JP6057229B2 - コネクタ - Google Patents

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Description

本発明は、フレキシブルプリント配線板が接続されるコネクタに関する。
従来から携帯電話やデジタルカメラなどの各種の電子機器において、電子機器の回路同士などを、柔軟性を持ったフレキシブルプリント配線板を用いて電気的に接続させることが行われている。フレキシブルプリント配線板は、フレキシブルプリント配線板が挿抜可能なコネクタを介して回路などと電気的に接続される。
この種のコネクタとして、たとえば、図5に示すように、複数の信号コンタクト511と、アースコンタクト512とを備えたコネクタ501が知られている(たとえば、特許文献1)。
コネクタ501は、複数の信号コンタクト511及びアースコンタクト512が組み付けられるハウジング513を備えている。また、コネクタ501は、フレキシブル基板502の信号線(図示していない)と信号コンタクト511との電気的な接続を固定するロック位置及びロック位置以外の非ロック位置とを選択的に取り得る開閉カバー514を備えている。
コネクタ501のアースコンタクト512は、フレキシブル基板502において信号線を包囲している導電性のシールド部材(図示していない)に接続されたアース接続部(図示していない)と電気的に接続される接続部561を備えている。また、アースコンタクト512は、ハウジング513に圧入される圧入片563を備えている。さらに、アースコンタクト512は、ハウジング513の側壁を補強する補強部562と、プリント配線基板503のランド533とハンダ付けにより電気的に接続される固定タブ564とを備えている。アースコンタクト512は、接続部561と、圧入片563と、補強部562と、固定タブ564とが一体となっている。
コネクタ501は、信号線の信号接続部が信号コンタクト511と対向するようにフレキシブル基板502が挿入された状態で、開閉カバー514がロック位置に位置しているとき、信号コンタクト511が信号線に電気的に接続される。また、コネクタ501は、開閉カバー514がロック位置に位置しているとき、アースコンタクト512がシールド部材側と電気的に接続される。コネクタ501は、開閉カバー514がハウジング513の開口部513aを閉じることで、ロック位置となる。
また、コネクタ501は、ハウジング513の側壁及びひさし状突出部575a、575bの前方端部でフレキシブル基板502が挿入される挿入口を形成している。コネクタ501は、挿入口におけるハウジング513の側壁端部の内側に、フレキシブル基板502を挿入口に誘い込むためのテーパ面579が形成されている。
なお、フレキシブル基板502は、フレキシブル基板502における接続面の反対側の面の端部に保護板523が接着されおり、フレキシブル基板502の端部の剛性を高めている。
特許文献1のコネクタ501は、接続部561の形状やテーパ面579により、フレキシブル基板502をハウジング513の内部に誘い込みやすくなると考えられる。
特開2006−134708号公報
ところで、コネクタは、小型化が可能なように薄型化された低背構造となっており、コネクタが実装された実装基板の表面からフレキシブルプリント配線板が挿入されるコネクタの挿入口までの高さも低い。そのため、フレキシブルプリント配線板をハウジングの挿入口に挿入する際、フレキシブルプリント配線板は、フレキブルプリント配線板の先端部がコネクタの挿入口周りの部位に引っ掛かり、挿入口に挿入し難くなるという問題が生ずる。近年、電子機器の更なる小型化の要望に伴い、コネクタは、より薄型化が可能な低背構造が求められている。コネクタは、より薄型化されると、フレキシブルプリント配線板が挿入されるコネクタの挿入口の高さ寸法も更に小さくなる。そのため、コネクタは、フレキシブルプリント配線板の挿入時にフレキブルプリント配線板がコネクタの挿入口に、より挿入し難くなる傾向にある。
本発明は、上記の点に鑑みて為されたもので、フレキブルプリント配線板を挿入口に挿入させ易くすることが可能なコネクタを提供することを目的とする。
本発明のコネクタは、フレキシブルプリント配線板が挿入される挿入口を備えたハウジングと、該ハウジング内に挿入される上記フレキシブルプリント配線板の導体パターンに接触可能な接点部を有する複数のコンタクトと、上記ハウジング内において上記導体パターンと上記接点部とを圧接させるように上記フレキシブルプリント配線板の厚み方向に上記コンタクトを押圧する位置と押圧しない位置との間で上記ハウジングに対して起伏自在としたレバーとを備えたコネクタであって、上記フレキシブルプリント配線板を載置して上記挿入口への上記フレキシブルプリント配線板の挿入を案内するガイド部を備え、上記コンタクトは、上記挿入口の前方側に設けられ実装基板の配線パターンと半田付け可能な端子部を有し、上記ガイド部は、上記端子部よりも前方に突出するように、上記ハウジングおよび上記複数のコンタクトとは別体に設けられ、上記ガイド部は、上記端子部よりも前方に配置され、上記フレキシブルプリント配線板が載置可能であって上記フレキシブルプリント配線板の厚み方向における寸法が上記端子部の寸法よりも小さい載置部を有し、上記ガイド部は、上記載置部と連続一体形成され上記載置部から上記フレキシブルプリント配線板の上記挿入口への挿入を案内する高さ位置補正部を有しており、上記高さ位置補正部は、上記載置部の後端から立ち上がり、上記端子部の高さと等しい高さを有し、上記高さ位置補正部の後端は、上記端子部よりも前方に位置していることを特徴とする。
このコネクタにおいて、上記ハウジングは、上記複数のコンタクトを支持する基壁部と、上記基壁部の両端から突出する一対の側壁部と、上記基壁部上に上記複数のコンタクトを覆う覆壁部とから角筒状に形成されており、上記載置部は、上記フレキシブルプリント配線板の厚み方向における寸法が上記基壁部の寸法よりも小さいことが好ましい。
このコネクタにおいて、上記ガイド部は、上記高さ位置補正部の上記フレキシブルプリント配線板の挿抜方向に対する傾斜角が、上記端子部の先端縁部における上記挿抜方向に対する傾斜角と同一であることが好ましい。
このコネクタにおいて、上記挿入口の前方から見た断面がU字形状に形成された保持金具の前方側の一片部には開口切欠部が設けられ、上記保持金具の前方側の他片部には上記載置部および上記高さ位置補正部が設けられていることが好ましい。
このコネクタにおいて、上記ハウジングは、上記挿入口に挿入した上記フレキシブルプリント配線板の前端部と当接し上記フレキシブルプリント配線板の挿入を規制する位置決め面を有することが好ましい。
このコネクタにおいて、上記挿入口の前方から見た断面がU字形状であり、上記レバーが上記コンタクトを押圧しない位置において、上記挿入口に挿入した上記フレキシブルプリント配線板を仮保持する保持金具をさらに備えることが好ましい。
本発明のコネクタは、フレキブルプリント配線板を挿入口に挿入させ易くすることが可能となるという効果を奏する。
本実施形態のコネクタの斜視説明図である。 同上のコネクタを示し、図1の2A−2Aにおける断面模式図である。 同上のコネクタを示し、図1の3A−3Aにおける断面模式図である。 同上のコネクタの使用状態を示す部分断面図である。 従来のコネクタを示す斜視説明図である。
以下、本実施形態のコネクタ10を図1ないし図4に基づいて説明する。
本実施形態のコネクタ10は、フレキシブルプリント配線板(以下、FPCともいう)100が挿入される挿入口21を備えたハウジング2を備えている。また、コネクタ10は、ハウジング2内に挿入されるFPC100の導体パターン101に接触可能な接点部となる突設部32a(図1および図2を参照)を有するコンタクト3を備えている。同様に、コネクタ10は、ハウジング2内に挿入されるFPC100の導体パターン101に接触可能な接点部となる突設部42a(図1および図3を参照)を有するコンタクト4を備えている。さらに、コネクタ10は、ハウジング2内において導体パターン101と突設部32a,42aとを圧接させるようにFPC100の厚み方向にコンタクト3,4を押圧する位置と押圧しない位置との間でハウジング2に対して起伏自在としたレバー5を備えている。また、コネクタ10のハウジング2は、FPC100を載置して挿入口21へのFPC100の挿入を案内するガイド部1aを挿入口21の前方に突出して備えている。
なお、本実施形態のコネクタ10では、FPC100の一主面に設けられた導体パターン101と、バネ部32,42に設けられた突設部32a,42aとを電気的に接触させ接点部として機能させている。コネクタ10は、FPC100の一主面に設けられた導体パターン101と接続する場合だけに限られず、FPC100の一主面と対向する他主面に設けられた導体パターン101と、支持部31,41に設けられた突設部31a,41aとを電気的に接触するようにしてもよい。この場合、コネクタ10は、支持部31,41に設けられた突設部31a,41aが接点部として機能する。また、コネクタ10は、FPC100の一主面および他主面の両面にそれぞれ設けられた導体パターン101と、バネ部32,42に設けられた突設部32a,42aおよび支持部31,41に設けられた突設部31a,41aとを電気的に接触することもできる。この場合、コネクタ10は、バネ部32,42に設けられた突設部32a,42aおよび支持部31,41に設けられた突設部31a,41aが接点部としてそれぞれ機能する。
より具体的には、本実施形態のコネクタ10は、ハウジング2と、コンタクト3,4と、レバー5と、保持金具1とを主要な構成として備えている。
本実施形態のコネクタ10における保持金具1は、FPC100を載置して挿入口21へのFPC100の挿入を案内するガイド部1aを備えており、FPC100をコネクタ10に仮保持させることが可能なものである。言い換えれば、コネクタ10のガイド部1aは、レバー5がコンタクト3,4を押圧しない位置において、挿入口21に挿入したFPC100を仮保持しFPC100が挿入口21から抜けることを抑制する保持金具1に設けられている。
ハウジング2は、電気絶縁性を有する合成樹脂の成形品からなっている。ハウジング2は、FPC100が挿抜可能なように、全体として角筒状に形成されている。ハウジング2は、コネクタ10が実装される実装基板(図示していない)側となる基壁部2bと、基壁部2bの両端から突出する一対の側壁部2c,2cと、基壁部2b上に基壁部2bと略平行に設けられる覆壁部2aとを備えている。ハウジング2は、図2や図3に示すように、FPC100の挿抜方向(図2および図3の上下方向)における一端部側(図2および図3の下側)に、内部のコンタクト収納空間20と外部とを連通する挿入口21が開口している。なお、コンタクト10は、水平な面に配置させた実装基板上にコンタクト10を実装させた場合、挿抜方向が一水平方向となる。また、ハウジング2は、FPC100の挿抜方向の他端部側(図2および図3の上側)に、覆壁部2aの一部を切欠くように設けられた開口部22が形成されている。また、ハウジング2は、ハウジング2の内部にコンタクト3,4を収容するコンタクト収納空間20が形成されている。コンタクト収納空間20は、FPC100の挿抜方向と直交するハウジング2の左右方向において所定のピッチで設けられた隔壁23によって複数個の収納室に仕切られている。コンタクト収納空間20は、各々の収納室ごとにコンタクト3、またはコンタクト4が1個ずつ収納されている。また、隔壁23には、挿入口21側に開放されて、挿入口21から挿入されるFPC100の主面をガイドするガイド溝24がFPC100の挿抜方向に沿って形成されている。隔壁23は、FPC100の前端部を当接させ、FPC100がハウジング2の内部に挿入しすぎないように、FPC100の挿入を規制し位置決めを行う位置決め面23aを備えている。
コンタクト3,4は、たとえば、リン青銅などの弾性および導電性に優れた金属材料により形成され、リン青銅の表面に形成させたNiの下地にAuのめっきが施されたものを好適に用いている。コンタクト3,4は、ハウジング2の左右方向において、コンタクト3とコンタクト4とが交互に配置されている。ここで、一方のコンタクト3は、交互に配置されるコンタクト3とコンタクト4とのうち、ハウジング2の左右方向の一端部から奇数番目に配置されている。また、他方のコンタクト4は、交互に配置されるコンタクト3とコンタクト4とのうち、ハウジング2の左右方向の一端部から偶数番目に配置されている。
奇数番目のコンタクト3は、図2に示すように、コンタクト収納空間20の内部にFPC100の挿抜方向に沿って設けられ、ハウジング2の基壁部2bに支持される支持部31を有している。また、コンタクト3は、コンタクト収納空間20の内部にFPC100の挿抜方向に沿って設けられ、FPC100の厚み方向に弾性変形が可能なバネ部32を有している。さらに、コンタクト3は、FPC100の挿抜方向における中間部よりも他端部側に、支持部31とバネ部32とを対向させ連続一体に接続する接続部33を有している。すなわち、コンタクト3は、支持部31と、バネ部32と、接続部33とでH字状に形成されている。コンタクト3は、挿入口21側から各収納室に挿入されており、挿入されるFPC100を、支持部31とバネ部32とで挟持可能としている。
コンタクト3の支持部31は、ハウジング2内の底面(基壁部2bの上面)に当接させた状態でコンタクト収納空間20に配置されている。支持部31において挿入口21側の先端部には、ハウジング2の基壁部2bに設けた切欠部2aaからハウジング2の外底面(基壁部2bの下面)と略同一平面を構成するように延出した端子部34が設けられている。端子部34は、コネクタ10が実装される実装基板(図示していない)の配線パターンと半田付け可能な端子として機能する。また、支持部31は、支持部31における先端部側と接続部側との略中間に、バネ部32の先端部に設けられた突設部32aと対向する突設部31aが突設されている。
コンタクト3は、支持部31における接続部33よりも他端部側にバネ部32側へ突設する係合突起部35を備えている。係合突起部35は、ハウジング2の覆壁部2aと基壁部2bとの間にあって、隣接する隔壁23,23に一体形成させた中壁部2eに設けられた窪部2eaと係合している。コンタクト3は、係合突起部35と、中壁部2eの窪部2eaとが係合することにより、コンタクト3がハウジング2から抜け出ることを抑制する。
コンタクト3のバネ部32には、接続部33に支持される部位よりも開口部22側であって支持部31と対向する面に、レバー5のカム部51が挿入される半円状の凹部36が形成されている。また、バネ部32の先端部には、支持部31の突設部31aと対向する部位に、支持部31側に向かって突出する突設部32aが突設されている。コネクタ10は、ハウジング2に対してレバー5を伏せると、FPC100の厚み方向にコンタクト3のバネ部32を押圧する。すなわち、コネクタ10は、レバー5のカム部51がバネ部32の凹部36と当接して凹部36を押圧する。コネクタ10は、支持部31側の突設部31aと、バネ部32側の突設部32aとで、支持部31とバネ部32との間に挿入されるFPC100を挟持することが可能に構成している。
また、偶数番目のコンタクト4は、図3に示すように、コンタクト収納空間20の内部にFPC100の挿抜方向に沿って設けられ、ハウジング2の基壁部2bに支持される支持部41を有している。また、コンタクト4は、コンタクト収納空間20の内部にFPC100の挿抜方向に沿って設けられ、FPC100の厚み方向に弾性変形が可能なバネ部42を有している。さらに、コンタクト4は、FPC100の挿抜方向における中間部よりも他端部側に、支持部41とバネ部42とを対向させ連続一体に接続する接続部43を有している。すなわち、コンタクト4は、支持部41と、バネ部42と、接続部43とでH字状に形成されている。コンタクト4は、開口部22側から各収納室に挿入されており、挿入口21から挿入されるFPC100を、支持部41とバネ部42とで挟持可能としている。
コンタクト4の支持部41は、ハウジング2内の底面(基壁部2bの上面)に当接させた状態でコンタクト収納空間20に配置される。支持部41において開口部22側の端部には、ハウジング2の基壁部2bに設けた切欠部2baからハウジング2の外底面(基壁部2bの下面)と略同一平面を構成するように延出した端子部44が設けられている。端子部44は、コネクタ10が実装される実装基板(図示していない)の配線パターンと半田付け可能な端子として機能する。また、支持部41は、支持部41における挿入口21側の先端部に、バネ部42側に向かって突出する突設部41aが突設されている。
コンタクト4は、支持部41における接続部43よりも一端部側にバネ部42側へ突設する係合突出部45を備えている。係合突出部45は、ハウジング2の覆壁部2aと基壁部2bとの間にあって、隣接する隔壁23,23間と一体形成させた中壁部2eに設けられた窪部2ebと係合している。コンタクト4は、係合突出部45と、中壁部2eの窪部2ebとが係合することにより、コンタクト4がハウジング2から抜け出ることを抑制する。
コンタクト4のバネ部42には、接続部43に支持される部位よりも開口部22側であって支持部41と対向する面に、レバー5のカム部52が挿入される半円状の凹部46が形成されている。また、バネ部42の先端部には、支持部41の突設部41aと対向する部位に、支持部41側に向かって突出する突設部42aが突設されている。コネクタ10は、ハウジング2に対してレバー5を伏せると、FPC100の厚み方向にコンタクト4のバネ部42を押圧する。すなわち、コネクタ10は、レバー5のカム部52がバネ部42の凹部46と当接して凹部46を押圧する。コネクタ10は、支持部41側の突設部41aと、バネ部42側の突設部42aとで、支持部41とバネ部42との間に挿入されるFPC100を挟持することが可能に構成している。
レバー5は、電気絶縁性を備えた合成樹脂により形成している。レバー5は、ハウジング2の左右方向に細長い長板形状に形成している。レバー5は、ハウジング2側の一端側に設けたカム部51,52を回動中心として、ハウジング2に対して回動し起伏自在にハウジング2に保持されている。これにより、レバー5は、ハウジング2内において、FPC100の導体パターン101と、突設部31a,32a,41a,42aとを圧接させるように、FPC100の厚み方向にコンタクト3,4を押圧する位置と押圧しない位置との間で、ハウジング2に対して起伏自在となる。言い換えれば、レバー5は、FPC100をコネクタ10から相対的に抜けにくくする抜止位置と、相対的に抜けやすくする非抜止位置との間で、ハウジング2に対して回動自在に保持されている。
レバー5のカム部51は、コンタクト3の凹部36に対向して設けられている。コネクタ10では、レバー5の操作により、カム部51と凹部36との距離が変化する。コネクタ10は、レバー5を伏した状態(抜止位置)において、カム部51と凹部36とが当接し、図2に示すようにレバー5を起こした状態(非抜止位置)では、カム部51と凹部36とが離間した状態となる。
また、レバー5のカム部52は、コンタクト4の凹部46に対向して設けられている。コネクタ10では、レバー5の操作により、カム部52と凹部46との距離が変化する。コネクタ10は、レバー5を伏した状態(抜止位置)において、カム部52と凹部46とが当接し、図3に示すようにレバー5を起こした状態(非抜止位置)では、カム部52と凹部46とが離間した状態となる。コネクタ10は、レバー5におけるカム部51の位置を変えることで、カム部51が凹部36を押圧する力を変えることができる。同様に、コネクタ10は、レバー5におけるカム部52の位置を変えることで、カム部52が凹部46を押圧する力を変えることができる。コネクタ10は、レバー5を伏した状態(抜止位置)において、カム部51がコンタクト3の凹部36を押圧する力よりも、カム部52がコンタクト4の凹部46を押圧する力の方が強くなるように構成している。
保持金具1は、図4に示すように、ハウジング2に設けられた第1ハウジング係止部2dと係止するU字形状の係止部1dを備えている。保持金具1は、U字形状の係止部1dにおける一方の直線状部分がハウジング2の側壁部2cに沿って延設されている。保持金具1は、U字形状の係止部1dにおける他方の直線状部分の先端側にS字形状の先端部が形成されている。保持金具1は、保持金具1のS字形状に形成された一部が、コンタクト収納空間20側に突出しており、FPC100に設けた仮保持凹部103と嵌合してFPC100を仮保持する仮保持部1cを構成している。また、保持金具1は、保持金具1のS字形状に形成された一部が、FPC100の挿抜方向における挿入口21側に位置修正部1bを備えている。位置修正部1bは、FPC100の挿入口21への挿入時に、ハウジング2の左右方向におけるFPC100の位置ずれを修正して挿入口21に誘い込ませることが可能となる。なお、保持金具1は、保持金具1のS字形状に形成された一部が、ハウジング2に設けられた第2ハウジング係止部2fに係止されている。
コネクタ10には、挿入口21を正面から見ると、ハウジング2の左右方向に、一対の保持金具1が対向して配置されている。保持金具1は、挿入口21を正面に見て、外形がU字形状であり、U字形状の内部に位置修正部1bが収容されているように見える。保持金具1は、挿入口21を正面に見て、U字形状の一方の一片部1fの上面がハウジング2の覆壁部2aと略平行な平面を構成するように配置している。また、保持金具1は、挿入口21を正面に見て、U字形状の他方の他片部1gにおける下面が、ハウジング2の外底面(基壁部2bの下面)と略同一平面を構成するように配置している。
保持金具1は、ハウジング2の前方に突出されたU字形状の他片部1gの先端部をガイド部1aとして利用している。したがって、ガイド部1aは、挿入口21の前方に突出してハウジング2に備えられることになる。ガイド部1aは、基壁部2bと略平行な平面を備えFPC100を載置可能な載置部1a1を有している。また、ガイド部1aは、コンタクト3の端子部34との引っ掛かりなく、挿入口21へのFPC100の挿入を案内する高さ位置補正部1a2を備えている。載置部1a1は、基壁部2bや端子部34の厚みよりも薄くしている。載置部1a1は、金属材料により構成しているため、基壁部2bより薄くしても強度を保つことができる。ここで、高さ位置補正部1a2は、高さ位置補正部1a2よりもハウジング2の外底面側となる載置部1a1の高さから立ち上がり、コンタクト3の挿入口21側の先端に設けられ接点部となる突設部32aと電気的に接続された端子部34の高さと略等しい高さとしている。
また、ガイド部1aは、高さ位置補正部1a2のFPC100の挿抜方向に対する傾斜角が、端子部34の先端縁部34aにおける挿抜方向に対する傾斜角と略同一としている。ガイド部1aは、高さ位置補正部1a2のFPC100の挿抜方向に対する傾斜角が、端子部34の先端縁部34aにおける挿抜方向に対する傾斜角と略同一であることが好ましいが、異なっていてもよい。いずれにしても、コネクタ10は、ガイド部1aを備えていないものと比較して、FPC100を挿入口21に挿入しやすくすることが可能となる。また、ガイド部1aは、端子部34の先端縁部34aを設けない場合、高さ位置補正部1a2の高さが端子部34における天面34b以上の高さとなるように、高さ位置補正部1a2のFPC100の挿抜方向に対する傾斜角を適宜に設定すればよい。言い換えれば、ガイド部1aは、端子部34の先端が挿抜方向に対して直角の場合、高さ位置補正部1a2の高さを、端子部34における天面34b以上の高さにすればよい。
ガイド部1aは、挿入口21の前方に突出していることで、ハウジング2から突出した端子部34にFPC100の先端部が引っ掛かることを抑制することができる。なお、保持金具1のU字形状の一片部1fには、FPC100の先端を載置部1a1に載置させやすいように、開口切欠部1eを備えている。
すなわち、本実施形態のコネクタ10は、ハウジング2の両側端部に設けた保持金具1がFPC100を挿入する際のFPC100の高さ方向の位置ずれを補正し挿入させ易くするガイド部1aを備えている。
保持金具1は、金属材料からなる板状体の折り曲げ加工により、比較的簡単に形成することができる。なお、保持金具1には、板状体の折り曲げ加工が行い易いように、切欠部1aa,1daを適宜に設ければよい。保持金具1は、切欠部1aa,1daを設けるだけでなく、板厚を薄くしたものでもよい。
ところで、コネクタ10は、合成樹脂の成形品を用いてハウジング2を構成させている場合、コネクタ10の小型化に伴いハウジング2の強度を高めることが必要となる場合もある。本実施形態のコネクタ10では、ハウジング2の挿入口21の両側端部にFPC100を仮保持する保持金具1を備えることにより、ハウジング2の強度を向上させることが可能となる。
保持金具1は、FPC100の挿入時において、位置修正部1bによりFPC100を挿入口21に挿入しやすくすることが可能となる。さらに、本実施形態のコネクタ10では、ハウジング2の挿入口21の両側端部に設けた保持金具1のガイド部1aがハウジング2から前方に突出している。そのため、コネクタ10は、ガイド部1aの載置部1a1に載置させたFPC100を挿入口21へ押し込むだけで、載置部1a1から高さ位置補正部1a2に沿ってFPC100の挿入を案内することが可能となる。すなわち、コネクタ10は、ハウジング2へのFPC100の挿入時に、作業者が挿入口21の位置を正確に意識せずとも、コンタクト3の引っ掛かりを抑制しつつハウジング2内に容易に挿入することが可能となる。
本実施形態のコネクタ10は、保持金具1のガイド部1aにより、FPC100の高さ方向の位置を補正し、ハウジング2から前方の突出している端子部34を避けてFPC100の挿入を可能としている。これにより、本実施形態のコネクタ10では、コネクタ10にFPC100を挿入する工程において、保持金具1と一体となったガイド部1aにて位置ずれ補正し挿入させ易くすることが可能となる。
そのため、コネクタ10は、コネクタ10の小型化に伴い、FPC100の挿入口21の高さ寸法が小さくなった場合でも、FPC100の挿入時に端子部34にFPC100の先端が引っ掛かり挿入性が低下することを抑制することが可能となる。
以下、本実施形態のコネクタ10にFPC100を挿抜する際の動作について説明する。
コネクタ10は、FPC100を接続する前では、図1、図2および図3に示すようにレバー5を略直立する位置(コンタクト3,4の支持部31,41と略直交する位置)に配してある。コネクタ10は、この状態でカム部51がコンタクト3の凹部36を押圧していない。そのため、コンタクト3は、バネ部32および接続部33に弾性変形が生じておらず、バネ部32の突設部32aは、支持部31の突設部31aからFPC100が挿抜可能な所定の間隔に離れている。同様に、コネクタ10は、この状態でカム部52がコンタクト4の凹部46を押圧していない。そのため、コンタクト4は、バネ部42および接続部43に弾性変形が生じておらず、バネ部42の突設部42aは、支持部41の突設部41aからFPC100が挿抜可能な所定の間隔に離れている。すなわち、コネクタ10は、レバー5が非抜止位置にある状態では、コンタクト3の突設部31aと突設部32aとの間およびコンタクト4の突設部41aと突設部42aとの間が、それぞれFPC100の厚みよりも大きな離間距離となるように構成している。
したがって、コネクタ10は、FPC100をコネクタ10に挿入する際の挿入抵抗を小さくでき、柔らかいFPC100をコネクタ10に容易に挿入することが可能となる。なお、コネクタ10は、レバー5を非抜止位置に回転させた状態で、コンタクト3の突設部31a,32aやコンタクト4の突設部41a,42aがFPC100と接触するものでもよい。コネクタ10は、レバー5を非抜止位置に回転させた状態でもコンタクト3の接点部となる突設部32aやコンタクト4の接点部となる突設部42aがFPC100と接触することで、FPC100を挿入すると同時に電気的な接続を確立させることが可能となる。なお、コネクタ10は、レバー5が抜止位置にある場合に比べて、コンタクト3,4がFPC100を保持する保持力は相対的に小さい状態となっているので、FPC100が相対的に抜けやすい状態となっている。
コネクタ10は、レバー5を非抜止位置に配置させた状態で、挿入口21からハウジング2の内部にFPC100を挿入すると、隔壁23に設けたガイド溝24に沿ってFPC100が案内される。
ここで、コネクタ10には、ハウジング2の挿入口21の前方に突出され、FPC100を載置してコンタクト3との引っ掛かりなく挿入口21に挿入可能な保持金具1のガイド部1aを備えている。コネクタ10は、ハウジング2の挿入口21から突出した載置部1a1にFPC100の先端部を載置おくことができる。コネクタ10は、FPC100を挿入口21向かって挿入させた場合、載置部1a1と連続一体となった高さ位置補正部1a2に沿ってFPC100が挿入される。これにより、コネクタ10は、FPC100の先端部をガイド部1aに沿って挿入口21に案内させることができる。
挿入口21からコネクタ10の内部に挿入されたFPC100は、コンタクト3,4の支持部31,41とバネ部32,42の間に挿入される。FPC100をハウジング2の内部にさらに挿入すると、FPC100の前端部がコンタクト3の位置決め面23aに当接する。これによって、コネクタ10は、コンタクト3,4に対してFPC100の前端部の位置を位置決めすることができる。
コネクタ10は、FPC100をハウジング2の内部に挿入した状態で、レバー5をコンタクト3,4の支持部31,41と略平行する位置まで回動させると、レバー5のカム部51がコンタクト3の凹部36を押圧する。コンタクト3は、接続部33を支点としてバネ部32および接続部33が弾性変形し、バネ部32の突設部32aが支持部31側に変位する。これにより、コネクタ10は、バネ部32の突設部32aがFPC100に設けられた導体パターン101に弾接する。同様に、コネクタ10は、レバー5のカム部52がコンタクト4の凹部46を押圧する。コンタクト4は、接続部43を支点としてバネ部42および接続部43が弾性変形し、バネ部42の突設部42aが支持部41側に変位する。これにより、コネクタ10は、バネ部42の突設部42aがFPC100に設けられた導体パターン101に弾接する。
コネクタ10は、レバー5が抜止位置に回転した状態では、バネ部32の突設部31a,32aおよびバネ部42の突設部41a,42aがそれぞれFPC100に押し付けられる。コネクタ10は、バネ部32の突設部32aと支持部31の突設部31aとの間にFPC100を挟持する。また、コネクタ10は、バネ部42の突設部42aと支持部41の突設部41aとの間にFPC100を挟持する。コネクタ10は、コンタクト3,4の接圧により、コンタクト3,4とFPC100の導体パターン101とが電気的に接続された状態となる。
一方、コネクタ10は、FPC100がコネクタ10に接続されている状態で、レバー5を抜止位置から非抜止位置まで回動させると、カム部51,52がコンタクト3,4の凹部36,46を押圧する力が弱くなる。コンタクト3,4は、バネ部32,42および接続部33,43のバネ復帰力によって、バネ部32,42の突設部32a,42aが変位してFPC100から離れる。コネクタ10は、コンタクト3,4がFPC100を挟持する力が弱くなり、FPC100を引き抜きやすくすることが可能となる。
本実施形態のコネクタ10は、挿入口21からFPC100を挿入すると、ハウジング2に設けられた位置決め面23aにFPC100の前端部が当接する。ここで、コネクタ10は、保持金具1の仮保持部1cがFPC100の先端部側における幅方向の両端に設けられた仮保持凹部103と嵌合することにより、FPC100の仮保持を行う。これにより、コネクタ10は、挿入したFPC100がレバー5により抜け止めされる前に、挿入口21から抜けることが抑制される。また、コネクタ10は、コンタクト3,4に対するFPC100の相対的な位置を正確に位置決めすることもできる。すなわち、コネクタ10は、バネ部32,42の接点部となる突設部32a,42aと、FPC100とが接触する接触位置のずれが生ずることを低減させることができる。コネクタ10は、コンタクト3,4が所定の位置でFPC100と電気的に接触することになり、電気的接続の信頼性を向上させることができる。
なお、本実施形態のハウジング10に接続されるFPC100は、図4に示すように、コンタクト3が接触する導体パターン101の幅広部102を、コンタクト4が接触する導体パターン101の幅広部102と比較して、FPC100におけるFPC100の挿抜方向の先端側に設けている。また、FPC100は、コンタクト4が接触する導体パターン101の幅広部102の長さ寸法を、FPC100の挿抜方向におけるコンタクト3が接触する幅広部102の長さ寸法に比べて、より長くしている。
1 保持金具
1a ガイド部
1a1 載置部
1a2 高さ位置補正部
2 ハウジング
3,4 コンタクト
5 レバー
10 コネクタ
21 挿入口
31a,32a,41a,42a 突設部(接点部)
34 端子部
34a 先端縁部
100 フレキシブルプリント配線板(FPC)
101 導体パターン

Claims (6)

  1. フレキシブルプリント配線板が挿入される挿入口を備えたハウジングと、該ハウジング内に挿入される前記フレキシブルプリント配線板の導体パターンに接触可能な接点部を有する複数のコンタクトと、前記ハウジング内において前記導体パターンと前記接点部とを圧接させるように前記フレキシブルプリント配線板の厚み方向に前記コンタクトを押圧する位置と押圧しない位置との間で前記ハウジングに対して起伏自在としたレバーとを備えたコネクタであって、
    前記フレキシブルプリント配線板を載置して前記挿入口への前記フレキシブルプリント配線板の挿入を案内するガイド部を備え、
    前記コンタクトは、前記挿入口の前方側に設けられ実装基板の配線パターンと半田付け可能な端子部を有し、
    前記ガイド部は、前記端子部よりも前方に突出するように、前記ハウジングおよび前記複数のコンタクトとは別体に設けられ
    前記ガイド部は、前記端子部よりも前方に配置され、前記フレキシブルプリント配線板が載置可能であって前記フレキシブルプリント配線板の厚み方向における寸法が前記端子部の寸法よりも小さい載置部を有し、
    前記ガイド部は、前記載置部と連続一体形成され前記載置部から前記フレキシブルプリント配線板の前記挿入口への挿入を案内する高さ位置補正部を有しており、
    前記高さ位置補正部は、前記載置部の後端から立ち上がり、前記端子部の高さと等しい高さを有し、
    前記高さ位置補正部の後端は、前記端子部よりも前方に位置していることを特徴とするコネクタ。
  2. 前記ハウジングは、前記複数のコンタクトを支持する基壁部と、前記基壁部の両端から突出する一対の側壁部と、前記基壁部上に前記複数のコンタクトを覆う覆壁部とから角筒状に形成されており、
    前記載置部は、前記フレキシブルプリント配線板の厚み方向における寸法が前記基壁部の寸法よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
  3. 前記ガイド部は、前記高さ位置補正部の前記フレキシブルプリント配線板の挿抜方向に対する傾斜角が、前記端子部の先端縁部における前記挿抜方向に対する傾斜角と同一であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコネクタ。
  4. 前記挿入口の前方から見た断面がU字形状に形成された保持金具の前方側の一片部には開口切欠部が設けられ、上記保持金具の前方側の他片部には前記載置部および前記高さ位置補正部が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のコネクタ。
  5. 前記ハウジングは、前記挿入口に挿入した前記フレキシブルプリント配線板の前端部と当接し前記フレキシブルプリント配線板の挿入を規制する位置決め面を有することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のコネクタ。
  6. 前記挿入口の前方から見た断面がU字形状であり、前記レバーが前記コンタクトを押圧しない位置において、前記挿入口に挿入した前記フレキシブルプリント配線板を仮保持する保持金具をさらに備えることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のコネクタ。
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