JP6060444B2 - 測色計 - Google Patents

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Description

本発明は、積分球を用いて得られる受光データに基づいて測色を行う測色計に関する。
従来、各種の色材(例えば、染色、印刷、塗料、食品等の色材)を扱う際には、客観的な色情報の管理が重要視されてきた。すなわち、色は人間の眼が感ずる心理物理量として表現される性質のものであるため、人によって対象となる色に対する感覚が異なるものとなる。また、照明する光源によっても、色味が変わって見える。これらのことから、共通の色の表現伝達手段として、色を数値化あるいは記号化する試みがなされてきた。
このような客観的な色情報を測定する(測色を行う)ための装置として、従来より各種の測色計が提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。その中の一例として、光源(ハロゲンランプ、キセノンフラッシュランプ、白色LED(Light Emitting Diode)等)からの光を、積分球を用いて試料に対してあらゆる方向から均等に照射し、試料面の法線とのなす角が10°以下の方向に反射される光を受光器で受光する、いわゆる拡散照明0度受光の幾何条件からなる測色計が挙げられる。そして、この受光器で得られた受光データに基づいて処理を行い、例えばXYZ表色系等の各種の表色系により表わされる測色データ等を得るようになっている。
特開昭61−112930号公報 特開2003−65851号公報 特開2005−189129号公報
ところで、このような測色計では一般に、光源からの光の利用効率を向上(光の損失を低減)させたり、測色精度を向上させることが求められている。また、装置構成を複雑化させずに簡易な構成で実現させることも要求されている。したがって、簡易な構成で光利用効率を高めつつ測色精度を向上させることを可能とする手法の提案が望まれる。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、簡易な構成で光利用効率を高めつつ、測色精度を向上させることが可能な測色計を提供することにある。
本発明の第1の測色計は、積分球と、この積分球の内面上の全領域に亘って配置され、可撓性を有する面光源と、この面光源からの発光光を基にして積分球により生成された後に試料面で反射された拡散照明光を受光する受光器と、この受光器において得られた受光データに基づいて所定の処理を行うことにより、測色データを得る計測部とを備えたものである。
本発明の第2の測色計は、積分球と、この積分球の内面上の少なくとも一部分に設けられ、可撓性を有する1または複数の面光源と、この面光源からの発光光を基にして積分球により生成された後に試料面で反射された拡散照明光を受光する受光器と、この受光器において得られた受光データに基づいて所定の処理を行うことにより、測色データを得る計測部とを備えると共に、面光源の発光状態と非発光状態とを部分的に切り換えることで、計測部において、試料面からの正反射光を含む測定と含まない測定とが切り換えられるようにしたものである。
本発明の第1および第2の測色計では、積分球内に光源(面光源)が配置されているため、例えば、積分球の外部に光源を配置してこの光源からの光の一部を積分球内へ入射させる場合と比べ、構成を複雑化させることなく、光源からの光の損失が抑えられる(望ましくは防止される)。また、この面光源は可撓性を有しており積分球の内面上に配置されているため、例えば積分球の内部に点光源が配置されている場合とは異なり、光源の影が発生することに起因して拡散照明光の強度分布にばらつきが生じる(強度分布の均一性が低下する)おそれがない。
特に、本発明の第1の測色計では、積分球の内面上の全領域に亘って上記面光源が配置されているため、積分球の内面上における光拡散反射の際の特性が、全領域で均一化される。これにより、拡散照明光における強度分布の均一性が向上するため、測色精度が更に向上する。
また、本発明の第2の測色計では、面光源の発光状態と非発光状態とを部分的に切り換えることで、計測部において、試料面からの正反射光を含む測定と含まない測定とが切り換えられる。これにより、例えば切り換え板およびその駆動部を設けずとも、試料面からの正反射光を含む測定と含まない測定との切り換え機構を構築することが可能となる。
本発明の第2の測色計では、積分球の内面上に、上記複数の面光源を部分的に配置することが可能である。その場合、これら複数の面光源を、積分球の内面上で略等方的に配置するのが望ましい。このようにした場合、拡散照明光における強度分布の均一性が向上するため、測色精度が更に向上する。
また、本発明の第2の測色計では、積分球の内面上の全領域に亘って上記面光源を配置してもよい。このようにした場合、積分球の内面上における光拡散反射の際の特性が、全領域で均一化される。これにより、拡散照明光における強度分布の均一性が向上するため、測色精度が更に向上する。
本発明の第1および第2の測色計では、積分球の内面上の全領域に亘って上記面光源を配置し場合において、上記面光源を複数の分割片を用いて構成すると共に、これら複数の分割片の組み立てによってこの面光源を球面状に成形するようにしてもよい。このようにした場合、例えば、面光源が3次元的に可撓性を示すのが困難な場合であっても、この面光源を球面状に成形するのが容易となる。よって、更に簡易な構成で実現可能となる。
本発明の第1および第2の測色計では、上記面光源を、有機EL素子を用いて構成することが可能である。また、この場合において、上記有機EL素子が、可撓性基板上に設けられた有機EL層と、この有機EL層上に設けられた光拡散層とを含むようにするのが望ましい。このようにした場合、有機EL素子からの発光光が、光拡散層で拡散された後に面光源から出射する。これにより、拡散照明光における強度分布の均一性が向上するため、測色精度が更に向上する。
本発明の第1および第2の測色計によれば、積分球の内面上の少なくとも一部分に可撓性を有する面光源を設けるようにしたので、構成を複雑化させずに、光源からの光の損失を抑えることができると共に、光源の影の発生に起因した拡散照明光の強度分布のばらつきを防止することができる。よって、簡易な構成で光利用効率を高めつつ、測色精度を向上させることが可能となる。
本発明の一実施の形態に係る測色計の概略構成例を表す模式図である。 図1に示した面光源の詳細構成例を表す模式断面図である。 変形例1に係る積分球の概略構成例を表す模式斜視図である。 変形例2に係る積分球の概略構成例を表す模式斜視図である。 変形例3に係る積分球の概略構成例を表す模式斜視図である。 図5に示した面光源の詳細構成例を表す模式図である。 図5に示した面光源の他の詳細構成例を表す模式図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態(積分球の内面上に1つの面光源が部分的に配置されている例)
2.変形例
変形例1,2(積分球の内面上に複数の面光源が部分的に配置されている例)
変形例3(積分球の内面上の全領域に亘って面光源が配置されている例)
3.その他の変形例
<1.実施の形態>
[構成]
図1は、本発明の一実施の形態に係る測色計(測色計1)の概略構成例を模式的に表したものである。測色計1は、各種の色材(例えば、染色、印刷、塗料、食品等の色材)からなる試料(試験片)9について、後述する各種の表色系により表わされる測色データを得る(測色を行う)ものである。この測色計1は、試料9をあらゆる方向から均等に照射すると共に、図1中に示したように、試料9の表面(試料面)の法線とのなす角が8°の方向に反射される光(反射光Lr)を受光して測定する、いわゆる「幾何条件c」による拡散照明0度受光方式(JIS Z 8722)を満たすものである。測色計1は、積分球11、面光源12、レンズ13、受光器14、計測部15および切り換え板16を備えている。
積分球11は、3つの開口部H0,H1,H2を有する球面状体であり、後述する面光源12の配置領域を除き、その内面が拡散反射面Srとなっている。これにより詳細は後述するが、面光源12からの発光光Leが拡散反射面Sr上で拡散反射されることで、試料9へ照射される拡散照明光Ldが生成されるようになっている。この積分球11の外部における開口部H1付近には、図示しない試料ホルダによって試料9が固定配置されている。つまり、この開口部H1を介して、試料9の表面(試料面)が積分球11内へ露呈している。一方、積分球11の外部における開口部H2付近には、積分球11の外部方向へ向けて、後述するレンズ13および受光器14がこの順に配置されている。他方、積分球11の外部における開口部H0付近には、後述する切り換え板16が配置されている。このような積分球は、例えば、鋳物や樹脂等で成形されていると共に、その表面に光拡散反射性を持たせるため、硫酸バリウム(BaSO)や酸化マグネシウム(MgO)等による塗装がなされている。
(面光源12)
面光源12は、積分球11の内面上の少なくとも一部分に配置されている光源である。特に本実施の形態では、この積分球11の内面上に、1つの面光源12が部分的に配置されている。この面光源12は、可撓性(フレキシブル性)を有する薄膜状の光源であり、積分球11内で発光光Leを出射するようになっている。なお、このような面光源12もまた、積分球11の内面(拡散反射面Sr)と同様に、光拡散反射性を有するのが望ましい。
図2は、面光源12の詳細構成例を断面図で模式的に表したものである。面光源12は、プラスチック基板等の可撓性基板(フレキシブル基板)120上に複数の層が積層されてなる積層構造(多層膜構造)を有している。また、本実施の形態では、この面光源12は有機EL(Electro-Luminescence)素子を用いて構成されている。有機EL素子は、フレキシブルに加工が可能であると共に光拡散性が良好な、薄型の面状発光素子である。図2に示した面光源12では、具体的には、可撓性基板120上に有機EL層121および光拡散層(拡散板)122がこの順に積層されている。つまり、有機EL層121の表面側に光拡散層122が設けられている。これにより詳細は後述するが、面光源12における光拡散性が向上するようになっている。
レンズ13は、その焦点を通る光が平行光のみである性質を利用して、反射光Lr(試料9からの反射光)のみを受光するためのレンズである。この反射光Lrは、前述した原理にて生成された拡散照明光Ldが試料9の表面(試料面)で反射されることにより得られたものである。
受光器14は、積分球11の開口部H1およびレンズ13を介して入射した反射光Lr(拡散照明光Ldの試料面からの反射光)を受光するものであり、例えばSi(シリコン)フォトダイオード等を用いて構成されている。この受光器14では、例えば、反射光Lrを波長領域ごとに分光して受光することが可能となっている。
計測部15は、受光器14において得られた受光データDに基づいて所定の処理を行うものである。これにより、例えばXYZ表色系等の各種の表色系により表わされる測色データ等を得る(生成する)ことが可能となっている。
切り換え板16は、その表面が前述した積分球11と同じ材料(反射材等)により構成されており、積分球11の内面の拡散反射面Srと同様の反射をすることが可能となっている。この切り換え板16(開口部H0)は、試料面の法線を基準として受光器14側(開口部H2)と対称となる位置に配置されている。切り換え板16はまた、図示しない駆動部による駆動に従って、例えば図1中の矢印P0で示したように変位することが可能に構成されている。これにより、計測部15における試料面からの正反射光を含む測定(測色動作)と含まない測定とが、この切り換え板16の位置に応じて切り換え可能となっている。つまり、切り換え板16と図示しない駆動部とによって、試料面からの正反射光を含む測定と含まない測定との切り換え機構が構成されている。具体的には、切り換え板16が図1中の実線で示した位置に設定された場合(開口部H0が外部に対して閉じた状態のとき)には、計測部15において試料面からの正反射光を含んだ測定が行われる。一方、切り換え板16が図1中の破線で示した位置に設定された場合(開口部H0が外部に対して開いた状態のとき)には、計測部15において試料面からの正反射光を含まない測定が行われるようになっている。
[作用・効果]
(基本動作)
この測色計1では、面光源12から出射された発光光Leが、積分球11の内面(拡散反射面Sr)上で拡散反射されることにより、拡散照明光Ldが生成される。この拡散照明光Ldは、積分球11の開口部H1を介して試料9の表面(試料面)へ照射され、この試料面上で反射されることで、反射光Lrが得られる。この反射光Lrは、開口部H2を介して積分球11の外部へ出射され、レンズ13を介して受光器14において受光される。そして計測部15では、受光器14において得られた受光データDに基づいて所定の処理を行うことにより、各種の表色系により表わされる測色データ等を得る。このようにして、試料9についての測色動作が測色計1にて行われる。なお、このとき、切り換え板16の位置に応じて、前述したように、計測部15において試料面からの正反射光を含む測定(測色動作)と含まない測定とが、切り換え可能に制御される。
(比較例)
ところで、一般的な測色計(比較例に係る測色計)では、積分球の外部に光源(ハロゲンランプ、キセノンフラッシュランプ、白色LED等)が配置されている。そして、この外部光源からの発光光の一部を積分球内へ入射させている。
このため、この外部光源からの発光光に損失が発生し、発光光の利用効率が低下してしまうおそれがある。また、このような発光光の損失を抑えようとすると、例えば積分球の外部に光源を含むランプハウスを設けたり、外部光源からの発光光を積分球内へ導くための複雑な光学系を構築したりする必要が生じ、装置構成が複雑化してしまうおそれがある。
そこで、例えば、積分球の内部に光源(上記した各種のランプ等の点光源)を配置した場合、その光源自体の体積が大きいことから、積分球内で光源の影が発生する。このような光源の影が発生すると、それに起因して、試料へ照射される拡散照明光の強度分布に、ばらつきが生じる(強度分布の均一性が低下する)おそれがある。そのような強度分布のばらつきは、測色精度の低下を招くおそれがある。
(面光源12の作用)
これに対して本実施の形態の測色計1では、図1および図2に示したように、積分球11の内部に光源(面光源12)が配置されている。これにより、上記比較例と比べ、装置構成を複雑化させることなく、面光源12からの発光光Leの損失が抑えられる(望ましくは防止される)。具体的には、本実施の形態では上記比較例とは異なり、例えば積分球の外部に光源を含むランプハウスを設けたり、外部光源からの発光光を積分球内へ導くための複雑な光学系を構築したりする必要がない。また、本実施の形態では、面光源12からの発光光Leの殆ど全てが積分球11内での拡散反射に利用されるため、発光光Leの損失がほとんど生じない(望ましくは生じない)。
また、この測色計1では、図1および図2に示したように、このような面光源12が可撓性を有しており、積分球11の内面上に配置されている。これにより、例えば上記したように、積分球の内部に点光源を配置した場合とは異なり、光源の影が発生することがない。したがって、そのような場合とは異なり、このような光源の影に起因して、拡散照明光Leの強度分布にばらつきが生じる(強度分布の均一性が低下する)おそれがない。
以上のように本実施の形態では、積分球11の内面上の少なくとも一部分に可撓性を有する面光源12を設けるようにしたので、装置構成を複雑化させずに、この面光源12からの発光光Leの損失を抑えることができると共に、光源の影の発生に起因した拡散照明光Ldの強度分布のばらつきを防止することができる。よって、簡易な構成で光利用効率を高めつつ、測色精度を向上させることが可能となる。
また、装置構成が簡易なものとなるため、部品点数の削減を図ることができると共に、装置の小型化を実現することも可能となる。更に、積分球11の内面上に凹凸を生じさせることなく、光源(面光源12)を配置することが可能となる。
加えて、面光源12を有機EL素子を用いて構成すると共に、その表面側(有機EL層121上)に光拡散層122を設けるようにしたので、この有機EL素子からの発光光Leが、光拡散層122で拡散された後に面光源12から出射するようになる。よって、拡散照明光Ldにおける強度分布の均一性を高め、測色精度を更に向上させることが可能となる。つまり、前述したように、有機EL素子自体も光拡散性が良好ではあるが、この光拡散層122を設けることで、その光拡散性を更に向上させることが可能となる。
また、例えば、このような面光源12を、積分球11における開口部H0の形成領域を含む位置に設けるようにした場合には、以下の効果を得ることも可能となる。すなわち、この開口部H0や前述した切り換え板16および図示しない駆動部を設けずとも、試料面からの正反射光を含む測定と含まない測定との切り換え機構を構築することが可能となる。具体的には、面光源12の発光動作を制御する発光動作制御部(図示せず)によって、この面光源12の開口部H0に相当する部分の発光状態と非発光(消灯)状態とを部分的に切り換えることで、計測部15において試料面からの正反射光を含む測定と含まない測定とを切り換えることができる。つまり、面光源12の開口部H0に相当する部分が発光状態に設定された場合には、計測部15において試料面からの正反射光を含んだ測定が行われる。一方、面光源12の開口部H0に相当する部分が非発光状態に設定された場合には、計測部15において試料面からの正反射光を含まない測定が行われることとなる。
<2.変形例>
続いて、上記実施の形態の変形例(変形例1〜3)について説明する。なお、実施の形態における構成要素と同一のものには同一の符号を付し、適宜説明を省略する。また、以下の変形例1〜3においても、実施の形態と同様に、切り換え板16を用いた切り換え機構の場合と、面光源12を用いた切り換え機構の場合との双方が想定されるため、以下では開口部H0および切り換え板16に関連する箇所についての図示は省略する。
[変形例1,2]
図3は、変形例1に係る測色計における積分球(積分球11A)の概略構成例を、模式的に斜視図で表わしたものである。この変形例1に係る積分球11Aでは、上記実施の形態の積分球11とは異なり、積分球11Aの内面上に、複数の面光源12が部分的に配置されている。また、これら複数の面光源12は、積分球11Aの内面上で略等方的(望ましくは等方的)に配置されている。具体的には、この例では、矩形状の複数の面光源12が、積分球11Aの内面上でマトリクス状に配置されている。
図4は、変形例2に係る測色計における積分球(積分球11B)の概略構成例を、模式的に斜視図で表わしたものである。この変形例2に係る積分球11Bにおいても、上記実施の形態の積分球11とは異なり、積分球11Bの内面上に、複数の面光源12が部分的に配置されている。また、これら複数の面光源12は、積分球11Bの内面上で略等方的(望ましくは等方的)に配置されている。具体的には、この例では、帯状の複数の面光源12が、積分球11Bの内面上で所定の間隔を空けて並んで配置されている。
このような構成の変形例1,2においても、基本的には上記実施の形態と同様の作用により、同様の効果を得ることが可能である。
また、特にこれらの変形例1,2では、複数の面光源12を積分球11A,11Bの内面上で略等方的(等方的)に部分配置するようにしたので、以下の効果を得ることが可能である。すなわち、拡散照明光Ldにおける強度分布の均一性を高め、測色精度を更に向上させることが可能となる。
[変形例3]
図5は、変形例3に係る測色計における積分球(積分球11C)の概略構成例を、模式的に斜視図で表わしたものである。この変形例3に係る積分球11Cでは、これまでに説明した積分球11,11A,11Bとは異なり、積分球11Cの内面上の全領域に亘って面光源12が配置されている。したがって、本変形例の面光源12は球面状となっている。
ここで、有機EL素子では一般に、3次元的な可撓性を示すようにするのが比較的難しいと言われている。このため、前述したように、有機EL素子を用いて面光源12を構成する場合、本変形例では、例えば以下のような手法を用いて面光源12が球面状をなすようにするのが望ましい。
図6および図7はそれぞれ、このような積分球11Cにおける面光源12の詳細構成例(積分球11Cの組み立て手法の例)を、模式的に表したものである。
図6(A)〜(C)に示した例では、まず図6(A)に示したように、複数の分割片12aを用いて面光源12を構成する。具体的には、この例の面光源12では、Y軸方向を長軸方向とすると共にX軸方向を短軸方向とする船状からなる複数の分割片12aが、X軸方向に沿って互いに接続されて並んで配置されている。なお、各分割片12aにおけるY軸方向の一端が切り欠き形状となっているのは、積分球11Cにおける開口部H1に対応する開口部H3(図6(B)参照)を形成するためである。また、この面光源12の一部分には、開口部H2に対応する開口部H4が形成されている。次いで、矢印P1で示したように、このような形状の複数の分割片12a同士を立体的に組み立てることで、図6(B)に示したように、面光源12が全体として球面状(詳細には、上記した開口部H3,H4を有する略球面状)に成形されるようにする。つまり、この例では、地球儀における展開図と同様の組み立て手法を用いて、面光源12を球面状に成形する。そして、矢印P2,P3および図6(C)に示したように、このようにして得られた球面状の面光源12を、対向する一対の半球面状部材111,112からなる積分球基体110(積分球11Cの基体)の内面上に取り付ける(貼り付ける)ことで、図5に示した積分球11Cを得ることができる。
一方、図7(A)〜(C)に示した例では、まず図7(A)に示したように、複数の分割片12bを用いて面光源12を構成する。具体的には、この例の面光源12では、その中心付近からそれぞれ放射状に延びる花弁状の複数の分割片12bが、この中心付近で互いに接続されて配置されている。なお、各分割片12bの先端が切り欠き形状となっているのは、図6(A)〜(C)の場合と同様に、積分球11Cにおける開口部H1に対応する開口部H3(図7(B)参照)を形成するためである。また、この例においても、面光源12の一部分には、開口部H2に対応する開口部H4が形成されている。次いで、矢印P1で示したように、このような形状の複数の分割片12b同士を立体的に組み立てることで、図7(B)に示したように、面光源12が全体として球面状(略球面状)に成形されるようにする。つまり、この例では、蜜柑の皮むきの際と逆の組み立て手法を用いて、面光源12を球面状に成形する。そして、矢印P2,P3および図7(C)に示したように、このようにして得られた球面状の面光源12を、図6(C)の場合と同様にして、積分球基体110の内面上に取り付けることで、図5に示した積分球11Cを得ることができる。
このような構成の変形例3においても、基本的には上記実施の形態と同様の作用により、同様の効果を得ることが可能である。
また、特にこの変形例3では、積分球11Cの内面上の全領域に亘って面光源12を配置するようにしたので、以下の効果を得ることが可能である。すなわち、積分球11Cの内面上における光拡散反射の際の特性を、全領域で均一化することができる。よって、拡散照明光Ldにおける強度分布の均一性を高め、測色精度を更に向上させることが可能となる。
更に、面光源12を複数の分割片(分割片12aまたは分割片12b等)を用いて構成すると共に、これら複数の分割片の組み立てによって面光源12を球面状に成形するようにした場合には、以下の効果を得ることも可能である。すなわち、例えば、面光源12が3次元的に可撓性を示すのが困難な場合であっても、この面光源12を球面状に成形するのが容易となる。よって、更に簡易な構成で積分球11Cを実現することが可能となる。
<3.その他の変形例>
以上、実施の形態および変形例を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態等に限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、測色計における各部材の形状や配置位置、個数、材料等は、上記実施の形態等において説明したものには限られず、他の形状や配置位置、個数、材料等としてもよい。具体的には、例えば、有機EL素子において、有機EL層上(表面側)に光拡散層を設けないようにしてもよい。
また、測色計内に設けられた各部材については、上記実施の形態等において説明したものには限られず、他の部材に代えたり、他の部材を加えたりするようにしてもよい。具体的には、例えば、測色データを得るための受光データDを出力する受光器14に加え、この受光データDの値を補償するための受光器(補償用の受光器)を別途設けるようにしてもよい。
更に、上記実施の形態等では、可撓性を有する発光素子を用いた面光源の一例として、有機EL素子を用いた面光源を挙げて説明したが、これには限られない。すなわち、本発明の測色計では、このような有機EL素子以外の他の発光素子(可撓性を有する薄膜状の発光素子)を用いて、可撓性を有する面光源を構成するようにしてもよい。
加えて、上記実施の形態等で説明した一連の処理(計測部15における所定の処理等)は、ハードウェア(回路)で行われるようにしてもよいし、ソフトウェア(プログラム)で行われるようにしてもよい。ソフトウェアで行われるようにした場合、そのソフトウェアは、上記した各機能をコンピュータ(マイクロコンピュータ等)により実行させるためのプログラム群で構成される。各プログラムは、例えば、上記コンピュータに予め組み込まれて用いられてもよいし、ネットワークや記録媒体から上記コンピュータにインストールして用いられてもよい。
また、上記実施の形態等では、いわゆる「幾何条件c」に則った測色計を例に挙げて説明したが、これには限られず、本発明は、例えばいわゆる「幾何条件d」に則った測色計にも適用することが可能である。なお、この「幾何条件d」は、0度照明拡散受光の条件であり、光源からの光を試料面の法線に対して10°以下の方向から照射すると共に、反射された光を積分球内で拡散させ、受光器で受光する方式のことである。
1…測色計、11,11A,11B,11C…積分球、110…積分球基体、111,112…半球面状部材、12…面光源、12a,12b…分割片、120…可撓性基板、121…有機EL層、122…光拡散層、13…レンズ、14…受光器、15…計測部、16…切り換え板、9…試料、H0,H1,H2,H3,H4…開口部、Sr…拡散反射面、Le…発光光、Ld…拡散照明光、Lr…反射光、D…受光データ。

Claims (8)

  1. 積分球と、
    前記積分球の内面上の全領域に亘って配置され、可撓性を有する面光源と、
    前記面光源からの発光光を基にして前記積分球により生成された後に試料面で反射された拡散照明光を受光する受光器と、
    前記受光器において得られた受光データに基づいて所定の処理を行うことにより、測色データを得る計測部と
    を備えた測色計。
  2. 積分球と、
    前記積分球の内面上の少なくとも一部分に設けられ、可撓性を有する1または複数の面光源と、
    前記面光源からの発光光を基にして前記積分球により生成された後に試料面で反射された拡散照明光を受光する受光器と、
    前記受光器において得られた受光データに基づいて所定の処理を行うことにより、測色データを得る計測部と
    を備え、
    前記面光源の発光状態と非発光状態とを部分的に切り換えることで、前記計測部において、前記試料面からの正反射光を含む測定と含まない測定とが切り換えられる
    測色計。
  3. 前記積分球の内面上に、前記複数の面光源が部分的に配置されている
    請求項に記載の測色計。
  4. 前記複数の面光源が、前記積分球の内面上で略等方的に配置されている
    請求項に記載の測色計。
  5. 前記積分球の内面上の全領域に亘って、前記面光源が配置されている
    請求項に記載の測色計。
  6. 前記面光源が複数の分割片を用いて構成されており、
    前記複数の分割片の組み立てによって前記面光源が球面状に成形されている
    請求項1または請求項5に記載の測色計。
  7. 前記面光源が、有機EL素子を用いて構成されている
    請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の測色計。
  8. 前記有機EL素子は、
    可撓性基板上に設けられた有機EL層と、
    前記有機EL層上に設けられた光拡散層と
    を有する請求項7に記載の測色計。
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