JP6059031B2 - 移動作業ロボット - Google Patents
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なお、本発明における制御点とは、例えば、多関節ロボットアームと所定の関係にある任意の点であり、ロボットアームに取り付けられた作業を行う位置、例えば、ロボットハンドの把持する部分や、ドリルの先端などの位置、取り付けられたカメラの所定の位置などである。
なお、位置センサ24は、絶対位置ではなく、固定部21に対する昇降部22の相対的移動量を出力する構成、例えば、所定量の移動ごとに単にパルス信号を出力するようなエンコーダであってもよい。
第1アーム31は、その下端がx,y,zの3軸周りに回転可能な第1関節機構41により昇降部22に支持されている。
第2アーム32は、その基端(昇降部22に近い側の端部。第3アーム33、第4アーム34において同様。)が、x,y,zの3軸周りに回転可能な第2関節機構42により第1アーム31の上端に連結されている。
第3アーム33は、その基端が、y軸周りに回転可能な第3関節機構43により第2アーム32の先端(昇降部22から遠い側の端部。第4アーム34において同様。)に連結されている。
第4アーム34は、第4アーム34は、その基端が、x,y,zの3軸周りに回転可能な第4関節機構44により連結されている。
エンドエフェクタ35は、作業をする先端部であり、x軸周りに回転可能な第5関節機構45により第4アーム34の先端に連結されている。エンドエフェクタ35としては、ロボットハンド、ドリル、ハンマー、カメラ、レーザレンジファインダなど、情報の取得や加工作業などの何らかの作業に適するものであれば任意のものを採用することができる。また、エンドエフェクタ35は、これらの装置を複数備えていてもよい。本実施形態では、エンドエフェクタ35は、一例として、ビデオカメラ81および第2LRF82とを有している。ビデオカメラ81および第2LRF82が取得した情報は、統括制御装置100に出力され、統括制御装置100に設けられたディスプレイ103上に画像として表示されるようになっている。
図3に示すように、第1制御部48は、統括制御装置100から、制御点のx方向、y方向およびz方向の位置の移動指令値ΔPが入力されると、積分器B1により、現在の位置に移動指令値ΔPを加え、新たな目標点を算出する。積分器B1から出力された目標点は、補完器B2に出力され、補完器B2で、1ステップの移動量の大きさがチェックされ、この移動量が大きすぎる場合には、線形補完して次のステップの目標点Ptを決定する。この目標点Ptと現在の制御点の位置Psrvとの差が差分器B3で計算され、回転角計算器B4で、各関節の回転角Δθが算出される。回転角Δθは、各関節の各軸回りの回転角で、11軸分の回転角の情報を有している。多関節ロボットアーム30は、エンドエフェクタ35の先端をある位置に位置させるのに、各関節の角度の組合せとしては複数の解が存在する冗長系のロボットアームであるが、一例として、回転角Δθは、関節全体としての動作量が小さくなるような解を選択することができる。
なお、以上の各処理は、第1制御部48内での計算上のもので、センサから実際の位置を取得しているのではなく、サーボモータMが回転角センサSを用いたサーボ制御により指示通り動くことを前提として、計算上の姿勢にロボットアームがなるようにサーボモータMを制御している。
まず、単純昇降モードでは、操作入力装置102から入力された上昇または下降の指示に応じて、第2制御部25に、1ステップ分の上昇または下降の指示を出力する。
進退準備モードでは、図4に示すように、操作入力装置102から上昇または下降の指示が入力されると(S1)、第2制御部25に、1ステップ分の上昇または下降の指示を出力し、第2制御部25は、油圧機構23を1ステップ分上昇または下降するように制御する(S2)。そして、昇降量取得手段101は、位置センサ24から昇降部22の高さを取得し(S3)、前回取得した高さと今回取得した高さとの差をとって昇降部22の昇降量を計算する(S4)。そして、この昇降部22の昇降量に−1を乗じて、制御点のz方向の移動量(指令値)とする(S5)。本実施形態では、進退準備モードにおける制御点の制御軌道は固定点P1であるから、昇降部22の昇降量を打ち消すように、多関節ロボットアーム30のエンドエフェクタ35を昇降部22に対して上下に移動させれば、エンドエフェクタ35を固定点P1に静止させておくことができる。
そして、統括制御装置100は、決定された移動指令値ΔPを第1制御部48に出力する(S6)。第1制御部48は、この移動指令値ΔPにしたがい、図3を参照して説明したサーボモータMの制御を実行する。
この移動作業ロボット1は、図5に示すように、例えば、高いところにある上下に並んだ手摺り51同士の間にエンドエフェクタ35を進入させて、手摺り51の奥の状況をビデオカメラ81により撮影する作業を行う。この作業を行うとき、まず、図5に示した、昇降装置20の昇降部22が最も低い位置にあり、多関節ロボットアーム30の第1アーム31から第3アーム33までが上方に一直線に延びている状態から、単純昇降モードで上昇の指令を操作入力装置102から入力する。これにより、多関節ロボットアーム30は動作しないまま、油圧機構23が作動して、昇降部22が上昇する。この操作を図6に示すように、エンドエフェクタ35が2つの手摺り51の間の高さに来るまで継続する。その後、エンドエフェクタ35が前方への移動が可能になるように、多関節ロボットアーム30の第1アーム31から第3アーム33に自由度を持たせるように、進退準備モードで上昇を行う。すなわち、エンドエフェクタ35の先端の制御点(図6において固定点P1に重なる点)を、所定の軌道である固定点P1に追従させるように昇降装置20に対する制御点の動作量を決定する。
例えば、前記実施形態においては、制御軌道を固定点P1としていたが、図6に示す矢印P2のように、水平方向に沿った線とすることができる。このような制御軌道に追従させつつ昇降装置20を昇降させるモードを昇降進退モードとする。この場合、統括制御装置100は、操作入力装置102から上昇の指示が入力された場合に、多関節ロボットアーム30の先端部であるエンドエフェクタ35の制御点を水平方向に沿って前進させる制御軌道を生成し、下降の指示が入力された場合に、エンドエフェクタ35の制御点を水平方向に沿って後退させる制御軌道を生成するように構成するとよい。例えば、図9に示すフローチャートのように、ステップS5によりz方向についての移動量を決定した後、入力された指令が上昇か否かを判断し(S10)、上昇の指令であった場合には(S10,Yes)、x方向の移動量を+x1(x1>0とする)とし(S11)、下降の指令であった場合には(S10,No)、x方向の移動量を−x1とする(S12)。そして、決定されたx方向とz方向の移動量を移動指令値ΔPとして第1制御部48に出力する(S6)。
前記実施形態においては、制御点は、エンドエフェクタ35の先端の位置としたが、制御点は、この位置に限らず、関節の位置や、アームの一点など、任意の位置とすることができる。また、制御点を複数設定することもできる。
10 台車
11 クローラ
12 台車本体
20 昇降装置
22 昇降部
23 油圧機構
24 位置センサ
25 第2制御部
30 多関節ロボットアーム
35 エンドエフェクタ
41 第1関節機構
42 第2関節機構
43 第3関節機構
44 第4関節機構
45 第5関節機構
48 第1制御部
81 ビデオカメラ
100 統括制御装置
101 昇降量取得手段
102 操作入力装置
Claims (2)
- 複数の関節を有する多関節ロボットアームと、
移動可能に構成された移動装置と、
前記移動装置に搭載され、前記多関節ロボットアームを昇降可能に支持する昇降部を有する昇降装置と、
前記多関節ロボットアームの前記関節を制御する第1制御部と、
前記昇降装置の昇降を制御する第2制御部と、
前記昇降部の昇降量を取得する昇降量取得手段を有するとともに前記第1制御部および前記第2制御部に指令を送信して前記第1制御部および前記第2制御部を制御するように構成された統括制御装置とを備える移動作業ロボットであって、
前記昇降装置は、最小昇降可能量が、前記多関節ロボットアームの所定の制御点の最小制御可能移動量より大きく、
前記統括制御装置は、オペレータが指示を入力するための操作入力装置を有し、前記制御点を水平方向に沿った線である制御軌道に追従させる場合に、前記昇降量取得手段により前記昇降量を取得し、前記昇降量に応じて前記制御点を前記制御軌道に追従させるための前記昇降装置に対する前記制御点の動作量を決定し、前記第1制御部に出力し、
前記操作入力装置は、前記昇降装置の上昇および下降に対応する入力インターフェースをそれぞれ有し、
前記統括制御装置は、前記操作入力装置から上昇の指示が入力された場合に、前記多関節ロボットアームの先端部の制御点を水平方向に沿って前進させる制御軌道を生成し、下降の指示が入力された場合に、前記多関節ロボットアームの先端部の制御点を水平方向に沿って後退させる制御軌道を生成するように構成されたことを特徴とする移動作業ロボット。 - 前記多関節ロボットアームの駆動源は電動アクチュエータであり、前記昇降装置の駆動源は油圧機構であることを特徴とする請求項1に記載の移動作業ロボット。
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