JP5456347B2 - 既設配管の抜管装置および既設配管の抜管方法 - Google Patents
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Description
図1は、本発明の既設配管の抜管装置の好ましい実施の形態を示している正面図である。図2は、図1の既設配管の抜管装置を示す斜視図であり、図3は、図1の既設配管の抜管装置の一部を省略し拡大して示す正面図である。図4は、図1の既設配管の抜管装置の一部をさらに拡大して示す分解図である。
図1に示す既設配管の抜管装置10は、既存建物100に構造部分のパイプシャフトPSに貫通して上下方向に沿って配置されて、下端部が切断された既設配管Tを構造部分から上方に向けて抜くための装置である。既設配管の抜管装置10は、既設配管接続具11と、押上操作部12と、を備える。
図2と図3に示すように、既設配管Tは、上部スラブ101の貫通穴120に嵌め込まれている。既設配管Tは例えば鋼管であり、既設配管Tの周囲には、防食テープ121が巻かれており、しかも防食テープ121と貫通穴120の内周面との間にはモルタル122が充填されている。既設配管Tは、上部スラブ101よりも下側の部分が予め切断されており、切断端部T1になっている。
図1と図2に示すように、押上操作部12は、サポート部材41と、ジャッキ部材42とを有する。サポート部材41は、基部である下部スラブ102に対して中心軸CLに沿って立てて配置される。ジャッキ部材42は、サポート部材41に着脱可能に固定され、操作部44を操作することでサポート部材41に対して上移動して既設配管接続具11をZ1方向(図1参照)に押し上げて、既設配管Tを構造部分である上部スラブ101の貫通穴120から上方に抜くための部分である。
図1と図2に示すように、作業者は既設配管の抜管装置10を次のようにして組み立てる。作業者は、下部スラブ102上にサポート部材41の下部フランジ部41Bを置いて、サポート部材41を中心軸CLに沿って垂直になるように立てる。作業者は、サポート部材41の上部フランジ部41Cの上にジャッキ部材42を固定する。
これにより、既設配管接続具11と押上操作部12は、既設配管Tの切断端部T1と下部スラブ102の間で、中心軸CLを中心として、Z1方向に立てて配置することができる。
また、既設配管Tの切断端部T1が上部スラブ101の貫通穴120のモルタル122からZ1方向(上方)に向けて抜くことができるので、抜いた既設配管Tが落下することが無く、抜管作業の際の安全性を確保できる。
既設配管Tは、ジャッキ部材42を用いて所定の範囲内の力で上に押してスラブの貫通穴120から抜くので、スラブのモルタルを破壊せずに抜くことができるので、新たな配管をスラブの貫通穴120に対して確実に挿入することができる。
長さの異なる既設配管接続具11を用意することで、階高Sの大きさに合わせて確実に既設配管Tの抜管作業を行うことができる。
図7は、本発明の別の実施の形態を示す正面図であり、図8は、押上操作部12Bの構造例を示す一部断面を有する正面図である。
図7に示す本発明の実施の形態が、図1に示す本発明の実施の形態と異なるのは、次の点であり、その他の要素については実質的に同じであるので、同じ符号を記してその説明を省略する。
既存建物としては、集合住宅以外の用途の建物であっても良い。既設配管接続具11の円筒パイプ状の既設配管押出部材20と円筒パイプ状の受け継ぎ部材30は、別々の部材ではなく一本の円筒パイプ状の部材であっても良い。
Claims (6)
- 建物の構造部分にモルタルを介して貫通して配置されて下端部が切断された既設配管を、前記構造部分から上方に抜くための既設配管の抜管装置であって、
前記既設配管の切断端部に対して一端部が着脱可能に装着される既設配管接続具と、
前記構造部分の下部にある基部に対して下端部が配置され、上端部が前記既設配管接続具の他端部を着脱可能に保持して、前記既設配管接続具を押し上げて前記既設配管を前記構造部分から上方に抜くための押上操作部と、
を備え、
前記押上操作部は、前記モルタルを破壊しない範囲の力で、前記既設配管接続具を押し上げる構成となっていることを特徴とする既設配管の抜管装置。 - 前記既設配管接続具は、
前記既設配管の切断端部に対して嵌め込んで装着される上端装着部を有する既設配管押出部材と、
前記既設配管押出部材の下端装着部に嵌め込んで接続される上端部と、前記押上操作部の上部に対して接続される下端部を有する受け継ぎ部材と、を有することを特徴とする請求項1に記載の既設配管の抜管装置。 - 前記押上操作部は、前記基部に対して立てて配置されるサポート部材と、
前記サポート部材の上端部と前記既設配管接続具の他端部の間に配置されて、前記既設配管接続具を押し上げて前記既設配管を前記構造部分から抜くためのジャッキ部材と、を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の既設配管の抜管装置。 - 前記ジャッキ部材は、前記サポート部材に接続され、操作部を回転することで前記サポート部材に対して上方移動して前記既設配管接続具を押し上げて前記既設配管を前記構造部分から抜く構成となっていることを特徴とする請求項3に記載の既設配管の抜管装置。
- 前記建物の前記構造部分はコンクリートスラブであり、前記建物の前記基部は前記スラブの下側に位置する別のコンクリートスラブであることを特徴とする請求項4に記載の既設配管の抜管装置。
- 建物の構造部分にモルタルを介して貫通して配置されて下端部が切断された既設配管を、前記構造部分から上方に抜くための既設配管の抜管方法であって、
既設配管接続具の一端部が、前記既設配管の切断端部に対して着脱可能に装着され、
押上操作部の下端部が、前記構造部分の下部にある基部に対して配置され、前記押上操作部の上端部が前記既設配管接続具の他端部を着脱可能に保持して、前記押上操作部の操作により前記既設配管接続具を前記モルタルを破壊しない範囲の力で押し上げて前記既設配管を前記構造部分から上方に抜くことを特徴とすることを特徴とする既設配管の抜管方法。
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