JP6059526B2 - 既存配管の撤去装置および既存配管の撤去方法 - Google Patents

既存配管の撤去装置および既存配管の撤去方法 Download PDF

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Description

本発明は、建物内に設けられた既存配管の撤去装置および既存配管の撤去方法に関する。
従来から、建物内に施設された配管を取り替える場合、当該配管の埋設部分の周囲を削ったり、壊したり、コアドリル等を用いて抜き取る必要があった。しかしながら、これらの手法では、取り替え時に騒音、振動、粉塵等が問題となり、周辺住民等に影響を与えることが問題視されていた。そこで、種々の研究開発が行なわれている。
例えば、特許文献1(斎久工業株式会社、特開2010−230112号公報)には、ハツリ作業の騒音を無くし、コンクリートのガラや塵埃の発生を防いで、既設配管をコンクリートスラブや壁等の既設建物の貫通穴から容易にかつ確実に抜管することできる既設配管の抜管装置および既設配管の抜管方法について開示されている。
特許文献1(特開2010−230112号公報)記載の既設配管の抜管装置は、建物の構造部分に貫通して配置されて下端部が切断された既設配管を、構造部分から上方に抜くための既設配管の抜管装置であって、既設配管の切断端部に対して一端部が着脱可能に装着される既設配管接続具と、構造部分の下部にある基部に対して下端部が配置され、上端部が既設配管接続具の他端部を着脱可能に保持して、既設配管接続具を押し上げて既設配管を構造部分から上方に抜くための押上操作部と、を備えるものである。
また、特許文献2(株式会社ジャパンリフォーム、特開2011−256998号公報)には、建物における老朽化した既設配管を解体するための、騒音および振動の発生が可及的に低減され、且つ迅速な施工が可能な方法について開示されている。
特許文献2(特開2011−256998号公報)記載の方法は、建物の上下階に連通する配管スペース内にスリーブを介して軸方向に連接された配管を解体する方法であって、配管のうち、隣接するスリーブの中間に位置する部分の一部を上階および下階においてそれぞれ切断して除去し、切断した配管をジャッキによって上階方向に押し上げ、そして該切断した配管をスリーブから抜き取る工程を経るものである。
特開2010−230112号公報 特開2011−256998号公報
特許文献1記載の既設配管の抜管装置および特許文献2記載の方法においても、既存配管を上方から抜出させている。また、特許文献1記載の既設配管の抜管装置では、床上にジャッキ部材を配設するため、床等を傷めたり、壊したりする場合がある。また、押上操作部が大きく取り付けできない場合もある。
また、特許文献2記載の方法においては、上階および下階の両方の配管を切断する必要があり、作業に時間が掛かるうえ、作業員が多く必要となり人件費も増加するという問題がある。また、上階と下階の両方を切断することで上下階のどちらの方向へ管が抜けるかを限定できず、当該管が落下するおそれも生じる。
さらに、既存配管を上方から抜出させるには、約1階分に相当する距離の配管を上方向に移動させる必要があり、配管自体の重量が重く、装置が大きくなるに伴って、作業スペースが大きくなるとともに、作業に手間がかかる。
また、マンション、事務所ビル等では日照権またはデザインなどの関係上、上階と下階とにおいて、部屋数または面積が異なる建物が多く存在する。その関係上、建物においては、しばしば配管を縦方向(鉛直方向)から横方向(水平方向)に振ることがある。特に、図17、18に示す状態の場合、特許文献1または2に記載の装置または方法では、縦方向から横方向に振る継手900,910の接続上部で切断しなければならず、通常ではスラブ孔から押し上げることが困難となる。
本発明の目的は、容易に既存配管を撤去することができる既存配管の撤去装置および既存配管の撤去方法を提供することである。
(1)
一局面に従う既存配管の撤去装置は、建築物でスラブを縦方向に貫通している既存配管を撤去する既存配管の撤去装置であって、既存配管の一部が切断された部位に挿入され、既存配管に対して下方へ負荷を与えるための伸縮装置と、伸縮装置の上下の少なくとも一方の長さを調整する長さ調整部と、を含むものである。
本発明にかかる既存配管の撤去装置においては、既存配管の一部が切断された部位に伸縮装置が挿入され、調整装置により長さの調整が行なわれる。そして、伸縮装置により既存配管に対して下方へ負荷が与えられる。
この場合、伸縮装置が既存配管の一部に挿入され、下方へ負荷を与え、配管をスラブから押し出すことができる。また、伸縮装置の上下少なくとも一方に長さ調整部を有するので、既存配管の一部が切断された部位にあわせて伸縮装置の長さを調整することができる。すなわち、既存配管の一部を切断する場合に、切断距離を細かく調整する必要がない。
また、伸縮装置の伸縮しろが、スラブ厚みよりも少ない場合でも、調整部を調整することにより、伸縮しろをリセットできるので、スラブ厚みの大きな場合であっても、容易に既存配管を撤去することができる。
さらに、既存配管について、伸縮装置を設ける階のみで切断すればよいので、他の階に移動して、他の階の既存配管を切断する手間を削減することができる。
また、配管の自重を階上へ上げる必要がなくなるため、装置も小型化でき、作業スペースも省スペースで実現することができる。なお、伸縮装置は、油圧式、手動式、電動式等の伸縮装置を含んでもよい。
また、本発明においては、押し下げ方式のため継手をスラブ孔に通す必要が無く、横方向(水平方向)の継手の接続箇所毎に切断する必要がなくなるため、高い作業効率を得ることができる。
(2)
第2の発明にかかる既存配管の撤去装置は、一局面に従う既存配管の撤去装置において、伸縮装置は、負荷を与えるために、既存配管の内径より大きく既存配管の外形より小さい第1円筒部と、既存配管の内径よりも小さい第2円筒部と、を有してもよい。
この場合、伸縮装置は、第1円筒部と第2円筒部を有する。第2円筒部により既存配管に伸縮装置の負荷の方向がずれないように調整でき、第1円筒部により既存配管の切断された端部に確実に負荷をかけることができる。また、スラブ内には、既存配管の径の孔が形成されており、第1円筒部が既存配管の径よりも小さいので当該スラブ内の孔に円滑に挿入され、既存配管に下方の力を加えることができる。
(3)
第3の発明にかかる既存配管の撤去装置は、第2の発明にかかる既存配管の撤去装置において、第1円筒部は、既存配管に負荷を与えるための外周面に凹凸形状が形成された凹凸筒を有してもよい。
この場合、伸縮装置は凹凸形状が形成された凹凸筒を有する。凹凸筒によりスラブ面との摩擦を軽減し押しぬきの力を効果的に伝えることができる。
(4)
第4の発明にかかる既存配管の撤去装置は、一局面に従うまたは第2、第3の発明にかかる既存配管の撤去装置において、伸縮装置は、油圧ジャッキを含んでもよい。
この場合、伸縮装置は、油圧ジャッキを含むので、油圧の力で、効率よく既存配管に負荷を加えることができる。
(5)
第5の発明にかかる既存配管の撤去装置は、一局面に従うまたは第2、第3、第4の発明にかかる既存配管の撤去装置において、伸縮装置は、下方に配管が落下することを防止する配管落下防止装置を有してもよい。
この場合、伸縮装置の下方に設けられた配管落下防止装置により配管の落下が防止される。すなわち、スラブから外れた配管の落下を防止することができるので、階下の安全を確保することができる。
(6)
他の局面に従う既存配管の撤去方法は、建築物でスラブを縦方向に貫通している既存配管を撤去する既存配管の撤去方法であって、既存配管の一部を切断する切断工程と、切断工程により形成された部位に伸縮装置を取り付ける取付け工程と、取付け工程により取り付けられた伸縮装置の上下方向の長さ調整を行なう長さ調整工程と、切断工程により形成された部位に対して下方向の負荷を加える負荷工程と、を含むものである。
本発明にかかる既存配管の撤去方法では、切断工程により既存配管の一部が切断され、切断工程により形成された部位に対して、取付け工程により伸縮装置が取り付けられる。長さ調整工程により長さ調整を行い、負荷工程により下方向の負荷が加えられる。
その結果、既存配管の一部が切断された部位に対して下方へ負荷が与えられる。この場合、既存配管に対して下方へ負荷を与え、配管をスラブから押し出すことができる。
(7)
第7の発明にかかる既存配管の撤去方法は、他の局面に従う既存配管の撤去方法において、既存配管を撤去する前に、既存配管の落下を防止するための落下防止工程をさらに含んでもよい。
この場合、落下防止工程により既存配管を撤去した場合の既存配管の落下を防止することができる。また、スラブから外れた配管の落下を防止することができるので、階下の安全を確保することができる。
以上のように、本発明によって、容易に既存配管を撤去することができる。
本実施の形態に係る既存配管の撤去装置の全体概略の一例を示す模式的平面図である。 上治具を説明するための模式的平面図である。 油圧ジャッキ部を説明するための模式的平面図である。 下治具を説明するための模式的平面図である。 建物における撤去すべき既存配管を説明するための模式的断面図である。 図5の配管の一部拡大を示す模式的断面図である。 撤去装置の一部を取り付けた状態を示す模式的断面図である。 配管の部位に上治具を取り付ける状態を示す模式的斜視図である。 配管の部位に下治具を取り付ける状態を示す模式的斜視図である。 撤去装置の全てを取り付けた状態を示す模式的断面図である。 油圧ジャッキ部を伸縮させる状態を示す模式的断面図である。 下階のスラブから配管が抜ける状態を示す模式的断面図である。 下階のスラブから配管が抜ける状態を示す模式的断面図である。 下階のスラブから配管が抜ける状態を示す模式的断面図である。 既存配管の落下防止工程の一例を示す模式的断面図である。 下治具の他の例を示す模式的斜視図である。 既存配管の状態を説明するための模式図である。 既存配管の状態を説明するための模式図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
また、本発明の装置および方法が適用される建物は、例えば戸建住宅、共同住宅、マンション、アパート、宿泊施設、旅館、ホテル、ビジネスホテル、公共施設、学校、役所、病院、駅舎、老人ホーム、図書館、美術館、商業施設、百貨店、スーパーマーケット、ビジネスビル、その他任意の建築物、すなわち、およそ上下階に連通する配管を有する建物である。
さらに、本発明の装置および方法が適用される配管は、例えば主として直管からなる給排水管のほか、ガス管、汚水管、その他任意の配管にも適用することができる。
また、配管を構成する材質としては、例えば鋼管、ステンレス鋼管、鋳鉄管などのほか、亜鉛メッキ鋼管、塩化ビニルライニング鋼管、ポリエチレン粉体塗装鋼管など、現在給排水管またはガス管等に対して使用されている種々の材質に対して適用することができる。
また、本発明の装置および方法が適用される配管は、配管の呼び径がφ20以上φ150以下、好ましくは、φ25以上φ50以下程度の管に適用することができる。なお、本発明の装置および方法は、給排水管またはガス管等の任意の配管すべてに適用することができる。
<既存配管の撤去装置の全体概略>
図1は、本実施の形態に係る既存配管の撤去装置100の全体概略の一例を示す模式的平面図である。
(撤去装置100)
図1に示すように、既存配管の撤去装置100は、主に上治具200、油圧ジャッキ部300、および下治具400からなる。
上治具200、油圧ジャッキ部300、下治具400は、それぞれ個々の装置からなる。上治具200は、油圧ジャッキ部300の上端部に接続可能に形成され、下治具400は、油圧ジャッキ部300の下端部に接続可能に形成されている。以下、個々の装置について説明を行なう。
(上治具200)
図2は、上治具200を説明するための模式的平面図である。
上治具200は、主に筒部210、鍔部(フランジ形状)220、配管保持部230、および棒部材250(図8参照)を有する。
筒部210には、複数の孔240が設けられている。棒部材250は、当該複数の孔240の一の孔に挿入可能な形状からなる。
また、鍔部220の中央には、筒部210を挿入可能な孔212(図8参照)が形成されている。鍔部220は、配管500(図5参照)の外周を保持する配管保持部230を有する。
配管保持部230は、一対の湾曲板形状からなり、配管500(図5参照)の外周を挟持できる形状からなる。
また、上治具200は、後述する油圧ジャッキ部300による圧力に耐えるものである限り、当業者に公知のものを使用することができ、鉄製、鋼製、アルミニウム製、硬質樹脂製など、その他任意の材質からなることが好ましい。
(油圧ジャッキ部300)
図3は油圧ジャッキ部300を説明するための模式的平面図である。
油圧ジャッキ部300は、主に油圧ジャッキ310、上架台320、下架台330、上治具保持部350、下治具保持部360、ワイヤー370および落下防止部380を有する。
油圧ジャッキ310は、油圧により内蔵されたシリンダ311(図11参照)が伸縮する。また、上架台320は、板部材からなる。上架台320は、一面に油圧ジャッキ310の上部と接続する接続部を有し、他面に上治具200の筒部210を保持可能な上治具保持部350を有する。
また、下架台330は、板部材からなる。下架台330は、一面に油圧ジャッキ310の下部と接続する接続部を有し、他面に後述する下治具400を保持する下治具保持部360および、ワイヤー370が設けられている。ワイヤー370の端部には、回転可能部材390を介して落下防止部380が設けられている。
下治具保持部360は、一対の湾曲板形状からなり、下治具400の外周を挟持できる形状からなる。
(下治具400)
図4は、下治具400を説明するための模式的平面図である。
下治具400は、主に接続部410、抜き治具420、挿入保持部430を有する。
接続部410は、下治具保持部360に内嵌可能に設けられる。抜き治具420は、後述するように、配管500(図5参照)の内径よりも大きく外径よりも小さい径で設けられる。
挿入保持部430は、配管500(図5参照)の内径よりも小さく設けられる。また、抜き治具420および挿入保持部430の詳細については後述する。
また、下治具400は、油圧ジャッキ部300による圧力に耐えるものである限り、当業者に公知のものを使用することができ、鉄製、鋼製、アルミニウム製、硬質樹脂製など、その他任意の材質からなることが好ましい。
(既存配管の撤去工程)
続いて、既存配管の撤去工程について説明を行なう。本実施の形態においては、既存配管の撤去装置100を用いる。
既存配管の撤去工程は、既存配管500の切断工程、撤去装置100の取付け工程、既存配管500の抜き工程、既存配管500の落下保持工程からなる。
(既存配管500の切断工程)
図5は、建物における撤去すべき既存配管500を説明するための模式的断面図であり、図6は図5の配管500の一部拡大を示す模式的断面図である。
図5に示すように、上階のスラブ810および下階のスラブ820の両方に渡って、配管500が設けられている。そして、図6に示すように、例えば配管500の部位CL1および部位CL2で切断を行なう。部位CL1と部位CL2との距離は、撤去装置100の長さよりも大きく切断される。
スラブ810およびスラブ820の距離は、例えば、2600mm以上3000mm以下であり、スラブ810およびスラブ820の厚みは、例えば100mm以上200mm以下である。
(撤去装置100の取付け工程)
次いで、撤去装置100の取付け工程について説明する。撤去装置100の取付け工程では、配管500の切断した部位CL1および部位CL2の間に、撤去装置100を取り付ける。
図7は、撤去装置100の一部を取り付けた状態を示す模式的断面図であり、図8は、配管500の部位CL1に上治具200を取り付ける状態を示す模式的斜視図であり、図9は、配管500の部位CL2に下治具400を取り付ける状態を示す模式的斜視図であり、図10は、撤去装置100の全てを取り付けた状態を示す模式的断面図である。なお、各断面図において油圧ジャッキ部300の断面は省略する。
図7に示すように、撤去装置100の上治具200を配管500の部位CL1に取り付けて、下治具400を配管500の部位CL2に取り付ける。
具体的には、図8に示すように、上治具200の筒部210の孔240に棒部材250を差しこみ、鍔部220の孔212に筒部210を挿入する。
次いで、配管500の内部に、上治具200の筒部210を挿入し、配管保持部230により、配管500の外周面を保持させる。したがって、配管保持部230の内周径は、挿入可能なように配管500の外径φCよりも少し大きく形成される。
一方、図9に示すように、挿入可能なように下治具400の挿入保持部430の直径φBは、配管500の内径φDよりも少し小さく設けられている。
また、挿入可能なように、下治具400の抜き治具420の直径φAは、配管500の外径φCよりも小さく、配管500の内径φDよりも大きな径で設けられる。そのため、下治具400の挿入保持部430が配管500の内径φD内に中に挿入され、抜き治具420の下端部が配管500の上端部に接触された状態となる。
続いて、図10に示すように、油圧ジャッキ部300の回転可能部材390により落下防止部380を回転させ、配管500の軸方向に沿って、配管500の内部に挿入する。回転可能部材390は、落下防止部380を鉛直方向に延在させるために設けられている。
なお、落下防止部380を鉛直方向の姿勢で既存配管500内を下方に移動させる場合には、回転可能部材390は、必須でない。
そして、落下防止部380が配管500の下端部から外へ出された場合、落下防止部380を配管500の下端に水平になるように回転可能部材390を回転させて、落下防止部380を水平に維持させる。
最後に、上治具200に油圧ジャッキ部300の上治具保持部350を取り付けて、ほぼ同時に、下治具400に下治具保持部360を取り付ける。
(既存配管の抜き工程)
図11は、油圧ジャッキ部300を伸縮させる状態を示す模式的断面図であり、図12から図14は、下階のスラブから配管が抜ける状態を示す模式的断面図である。
次に、既存配管の抜き工程においては、図11に示すように、油圧ジャッキ部300が徐々に伸長される。すなわち、鉛直下方向に力Fが加えられる。そして、図12から図14に示すように、配管500が下治具400により鉛直下方向へ押される。
図12から図14に示すように、この場合、配管500が下治具400の挿入保持部430により保持されつつ、抜き治具420の下端部を力Fにより下方へ押す。さらに、配管500よりも径が小さい抜き治具420は、スラブ820の配管500の挿入されていた部分に挿入され、配管500を押し出しきることができる。すなわち、抜き治具420の直径φAは、配管500の外径φCよりも小さいため、スラブ820において抜き治具420を容易に貫通させることができる。
この場合、配管500には、油圧ジャッキ部300の伸張による力Fのみではなく、配管500自体の自重も自然と効果的に加算される。そのため、容易に既存配管500を撤去することができる。
すなわち、上方へ既存配管を移動させる場合と比較して、最長3000mmの既存配管500の重量と長さとを移動させる必要がなくなるため、容易に既存配管500を撤去することができる。
(既存配管の落下防止工程)
図15は、既存配管の落下防止工程の一例を示す模式的断面図である。
図15に示すように、配管500が、スラブ820から外れ、自重により下方へ落下し、水平方向に維持された落下防止部380により保持される。その結果、配管500が下階の床へ落下し、床または他の配管、機器を破壊することを防止できる。
(下治具400の他の例)
図16は、下治具400の他の例を示す模式的斜視図である。
図16に示すように、下治具400aは、円筒状からなる抜き治具420の代わりに、凹凸形状からなる抜き治具420aを有する。
抜き治具420aは、断面矩形状が放射状に突出した形状からなる。
なお、本実施の形態においては、抜き治具420,420aが円筒状、凹凸形状からなる場合について説明したが、これに限定されず、その他任意の形状からなってもよい。
以上のように、本発明にかかる撤去装置100は、撤去装置100における下治具400の挿入保持部430が既存配管500の一部に挿入されるので、配管500へ力を確実に加えることができ、抜き治具420から配管500に対して下方へ力Fを与えることができるので、配管500をスラブ820から容易に、押し出して撤去することができる。
また、スラブ820から既存配管500とスラブ820とを固定している箇所が外れた段階で、配管500の重力を利用して、既存配管500を下方へ移動させることができる。また、落下防止部380によりスラブ820から外れた配管500の落下を防止することができるので、階下の安全を確保することができる。
さらに、既存配管500を上方に押し出す場合と比較して、配管500自身の重量に抗して配管500を押し出す場合には、配管500の自重に押し出す力Fを加えた力と、配管500を押し抜く距離の移動、例えば最長3000mmの距離の移動が求められるが、本発明においては、配管500自身の重量を利用するため、力Fを低減することができ、簡易な装置で対応することができる。さらに、配管500の自重によりスラブ820内を移動させることができるので、装置の拡大化を防止することができる。
さらに、既存配管500について、撤去装置100を設ける階のみで切断すればよいので、他の階に移動して、他の階の既存配管500を切断する手間を削減することができる。また、作業スペースも省スペースで実現することができる。
さらに、撤去装置100において、上治具200を有するので、既存配管500の一部が切断された部位にあわせて長さを調整することができる。すなわち、既存配管500の一部を切断する場合に、切断する位置および切断長さを留意する必要がない。また、油圧ジャッキ部300の伸縮しろが不足する場合でも、長さ調整を行なうことにより伸縮しろをリセットすることができる。
具体的には、油圧ジャッキ部300のシリンダ311のみではなく、上治具200の棒部材250を差し込む孔240の位置を変更させて伸縮しろの調整をおこなってもよい。
また、挿入保持部430により既存配管500に油圧ジャッキ部300の負荷の方向がずれないように調整でき、抜き治具420により既存配管500の切断された端部に確実に負荷をかけることができる。
さらに、下治具400aを用いた場合であっても、既存配管500の切断された端部に確実に負荷をかけることができる。
また、本発明にかかる撤去装置100においては、撤去装置100の上治具200および下治具400を配管500の口径(サイズ)にあわせて変更することにより、各種サイズの配管500に適用することができる。すなわち、撤去装置100の上治具200および下治具400は、既存配管の口径(サイズ)に応じて、個々サイズに応じた器具からなってもよい。
また、スラブ810およびスラブ820の床面に撤去装置100の端部を設けないため、スラブ810およびスラブ820の床面に影響を与えることがない。すなわち、床面を損壊させることを確実に防止できる。また、モルタルの除去を容易におこなうことができる。
さらに、当然のことながら、配管500の削りまたはコア抜きの作業が軽減され、騒音、振動、を最小限にすることができるとともに、短時間で既存配管500の撤去を行なうことができる。
なお、本実施の形態において、上治具200を説明したが、手動に限定されず、自動に伸張する伸張装置を設けてもよい。また、本実施の形態においては、油圧ジャッキ部300を設けることとしたが、これに限定されず、手動式、電動式であってもよい。また、油圧に限定されず、他の任意の流体、気体等からなってもよい。
本実施の形態においては、既存配管の撤去装置100が、既存配管の撤去装置に相当し、上治具200、油圧ジャッキ部300、および下治具400、400aが、伸縮装置に相当し、落下防止部380が、配管落下防止装置に相当し、上治具200が、長さ調整部に相当し、油圧ジャッキ部300が油圧ジャッキに相当し、抜き治具420、420aが第1円筒部に相当し、挿入保持部430が第2円筒部に相当し、下治具400aが凹凸筒に相当する。
本発明の好ましい実施の形態は上記の通りであるが、本発明はそれらだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。
100 既存配管の撤去装置
200 上治具
300 油圧ジャッキ部
380 落下防止部
400 下治具
400a 下治具
420 抜き治具
420a 抜き治具
430 挿入保持部

Claims (7)

  1. 建築物でスラブを縦方向に貫通している既存配管を撤去する既存配管の撤去装置であって、
    前記既存配管の一部が切断された部位に挿入され、前記既存配管に対して下方へ負荷を与えるための伸縮装置と、
    前記伸縮装置の上下の少なくとも一方の長さを調整する長さ調整部と、を含むことを特徴とする既存配管の撤去装置。
  2. 前記伸縮装置は、前記既存配管の内径より大きく前記既存配管の外形より小さい第1円筒部と、前記既存配管の内径よりも小さい第2円筒部と、を有することを特徴とする請求項1記載の既存配管の撤去装置。
  3. 前記第1円筒部は、外周面に凹凸形状が形成された凹凸筒からなることを特徴とする請求項2記載の既存配管の撤去装置。
  4. 前記伸縮装置は、油圧ジャッキを含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の既存配管の撤去装置。
  5. 前記伸縮装置は、下方に配管が落下することを防止する配管落下防止装置を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の既存配管の撤去装置。
  6. 建築物でスラブを縦方向に貫通している既存配管を撤去する既存配管の撤去方法であって、
    前記既存配管の一部を切断する切断工程と、
    前記切断工程により形成された部位に伸縮装置を取り付ける取付け工程と、
    前記取付け工程により取り付けられた前記伸縮装置の上下方向の長さ調整を行なう長さ調整工程と、
    前記切断工程により形成された部位に対して下方向の負荷を加える負荷工程と、を含むことを特徴とする既存配管の撤去方法。
  7. 前記既存配管を撤去する前に、前記既存配管の落下を防止するための落下防止工程をさらに含むことを特徴とする請求項6記載の既存配管の撤去方法。
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