JP6059802B2 - 長時間作用型glp−1ペプチドの使用 - Google Patents

長時間作用型glp−1ペプチドの使用 Download PDF

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Description

本発明は療法におけるGLP-1ペプチドの改善された使用に関する。
本発明は療法におけるGLP-1ペプチドの改善された使用に関する。
WO09/030738 WO98/08871 WO93/19175 WO2005/027978 WO2006/097537 WO2008/145728 WO2009/083549 A1 WO2003/002136 WO2005/049061
Wilkenら、Diabetologia 43 (51)、2000 PoulsenおよびJensen、Journal of Biomolecular Screening 2007、vol. 12、p.240-247 Remington:The Science and Practice of Pharmacy(例えば第19版(1995)およびいずれかの後の版) GreeneおよびWuts、「Protective Groups in Organic Synthesis」、John Wiley & Sons、1999 Florencio Zaragoza Dorwald、「Organic Synthesis on solid Phase」、Wiley-VCH Verlag GmbH、2000 W.C. ChanおよびP.D. White編、「Fmoc Solid Phase Peptide Synthesis」、Oxford University Press、2000 Hodgsonら、「The synthesis of peptides and proteins containing non-natural amino acids」、Chemical Society Reviews、vol. 33、no. 7 (2004)、p.422-430 Analytical Biochemistry(1976)、vol.72、p.248-254 Analytical Biochemistry(1996)、vol.236 p.302-308
一実施形態において、本発明は、a)HbA1cの減少、b)2型糖尿病、高血糖、耐糖能異常もしくはインスリン非依存型糖尿病の予防もしくは治療、またはc)肥満の予防もしくは治療、体重および/もしくは食物摂取の減少または満腹の誘導のための方法であって、それを必要とする対象へのGLP-1アゴニストの投与を含み、前記GLP-1アゴニストは、i)少なくとも72時間の半減期を有し、前記半減期は場合によりアッセイ(II)によって決定され、ii)一週間につき少なくとも0.7mgの量、一週間につき少なくとも0.7mgのセマグルチド(semaglutide)と等価であるような量で投与され、iii)一週間に1回またはそれ未満の頻度で投与される、方法に関する。
一実施形態において、本発明は、a)HbA1cの減少、b)2型糖尿病、高血糖、耐糖能異常もしくはインスリン非依存型糖尿病の予防もしくは治療、またはc)肥満の予防もしくは治療、体重および/もしくは食物摂取の減少のためまたは満腹の誘導のために使用するためのGLP-1アゴニストであって、前記使用は一週間につき少なくとも0.7mgの量、一週間につき少なくとも0.7mgのセマグルチドと等価であるような量の前記GLP-1アゴニストの投与を含み、前記GLP-1アゴニストおよび/または投与は場合により本明細書に規定の通りである、GLP-1アゴニストに関する。
一実施形態において、本発明は、a)HbA1cの減少、b)2型糖尿病、高血糖、耐糖能異常もしくはインスリン非依存型糖尿病の予防もしくは治療、またはc)肥満の予防もしくは治療、体重および/もしくは食物摂取の減少のためまたは満腹の誘導のために使用するためのGLP-1アゴニストを含む組成物であって、前記GLP-1アゴニストは、i)少なくとも72時間の半減期を有し、前記半減期は場合によりアッセイ(II)によって決定され、ii)一週間につき少なくとも0.7mgの量、一週間につき少なくとも0.7mgのセマグルチドと等価であるような量で投与され、前記組成物は一週間に1回またはそれ未満の頻度で投与され、前記GLP-1アゴニストおよび/または投与は場合により本明細書に規定の通りである、組成物に関する。
ヒト対象へのプラセボ、セマグルチドまたはリラグルチドの皮下投与後のHbA1cの変化を示す図である。*p<0.05対プラセボ; **p<0.001対プラセボ(調整した平均に基づく)。ベースライン値は情報のみのためである:データはベースラインHbA1cのためにモデル調整される。データはモデル調整したLS平均、FAS LOCFである。推定値は、固定効果として治療、国および以前の治療ならびに共変量としてベースラインHbA1cを用いたANOVAモデルからである。SE:標準誤差。FAS:完全解析設定。LOCF:最終観測値による補完(Last observation carried forward)。 ベースライン対時間からのHbA1cの平均変化を示す図である;データは平均(1.96SE)、FAS LOCFである。治療はプラセボ(A);セマグルチド0.1mg(B、破線)、0.2mg(C)、0.4mg(D)、0.8mg(E)、0.8mg T(F、破線)、1.6mg T(G);リラグルチド1.2mg(H)、1.8mg(I)である。SE:標準誤差。FAS:完全解析設定。LOCF:最終観測値による補完。 血糖コントロールについてのAACEまたはADA基準に到達する対象を示す図である。治療ごとに基準に到達する患者の数を各々の棒で示す。治療はプラセボ(A);セマグルチド0.1mg(B)、0.2mg(C)、0.4mg(D)、0.8mg(E)、0.8mg T(F)、1.6mg T(G);リラグルチド1.2mg(H)、1.8mg(I)である。*p<0.05対プラセボ; **p<0.001対プラセボ; ***p<0.0001対プラセボ(調整した平均に基づく)。データはFAS LOCFである。推定値は、固定効果として治療、国および以前の治療ならびに共変量としてベースラインHbA1cであるロジスティック回帰モデルからである。ADA、米国糖尿病学会;AACE、米国臨床内分泌学会。SE:標準誤差。FAS:完全解析設定。LOCF:最終観測値による補完。 平均体重変化対時間を示す図である;データは平均(1.96SE)、FAS LOCFである。治療はプラセボ(A);セマグルチド0.1mg(B、破線)、0.2mg(C)、0.4mg(D)、0.8mg(E)、0.8mg T(F、破線)、1.6mg T(G);リラグルチド1.2mg(H)、1.8mg(I)である。SE:標準誤差。FAS:完全解析設定。LOCF:最終観測値による補完。 12週でのベースラインからの体重変化を示す図である。**p<0.001対プラセボ; ***p<0.0001対プラセボ(調整した平均に基づく)。†:情報のみについてのベースライン値:データはベースライン体重についてモデル調整される。データはモデル調整したLS平均、FAS LOCFである。推定値は、固定効果として治療、国および以前の治療ならびに共変量としてベースライン体重を用いたANOVAモデルからである。SE:標準誤差。FAS:完全解析設定。LOCF:最終観測値による補完。
本発明は療法におけるGLP-1アゴニストの改善された使用に関する。一実施形態において、本発明は、2型糖尿病および肥満の予防および/または治療などの、疾患または病態において改善された効果を提供するGLP-1アゴニストの特定の投薬計画に関する。一実施形態において、本発明の方法は、驚くべきことに示された改善されたHbA1cの減少および体重の減少を提供する。一実施形態において、GLP-1アゴニストは、一日につき、1.8mgまたはそれ未満のリラグルチド、例えば0.8mgまたはそれ未満のリラグルチドの投与と比較して改善されたa)HbA1cの減少またはb)体重の減少を提供する量で投与される。
一実施形態において、本発明は、HbA1cの減少のためまたは2型糖尿病、高血糖、耐糖能異常もしくはインスリン非依存型糖尿病の予防もしくは治療のための方法であって、一週間につき少なくとも0.7mgの量、一週間につき少なくとも0.7mgのセマグルチドと等価であるような量で、それを必要とする対象へのGLP-1アゴニストの投与を含む、方法に関する。一実施形態において、方法はHbA1cの減少のためである。一実施形態において、方法は2型糖尿病の予防または治療のためである。一実施形態において、方法は高血糖の予防または治療のためである。一実施形態において、方法は耐糖能異常の予防または治療のためである。一実施形態において、方法はインスリン非依存型糖尿病の予防または治療のためである。一実施形態において、本発明の方法は糖尿病疾患進行を遅延または予防することを含む。一実施形態において、7%未満のHbA1cレベルが達成される。一実施形態において、HbA1cのレベルは糖尿病コントロールと合併症に関する試験(Diabetes Control and Complications Trial)(DCCT)に規定されている方法に従って決定される。一実施形態において、HbA1cのレベルは国際臨床化学連合(IFCC)に規定されている方法に従って決定される。
一実施形態において、本発明は、肥満の治療もしくは予防のため、体重および/もしくは食物摂取の減少のため、または満腹を誘導するための方法であって、一週間につき少なくとも0.7mgの量、一週間につき少なくとも0.7mgのセマグルチドと等価であるような量で、それを必要とする対象へのGLP-1アゴニストの投与を含む、方法に関する。一実施形態において、方法は肥満の予防または治療のためである。一実施形態において、方法は体重および/または食物摂取の減少のためである。一実施形態において、方法は満腹の誘導のためである。
一実施形態において、GLP-1アゴニストは、少なくとも24時間、例えば少なくとも48時間、少なくとも60時間もしくは少なくとも72時間、または例えば少なくとも84時間、少なくとも96時間もしくは少なくとも108時間、または場合により少なくとも120時間、少なくとも132時間もしくは少なくとも144時間の半減期を有し、前記半減期は場合によりアッセイ(II)によって決定される。
一実施形態において、GLP-1アゴニストは、一週間に2回もしくはそれ未満の頻度、一週間に1回もしくはそれ未満の頻度、または一週間に1回もしくはそれ未満の頻度で投与される。一実施形態において、GLP-1アゴニストは、二週間に1回もしくはそれ未満の頻度、三週間に1回もしくはそれ未満の頻度、または一ヶ月に1回もしくはそれ未満の頻度で投与される。
一実施形態において、GLP-1アゴニストは、一週間につき、少なくとも0.8mg、少なくとも0.9mgまたは少なくとも1.0mgの量で投与される。一実施形態において、GLP-1アゴニストは、一週間につき、少なくとも1.1mg、少なくとも1.2mgまたは少なくとも1.3mgの量で投与される。一実施形態において、GLP-1アゴニストは、一週間につき、少なくとも1.4mg、少なくとも1.5mgまたは少なくとも1.6mgの量で投与される。
一実施形態において、GLP-1アゴニストは、一週間につき、少なくとも0.8mg、少なくとも0.9mgまたは少なくとも1.0mgのセマグルチドと等価の量で投与される。一実施形態において、GLP-1アゴニストは、一週間につき、少なくとも1.1mg、少なくとも1.2mgまたは少なくとも1.3mgのセマグルチドと等価の量で投与される。一実施形態において、GLP-1アゴニストは、一週間につき、少なくとも1.4mg、少なくとも1.5mgまたは少なくとも1.6mgのセマグルチドと等価の量で投与される。
一実施形態において、GLP-1アゴニストは、セマグルチド、エクセナチド、アルビグルチドおよびデュラグルチド(dulaglutide)からなる群から選択される。
一実施形態において、GLP-1アゴニストは皮下注射などの非経口投与によって投与される。
一実施形態において、GLP-1アゴニストはGLP-1ペプチドである。一実施形態において、GLP-1ペプチドは、GLP-1(7-37)と比較して置換、挿入または欠失している5個以下、例えば4個以下または3個以下のアミノ酸残基を含む。一実施形態において、GLP-1ペプチドは遺伝子コードによってコードされていない4個以下のアミノ酸残基を含む。
一実施形態において、GLP-1ペプチドはDPPIVに対して保護されたGLP-1ペプチドである。一実施形態において、GLP-1ペプチドはDPPIVに対して安定化される。
一実施形態において、GLP-1アゴニストは、場合によりアッセイ(I)によって決定される、3000pM以下、例えば500pM以下または100pM以下のEC50を有する。
一実施形態において、本発明は、一週間につき少なくとも0.7mgの量、一週間につき少なくとも0.7mgのセマグルチドと等価であるような量でGLP-1アゴニストを投与することを含む、HbA1cの減少に使用するため、または2型糖尿病、高血糖、耐糖能異常もしくはインスリン非依存型糖尿病の予防もしくは治療に使用するためのGLP-1アゴニストに関する。一実施形態において、GLP-1アゴニストおよび/または投与は本明細書に規定の通りである。
一実施形態において、本発明は、一週間につき少なくとも0.7mgの量、一週間につき少なくとも0.7mgのセマグルチドと等価であるような量でGLP-1アゴニストを投与することを含む、肥満の予防もしくは治療、体重および/もしくは食物摂取の減少または満腹の誘導に使用するためのGLP-1アゴニストに関する。一実施形態において、GLP-1アゴニストおよび/または投与は本明細書に規定の通りである。
一実施形態において、本発明は、HbA1cの減少に使用するため、または2型糖尿病、高血糖、耐糖能異常もしくはインスリン非依存型糖尿病の予防もしくは治療のためのGLP-1アゴニストおよび1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤を含む組成物であって、前記GLP-1アゴニストは一週間につき少なくとも0.7mgの量、一週間につき少なくとも0.7mgのセマグルチドと等価であるような量で投与される、組成物に関する。一実施形態において、GLP-1アゴニストおよび/または投与は本明細書に規定の通りである。
一実施形態において、本発明は、肥満の予防もしくは治療、体重および/もしくは食物摂取の減少または満腹の誘導に使用するためのGLP-1アゴニストおよび1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤を含む組成物であって、前記GLP-1アゴニストは一週間につき少なくとも0.7mgの量、一週間につき少なくとも0.7mgのセマグルチドと等価であるような量で投与される、組成物に関する。一実施形態において、GLP-1アゴニストおよび/または投与は本明細書に規定の通りである。
一実施形態において、GLP-1アゴニストは別の治療剤と共に投与される。別の治療剤との投与は、同じ治療域の範囲内(例えば二週間の期間、一週間の期間または96、72もしくは48時間の期間などの範囲内)のGLP-1アゴニストおよび他の治療剤の投与として実施されてもよい。本発明に係るGLP-1アゴニストによる治療は、例えば、抗糖尿病剤、抗肥満剤、食欲調節剤、抗高血圧剤、糖尿病から生じるまたは関連する合併症の治療および/または予防のための薬剤ならびに肥満から生じるまたは関連する合併症および障害の治療および/または予防のための薬剤から選択される1つまたは複数の追加の治療剤と組み合わされてもよく、これらの治療剤の例は、スルホニル尿素、チアゾリジンジオン、ビグアニド、メグリチニド、グルコシダーゼ阻害剤、グルカゴンアンタゴニストおよびDPP-IV(ジペプチジルペプチダーゼ-IV)阻害剤である。
一実施形態において、本明細書で使用する場合、GLP-1アゴニストに関して使用する場合の「と等価の量」とは、場合により本明細書に記載されているアッセイ(I)によって決定され、互いの±30%以内、例えば±20%以内または±10%以内のGLP-1受容体効力(すなわちEC50)を有し、場合により本明細書に記載されているアッセイ(II)によって決定して、互いの±30%以内、例えば±20%以内または±10%以内の半減期を有する第1のGLP-1アゴニストおよび第2のGLP-1アゴニストの量を指す。
一実施形態において、本明細書で使用する場合、GLP-1アゴニストの「有効量」とは、所与の疾患または状況およびその合併症の臨床症状を治癒、軽減または部分的に停止するのに十分な量を意味する。これを達成するのに適した量は「有効量」と規定される。各目的についての有効量は疾患または損傷の重症度ならびに対象の体重および全体的な状況に依存する。適切な投薬量の決定は、値のマトリクスを構築し、そのマトリクスにおける異なる点を試験することによって慣例の実験を使用して達成され得ることは理解され、これは全て訓練を受けた医師または獣医の通常の技能の範囲内である。
一実施形態において、本明細書で使用する場合、「治療」または「治療する」という用語は、疾患または障害などの状態に対処する目的のための患者の管理およびケアを意味する。一実施形態において、「治療」または「治療する」という用語は、症状もしくは合併症を軽減するため、疾患、障害もしくは状態の進行を遅延させるため、症状および合併症を軽減もしくは緩和するため、ならびに/または疾患、障害もしくは状態を治癒もしくは解消するため、また、状態を予防するための有効化合物の投与などの、患者が患っている所与の状態のための治療の全範囲を含むことを意図する。一実施形態において、予防は、疾患、状態または障害に対処する目的のための患者の管理およびケアとして理解され、症状または合併症の発症を予防するための有効化合物の投与を含む。
一実施形態において、本明細書で使用する場合、「親水性スペーサ」という用語は、ペプチドと、少なくとも5個の非水素原子(これらの30〜50%はNまたはOのいずれかである)を含む化学部分を有するアルブミン結合残基とを分離するスペーサを意味する。
一実施形態において、本明細書で使用する場合、ポリペプチドを参照して「類似体」という用語は、ペプチドの1つもしくは複数のアミノ酸残基が他のアミノ酸残基によって置換されているおよび/または1つもしくは複数のアミノ酸残基がペプチドから欠失しているおよびまたは1つもしくは複数のアミノ酸残基がペプチドに付加されている、修飾されたペプチドを意味する。アミノ酸残基のこのような付加または欠失はペプチドのN末端および/またはペプチドのC末端で行われ得る。簡単な系を類似体を説明するために使用する:例えばArg34GLP-1(7-37)Lysは、34位にて天然に存在するリジンがアルギニンで置換されており、リジン残基がC末端(38位)に付加されている、GLP-1類似体を示す。
一実施形態において、本明細書で使用する場合、「GLP-1ペプチド」という用語は、GLP-1(7-37)、GLP-1類似体、GLP-1誘導体またはGLP-1類似体の誘導体を意味する。
一実施形態において、本明細書で使用する場合、「エキセンジン-4ペプチド」という用語は、エキセンジン-4(1-39)、エキセンジン-4類似体、エキセンジン-4誘導体またはエキセンジン-4類似体の誘導体を意味する。
一実施形態において、本明細書で使用する場合、ポリペプチドを参照して「DPP-IVに対して保護された」という用語は、前記化合物を血漿ペプチダーゼジペプチジルアミノペプチダーゼ-4(DPP-IV)に対して耐性にするために化学的に修飾されているポリペプチドを意味する。血漿中のDPP-IV酵素は、いくつかのペプチドホルモン、例えばGLP-1、エキセンジン-4などの分解に関与することが知られている。したがって、DPP-IVによる分解速度を減少させるために、DPP-IV介在性加水分解にほとんど影響を受けないGLP-1類似体を開発するために相当な試みがなされている。
本発明はまた、医薬として使用するための本発明のGLP-1アゴニストに関する。特定の実施形態において、本発明のGLP-1アゴニストは以下の医学的治療のために使用され得る:
(i)高血糖、2型糖尿病、耐糖能異常、1型糖尿病、インスリン非依存型糖尿病、MODY(若年発症成人型糖尿病)、妊娠性糖尿病などの糖尿病の全ての形態の予防および/もしくは治療、ならびに/またはHbA1cの減少のため、
(ii)2型糖尿病の進行などの糖尿病疾患進行を遅延または予防すること、インスリンを必要とする2型糖尿病への耐糖能異常(IGT)の進行を遅延すること、および/またはインスリンを必要とする2型糖尿病へのインスリンを必要としない2型糖尿病の進行を遅延すること、
(iii)例えば食物摂取を低下させること、体重を減少させること、食欲を抑制すること、満腹を誘導することによる肥満などの摂食障害の予防および/もしくは治療;過食障害、神経性過食症および/または抗精神病薬もしくはステロイドの投与により誘導される肥満を治療もしくは予防すること;胃運動性の減少;ならびに/または胃内容排出を遅延すること。
別の特定の実施形態において、兆候は(i)である。さらに特定の実施形態において、兆候は(ii)である。なおさらに特定の実施形態において、兆候は(iii)である。一実施形態において、兆候は2型糖尿病および/または肥満である。
一実施形態において、方法は、本明細書に規定の1つまたは複数の疾患または状態の予防、治療、減少および/または誘導を含む。一実施形態において、兆候は(i)および(ii)である。一実施形態において、兆候は(ii)および(iii)である。一実施形態において、方法は、請求項1に規定のa)およびb)、a)およびc)、b)およびc)、またはa)、b)、およびc)から選択される1つまたは複数の疾患または状態の予防、治療、減少および/または誘導を含む。
一実施形態において、本発明は有効量のGLP-1アゴニストの投与に関する。
一実施形態において、本明細書で使用する場合、数または間隔に関して与えられる特定の値は、特定の値としてまたはおおよそ特定の値として理解され得る。
機能特性
第1の機能的態様において、本発明のGLP-1アゴニストは良好な効力を有する。同様にまたは代替として、第2の機能的態様において、本発明のGLP-1アゴニストは長期の薬物動態プロファイルを有する。同様にまたは代替として、第3の機能的態様において、本発明のGLP-1アゴニストは胃腸酵素による分解に対して安定である。
生物活性(効力)
第1の機能的態様によれば、本発明のGLP-1アゴニストは生物学的に活性または有効である。特定の実施形態において、「効力」および/または「活性」とは、インビトロ効力、すなわち機能的GLP-1受容体アッセイにおける性能、より特にはクローニングしたヒトGLP-1受容体を発現する細胞系におけるcAMP形成を刺激する能力を指す。
ヒトGLP-1受容体を含有する培地中のcAMPの形成の刺激は好ましくは、BHK467-12A(tk-ts13)などの安定なトランスフェクト細胞系を使用して、および/または例えば内因的に形成されたcAMPと外因的に加えられたビオチン標識化cAMPとの間の競合に基づいたcAMP機能的受容体アッセイの決定を使用して決定でき、アッセイcAMPはより好ましくは、特異的抗体を使用して捕捉され、および/またはさらにより好ましいアッセイは、アッセイ(I)に記載されているものなどのAlphaScreen cAMPアッセイである。
一実施形態において、半分最大効果濃度(EC50)という用語は一般に、用量反応曲線を参照することによりベースラインと最大との間の中間の反応を誘導する濃度を指す。EC50は化合物の効力の尺度として使用され、その最大効果の50%が観察される濃度を表す。
本発明のGLP-1アゴニストのインビトロ効力は上記のように決定でき、問題となるGLP-1アゴニストのEC50が決定される。EC50が低くなると、効力はより良くなる。
特定の実施形態において、培地は以下の組成(最終的にアッセイ濃度において)を有する:50mM TRIS-HCl、5mM HEPES、10mM MgCl2、6H2O、150mM NaCl、0.01% Tween、0.1% BSA、0.5mM IBMX、1mM ATP、1μM GTP、pH7.4。
さらに特定の実施形態において、本発明のGLP-1アゴニストは、3000pM以下、例えば2000pM未満、1000pM未満もしくは500pM未満、または例えば200pM未満もしくは100pM未満のEC50に対応するインビトロ効力を有する。
別の特定の実施形態において、本発明のGLP-1アゴニストはインビボで有効であり、任意の好適な動物モデルおよび臨床試験において当該分野で公知のように決定できる。
糖尿病db/dbマウスは好適な動物モデルの一例であり、血糖低下効果は、例えばアッセイ(III)に記載されているように、またはWO09/030738の実施例43に記載されているようにインビボでこのようなマウスにおいて決定できる。
同様にまたは代替として、インビボでの食物摂取に対する効果は、例えばアッセイ(IV)に記載されているようにブタにおける薬理学研究において決定できる。
延長-ミニブタにおけるインビボでの半減期
第2の機能的態様によれば、本発明のGLP-1アゴニストは延長される。特定の実施形態において、延長はi.v.投与後のミニブタにおけるインビボでの半減期(T1/2)として決定できる。さらなる実施形態において、半減期は、少なくとも24時間、例えば少なくとも48時間、少なくとも60時間、少なくとも72時間または例えば少なくとも84時間、少なくとも96時間もしくは少なくとも108時間である。
i.v.投与後のミニブタにおけるインビボでの半減期を決定するのに好適なアッセイはアッセイ(II)に開示されている。
胃腸酵素による分解
第3の機能的態様によれば、本発明のGLP-1アゴニストは、1つまたは複数の胃腸酵素による分解に対して安定であるか、または安定化される。
胃腸酵素には、限定されないが、ペプシン、トリプシン、キモトリプシン、エラスターゼおよびカルボキシペプチダーゼなどのエキソおよびエンドペプチダーゼが含まれる。安定性は、精製酵素の形態または胃腸系由来の抽出物の形態でこれらの胃腸酵素に対して試験できる。
特定の実施形態において、本発明のGLP-1アゴニストは、ラット小腸の抽出物において、少なくとも1、例えば1.0以上、少なくとも1.2、少なくとも2.0または例えば少なくとも3.0もしくは少なくとも4.0の、GLP-1(7-37)の対応する半減期(T1/2)で除算したインビトロ半減期(T1/2)を有する。言い換えれば、割合(SI)は各GLP-1アゴニストについて、すなわち、ラット小腸の抽出物において、GLP-1(7-37)の対応する半減期(T1/2)で除算した、問題のあるGLP-1アゴニストのインビトロ半減期(T1/2)として規定できる。
ラット小腸の抽出物においてインビトロ半減期を決定するのに好適なアッセイはアッセイ(V)に開示されている。
GLP-1アゴニスト
一実施形態において、GLP-1ペプチドは8位においてAib残基を含む。
一実施形態において、前記GLP-1ペプチドの7位のアミノ酸残基は、D-ヒスチジン、デスアミノ-ヒスチジン、2-アミノ-ヒスチジン、β-ヒドロキシ-ヒスチジン、ホモヒスチジン、Nα-アセチル-ヒスチジン、α-フルオロメチル-ヒスチジン、α-メチル-ヒスチジン、3-ピリジルアラニン、2-ピリジルアラニンおよび4-ピリジルアラニンからなる群から選択される。
一実施形態において、GLP-1ペプチドは、GLP-1(7-37)のアミノ酸配列に対して23、26、34、36または38位におけるアミノ酸残基を介して親水性スペーサに結合される。
一実施形態において、GLP-1ペプチドはエキセンジン-4、エキセンジン-4-類似体またはエキセンジン-4の誘導体である。
一実施形態において、GLP-1アゴニストペプチドは以下の式のアミノ酸配列を含む:
H-His-Gly-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Leu-Ser-Lys-Gln-Met-Glu-Glu-Glu-Ala-Val-Arg-Leu-Phe-Ile-Glu-Trp-Leu-Lys-Asn-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser-NH2
一実施形態において、GLP-1アゴニストは親水性スペーサを介して前記GLP-1ペプチドのC末端アミノ酸残基に結合されるアルブミン結合残基を含む。
一実施形態において、GLP-1アゴニストはC末端アミノ酸残基ではないアミノ酸残基に結合される第2のアルブミン結合残基を含む。
一実施形態において、GLP-1ペプチドはセマグルチド、アルビグルチドおよびデュラグリチド(dulaglitide)からなる群から選択される。
一実施形態において、GLP-1ペプチドは以下の構造を有する:
His-Aib-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Aib-Arg。
一実施形態において、GLP-1ペプチドは以下の構造を有する:
ヒトアルブミンに遺伝的に融合される(His-Gly-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg)2-。
一実施形態において、GLP-1ペプチドはデュラグリチドである。
一実施形態において、本発明のGLP-1アゴニストはGLP-1活性を有する。一実施形態において、「GLP-1アゴニスト」は、ヒトGLP-1受容体を完全または部分的に活性化する、ペプチドおよび非ペプチド化合物を含む、任意の化合物を指すと理解される。一実施形態において、「GLP-1アゴニスト」は、好ましくは、当該分野において公知の方法(例えばWO98/08871を参照のこと)によって測定した場合、1μm未満、例えば100nM未満の親和性定数(KD)または効力(EC50)で、GLP-1受容体に結合する任意のペプチドまたは非ペプチド低分子である。一実施形態において、GLP-1アゴニストを識別する方法はWO93/19175(Novo Nordisk A/S)に記載されており、本発明に従って使用され得る好適なGLP-1アゴニストの例はWO2005/027978(Novo Nordisk A/S)に参照されているものを含み、これらの教示は両方とも本明細書に参照により組み込まれる。「GLP-1活性」とは、GLP-1受容体に結合し、当該分野において公知のインスリン分泌促進作用または他の生理的効果を生じるシグナル変換経路を開始する能力を指す。例えば、本発明のGLP-1アゴニストは本明細書のアッセイ(I)に記載されているアッセイを使用してGLP-1活性について試験できる。
さらに別の実施形態において、GLP-1アゴニストは安定なGLP-1アゴニストである。本明細書で使用される場合、「安定なGLP-1アゴニスト」とは、場合により以下に記載されている方法によって決定される、男性において少なくとも24時間のインビボ血漿消失半減期を示すGLP-1アゴニストを意味する。安定なGLP-1アゴニストの例はWO2006/097537に見出され得る。
一実施形態において、男性における化合物の血漿消失半減期を決定する方法は以下のように実施できる:化合物は等張緩衝液、pH7.4、PBSまたは任意の他の好適な緩衝液中に溶解される。用量は、好ましくは腹部または大腿上部において末梢に注射される。活性化合物を決定するための血液試料は、頻繁な間隔で、および末端消失部分を含めるのに十分な期間(例えば、投与前、投与後1、2、3、4、5、6、7、8、10、12、24(2日)、36(2日)、48(3日)、60(3日)、72(4日)および84(4日)時間)、採取される。活性化合物の濃度の決定は、Wilkenら、Diabetologia 43 (51)、2000に記載されているように実施される。導き出される薬物動態パラメータは、市販されているソフトウェアWinNonlin Version 2.1(Pharsight、Cary、NC、USA)を使用して、非コンパートメント法の使用によって各々の個体対象についての濃度-時間データから算出される。末端消失速度定数は、濃度-時間曲線の末端log-線形部分におけるlog-線形回帰によって推定され、消失半減期を算出するために使用される。
一実施形態において、GLP-1アゴニストは男性において少なくとも48時間の半減期を有するように製剤化される。これは当該分野において公知の持続放出製剤によって得られ得る。
一実施形態において、GLP-1アゴニストはGLP-1ペプチドである。一実施形態において、GLP-1ペプチドは、GLP-1(7-35)、GLP-1(7-36)、GLP-1(7-36)-アミド、GLP-1(7-37)、GLP-1(7-38)、GLP-1(7-39)、GLP-1(7-40)、GLP-1(7-41)またはこれらの類似体もしくは誘導体から選択される。一実施形態において、GLP-1ペプチドは、GLP-1(7-37)と比較して置換、挿入または欠失している15個以下、例えば10個以下または6個以下のアミノ酸残基を含む。一実施形態において、GLP-1ペプチドは遺伝子コードによってコードされていない4個以下のアミノ酸残基を含む。さらに別の実施形態において、GLP-1アゴニストは、エキセンジン-4もしくはエキセンジン-3、エキセンジン-4もしくはエキセンジン-3類似体またはこれらの任意の誘導体である。
一実施形態において、GLP-1ペプチドは、セマグルチド、エクセナチド、アルビグルチドおよびデュラグリチドからなる群から選択される。一実施形態において、GLP-1ペプチドはセマグルチドである。WO06/097537は、一週間に1回の投与のためのセマグルチド(実施例4)、モノアシル化GLP-1アゴニストを開示している。一実施形態において、GLP-1ペプチドはエクセナチドである。一実施形態において、GLP-1ペプチドは式:H-His-Gly-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Leu-Ser-Lys-Gln-Met-Glu-Glu-Glu-Ala-Val-Arg-Leu-Phe-Ile-Glu-Trp-Leu-Lys-Asn-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser-NH2のアミノ酸配列を含む。エクセナチドは、アメリカドクトカゲの唾液に見出されるホルモンである、エキセンジン-4の合成型である。エクセナチドはGLP-1と同様の生物学的特性を示す。いくつかの実施形態において、組成物はBYDUREON(登録商標)(PLGA粒子中のエクセナチドの長時間作用型放出製剤)である。一実施形態において、「Bydureon(登録商標)組成物」とは、注射用のカルメロースナトリウム、塩化ナトリウム、ポリソルベート20、第一リン酸ナトリウム(例えばその一水和物)、第二リン酸ナトリウム(例えばその七水和物)および水を含む溶媒中で注射直前に再構成されるエクセナチド、ポリ(D、L-ラクチド-co-グリコリド)およびスクロールを含む粉末を指す。一実施形態において、GLP-1ペプチドはヒトアルブミンに遺伝的に融合される構造(His-Gly-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg)2-を有する。アルビグルチドは、HSAに融合されるGLP-1二量体のような組換えヒト血清アルブミン(HSA)-GLP-1ハイブリッドタンパク質である。構成成分GLP-1ペプチドは類似体であり、8位におけるAlaがGluに置換されている。一実施形態において、GLP-1ペプチドはデュラグリチドである。デュラグルチドはGLP-1-Fc構築物(IgG4由来のGLP-1-リンカー-Fc)である。一実施形態において、GLP-1ペプチドは構造His-Aib-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Aib-Argを有する。リラグルチドは、2009年からNovo Nordisk A/Sにより市販され、WO98/08871の実施例37に開示されている、一日に1回投与するためのモノアシル化GLP-1アゴニストである。
一実施形態において、本発明はGLP-1アゴニストの薬学的に許容される塩を包含する。このような塩には、薬学的に許容される酸付加塩、薬学的に許容される金属塩、アンモニウムおよびアルキル化アンモニウム塩が含まれる。また、薬学的に許容される酸付加塩として、本発明のGLP-1アゴニストを形成できる水和物も意図される。
一実施形態において、GLP-1アゴニストの投与経路は、非経口などの、適したまたは所望の作用部位に活性化合物を効果的に輸送する任意の経路であってもよい。一実施形態において、セマグルチドなどのGLP-1アゴニストを含む医薬または医薬組成物が、それを必要とする患者に非経口に投与されてもよい。一実施形態において、非経口投与は、注射器、場合によりペン様注射器による皮下、筋肉内または静脈内注射によって実施されてもよい。
あるいは、非経口投与は注入ポンプにより実施されてもよい。さらなる選択肢は鼻腔または肺噴霧の形態でGLP-1アゴニストを投与するための粉末または液体であってもよい組成物である。なおさらなる選択肢として、GLP-1アゴニストはまた、例えば、パッチ、場合によりイオンフォレーシスパッチから経皮的または経粘膜的、例えば口腔(bucally)に投与されてもよい。GLP-1アゴニストを投与するための上述の可能な手段は本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
一実施形態において、GLP-1アゴニストは、本明細書に規定の治療に使用されるさらなる治療活性剤と一緒に同時投与される。
一実施形態において、GLP-1ペプチドは式(I)のアミノ酸配列を含む:
Xaa7-Xaa8-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Xaa16-Ser-Xaa18-Xaa19Xaa20GluXaa22-Xaa23-Ala-Xaa25-Xaa26-Xaa27-Phe-Ile-Xaa30-Trp-Leu-Xaa33-Xaa34-Xaa35-Xaa36-Xaa37-Xaa38-Xaa39-Xaa40-Xaa41-Xaa42-Xaa43-Xaa44-Xaa45-Xaa46
式(I)
式中、
Xaa7は、L-ヒスチジン、D-ヒスチジン、デスアミノ-ヒスチジン、2-アミノ-ヒスチジン、β-ヒドロキシ-ヒスチジン、ホモヒスチジン、Nα-アセチル-ヒスチジン、α-フルオロメチル-ヒスチジン、α-メチル-ヒスチジン、3-ピリジルアラニン、2-ピリジルアラニンまたは4-ピリジルアラニンであり、
Xaa8は、Ala、Gly、Val、Leu、Ile、Lys、Aib、(1-アミノシクロプロピル)カルボン酸、(1-アミノシクロブチル)カルボン酸、(1-アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1-アミノシクロヘキシル)カルボン酸、(1-アミノシクロヘプチル)カルボン酸または(1-アミノシクロオクチル)カルボン酸であり、
Xaa16は、ValまたはLeuであり、
Xaa18は、Ser、LysまたはArgであり、
Xaa19は、TyrまたはGlnであり、
Xaa20は、LeuまたはMetであり、
Xaa22は、Gly、GluまたはAibであり、
Xaa23は、Gln、Glu、LysまたはArgであり、
Xaa25は、AlaまたはValであり、
Xaa26は、Lys、GluまたはArgであり、
Xaa27は、GluまたはLeuであり、
Xaa30は、Ala、GluまたはArgであり、
Xaa33は、ValまたはLysであり、
Xaa34は、Lys、Glu、AsnまたはArgであり、
Xaa35は、GlyまたはAibであり、
Xaa36は、Arg、GlyまたはLysであり、
Xaa37は、Gly、Ala、Glu、Pro、Lys、アミドまたは不存在であり、
Xaa38は、Lys、Ser、アミドまたは不存在であり、
Xaa39は、Ser、Lys、アミドまたは不存在であり、
Xaa40は、Gly、アミドまたは不存在であり、
Xaa41は、Ala、アミドまたは不存在であり、
Xaa42は、Pro、アミドまたは不存在であり、
Xaa43は、Pro、アミドまたは不存在であり、
Xaa44は、Pro、アミドまたは不存在であり、
Xaa45は、Ser、アミドまたは不存在であり、
Xaa46は、アミドまたは不存在であり、
但し、Xaa38、Xaa39、Xaa40、Xaa41、Xaa42、Xaa43、Xaa44、Xaa45またはXaa46が不存在である場合、下流の各アミノ酸残基も不存在である。
一実施形態において、GLP-1ペプチドは式(II)のアミノ酸配列を含む:
Xaa7-Xaa8-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Xaa18-Tyr-Leu-Glu-Xaa22-Xaa23-Ala-Ala-Xaa26-Glu-Phe-Ile-Xaa30-Trp-Leu-Val-Xaa34-Xaa35-Xaa36-Xaa37Xaa38
式(II)
式中、
Xaa7は、L-ヒスチジン、D-ヒスチジン、デスアミノ-ヒスチジン、2-アミノ-ヒスチジン、-ヒドロキシ-ヒスチジン、ホモヒスチジン、Nα-アセチル-ヒスチジン、α-フルオロメチル-ヒスチジン、α-メチル-ヒスチジン、3-ピリジルアラニン、2-ピリジルアラニンまたは4-ピリジルアラニンであり、
Xaa8は、Ala、Gly、Val、Leu、lle、Lys、Aib、(1-アミノシクロプロピル)カルボン酸、(1-アミノシクロブチル)カルボン酸、(1-アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1-アミノシクロヘキシル)カルボン酸、(1-アミノシクロヘプチル)カルボン酸または(1-アミノシクロオクチル)カルボン酸であり、
Xaa18は、Ser、LysまたはArgであり、
Xaa22は、Gly、GluまたはAibであり、
Xaa23は、Gln、Glu、LysまたはArgであり、
Xaa26は、Lys、GluまたはArgであり、Xaa30は、Ala、GluまたはArgであり、
Xaa34は、Lys、GluまたはArgであり、
Xaa35は、GlyまたはAibであり、
Xaa36は、ArgまたはLysであり、
Xaa37は、Gly、Ala、GluまたはLysであり、
Xaa38は、Lys、アミドまたは不存在である。
一実施形態において、GLP-1ペプチドはDPPIVに対して保護されたGLP-1ペプチドである。
一実施形態において、GLP-1ペプチドはDPPIVに対して安定化される。
一実施形態において、GLP-1ペプチドは8位にAib残基を含む。
一実施形態において、前記GLP-1ペプチドの7位のアミノ酸残基は、D-ヒスチジン、デスアミノ-ヒスチジン、2-アミノ-ヒスチジン、β-ヒドロキシ-ヒスチジン、ホモヒスチジン、Nα-アセチル-ヒスチジン、α-フルオロメチル-ヒスチジン、α-メチル-ヒスチジン、3-ピリジルアラニン、2-ピリジルアラニンおよび4-ピリジルアラニンからなる群から選択される。
一実施形態において、GLP-1ペプチドはArg34GLP-1(7-37)または[Aib8,Arg34]GLP-1-(7-37)を含む。
一実施形態において、GLP-1アゴニストは、場合により親水性スペーサを介して共有結合されるアルブミン結合残基を含む。一実施形態において、前記アルブミン結合残基は、場合により親水性スペーサを介して、前記GLP-1ペプチドのC末端アミノ酸残基またはC末端アミノ酸残基ではないアミノ酸残基に共有結合される。一実施形態において、GLP-1ペプチドは、GLP-1(7-37)のアミノ酸配列に対して23、26、34、36または38位のアミノ酸残基を介して親水性スペーサに結合される。
ヒトグルカゴン様ペプチド-1はGLP-1(7-37)であり、配列HAEGTFTSDVSSYLEGQAAKEFI AWLVKGRG(配列番号1)を有する。GLP-1(7-37)はまた、「天然」GLP-1と呼ばれ得る。配列表において、配列番号1の第1のアミノ酸残基(ヒスチジン)はno.1と割り当てられる。しかしながら、以下においては、当該分野において確立された実務に従って、このヒスチジン残基はno.7と称され、その後のアミノ酸残基はそれに応じて番号付けされ、グリシンno.37で終了する。したがって、概して、アミノ酸残基の番号またはGLP-1(7-37)配列の位置番号に対する本明細書におけるいずれかの参照は、7位におけるHisで開始して、37位におけるGlyで終了する配列である。8位のアラニンがα-アミノイソ酪酸で置換されており(Aib)、34位のリジンがアルギニンで置換されており、37位のグリシンがリジンで置換されている、GLP-1(7-37)類似体を示す、適切な類似体の命名の非限定的な例は、[Aib8,Arg34,Lys37]GLP-1(7-37)である。
一実施形態において、GLP-1アゴニストは、GLP-1(7-37)の全長にわたってGLP-1(7-37)と少なくとも60%、65%、70%、80%または90%の配列同一性を示す。2つの類似体間の配列同一性を決定するための方法の一例として、2つのペプチド[Aib8]GLP-1(7-37)およびGLP-1(7-37)が並べられる。GLP-1(7-37)に対する[Aib8]GLP-1(7-37)の配列同一性は、並べられた同一の残基の数引く異なる残基の数をGLP-1(7-37)における残基の総数で割ることにより与えられる。したがって、前記例において配列同一性は(31-1)/31である。一実施形態において、配列同一性を決定する場合、GLP-1アゴニストの非ペプチド部分は含まれない。
一実施形態において、GLP-1アゴニストは誘導体である。一実施形態において、本明細書で使用される場合、GLP-1アゴニスト、ペプチドまたは類似体に関連して「誘導体」という用語は、1つまたは複数の置換基がアゴニスト、ペプチドまたは類似体に共有結合している、化学的に修飾されたGLP-1アゴニスト、ペプチドまたは類似体を意味する。置換基はまた、側鎖とも称され得る。典型的な修飾は、アミド、炭水化物、アルキル基、アシル基、エステルなどである。GLP-1(7-37)の誘導体の例はNε26-(γ-Glu(Nα-ヘキサデカノイル))-[Arg34,Lys25])GLP-1(7-37)である。
特定の実施形態において、側鎖はアルブミンとの非共有凝集を形成でき、それによって血流と共にGLP-1アゴニストの循環を促進し、また、GLP-1アゴニストおよびアルブミンの凝集は活性医薬成分を放出するようにゆっくり分解するだけであるという事実に起因してGLP-1アゴニストの作用の時間を延長する効果を有する。したがって、置換基または側鎖は、総じてアルブミン結合部分と称され得る。
特定の実施形態において、側鎖は少なくとも10個の炭素原子または少なくとも15、20、25、30、35もしくは少なくとも40個の炭素原子を有する。さらに特定の実施形態において、側鎖は、少なくとも5個のヘテロ原子、特にOおよびN、例えば少なくとも7、9、10、12、15、17もしくは少なくとも20個のヘテロ原子、例えば少なくとも1、2もしくは3個のN原子および/または少なくとも3、6、9、12もしくは15個のO原子をさらに含んでもよい。
別の特定の実施形態において、アルブミン結合部分は、特にアルブミン結合およびそれによる延長に関連する一部分を含み、その一部分はしたがって延長部分と称され得る。延長部分は、ペプチドへのその結合点に対するアルブミン結合部分に、またはその近く、その反対端にあってもよい。
なおさらなる特定の実施形態において、アルブミン結合部分は、延長部分とペプチドへの結合点との間の一部分を含み、その一部分は、リンカー、リンカー部分、スペーサなどと称され得る。リンカーは任意選択であってもよく、それ故、その場合、アルブミン結合部分は延長部分と同一であってもよい。
特定の実施形態において、アルブミン結合部分および/または延長部分は親油性であり、および/または生理的pH(7.4)で陰性に荷電している。
アルブミン結合部分、延長部分またはリンカーはアシル化によってGLP-1ペプチドのリジン残基に共有結合し得る。追加または代替のコンジュゲーション化学には、アルキル化、エステル形成もしくはアミド形成またはマレイミドもしくはハロアセトアミド(ブロモ-/フルオロ-/ヨード-など)カップリングによるなどのシステイン残基とのカップリングが含まれる。
一実施形態において、例えば延長部分およびリンカーを含むアルブミン結合部分の活性エステルは、アミド結合の形成下でリジン残基のアミノ基、例えばそのイプシロンアミノ基に共有結合される(このプロセスはアシル化と称されている)。
他に記載されない限り、参照がリジン残基のアシル化に対してなされる場合、それはそのエプシロン-アミノ基であると理解される。
本発明の目的に関して、「アルブミン結合部分」、「延長部分」および「リンカー」という用語は、これらの分子の未反応および反応形態を含んでもよい。1つまたは他の形態を意味するか否かに関わらず、その用語が使用される文脈から明らかである。
GLP-1アゴニストへの結合に関して、脂肪酸の酸基または脂肪二酸の酸基の1つは、例えばリンカーを介する、GLP-1ペプチドにおけるリジン残基のイプシロンアミノ基とのアミド結合を形成する。
一実施形態において、「脂肪酸」という用語は、4〜28個の炭素原子を有する脂肪族モノカルボン酸を指し、それは場合により非分枝であり、および/またはさらに番号付けされ、それは飽和であってもよく、または不飽和であってもよい。
一実施形態において、「脂肪二酸」という用語は、オメガ位置において追加のカルボン酸基を有するが、上記に規定されている脂肪酸を指す。したがって、脂肪二酸はジカルボン酸である。
本発明のGLP-1アゴニストの2つのリンカーの各々は以下の第1のリンカー要素を含んでもよい:
式中、kは1〜5の範囲の整数であり、nは1〜5の範囲の整数である。
特定の実施形態において、k=1およびn=1である場合、このリンカー要素はOEGまたは8-アミノ-3,6-ジオキサオクタン酸のジラジカルと呼ばれてもよく、および/またはそれは以下の式によって表されてもよい:
化学式5a:
*-NH-(CH2)2-O-(CH2)2-O-CH2-CO-*
別の特定の実施形態において、本発明のGLP-1アゴニストの各リンカーは、独立して、第2のリンカー要素、例えば化学式6および/または化学式7などのGluジラジカルをさらに含んでもよい:
式中、Gluジラジカルはp回含まれてもよく、pは1〜3の範囲の整数である。
化学式6はまた、それが、本明細書で別のリンカー要素またはリジンのイプシロン-アミノ基との結合のために使用されるアミノ酸グルタミン酸のガンマカルボキシ基であるという事実に起因して、ガンマ-Gluまたは手短にgGluと称され得る。上記で説明したように、他のリンカー要素は、例えば別のGlu残基またはOEG分子であってもよい。次にGluのアミノ基は、延長部分のカルボキシ基または例えば存在する場合、OEG分子のカルボキシ基または例えば存在する場合、別のGluのガンマ-カルボキシ基とアミド結合を形成する。
化学式7はまた、それが、本明細書で別のリンカー要素またはリジンのイプシロン-アミノ基との結合のために使用されるアミノ酸グルタミン酸のアルファカルボキシ基であるという事実に起因して、アルファ-Gluまたは手短にaGluまたは単にGluと称され得る。
化学式6および化学式7の上記の構造はGluのL形態およびD形態を含む。特定の実施形態において、化学式6および/または化学式7は、独立して、a)L形態またはb)D形態である。
なおさらなる特定の実施形態において、リンカーはa)5〜41個のC原子および/またはb)4〜28個のヘテロ原子を有する。
本発明のGLP-1アゴニストの血漿中の濃度は任意の好適な方法を使用して決定できる。例えば、LC-MS(液体クロマトグラフィー質量分析)またはRIA(ラジオイムノアッセイ)、ELISA(酵素結合免疫吸着測定法)およびLOCI(発光酸素チャネリングイムノアッセイ)などのイムノアッセイが使用されてもよい。好適なRIAおよびELISAアッセイのための一般的なプロトコルは、例えばWO09/030738のp.116-118に見出される。好ましいアッセイは、概して、Journal of Biomolecular Screening 2007、vol. 12、p.240-247においてPoulsenおよびJensenによりインスリンの測定のために記載されているLOCI(発光酸素チャネリングイムノアッセイ)であり、手短に述べると、血液試料を所望の間隔で回収でき、血漿を分離でき、すぐに凍結でき、それぞれのGLP-1アゴニストの血漿濃度について分析するまで-20℃に維持できる;ドナービーズをストレプトアビジンでコーティングし、一方、アクセプタービーズをペプチドの中間-/C-末端エピトープを認識するモノクローナル抗体とコンジュゲートする;N末端に特異的な別のモノクローナル抗体をビオチン化する;3つの反応物を検体と合わせ、2部位免疫複合体を形成させる;複合体の照射により、アクセプタービーズ内に導かれ、Envisionプレートリーダーにおいて測定され得る化学発光を誘発するドナービーズから一重項酸素原子を放出する;光の量は化合物の濃度に比例する。
一実施形態において、本明細書で使用される場合、「Aib」という用語は、α-アミノイソ酪酸を指す。
医薬組成物
投与される用量は、5mg〜100mgのGLP-1アゴニストまたは5〜50mgもしくは5〜20mgもしくは5〜10mgのGLP-1アゴニストを含有できる。
一実施形態において、組成物はBYDUREON(登録商標)(PLGA粒子中のエクセナチドの長時間作用型放出製剤)である。
本発明のGLP-1アゴニストまたはその薬学的に許容される塩、アミドもしくはエステルおよび薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物は当該分野において公知のように調製され得る。
一実施形態において、「賦形剤」という用語は広範に、活性治療成分以外の任意の成分を指す。賦形剤は、非活性物質、不活性物質であってもよく、および/または医薬として活性な物質でなくてもよい。種々の賦形剤を有する薬学的に活性な成分の製剤は当該分野において公知であり、例えばRemington:The Science and Practice of Pharmacy(例えば第19版(1995)およびいずれかの後の版)を参照のこと。賦形剤の非限定的な例は、溶媒、希釈剤、緩衝液、防腐剤、浸透圧調節剤(例えば等張剤)、キレート剤、安定剤(例えば酸化防止剤、凝集阻害剤、界面活性剤および/またはプロテアーゼ阻害剤)である。
製剤の例は、液体製剤、すなわち水を含む水性製剤を含む。液体製剤は溶液または懸濁液であってもよい。水性製剤は典型的に、少なくとも50質量%の水または少なくとも60質量%、70質量%、80質量%またはさらに少なくとも90質量%の水を含む。
あるいは、医薬組成物は、そのままで使用されてもよいか、または医師もしくは患者が使用前に溶媒および/もしくは希釈剤を加える、固体製剤、例えば凍結乾燥または噴霧乾燥組成物であってもよい。
水性製剤のpHは、pH3からpH10の間、例えば約7.0から約9.5または約3.0から約7.0のいずれであってもよい。
なおさらに、医薬組成物は、例えばWO2008/145728に記載されている製剤のいずれか1つまたは複数を使用してインスリン分泌促進化合物の経口製剤の分野において公知のように製剤化されてもよい。
組成物は、いくつかの投薬形態で、例えば溶液、懸濁液、エマルション、マイクロエマルション、多重エマルション、発泡剤、軟膏剤、ペースト、膏薬、軟膏、錠剤、コーティングされた錠剤、チューイングガム、リンス、硬質もしくは軟質ゼラチンカプセル剤などのカプセル剤、座剤、直腸カプセル剤、点滴剤、ゲル、噴霧、粉末、エアロゾル、吸入剤、点眼剤、眼軟膏、眼リンス、膣ペッサリー、膣リング、膣軟膏、注射液、インサイチュゲル化、硬化、沈殿およびインサイチュ結晶化などのインサイチュ変換溶液、輸液として、またはインプラントとして投与されてもよい。
組成物は、例えば、安定性、生物学的利用能および/または溶解性を改善するために薬物担体または薬物送達系中にさらに調合されてもよい。特定の実施形態において、組成物は共有結合、疎水性および/または静電相互作用によりこのような系に結合されてもよい。このような調合の目的は、例えば有害作用を減少させるため、時間治療を達成するためおよび/または患者のコンプライアンスを向上させるためであってもよい。
組成物は、制御、持続、延長、遅延および/または減速放出薬物送達系の製剤に使用されてもよい。
組成物は非経口投与によって投与されてもよい。非経口投与は、注射器、場合によりペン様注射器による、または注入ポンプによる皮下、筋肉内、腹腔内または静脈内注射によって実施されてもよい。
製造プロセス
一実施形態において、GLP-1ペプチドは、組換えDNA技術によってまたはペプチド合成およびペプチド化学の分野において公知のペプチド合成(例えばMerrifield型固相合成)によって製造されている適切なペプチド骨格の適切な誘導体化によって製造されてもよい。
一実施形態において、GLP-1(7-37)およびGLP-1類似体のようなペプチドの製造は当該分野において周知である。本発明のGLP-1ペプチドのGLP-1部分(またはその断片)は、例えば古典的ペプチド合成、例えばt-BocもしくはFmoc化学または他の十分に確立された技術を使用した固相ペプチド合成によって製造されてもよい。例えば、GreeneおよびWuts、「Protective Groups in Organic Synthesis」、John Wiley & Sons、1999、Florencio Zaragoza Dorwald、「Organic Synthesis on solid Phase」、Wiley-VCH Verlag GmbH、2000、ならびに「Fmoc Solid Phase Peptide Synthesis」、W.C. ChanおよびP.D. White編、Oxford University Press、2000を参照のこと。
一実施形態において、GLP-1アゴニストは、組換え法、すなわちGLP-1アゴニストをコードし、ペプチドの発現を可能にする条件下で好適な栄養培地中でペプチドを発現できるDNA配列を含有する宿主細胞を培養することによって製造されてもよい。これらのペプチドの発現に適した宿主細胞の非限定的な例は、大腸菌(Escherichia coli)、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)ならびに哺乳動物BHKもしくはCHO細胞系である。
一実施形態において、非天然アミノ酸および/または共有結合しているN末端モノ-もしくはジペプチド模倣物を含む本発明のGLP-1アゴニストは、例えば実験部分に記載されているように製造されてもよい。または例えば、Hodgsonら、「The synthesis of peptides and proteins containing non-natural amino acids」、Chemical Society Reviews、vol. 33、no. 7 (2004)、p.422-430;および「Semi-recombinant preparation of GLP-1 analogues」という発明の名称のWO2009/083549 A1を参照のこと。
実施形態
以下は本発明の非限定的な実施形態である:
1.HbA1cの減少のため、または2型糖尿病、高血糖、耐糖能異常もしくはインスリン非依存型糖尿病の予防もしくは治療のための方法であって、一週間につき少なくとも0.7mg量、一週間につき少なくとも0.7mgのセマグルチドと等価であるような量でそれを必要とする対象へのGLP-1アゴニストの投与を含む、方法。
2.肥満の治療もしくは予防のため、体重および/もしくは食物摂取の減少のため、または満腹の誘導のための方法であって、一週間につき少なくとも0.7mg量、一週間につき少なくとも0.7mgのセマグルチドと等価であるような量でそれを必要とする対象へのGLP-1アゴニストの投与を含む、方法。
3.糖尿病の進行を遅延または予防することを含む、上記の実施形態のいずれか一つに記載の方法。
4.前記GLP-1アゴニストが、少なくとも24時間、例えば少なくとも48時間、少なくとも60時間もしくは少なくとも72時間または例えば少なくとも84時間、少なくとも96時間もしくは少なくとも108時間または場合により少なくとも120時間、少なくとも132時間もしくは少なくとも144時間の半減期を有し、前記半減期は場合によりアッセイ(II)によって決定される、上記の実施形態のいずれか一つに記載の方法。
5.前記GLP-1アゴニストが、一週間に2回もしくはそれ未満の頻度、一週間に1回もしくはそれ未満の頻度、例えば一週間に1回未満の頻度または二週間に1回もしくはそれ未満の頻度、または例えば三週間に1回もしくはそれ未満の頻度または一ヶ月に1回もしくはそれ未満の頻度で投与される、上記の実施形態のいずれか一つに記載の方法。
6.前記GLP-1アゴニストが、一週間につき、少なくとも0.8mg、少なくとも1.0mgまたは少なくとも1.2mg、例えば少なくとも1.4mgまたは少なくとも1.6mgの量で投与される、上記の実施形態のいずれか一つに記載の方法。
7.前記GLP-1アゴニストが、一週間につき、少なくとも0.8mg、少なくとも1.0mgもしくは少なくとも1.2mg、少なくとも1.4mgまたは少なくとも1.6mgのセマグルチドと等価の量で投与される、上記の実施形態のいずれか一つに記載の方法。
8.前記GLP-1アゴニストが、一日につき、1.8mgのリラグルチドまたはそれ未満、例えば0.8mgのリラグルチドまたはそれ未満の投与と比較して改善されたa)HbA1cの減少またはb)体重の減少を提供する量で投与される、上記の実施形態のいずれか一つに記載の方法。
9.前記GLP-1アゴニストが、セマグルチド、エクセナチド、アルビグルチドおよびデュラグルチドからなる群から選択される、上記の実施形態のいずれか一つに記載の方法。
10.前記GLP-1アゴニストが、非経口投与、例えば皮下注射によって投与される、上記の実施形態のいずれか一つに記載の方法。
11.前記GLP-1アゴニストが、別の治療剤と同時にまたは逐次的に投与される、上記の実施形態のいずれか一つに記載の方法。
12.GLP-1アゴニストが、GLP-1ペプチドである、上記の実施形態のいずれか一つに記載の方法。
13.GLP-1ペプチドが、式(I)のアミノ酸配列:
Xaa7-Xaa8-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Xaa16-Ser-Xaa18-Xaa19Xaa20GluXaa22-Xaa23-Ala-Xaa25-Xaa26-Xaa27-Phe-Ile-Xaa30-Trp-Leu-Xaa33-Xaa34-Xaa35-Xaa36-Xaa37-Xaa38-Xaa39-Xaa40-Xaa41-Xaa42-Xaa43-Xaa44-Xaa45-Xaa46
式(I)
(式中、
Xaa7は、L-ヒスチジン、D-ヒスチジン、デスアミノ-ヒスチジン、2-アミノ-ヒスチジン、β-ヒドロキシ-ヒスチジン、ホモヒスチジン、Nα-アセチル-ヒスチジン、α-フルオロメチル-ヒスチジン、α-メチル-ヒスチジン、3-ピリジルアラニン、2-ピリジルアラニンまたは4-ピリジルアラニンであり、
Xaa8は、Ala、Gly、Val、Leu、Ile、Lys、Aib、(1-アミノシクロプロピル)カルボン酸、(1-アミノシクロブチル)カルボン酸、(1-アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1-アミノシクロヘキシル)カルボン酸、(1-アミノシクロヘプチル)カルボン酸または(1-アミノシクロオクチル)カルボン酸であり、
Xaa16は、ValまたはLeuであり、
Xaa18は、Ser、LysまたはArgであり、
Xaa19は、TyrまたはGlnであり、
Xaa20は、LeuまたはMetであり、
Xaa22は、Gly、GluまたはAibであり、
Xaa23は、Gln、Glu、LysまたはArgであり、
Xaa25は、AlaまたはValであり、
Xaa26は、Lys、GluまたはArgであり、
Xaa27は、GluまたはLeuであり、
Xaa30は、Ala、GluまたはArgであり、
Xaa33は、ValまたはLysであり、
Xaa34は、Lys、Glu、AsnまたはArgであり、
Xaa35は、GlyまたはAibであり、
Xaa36は、Arg、GlyまたはLysであり、
Xaa37は、Gly、Ala、Glu、Pro、Lys、アミドまたは不存在であり、
Xaa38は、Lys、Ser、アミドまたは不存在であり、
Xaa39は、Ser、Lys、アミドまたは不存在であり、
Xaa40は、Gly、アミドまたは不存在であり、
Xaa41は、Ala、アミドまたは不存在であり、
Xaa42は、Pro、アミドまたは不存在であり、
Xaa43は、Pro、アミドまたは不存在であり、
Xaa44は、Pro、アミドまたは不存在であり、
Xaa45は、Ser、アミドまたは不存在であり、
Xaa46は、アミドまたは不存在であり、
但し、Xaa38、Xaa39、Xaa40、Xaa41、Xaa42、Xaa43、Xaa44、Xaa45またはXaa46が不存在である場合、下流の各アミノ酸残基も不存在である)
を含む、上記の実施形態のいずれか一つに記載の方法。
14.前記ポリペプチドが、式(II)のアミノ酸配列
Xaa7-Xaa8-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Xaa18-Tyr-Leu-Glu-Xaa22-Xaa23-Ala-Ala-Xaa26-Glu-Phe-Ile-Xaa30-Trp-Leu-Val-Xaa34-Xaa35-Xaa36-Xaa37Xaa38
式(II)
(式中、
Xaa7は、L-ヒスチジン、D-ヒスチジン、デスアミノ-ヒスチジン、2-アミノ-ヒスチジン、-ヒドロキシ-ヒスチジン、ホモヒスチジン、Nα-アセチル-ヒスチジン、α-フルオロメチル-ヒスチジン、α-メチル-ヒスチジン、3-ピリジルアラニン、2-ピリジルアラニンまたは4-ピリジルアラニンであり、
Xaa8は、Ala、Gly、Val、Leu、lle、Lys、Aib、(1-アミノシクロプロピル)カルボン酸、(1-アミノシクロブチル)カルボン酸、(1-アミノシクロペンチル)カルボン酸、(1-アミノシクロヘキシル)カルボン酸、(1-アミノシクロヘプチル)カルボン酸または(1-アミノシクロオクチル)カルボン酸であり、
Xaa18は、Ser、LysまたはArgであり、
Xaa22は、Gly、GluまたはAibであり、
Xaa23は、Gln、Glu、LysまたはArgであり、
Xaa26は、Lys、GluまたはArgであり、Xaa30は、Ala、GluまたはArgであり、
Xaa34は、Lys、GluまたはArgであり、
Xaa35は、GlyまたはAibであり、
Xaa36は、ArgまたはLysであり、
Xaa37は、Gly、Ala、GluまたはLysであり、
Xaa38は、Lys、アミドまたは不存在である)
を含むGLP-1ペプチドである、上記の実施形態のいずれか一つに記載の方法。
15.前記GLP-1ペプチドが、GLP-1(7-35)、GLP-1(7-36)、GLP-1(7-36)-アミド、GLP-1(7-37)、GLP-1(7-38)、GLP-1(7-39)、GLP-1(7-40)、GLP-1(7-41)またはこれらの類似体もしくは誘導体から選択される、上記の実施形態のいずれか一つに記載の方法。
16.前記GLP-1ペプチドが、GLP-1(7-37)と比較して置換、挿入または欠失している15個以下、例えば10個以下または6個以下のアミノ酸残基を含む、上記の実施形態のいずれか一つに記載の方法。
17.前記GLP-1ペプチドが、GLP-1(7-37)と比較して置換、挿入または欠失している5個以下のアミノ酸残基を含む、上記の実施形態のいずれか一つに記載の方法。
18.前記GLP-1ペプチドが、遺伝子コードによってコードされていない4個以下のアミノ酸残基を含む、上記の実施形態のいずれか一つに記載の方法。
19.前記GLP-1ペプチドが、DPPIVに対して保護されたGLP-1ペプチドである、上記の実施形態のいずれか一つに記載の方法。
20.GLP-1ペプチドが、DPPIVに対して安定化される、上記の実施形態のいずれか一つに記載の方法。
21.前記GLP-1ペプチドが、8位においてAib残基を含む、上記の実施形態のいずれか一つに記載の方法。
22.前記GLP-1ペプチドの7位におけるアミノ酸残基が、D-ヒスチジン、デスアミノ-ヒスチジン、2-アミノ-ヒスチジン、β-ヒドロキシ-ヒスチジン、ホモヒスチジン、Nα-アセチル-ヒスチジン、α-フルオロメチル-ヒスチジン、α-メチル-ヒスチジン、3-ピリジルアラニン、2-ピリジルアラニンおよび4-ピリジルアラニンからなる群から選択される、上記の実施形態のいずれか一つに記載の方法。
23.前記GLP-1ペプチドが、GLP-1(7-37)のアミノ酸配列に対して23、26、34、36または38位におけるアミノ酸残基を介して前記親水性スペーサに結合される、実施形態7〜16のいずれか一つに記載の方法。
24.GLP-1ペプチドが、エキセンジン-4、エキセンジン-4-類似体またはエキセンジン-4の誘導体である、上記の実施形態のいずれか一つに記載の方法。
25.GLP-1ペプチドが、以下の式のアミノ酸配列:
H-His-Gly-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Leu-Ser-Lys-Gln-Met-Glu-Glu-Glu-Ala-Val-Arg-Leu-Phe-Ile-Glu-Trp-Leu-Lys-Asn-Gly-Gly-Pro-Ser-Ser-Gly-Ala-Pro-Pro-Pro-Ser-NH2
を含む、上記の実施形態のいずれか一つに記載の方法。
26.前記親水性スペーサを介して1つのアルブミン結合残基が、前記GLP-1ペプチドのC末端アミノ酸残基に結合する、上記の実施形態のいずれか一つに記載の方法。
27.第2のアルブミン結合残基が、C末端アミノ酸残基ではないアミノ酸残基に結合される、上記の実施形態のいずれか一つに記載の方法。
28.GLP-1ペプチドが、セマグルチド、アルビグルチド、デュラグリチドからなる群から選択される、上記の実施形態のいずれか一つに記載の方法。
29.GLP-1ペプチドが、以下の構造:
His-Aib-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Aib-Arg
を有する、上記の実施形態のいずれか一つに記載の方法。
30.GLP-1ペプチドが、以下の構造:
ヒトアルブミンに遺伝的に融合される(His-Gly-Glu-Gly-Thr-Phe-Thr-Ser-Asp-Val-Ser-Ser-Tyr-Leu-Glu-Gly-Gln-Ala-Ala-Lys-Glu-Phe-Ile-Ala-Trp-Leu-Val-Lys-Gly-Arg)2-
を有する、上記の実施形態のいずれか一つに記載の方法。
31.GLP-1ペプチドが、デュラグリチドである、上記の実施形態のいずれか一つに記載の方法。
32.GLP-1アゴニストが、場合によりアッセイ(I)によって決定される、3000pM以下、例えば500pM以下または100pM以下のEC50を有する、上記の実施形態のいずれか一つに記載の方法。
33.一週間につき少なくとも0.7mgの量、一週間につき少なくとも0.7mgのセマグルチドと等価であるような量でGLP-1アゴニストを投与することを含む、HbA1cの減少に使用するためまたは2型糖尿病、高血糖、耐糖能異常もしくはインスリン非依存型糖尿病の予防もしくは治療に使用するためのGLP-1アゴニスト。
34.一週間につき少なくとも0.7mgの量、一週間につき少なくとも0.7mgのセマグルチドと等価であるような量でGLP-1アゴニストを投与することを含む、肥満の予防もしくは治療、体重および/もしくは食物摂取の減少または満腹の誘導に使用するためのGLP-1アゴニスト。
35.GLP-1アゴニストおよび/または投与が、実施形態1〜32または40のいずれかに規定の通りである、実施形態33または34に記載の使用のためのGLP-1アゴニスト。
36.HbA1cの減少または2型糖尿病、高血糖、耐糖能異常もしくはインスリン非依存型糖尿病の予防もしくは治療に使用するためのGLP-1アゴニストおよび1つもしくは複数の薬学的に許容される賦形剤を含む組成物であって、前記GLP-1アゴニストが一週間につき少なくとも0.7mgの量、一週間につき少なくとも0.7mgのセマグルチドと等価であるような量で投与される、組成物。
37. 肥満の予防もしくは治療、体重および/もしくは食物摂取の減少または満腹の誘導に使用するためのGLP-1アゴニストおよび1つもしくは複数の薬学的に許容される賦形剤を含む組成物であって、前記GLP-1アゴニストが一週間につき少なくとも0.7mgの量、一週間につき少なくとも0.7mgのセマグルチドと等価であるような量で投与される、組成物。
38.前記GLP-1アゴニストおよび/または投与が、実施形態1〜32または40のいずれか一つに規定の通りである、上記の実施形態のいずれか一つに記載の使用のための組成物。
39.前記組成物が、Bydureon(登録商標)組成物を含む、上記の実施形態のいずれか一つに記載の使用のための組成物。
40.方法が、上記の実施形態のいずれか一つに規定の1つまたは複数の疾患または状態の予防、治療、減少または誘導を含む、上記の実施形態のいずれか一つに記載の方法。
省略形
以下の省略形はアルファベッド順で以下に使用する:
ADA:米国糖尿病学会
(実施例1) Glp-1ペプチドセマグルチドはHbA1cおよび体重の減少を与える
セマグルチドは160時間の半減期を有する特有のアシル化GLP-1ペプチドである。この目的は、2型糖尿病を有する対象において一週間に1回の用量のセマグルチド(5つの用量レベル)のHbA1c用量反応を調べることであった。セマグルチド対プラセボおよび非盲検の一日1回のリラグルチドの安全性、耐容性および薬力学も調べた。
材料および方法
リラグルチドはWO98/08871の実施例37に記載されているように調製できる。セマグルチドはWO2006/097537の実施例4に記載されているように調製できる。投与されるGLP-1アゴニストの組成物は、例えば賦形剤プロピレングリコールおよびフェノールをさらに含む、7.0〜9.0の範囲のpH、例えばpH7.4またはpH8.15を有する、リン酸二水素ナトリウム緩衝液などのリン酸緩衝液と共に等張水溶液として製剤化できる。投与されるGLP-1アゴニストの組成物はWO2003/002136またはWO2005/049061に記載され得る。プラセボ組成物はGLP-1アゴニストの組成物と同一であってもよいが、GLP-1アゴニストを含有しない。
12週の無作為化された二重盲検プラセボ対照試験において、2型糖尿病を有する411人のヒト対象(n=43〜50/群)を曝露した。参加者(男性/女性65/35%;ベースラインHbA1c(平均±SD)8.1±0.8%;ベースライン体重87.5±13.8kg;糖尿病の期間2.6±3.1年;メトホルミンのみ/食事および運動だけ80/20%)に、5つのセマグルチド用量(0.1〜1.6mg)のうちの1つの皮下注射を一週間に1回、非盲検のリラグルチド(1.2mg、1.8mg)を一日に1回またはプラセボを一週間に1回与えた。セマグルチド用量の2つを一週間に0.4mgの増分に用量設定した(T)。主要エンドポイントはベースラインからのHbA1cの変化であった。二次有効性エンドポイントはADA HbA1c標的に到達する対象の割合(<7%)および体重の変化を含んだ。標的に対する変化および百分率をそれぞれ、ANOVAおよびロジスティック回帰により分析した。セマグルチドとリラグルチドとの比較は多重度について補正しなかった。対象のベースライン特性を表1に示す。
結果
完全解析設定において、セマグルチド(≧0.2mg)はベースラインからHbA1cを用量依存的に減少させ(図1)、HbA1c<7%に達成する可能性を増加させた(≧0.2mgの用量についてp<0.05対プラセボ)。HbA1cの変化に関する結果を図1に示す。図1におけるHbA1cの変化は12週におけるベースラインからである。図2は異なる治療を用いた経時的なHbA1cの変化を示す。≧0.8mgのセマグルチドによる治療は、1.8mgのリラグルチドより数値的に多くの患者を標的にした(0.8mg T 69%、0.8mg 73%、1.6mg T 81%対リラグルチド1.8mg 57%)。この結果(例えば図1を参照のこと)は、セマグルチド0.8mg、0.8mg Tまたは1.6mg Tによる治療が、リラグルチド1.2mgまたは1.8mgによる治療と比較してHbA1cの減少を改善し、さらにセマグルチド1.6mg Tによる治療が、(調整していない平均に基づいて)HbA1cの減少に関してリラグルチド1.2mgまたは1.8mgによる治療より統計的に優れていたことを示す。図3は異なる治療による血糖コントールについてのAACEまたはADA基準に到達する対象の百分率および人数を示す。この結果(図3を参照のこと)は、セマグルチド0.8mg、0.8mg Tまたは1.6mg Tによる治療がリラグルチド1.2mgまたは1.8mgによる治療と比較して血糖コントロールについてのAACEまたはADA基準に到達する対象の百分率および人数を改善したことを示す。
体重は最大で4.8kg対プラセボ1.2kgまでベースラインから用量依存的に減少した(≧0.8mgの用量についてp<0.01)。図4および5はそれぞれ、異なる治療による、12週における平均体重変化対時間およびベースラインからの体重変化を示す。この結果(例えば図5を参照のこと)は、セマグルチド0.8mg、0.8mg Tまたは1.6mg Tによる治療がリラグルチド1.2mgまたは1.8mgによる治療と比較して体重の減少を増加させたことを示す。さらに、この結果(例えば図5を参照のこと)は、セマグルチド0.8mg Tまたは1.6mg Tによる治療が、体重の減少に関してリラグルチド1.8mgによる治療より統計的に優れていたこと、およびセマグルチド0.8mg、0.8mg Tまたは1.6mg Tによる治療が、(調整していない平均に基づいて)体重の減少に関してリラグルチド1.2mgより統計的に優れていたことを示す。
膵炎または血中カルシトニンの治療に関連した変化の報告はなかった。吐き気および嘔吐を有する対象の割合は用量と共に増加したが、概して、軽度または中等度であり、用量設定により改善した。胃腸の有害事象に起因する離脱は、セマグルチドについて4.7%〜27.7%およびリラグルチドについて2.2%〜10%であった。少しの対象が、大したことのない低血糖(セマグルチドn=5、リラグルチドn=3)を報告し、重大な低血糖はなかった。注射部位反応が7人の対象により報告された:セマグルチドn=2;リラグルチドn=5。1人の対象(セマグルチド1.6mg T)は低い力価の非中和抗セマグルチド抗体(天然GLP-1に対する交差反応はなし)を産生した。
結論
12週にわたって、セマグルチドはHbA1cおよび体重を用量依存的に減少させた。血糖コントロールおよび体重に対するセマグルチド0.4mgの効果はリラグルチド1.2mgの効果に匹敵したのに対して、≧0.8mgのセマグルチドは多くの対象を標的にしたように見え、リラグルチド1.8mgより良い体重損失を与えた。セマグルチド安全性に関する懸念は確認されなかった。用量増加はこの試験の主要な焦点ではなく、将来の臨床試験において最適化されるであろう。
薬理学的方法
アッセイ(I):インビトロ効力
この実施例の目的はインビトロでGLP-1アゴニストの活性または効力を試験することである。GLP-1アゴニストの効力は以下に記載されているように、すなわちヒトGLP-1受容体を発現する膜を含有する培地中の環状AMP(cAMP)の生成の刺激として決定できる。
原理
ヒトGLP-1受容体を発現する、安定なトランスフェクト細胞系、BHK467-12A(tk-ts13)由来の精製した原形質膜を、問題のあるGLP-1アゴニストにより刺激し、cAMP産生の効力を、Perkin Elmer Life Sciences製のAlphaScreenTM cAMPアッセイキットを使用して測定する。AlphaScreenアッセイの基本原理は内因性cAMPと外因的に加えられたビオチン-cAMPとの間の競合である。アクセプタービーズにコンジュゲートした特異的抗体を使用することによってcAMPの捕捉を達成する。
膜の細胞培養および精製
安定なトランスフェクト細胞系および高発現クローンをスクリーニングのために選択する。DMEM、5%FCS、1%Pen/Strep(ペニシリン/ストレプトマイシン)および0.5mg/mlの選択マーカーG418中で5%CO2にて細胞を増殖させる。約80%コンフルエンスにて細胞をPBSで2回洗浄し、Versene(エチレンジアミン四酢酸の四ナトリウム塩の水溶液)を用いて収集し、1000rpmにて5分遠心分離し、上清を除去した。追加の工程は全て氷上で行う。細胞ペレットを、10mlの緩衝液1(20mM Na-HEPES、10mM EDTA、pH=7.4)中でUltrathuraxによって20〜30秒間ホモジナイズし、20,000rpmにて15分遠心分離し、ペレットを10mlの緩衝液2(20mM Na-HEPES、0.1mM EDTA、pH7.4)中で再懸濁する。懸濁液を20〜30秒間ホモジナイズし、20,000rpmにて15分遠心分離する。緩衝液2中での懸濁、均質化および遠心分離をもう一回繰り返し、膜を緩衝液2中で再懸濁する。タンパク質濃度を決定し、膜を使用するまで-80℃に保存する。
アッセイを1/2面積の96ウェルプレート、平底(例えばCostarカタログ番号:3693)において実施する。ウェル当たりの最終体積は50μlである。
溶液および試薬
例示的な溶液および試薬を以下に与える。
Perkin Elmer Life Sciences(カタログ番号:6760625M)製のAlphaScreen cAMPアッセイキット;抗cAMPアクセプタービーズ(10U/μl)、ストレプトアビジンドナービーズ(10U/μl)およびビオチン化-cAMP(133U/μl)を含有する。
AlphaScreen緩衝液、pH=7.4:50mM TRIS-HCl(Sigma、カタログ番号:T3253);5mM HEPES(Sigma、カタログ番号:H3375);10mM MgCl2、6H2O(Merck、カタログ番号:5833);150mM NaCl(Sigma、カタログ番号:S9625);0.01% Tweem(Merck、カタログ番号:822184)。使用前に以下をAlphaScreen緩衝液に加えた(示した最終濃度):BSA(Sigma、カタログ番号A7906):0.1%;IBMX(Sigma、カタログ番号I5879):0.5mM;ATP(Sigma、カタログ番号A7699):1mM;GTP(Sigma、カタログ番号G8877):1μM。
cAMP標準(アッセイにおける希釈係数=5):cAMP溶液:5μLの5mM cAMP-ストック+495μLのAlphaScreen緩衝液。
AlphaScreen緩衝液中の好適な希釈系列をcAMP標準および試験されるGLP-1アゴニスト、例えば以下の8つの濃度のGLP-1アゴニスト:10-7、10-8、10-9、10-10、10-11、10-12、10-13および10-14Mならびに例えば10-6から3×10-11のcAMPの系列から調製する。
膜/アクセプタービーズ
hGLP-1/BHK 467-12A膜;0.6mg/mlに対応する6μg/ウェルを使用する(ウェルごとに使用する膜の量は変化させてもよい)
「膜なし」:AlphaScreen緩衝液中のアクセプタービーズ(15μg/ml最終)
「6μg/ウェルの膜」:AlphaScreen緩衝液中の膜+アクセプタービーズ(15μg/ml最終)
10μlの「膜なし」をcAMP標準(ウェルごとに2連)ならびに陽性および陰性対照に加える
10μlの「6μg/ウェルの膜」をGLP-1およびGLP-1アゴニスト(ウェルごとに2連/3連)に加える
陽性対照:10μlの「膜なし」+10μlのAlphaScreen緩衝液
陰性対照:10μlの「膜なし」+10μlのcAMPストック溶液(50μM)
ビーズは直接的な光に敏感であるので、あらゆる操作は暗所(可能な限り暗い)または緑色の光においてなされる。全ての希釈は氷上で行う。
手順
1.AlphaScreen緩衝液を作製する。
2.AlphaScreen緩衝液中にGLP-1アゴニスト/cAMP標準を溶解し、希釈する。
3.ドナービーズ溶液を作製し、室温にて30分インキュベートする。
4.cAMP/GLP-1アゴニストをプレートに加える:10μl/ウェル。
5.膜/アクセプタービーズ溶液を調製し、これをプレートに加える:10μl/ウェル。
6.ドナービーズを加える:30μ/ウェル。
7.プレートをアルミニウム箔中に包み、シェーカー上で室温にて3時間(非常にゆっくり)インキュベートする。
8.AlphaScreen上で計数する-各プレートを計数前に3分間AlphaScreen中でプレインキュベートする。
EC50[pM]値はGraph-Pad Prismソフトウェア(バージョン5)を使用して算出できる。所望の場合、GLP-1に関して倍の変化はEC50(GLP-1)/EC50(類似体)-3693.2として算出できる。
アッセイ(II):ミニブタにおける半減期
この研究の目的は、ミニブタへのi.v.投与後にインビボでGLP-1アゴニストの延長、すなわちそれらの作用時間の長期化を決定することである。これは、問題のあるGLP-1アゴニストの終末相半減期が決定される薬物動態学的(PK)研究において行われる。終末相半減期とは一般に、最初の分布相の後に測定される、特定の血漿濃度が半減するのにかかる期間を意味する。
オスのGottingenミニブタは約7〜14ヶ月齢のEllegaard Gottingenミニブタ(Dalmose、Denmark)から得て、秤量し、約16〜35kgのものをこの研究に使用する。ミニブタを個々に収容し、SDSミニブタ食事(Special Diets Services、Essex、UK)を用いて一日に1回または2回、制限して供給する。少なくとも2週間の順化後、2つの恒久的な中心静脈カテーテルを各動物の大静脈尾側または頭蓋内に移植する。動物を手術後一週間回復させ、次いで投薬の間、適切なウォッシュアウト期間を得ながら反復薬物動態学的研究のために使用する。
投薬前に約18時間および投薬後に少なくとも4時間、動物を絶食させるが、全期間の間、水は自由に取らせる。
GLP-1アゴニストを、通常20〜60nmol/mlの濃度まで、50mMのリン酸ナトリウム、145mMの塩化ナトリウム、0.05%のtween 80、pH7.4に溶解する。化合物の静脈注射(通常1〜2nmol/kgに対応する体積、例えば0.033ml/kg)を1つのカテーテルを介して与え、投与後、最大13日までの間の規定の時点にて血液を採取する(好ましくは他のカテーテルを介して)。血液試料(例えば0.8ml)をEDTA緩衝液(8mM)中に収集し、次いで4℃および1942Gにて10分間、遠心分離する。血漿をドライアイス上のMicronicチューブ内にピペットで取り、ELISAもしくは同様の抗体ベースのアッセイまたはLC-MSを使用してそれぞれのGLP-1化合物の血漿濃度について分析するまで-20℃に維持する。個々の血漿濃度-時間プロファイルをWinNonlin v.5.0(Pharsight Inc.、Mountain View、CA、USA)において非コンパートメントモデルによって分析し、得られた終末相半減期(調和平均)を決定した。
アッセイ(III):血糖および体重に対する効果
この研究の目的は糖尿病の状況において血糖(BG)および体重(BW)に対するGLP-1アゴニストの効果を検証することである。GLP-1アゴニストは、以下に記載しているように肥満、糖尿病のマウスモデル(db/dbマウス)の用量反応研究において試験できる。
誕生から食事NIH31(Taconic Farms, Inc.、USから市販されているNIH 31M Rodent Diet(www.taconic.comを参照のこと))を供給していた50匹のdb/dbマウス(Taconic、Denmark)を7〜9週齢にて研究のために登録する。マウスに標準的な食事(例えばAltromin 1324、Brogaarden、Gentofte、Denmark)および水道水を自由に取らせ、24℃に維持する。1〜2週の順化後、基礎血糖を2連続日に2回(すなわち9amにて)評価する。最低の血糖値を有する8匹のマウスは実験から除外できる。平均血糖値に基づいて、残りの42匹のマウスをさらなる実験のために選択でき、血糖値を一致させて7つの群(n=6)に割り当てることができる。マウスは5日の期間、4回まで実験に使用できる。最後の実験の後、マウスを安楽死させる。
7つの群に以下のような処置を与えることができる:
1:ビヒクル、皮下
2:GLP-1アゴニスト、0.3nmol/kg、皮下
3:GLP-1アゴニスト、1.0nmol/kg、皮下
4:GLP-1アゴニスト、3.0nmol/kg、皮下
5:GLP-1アゴニスト、10nmol/kg、皮下
6:GLP-1アゴニスト、30nmol/kg、皮下
7:GLP-1アゴニスト、100nmol/kg、皮下
ビヒクル:50mMのリン酸ナトリウム、145nMの塩化ナトリウム、0.05%のtween 80、pH7.4。
GLP-1アゴニストを、例えば0.05、0.17、0.5、1.7、5.0および17.0nmol/mlの濃度でビヒクルに溶解する。動物に6ml/kg(すなわち300μl/50gマウス)の用量体積を皮下投与する。
投薬の日に、マウスの体重を計った後に血糖を時間-1/2h(8.30am)にて評価する。GLP-1アゴニストをほぼ9am(時間0)に投与する。投薬の日に、例えば時間1、2、4および8h(10am、11am、1pmおよび5pm)にて血糖を評価する。
次の日に、血糖を例えば投与後、時間24、48、72および96hにて(すなわち2、3、4、5日の9amにて)評価する。各日に、血糖採取後、マウスの体重を計る。
デジタル体重計でマウスの体重を個々に計る。
血糖を測定するための試料は意識のあるマウスの尾端毛細血管から得られる。血液10μlをヘパリン化毛細管内に収集し、500μlのグルコース緩衝液(EKF系溶液、Eppendorf、Germany)に移す。グルコースオキシダーゼ法(グルコースアナライザBiosen 5040、EKF Diagnostic、GmbH、Barleben、Germany)を使用してグルコース濃度を測定する。試料は分析するまで最大1時間室温にて維持する。分析を延期しなければならない場合、試料は最大24時間4℃にて維持する。
ED50は、nmol/kgにおいて半分最大効果を生じさせる用量である。この値は、以下に説明しているように、体重を低下させるGLP-1アゴニストの能力および血糖を低下させる能力に基づいて算出する。
体重についてのED50は、GLP-1アゴニストの皮下投与後、デルタBW24時間に対する半分最大効果を生じさせる用量として算出する。例えば、24時間後の体重の最大減少が4.0gである場合、ED50体重は、24時間後、2.0gの体重の減少を生じさせるその用量(nmol/kg)となる。この用量(ED50体重)は用量反応曲線から読み取ることができる。
血糖についてのED50は、GLP-1アゴニストの皮下投与の8時間後、AUCデルタBGに対して半分最大効果を生じさせる用量として算出する。
ED50値は、適切なS字状の用量反応関係が明確な定義の最大反応で存在する場合のみ算出できる。したがって、この事例でない場合、S字状の用量反応関係が得られるまで、問題のあるGLP-1アゴニストは異なる範囲の用量において再試験される。
アッセイ(IV):食物摂取に対する効果
この実験の目的はブタにおいて食物摂取に対するGLP-1アゴニストの効果を調べることである。これは以下に記載されているように薬力学(PD)研究において行われ、この研究において食物摂取は、ビヒクル処置した対照群と比較してGLP-1アゴニストの単回用量の投与の1、2、3および4日後に測定される。
約3ヶ月齢で約30〜35kgの体重のメスのLandrace Yorkshire Duroc(LYD)ブタを使用する(n=3〜4/群)。動物施設に対する順化の間、動物を1〜2週間1つの群で収容する。実験期間の間、動物を個々の食物摂取を測定するために月曜日の午前から金曜日の午後まで個々の囲いに入れる。順化および実験期間の両方の間、動物にブタ飼料(Svinefoder、Antonio)を全ての時間自由に与える。15分毎に飼料の質量を記録することによって食物摂取をオンラインでモニターする。使用したシステムはMpigwin(Ellegaard Systems、Faaborg、Denmark)である。
GLP-1アゴニストを、例えば0.3、1、3、10または30nmol/kgの用量に対応する12、40、120、400または1200nmol/mlの濃度にてリン酸緩衝液(50mMのリン酸塩、0.05%のtween80、pH8)に溶解する。リン酸緩衝液はビヒクルとして与えた。1日目の午前に動物に単回皮下用量のGLP-1アゴニストまたはビヒクル(用量体積0.025ml/kg)を投薬し、投薬後4日間、食物摂取を測定する。投薬4日後の各研究の最後の日に、GLP-1アゴニストの血漿曝露を測定するための血液試料を麻酔した動物における心臓から採取する。その後、ペントバルビタールの心臓内への過剰投与により動物を安楽死させる。ELISAまたは同様の抗体ベースのアッセイを使用してGLP-1アゴニストの血漿含有量を分析する。
食物摂取は平均±SEMとして4日目の24h食物摂取を算出する。一元または二元ANOVA反復測定、続いてBonferroni事後調査を使用して4日目のビヒクル対GLP-1アゴニスト群における24時間摂取の統計比較を行う。
アッセイ(V):腸内酵素による分解に対する安定性
この実施例の目的は腸内酵素による分解に対する安定性を試験することである。GLP-1(7-37)は比較化合物としてアッセイに使用できる。腸内の最も強いタンパク質分解活性は膵臓起源のものであり、セリンエンドペプチダーゼトリプシン、キモトリプシンおよびエラスターゼならびに数種類のカルボキシペプチダーゼを含む。ラット由来の小腸抽出物を用いたアッセイを開発し、以下に記載されているように使用した。
ラット小腸由来の抽出物
小腸をラットから準備し、8mlの150mM NaCl、20mM Hepes pH7.4でフラッシュする。75006445ロータを備えたHeraeus Multifuge 3 S-R遠心分離器において溶液を4,600rpmにて15分間遠心分離する。上清を除去し、0.22μmのMillipore Millex GV PVDF膜により濾過する。数匹の動物の濾過物をプールして個体差を平均する。
得られた抽出物のタンパク質含有量を、Bradfordアッセイ(例えばAnalytical Biochemistry(1976)、vol.72、p.248-254およびAnalytical Biochemistry(1996)、vol.236 p.302-308を参照のこと)によって決定する。
分解アッセイ
試験する2.5nmolのGLP-1アゴニストを1時間にわたって37℃にて250μlの体積で腸抽出物とインキュベートする。pH7.4にて20mMのHepesの存在下で腸試料をアッセイする。腸抽出物の濃度をパイロット実験において滴定し、その結果、GLP-1(7-37)の半減期(t1/2)は10〜20分の範囲内にある。小腸抽出物は1.4μg/mlの濃度で使用する。腸抽出物を除いた全ての成分を混合し、37℃にて10分間予熱する。腸抽出物の添加直後、50μlの試料を採取し、同じ体積の1%トリフルオロ酢酸(TFA)と混合する。それに応じて15、30および60分後にさらに試料を採取する。
試料分析
UPLC分析:BEH C18 1.7μm 2.1×50mmカラムを備えたWaters Acquityシステムならびに0.6ml/分の流速にて5分にわたるアセトニトリル中の0.1%TFAおよび0.07%TFAの30〜65%勾配を使用したUPLCによって10μlの試料を分析する。ベースラインを差し引いた後、214nmの波長にて記録したHPLCクロマトグラフにおけるインタクトな化合物のピーク積分を決定する。
MALDI-TOF分析:1μlの各試料を、Bruker/Eppendorf PAC HCCA 384 MALDI標的に移す。500から5000Daの拡張した検出範囲を用いた規定の方法「PAC_測定」および規定の較正法「PAC_較正」を使用したBruker Autoflexマトリクス支援レーザ脱離イオン化飛行時間型(MALDI-TOF)質量分析を用いて分析を実施する。
データ分析:HPLCクロマトグラフのピーク積分を時間に対してプロットする。それぞれの化合物の半減期を、SigmaPlot 9.0ソフトウェアおよび2-パラメータ指数関数的減衰についての方程式を使用してデータをフィッティングすることによって算出する。試験した各GLP-1アゴニストに関して、相対半減期(相対T1/2)は、同じように決定したGLP-1(7-37)の半減期(T1/2)で除算した、問題のある化合物の半減期(T1/2)として算出する。
本発明の特定の特徴が本明細書において例示され、記載されているが、ここで当業者は、多くの修飾、置換、変更および等価を想起するであろう。したがって、添付の特許請求の範囲は、本発明の真の精神の範囲内である全てのこのような修飾および変更を含めることを意図していると理解される。

Claims (12)

  1. 肥満の予防または治療のための組成物であって、活性成分としてGLP-1アゴニストのみを含み、
    前記GLP-1アゴニストが、セマグルチドであり、
    前記GLP-1アゴニストの量が、一週間につき0.7mg以上で10.0mg以下の量となるように非経口で投与される、組成物。
  2. 一週間に2回またはそれ未満の頻度で投与される、請求項1に記載の組成物。
  3. 一週間に1回またはそれ未満の頻度で投与される、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記GLP-1アゴニストが、少なくとも72時間の半減期を有し、必要とする対象に投与され、一週間に1回またはそれ未満の頻度で投与される、請求項3に記載の組成物。
  5. 前記GLP-1アゴニストの量が、一週間につき、少なくとも0.8mg、少なくとも1.0mgまたは少なくとも1.2mg、例えば少なくとも1.4mgまたは少なくとも1.6mgとなるように投与される、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 前記GLP-1アゴニストの量が、一週間につき、少なくとも0.8mg、少なくとも0.9mgまたは少なくとも1.0mgとなるように投与される、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 前記GLP-1アゴニストの量が、一週間につき、少なくとも1.1mg、少なくとも1.2mgまたは少なくとも1.3mgとなるように投与される、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 前記GLP-1アゴニストの量が、一週間につき、少なくとも1.4mg、少なくとも1.5mgまたは少なくとも1.6mgとなるように投与される、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 前記GLP-1アゴニストの量が、一週間につき0.7mg以上で1.6mg以下となるように投与される、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 皮下(s.c)注射によって投与される、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. さらに医薬として活性ではない薬学的に許容される賦形剤を1つまたは複数含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物。
  12. pH7.0からpH9.5の範囲のpHを有する溶液の形態である、請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物。
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