JP4708632B2 - 照度標準器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、照度標準器に係り、特に、空間照度を計測する機器や装置の目盛り付けや較正などを行うための照度標準器に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、照度標準器として、水平面照度や鉛直面照度など面上の照度、放射照度、放射強度などの光の量を計測する機器や装置類の目盛付けや較正などを行うための照度標準器が利用されている。この従来の照度標準器は、光束や光度が既知の標準電球に対して所定の位置に照度、放射照度、放射強度などの光の量を計測する機器や装置類の受光部などを設置するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような従来の照度標準器では、空間における照度といった光の量、例えば光化学装置の反応部位における光の量や、球技場の任意の位置における光の量などを計測するための機器や装置類の目盛り付けや較正などを行うことはできない。このため、空間における照度、放射照度、放射強度などの光の量を計測するための機器や装置類の目盛り付けや較正などを行うことができる照度標準器、つまり空間照度標準器が望まれている。
【0004】
本発明の課題は、空間における照度、放射照度、放射強度などの光の量を計測するための機器や装置類の目盛り付けや較正などを行うための照度標準器を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の照度標準器は、中空の球体の内側表面に同一の光学特性を有する複数の点光源を均一に配置し、球体の中心部を受光位置とする構成とすることにより上記課題を解決する。
【0006】
また、中空の球体の内側表面に同一の光学特性を有する複数の点光源を均一に分散させて配置し、この点光源の輝度を調整することによって球体の内側表面の輝度を所望の輝度に調整可能であり、球体の中心部を受光位置とする構成とすることにより上記課題を解決する。
【0007】
このような構成とすれば、点光源の光学特性が既知であることから、球体の内側表面の輝度などを知ることができるため、球体の内側表面全体から等距離にある受光位置での照度、放射照度、放射強度などの光の量を計算することができる。したがって、受光位置における照度、放射照度、放射強度などの光の量が予めわかっているため、この受光位置に空間における照度などの光の量を計測するための機器や装置類の受光部を設置すれば、これらの機器や装置類の目盛り付けや較正などを行うことができる。すなわち、空間における照度、放射照度、放射強度などの光の量を計測するための機器や装置類の目盛り付けや較正などを行うための照度標準器を提供することができる。
【0008】
さらに、球体の内側表面を黒色に塗装すれば、球体の内側表面の点光源が設置されていない部分での光の反射率が0となり、球体の内側表面での光の反射を顧慮する必要がなくなり、受光位置における照度、放射照度、放射強度などの光の量の算出が容易になるので好ましい。
【0009】
また、点光源が発光ダイオードチップである構成とすれば、点光源間のピッチをできるだけ小さくすることができ、照度標準器としての精度を向上できるので好ましい。
【0010】
さらに、複数の前記発光ダイオードチップを均一に配置して形成した発光ダイオードチップ集合体を前記中空の球体の内側表面に設置する構成とすれば、球体の内側表面に発光ダイオードチップを1個ずつ設置する必要がなくなり、容易に点光源を設置することができるので好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用してなる照度標準器の一実施形態について図1及び図2を参照して説明する。図1は、本発明を適用してなる照度標準器の概略構成を示す断面図である。図2は、本発明を適用してなる照度標準器に、目盛付けや較正を行う照度計を設置した場合の一例を示す断面図である。なお、本発明の照度標準器は、空間照度、空間放射照度、空間放射強度といった、空間における光の量を計測する機器や装置類の目盛付けや較正のための標準器となるものであるため、以降、空間照度標準器と称する。
【0012】
本実施形態の空間照度標準器1は、図1に示すように、中空の球体3、球体3の内側表面に配置される複数のダイオードチップからなる点光源層5、球体3の中心部にある受光位置7、そして、点光源層5の各発光ダイオードチップに電力を供給する電源を含み、点光源層5の発光ダイオードチップの発光状態、例えば輝度などを制御する制御部9などで構成されている。球体3は、内側表面が黒色に塗装されており、点光源層5における発光ダイオードチップの隙間などでの光の反射率を0としている。点光源層5の複数の発光ダイオードチップは、全て同一かつ既知の光学特性を有するものであり、制御部9によって同一の輝度に調整される。また、点光源層5の複数の発光ダイオードチップは、点光源を均一に分散させ、球体3の内側表面からの光の放射が均一になるように、発光面を球体の内側に向けた状態で、球体3の内側表面に均一にできるだけ隙間なく取り付けられている。なお、制御部9は、球体3の外側に位置している。
【0013】
点光源層5を形成する発光ダイオードチップは、例えば1〜2mm角程度の小さなものであるため、1個ずつ球体3の内側表面へ設置する作業は手間のかかるものとなる。そこで、複数の発光ダイオードチップを平面的に均一に配置された状態に連結または固定した適当な大きさの発光ダイオードチップ集合体を形成し、この発光ダイオードチップ集合体を幾つか球体3の内側表面に設置することで球体3の内側表面全体に均一に点光源を配置する。これにより、球体の内側表面に発光ダイオードチップを1個ずつ設置する必要がなくなり、容易に点光源を設置することができ、また、発光ダイオードチップの球体の内側表面への実装工程を機械化して自動化できる。
【0014】
ここで、受光位置7での光の量の計算方法について空間照度を一例として説明する。点光源層5の複数の発光ダイオードチップは、球体3の内側表面の光の放射が均一になるように配置されており、さらに、所望の輝度に調整可能であるため、球体3の内側表面の輝度L(cd・m2)の値は、予め計算により得ることができる。今、球体3内の空間の半径をR(m)とし、中心部すなわち受光位置7に半径r(m)の微小な球を置いたと仮定すると、この受光位置7におかれた微少な球の表面に入射する光束Φ(lm)は、
Φ=2πL・4πR・r …(1)
となる。したがって、受光位置7における空間照度をE(lx)とすると、(1)式より、
E=8πLR/r …(2)
となる。球体3の内側表面の輝度L(cd・m2)の値、球体3内の空間の半径R(m)の値、そして受光位置7に置いたと仮定した微小な球の半径r(m)の値は、予めわかっているので、上記(2)式から、受光位置7における空間照度E(lx)を算出することができる。したがって、受光位置7に空間照度を計測する機器や装置類の受光部またはセンサ部を設置すれば、この空間照度を計測する機器や装置類の目盛付けや較正を行うことができる。
【0015】
以下に、本実施形態の空間照度標準器1を用いて空間照度を計測する機器や装置類の目盛付けや較正を行う場合の構成と動作について説明する。空間照度計10は、例えば図2に示すように、表面が閉曲面に形成された、つまり球状や円筒状などに形成された光拡散材料からなるセンサ部11、センサ部11が一端に連結された光ファイバ13、光ファイバ13の他端に連結されたフォトダイオード15、光をこの光に応じた電流に変換するフォトダイオード15で生じた微少電流を増幅する増幅器17、そして増幅器17で増幅された電流値に応じて照度を算出して表示する表示部19などで構成されている。
【0016】
このような空間照度計9のセンサ部11を本実施形態の空間照度標準器1の受光位置7に設置する。空間照度標準器1の制御部9で点光源層5における複数の発光ダイオードチップの輝度を変化させることにより、球体3の内側表面の輝度を変化させ、球体3の内側表面の輝度に応じて算出される受光位置7での空間照度と、空間照度計9の増幅器17からの電流値との相関をとることにより表示部19で表示する照度の目盛付けを行う。また、同様の方法によって空間照度計7の較正などを行うこともできる。
【0017】
このように、本実施形態の空間照度標準器1では、球体3の内側表面の輝度が予めわかっているため、この輝度に基づいて球体3の中心部つまり受光位置7での空間照度を計算により知ることができる。したがって、受光位置7に空間照度計9のような空間照度を計測するための機器や装置類の受光部やセンサ部を設置することにより、これらの機器や装置類の目盛り付けや較正などを行うことができる。すなわち、空間照度を計測するための機器や装置類の目盛り付けや較正などを行うための照度標準器を提供することができる。
【0018】
また、本実施形態では、球体3の内側表面を黒色に塗装しているが、反射率が既知であれば黒色に塗装しない構成にすることもできる。ただし、反射率を考慮して受光位置7での空間照度などを計算する場合、空間照度の計算が複雑になる。このため、球体3の内側表面を黒色に塗装して球体の内側表面の点光源層5における複数の発光ダイオードチップなどの点光源の隙間部分での光の反射率を0とし、球体の内側表面での光の反射を顧慮する必要をなくすことが望ましい。
【0019】
また、本実施形態では、点光源層5を形成する点光源として発光ダイオードチップを用いているが、点光源としては、発光ダイオードチップに限らず発光ダイオードランプなど、さらに、発光ダイオードに限らず、光学特性が既知のもであり、球体の内側表面に設置できるものであれば、例えば小型白熱電球など様々な発光体やランプなどを用いることができる。ただし、発光ダイオードチップであれば、球体の内側表面に配置する場合のピッチをできるだけ小さくすることができ、さらに、UV域を含め発光波長の選択枝が他の光源に比べて広い。加えて、容易に、またできるだけ隙間なく点光源を配置することができる。発光ダイオードチップであれば、低電圧駆動なので、多数の点光源を直列点灯可能であり、また、赤外放射の割合が比較的小さく、動作時の温度上昇が比較的低い。
【0020】
また、本実施形態では、空間照度を例として説明を行ったが、空間照度と同様にして受光位置での空間放射照度、空間光度、空間放射強度なども計算できるため、本発明の空間照度標準器は、空間照度に限らず、空間放射照度、空間光度、空間放射強度などの光の量に関する標準器としても用いることができる。
【0021】
なお、空間照度とは、空間のある点に微小な閉曲面を想定したとき、その閉曲面にあらゆる方向から入射する光束の、その閉曲面上での面積密度を意味し、単位はlxで表され、閉曲面が球面のときには平均球面照度、閉曲面が円筒のときには平均円筒面照度と称される。空間放射照度とは、空間のある点に微小な閉曲面を想定したとき、その閉曲面にあらゆる方向から入射する放射束の、その閉曲面上での面積密度を意味し、単位はW・m−2で表され、閉曲面が球面のときには平均球面放射照度、閉曲面が円筒のときには平均円筒面放射照度と称される。空間密度とは、空間のある点に微小な閉曲面を想定したとき、その閉曲面にあらゆる方向から入射する光束の、そのある点での立体角密度を意味し、単位はcdで表される。空間放射強度とは、空間のある点に微小な閉曲面を想定したとき、その閉曲面にあらゆる方向から入射する放射束の、そのある点での立体角密度を意味し、単位はW・sr−1で表される。
【0022】
【発明の効果】
本発明によれば、空間における照度、放射照度、放射強度などの光の量を計測するための機器や装置類の目盛り付けや較正などを行うための照度標準器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用してなる照度標準器の一実施形態の概略構成を示す断面図である。
【図2】本発明を適用してなる一実施形態の照度標準器に、目盛付けや較正を行う照度計を設置した場合の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 空間照度標準器
3 球体
5 点光源層
7 受光位置
9 制御部
Claims (5)
- 中空の球体の内側表面に同一の光学特性を有する複数の点光源を均一に分散させて配置し、前記球体の中心部を受光位置とする照度標準器。
- 中空の球体の内側表面に同一の光学特性を有する複数の点光源を均一に分散させて配置し、該点光源の輝度を調整することによって前記球体の内側表面の輝度を所望の輝度に調整可能であり、前記球体の中心部を受光位置とする照度標準器。
- 前記球体の内側表面を黒色に塗装したことを特徴とする請求項1または2に記載の照度標準器。
- 前記点光源が発光ダイオードチップであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の照度標準器。
- 複数の前記発光ダイオードチップを均一に配置して形成した発光ダイオードチップ集合体を前記中空の球体の内側表面に設置することを特徴とする請求項4に記載の照度標準器。
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