JP6052447B1 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】予め定めた長さ以上の温度ヒューズを用いる場合に、温度ヒューズの溶断温度をヒータの許容温度に近づける。【解決手段】定着装置24は、トナー画像を用紙Pに定着させる定着ベルト249を加熱するヒータ245と、ヒータ245に接触し、少なくとも一方の端部が弾性部材20によって支持された、用紙Pへのトナー画像の形成幅以上の長さを有する温度ヒューズ246とを備える。【選択図】図5
Description
本発明は、定着装置及び画像形成装置に関する。
特許文献1には、蓋体、感温遮断装置、温度ヒューズおよび台体を備え、前記蓋体は、導電体であり、第1の端子が接続され、前記感温遮断装置は、弾性接触板および導電接続部を備え、前記弾性接触板は弾性を有する金属板体であり、円弧形を呈し、板体の両側面方向に湾曲することができ、前記弾性接触板は受熱したとき、他側に湾曲し、前記弾性接触板の一端は前記蓋体の内側に固定接合され、前記弾性接触板の自由端には第1の導電点が設けられ、前記導電接続部は板体であり、その上面には第2の導電点が設置され、前記第2の導電点は前記第1の導電点に対応し、前記温度ヒューズ装置は、導電体、弾性部材および可溶合金を備え、前記導電体の一側は可溶合金によって前記導電接続部に接続固定され、前記導電体の他端は可溶合金によって第2の端子に接続され、前記弾性部材は導電体に支持され、前記弾性部材は圧縮されて弾性回復力を生成し、前記台体には、収容槽が設けられ、前記導電接続部、前記導電体および前記弾性部材は前記収容槽内に嵌設され、通常状態では、前記感温遮断装置の弾性接触板の第1の導電点と第2の導電点は接触が保持されて通電(ON)状態が形成され、過電流時、回路過熱時または使用環境温度が高すぎるとき、前記感温遮断装置の弾性接触板は受熱して変形し、反対方向に湾曲し、前記第1の導電点と第2の導電点が分離し、回路が遮断(OFF)状態となり、前記弾性接触板は冷却後、再び湾曲し、前記第1の導電点と第2の導電点が接触し、回路は再び通電(ON)状態となり、過電流時、回路過熱時または環境温度が高すぎるとき、前記感温遮断装置が即座に遮断(OFF)しない場合または遮断(OFF)できない場合は、前記温度ヒューズ装置の可溶合金が受熱によって継続的に昇温し、設定温度に到達したとき、可溶合金は溶断し、前記導電体が前記弾性部材の弾性力に押圧されて前記第2の端子と分離し、回路を完全に遮断(OFF)状態にすることを特徴とする二重の感温遮断を行なう回路保護構造が開示されている。
特許文献2には、酸化亜鉛形バリスタと、このバリスタの電極に低溶融金属合金で接合され、前記バリスタの異常発熱による前記低溶融金属合金の溶融時に前記電極から切り離されるばね力を有する切り離し導体と、前記バリスタと前記切り離し導体を位置決め保持して収納する収納ケースを備えたSPDであって、前記切り離し導体は、前記バリスタの電極に接合される接続部と、この接続部から延在する屈曲したばね部と、このばね部から延在して前記収納ケース内に位置決め保持される固定部を有し、前記収納ケースは、前記切り離し導体を接続した前記バリスタを収納するときに前記切り離し導体のばね部を変位させてばね性を付与した状態でバリスタを位置決め保持する位置決め手段を有することを特徴とする切り離し機構付SPDが開示されている。
特許文献3には、絶縁性支持部材に一対の導出端子、可動接点およびばね部材を含む開閉部品と共に感温材を、開放または半開放状態で大気中に暴露して装着し、前記開閉部品の可動接点を通電回路外に配置された前記感温材により保持し、異常時に前記ばね部材により感温材を変形させて開閉部品を開離させる温度ヒューズであって、前記感温材はBi系あるいはZn系の無鉛耐酸化性金属材料からなる低融点金属感温材で、その一部もしくは全部を外気に曝される状態にあり、250℃以上の動作温度を有することを特徴とする温度ヒューズが開示されている。
特許文献4には、第1の接触面と、所定の比率および融点を有する、錫(Sn)および亜鉛(Zn)の混合物を含むセンサであって、該センサは、上面と、中央領域と、底面とを規定し、該上面が前記第1の接触面に接続され、前記センサの温度が前記融点より低い場合、前記センサの前記上面と前記底面との間の距離が、前記センサの前記中央領域における、Znに対するSnの前記比率を実質的に維持する大きさにされる、センサと、前記センサの前記底面に接続された第2の接触面と、を含み、前記センサの温度が前記融点より低い場合、前記センサの前記中央領域が、前記第1の接触面と前記第2の接触面とが分離するのを防ぎ、前記センサの前記中央領域が前記融点より高い場合、前記センサが弾性を失い、前記第1の接触面と前記第2の接触面とが、前記センサが弾性を失った場合に分離するように構成される、温度ヒューズが開示されている。
発熱体に電流を流して温度を上昇させるヒータでは、例えばヒータの故障等によりヒータの温度が許容温度を超えないよう、温度ヒューズが設けられる場合がある。ヒータの温度が許容温度を超える場合には温度ヒューズが溶断し、これによってヒータへの通電が停止し、ヒータの温度が許容温度を超えないようになっている。
しかしながら、画像形成装置の定着装置のように面状の発熱領域を有するヒータの場合、発熱領域が広いため、発熱領域内の特定箇所に温度ヒューズを設置しても、当該特定箇所以外の地点でヒータの温度が許容温度を超える場合が考えられる。
従って、面状の発熱領域を有するヒータの場合、例えば規定長さの範囲における温度を検知する直線状の温度ヒューズが用いられることがある。しかし、温度ヒューズの長さが長くなるにつれて、例えば熱の影響等によって温度ヒューズのヒューズエレメントがたるみやすくなる。この場合、ヒータの温度が許容温度を超えても温度ヒューズが溶断しない状況や、温度ヒューズが溶断しようとしても、ヒューズエレメントの熱膨張によってヒューズエレメントを封入している空間が狭くなり、温度ヒューズが溶断しにくくなる状況が発生することがある。
本発明は、予め定めた長さ以上の温度ヒューズを用いる場合に、温度ヒューズの溶断温度をヒータの許容温度に近づけることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の定着装置は、トナー画像を記録媒体に定着させる無端ベルトを加熱する面状の発熱体と、前記発熱体に接触し、前記記録媒体への前記トナー画像の画像形成幅以上の長さを有する温度ヒューズと、を備え、前記温度ヒューズの少なくとも一方の端部が弾性部材によって前記温度ヒューズの長手方向に張架される。
請求項2記載の定着装置は、トナー画像を記録媒体に定着させる無端ベルトを加熱する面状の発熱体と、前記発熱体に接触し、少なくとも一方の端部が弾性部材によって前記記録媒体の幅方向に張架された、前記記録媒体への前記トナー画像の形成幅以上の長さを有する温度ヒューズと、を備える。
請求項2記載の定着装置は、トナー画像を記録媒体に定着させる無端ベルトを加熱する面状の発熱体と、前記発熱体に接触し、少なくとも一方の端部が弾性部材によって前記記録媒体の幅方向に張架された、前記記録媒体への前記トナー画像の形成幅以上の長さを有する温度ヒューズと、を備える。
請求項3記載の発明は、前記温度ヒューズの溶断温度の変化が許容範囲内となる張力で前記温度ヒューズを張架する。
請求項4記載の発明は、前記温度ヒューズが、中空の被覆材に溶断温度以上で溶断する可溶体を挿入した構造を有する。
請求項5記載の発明の画像形成装置は、記録媒体にトナー画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段によって前記記録媒体に形成された前記トナー画像を前記記録媒体に定着させる、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の定着装置と、を備える。
請求項1、請求項2、及び請求項5記載の発明によれば、予め定めた長さ以上の温度ヒューズを用いる場合に、温度ヒューズの溶断温度をヒータの許容温度に近づけることができる。
請求項3記載の発明によれば、溶断温度が変化する引っ張り強さで温度ヒューズを張架する場合と比較して、温度ヒューズの溶断温度をヒータの許容温度に更に近づけることができる。
請求項4記載の発明によれば、可溶体を被覆材で被覆しない場合と比較して、溶断時における可溶体の飛散を抑制することができる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態例を詳細に説明する。
なお、以下では、黄色をY、マゼンタ色をM、シアン色をC、黒色をKで表すと共に、各構成部品及びトナー画像(画像)を色毎に区別する必要がある場合には、符号の末尾に各色に対応する色の符号(Y、M、C、K)を付して説明する。また、以下では、各構成部品及びトナー画像を色毎に区別せずに総称する場合には、符号の末尾の色の符号を省略して説明する。
(全体構成)
図1に示すように、画像形成装置10の装置本体10Aの内部には、入力される画像データをY、M、C、Kの4色の階調データに変換する画像処理を行う画像処理部12が設けられている。
図1に示すように、画像形成装置10の装置本体10Aの内部には、入力される画像データをY、M、C、Kの4色の階調データに変換する画像処理を行う画像処理部12が設けられている。
また、装置本体10Aの中央側には、各色のトナー画像を形成する画像形成ユニット16が、水平方向に対して傾斜する方向に間隔をおいて配置されている。また、各色の画像形成ユニット16の鉛直方向の上方には、各色の画像形成ユニット16で形成されたトナー画像が多重に転写される一次転写ユニット18が設けられている。
さらに、一次転写ユニット18の側方(図1の左側)には、後述する供給搬送ユニット30によって搬送経路60に沿って搬送された記録媒体の一例としての用紙Pに、一次転写ユニット18に多重に転写されたトナー画像を転写する二次転写ロール22が設けられている。
二次転写ロール22に対して用紙Pの搬送方向(以下、「用紙搬送方向」という。)の下流側には、定着装置24が設けられている。定着装置24は、用紙Pに転写されたトナー画像を熱及び圧力によって用紙Pに定着させる。
また、定着装置24に対して用紙搬送方向の下流側には、トナー画像が定着された用紙Pを画像形成装置10の装置本体10Aの上部に設けられた排出部26に排出する排出ロール28が設けられている。
一方、画像形成ユニット16の鉛直方向の下方及び側方には、用紙Pを供給し搬送する供給搬送ユニット30が設けられている。また、一次転写ユニット18の鉛直方向の上方には、装置本体10Aの正面から装置本体10Aに対して着脱可能とされ、現像器38に補給されるトナーが充填されるトナーカートリッジ14が色別に4個(14K〜14Y)装置幅方向に並んで配置されている。各色のトナーカートリッジ14は、装置奥行方向に延びる円柱状とされ、各色の現像器38と図示しない補給管を介して接続されている。
(画像形成ユニット)
図1に示すように、各色の画像形成ユニット16は、すべて同様に構成されている。そして、画像形成ユニット16は、回転する円柱状の像保持体34と、像保持体34の表面を帯電させる帯電器36と、を備えている。
図1に示すように、各色の画像形成ユニット16は、すべて同様に構成されている。そして、画像形成ユニット16は、回転する円柱状の像保持体34と、像保持体34の表面を帯電させる帯電器36と、を備えている。
また、画像形成ユニット16は、帯電した像保持体34の表面に露光光を照射するLED(Light Emitting Diode)ヘッド32を備えている。また、画像形成ユニット16は、LEDヘッド32による露光光の照射によって形成された静電潜像を現像剤(本実施の形態では、負極に帯電したトナー)で現像してトナー画像として可視化する現像器38を備えている。また、画像形成ユニット16は、像保持体34の表面を清掃する図示しない清掃ブレードを備えている。
現像器38には、像保持体34と対向して現像ロール39が配置されており、現像器38は、現像ロール39を用いて像保持体34に形成された静電潜像を現像剤で現像してトナー画像として可視化する。
そして、帯電器36、LEDヘッド32、現像ロール39、及び清掃ブレードは、像保持体34の表面と対向して、像保持体34の回転方向の上流側から下流側へ向けてこの順番で配置されている。
(転写部(一次転写ユニット・二次転写ロール))
一次転写ユニット18は、無端状の中間転写ベルト42と、中間転写ベルト42が巻き掛けられ、図示しないモータにより回転駆動して中間転写ベルト42を矢印A方向に周回させる駆動ロール46と、を備えている。また、一次転写ユニット18は、中間転写ベルト42が巻き掛けられ、中間転写ベルト42に張力を付与する張力付与ロール48と、張力付与ロール48の鉛直方向上方に配置されて中間転写ベルト42と従動回転する補助ロール50と、を備えている。また、一次転写ユニット18は、中間転写ベルト42を挟んで各色の像保持体34の反対側に各々配置される一次転写ロール52を備えている。
一次転写ユニット18は、無端状の中間転写ベルト42と、中間転写ベルト42が巻き掛けられ、図示しないモータにより回転駆動して中間転写ベルト42を矢印A方向に周回させる駆動ロール46と、を備えている。また、一次転写ユニット18は、中間転写ベルト42が巻き掛けられ、中間転写ベルト42に張力を付与する張力付与ロール48と、張力付与ロール48の鉛直方向上方に配置されて中間転写ベルト42と従動回転する補助ロール50と、を備えている。また、一次転写ユニット18は、中間転写ベルト42を挟んで各色の像保持体34の反対側に各々配置される一次転写ロール52を備えている。
以上の構成により、各色の画像形成ユニット16の像保持体34上に順次形成されたY、M、C、Kの各色のトナー画像が、各色の一次転写ロール52によって、中間転写ベルト42上に多重に転写される。
さらに、中間転写ベルト42の表面に接して中間転写ベルト42の表面を清掃する清掃ブレード56が、中間転写ベルト42を挟んで駆動ロール46の反対側に配置されている。
また、中間転写ベルト42を挟んで補助ロール50の反対側には、中間転写ベルト42上に転写されたトナー画像を、搬送される用紙Pに転写する二次転写ロール22が設けられている。そして、二次転写ロール22は接地されており、補助ロール50は二次転写ロール22の対向電極を形成しており、補助ロール50には、二次転写電圧が印加されることにより、用紙Pにトナー画像が転写される。
(供給搬送ユニット)
供給搬送ユニット30は、装置本体10A内において、画像形成ユニット16に対して鉛直方向の下方に配置され、複数の用紙Pが積載される給紙部材62を備えている。
供給搬送ユニット30は、装置本体10A内において、画像形成ユニット16に対して鉛直方向の下方に配置され、複数の用紙Pが積載される給紙部材62を備えている。
さらに、供給搬送ユニット30は、給紙部材62に積載された用紙Pを搬送経路60へ送り出す給紙ロール64と、給紙ロール64によって送り出された用紙Pを1枚ずつ分離する分離ロール66と、用紙Pの搬送タイミングを合わせる位置合わせロール68と、を備えている。そして、各ロールが、用紙搬送方向の上流側から下流側に向けてこの順番で配置されている。
以上の構成により、給紙部材62から供給された用紙Pは、回転する位置合わせロール68によって中間転写ベルト42と二次転写ロール22との接触部(二次転写位置)へ定められたタイミングで送り出される。
(画像形成工程)
まず、画像処理部12から各色のLEDヘッド32に各色の階調データが順次出力される。そして、LEDヘッド32から階調データに応じて出射された露光光は、帯電器36によって帯電した像保持体34の表面に照射される。これにより、像保持体34の表面には静電潜像が形成される。像保持体34上に形成された静電潜像は、各色の現像器38によって現像され、各々Y、M、C、Kの各色のトナー画像として可視化される。
まず、画像処理部12から各色のLEDヘッド32に各色の階調データが順次出力される。そして、LEDヘッド32から階調データに応じて出射された露光光は、帯電器36によって帯電した像保持体34の表面に照射される。これにより、像保持体34の表面には静電潜像が形成される。像保持体34上に形成された静電潜像は、各色の現像器38によって現像され、各々Y、M、C、Kの各色のトナー画像として可視化される。
さらに、一次転写ユニット18の一次転写ロール52によって、像保持体34上に形成された各色のトナー画像が、周回する中間転写ベルト42上に多重に転写される。
中間転写ベルト42上に多重に転写された各色のトナー画像は、給紙部材62から給紙ロール64、分離ロール66、位置合わせロール68によって搬送経路60に沿って搬送されてきた用紙Pに二次転写ロール22によって二次転写位置で二次転写される。
更に、トナー画像が転写された用紙Pは、定着装置24へと搬送され、トナー画像が定着装置24によって用紙Pに定着される。そして、トナー画像が定着された用紙Pは、排出ロール28によって排出部26に排出される。
一方、用紙Pの両面に画像を形成させる場合は、定着装置24によって一方の面(表面)にトナー画像が定着された用紙Pは、排出ロール28によって排出部26にそのまま排出されない。排出ロール28が逆回転されることで、用紙Pの用紙搬送方向が切り替えられる。そして、この用紙Pは、搬送ロール74、76により両面搬送経路72に沿って搬送される。
両面搬送経路72に沿って搬送された用紙Pは、表裏が反転されて再度位置合わせロール68へと搬送される。そして、用紙Pの他方の面(裏面)にトナー画像が転写及び定着された後、用紙Pは、排出ロール28によって排出部26に排出される。
(定着装置)
次に、画像形成装置10の定着装置24について詳細に説明する。
次に、画像形成装置10の定着装置24について詳細に説明する。
図2に示すように、本実施の形態に係る定着装置24は、図示しないモータ等の駆動装置によって矢印41の方向に回転する加圧ロール241と、加圧ロール241と接触することで、加圧ロール241の回転に追従して矢印43の方向に回転する無端ベルトの一例である定着ベルト249を含む。なお、後述するように、定着ベルト249は内部に設けられたヒータ245によって、予め設定した温度に加熱されている。なお、定着ベルト249の温度は、例えば用紙Pの搬送速度に応じて設定される。
定着装置24の加圧ロール241及び定着ベルト249は共に回転しながら、加圧ロール241及び定着ベルト249によって形成されるニップ部44に矢印40の方向に向かって搬送される用紙Pを挟み込む。そして、定着装置24は、用紙Pに転写されたトナー画像を定着ベルト249で加熱しながら、ニップ部44に用紙Pを挟み込む際の加圧ロール241と定着ベルト249とによる押圧力によってトナー画像を用紙Pに押し付けることにより、トナー画像を用紙Pに定着させる。
定着ベルト249は、内部に定着パッド243、内部構造体244、ヒータ245、及び温度ヒューズ246を含む円柱体の形状を有する無端ベルトであり、円柱体の高さ方向が矢印40の方向で表される用紙Pの搬送方向と直交する方向、すなわち用紙Pの幅方向に沿うように配置されている。なお、以降では、用紙Pの幅方向に沿って配置された定着ベルト249の方向を、「定着ベルト249の幅方向」という。
また、定着ベルト249には、予め定めた長さに亘って定着ベルト249と接触するように、一方の端部を定着パッド243と内部構造体244とに挟んで固定し、他方の端部は固定せずに自由端として定着ベルト249に接触させる面状のヒータ245が取り付けられる。
ヒータ245は、例えばヒータ245に供給される電流の大きさに応じて発熱し、ヒータ245に接触する定着ベルト249を加熱する。面状のヒータ245は、定着ベルト249に接触するよう丸められて略円柱状に成形されるが、この際、丸めたヒータ245の直径が定着ベルト249の直径より大きくなるように成形される。このように成形したヒータ245を定着ベルト249の内部に取り付けることで、ヒータ245が元の形状に戻ろうとする復元力が定着ベルト249に働き、ヒータ245が定着ベルト249に自ら密着するように作用する。
なお、ヒータ245のように、例えば被加熱部材(本実施の形態では定着ベルト249)の形状に合わせて変形可能な性質を有する発熱体を、「フレキシブルヒータ」という場合がある。
定着パッド243は、液晶ポリマー等を含んで形成される押圧部材の一例であって、加圧ロール241と対向する位置に設置され、加圧ロール241と定着パッド243とによってニップ部44を形成する。定着パッド243のニップ部44と向き合う面は、回転する定着ベルト249に接触しながら、加圧ロール241と共に用紙Pを押し付け、用紙Pに転写されたトナー画像を用紙Pに定着させる。
内部構造体244は、ヒータ245の一方の端部を定着パッド243と共に挟み込むようにして定着パッド243の上部に設置される。そして、内部構造体244は、ヒータ245に電流を供給するための回路(以降、「電流回路」という)等を含む。
また、ヒータ245の定着ベルト249と接触する面と反対の面(以降、「ヒータ245の内面」という)には、直線状の温度ヒューズ246が定着ベルト249の幅方向に沿ってヒータ245と接触するように設置されている。具体的には、温度ヒューズ246は、ヒューズエレメント247及びヒューズエレメントを取り付ける支持体248を含み、ヒューズエレメント247がヒータ245の内面に接触するように定着ベルト249に設置されている。
一方、加圧ロール241は、図示しないモータの駆動力によって矢印41の方向に回転する円柱体である金属製の回転軸250の側面に、厚さ約5mmのシリコーンゴム層251を巻きつけ、更にシリコーンゴム層251の外表面をPFA(テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル重合体)チューブ252で被覆した駆動ロールである。加圧ロール241は、回転軸の側面にシリコーンゴム等の弾性体が巻きつけられているため、ニップ部44で用紙Pを押圧する際、用紙Pの押圧力による抗力によって変形しながら用紙Pを押圧する。
本実施の形態に係る定着装置24では、一例として、加圧ロール241、定着ベルト249、及びヒータ245の用紙Pの幅方向に沿った長さはそれぞれ約320mmであり、加圧ロール241の直径は約28mmである。
また、定着パッド243と内部構造体244で固定されたヒータ245の一端から自由端までのヒータ245の長さは約75mmであり、そのうち約45mmの範囲(図2のR1で示される範囲)が定着ベルト249の円周方向に沿って、定着ベルト249に接触している。定着ベルト249とヒータ245が接触している範囲では、ヒータ245の復元力によって定着ベルト249がヒータ245に約2kgの力で押し付けられ、定着ベルト249とヒータ245が密着している。
なお、本実施の形態に係るヒータ245に100Vの交流電圧を印加した際の定格電力は約900Wであり、例えば、用紙Pの搬送速度が約252mm/sで定着ベルト249の温度が約160℃となるように、ヒータ245の温度が調整される。具体的には、定着ベルトはヒータ245によって間接的に加熱されるため、ヒータ245の温度は、定着ベルト249の目標温度である約160℃より高い温度、具体的には約190℃に調整される。
また、本実施の形態に係る定着装置24の用紙Pの搬送方向に沿ったニップ部44の長さは約8mmであり、ニップ部44における用紙Pの押圧力は約30kgに調整されている。
なお、上記に示した定着装置24に関する具体的な数値は一例であり、これに限定されないことは言うまでもない。
次に、定着ベルト249の詳細について説明する。図3は、定着ベルト249の断面構成の一例を示す図である。図3に示すように、定着ベルト249は、用紙Pと接触する面からヒータ245と接触する面に向かって、順に表面離型層100、弾性層102、及び基材層104の3つの層を含む。
表面離型層100には、例えばPFA(テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、シリコーン共重合体又はこれらの複合材等が用いられ、厚さが10μm以上50μm未満程度の層として構成される。
弾性層102には、例えば硬度が10°以上60°未満程度であるシリコーンゴム等の弾性体材料が用いられ、厚さが100μm以上400μm未満程度の層として構成される。
また、基材層104には、例えば厚さが50〜100μm程度のポリイミド等の樹脂材料が用いられる。
なお、本実施の形態に係る定着ベルト249には、直径が約30mmの無端ベルトが用いられるが、定着ベルト249の直径についてもこれに限定されるものではない。
次に、ヒータ245の詳細について説明する。図4は、ヒータ245の断面構成の一例を示す図である。
図4に示すように、ヒータ245は、破線Bの位置において定着ベルト249と接触する面からヒータ245の内面に向かって、順に熱伝導層110、絶縁層112、発熱層116、絶縁層112、及び支持層114の5つの層を含む5層構造を有し、厚さが約140μmのフレキシブルヒータとして構成される。
熱伝導層110には、例えば厚さが約30μmのステンレス鋼が用いられ、熱伝導層110は、定着ベルト249に接触することで発熱層116の熱を定着ベルト249に伝導し、定着ベルト249を加熱する。
絶縁層112には、例えば厚さが約25μmのポリイミド等の樹脂材料が用いられ、2つの絶縁層112が発熱層116を挟み込み、発熱層116を電気的に絶縁する。
発熱層116には熱伝導層と同様に、例えば厚さが約30μmのステンレス鋼が用いられる。発熱層116は、例えば内部構造体244に設けられた電流回路と接続され、電流回路から電流が供給されると、供給される電流の大きさに応じてステンレス鋼が発熱する構造を有する。
支持層114にも熱伝導層110及び発熱層116と同様に、例えば厚さが約30μmのステンレス鋼が用いられ、絶縁層112を被覆すると共にヒータ245の構造強度を補強し、熱伝導層110、絶縁層112、及び発熱層116を支持する。なお、支持層114にヒューズエレメント247が接触するように、温度ヒューズ246が設置される。
次に、温度ヒューズ246の詳細について説明する。図5は、用紙Pの搬送方向に沿って眺めた温度ヒューズ246の構造を示す模式図である。
図5に示すように、温度ヒューズ246はヒータ245の支持層114に接触して、ヒータ245の温度が許容温度以上となる場合に溶断するヒューズエレメント247と、ヒューズエレメント247を支持する支持体248を含む。
ヒューズエレメント247の定着ベルト249の幅方向に沿った両端には、例えば金属バネのような導電性の弾性部材20の一端が取り付けられ、弾性部材20の他方の端部が支持体248に取り付けられる。したがって、ヒューズエレメント247は、弾性部材20によって両端から引っ張るような形態で支持体248に取り付けられている。なお、ヒューズエレメント247を弾性部材20で引っ張るようにして支持体248に取り付けることを、「ヒューズエレメント247を張架する」という。本実施形態の場合、ヒューズエレメント247は、弾性部材20によって、約0.5Nの張力で張架されている。
支持体248に取り付けられた各々の弾性部材20の他端は、図示しない接続線と接続され、更に接続線は、例えば内部構造体244の内部に設置された図示しないリレーのコイルと図示しない直流電源に接続される。すなわち、ヒューズエレメント247、弾性部材20、図示しない接続線、図示しないリレーのコイル、及び図示しない直流電源が直列に接続され、閉回路を形成する。
したがって、ヒータ245の温度が許容温度付近に達してヒューズエレメント247が溶断すれば、ヒューズエレメント247を含んで形成される閉回路を流れる電流が遮断され、図示しないリレーのコイルによって駆動される接点がオフに切り替わるため、定着装置24でヒータ245の温度が許容温度付近に達した状況を検知することができる。
なお、図5では、ヒューズエレメント247の両端に弾性部材20を取り付けて、ヒューズエレメント247を張架しているが、ヒューズエレメント247の張架の形態はこれに限られない。例えばヒューズエレメント247の一端を弾性部材20で支持体248に取り付け、ヒューズエレメント247の他端は弾性部材20を介さずに導電性のワイヤ等によって支持体248に取り付けるようにしてもよい。
また、ヒューズエレメント247に弾性部材20を直接取り付けにくい場合は、ヒューズエレメントに取り付けやすい組成を有する導電性のワイヤ等を介して、ヒューズエレメント247と弾性部材20とを接続するようにしてもよい。
上記の場合においても、ヒューズエレメント247は弾性部材20によって支持体248に張架されることになる。また、図示しないリレーと図示しない直流電源の設置場所についても、内部構造体244の内部に限定されない。
図6は、ヒューズエレメント247を、図5の矢印55の指す方向、すなわち定着ベルト249の幅方向に沿って眺めた場合におけるヒューズエレメント247の断面の一例を示す模式図である。
図5及び図6に示すように、ヒューズエレメント247は、直径が約0.4mmで、且つ、定着ベルト249の幅方向に沿った長さが約320mmの円柱状の可溶体247Aを、例えばポリイミド等の樹脂材料で構成された内径約0.5mm及び外径約0.54mm程度の中空状の耐熱絶縁チューブ247Bで被覆することによって構成される。
なお、耐熱絶縁チューブ247Bと可溶体247Aによって形成される空間には、フラックスを注入するようにしてもよい。フラックスは、可溶体247Aが空気に直接触れて酸化が進む度合いを抑制すると共に、ヒータ245の熱によって可溶体247Aが再酸化することを抑制する。
可溶体247Aは、例えばスズ、銀、及び銅を含む合金であり、各々の元素の組成比率を調整することにより可溶体247Aの融点、すなわち可溶体247Aの溶断温度が設定される。本実施の形態に係る可溶体247Aの溶断温度は、例えば約220℃に設定されるが、溶断温度はこれに限定されないことは言うまでもない。可溶体247Aの溶断温度は、ヒータ245の許容温度に応じて設定される。具体的には、可溶体247Aの溶断温度は、ヒータ245の許容温度に一致するように設定される。
なお、可溶体247Aは、定着ベルト249の幅方向に沿って約320mmの長さを有しているため、可溶体247Aが溶断する際、液化した可溶体247Aが周囲に飛び散って、定着装置24に付着してしまう場合がある。しかし、可溶体247Aは、耐熱絶縁チューブ247Bに被覆されているため、可溶体247Aが溶断する際、液化した可溶体247Aが周囲に飛び散って定着装置24に付着することを防ぐことができる。
また、ヒータ245の幅全体に亘ってヒータ245の温度を検知できるように、ヒューズエレメント247の定着ベルト249の幅方向に沿った長さは、例えばヒータ245の幅に合わせて約320mmとする。しかし、これは一例であり、ヒータ245の幅を超える長さのヒューズエレメント247を用いてもよい。
なお、ここで、「ヒータ245の幅」とは、定着ベルト249の幅方向に沿ったヒータ245の長さをいう。したがって、ヒータ245の幅方向と定着ベルト249の幅方向とは一致する。また、ヒューズエレメント247の定着ベルト249の幅方向に沿った長さを、「ヒューズエレメント247の長さ」といい、ヒューズエレメント247の長さを、「温度ヒューズ246の長さ」という。
次に、ヒューズエレメント247の張架の作用について説明する。
ヒューズエレメント247の長さが数mmから数cm程度の一般的な温度ヒューズの場合、ヒューズエレメント247の可溶体247Aの温度が溶断温度以上になると、可溶体247Aの溶断部分の先端が表面張力によって球形化しながら分離することで、ヒューズエレメント247が溶断される。
しかし、ヒューズエレメント247の長さが長くなり、本実施の形態に係る温度ヒューズ246のように数10cm以上になると、ヒータ245による熱の影響によってヒューズエレメント247の可溶体247Aが膨張してたるみ始める。この場合、耐熱絶縁チューブ247Bと可溶体247Aとの間隔が狭くなるため、可溶体247Aの温度が溶断温度以上になって可溶体247Aが溶断し始めても、一般的な温度ヒューズ246に比べて、可溶体247Aの溶断部分の先端が球形化し難くなることがある。すなわち、ヒューズエレメント247の長さが長くなるにつれて、予め設定されたヒューズエレメント247の溶断温度で溶断し難くなる場合がある。
したがって、本実施の形態に係る温度ヒューズ246では、図5に示したように、ヒューズエレメント247の両端、より具体的には、ヒューズエレメント247を構成する可溶体247Aの両端を弾性部材20で引っ張ることで、ヒューズエレメント247を張架している。この場合、ヒータ245による熱の影響によってヒューズエレメント247の可溶体247Aが膨張してたるんだとしても、可溶体247Aの両端に可溶体247Aをそれぞれ逆方向に引っ張る張力が作用する。
したがって、可溶体247Aの温度が溶断温度以上になって可溶体247Aが溶断し始めると、可溶体247Aの両端に作用する張力によって、溶断部分の先端が互いに離れる方向に移動しようとするため、ヒューズエレメント247を張架せずに支持体248に取り付ける場合に比べて、可溶体247Aが溶断しやすくなる。
一方、図7は、ヒューズエレメント247を張架する張力に対するヒューズエレメント247の溶断温度の変化例を示すグラフであり、横軸がヒューズエレメント247を張架する張力を表し、縦軸がヒューズエレメント247の溶断温度を表している。
図7に示すように、ヒューズエレメント247の溶断温度は、ヒューズエレメント247を張架する張力が特定の閾値以下の範囲では、溶断温度の変化が、溶断温度が変化していないとみなすことができる許容範囲内に収まり、ヒューズエレメント247を張架する張力が当該閾値を超えると、張力が強くなるにつれて溶断温度が直線的に低下する傾向を示すことがわかった。図7に示すグラフの場合、約0.5Nが閾値であり、ヒューズエレメント247を張架する張力がおおよそ0N以上0.5N以下の範囲では、ヒューズエレメント247の溶断温度は約220℃を示しており、約0.5Nを超える範囲では、ヒューズエレメント247の溶断温度が低下している。
したがって、本実施の形態に係る温度ヒューズ246は、ヒューズエレメント247の溶断温度の変化が許容範囲内に収まる範囲の張力で、ヒューズエレメント247を支持体248に張架して使用する。換言すれば、本実施の形態に係る温度ヒューズ246は、温度ヒューズ246の溶断温度が変化しない範囲の張力で支持体248に張架され、ヒータ245の温度を検知する。
(温度ヒューズの動作確認)
図8に示す評価回路を用いて、本実施の形態に係る温度ヒューズ246の動作の確認を行った。図8に示すように、定着装置24の温度ヒューズ246には、リレー94のコイル94Aを介して直流電源95が直列に接続される。また、定着装置24のヒータ245には、ソリッドステートリレー93及びリレー94の接点94Bを介して、商用の交流電源96が直列に接続される。そして、定着ベルト249の周囲には温度センサ92が配置され、温度センサ92で計測した温度は、制御回路90内のCPU91に通知される。CPU91は、温度センサ92で計測した温度情報を用いて、ソリッドステートリレー93の接点制御を行い、ヒータ245への通電時間を制御することでヒータ245の温度を制御する。
図8に示す評価回路を用いて、本実施の形態に係る温度ヒューズ246の動作の確認を行った。図8に示すように、定着装置24の温度ヒューズ246には、リレー94のコイル94Aを介して直流電源95が直列に接続される。また、定着装置24のヒータ245には、ソリッドステートリレー93及びリレー94の接点94Bを介して、商用の交流電源96が直列に接続される。そして、定着ベルト249の周囲には温度センサ92が配置され、温度センサ92で計測した温度は、制御回路90内のCPU91に通知される。CPU91は、温度センサ92で計測した温度情報を用いて、ソリッドステートリレー93の接点制御を行い、ヒータ245への通電時間を制御することでヒータ245の温度を制御する。
なお、図8においてVDは温度センサ92及びソリッドステートリレー93の駆動電圧を示す。また、温度センサ92は、定着ベルト249の温度、ヒータ245の温度、及び温度ヒューズ246の温度をそれぞれ計測するものとする。
制御回路90が故障したと想定して、制御回路90でヒータ245の温度を制御することなく、ヒータ245を定格電力で動作させた場合(以降、「制御系故障評価」という)の定着ベルト249、ヒータ245、及び温度ヒューズ246の各々の温度変化を示したグラフが図9である。図9において、グラフ97はヒータ245の温度を示し、グラフ98は定着ベルト249の温度を示し、グラフ99は温度ヒューズ246の温度を示す。また、図9の横軸はヒータ245の通電時間を示し、縦軸は温度を示す。
制御系故障評価では、定着ベルト249が目標温度である約160℃まで上昇するのに要する時間は5秒であり、この際のヒータ245の温度は約190℃であった。更にヒータ245に通電を行い、温度ヒューズ246の温度が約220℃まで上昇すると、温度ヒューズ246が溶断した。なお、温度ヒューズ246が溶断した時間は、ヒータ245に通電を始めてから11秒後であり、温度ヒューズ246が溶断した際の定着ベルト249の温度は約265℃、ヒータ245の温度は約325℃であった。
また、温度ヒューズ246が溶断してから約1分には、定着ベルト249の温度は自然冷却によって目標温度である約160℃まで低下した。
制御系故障評価の実験後に、ヒータ245の熱の影響による定着装置24の不具合状況を確認したところ、定着装置24の機能に関わる不具合は認められず、温度ヒューズ246のヒューズエレメント247を交換すれば、再度、定着装置24が正常に動作することを確認した。
次に、図8の評価回路において、ヒータ245の中央部を幅10mmに亘って定着ベルト249から0.5mm浮かして、当該箇所でヒータ245が定着ベルト249に接触しないようにした状態でヒータ245に通電を行う、局所加熱評価を行った。
局所加熱評価の場合、ヒータ245に通電を行ってから約4秒後に温度ヒューズ246が溶断した。なお、温度ヒューズ246が溶断した際の、定着ベルト249が接触していない部分のヒータ245の温度は約420℃であった。
局所加熱評価の実験後にも、ヒータ245の熱の影響による定着装置24の不具合状況を確認したところ、定着装置24の機能に関わる不具合は認められず、温度ヒューズ246のヒューズエレメント247を交換すれば、再度、定着装置24が正常に動作することを確認した。
次に、図8の評価回路において、温度ヒューズ246の代わりにサーモスタットを用いて、前述した制御系故障評価と局所加熱評価を行った。なお、サーモスタットの接点がオフする温度を、温度ヒューズ246の溶断温度と同じく約220℃に設定し、ヒータ245を定着ベルト249から浮かした箇所からヒータ245の幅方向に約20mmずれた位置に、サーモスタットを設置した。
サーモスタットを用いた場合の制御系故障評価では、ヒータ245に通電を行ってから約15秒後にサーモスタットが動作してヒータ245への通電が停止した。サーモスタットがヒータ245への通電を停止した際の定着ベルト249の温度は約320℃であり、ヒータ245の温度は390℃であった。この場合、温度ヒューズ246を用いた制御系故障評価におけるヒータ245の通電停止までの時間より長くかかっていることがわかる。
サーモスタットを用いた制御系故障評価の実験後に、ヒータ245の熱の影響による定着装置24の不具合状況を確認したところ、定着装置24の機能に関わる不具合は認められず、動作したサーモスタットを交換すれば、再度、定着装置24が正常に動作することを確認した。
一方、サーモスタットを用いた局所加熱評価では、ヒータ245の温度がヒータ245の限界温度である約450℃に達しても、サーモスタットが動作してヒータ245への通電を停止することはなかった。これは、サーモスタットは、サーモスタットが設置された地点の周辺温度を検知するにとどまり、その温度検知範囲が温度ヒューズ246に比べて局所的であるため、サーモスタットの設置地点からヒータ245の幅方向に約20mmずれた地点の温度変化を検知できなかったためと考えられる。
すなわち、ヒータ245の温度検知手段としてサーモスタットを用いた場合、複数のサーモスタットを設置しなければヒータ245の幅方向全域に亘ってヒータ245の温度を検知することができないが、温度ヒューズ246は、ヒータ245の幅方向における一方の端部から他方の端部までヒータ245に接触しているため、ヒータ245の幅方向全域に亘ってヒータ245の温度を検知することができる。
このように、本実施の形態に係る定着装置24によれば、弾性部材20で張架された、ヒータ245の幅以上の長さを有する温度ヒューズ246を用いて、ヒータ245の幅方向に沿った温度を検知する。
したがって、例えばサーモスタット、或いはヒューズエレメント247の長さが数mmから数cm程度の一般的な温度ヒューズ等の温度センサを用いてヒータ245の温度を検知する場合に比べて、広い範囲の温度を検知できるため、局所的に発生するヒータ245の温度の上昇を検知し、ヒータ245への通電を停止させることができる。
また、本実施形態に係る温度ヒューズ246は、弾性部材20で張架されているため、熱の影響による可溶体247Aのたるみを抑制し、予め設定した温度ヒューズ246の溶断温度で温度ヒューズ246が溶断しやすくなる。
また、本実施形態に係る温度ヒューズ246のヒューズエレメント247は、耐熱絶縁チューブ247Bに可溶体247Aを挿入させた、いわゆる開放型の構造を有するため、例えばヒューズエレメント247の長さが数mmから数cm程度の一般的な温度ヒューズのように、可溶体をフラックスで被覆した上で、気密性を保つため絶縁ケースに密閉封入する場合に比べて温度ヒューズの熱容量が小さくなり、温度追従性が向上する。
なお、本実施の形態では、温度ヒューズ246のヒューズエレメント247の長さがヒータ245の幅以上であるものとして説明した。しかし、ヒューズエレメント247の長さはこれに限定されない。
定着ベルト249の幅は画像形成装置10で用いられる最大サイズの用紙Pの幅より長いものが用いられるが、用紙Pを加圧及び加熱して、用紙Pに転写されたトナー画像を用紙Pに定着させるという定着装置24の機能に着目すれば、温度ヒューズ246で、画像形成装置10で用いられる最大サイズの用紙Pの幅に対応するヒータ245の領域の温度が許容温度を超えるか否かを検知できれば、用紙Pにトナー画像を定着させるという定着装置24の機能を果たすことができる。したがって、ヒューズエレメント247の長さ、すなわち温度ヒューズ246の長さは、画像形成装置10で用いられる最大サイズの用紙Pの幅以上であればよい。
更に言えば、用紙Pにおいてトナー画像が形成される画像形成領域の大きさは、使用する用紙Pの大きさに応じて予め定められており、例えば縁等を考慮して使用する用紙Pの大きさ以下に設定される。したがって、ヒューズエレメント247の長さ、すなわち温度ヒューズ246の長さは、画像形成装置10で用いられる最大サイズの用紙Pに対応した最大画像形成領域の幅以上であればよい。
以上、実施の形態を用いて本発明について説明したが、本発明は実施の形態に記載の範囲には限定されない。本発明の要旨を逸脱しない範囲で実施の形態に多様な変更又は改良を加えることができ、当該変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
10・・・画像形成装置、20・・・弾性部材、24・・・定着装置、42・・・中間転写ベルト、44・・・ニップ部、241・・・加圧ロール、243・・・定着パッド、244・・・内部構造体、245・・・ヒータ、246・・・温度ヒューズ、247・・・ヒューズエレメント、247A・・・可溶体、247B・・・耐熱絶縁チューブ、248・・・支持体、249・・・定着ベルト、P・・・用紙
Claims (5)
- トナー画像を記録媒体に定着させる無端ベルトを加熱する面状の発熱体と、
前記発熱体に接触し、前記記録媒体への前記トナー画像の画像形成幅以上の長さを有する温度ヒューズと、
を備え、
前記温度ヒューズの少なくとも一方の端部が弾性部材によって前記温度ヒューズの長手方向に張架された
定着装置。 - トナー画像を記録媒体に定着させる無端ベルトを加熱する面状の発熱体と、
前記発熱体に接触し、少なくとも一方の端部が弾性部材によって前記記録媒体の幅方向に張架された、前記記録媒体への前記トナー画像の画像形成幅以上の長さを有する温度ヒューズと、
を備えた定着装置。 - 前記弾性部材は、前記温度ヒューズの溶断温度の変化が許容範囲内となる張力で前記温度ヒューズを張架する
請求項1又は請求項2記載の定着装置。 - 前記温度ヒューズが、中空の被覆材に溶断温度以上で溶断する可溶体を挿入した構造を有する
請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の定着装置。 - 記録媒体にトナー画像を形成する画像形成手段と、
前記画像形成手段によって前記記録媒体に形成された前記トナー画像を前記記録媒体に定着させる、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の定着装置と、
を備えた画像形成装置。
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