン63の小径部61aとの間に画成されたチャンバ100に流入する。
チャンバ100に流入した高圧の炭酸ガスGは、図4(c)に示すように、ベーパータップ穴64からピストン本体61内に流入し、高速でピストン本体61内の粉状薬剤30を巻き上げながらシリンダ部51外へ一気に噴射拡散する。
ピストン本体61の上方開口端には噴射ノズル75を備えたキャップ71が設けられているので、ピストン本体61内の粉状薬剤30を巻き上げながら上昇した高圧ガスが、噴射ノズル75により流速が高められ、ピストン本体61内の粉状薬剤30はより確実に外へ噴射拡散される。
また、ピストン本体61の大径部61bが、シリンダ部51の上端部に設けられたシール部材96のリップ部に気密に摺動することで、チャンバ100に流入した高圧の炭酸ガスGは、漏れることなくベーパータップ穴64からピストン本体61内に流入することができる。
即ち、粉状薬剤30を噴射拡散させる炭酸ガスGは、ガス圧が所定以上となりピストン63のスカート部65が上方側拡径内周壁55に達するまで容器本体11内に閉じ込められており、ピストン63のスカート部65が上方側拡径内周壁55に達した際に上方側拡径内周壁55との空隙Sから一気にチャンバ100に開放されてベーパータップ穴64からピストン本体61内に流入することで、ピストン本体61の上方(キャップ71の噴射ノズル75)から一気に噴射される。そのため、粉状薬剤噴射装置1は、熱を伴う爆発的な反応等を利用することなく、高圧の炭酸ガスGを得ることができる。
従って、本実施形態の粉状薬剤噴射装置1は、従来のくん煙タイプや加熱蒸散タイプのように、発熱体の熱でくん煙剤を発煙させたり、薬剤以外の媒体が発生するような発泡剤を用いて薬剤としての殺虫剤を加熱蒸散させたりする必要がない。その結果、粉状薬剤30のケイ酸カルシウムに含浸された薬剤としての殺虫成分には熱が加わらず、熱に弱い殺虫成分を使用することもできる。また、従来のエアゾールタイプやポンプタイプのように殺虫成分を溶媒や液化ガスに溶かす必要もなく、溶解性の低い殺虫成分や溶液状体では不安定な殺虫成分を使用することもできる。また、粉状薬剤の媒体として炭酸ガスなどの反応性の低いガスを用いることで、粉状薬剤の分解や室内の調度品への悪影響が生じることや、室内の汚染などがない。
上述した本実施形態の粉状薬剤噴射装置1によれば、ガスや溶媒等の媒体を用いることなく、薬剤としての殺虫剤を噴射拡散することができる。
尚、本発明の粉状薬剤噴射装置に係る容器本体、蓋部、筒体部、封止部、筒状ガイド部材、筒状破断部材、押圧部、シリンダ部、ピストン、ロック機構、噴射ノズル、粉体、薬剤の有効成分、粉状薬剤、液体及びガス発生剤等の構成部材は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の形態を採りうる。
上記実施形態の粉状薬剤噴射装置1においては、押圧部37が封止部41を押圧付勢して外周部における固着部を剥がすように破断する構成とされたが、押圧部の形状はこれに限らず、封止部41を破断してガス発生剤43を落下させることができる形状であれば、種々の形状を採りうることは勿論である。
1 粉状薬剤噴射装置
11 容器本体
13 上端開口部
21 筒状ガイド部材
23 蓋部
26 筒体部
27 係止部
30 粉状薬剤
31 筒状破断部材
33 本体部
37 押圧部
41 封止部
43 ガス発生剤
45 ロック機構
51 シリンダ部
53 下方側摺動内周壁
55 上方側摺動内周壁
61 ピストン本体
62 底部
63 ピストン
64 ベーパータップ穴
65 スカート部
71 キャップ
75 噴射ノズル
91 ストッパ部材
96 シール部材
100 チャンバ
101 水(液体)

Claims (4)

  1. 上端開口部を有し、液体を収容するための容器本体と、
    前記上端開口部を塞ぐ蓋部と、前記蓋部に貫通形成されて両開口端が前記容器本体の内部と外部に臨む筒体部と、前記容器本体の内方に向って延びる前記筒体部の下端開口を封止する封止部と、を有して前記上端開口部に装着される筒状ガイド部材と、
    前記容器本体内の液体と反応して反応ガスを発生するため前記筒体部に収容されるガス発生剤と、
    前記封止部に向かって移動可能に前記筒状ガイド部材に保持され、前記封止部を破断して前記ガス発生剤を前記容器本体内の液体中に落下させる押圧部が下端部に設けられた筒状破断部材と、
    前記筒状破断部材の上端部に設けられたシリンダ部の下方側摺動内周壁に対しては気密に摺動すると共に、前記シリンダ部の上方側拡径内周壁に対しては空隙を画成するピストンと、
    薬剤そのものか、粉体に薬剤が含浸され、前記ピストン上に収納される粉状薬剤と、
    を備えることを特徴とする粉状薬剤噴射装置。
  2. 前記ピストンが、有底筒状のピストン本体と、前記ピストン本体の周壁における底部近傍に穿設されたベーパータップ穴とを有し、
    前記上方側拡径内周壁の上端部には、前記ピストン本体の周壁に対して気密に摺動するシール部が設けられることを特徴とする請求項1に記載の粉状薬剤噴射装置。
  3. 前記ピストン本体の上方開口端には、噴射ノズルを備えたキャップが設けられることを特徴とする請求項2に記載の粉状薬剤噴射装置。
  4. 前記筒状ガイド部材と前記筒状破断部材との間には、前記筒状破断部材が前記封止部に向かって移動するのを阻止するロック機構が設けられることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の粉状薬剤噴射装置。
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