JP6052818B2 - 疑似皮膚 - Google Patents

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Description

本発明は、皮膚縫合の練習に用いられる疑似皮膚に関する。
一般に、皮膚は、外界からの刺激を遮断する極めて重要なバリアの役目を果たしており、例えば、外科手術の際には、皮膚の確実な縫合閉鎖が必要となる。また、縫合閉鎖後の外観も皮膚縫合における大事な要素の一つであり、できるだけ創が目立たないように縫合閉鎖することが好ましい。そのため、皮膚縫合の手技の習得は、外科手術を行う医師にとって必須のものであり、同手技の向上も求められている。
皮膚縫合の手技は、経験回数に比例して向上するが、皮膚縫合は医療行為であり、人体での練習はできない。そこで現状では、豚皮や樹脂製の疑似皮膚を用いて皮膚縫合の練習を行っている(例えば、非特許文献1参照)。
株式会社京都科学、「縫合手技トレーニングセット」、[online]、[平成26年8月1日検索]、インターネット<URL:http://www.kyotokagaku.co.jp>
しかしながら、豚皮は、人間の皮膚とは構造及び柔軟性が異なることから外科用針糸の刺入性が異なり、皮膚縫合の練習目的として適当でない。また、樹脂製の疑似皮膚は、人間の皮膚と層構造を類似させているものの、外科用針糸の刺入性がおよび通過抵抗が著しく異なる。更に、比較的高価であると共に、樹脂に刺し孔が残るため、繰り返しの使用は困難である。そのため、安易に練習に用いることができず、これが皮膚縫合の経験の浅い医師や医学生等の皮膚縫合の練習回数を減らす要因の一つとなっている。
そこで、本発明は、容易に皮膚縫合の練習を行うことができる安価な疑似皮膚を提供することを目的とする。
本発明によれば、フエルトにより形成されるフエルト層と、前記フエルト層に積層される表面フィルム層と、を備え、前記表面フィルム層は、人体の所定の部位における表皮とほぼ等しい厚さに形成されていて、前記フエルト層は、任意の厚みの部分で、層状に剥離することにより、厚みが調整可能となっている、ことを特徴とする疑似皮膚が提供される
本発明によれば、容易に皮膚縫合の練習を行うことができる安価な疑似皮膚を提供することができる。
本発明の実施形態に係る皮膚縫合練習器具の斜視図である。 本実施形態に係る疑似皮膚を示す図である。 本実施形態に係る固定台の斜視図である。 本実施形態に係る皮膚縫合練習器具を用いた疑似皮膚の縫合を説明する説明図である。 縫合手技における切開口の表面の縫合(皮膚表面縫合)の一例を示す図である。 縫合手技における切開口の内部の縫合(皮膚埋没縫合)の一例を示す図である。
本発明の実施形態に係る皮膚縫合練習器具1について、図1から図6を参照しながら説明する。まず、皮膚縫合練習器具1の概略構成について、図1から図3を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係る皮膚縫合練習器具1の斜視図である。図2(a)は、本実施形態に係る疑似皮膚2の斜視図であり、(b)は(a)のIIb−IIb´断面図である。図3は、本実施形態に係る固定台3の斜視図である。
図1に示すように、皮膚縫合練習器具1は、皮膚縫合の練習に用いるために人体の皮膚を模した皮膚縫合練習用疑似皮膚(以下、単に「疑似皮膚」という)2と、疑似皮膚2を固定する固定台3と、を備えている。
図2(a)及び(b)に示すように、疑似皮膚2は、人体の表皮100(後述する図5(a)及び図6(a)参照)に対応する表面フィルム層20と、表面フィルム層20の下層に位置し、人体の真皮101(後述する図5(a)及び図6(a)参照)に対応するフエルト層21と、表面フィルム層20及びフエルト層21を厚さ方向に切断することで、人体手術に於ける切開口103(後述する図5(a)及び図6(a)参照)に対応するスリット部22と、を備えている。
このように、疑似皮膚2は、表面フィルム層20と、フエルト層21と、の2層で構成されており、縫合練習に際しては、表面フィルム層20及びフエルト層21を厚さ方向に切断することでスリット部22を作成し、スリット部22を縫合することで、実際の人体手術に近い感覚での縫合練習を可能としている。
表面フィルム層20は、人体の表皮を模したものであり、人体の何れかの部位における表皮の平均厚さに形成されている。本実施形態においては、表面フィルム層20の厚さは、50μmに形成されている。表面フィルム層20の厚さを50μmにすることで、フエルト層21に表面フィルム層20が積層されている状態において、表面が縫合用手術針糸(外科用針糸)により破壊される時の抗力が、人体の何れかの部位における表皮が縫合用手術針糸により破壊される時の抗力とほぼ同一になる。また、縫合用手術針糸を疑似皮膚2に刺し入れ、縫合用手術針糸が表面フィルム層20及びフエルト層21を移動する時の抗力が、人体の何れかの部位に縫合用手術針糸を刺し入れ、縫合用手術針糸が表皮及び真皮を移動する時の抗力とほぼ同一となる。
なお、縫合用手術針糸とは、縫合用手術針の後端に手術用の糸が接続されているものをいう。縫合用手術針には、半円形(例えば、1/2円、3/8円のもの等)があり、手術の糸は45cm程度の長さのナイロン製のものが多い。
本実施形態においては、表面フィルム層20は、シート状のホットメルトにより構成されており、フエルト層21の表面にシート状のホットメルトを積層させた状態で、熱によりフエルト層21にホットメルトを溶着させることにより形成されている。ホットメルトを熱によりフエルト層21に溶着させることで、ホットメルトの一部がフエルト層21に含浸し、ホットメルトが積層されていない場合(フエルト層21が露出している場合)に比べて、疑似皮膚2の表面粗さが低減される。つまり、ホットメルトが積層されていない状態の疑似皮膚2の表面に比べ、ホットメルトがフエルト層21に積層されている状態の疑似皮膚2の表面の粗さは、より人体の表皮100の表面の粗さに近づく。なお、表面フィルム層20の厚さは、溶着させるシート状のホットメルトの厚さ方向の量を変えることで容易に調整が可能になる。
人間の表皮は、シート状の細胞層により構成され、疑似皮膚の表皮にシート状のホットメルトを用いることで、縫合用手術針糸の刺入性及び抵抗感覚が実際の縫合手術に近いものとなり、皮膚縫合の練習用として好適になる。
ホットメルトを構成する材料としては、例えば、エチレン酢酸ビニル(EVA)のような熱可塑性プラスチックが用いられる。エチレン酢酸ビニル(EVA)は、人体の表皮層の疑似として、硬度、縫合用手術針糸の刺入性、縫合用手術針糸の移動時の抵抗感覚及び作成の容易性等から好ましい。なお、ホットメルトとしては、上記を満たすものであれば上記材料に限定されない。
フエルト層21は、人体の真皮を摸したものであり、任意の厚み部分で層状に剥離可能なフエルトにより形成されている。本実施形態においては、フエルト層21は、積層方向に剥離可能な羊毛不織布により構成されており、羊毛を水分と熱と圧力とで揉み固められたプレスフエルトにより形成されている。人体の真皮は、そのほとんどが繊維質により構成され、真皮にフエルトを用いることで、縫合用手術針糸の刺入性及び抵抗感覚が実際の縫合手術に近いものとなり、皮膚縫合の練習用として好適になる。
また、フエルトは、適度な可塑性を有し、且つ曲げ強度を容易に人体の皮膚に近づけることができる。更に、フエルトは、任意の厚み部分で積層方向に剥離可能にすることで容易に調整が可能であり、人体の任意の部分の皮膚の厚さに模することができる(通常1〜3mmの厚さ)。フエルトを形成する材料としては、羊毛、化学繊維及び獣毛等を用いることができ、例えば、厚さ3mmのフエルトを用いることで、1〜3mmの任意の厚さを摸することができる。
スリット部22は、人体の切開口を模したものであり、表面フィルム層20及びフエルト層21を積層方向(厚さ方向)に切断することにより形成される。なお、本実施形態においては、スリット部22を予め形成した疑似皮膚2を用いて説明するが、スリット部22は、予め形成することなく、ユーザによって任意の位置に形成させる構成であってもよい。
図3に示すように、固定台3は、疑似皮膚2を載置する載置台30と、載置台30に載置した疑似皮膚2を載置台30に固定する一対のクリップ部(固定手段)31,32と、を備えている。
載置台30は、透明なアクリル板により矩形状に形成されており、疑似皮膚2を載置する載置面30aと反対側の裏面30bには、机等に固定台3を配置した際に固定台3が不要に動かないようにするための複数のすべり止め部材30cが取り付けられている。本実施形態においては、4つのゴム製のすべり止め部材30cが載置台30の裏面30bの四つ角の近傍にそれぞれ取り付けられている。
一対のクリップ部31,32は、載置面30aの長手方向における両端に取り付けられており、疑似皮膚2の長手方向の両端部を載置面30aとで挟持して固定する。なお、クリップ部31とクリップ部32とは構成が同一であるため、ここでは、クリップ部31の構成を説明することでクリップ部32の構成の説明は省略する。
クリップ部31は、疑似皮膚2を載置面30aに押圧する押圧部材33と、疑似皮膚2を載置面30aに押圧する付勢力を押圧部材33に付与する付勢ばね(付勢手段)34と、を備えている。
押圧部材33は、疑似皮膚2を押圧する一対の押圧部33aと、疑似皮膚2を押圧する押圧方向と反対方向に隆起する隆起部33bと、付勢ばね34と係合する係合部33cと、を備えている。一対の押圧部33aは、疑似皮膚2の長手方向と直交する短手方向の両端部を押圧する。また、一対の押圧部33aのそれぞれには、カバー部材35が取り付けられており、カバー部材35を介して疑似皮膚2を押圧することで、疑似皮膚2と接触する部分に作用する力を低減させている。カバー部材35は、合成樹脂により形成されており、疑似皮膚2と接触する接触面積が、カバー部材35を設けない場合の押圧部33aの疑似皮膚との接触面積よりも大きくなっている。
隆起部33bは、押圧部33aと押圧部33aとの間に設けられており、押圧方向と反対方向に山型に隆起している。隆起部33bは、山型に隆起することで、ユーザの指を引掛け易くなる。また、長手方向の端部から隆起部33bの下方を通過するように疑似皮膚2にスリット部22を設けた場合には、隆起部33bの両端が疑似皮膚2を押圧しているためスリット部22の内部を開放し易くなる。
係合部33cは、付勢ばね34の一端部と係合している。付勢ばね34は、一端が係合部33cと係合し、他端が載置台30と係合しており、押圧部材33を載置台30に向けて付勢している。
次に、皮膚縫合練習器具1を用いた疑似皮膚2の縫合について、図4から図6を参照しながら説明する。なお、本実施形態においては、予めスリット部22が設けられた疑似皮膚2を用いて説明する。図4は、本実施形態に係る皮膚縫合練習器具1を用いた疑似皮膚2の縫合を説明する説明図である。図5は、縫合手技における切開口の表面の縫合(皮膚表面縫合)の一例を示す図である。図6は、縫合手技における切開口の内部の縫合(皮膚埋没縫合)の一例を示す図である。
皮膚縫合練習器具1を用いて皮膚縫合の練習を行う場合には、まず、ユーザは、フエルト層21を予め必要な厚さに剥離させて厚さを調整しておく。予め厚さを調整しておくことで、想定している人体の部位に合わせた皮膚縫合の練習を行うことができる。フエルト層21の厚さは、フエルト層21の下層を、適宜、剥離することで可能になる。
次に、ユーザは、疑似皮膚2を固定台3に固定する。具体的には、まず、クリップ部31の隆起部33bを指で引掛けて押圧方向と反対方向に一対の押圧部33aを移動させ、疑似皮膚2の長手方向における一方側を載置面30aと一対の押圧部33aとの間に配置する。疑似皮膚2を配置したら、一対の押圧部33aと載置面30aとで疑似皮膚を挟持する。同様に、長手方向の他方側も、一対の押圧部33aと載置面30aとで挟持する。これにより、疑似皮膚2が固定台3にセットされる。疑似皮膚2のセットが終わると、ユーザは、疑似皮膚2に作成したスリット部22によって縫合の練習を開始する。
ここで、人体における皮膚縫合には、皮膚表面の縫合を行う皮膚表面縫合(図5(a)参照)と、皮膚裏面の縫合を行う皮膚埋没縫合(図6(a)参照)と、がある。縫合練習では、縫合用手術針11の通過経路の習得(運針の習得)と、縫合用手術の糸13の結紮方法の習得(糸結びの習得)と、が肝要である。しかし、従来の縫合練習器具は、皮膚表面縫合における糸結びの練習のみを目的としており、皮膚表面縫合における運針の練習と、皮膚埋没縫合における運針及び糸結びの練習には適していなかった。本実施形態に係る疑似皮膚2は、皮膚表面縫合における糸結びの練習に加え、皮膚表面縫合における運針の練習と、皮膚埋没縫合における運針及び糸結びの練習と、を容易に、かつ繰り返し行うことができる。以下、皮膚縫合練習器具1を用いた皮膚縫合の練習方法として、皮膚表面縫合における運針の練習と、皮膚埋没縫合における運針の練習と、を用いて説明する。
まず、皮膚表面縫合における運針の練習について、図4及び図5(b)を参照しながら説明する。皮膚表面縫合における運針の練習を行うには、まず、図4に示すように、ピンセット10で疑似皮膚2のスリット部22の一方側22aを摘まみ、縫合用手術針11を把持した持針器12を用いて、糸13が接続された縫合用手術針11を表面フィルム層20の表面から刺し入れする(図5(b)に示す矢印A)。そして、縫合用手術針11の先端部をフエルト層21におけるスリット部22の断面(皮膚断面となる部分)から出す(図5(b)に示す矢印B)。次に、スリット部22の断面から出した縫合用手術針11の先端部を持針器12で把持して、縫合用手術針11をスリット部22の外に一旦引き出す。なお、このとき糸13は疑似皮膚2を通過したままの状態である。
次に、スリット部22の他方側22bの断面に縫合用手術針11を刺し入れし(図5(b)に示す矢印C)、スリット部22の他方側22bの表面から縫合用手術針11の先端を出す(図5に示す矢印D)。このとき、スリット部22の一方側22aの断面から出した縫合用手術針11の位置(疑似皮膚2の表面からの距離(深さ))と、スリット部22の他方側22bの断面に縫合用手術針11を刺し入れする際の、縫合用手術針11の刺し入れ位置(疑似皮膚2の表面からの距離(深さ))と、を一致させる練習が重要となる。この一連の練習においては、スリット部22を翻転させる必要がある。
従来の樹脂製の縫合練習具では、剛性等との関係からスリット部の翻転は困難であるが、本実施形態に係る疑似皮膚2は、表面フィルム層20及びフエルト層21により構成されているため、スリット部22の一方側22a及び他方側22bを容易に翻転させることができ、疑似皮膚2の表面からの距離を容易に確認することができる。つまり、疑似皮膚2は、簡単に人体の皮膚と同様に扱うことができる。
次に、皮膚埋没縫合における運針の練習について、図4及び図6(b)を参照しながら説明する。まず、図4に示すように、ピンセット10で疑似皮膚2のスリット部22の一方側22aを摘まみ、縫合用手術針11を把持した持針器12を用いて、糸13が接続された縫合用手術針11をスリット部22の断面から刺し入れする(図6(b)に示す矢印F)。そして、縫合用手術針11の先端部を疑似皮膚2の表面に向けて移動させながら(図6(b)に示す矢印G)、スリット部22の一方側22aの断面(皮膚断面となる部分)から出す(図6(b)に示す矢印H)。次に、スリット部22の一方側22aの断面から出した縫合用手術針11の先端部を持針器12で把持して、縫合用手術針11をスリット部22の外に一旦引き出す。なお、このとき糸13は疑似皮膚2を通過したままの状態である。
次に、スリット部22の他方側22bの断面から縫合用手術針11を刺し入れし(図6(c)に示す矢印I)、刺し入れした位置の下方から縫合用手術針11の先端部を出す(図6(c)に示す矢印J)。このとき、スリット部22の一方側22aの断面における縫合用手術針11の刺し入れ位置(疑似皮膚の表面からの距離(深さ))と他方側22bの断面における取り出し位置(疑似皮膚2の表面からの距離(深さ))、及びスリット部22の一方側22aの断面における縫合用手術針11の取り出し位置(疑似皮膚2の表面からの距離(深さ))と他方側22bの断面における刺し入れ位置(疑似皮膚2の表面からの距離(深さ))を一致させる必要がある。この一連の練習においては、スリット部22を翻転させる必要があり、人体手術においても切開口103は容易に翻転させることができる。
従来の樹脂製の縫合練習具では、剛性等との関係からスリット部の翻転は困難であるが、本実施形態に係る疑似皮膚2は、表面フィルム層20及びフエルト層21により構成されているため、スリット部22の一方側22a及び他方側22bを容易に翻転させることができ、疑似皮膚2の表面からの距離を容易に確認することができる。つまり、疑似皮膚2は、簡単に人体の皮膚と同様に扱うことができる。
以上説明したように、本実施形態に係る疑似皮膚2は、シート状のホットメルトにより形成され、シート状細胞成分からなる表皮を模した表面フィルム層20と、フエルトにより形成され、繊維成分からなる真皮を模したフエルト層21と、で形成されている。そのため、縫合用手術針11及び糸13の刺入性及び移動時の抵抗感覚を人体に対する縫合用手術針11及び糸13の刺入性及び移動時の抵抗感覚と同様にすることができる。また、疑似皮膚を安価に製造することができる。これにより、縫合に適した練習を、安価に行うことができる。
また、フエルト層21は、羊毛、化学繊維及び獣毛等の繊維を揉み固めたプレスフエルトにより構成されている。そのため、フエルト層21は、縫合用手術針の刺入、通過により裂ける等の損傷が乏しく、抜糸後はフエルト層21を揉み解したりすることで針孔を消すことができる。これにより、刺入性や移動時の抵抗感覚等が変わることなく、縫合の練習を繰り返し行うことができる。
また、従来の樹脂製の疑似皮膚は、弾性及び剛性が高く、皮膚表面の翻転が困難なため、図6に示す皮膚埋没縫合の練習が困難であった。本実施形態では、疑似皮膚2が適度な可塑性を有すると共に、単位厚さあたりの曲げ強度が人体の皮膚に近いので、スリット部22付近のフエルト層21の翻転が容易であり、皮膚埋没縫合の練習を容易に行うことができる。
また、本実施形態に係る固定台3は、載置台30が透明なアクリル板により形成されている。そのため、疑似皮膚2を固定台3から取り外すことなく、疑似皮膚2の縫合跡(糸の縫合軌跡)を固定台3の裏から容易に確認することができる。これにより、例えば、目立つ色の糸を用いた場合には、糸の縫合軌跡の確認が容易となり、縫合軌跡の確認や縫合練習の評価等が容易となる。また、縫合軌跡の確認等が容易となるため、手技の向上に役立てることができる。
また、本実施形態に係るクリップ部31,32の押圧部材33は、押圧方向と反対側に隆起する隆起部33bを有している。そのため、ユーザが押圧部材33を操作し易くなる。また、例えば、長手方向の端部から隆起部33bの下方を介してスリット部22を設けた場合には、スリット部22の内部を開放し易くなり、例えば、スリット部22が短い場合でも、より深くまで、スリット部22の内部を開放することができる。
また、本実施形態に係る疑似皮膚2は、シート状のホットメルトにより形成された表面フィルム層20と、フエルトにより形成されたフエルト層21と、で形成されているため、容易にスリット部22を形成することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されない。
例えば、本実施形態においては、表面フィルム層として、シート状のホットメルトを用いて説明したが、本発明はこれに限定されない。表面フィルム層は、例えば、樹脂製の薄フィルムやパンチングした樹脂製の薄フィルム、フエルト層に少なくとも一部が含浸して固化する粘着剤等により構成されていてもよい。表面フィルム層は、針により表面が破壊される際の抗力が、人体の所定の部位における表皮の抗力とほぼ同一となる材料により形成されていればよい。
また、本実施形態においては、フエルト層21として、羊毛不織布を用いて説明したが、本発明はこれに限定されない。フエルト層21は、例えば、不織布以外の織フエルト等を用いてもよく、羊毛以外のポリエステルやポリプロピレン等の化学繊維で形成されたフエルト等を用いてもよい。
1 皮膚縫合練習器具
2 皮膚縫合練習用疑似皮膚(疑似皮膚)
3 固定台
20 表面フィルム層
21 フエルト層
22 スリット部
30 載置台
31、32 クリップ部(固定手段)
33 押圧部材
33b 隆起部
34 付勢ばね(付勢手段)

Claims (1)

  1. フエルトにより形成されるフエルト層と、
    前記フエルト層に積層される表面フィルム層と、を備え、
    前記表面フィルム層は、人体の所定の部位における表皮とほぼ等しい厚さに形成されていて、
    前記フエルト層は、任意の厚みの部分で、層状に剥離することにより、厚みが調整可能となっている、
    ことを特徴とする疑似皮膚。
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