以下、発明を実施するための形態(以下、これを実施の形態と呼ぶ)について、図面を用いて詳細に説明する。
[1.第1の実施の形態]
[1−1.カラープリンタの構成]
第1の実施の形態について説明する。図1に、カラープリンタ1の内部構成の概要を示す。
この図1に示すように、カラープリンタ1は、略箱型の本体部2を有している。尚、以下の説明では、本体部2の正面から見て左側を本体部2の左側、本体部2の正面から見て右側を本体部2の右側とする。
また、本体部2の左側から右側への方向を右方向、本体部2の右側から左側への方向を左方向、本体部2の下側から上側への方向を上方向、本体部2の上側から下側への方向を下方向、本体部2の背面側から正面側への方向を前方向、本体部2の正面側から背面側への方向を後ろ方向とする。
本体部2の内部には、その上部に、4個の画像形成ユニット3A〜3Dが、前後方向に4個並べて設けられている。また、4個の画像形成ユニット3A〜3Dには、トナーカートリッジ4A〜4Dと、露光装置5A〜5Dとが装着されている。
4個の画像形成ユニット3A〜3Dは、それぞれ、カラープリンタ1で扱う4色(ブラック、シアン、イエロー、マゼンタ)の各色の現像剤としてのトナーに対応していて、対応する色のトナー画像を形成する。
尚、4個の画像形成ユニット3A〜3Dは、同一構成であり、それぞれのトナーカートリッジ4A〜4Dに収納されるトナーの色のみが異なるものである。
また、画像形成ユニット3A〜3Dは、感光体ドラム6A〜6Dと現像ローラ7A〜7Dとを有し、カラープリンタ1の本体部2から着脱可能となっている。
さらに、画像形成ユニット3A〜3Dに装着されるトナーカートリッジ4A〜4Dは、画像形成ユニット3A〜3Dから着脱可能であり、ユーザにより交換可能となっている。
また、本体部2には、上端の天板部分に、開閉可能な本体カバー8が設けられている。カラープリンタ1では、この本体カバー8を開けることにより、本体部2から画像形成ユニット3A〜3Dを取り出すことができるようになっている。
さらに、本体部2には、4個の画像形成ユニット3A〜3Dの下側に、前後方向に延びる転写ベルトユニット9が設けられ、この転写ベルトユニット9の後方には、定着装置10が設けられている。
さらに、本体部2には、転写ベルトユニット9の下側に、用紙を収容する給紙カセット11と、給紙カセット11に収容されている用紙を1枚ずつ分離して給紙する給紙部12が設けられている。
カラープリンタ1は、このような構成でなり、給紙カセット11に収容されている用紙を給紙部12によって1枚ずつ分離して給紙する。
カラープリンタ1は、給紙した用紙を、転写ベルトユニット9の前端へと搬送する。さらに、カラープリンタ1は、転写ベルトユニット9の前端へと搬送した用紙を、転写ベルトユニット9によって転写ベルトユニット9と4個の画像形成ユニット3A〜3Dとの間を通すようにして、転写ベルトユニット9の前端から後端へと搬送する。
このとき、カラープリンタ1は、画像形成ユニット3A〜3Dによって感光体ドラム6A〜6Dの表面に形成された各色のトナー画像を、転写ベルトユニット9によって用紙に転写することにより、用紙にカラーのトナー画像を形成する。
カラープリンタ1は、トナー画像が形成された用紙を、転写ベルトユニット9の後方に位置する定着装置10へと搬送し、定着装置10によってトナー画像を用紙に定着させることにより、用紙にカラー画像を形成する。
そして、カラープリンタ1は、カラー画像が形成された用紙を、本体部2の外に排出する。
このようにして、カラープリンタ1は、カラー画像を印刷するようになっている。
[1−2.画像形成ユニットの構成]
次に、画像形成ユニット3A〜3Dの構成について説明する。尚、カラープリンタ1には、上述したように、ブラック、シアン、イエロー、マゼンタのそれぞれに対応する4個の画像形成ユニット3A〜3Dが設けられているが、これらは全て同一構成のため、ここでは、一例として、ブラックに対応する画像形成ユニット3Aについてのみ説明することとする。
図2乃至図4に、画像形成ユニット3Aの外観構成及び内部構成を示す。尚、図2及び図3は、トナーカートリッジ4A及び露光装置5Aが取り外された状態の画像形成ユニット3Aの外観構成であり、図4は、トナーカートリッジ4A及び露光装置5Aを装着した状態の画像形成ユニット3Aの内部構成である。
図2乃至図4に示すように、画像形成ユニット3Aは、像担持体としての感光体ドラム6Aを有する像担持体ユニットとしてのドラムユニット20と、現像剤担持体としての現像ローラ7Aを有する現像剤担持体ユニットとしての現像ユニット21の2つのユニットで構成されている。
ドラムユニット20は、図4に示すように、静電潜像を形成する感光体ドラム6Aにくわえて、感光体ドラム6Aを帯電させる帯電装置22と、感光体ドラム6Aの表面に残留するトナーを除去するクリーニング部23を有している。
一方、現像ユニット21は、ドラムユニット20と一体になるように、ドラムユニット20のフレームに支持されている。
また、現像ユニット21は、ドラムユニット20の感光体ドラム6Aに圧接する現像ローラ7Aにくわえて、現像ローラ7Aに圧接し、現像ローラ7Aの表面にトナーの薄層を形成する現像ブレード24と、現像ローラ7Aにトナーを供給する2個の供給ローラ25A、25Bと、トナーカートリッジ4Aから供給されたトナーを収容するトナー収容室26とを有している。
尚、現像ローラ7Aは、感光体ドラム6Aの前方斜め上に配置される。また、現像ユニット21は、感光体ドラム6Aに現像ローラ7Aが圧接するように、ドラムユニット20に対して水平方向に付勢されている。
画像形成ユニット3Aは、このような構成でなり、本体部2から伝達される駆動力によって、感光体ドラム6Aを所定方向に回転させると共に、感光体ドラム6Aに圧接している現像ローラ7Aを感光体ドラム6Aとは逆方向に回転させる。
次に、画像形成ユニット3Aは、回転させている感光体ドラム6Aの表面を帯電装置22によって帯電させる。ここで、露光装置5Aが、画像形成ユニット3Aで形成する画像に応じて、感光体ドラム6Aの表面を露光することにより、感光体ドラム6Aの表面に静電潜像が形成される。
次に、画像形成ユニット3Aは、現像ローラ7Aの表面にトナーを帯電させて担持させる。このとき、現像ローラ7Aが感光体ドラム6Aに圧接していることにより、現像ローラ7Aに担持されているトナーは、感光体ドラム6Aの表面に形成された静電潜像に押し付けられる。
すると、感光体ドラム6Aの表面に形成された静電潜像に現像ローラ7Aに担持されているトナーが付着して静電潜像が現像されることにより、感光体ドラム6Aの表面にトナー画像が形成される。
このようにして、画像形成ユニット3Aは、トナー画像を形成する。
次に、ドラムユニット20と現像ユニット21の構成について、さらに詳しく説明する。
まず、現像ユニット21の構成から説明する。尚、ここでは、現像ユニット21が本体部2に装着されたときに、本体部2の正面から見て左側を現像ユニット21の左側、正面から見て右側を現像ユニット21の右側とする。
図5に示すように、現像ユニット21は、左右方向に長い中央フレーム(以下、これを現像中央フレームと呼ぶ)30と、この現像中央フレーム30の左右両端部に設けられた側面フレーム(以下、これを現像側面フレームと呼ぶ)31L、31Rとを有している。
現像中央フレーム30は、その下部が、左右方向に平行な回転軸を有する1個の現像ローラ7Aと2個の供給ローラ25A、25B(図4参照)を覆うカバーとなっている。また、この現像中央フレーム30に、現像ブレード24が固定されている。
また、現像中央フレーム30は、その上部が、内部の空間にトナーを収容するトナー収容室26(図4参照)となっている。
左右の現像側面フレーム31L、31Rは、それぞれ現像ローラ7Aと供給ローラ25A、25Bのそれぞれを回転可能に支持する。
さらに、図6に示すように、左側の現像側面フレーム31Lは、その内部に、現像ローラ7A、供給ローラ25A及び25Bを回転させるための駆動ギヤ列32が設けられている。
駆動ギヤ列32は、現像ローラ7Aの回転軸であるシャフト7Asの一端に固定された現像ローラギヤ33と、2個の供給ローラ25A、25Bのそれぞれの回転軸であるシャフト25As、25Bsの一端に固定された2個の供給ローラギヤ34A、34Bと、これら現像ローラギヤ33及び2個の供給ローラギヤ34A、34Bに噛み合う駆動受領ギヤ35とで構成されている。
駆動受領ギヤ35は、現像ローラ7A、供給ローラ25A、25Bのそれぞれのシャフト7AS、25As、25Bsと平行な回転軸(図示せず)に回転可能に支持されている。つまり、現像ローラ7A、供給ローラ25A、25B、駆動受領ギヤ35の回転軸は、互いに平行となっている。
以下、これらの回転軸に平行な方向(すなわち左右方向)を、回転軸方向と呼ぶ。また、回転軸方向のうち、回転軸の中央から端部へと向かう方向を回転軸外側方向、回転軸の端部から中央へと向かう方向を回転軸内側方向と呼ぶ。
また、この駆動受領ギヤ35には、回転軸方向の外側に、図7に示す、本体部2から現像ユニット21へ駆動力を伝達するための現像駆動入力部100と結合する結合部36が形成されている。
この結合部36は、左側の現像側面フレーム31Lから回転軸外側方向に突出していて、その端部に、現像駆動入力部100に嵌合する所定形状の凹部37が形成されている。
本体部2には、画像形成ユニット3Aの左側の現像側面フレーム31Lと対向する位置に、画像形成ユニット3Aを駆動する本体側駆動ユニット101が設けられていて、この本体側駆動ユニット101に、現像駆動入力部100が設けられている。
尚、ここでは、画像形成ユニット3Aを駆動する本体側駆動ユニット101についてのみ説明するが、本体部2には、画像形成ユニット3B、3C、3Dのそれぞれを駆動するための本体側駆動ユニット(図示せず)も設けられている。
本体側駆動ユニット101には、現像駆動入力部100にくわえて、本体部2からドラムユニット20へ駆動力を伝達するドラム駆動入力カップリング102と、本体部2から現像ユニット21へ高圧を印加するための装置側接触部としての高圧接点103A、103B、103Cが設けられている。
ドラム駆動入力カップリング102と、高圧接点103A、103B、103Cについては後述する。
現像駆動入力部100は、その内部に、一般的なオルダムカップリング機構が設けられている。これにより、現像駆動入力部100は、結合部36との間にわずかな中心ズレが生じていても調芯作用を働かせずに駆動力を伝達できるようになっている。
さらに、図5に示すように、左右の現像側面フレーム31L、31Rには、それぞれ回転軸方向の外側に現像端部フレーム38L、38Rが係止されている。
左側の現像端部フレーム38Lには、図8(A)にも示すように、左側の現像側面フレーム31Lから突出する結合部36を貫通させるための結合部用孔39が形成されている。尚、図8(A)及び(B)は、現像端部フレーム38Lのみを示すものであり、結合部36などについては省略している。
そして、図5に示すように、結合部36は、この結合部用孔39を通り、左側の現像端部フレーム38Lから回転軸外側方向に突出している。
また、左側の現像端部フレーム38Lは、回転軸方向の外側に、結合部用孔39を間に挟んで前後に一対の位置規制手段としての支持ポスト40AL、40BLが設けられている。
支持ポスト40AL、40BLは、それぞれ回転軸方向に平行な円柱状でなり、左側の現像端部フレーム38Lから回転軸外側方向に突出するようにして左側の現像端部フレーム38Lと一体に形成されている。
また、図8(A)に示すように、支持ポスト40AL、40BLは、駆動受領ギヤ35の回転軸(図示せず)の中心を通る水平線L1上で、且つ現像ユニット21の重心P1をまたぐ位置に設けられている。
尚、支持ポスト40AL、40BLのそれぞれの水平方向の位置は、駆動受領ギヤ35の回転軸の中心から等距離でなくてもよい。
一方で、支持ポスト40AL、40BLのそれぞれを、駆動受領ギヤ35の回転軸の中心から等距離に配置する場合は、支持ポスト40AL、40BLを結ぶ直線が駆動受領ギヤ35の回転軸の中心を通る水平線L1に対して角度を持つように、支持ポスト40AL、40BLの位置を、駆動受領ギヤ35の回転軸の中心を通る水平線L1上からずらしてもよい。
さらに、図5及び図8(A)に示すように、左側の現像端部フレーム38Lには、前側の支持ポスト40ALの下方に、現像ユニット21を水平方向に付勢するための付勢部材(後述する)を引っ掛けるための金属製の付勢部材固定ポスト41Lが設けられている。
付勢部材固定ポスト41Lは、左側の現像端部フレーム38Lから回転軸外側方向に突出するようにして左側の現像端部フレーム38Lに設けられている。
尚、本実施の形態では、支持ポスト40AL、40BLを、左側の現像端部フレーム38Lと一体に形成したが、支持ポスト40AL、40BLを、左側の現像端部フレーム38Lとは別部品として、左側の現像端部フレーム38Lに固定するようにしてもよい。
また、支持ポスト40AL、40BLを、左側の現像端部フレーム38Lにではなく、左側の現像側面フレーム31Lに形成するようにしてもよい。この場合、支持ポスト40AL、40BLが、左側の現像端部フレーム38Lを貫通して回転軸外側方向に突出するようになっていればよい。
さらに、図5、図8(A)及び(B)に示すように、左側の現像端部フレーム38Lは、付勢部材固定ポスト41Lの下方の下端部が、回転軸外側方向に突出している。この突出している部分を、フレーム突出部42と呼ぶ。
一方、右側の現像端部フレーム38Rには、図9に示すように、左側の現像端部フレーム38Lの支持ポスト40AL、40BLのそれぞれと対向する位置に、同形状の支持ポスト40AR、40BRが右側の現像端部フレーム38Rと一体に形成されている。
さらに、右側の現像端部フレーム38Rには、左側の現像端部フレーム38Lの付勢部材固定ポスト41Lと対向する位置に、同形状の付勢部材固定ポスト41Rが右側の現像端部フレーム38Rと一体に形成されている。
また、左側の現像端部フレーム38Lは、図10に示すように、本体側駆動ユニット101に設けられた高圧接点103A、103B、103C(図6参照)と接触する3本のユニット側接触部としてのコンタクト50A、50B、50Cを保持するコンタクト保持部にもなっている。
図11に示すように、3本のコンタクト50A、50B、50Cは、それぞれ略帯状の金属板を所定形状に折り曲げた部材であり、それぞれ上下方向に延びる基部51A、51B、51Cと、この基部51A、51B、51Cの下端からそれぞれ回転軸外側方向に延びるアーム部52A、52B、52Cとを有している。
また、コンタクト50Aの基部51Aには、板バネ形状でなる2個の端子部53A、53Bが設けられていて、2個の端子部53A、53Bが、現像ユニット21内の2個の供給ローラ25A、25Bのそれぞれのシャフト25As、25Bsに圧接するようになっている。
また、コンタクト50Bの基部51Bには、板バネ形状でなる1個の端子部54が設けられていて、端子部54が、現像ローラ7Aのシャフト7Asに圧接するようになっている。
さらに、コンタクト50Cの基部51Cには、板バネ形状でなる1個の端子部55が設けられていて、端子部55が、現像ブレード24に圧接するようになっている。
このように、コンタクト50A、50B、50Cは、それぞれ供給ローラ25A及び25B、現像ローラ7A、現像ブレード24と接続されている。
一方、アーム部52A、52B、52Cは、それぞれの先端部52Af、52Bf、52Cfが回転軸方向と直交する鉛直上方に折り曲げられていて、さらに先端部52Af、52Bf、52Cfのそれぞれの先端が、回転軸内側方向に折り曲げられている。
尚、以下、アーム部52A、52B、52Cのそれぞれの先端部52Af、52Bf、52Cfを、アーム先端部52Af、52Bf、52Cfと呼ぶ。また、アーム先端部52Af、52Bf、52Cfのそれぞれと基部51A、51B、51Cとの間の部分を、それぞれアーム中央部52Ac、52Bc、52Ccと呼ぶ。
コンタクト50A、50B、50Cは、それぞれアーム先端部52Af、52Bf、52Cfが、高圧接点103A、103B、103Cと接触するようになっている。
一方、図10に示すように、コンタクト保持部としての左側の現像端部フレーム38Lには、回転軸方向の内側に、コンタクト50A、50B、50Cの基部51A、51B、51Cが嵌め込まれる基部用溝60が形成されている。
さらに、現像端部フレーム38Lには、フレーム突出部42の底面から端面にかけて、基部用溝60と繋がっていて、アーム部52A、52B、52Cのそれぞれが嵌め込まれる3本のアーム部用溝61A、61B、61Cが一定の間隔を隔てて形成されている。
アーム部用溝61Aは、アーム中央部52Acが嵌め込まれる部分であるアーム中央部用溝61Acと、アーム先端部52Afが嵌め込まれる部分であるアーム先端部用溝61Afとでなる。
同様に、アーム部用溝61B、61Cも、アーム中央部用溝61Bc、61Ccと、アーム先端部用溝61Bf、61Cfとでなる。
アーム中央部用溝61Ac、61Bc、61Ccは、それぞれフレーム突出部42の底面に形成されていて、基部用溝60の下端から回転軸外側方向に延びている。
アーム先端部用溝61Af、61Bf、61Cfは、フレーム突出部42の端面に形成されていて、アーム中央部用溝61Ac、61Bc、61Ccの先端から、鉛直上方に延びている。
コンタクト50A、50B、50Cは、それぞれ、基部51A、51B、51Cが、基部用溝60に嵌めこまれ、アーム部52A、52B、52Cが、アーム部用溝61A、61B、61Cに嵌めこまれた状態で、現像端部フレーム38Lに保持される。
尚、基部51Aには、基部用溝60内に設けられた突起部62A、62Bと嵌合する突起部用孔63A、63Bが設けられていて、この突起部用孔63A、63Bに、突起部62A、62Bが嵌合することにより、現像端部フレーム38Lに固定されている。
また、基部51Bには、基部用溝60内に設けられた突起部64と嵌合する突起部用孔65が設けられていて、この突起部用孔65に、突起部64が嵌合することにより、現像端部フレーム38Lに固定されている。
さらに、基部51Cには、基部用溝60内に設けられた突起部66と嵌合する突起部用孔67が設けられていて、この突起部用孔67に、突起部66が嵌合することにより、現像端部フレーム38Lに固定されている。
また、アーム部用溝61A、61B、61Cは、それぞれアーム部52A、52B、52Cよりも幅が広く形成されている。
ここで、アーム部52A、52B、52Cと、アーム部用溝61A、61B、61Cとについて、さらに詳しく説明する。
尚、アーム部52A、52B、52Cについては大きさと形状が同一であり、またアーム部用溝61A、61B、61Cについても大きさと形状が同一であるため、ここでは、アーム部52Aとアーム部用溝61Aとについてのみ説明することとする。
図12(A)に示すように、アーム部52Aは、アーム中央部52Acの基部51Aに近い根元近傍部分70と、アーム中央部52Acのアーム先端部52Afに近い先端近傍部分71とが、これら以外の部分よりも幅が広く形成されている。
アーム部52Aは、根元近傍部分70と先端近傍部分71の幅がほぼ等しく、これら以外の部分の幅もほぼ均一となっている。
一方、アーム部用溝61Aは、基部用溝60に近い側の一端部分72の幅が、アーム部52Aの根元近傍部分70の幅とほぼ等しいのに対して、他の部分はアーム部52Aの先端近傍部分71よりも幅が広く形成されている。
また、アーム部用溝61Aは、アーム部52Aの先端近傍部分71よりも幅が広い部分のうち、先端近傍部分71と対向する部分よりも先の部分が、さらに幅が広く形成されている。
この結果、アーム部52の根元近傍部分70の幅方向の両側面と、アーム部用溝61Aの幅方向の両壁面との間には隙間がほぼ無いのに対して、アーム部52の根元近傍部分70より先の部分の幅方向の両側面と、アーム部用溝61Aの幅方向の両壁面との間には隙間が空くことになる。
ここで、アーム部52の先端近傍部分71の両側面と、アーム部用溝61Aの両壁面との間に設けられる幅方向の隙間73A、73Bを、ガタ73A、73Bと呼ぶ。
このようなガタ73A、73Bが設けられていることにより、アーム部52Aは、根元近傍部分70は固定された状態で、先端近傍部分71がガタ73A、73Bの分だけ、アーム部用溝61内を、図中矢印A及びBで示す幅方向にスライド可能となっている。
尚、アーム部52Aに外から力がくわえられていなければ、アーム部52Aは、アーム部用溝61Aの中央に位置することになる。このとき、ガタ73A、73Bは、ほぼ同じ隙間量となる。
また、アーム部52Aは、現像ユニット21の回転軸外側方向に延びているため、その幅方向は、回転軸方向と直交する水平方向である。
つまり、コンタクト50Aは、アーム部52Aが、アーム部用溝61A内をガタ73A、73Bの分だけ回転軸方向と直交する水平方向にスライド可能な状態で、現像端部フレーム38Lに保持されている。コンタクト50B、50Cについても同様である。
現像ユニット21は、このような構成となっている。
ここで、高圧接点103A、103B、103について説明する。尚、高圧接点103A、103B、103については大きさと形状が同一であるため、ここでは、コンタクト50Aに接触する高圧接点103Aについてのみ説明することとする。
図12(B)及び図13に示すように、高圧接点103Aは、現像ユニット21の回転軸方向に延びる圧縮スプリング110と、その先端に位置し、コンタクト50Aのアーム先端部52Afと接触する端子部111とでなる。端子部111は、図13に示すように、例えば、圧縮スプリング110の先端を、鉛直方向と平行にU字型に折り曲げたものである。
高圧接点103Aは、画像形成ユニット3Aが本体部2に装着されると、先端の端子部111が、コンタクト50Aのアーム先端部52Afに対して垂直に接触する。
このとき、高圧接点103Aは、圧縮スプリング110の弾性力によって、先端の端子部111が、アーム先端部52Afを回転軸内側方向に押圧する。このため、高圧接点103Aの端子部111と、アーム先端部52Afは、弾性接触する。
高圧接点103Aは、このようにして、コンタクト50Aと接触するようになっている。同様にして、高圧接点103B、103Cも、コンタクト50B、50Cと接触する。
この結果、本体部2と現像ユニット21とが電気的に接続されたことになり、本体部2側の3個の高圧接点103A、103B、103Cから、3本のコンタクト50A、50B、50Cを介して、現像ユニット21の2本の供給ローラ25A、25Bと、現像ローラ7Aと、現像ブレード24のそれぞれに高圧が印加される。
次に、ドラムユニット20の構成について説明する。尚、ドラムユニット20についても、本体部2に装着された状態で、本体部2の正面から見て左側をドラムユニット20の左側、正面から見て右側をドラムユニット20の右側とする。
図14に示すように、ドラムユニット20は、左右方向に長いフレーム(以下、ドラムフレームと呼ぶ)80を有していて、このドラムフレーム80によって、左右方向に平行な回転軸(図示せず)を有する感光体ドラム6A(図4参照)と、帯電装置22(図4参照)とクリーニング部23(図4参照)を覆うようになっている。
ドラムフレーム80は、左右両端部が、感光体ドラム6Aの回転軸方向に直交して前方に延びる側壁部81L、81Rとなっている。ここで、側壁部81L、81Rのそれぞれの前側の部分を前部81Lf、81Rf、後側の部分を後部81Lb、81Rbと呼ぶ。
左右の側壁部81L、81Rは、それぞれの後部81Lb、81Rbが、感光体ドラム6Aの回転軸の両端部の外側に位置していて、感光体ドラム6Aを回転可能に支持する。
また、左側の側壁部81Lの後部81Lbには、感光体ドラム6Aの左端部に設けられたフランジ(図示せず)を貫通させるための孔(図示せず)が形成されている。感光体ドラム6Aのフランジは、この孔を通り、その端部が、左側の側壁部81Lから回転軸外側方向に突出している。
さらに、左側の側壁部81Lから突出しているフランジの端部には、本体側駆動ユニット101に設けられたドラム駆動入力カップリング102(図7参照)と結合するドラム結合部82が形成されている。
尚、本体側駆動ユニット101に設けられた現像駆動入力部100とドラム駆動入力カップリング102は、図示しないリンク機構によって、本体カバー8(図1参照)の開閉動作と連動するようになっている。
すなわち、現像駆動入力部100は、本体カバー8を開けた状態では、現像ローラ7Aの回転軸外側方向に、現像ユニット21の結合部36とは結合しない位置まで移動していて、本体カバー8を閉めると、現像ローラ7Aの回転軸内側方向に移動して、結合部36と結合するようになっている。
一方、ドラム駆動入力カップリング102も、本体カバー8を開けた状態では、感光体ドラム6Aの回転軸外側方向に、ドラムユニット20のドラム結合部82とは結合しない位置まで移動していて、本体カバー8を閉めると、感光体ドラム6Aの回転軸内側方向に移動して、ドラム結合部82と結合するようになっている。
また、ドラムフレーム80の左側の側壁部81Lの前部81Lfには、左右の側壁部81L、81Rの間に取り付けられる現像ユニット21の左側の現像端部フレーム38Lから突出する駆動受領ギヤ35の結合部36(図5参照)を貫通させるためのギヤ用孔83が形成されている。
このギヤ用孔83は、結合部36の外形よりも十分大きな径でなり、結合部36の外周との間に隙間が空くようになっている。
尚、このギヤ用孔83の鉛直方向の位置は、ドラム結合部82よりも上方となっている。つまり、ギヤ用孔83は、ドラム結合部82の前方斜め上に位置する。
さらに、図15に示すように、ドラムフレーム80の左側の側壁部81Lの前部81Lfには、ギヤ用孔83の前後両脇に、現像ユニット21の左側の現像端部フレーム38Lに設けられた前後一対の支持ポスト40AL、40BLのそれぞれと嵌合する一対の位置規制手段としての位置規制孔84AL、84BLが形成されている。
尚、図15は、ドラムフレーム80の左側の側壁部81Lの主要部の位置と大きさを分かり易くするために、主要部以外の部分を省略してデフォルメした図である。
位置規制孔84AL、84BLは、それぞれ角が丸みを帯びた略四角形状となっていて、それぞれの上面と下面が水平方向に平行となっている。
さらに、位置規制孔84AL、84BLは、それぞれ上面と下面の間隔が、支持ポスト40AL、40BLのそれぞれの外径よりも微少量大きくなっている。具体的には、この微少量が、0.01[mm]〜0.05[mm]程度であることが望ましい。
さらに、位置規制孔84AL、84BLは、それぞれの横幅が、支持ポスト40AL、40BLの外径よりも大きくなっている。
さらに、左側の側壁部81Lには、前部81Lfから後部81Lbにかけて水平方向に延びる付勢部材用孔85Lが形成されている。
この付勢部材用孔85Lの後部側の端部(後端部)には、付勢部材用孔85L内に取り付けられる付勢部材86Lの一端(後端)を固定するための付勢部材固定ポスト87Lが設けられている。
また、図15には示していないが、この付勢部材用孔85Lの前部側には、現像ユニット21の左側の現像端部フレーム38Lに設けられた付勢部材固定ポスト41Lが挿入され、この付勢部材固定ポスト41Lに、付勢部材86Lの他端(前端)が固定されるようになっている。
一方、図16に示すように、右側の側壁部81Rには、左側の側壁部81Lの位置規制孔84AL、84BLのそれぞれと対向する位置に、大きさ及び形状が同じ位置規制孔84AR、84BRが形成されている。
尚、図16は、ドラムフレーム80の右側の側壁部81Rの主要部の位置と大きさを分かり易くするために、主要部以外の部分を省略してデフォルメした図である。
また、右側の側壁部81Rには、左側の側壁部81Lの付勢部材用孔85Lと対向する位置に、大きさ及び形状が同じ付勢部材用孔85Rが形成されている。
この付勢部材用孔85Rの後端部には、左側の側壁部81Lの付勢部材用孔85Lに設けられた付勢部材固定ポスト87Lと大きさ及び形状が同じで、付勢部材用孔85R内に取り付けられる付勢部材86Rの一端(後端)を固定するための付勢部材固定ポスト87Rが設けられている。
また、図16には示していないが、付勢部材用孔85Rの前部側に、現像ユニット21の右側の現像端部フレーム38Rに設けられた付勢部材固定ポスト41Rが挿入され、この付勢部材固定ポスト41Rに、付勢部材86Rの他端(前端)が固定されるようになっている。
ドラムユニット20は、このような構成となっている。
このドラムユニット20と現像ユニット21を結合すると、図17に示すように、現像ユニット21の左端に設けられた駆動受領ギヤ35の結合部36が、ドラムユニット20の左側の側壁部81Lに設けられたギヤ用孔83を通り、左側の側壁部81Lを貫通する。これにより、結合部36は、画像形成ユニット3Aの左側面に露出する。
また、現像ユニット21の左端に設けられた、支持ポスト40AL、40BLが、それぞれ、ドラムユニット20の左側の側壁部81Lに形成された、位置規制孔84AL、84BLに嵌合する。
また、図17には示していないが、現像ユニット21の右端に設けられた、支持ポスト40AR、40BRが、それぞれ、ドラムユニット20の右側の側壁部81Rに形成された、位置規制孔84AR、84BRに嵌合する。
このとき、現像ユニット21は、支持ポスト40AL、40BL、40AR、40BRのそれぞれが、位置規制孔84AL、84BL、84AR、84BRのそれぞれの上面又は下面に接触して、これらの表面をすべることにより、ドラムユニット20に対して水平方向に移動可能に支持される。
また、ドラムユニット20の左右の側壁部81L、81Rに形成された付勢部材用孔85L、85Rのそれぞれに、付勢部材86L、86Rが取り付けられる。
ここで、付勢部材86L、86Rは、それぞれの後端部が、付勢部材用孔85L、85Rの後端部に設けられたドラムユニット20側の付勢部材固定ポスト87L、87Rに固定される。一方、付勢部材86L、86Rのそれぞれの前端部は、付勢部材用孔85L、85Rの前部側に挿入された現像ユニット21側の付勢部材固定ポスト41L、41Rに固定される。
この付勢部材86L、86Rによって、現像ユニット21は、ドラムユニット20に対して、水平方向に平行な図中矢印Cで示す付勢方向に付勢される。
これにより、現像ユニット21が付勢方向に移動して、ドラムユニット20の感光体ドラム6Aに現像ローラ7Aが圧接する。
尚、現像ローラ7Aは、回転軸の中心の位置が、感光体ドラム6Aの回転軸の中心の位置よりも鉛直上方に位置する。よって、感光体ドラム6Aに現像ローラ7Aが圧接するときの接触方向は、付勢方向に対して所定の角度を有する矢印Dで示す方向となっている。
また、ドラムユニット20の左側の側壁部81Lは、現像ユニット21の左側面から突出するフレーム突出部42の端面と対向する部分を切り欠いた形状となっている。
これにより、現像ユニット21のフレーム突出部42は、画像形成ユニット3Aの左側面に露出する。
つまり、画像形成ユニット3Aの左側面には、駆動受領ギヤ35の結合部36と、ドラム結合部82と、フレーム突出部42の端面が露出する。
そして、画像形成ユニット3Aの左側面と対向する位置に設けられた本体側駆動ユニット101の現像駆動入力部100及びドラム駆動入力カップリング102が、それぞれ画像形成ユニット3Aの左側面に露出する駆動受領ギヤ35及びドラム結合部82と結合する。
これにより、本体部2側から画像形成ユニット3Aに対して、ドラムユニット20及び現像ユニット21を動作させるための駆動力が入力可能な状態となる。
また、本体側駆動ユニット101の高圧接点103A、103B、103Cが、それぞれ画像形成ユニット3Aの左側面に露出するフレーム突出部の端面に設けられたコンタクト50A、50B、50Cと接触する。
これにより、本体部2側から画像形成ユニット3Aに対して、現像ユニット21を動作させるための高圧が印加可能な状態となる。
このような構成の画像形成ユニット3Aでは、使用されている間に、感光体ドラム6Aに接触している現像ローラ7Aの外周が磨耗する。また、現像ユニット21は、図17に示したように、感光体ドラム6Aに現像ローラ7Aを圧接するために、水平方向に平行な図中矢印Cで示す付勢方向に付勢されている。
ゆえに、現像ユニット21は、現像ローラ7Aの外周が磨耗するにつれて、付勢方向に移動する。このとき、現像ユニット21側の支持ポスト40AL、40BL、40AR、40BRのそれぞれが、ドラムユニット20側の位置規制孔84AL、84BL、84AR、84BRのそれぞれの中を水平方向に平行な付勢方向に移動することになる。
したがって、位置規制孔84AL、84BL、84AR、84BRのそれぞれの横幅については、現像ローラ7Aの磨耗にともなう支持ポスト40AL、40BL、40AR、40BRの水平方向の移動量(これを以下、磨耗移動量と呼ぶ)を考慮する必要がある。
具体的には、磨耗していない状態の現像ローラ7Aを感光体ドラム6Aに圧接させたときの、支持ポスト40AL、40BL、40AR、40BRのそれぞれと、位置規制孔84AL、84BL、84AR、84BRのそれぞれとの水平方向の隙間が、磨耗移動量以上となるような横幅とすればよい。
また、画像形成ユニット3Aでは、付勢部材86Lの鉛直方向の位置が、支持ポスト40AL、40BLと、感光体ドラム6Aと現像ローラ7Aとの接点P2との間の位置に設定され、同様に、付勢部材86Rの鉛直方向の位置が、支持ポスト40AR、40BRと、感光体ドラム6Aと現像ローラ7Aとの接点P2との間の位置に設定されている。
ところで、画像形成ユニット3Aが高品位な画像を形成するためには、感光体ドラム6Aと現像ローラ7Aとの接触圧を一定にすることが望ましい。
一方で、現像ユニット21を動作させると、現像ユニット21には種々の力が働く。このような力が、感光体ドラム6Aと現像ローラ7Aとの接触圧に影響を及ぼすと、感光体ドラム6Aと現像ローラ7Aとの接触圧が変動して、高品位な画像を形成できなくなる。
ゆえに、画像形成ユニット3Aが高品位な画像を形成するためには、感光体ドラム6Aと現像ローラ7Aとの接触圧に対する、現像ユニット21に働く力の影響を無くせばよい。
ここで、画像形成ユニット3Aを動作させたときに、現像ユニット21に働く力について説明する。現像ユニット21に働く力としては、駆動受領ギヤ35を中心に働く、現像ユニット21の負荷トルクによる回転力と、現像ユニット21の自重による重力と、感光体ドラム6Aと現像ローラ7Aとの接触部分に働く摩擦力がある。
現像ユニット21の場合、1つ目の回転力の大きさは、例えば、1.5〜2.5[kgf]程度であり、2つ目の重力の大きさは、例えば、1〜2[kgf]程度、3つ目の摩擦力の大きさは、例えば、0.3[kgf]程度である。
このように、現像ユニット21に働く力は、負荷トルクによる回転力と自重による重力が大きく、これらに比べて感光体ドラム6Aと現像ローラ7Aとの摩擦力は非常に小さい。
よって、感光体ドラム6Aと現像ローラ7Aとの摩擦力が感光体ドラム6Aと現像ローラ7Aとの接触圧に与える影響については、無視して構わない。
つまり、画像形成ユニット3Aが高品位な画像を形成するためには、感光体ドラム6Aと現像ローラ7Aとの接触圧に対する、負荷トルクによる回転力と自重による重力の影響を無くせばよい。
ここで、負荷トルクによる回転力と重力の影響を無くす方法について説明する前に、画像形成ユニット3Aを動作させたときに、現像ユニット21に対して、負荷トルクによる回転力と自重による重力がどのように働くのかについて説明する。
図示しない指令部から印刷指令がカラープリンタ1に入力されると、カラープリンタ1は、印刷動作を開始する。
印刷動作を開始すると、カラープリンタ1は、図示しない制御部によって図示しない駆動モータを駆動させることにより、ドラム駆動入力カップリング102と現像駆動入力部100とを回転させる。
ドラム駆動入力カップリング102と現像駆動入力部100は、上述したように、それぞれ画像形成ユニット3Aのドラム結合部82と結合部36に結合されている。
ゆえに、ドラム駆動入力カップリング102と現像駆動入力部100を回転させると、この回転による駆動力が、ドラム結合部82と結合部36を介して画像形成ユニット3Aへ伝達される。
これにより、図18に示すように、画像形成ユニット3Aでは、ドラム結合部82と連結している感光体ドラム6Aが図中矢印Eで示す方向に回転する。
また、このとき、画像形成ユニット3Aでは、結合部36と連結している駆動受領ギヤ35が感光体ドラム6Aの回転方向と同じ方向の図中矢印Fで示す方向に回転することにより、現像ローラギヤ33を介して現像ローラ7Aに駆動力が伝達され、現像ローラ7Aが感光体ドラム6Aの回転方向とは逆方向の図中矢印Gで示す方向に回転する。
このようにして、画像形成ユニット3Aでは、印刷動作が開始される。
このとき、現像ユニット21には、自身の負荷トルクによって駆動受領ギヤ35を中心に駆動受領ギヤ35の回転方向と同じ方向の図中矢印Hで示す方向に現像ユニット21を回転させようとする回転力が働いていると共に、鉛直下方に自重による重力が働いている。
次に、負荷トルクによる回転力と重力の影響を無くす方法について説明する。現像ユニット21は、上述したように、画像形成ユニット3Aの一部であるため、現像ローラ7Aの負荷トルクは、現像ローラ7Aを駆動しようとするときに画像形成ユニット3A全体を回転させようとする力になる。
この力(すなわち回転力)は、現像ローラ7Aの負荷トルクが変動すると、これに追従するため、このような回転力の変動が、感光体ドラム6Aと現像ローラ7Aとの接触圧に影響を与えないように配慮する必要がある。
また、トナーの消費及び補給にともなって現像ユニット21の重力は変動するため、このような重力の変動が、感光体ドラム6Aと現像ローラ7Aとの接触圧に影響を与えないように配慮する必要がある。
そこで、画像形成ユニット3Aでは、図18に示すように、ドラムユニット20の左側の側壁部81Lに設けられる、位置規制孔84AL、84BLのそれぞれの上面と下面を、駆動受領ギヤ35を中心とする円周の接線方向に略垂直な規制面として、駆動受領ギヤ35の中心を通る水平線L1を対称に上下に配置するようにした。
また、図18には示していないが、ドラムユニット20の右側の側壁部81Rに設けられる、位置規制孔84AR、84BRのそれぞれの上面と下面も、駆動受領ギヤ35を中心とする円周の接線方向に略垂直な規制面として、駆動受領ギヤ35の中心を通る水平線L1を対称に上下に配置するようにした。
そして、画像形成ユニット3Aでは、位置規制孔84AL、84BL、84AR、84BRのそれぞれの上面と下面が、支持ポスト40AL、40BL、40AR、40BRのそれぞれから、現像ローラ7Aの負荷トルクによる回転力を受けるようにして、現像ユニット21の回転を規制する。
こうすることで、画像形成ユニット3Aは、感光体ドラム6Aと現像ローラ7Aとの接触圧に対する、現像ローラ7Aの負荷トルクによる回転力の影響を無くすことができるようになっている。
また、画像形成ユニット3Aでは、図8に示したように、現像ユニット21の重心P1を、左側の支持ポスト40ALと40BLとの間、及び右側の支持ポスト40ARと40BRとの間に位置させるようにした。
そして、画像形成ユニット3Aでは、位置規制孔84AL、84BL、84AR、84BRのそれぞれの下面が、支持ポスト40AL、40BL、40AR、40BRのそれぞれから、現像ユニット21の自重による重力を受けるようにした。
こうすることで、画像形成ユニット3Aは、感光体ドラム6Aと現像ローラ7Aとの接触圧に対する、現像ユニット21の自重による重力の影響を無くすことができるようになっている。
実際、画像形成ユニット3Aを動作させると、駆動受領ギヤ35の後方に位置する左右の支持ポスト40BL、40BRは、負荷トルクによる回転力と現像ユニット21の重力の4分の1程度の成分を受ける。尚、現像ユニット21は、4個の支持ポスト40AL、BL、40AR4、0BRを有しているので、それぞれが重力の4分の1程度の成分を受ける。
ここで、支持ポスト40BL、40BRには、それぞれ鉛直上方への回転力と鉛直下方への重力との差分の力が鉛直上方に作用する。このとき、支持ポスト40BL、40BRは、それぞれ位置規制孔84BL、84BRの上面に接触することにより、鉛直上方への移動が規制される。
同時に、駆動受領ギヤ35の後方に位置する左右の支持ポスト40AL、40ARも、負荷トルクによる回転力と現像ユニット21の重力の4分の1程度の成分を受ける。
ここで、支持ポスト40AL、40ARには、それぞれ鉛直下方への回転力と重力との合力が鉛直下方に作用する。このとき、支持ポスト40AL、40ARは、それぞれ位置規制孔84AL、84ARの下面に接触することにより、鉛直下方への移動が規制される。
こうすることで、現像ユニット21に働く負荷トルクによる回転力と重力の水平方向の成分は打ち消される。
この結果、現像ユニット21は、付勢部材86L、86Rによる水平方向の付勢力のみを受けて、水平方向に移動する。これにより、画像形成ユニット3Aでは、ドラムユニット20の感光体ドラム6Aに現像ローラ7Aが圧接して、印刷動作が行われる。
このように、画像形成ユニット3Aでは、負荷トルクによる回転力と重力の水平方向の成分を打ち消すようにした。これにより、画像形成ユニット3Aでは、ドラムユニット20に現像ユニット21を水平方向の付勢力で付勢して、感光体ドラム6Aに現像ローラ7Aを圧接するときに、感光体ドラム6Aと現像ローラ7Aとの接触圧に対する、負荷トルクによる回転力と重力の水平方向の成分の影響を無くすことができる。
これにより、画像形成ユニット3Aでは、高品位な画像を形成することができる。
ところで、図13を用いて説明したように、画像形成ユニット3Aは、本体部2に装着されたときに、本体部2側の高圧接点103A、103B、103Cが、コンタクト50A、50B、50Cを回転軸内側方向に押圧してコンタクト50A、50B、50Cと弾性接触する。
このとき、コンタクト50A、50B、50Cには、それぞれ高圧接点103A、103B、103Cとの接触箇所に、回転軸内側方向への接触圧が働く。
この接触圧は、本体側駆動ユニット101の各部の製造時のばらつきなどにともなってばらつくため、このような接触圧のばらつきが、感光体ドラム6Aと現像ローラ7Aとの接触圧に影響を与えないように配慮する必要がある。
実際、このような配慮がなされていない場合、現像ユニット21は、高圧接点103A、103B、103Cとコンタクト50A、50B、50Cとの接触圧が強すぎると、水平方向への移動は規制されていないために、現像ユニット21自体が水平方向に移動しようとする。
このとき、この接触圧が、水平方向の付勢力によって接触している感光体ドラム6Aと現像ローラ7Aとの接触圧に影響を与えてしまうことになり、画像形成ユニット3Aが高品位な画像を形成できなくなってしまう。
尚、ドラムユニット20の位置規制孔84AL、84BL、84AR、84BRは、現像ユニット21の鉛直方向の位置を規制するものであり、水平方向の位置を規制するものではない。
ゆえに、ドラムユニット20の位置規制孔84AL、84BL、84AR、84BRでは、感光体ドラム6Aと現像ローラ7Aとの接触圧に対する、高圧接点103A、103B、103Cとコンタクト50A、50B、50Cとの接触圧の影響を無くすことはできない。
そこで、画像形成ユニット3Aでは、図12を用いて説明したように、高圧接点103Aと接触するコンタクト50Aのアーム部52Aが嵌合されるアーム部用溝61の幅方向にガタ73A、73Bを設け、アーム部52Aを、幅方向(すなわち水平方向)にスライド可能な状態で、現像ユニット21に保持するようにした。
同様に、コンタクト50B、50Cのアーム部52B、52Cについても、水平方向にスライド可能な状態で、現像ユニット21に保持するようにした。
こうすることで、画像形成ユニット3Aは、感光体ドラム6Aと現像ローラ7Aとの接触圧に対する、高圧接点103A、103B、103Cとコンタクト50A、50B、50Cとの接触圧の影響を無くすことができるようになっている。
実際、画像形成ユニット3Aが、本体部2に装着されると、図19に示すように、本体部2側の高圧接点103Aが、コンタクト50Aのアーム先端部52Afに略垂直に接触する。
このとき、高圧接点103Aの端子部111は、圧縮スプリング110の弾性力によって、アーム先端部52Afを回転軸内側方向に押圧する。
これにより、アーム先端部52Afの接触箇所には、図中矢印Jで示す接触方向(すなわち回転軸内側方向)に接触圧が働く。
ここで、アーム部52Aは、アーム先端部52Afの先端がアーム先端部用溝61Afに当接していることにより、接触方向への移動は規制されている。ゆえに、アーム部52Aは、接触圧が所望の接触圧より大きくても、接触方向に変形したり移動したりすることはない。
これに対して、アーム部52Aは、図12に示すように、幅方向の両側面と、アーム部用溝61Aの幅方向の両壁面との間にガタ73A、73Bが設けられていることにより、図12(A)に示すように、接触方向と直行する図中矢印A及びBで示す水平方向にはスライド可能となっている。
尚、図中矢印Bで示す水平方向は、ドラムユニット20に現像ユニット21を付勢する側の方向(すなわち、感光体ドラム6Aに現像ローラ7Aを押し付ける側の方向)であり、矢印Aで示す水平方向は、その逆方向である。
これにより、アーム部52Aは、接触圧が所望の接触圧より強いと、接触圧が所望の接触圧となるように、接触方向と直行する例えば矢印Aで示す水平方向に移動する。この結果、接触圧が所望の接触圧まで下がる。
つまり、現像ユニット21では、高圧接点103Aとコンタクト50Aとの接触圧にばらつきがあると、コンタクト50Aのアーム部52Aのみが、接触方向と直行する水平方向にスライドすることにより、このばらつきを打ち消して、接触圧を一定にするようになっている。
コンタクト50B、50Cについても、同様にして、高圧接点103B、103Cとの接触圧のばらつきを打ち消して、接触圧を一定にするようになっている。
これにより、画像形成ユニット3Aでは、ドラムユニット20に現像ユニット21を付勢部材86L、86Rによる水平方向の付勢力で付勢して、感光体ドラム6Aに現像ローラ7Aを圧接するときに、感光体ドラム6Aと現像ローラ7Aとの接触圧に対する、高圧接点103A、103B、103Cとコンタクト50A、50B、50Cとの接触圧の影響を無くすことができる。
これにより、画像形成ユニット3Aでは、高品位な画像を形成することができる。
ところで、上述したように、現像ユニット21は、使用されている間に、感光体ドラム6Aに接触している現像ローラ7Aの外周が磨耗するにつれて、水平方向に平行な付勢方向に移動する。
したがって、水平方向に設けられるガタ73A、73Bについては、それぞれ、少なくとも、現像ユニット21が寿命となるまで使用される間に現像ローラ7Aの磨耗にともなって移動する移動量(磨耗移動量)よりも大きくすることが望ましい。
また、ガタ73A、73Bについては、接触圧のばらつきにより想定される最大の接触圧を打ち消すために必要な、アーム部52Aの水平方向への移動量よりも大きくすることが望ましい。
また、感光体ドラム6A及び現像ローラ7Aは、それぞれ、製造時のばらつきなどにより断面を完全な円とすることが難しく半径がばらつく。
これにより、現像ローラ7Aは、感光体ドラム6Aに圧接した状態で1回転するときに、回転軸の中心を移動させながら(すなわち偏心しながら)回転する。さらに、現像ユニット21は、このような現像ローラ7Aの偏心にともなって、水平方向に移動する。
したがって、水平方向に設けられるガタ73A、73Bについては、現像ローラ7Aの偏心にともなう現像ユニット21の水平方向への移動量(これを偏心移動量とも呼ぶ)より大きくすることが望ましい。
一方で、ガタ73A、73Bを大きくすると、その分、現像ユニット21が大型化してしまう。
ゆえに、ガタ73A、73Bについては、現像ローラ7Aの磨耗にともなう現像ユニット21の摩耗移動量と、想定される最大の接触圧を打ち消すために必要なアーム部52Aの移動量と、現像ローラ7Aの偏心にともなう偏心移動量とを考慮した大きさで、且つできるだけ小さいことが望ましい。
これらのことを考慮すると、画像形成ユニット3Aのガタ73A、73Bの大きさは、例えば、0.5[mm]以上、1.0[mm]以下が望ましく、実際、ガタ73A、73Bは、0.5[mm]以上、1.0[mm]以下となっている。
尚、画像形成ユニット3Aでは、現像ユニット21が、静止状態から動作を開始したときに、感光体ドラム6Aと現像ローラ7Aとの接触圧が設定された接触圧となるように水平方向に平行な付勢方向に移動する。
このとき、現像ユニット21は、水平方向のガタ73A、73Bを有していることにより、高圧接点103A、103B、103Cがコンタクト50A、50B、50Cを押圧していても、水平方向への移動が妨げられないようになっている。
ここまでの説明では、画像形成ユニット3Aについて述べたが、他の画像形成ユニット3B、3C、3Dについても画像形成ユニット3Aと同様の構成であり、同様にして、高品位な画像を形成することができるようになっている。
[1−3.第1の実施の形態による効果]
上述したように、カラープリンタ1では、画像形成ユニット3Aのコンタクト50Aのアーム部52Aが、現像ユニット21の付勢方向と平行な水平方向に移動できるように、アーム部52Aとアーム部用溝61Aとの間にガタ73A、73Bを設けるようにした。
これにより、カラープリンタ1では、高圧接点103Aとコンタクト50Aとの接触圧にばらつき、又は変動があっても、アーム部52Aが水平方向に移動することにより、ばらつき、又は変動を打ち消すことができる。
これにより、カラープリンタ1では、画像形成ユニット3Aにおいて、ドラムユニット20に現像ユニット21を水平方向に付勢して、感光体ドラム6Aに現像ローラ7Aを圧接するときに、感光体ドラム6Aと現像ローラ7Aとの接触圧に対する、高圧接点103Aとコンタクト50Aとの接触圧の影響を無くすことができる。
また、カラープリンタ1では、コンタクト50Aと同様にして、感光体ドラム6Aと現像ローラ7Aとの接触圧に対する、高圧接点103B、103Cとコンタクト50B、50Cとの接触圧の影響も無くすことができる。
これにより、カラープリンタ1では、画像形成ユニット3Aで形成される画像の品位を高品位に保つことができる。
さらに、カラープリンタ1では、画像形成ユニット3Aと同様にして、画像形成ユニット3B、3C、3Dで形成される画像の品位も高品位に保つことができる。
かくして、カラープリンタ1では、印刷時の、トナーのかぶり、白抜け、グレイナスの悪化、トナーフィルミングといった、画像の品位を低下させる現象を防止することができ、高品位な印刷を行うことができる。
[2.第2の実施の形態]
次に第2の実施の形態について説明する。この第2の実施の形態は、図20に示すように、画像形成ユニット3Aのフレーム突出部42に設けられたアーム部用溝61A、61B、61Cに、それぞれ一対の弾性部材としてのスポンジ材90A及び90B、91A及び91B、92A及び92Bを取り付けた点が、第1の実施の形態と異なる点である。ゆえに、ここでは、この点についてのみ説明することとする。
スポンジ材90A、90B、91A、91B、92A、92Bは、それぞれウレタンに代表される発泡弾性体である。
図21に詳しく示すように、フレーム突出部42のアーム部用溝61Aには、ガタ73A、73Bに、それぞれスポンジ材90A、90Bが取り付けられている。スポンジ材90A、90Bは、ウレタンに代表される発泡弾性体である。
また、スポンジ材90A、90Bは、それぞれ同じ幅でなり、スポンジ材90A、90Bの間に挟まれるアーム中央部52Acの幅方向の両側面と接触するようになっている。
アーム部52Aは、スポンジ材90A、90Bの両方から僅かな接触圧を均等に受けることにより、高圧接点103Aと接触していないときには、常に、アーム部用溝61Aの幅方向の中央に位置決めされる。
また、アーム部52Aは、高圧接点103Aと接触して押圧力を受けると、第1の実施の形態と同様にして、矢印A及びBで示す水平方向にスライドすることにより、高圧接点103Aとの接触圧を一定にする。
このとき、アーム部52Aのスライド方向に位置するスポンジ材90A又は90Bは、アーム部52Aによって押し潰されることになるが、このときのスポンジ材90A又は90Bの元の形状に戻ろうとする力(すなわち弾性力)は、アーム部52がスライドしようとする力よりもはるかに小さい。
よって、アーム部52のスライドに対する、スポンジ材90A、90Bの弾性力の影響は無視できる。
その後、例えば、画像形成ユニット3Aが、本体部2から取り外されたとする。すると、スポンジ材90A、90Bの弾性力により、アーム部52Aは、再び、アーム部用溝61Aの幅方向の中央に戻される。
尚、コンタクト50Bのアーム部52Bについても、コンタクト50Aのアーム部52Aと同様に、スポンジ材91A、91Bにより、アーム部用溝61の幅方向の中央に位置決めされる。同様に、コンタクト50Cのアーム部52Cについても、スポンジ材91A、91Bにより、アーム部用溝61の幅方向の中央に位置決めされる。
また、画像形成ユニット3B、3C、3Dについても、画像形成ユニット3Aと同様の構成であるため、ここでは、説明を省略する。
この第2の実施の形態によれば、画像形成ユニット3Aが、コンタクト50A、50B、50Cのアーム部52A、52B、52Cを、それぞれ、アーム部用溝61A、61B、61Cの幅方向の中央に位置決めすることができる。
すなわち、画像形成ユニット3Aでは、コンタクト50A、50B、50Cのスライド前の位置ズレを防止することができる。
これにより、画像形成ユニット3Aでは、例えば、アーム部52Aが、矢印Aで示す方向と矢印Bで示す方向のどちらに移動しようとも、それぞれの方向に十分な幅のガタ73A、73Bが設けられているため、高圧接点103Aとの接触圧を一定にすることができる。
換言すれば、この第2の実施の形態の画像形成ユニット3Aでは、一段と確実に、高圧接点103A、103B、103Cとコンタクト50A、50B、50Cとの接触圧の影響を無くすことができるのである。
かくして、第2の実施の形態によれば、カラープリンタ1が、印刷時の、トナーのかぶり、白抜け、グレイナスの悪化、トナーフィルミングといった、画像の品位を低下させる現象を一段と確実に防止することができ、高品位な印刷を行うことができる。
[3.他の実施の形態]
[3−1.他の実施の形態1]
尚、上述した第1及び第2の実施の形態では、アーム部52Aの根元近傍部分70と先端近傍部分71の幅を、他の部分の幅よりも広くした。
これに限らず、先端近傍部分71より先の部分の幅を、他の部分よりも幅を広くするなどしてもよい。
また、ガタ73A、73Bは、アーム部52Aの先端側で、幅が最も広い部分の両側面と対向する位置に設ければよい。
[3−2.他の実施の形態2]
また、上述した第1及び第2の実施の形態では、ドラムユニット20に対して現像ユニット21を、水平方向と平行な付勢方向に付勢することにより、感光体ドラム6Aに現像ローラ7Aを圧接するようにした。
このときの、感光体ドラム6Aと現像ローラ7Aの接触方向は、図17を用いて説明したように、矢印Cで示す付勢方向に対して所定の角度を有する矢印Dで示す方向となっている。
これに限らず、付勢方向を、水平方向ではなく、感光体ドラム6Aと現像ローラ7Aの接触方向に平行としてもよい。
この場合、例えば、付勢部材用孔85L及び85Rを、水平方向ではなく、感光体ドラム6Aと現像ローラ7Aの接触方向と平行な向きで、ドラムユニット20に設けるようにすればよい。
また、この場合、コンタクト50Aのアーム部52Aは、付勢方向と平行にスライドするのではなく、付勢方向に対して所定の角度を有する水平方向にスライドすることになる。
この場合でも、コンタクト50Aのアーム部52Aは、高圧接点103Aから押圧されたときに、水平方向にスライドすることで、接触圧のばらつきを低減することができる。
つまり、コンタクト50Aのアーム部52Aは、必ずしも付勢方向と平行にスライド可能である必要はなく、要は、ドラムユニット20に対して現像ユニット21を付勢する側及びその逆側にスライド可能となっていればよい。
換言すれば、コンタクト50Aのアーム部52Aは、感光体ドラム6Aに現像ローラ7Aを押し付ける側及びその逆側に、スライド可能となっていればよいとも言える。
このような条件を満たしていれば、アーム部52Aのスライドにより、高圧接点103Aとコンタクト50Aとの接触圧のばらつきを低減することができる。
また、これとは逆に、感光体ドラム6Aと現像ローラ7Aの接触方向を、付勢方向に平行としてもよい。
この場合、コンタクト50Aのアーム部52Aは、付勢方向と平行にスライド可能となるので、第1の実施の形態と同様、高圧接点103Aとコンタクト50Aとの接触圧のばらつきを打ち消すことができる。
[3−3.他の実施の形態3]
さらに、上述した第3の実施の形態では、ウレタンに代表される発泡弾性体であるスポンジ材90A及び90Bをアーム部用溝61Aに取り付けるようにした。
これに限らず、弾性力によってアーム部52Aをアーム部用溝61Aの中央に位置決めできる弾性部材であれば、スポンジ材90A及び90Bの代わりに、板バネや、圧縮スプリングを、アーム部用溝61Aに設けるようにしてもよい。
[3−4.他の実施の形態4]
さらに、上述した第1及び第2の実施の形態では、画像形成装置としてのカラープリンタ1に本発明を適用したが、これに限らず、カラープリンタ1と同様、感光体ドラムに現像ローラを圧接して画像を形成する装置であれば、ファクシミリ、MFP(Multi Function Product:複合機)、コピー機などの装置にも適用することができる。
また、上述した第1及び第2の実施の形態では、カラープリンタ1の画像形成ユニット3A〜3Dに本発明を適用したが、これに限らず、感光体ドラムに現像ローラを圧接して画像を形成するユニットであれば、ファクシミリ、MFP、コピー機などの画像形成ユニットにも適用することができる。
[3−5.他の実施の形態5]
さらに、上述した第1及び第2の実施の形態では、潜像を担持する像担持体の具体例として、感光体ドラム6A、6B、6C、6Dを用いるようにした。これに限らず、像担持体として機能するものであれば、例えばベルト状の像担持体など、感光体ドラム6A、6B、6C、6Dとは異なる部品を用いるようにしてもよい。
さらに、上述した第1及び第2の実施の形態では、潜像を現像するための現像剤を担持する現像剤担持体の具体例として、現像ローラ7A、7B、7C、7Dを用いるようにした。これに限らず、現像剤担持体として機能するものであれば、現像ローラ7A、7B、7C、7Dとは異なる部品を用いるようにしてもよい。
さらに、上述した第1及び第2の実施の形態では、画像形成装置の装置側接触部の具体例として、高圧接点103A、103B、103Cを用いるようにした。これに限らず、ユニット側接触部としてのコンタクト50A、50B、50Cを押圧して接触するものであれば、他の部品を用いるようにしてもよい。
さらに、上述した第1及び第2の実施の形態では、ユニット側接触部の具体例として、コンタクト50A、50B、50Cを用いるようにした。これに限らず、装置側接触部としての高圧接点103A、103B、103Cに押圧されて接触すると共に、ドラムユニット20に対して現像ユニット21を付勢する側及びその逆側にスライド可能なものであれば、他の部品を用いるようにしてもよい。
さらに、上述した第1及び第2の実施の形態では、現像ユニット21の位置を規制する位置規制手段の具体例として、位置規制孔84AL、84BL、84AR、84BRと、これらに嵌合する支持ポスト40AL、40BL、40AR、40BRを用いるようにした。これに限らず、位置規制手段として機能するものであれば、他の機構を用いるようにしてもよい。
[3−6.他の実施の形態6]
さらに、本発明は、上述した第1及び第2の実施の形態と、上述した他の実施の形態とに限定されるものではない。すなわち本発明は、上述した第1及び第2の実施の形態と上述した他の実施の形態の一部または全部を任意に組み合わせた実施の形態や、一部を抽出した実施の形態にもその適用範囲が及ぶものである。