JP6061152B2 - 頭髪乾燥用タオル - Google Patents
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Description
このようなタオルのたぐいとして、特許文献1〜特許文献6が知られている。
特許文献2は、シャンプー後のヘアーキャップで、タオル地を筒状に縫製し、開口縁に伸縮性の紐を通して頭にかぶるようにしている。
特許文献3は、湯あがりターバンで、吸水性の布地を用い、髪を下面側から包被する筒状の包被部が形成されている。
特許文献5は、頭髪の水分を吸収する衣類で、水分吸収性素材を筒状にして頭部に巻いて髪を包み込む構成が記載されている。
特許文献6は、頭髪乾燥用キャップで、タオル地から成る一対の側片を袋状に縫合して頭部挿入部と毛先収容部とを形成している。
本発明は、単に頭にかぶるだけでは水分を取りきれない現実に鑑みて、より効果的に頭髪を乾燥させる。
前記構成において、タオル本体は帯長状の形状とされている。長髪の人が洗髪後、髪を頭の後で束ねる。頭髪の下側に沿ってタオル本体を髪の下側に敷く。このとき、縛り紐を付けたタオル本体の短辺側の端部を頭の方向に向け、束ねた髪の根本の周りに下から巻き付け、縛り紐で髪の束を縛る。これにより、タオル本体の短辺側の端部は被装着体の周りに巻き付けられた状態となる。この後、タオル本体で髪の束を包み込む。髪の長さにもよるが、とぐろ状に巻き付けるとよい。
本発明の頭髪乾燥用タオルは、1)髪の束の全体の水分をいかに絞り出すかという点で考察され、2)自然に簡単に一人でできるような形状を追求してある。
このため、帯長状としたタオル本体の短辺側の端部には、被装着体の周りに巻き付けるようにして縛ることが可能な縛り紐とを備え、髪の根元をしっかり縛ることができるようにしてある。髪の量は人それぞれのため、タオルに固定した紐で縛るのが最も効果的である。
根元をしっかり縛った状態なので、帯長状としたタオル本体は、その長手方向と髪の毛が並行した位置関係になり、タオルの上に髪の毛を平らに置いて巻きつけることがとても容易になる。
この結果、タオル本体に巻きつけた髪を更に絞ることが容易となる。髪の束を水分を含んだ塊と考えてみると、効果的に水分を排出するに一番手っ取り早いのは絞ることだからである。
前記構成において、前記タオル本体の短辺側の端部を折り返して断面を環状とした第一ループ部を形成する。この第一ループ部に縛り紐を通す。最初に、第一ループ部に通した状態でタオル本体を開いておく。これにより、タオル本体は短辺方向でも十分に広くなる。この状態で髪の束の下側から、この束を包み込むようにタオル本体の短辺方向の両端を上に上げていき、髪の束を包み込む。この状態として縛り紐で第一ループ部の両側から引き出すようにして髪の束を縛り付ける。すると、タオル本体はひだ状になりながら髪の束を周囲からしっかりと押さえ込むように包み込む。
前記構成において、第一ループ部に通して中央付近で縫いつけてあると、縛り紐が第一ループ部から抜け出てしまうことがなくなる。また、髪の束の周りを縛り紐で縛り付けるときにタオル本体が均等にひだ状になりながら髪の束を周囲から包み込む。
前記構成において、タオル本体の一端は髪の束の根本側に位置し、髪の先端に向かう側にタオル本体の他の端部が位置する。上述したように、タオル本体で髪の束を包み込み、これをとぐろ状に巻き付ける。最後に、タオル本体における縛り紐を装着していない側の端部に装着した円環状としたゴム紐でとぐろの周囲を巻き込むようにして固定する。
前記構成において、髪の束の先端側にも第二ループ部を形成してあり、ゴム紐が通してあるため、とぐろ状とするときの先端側はタオル本体が筒状になっている。ここにゴム紐が通してあるので、とぐろを固定するときに巻き付けるなどして固定しやすい。
本発明の他の態様として、前記縛り紐は、前記タオル本体の短辺側の端部に沿って形成した複数の穴を縫うようにして当該端部に取り付けた構成としても良い。
前記タオル本体の短辺側の端部に沿って複数の穴を形成しておき、縛り紐で縫うようにして複数の穴を交互に通す。このようにした状態でタオル本体で髪の束を包み込み、縛り紐を両端から引っ張ると、タオル本体の端部が均等に絞り込まれていく。むろん、均等というのは絞り込まれる態様を表現しているだけで、必ずしもに均等である必要はない。しかし、単に外側から巻き込むよりはきれいに絞り込めることが期待できる。
前記構成において、前記縛り紐は前記タオル本体の短辺側の幅方向の両端に一対の縛り紐として形成しておく。一方、同タオル本体の短辺側の端部はゴム部材によって幅方向に伸縮するように形成しておく。一対の縛り紐を両側に引っ張ると、タオル本体の短辺側の端部は開く。この状態で髪の束の下にあて、紐状部を髪の束の両側から上に引き上げ、最後に、髪の束の上で縛り紐で縛る。
前記構成において、タオル本体の短辺側の端部においてタオル本体の一部を切り欠くなどして一体の布で縛り紐を形成する。
図1は、本発明の一実施形態にかかる頭髪乾燥用タオルの作成過程を示す図である。
まず、図1(a)に示すように、帯長状のタオル本体10を用意する。このとき、短辺側の端部と、長辺側の端部が存在する。タオル本体10の素材は特に限定されない。しかし、吸水性の高いものが好ましい。
次に、同図(c)に示すように、第一ループ部11には縛り紐21を通し、第二ループ部12にはゴム紐31を通す。なお、縛り紐21の長さはタオル本体10の短辺の長さの約2倍程度としてあり、ゴム紐31の長さはタオル本体10の短辺の長さよりやや長い程度である。縛り紐21とゴム紐31の長さはこれに限定されるものではなく、一例に過ぎない。縛り紐21はゴムのような弾性のあるものではなく、伸び縮みせずに結束に適したものが好ましい。また、髪を束ねて縛るので、断面が丸状のものよりも、平板状の紐が使いやすい。むろん、多少の伸縮が可能であっても可能であるし、断面が丸状であっても利用可能である。伸縮するか否かは、使用者の好みにもよるところであり、濡れた髪の束を縛って水分を押し出すという意味では伸縮しない縛り紐が好ましいし、ふんわり包み込むものを好む場合はやや伸縮する縛り紐が好ましい。
次に、同図(e)に示すように、縛り紐21の側では、この縛り紐21を第一ループ部11に通した状態で、短辺側の幅方向のほぼ中央で縫いつける。縫いつけることで縛り紐21が抜けてしまうことを防止でき、ほぼ中央とすることで縛ったときにできるだけ均等に幅方向に縮められるようにすることができる。
次に、前記構成からなる本実施例の頭髪乾燥用タオルの使用方法を図2〜図5を参照して説明する。
次に、図4に示すように縛り紐21を髪束Hの根本の上で交差させて縛る。タオル本体10の幅は一般の髪束Hの周囲長よりは長いと考えられるので、縛り紐21の両端を引っ張りながら髪束Hの上で交差して縛ると、タオル本体10の端部は絞り込まれるように縮み、髪束Hの周囲をしっかりと縛り付けることができる。
タオル本体10における第二ループ部12を形成した側のまとめ方は各種の方法が考えられる。特に、ゴム紐31を通していることで、まとめる作業がとても簡単になるものの、必須とまでは言えない。単にとぐろ状にした上から輪ゴムで縛り付けることも可能ではある。また、クリップでまとめてもよい。
ここで、何故、従来の速乾タオルと呼ばれるものが実際はあまり効果なく、本発明の頭髪乾燥用タオルが速乾する理由は、
<1>従来のタオルは髪の束の表面の水分を吸い取ることしかできなかったこと、
<2>本発明の頭髪乾燥用タオルは髪の束の全体の水分をいかに搾り出すかという観点から工夫されていることにある。
一般に、髪の長い人が何故髪の乾燥に時間がかかるかというと、髪の1本1本についた水滴、水分が密度の高い状態で絡みあうことから、水分がなかなか取れないためである。その結果として、長い間、ドライヤーで乾かすことになる。
従来の速乾タオルはほぼ全て髪の束の表面の水分を吸い取ることしかできない。そのため、タオルの生地の改良に終始し、水分の吸い取りのいいものを使うようになっている。しかし、これでは束の中の水分は取れないため、ドライヤーで乾燥させる時間を短縮させることはできなかった。
本発明の頭髪乾燥用タオルは、1)髪の束の全体の水分をいかに絞り出すかという点で考察され、2)自然に簡単に一人でできるような形状を追求した。
このため、まず髪の根元をしっかり縛ることができるようにしてある。髪の量は人それぞれのため、タオルに固定した紐で縛るのが最も効果的であった。例えば、マジックテープではしっかり結ぶことはできない。紐で結ぶのはとてもシンプルで合理的となる。
そして、根元をしっかり縛った状態なので、タオルと髪の毛が並行した位置関係になる。そのため、タオルの上に髪の毛を平らに置くことが簡単にできる。すなわち、巻きつけることがとても容易になる。
平らに巻きつけるということは、タオルの表面に当たる髪の表面積が最大になるということにもつながる。ここが、従来製品のタオルと違うところである。表面積が最大になれば、髪についている水分が乾燥したタオルに移動する量が最大化される。
さらに、仕上げとして、タオルに巻きつけた髪を更に絞るようにして、巻きつけ、お団子の状態にしている。お団子状態を維持するためにタオルの他端にについているゴム紐の輪っかで全体を留める。これで、手ぶらでタオルに髪の毛の水分を吸収させることができる。
この一連の作業は、ちょうど水分を含んだ雑巾を絞る行為にも似ている。髪の束を水分を含んだ塊と考えてみると、効果的に水分を排出するに一番手っ取り早いのは絞ることだからである。
簡単に絞ること。本発明では、この観点において特に優れている。
図6は、第一の変形例にかかる頭髪乾燥用タオルの作成過程を示す図である。
先の実施例では、縛り紐21を通すためにタオル本体10の一方の端部を折り返して第一ループ部11を形成していた。しかし、タオル本体10の端部に沿って図6(a)に示すような複数の穴13を形成しておき、図6(b)に示すように、縛り紐21で各穴13を縫うように通すこともできる。
この変形例は、図7(a)に示すように、タオル本体10の一方の短辺に幅広のゴム紐14を縫いつけ、端部が通常時に収縮するようにし、かつ、両端に縛り紐22,22をそれぞれ縫いつけてある。使用するときには、図7(b)に示すように、縛り紐22,22を外側に引っ張ることでゴム紐14を引っ張り、タオル本体10を幅方向に広げた状態で髪束Hの下から上に向けて髪束Hを包み込み、髪束Hの上で縛り紐22,22を交差させて縛り上げる。ゴム紐14で包み込むため、ゆるめの仕上げとなる。
この例は、タオル本体10の端部がほつれないような状態であることを前提として、図8(a)に示すように切れ目を入れる。図8(b)に示すようにして端部を広げると、タオル本体10の端部には一枚の切れの一部を使用した縛り紐23,23が形成される。
この変形例ではタオル本体10の端部を絞り込ませることができない。従って、髪束Hの下にタオル本体10をあてがい、両側から縛り紐23,23を引き上げるところまで同じ作業とするが、髪束Hの上で交差して縛るだけでは髪束Hを十分に縛り付けられない。このため、縛り紐23,23で髪束Hの根本の周りを周回させた上で縛り付ける。
このように、本実施例では、縛り紐23,23とタオル本体10とが一体の布で形成してある。
・前記実施例の中で開示した相互に置換可能な部材および構成等を適宜その組み合わせを変更して適用すること
・前記実施例の中で開示されていないが、公知技術であって前記実施例の中で開示した部材および構成等と相互に置換可能な部材および構成等を適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
・前記実施例の中で開示されていないが、公知技術等に基づいて当業者が前記実施例の中で開示した部材および構成等の代用として想定し得る部材および構成等と適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
は本発明の一実施例として開示されるものである。
11…第一ループ部
12…第二ループ部
13…穴
14…ゴム紐
21〜23…縛り紐
31…ゴム紐
Claims (7)
- 帯長状のタオル本体と、
このタオル本体の短辺側の端部に備えられて当該端部を被装着体の周りに巻き付けるようにして縛ることが可能な縛り紐とを備え、
前記タオル本体における前記縛り紐を装着していない側の端部は、短辺方向に円環状としたゴム紐が装着され、
前記タオル本体の一方の端部だけが筒状になっていることを特徴とする頭髪乾燥用タオル。 - 前記タオル本体の短辺側の端部を折り返して断面を環状とした第一ループ部が形成され、前記縛り紐が当該第一ループ部に通されていることを特徴とする請求項1に記載の頭髪乾燥用タオル。
- 前記縛り紐を前記第一ループ部に通した状態で、短辺側の幅方向のほぼ中央で縫いつけてあることを特徴とする請求項2に記載の頭髪乾燥用タオル。
- 前記ゴム紐を取り付ける前記タオル本体の端部を折り返して断面を環状とした第二ループ部が形成され、前記ゴム紐が当該第二ループ部に通されていることを特徴とする請求項1に記載の頭髪乾燥用タオル。
- 前記縛り紐は、前記タオル本体の短辺側の端部に沿って形成した複数の穴を縫うようにして当該端部に取り付けてあることを特徴とする請求項1に記載の頭髪乾燥用タオル。
- 前記縛り紐は、前記タオル本体の短辺側の幅方向の両端に一対の縛り紐として形成してあり、同タオル本体の短辺側の端部はゴム部材によって幅方向に伸縮するように形成してあることを特徴とする請求項1に記載の頭髪乾燥用タオル。
- 前記縛り紐と前記タオル本体とが一体の布で形成してあることを特徴とする請求項1に記載の頭髪乾燥用タオル。
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