以下に添付図面を参照して、伝送システム、伝送端末、伝送管理システムおよびプログラムの実施の形態を詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
<<実施形態の全体構成>>
図1は、第1の実施形態に係る伝送システム1の概略図である。図2は、伝送システム1における画像データ、音データ及び各種管理情報の送受信の状態を示した概念図である。図3は、画像データの画質を説明する概念図である。
また、伝送システムには、伝送管理装置を介して一方の伝送端末から複数の伝送端末に一方向でコンテンツデータを伝送するデータ提供システムや、伝送管理装置を介して複数の伝送端末間で情報や感情等を相互に伝達するコミュニケーションシステムが含まれる。コミュニケーションシステムは、コミュニケーション管理装置(「伝送管理装置」に相当)を介して複数のコミュニケーション端末(「伝送端末」に相当)間で情報や感情等を相互に伝達するためのシステムであり、ビデオ会議システムやビデオ電話システム等が例として挙げられる。
本実施形態では、コミュニケーションシステムの一例としてのビデオ会議システム、コミュニケーション管理装置の一例としてのビデオ会議管理装置及びコミュニケーション端末の一例としてのビデオ会議端末を想定した上で、伝送システム、伝送管理装置及び伝送端末について説明する。即ち、本発明の伝送端末及び伝送管理装置は、ビデオ会議システムに適用されるだけでなく、コミュニケーションシステム、又はデータ伝送システムにも適用される。
図1に示すように、伝送システム1は、複数の伝送端末10aa、10ab、・・・と、各伝送端末10aa、10ab、・・・用のディスプレイ120aa、120ab、・・・と、中継装置30と、伝送管理システムとしての伝送管理装置50と、プログラム提供装置90と、を備えている。伝送端末10aa、10ab、・・・は、コンテンツデータとして、例えば、画像データ及び音データの送受信による伝送を行うようになっている。
なお、以下の説明において、複数の伝送端末10aa、10ab、・・・のうち、任意の伝送端末は、「伝送端末10」と表され、複数のディスプレイ120aa、120ab、・・・のうち、任意のディスプレイは、「ディスプレイ120」と表される。また、ビデオ会議の開始を要求する要求元の伝送端末10は、「要求元端末」と表され、要求先の伝送端末10は、「宛先端末」と表される。
図2に示すように、伝送システム1において、要求元端末と宛先端末との間では、伝送管理装置50を介して、各種の管理情報を送受信するための管理情報用セッションseiが確立される。
また、管理情報用セッションseiが確立した伝送端末10間では、中継装置30を介して、高解像度の画像データ、中解像度の画像データ、低解像度の画像データ及び音データの4つの各データを送受信するための4つのセッションが確立される。なお、本実施形態において、これら4つのセッションは、まとめて、「画像・音データ用セッションsed」と表される。
ここで、本実施形態で扱われる画像データは、スケーラブルに符号化されている。例えば、本実施形態で扱われる画像データは、図3(a)に示すように、横が320画素、縦が180画素から成り、ベース画像となる低解像度の画像データと、図3(b)に示すように、横が640画素、縦が360画素から成る中解像度の画像データと、図3(c)に示すように、横が1280画素、縦が720画素から成る高解像度の画像データとがある。
ここで、画像データが伝送される経由する帯域が狭い場合には、ベース画像となる低解像度の画像データのみが伝送され、受信側の伝送端末10は、伝送された低解像度の画像データに基づいて、低画質の画像のみを表示することができる。
また、画像データが伝送される経由する帯域が比較的広い場合には、ベース画像となる低解像度の画像データ及び中解像度の画像データが伝送され、受信側の伝送端末10は、伝送された低解像度の画像データ及び中解像度の画像データに基づいて、中画質の画像を表示することができる。
また、画像データが伝送される経由する帯域が非常に広い場合には、ベース画質となる低解像度の画像データ、中解像度の画像データ及び高解像度の画像データが伝送され、受信側の伝送端末10は、伝送された低解像度の画像データ、中解像度の画像データ及び高解像度の画像データに基づいて、高画質の画像を表示することができる。
図1において、中継装置30は、複数の伝送端末10の間で、コンテンツデータの中継を行うようになっている。伝送管理装置50は、伝送端末10からのログイン認証、伝送端末10の伝送状態の管理、宛先リストの管理等及び中継装置30の伝送状況等を一元的に管理するようになっている。なお、画像データが表す画像は、動画であっても静止画であってもよく、動画と静止画との両方であってもよい。
複数のルータ70a、70b、70c、70d、70ab、70cdは、画像データ及び音データの最適な経路の選択を行う。なお、以下の説明において、ルータ70a、70b、70c、70d、70ab、70cdのうち、任意のルータは、「ルータ70」と表される。
プログラム提供装置90は、後述するHD(Hard Disk)204を備えており、伝送端末10に各種機能を実現させるための伝送端末制御プログラムが記憶され、伝送端末制御プログラムを伝送端末10に送信することができる。
また、プログラム提供装置90のHD204には、中継装置30に各種機能を実現させるための中継装置用プログラムも記憶されており、中継装置用プログラムを中継装置30に送信することができる。
更に、プログラム提供装置90のHD204には、伝送管理装置50に各種機能を実現させるための伝送管理プログラムも記憶されており、伝送管理プログラムを伝送管理装置50に送信することができる。
伝送端末10aa、10ab、10ac、・・・及びルータ70aは、LAN2aによって伝送可能に接続されている。伝送端末10ba、10bb、10bc、・・・及びルータ70bは、LAN2bによって伝送可能に接続されている。
また、LAN2a及びLAN2bは、ルータ70abが含まれた専用線2abによって伝送可能に接続されており、所定の地域A内に設けられている。例えば、地域Aは、日本であり、LAN2aは東京の事業所内に設けられ、LAN2bは大阪の事業所内に設けられている。
一方、伝送端末10ca、10cb、10cc、・・・及びルータ70cは、LAN2cによって伝送可能に接続されている。伝送端末10da、10db、10dc、・・・及びルータ70dは、LAN2dによって伝送可能に接続されている。
また、LAN2c及びLAN2dは、ルータ70cdが含まれた専用線2cdによって伝送可能に接続されており、所定の地域B内に設けられている。例えば、地域Bはアメリカ合衆国であり、LAN2cはニューヨークの事業所内に設けられ、LAN2dはワシントンD.C.の事業所内に設けられている。地域A及び地域Bは、それぞれルータ70ab、70cdからインターネット2iを介して相互に伝送可能に接続されている。
また、中継装置30、伝送管理装置50及びプログラム提供装置90は、インターネット2iを介して、各伝送端末10と伝送可能に接続されている。ここで、中継装置30、伝送管理装置50及びプログラム提供装置90は、地域A又は地域Bに設置されていてもよいし、これら以外の地域に設置されていてもよい。
なお、本実施形態では、LAN2a、LAN2b、専用線2ab、インターネット2i、専用線2cd、LAN2c及びLAN2dによって、本実施形態の伝送ネットワーク2が構成されている。伝送ネットワーク2には、有線だけでなく、WiFi(Wireless Fidelity)や、Bluetooth(登録商標)等の無線による伝送が行われる箇所があってもよい。
また、図1において、各伝送端末10、中継装置30、伝送管理装置50、各ルータ70及びプログラム提供装置90の下に示されている4組の数字は、一般的なIPv4におけるIPアドレスを簡易的に示している。例えば、伝送端末10aaのIPアドレスは「1.2.1.3」である。また、IPv4ではなく、IPv6を用いてもよいが、説明を簡略化するため、IPv4を用いて説明する。
なお、各伝送端末10は、複数の事業所間でのビデオ会議や、同じ事業所内の異なる部屋間でのビデオ会議だけでなく、同じ部屋内でのビデオ会議や、屋外と屋内又は屋外と屋外でのビデオ会議で使われてもよい。各伝送端末10が屋外で使われる場合には、携帯電話伝送網等の無線による伝送が行われる。
<<実施形態のハードウェア構成>>
図4に示すように、伝送端末10は、筐体1100、アーム1200、及びカメラハウジング1300を備えている。このうち、筐体1100の前側壁面1110には、複数の吸気孔によって形成された不図示の吸気面が設けられており、筐体1100の後側壁面1120には、複数の排気孔が形成された排気面1121が設けられている。これにより、筐体1100に内蔵された冷却ファンの駆動によって、不図示の吸気面を介して伝送端末10の後方の外気を取り込み、排気面1121を介して伝送端末10の後方へ排気することができる。筐体1100の右側壁面1130には、収音用孔1131が形成され、後述する内蔵型のマイク114によって音声、物音、雑音等の音が収音可能となっている。
筐体1100の右側壁面1130側には、操作パネル1150が形成されている。この操作パネル1150には、後述の複数の操作ボタン(108a〜108e)、後述の電源スイッチ109、及び後述のアラームランプ119が設けられていると共に、後述の内蔵型のスピーカ115からの出力音を通すための複数の音声出力孔によって形成された音出面1151が形成されている。
また、筐体1100の左側壁面1140側には、アーム1200及びカメラハウジング1300を収容するための凹部としての収容部1160が形成されている。筐体1100の右側壁面1130には、後述の外部機器接続I/F118に対して電気的にケーブルを接続するための複数の接続口(1132a〜1132c)が設けられている。一方、筐体1100の左側壁面1140には、後述の外部機器接続I/F118に対して電気的にディスプレイ120用のケーブル120cを接続するための不図示の接続口が設けられている。
なお、以下では、操作ボタン(108a〜108e)のうち任意の操作ボタンを示す場合には「操作ボタン108」を用い、接続口(1132a〜1132c)のうち任意の接続口を示す場合には「接続口1132」を用いて説明する。
次に、アーム1200は、トルクヒンジ1210を介して筐体1100に取り付けられており、アーム1200が筐体1100に対して、135度のチルト角θ1の範囲で、上下方向に回転可能に構成されている。図2は、チルト角θ1が90度の状態を示している。
カメラハウジング1300には、後述の内蔵型のカメラ112が設けられており、利用者、書類、及び部屋等を撮像することができる。また、カメラハウジング1300には、トルクヒンジ1310が形成されている。カメラハウジング1300は、トルクヒンジ1310を介して、アーム1200に取り付けられている。そして、カメラハウジング1300は、トルクヒンジ1310を介してアーム1200に取り付けられており、カメラハウジング1300がアーム1200に対して、図2で示されている状態を0度として±180度のパン角θ2の範囲で、且つ、±45度のチルト角θ3の範囲で、上下左右方向に回転可能に構成されている。
なお、他の例としては、端末10は、一般の汎用コンピュータであってもよい。端末10として用いるコンピュータに、マイクやカメラが備わっていない場合には、外付けのマイクおよびカメラをコンピュータに接続させることとする。これにより、汎用コンピュータを、本実施の形態にかかる端末10として利用することができる。また、端末10として汎用コンピュータを用いる場合には、当該コンピュータに後述する端末10の処理を実行するためのアプリケーションをインストールしておくこととする。
図5に示すように、伝送端末10は、伝送端末10全体の動作を制御するCPU(Central Processing Unit)101と、IPL(Initial Program Loader)等のCPU101の駆動に用いられるプログラムを記憶したROM(Read Only Memory)102と、CPU101のワークエリアとして使用されるRAM(Random Access Memory)103と、伝送端末制御プログラム、画像データ及び音データ等の各種データを記憶するフラッシュメモリ104と、CPU101の制御にしたがってフラッシュメモリ104に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するSSD(Solid State Drive)105と、フラッシュメモリ等の記録メディア106に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御するメディアドライブ107と、伝送端末10の宛先を選択する場合などに操作される操作ボタン108と、伝送端末10の電源のON/OFFを切り換えるための電源スイッチ109と、伝送ネットワーク2を利用してデータ伝送をするためのネットワークI/F(Interface)111とを備えている。
また、伝送端末10は、CPU101の制御に従って被写体を撮像して画像データを得る内蔵型のカメラ112と、カメラ112の駆動を制御する撮像素子I/F113と、音を入力する内蔵型の集音装置としてのマイク114と、音を出力する内蔵型のスピーカ115と、CPU101の制御に従ってマイク114及びスピーカ115との間で音信号の入出力を処理する音入出力I/F116と、CPU101の制御に従って外付けのディスプレイ120に画像データを伝送するディスプレイI/F117と、各種の外部機器を接続するための外部機器接続I/F118と、非接触IC用無線通信規格に準拠したNFC(Near Field Communication)により、後述のNFCタグ22と無線通信を行う通信I/F119と、上記各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン110とを備えている。
ディスプレイ120は、被写体の画像や操作用アイコン等を表示する液晶や有機ELによって構成された表示装置を構成する。ディスプレイ120は、ケーブル120cによってディスプレイI/F117に接続されている。ケーブル120cは、アナログRGB(VGA)信号用のケーブルであってもよいし、コンポーネントビデオ用のケーブルであってもよいし、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)やDVI(Digital Video Interactive)信号用のケーブルであってもよい。
カメラ112は、レンズと、光を電荷に変換して被写体の像を電子化する固体撮像素子とを含み、固体撮像素子として、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)又はCCD(Charge Coupled Device)等が用いられる。
外部機器接続I/F118には、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等によって、外付けカメラ、外付けマイク及び外付けスピーカ等の外部機器を接続できるようになっている。
外部機器接続I/F118に外付けカメラが接続された場合には、CPU101は、内蔵型のカメラ112に優先して、外付けカメラを駆動するようになっている。また、外部機器接続I/F118に外付けマイクや外付けスピーカが接続された場合には、CPU101は、内蔵型のマイク114や内蔵型のスピーカ115にそれぞれ優先して、外付けマイクや外付けスピーカを駆動するようになっている。
なお、記録メディア106は、伝送端末10に対して着脱自在に構成されている。また、伝送端末10は、CPU101の制御にしたがってデータの読み出し又は書き込みを行う不揮発性メモリであれば、フラッシュメモリ104に代えて、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)等を用いてもよい。
また、伝送端末制御プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、記録メディア106等のような、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。また、伝送端末制御プログラムは、フラッシュメモリ104ではなくROM102に記憶させるようにしてもよい。
図6に示すように、伝送管理装置50は、伝送管理装置50全体の動作を制御するCPU201と、IPL等のCPU201の駆動に用いられるプログラムを記憶したROM202と、CPU201のワークエリアとして使用されるRAM203と、伝送管理プログラム等の各種データを記憶するHD204と、CPU201の制御にしたがってHD204に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するHDD(Hard Disk Drive)205と、フラッシュメモリ等の記録メディア206に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御するメディアドライブ207と、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示するディスプレイ208と、伝送ネットワーク2を利用してデータ伝送をするためのネットワークI/F209と、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたキーボード211と、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行うマウス212と、着脱可能な記録媒体の一例としてのCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)213に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するCD−ROMドライブ214と、上記各構成要素を電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン210とを備えている。
なお、伝送管理プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、記録メディア206やCD−ROM213等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。また、伝送管理プログラムは、HD204ではなくROM202に記憶されていてもよい。
また、中継装置30は、伝送管理装置50と同様のハードウェア構成を有しているため、その説明を省略する。但し、HD204には、中継装置30を制御するための中継装置用プログラムが記録されている。
この場合も、中継装置用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、記録メディア206やCD−ROM213等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。また、中継装置用プログラムは、HD204ではなくROM202に記憶されていてもよい。
また、プログラム提供装置90は、伝送管理装置50と同様のハードウェア構成を有しているため、その説明を省略する。但し、HD204には、プログラム提供装置90を制御するためのプログラム提供装置用プログラムが記録されている。
この場合も、プログラム提供装置用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、記録メディア206やCD−ROM213等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。また、プログラム提供装置用プログラムは、HD204ではなくROM202に記憶されていてもよい。
なお、上述したコンピュータで読み取り可能な記録媒体として、CD−R(Compact Disc Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)、ブルーレイディスク等を適用してもよい。
<<実施形態の機能構成>>
図7に示すように、伝送端末10、中継装置30及び伝送管理装置50は、伝送ネットワーク2を介してデータを伝送することができるように接続されている。また、伝送端末10は、図5に示した通信I/F119により、NFCタグ22と近距離無線通信を確立し、NFCタグ22からデータを取得することができる。なお、図1に示したプログラム提供装置90は、ビデオ会議に関するデータの伝送に直接関係ないため、図7では図示が省略されている。
<伝送端末の機能構成>
伝送端末10は、送受信部11、操作入力受付部12、ログイン要求部13、撮像部14、音入力部15a、音出力部15b、NFC受信部16と、表示制御部17及び記憶・読出処理部19を有している。これら各部は、フラッシュメモリ104からRAM103上に展開された伝送端末制御プログラムを実行するCPU101によって実現される機能である。また、伝送端末10は、RAM103及びフラッシュメモリ104によって構成される記憶部1000を有している。
(伝送端末の各機能構成)
送受信部11は、CPU101及びネットワークI/F111によって構成され、伝送ネットワーク2を介して他の伝送端末10又は装置30、50、90と各種データや情報の送受信を行うようになっている。なお、送受信部11は、本発明に係る伝送端末10の送信部及び受信部を構成する。
送受信部11は、所望の宛先端末とビデオ会議を開始する前から、伝送管理装置50より、ビデオ会議の接続先の候補としての各伝送端末10の状態を示す各状態情報の受信を開始するようになっている。
状態情報は、各伝送端末10がオンラインかオフラインかの伝送状態を表すだけでなく、オンラインで伝送可能であるか、オンラインで伝送中であるか等の伝送状態も表す。
また、他の例としては、状態情報は、各伝送端末10の伝送状態だけでなく、伝送端末10でケーブル120cが伝送端末10から外れていたり、音を出力するが画像は出力させなかったり、音を出力させないようにする(MUTE)等、様々な状態を表してもよい。
操作入力受付部12は、CPU101、操作ボタン108及び電源スイッチ109によって構成され、利用者による各種入力を受け付けるようになっている。例えば、利用者が、電源スイッチ109をONにすると、操作入力受付部12が電源ONを受け付けて、伝送端末10の電源をONにするようになっている。
ログイン要求部13は、CPU101によって構成され、電源ONの受け付けを契機として、送受信部11から伝送ネットワーク2を介して伝送管理装置50に、ログインを要求する旨を示すログイン要求情報及び現時点の自端末のIPアドレスを送信するようになっている。
また、利用者が電源スイッチ109をONの状態からOFFの状態にすると、送受信部11が伝送管理装置50に電源をOFFする旨の状態情報を送信した後に、操作入力受付部12が伝送端末10の電源を完全にOFFにするようになっている。これにより、伝送管理装置50側では、伝送端末10が電源ONから電源OFFになったことを把握することができる。
撮像部14は、CPU101、カメラ112及び撮像素子I/F113によって構成され、被写体を撮像し、撮像して得られた画像データを送受信部11に出力するようになっている。
音入力部15aは、CPU101及び音入出力I/F116によって構成される。音入力部15aには、マイク114によって集音されて得られた音を表す音信号が入力され、入力された音信号を音データに変換するようになっている。
音出力部15bは、CPU101及び音入出力I/F116によって構成され、音データを音信号に変換し、変換した音信号をスピーカ115に出力することにより、スピーカ115に音を出力させるようになっている。
NFC受信部16は、CPU101および通信I/F119によって構成され、NFCタグ22が所定の通信圏内に接近し、NFCタグ22と電磁誘導による無線通信(以下、NFC通信と称する)が確立すると、NFCタグ22に格納されている情報を受信する。すなわち、NFC受信部16は、機器としてのNFCタグ22から情報を取得する取得部として機能する。
表示制御部17は、CPU101及びディスプレイI/F117によって構成され、各種情報をディスプレイ120に表示する。表示制御部17は、送受信部11に受信された解像度の異なる画像データを組み合わせ、組み合わせた画像データをディスプレイ120に送信することにより、画像データが表す画像をディスプレイ120に表示させるようになっている。
また、表示制御部17は、送受信部11が伝送管理装置50から受信した宛先リストの情報をディスプレイ120に送信することにより、宛先リストをディスプレイ120に表示させるようになっている。
記憶・読出処理部19は、CPU101及びSSD105によって構成され、記憶部1000に各種データを記憶したり、記憶部1000に記憶された各種データを読み出したりするようになっている。
記憶部1000には、伝送端末10を識別するための識別子(以下、「端末ID」という)及びパスワード等が記憶されている。更に、記憶部1000は、宛先端末とビデオ会議を行う際に受信される画像データ及び音データの受信バッファとしても用いられる。
なお、本実施形態の端末IDは、伝送端末10を一意に識別するために使われる言語、文字、記号又は各種の標し等の情報を示す。また、端末IDは、言語、文字、記号及び各種の標しのうち、少なくとも2つが組み合わされた情報であってもよい。
<NFCタグの機能構成>
NFCタグ22は、通信部221および記憶部222と有している。通信部221は、NFC受信部16に近接すると、記憶部222に記憶されている情報をNFC通信により、NFC受信部16に送信する。NFCタグ22とNFC受信部16は、両者間の距離が10cm程度よりも短い場合に、非接触無線通信であるNFC通信が可能である。
図8は、記憶部222のデータ構成を模式的に示す図である。記憶部222は、複数のブロックに分割されている。各ブロックには、32バイトの情報が格納できる。ブロックNo.1には、カード固有の情報である固有番号が記憶されている。また、ブロックNo.2には、ユーザを識別する情報であるユーザ名が記憶されている。
なお、NFCタグ22は、パッシブタイプ、セミパッシブタイプおよびアクティブタイプのいずれであってもよい。また、NFCタグ22は、例えば会議に参加する可能性のある利用者が所持する社員証などのICカードに、NFCチップとして埋め込まれてもよく、また他の例としては、利用者が所持するスマートフォンや、携帯電話にNFCチップとして埋め込まれてもよい。
また、記憶部222は、必ずしもNFCタグ22内に設けられる必要はなく、NFCタグ22がアクセス可能な記憶領域に設けられていてもよい。例えば、NFCタグ22がスマートフォンなど他の機器に埋め込まれている場合には、記憶部222は、この機器が備える記憶領域や、SIMカードやSDカードなど、この機器に外付けされた記憶領域に設けられていてもよい。
また、NFCタグ22にかえて、マイクロ波を利用したRFID(Radio Frequency Identification)タグを用いることとしてもよい。この場合には、伝送端末10は、NFC受信部16に替えて、RFID受信部を有し、RFID受信部は、RFIDタグから、電磁界や電波などを用いた近距離(周波数帯によって数cm〜数m)の無線通信によって情報を受信する。
NFCタグ22は、伝送端末10が取得可能な状態に情報を記憶することのできる機器であればよく、他の例としては、例えばUSB(Universal Serial Bus)メモリのような携帯型の外付けメモリであってもよい。なお、この場合には、伝送端末10は、USBコネクタを備える必要がある。
<伝送管理装置の機能構成>
伝送管理装置50は、送受信部51、端末認証部52、状態管理部53、端末抽出部54、端末状態取得部55、ユーザ識別情報管理部としてのユーザ名管理部56、及び記憶・読出処理部59を有している。これら各部は、HD204からRAM203上に展開された伝送管理プログラムを実行するCPU201によって実現される機能である。また、伝送管理装置50は、HD204により構成される記憶部5000を有している。
(端末認証管理テーブル)
記憶部5000には、図9に示すような端末認証管理テーブルを有する端末認証管理DB5002が構築されている。端末認証管理テーブルでは、伝送管理装置50によって管理される全ての伝送端末10の各端末を識別するIDに対して、各パスワードが関連付けられて管理される。例えば、図9に示した端末認証管理テーブルは、伝送端末10aaの端末IDが「01aa」で、パスワードが「aaaa」であることを示している。
(端末管理テーブル)
また、記憶部5000には、図10に示すような端末管理テーブルを有する端末管理DB5003が構築されている。なお、端末管理DB5003は、第2記憶部を構成する。
端末管理テーブルでは、各伝送端末10の端末ID毎に、各伝送端末10の識別名(以下、「端末名」という)と、各伝送端末10の伝送状態と、伝送システム1にログインするためのログイン要求情報を伝送管理装置50が受信した受信日時と、伝送端末10のIPアドレスと、伝送端末10から伝送管理装置50が受信した参加者名が関連付けられて管理されている。参加者名は、ログイン要求情報の送信元の伝送端末10を利用するユーザが所持するNFCタグ22に格納されているユーザ名である。
例えば、図10に示した端末管理テーブルは、端末IDが「01aa」の伝送端末10aaに対して、端末名が「日本 東京事業所 AA端末」で、伝送状態が「オンライン(伝送中)」で、伝送管理装置50でログイン要求情報が受信された日時が「2009年11月10日の13時40分」で、伝送端末10aaのIPアドレスが「1.2.1.3」であることを表している。
ここで、端末管理テーブルの端末IDは、伝送端末10が伝送システム1に登録されるときに、ユニークに割り当てられ、端末名は、伝送管理装置50の管理者によって登録又は変更される。なお、端末名は、伝送端末10から伝送管理装置50に対してなされる要求に応じて、登録又は変更されてもよい。
また、伝送状態が「オンライン(伝送可能)」とは、伝送端末10が伝送システム1にログインした状態で、ビデオ会議に参加していない状態であることを表し、「オンライン(伝送中)」とは、伝送端末10が伝送システム1にログインした状態で、ビデオ会議に参加している状態であることを表し、伝送状態が「オフライン」とは、伝送端末10が伝送システム1にログインしていない状態であることを表す。
(宛先リスト管理テーブル)
更に、記憶部5000には、図11に示すような宛先リスト管理テーブルを有する宛先リスト管理DB5004が構築されている。なお、宛先リスト管理DB5004は、第1記憶部を構成する。
宛先リスト管理テーブルでは、要求元端末の端末IDと、宛先端末の端末IDが対応付けられて管理されている。ここで、要求元端末とはビデオ会議に利用される伝送の開始を要求する伝送要求の要求元の端末である。また、宛先端末は、要求元端末が伝送要求の宛先とすることのできる端末であり、宛先の候補として登録されている端末である。
例えば、図11に示した宛先リスト管理テーブルにおいて、端末IDが「01aa」である伝送端末10aaからビデオ会議の開始を要求することのできる宛先端末は、端末IDが「01ab」の伝送端末10ab、端末IDが「01ba」の伝送端末10ba及び端末IDが「01db」の伝送端末10dbであることが示されている。宛先端末の候補は、伝送端末10から伝送管理装置50に対してなされる要求に応じて、追加又は削除される。
(伝送管理装置の各機能構成)
送受信部51は、CPU201及びネットワークI/F209によって構成され、伝送ネットワーク2を介して他の伝送端末10又は装置30、90と各種データや情報の送受信を行うようになっている。
端末認証部52は、CPU201によって構成され、送受信部51を介して受信されたログイン要求情報に含まれている端末ID及びパスワードを検索キーとして、記憶部5000の端末認証管理DB5002を検索し、端末認証管理DB5002に同一の端末ID及びパスワードが管理されているかを判断することによって端末認証を行うようになっている。
状態管理部53は、CPU201によって構成され、ログイン要求してきた要求元端末の伝送状態を管理すべく、端末管理DB5003(図10参照)に、要求元端末の端末IDに対して、伝送状態、伝送管理装置50でログイン要求情報が受信された受信日時及びIPアドレスを関連付けて記憶して管理するようになっている。
また、状態管理部53は、利用者が伝送端末10の電源スイッチ109の状態をONからOFFにすることで、伝送端末10から送られてきた、電源をOFFする旨の状態情報に基づいて、端末管理DB5003(図10参照)における伝送端末10の伝送状態をオンラインからオフラインに変更するようになっている。
ユーザ名管理部56は、伝送端末10から送られてきたユーザ名に基づいて、端末管理DB5003(図10参照)における参加者名の登録および削除を行う。
端末抽出部54は、CPU201によって構成され、ログイン要求した要求元端末の端末IDを検索キーとして、宛先リスト管理DB5004(図11参照)を検索し、要求元端末に対する宛先端末の候補の端末IDを抽出するようになっている。
また、端末抽出部54は、ログイン要求してきた要求元端末の端末IDを検索キーとして、宛先リスト管理DB5004(図11参照)を検索し、要求元端末の端末IDを宛先端末の候補として登録している他の要求元端末の端末IDも抽出するようになっている。
端末状態取得部55は、CPU201によって構成され、端末抽出部54によって抽出された宛先端末の候補の端末IDを検索キーとして、端末管理DB5003(図10参照)を検索し、検出された端末ID毎に伝送状態を読み出すようになっている。
これにより、端末状態取得部55は、ログイン要求してきた要求元端末に対する宛先端末の候補の伝送状態を取得することができる。また、端末状態取得部55は、端末抽出部54によって抽出された端末IDを検索キーとして、端末管理DB5003を検索し、ログイン要求してきた要求元端末の伝送状態も取得するようになっている。
記憶・読出処理部59は、CPU201及びHDD205によって構成され、記憶部5000に各種データを記憶したり、記憶部5000に記憶された各種データを読み出したりするようになっている。
<<実施形態の処理または動作>>
次に、本実施形態に係る伝送システム1の動作について説明する。図12は、伝送端末10がビデオ会議に参加する準備状態になるまでの準備段階動作を示すシーケンス図である。なお、図12は、伝送端末10aaが準備状態になる例が示されている。準備段階動作においては、管理情報用セッションsei(図2参照)で各種情報が送受信される。
まず、伝送端末10aaの利用者が、伝送端末10aaの電源スイッチ109をONにすると、操作入力受付部12が電源ONを受け付けて、電源をONにする(ステップS21)。そして、ログイン要求部13は、電源ONの受け付けを契機とし、伝送端末10aaの送受信部11から伝送ネットワーク2を介して伝送管理装置50にログイン要求を表すログイン要求情報を送信する(ステップS22)。
ログイン要求情報には、ログイン要求元の伝送端末10aaを識別するための端末ID及びパスワードが含まれている。これら端末ID及びパスワードは、記憶・読出処理部19によって記憶部1000から読み出される。
なお、伝送端末10aaから送信されたログイン要求情報が伝送管理装置50に受信されたときには、伝送管理装置50は、送信側である伝送端末10abのIPアドレスを把握することができる。
次に、伝送管理装置50の端末認証部52は、送受信部51を介して受信したログイン要求情報に含まれている端末ID及びパスワードを検索キーとして、記憶部5000の端末認証管理DB5002(図9参照)を検索し、端末認証管理DB5002に検索キーと同一の端末ID及びパスワードが管理されているかを判断することによって端末認証を行う(ステップS23)。
ここで、端末認証部52によって、検索キーと同一の端末ID及びパスワードが管理されていないと判断された場合、すなわち、正当な利用権限を有する伝送端末10からのログイン要求でないと判断された場合には、送受信部51は、端末認証部52によって得られた認証結果を表す認証結果情報をログイン要求してきた伝送端末10aaに伝送ネットワーク2を介して送信し、準備段階の動作は終了することとなる。
一方、端末認証部52によって、検索キーと同一の端末ID及びパスワードが管理されていると判断された場合、すなわち、正当な利用権限を有する伝送端末10からのログイン要求であると判断された場合には、状態管理部53は、端末管理DB5003(図10参照)に、伝送端末10aaの端末ID、伝送状態、ログイン要求情報が受信された受信日時及び伝送端末10aaのIPアドレスを関連付けて記憶する(ステップS24)。
これにより、図10に示すように、端末管理テーブルは、端末ID「01aa」、伝送状態「オンライン(伝送中)」、受信日時「2009.11.10.13:40」及び伝送端末10aaのIPアドレス「1.2.1.3」を関連付けて管理することになる。
次に、伝送管理装置50の送受信部51は、端末認証部52によって得られた認証結果を表す認証結果情報をログイン要求してきた伝送端末10aaに伝送ネットワーク2を介して送信する(ステップS25)。
次に、伝送管理装置50の端末抽出部54は、ログイン要求してきた伝送端末10aaの端末ID「01aa」を検索キーとして、宛先リスト管理DB5004(図11参照)を検索し、伝送端末10aaに対する宛先端末の候補の端末IDを抽出する(ステップS26)。
ここでは、伝送端末10aaの端末ID「01aa」に対する宛先端末である伝送端末10ab、10ba、10dbのそれぞれの端末ID「01ab」、「01ba」、「01db」が抽出されることになる。
次に、伝送管理装置50の端末状態取得部55は、端末抽出部54によって抽出された宛先端末の候補の端末ID「01ab」、「01ba」、「01db」を検索キーとして、端末管理DB5003(図10参照)を検索し、端末抽出部54によって抽出された端末ID毎に伝送状態「オフライン」、「オンライン(伝送可能)」、「オンライン(伝送中)」を読み出すことにより、伝送端末10ab、10ba、10dbの各伝送状態を取得する(ステップS27)。
次に、伝送管理装置50の送受信部51は、ステップS27で使用された検索キーとしての端末ID「01ab」、「01ba」、「01db」と、それぞれに対応する伝送端末10ab、10ba、10dbの伝送状態「オフライン」、「オンライン(伝送可能)」、「オンライン(伝送中)」とが含まれた宛先状態情報を、伝送ネットワーク2を介して伝送端末10aaに送信する(ステップS28)。
これにより、伝送端末10aaは、宛先端末の候補である伝送端末10ab、10ba、10dbの現時点のそれぞれの伝送状態「オフライン」、「オンライン(伝送可能)」、「オンライン(伝送中)」を把握することができる。
更に、伝送管理装置50の端末抽出部54は、ログイン要求してきた伝送端末10aaの端末ID「01aa」を検索キーとして、宛先リスト管理DB5004(図11参照)を検索し、伝送端末10aaの端末ID「01aa」を宛先端末の候補として登録している他の伝送端末の端末IDを抽出する(ステップS29)。例えば、図11に示した宛先リスト管理テーブルでは、抽出される端末IDは、「01ab」、「01ba」及び「01db」である。
次に、伝送管理装置50の状態管理部53は、ログイン要求して来た伝送端末10aaの端末ID「01aa」を検索キーとして、端末管理DB5003(図10参照)を検索し、ログイン要求してきた伝送端末10aaの伝送状態「オンライン(伝送可能)」を取得する(ステップS30)。
次に、伝送管理装置50の送受信部51は、ステップS29で抽出された端末ID「01ab」、「01ba」、「01db」で識別されるそれぞれの伝送端末10ab、10ba、10dbのうち、端末管理DB5003(図10参照)で伝送状態が「オンライン」となっている伝送端末10ba、10dbに、ステップS30で取得された伝送端末10aaの端末ID「01aa」と伝送状態「オンライン(伝送可能)」とが含まれる宛先状態情報を送信する(ステップS31−1,S31−2)。
なお、伝送端末10ba、10dbに宛先状態情報を送信するときには、送受信部51は、各端末ID「01ba」、「01db」に基づいて、図10に示した端末管理テーブルで管理されている伝送端末のIPアドレスを参照する。
これにより、ログイン要求してきた伝送端末10aaを宛先端末として指定して伝送することができる伝送端末10db、10baに、ログイン要求してきた伝送端末10aaの端末ID「01aa」及び伝送状態「オンライン(伝送中)」を伝えることができる。
また、準備段階動作のステップS28が完了したときに、伝送端末10aaの表示制御部17は、ディスプレイ120に表示させた宛先リストの情報から、ビデオ会議に参加中の端末、すなわち、伝送状態が「オンライン(伝送中)」や「オンライン(伝送可能)」である伝送端末10dbの情報をディスプレイ120に強調表示させる等して、ビデオ会議に参加している伝送端末10又は参加可能な伝送端末10を利用者に認識させることができる。
図13は、伝送端末10がビデオ会議に参加する参加状態になるまでの会議参加動作を示すシーケンス図である。なお、図13は、伝送端末10aaが参加状態になる例が示されている。会議参加動作においては、管理情報用セッションsei(図2参照)で各種情報が送受信される。
まず、利用者が操作ボタン108を押下してビデオ会議の参加を選択すると、操作入力受付部12は、伝送端末10dbとビデオ会議を参加する旨の要求を受け付ける(ステップS41)。
この要求に応じて、伝送端末10aaの送受信部11は、伝送端末10aaの端末ID「01aa」及び伝送端末10dbの端末ID「01db」が含まれ、ビデオ会議に参加する旨を表す参加要求情報を伝送管理装置50に送信する(ステップS42)。
これにより、伝送管理装置50の送受信部51は、参加要求情報を受信すると共に、送信元である伝送端末10aaのIPアドレス「1.2.1.3」を確認することができる。
次に、伝送管理装置50の状態管理部53は、参加要求情報に含まれる伝送端末10aaの端末ID「01aa」を検索キーとして、端末管理DB5003(図10参照)を検索し、参加要求してきた伝送端末10aaの伝送状態を「オンライン(伝送中)」に設定する(ステップS43)。
次に、伝送管理装置50の送受信部51は、伝送端末10aaの端末ID「01aa」を含む参加要求情報を伝送端末10dbに伝送ネットワーク2を介して送信する(ステップS44)。これにより、伝送端末10dbは、どの伝送端末10からビデオ会議に参加したいとの要求があったのかを把握することができる。
なお、説明を省略するが、図10に示した端末管理DB5003においては、伝送端末10cbの伝送状態も「オンライン(伝送中)」であるため、伝送管理装置50の送受信部51は、伝送端末10aaの端末ID「01aa」を含む参加要求情報を伝送端末10cbに伝送ネットワーク2を介して送信する。
次に、伝送端末10dbは、送受信部11から伝送ネットワーク2を介して伝送管理装置50に参加要求情報の受信が完了した旨を示す受信完了情報を送信する(ステップS45)。
次に、伝送管理装置50の送受信部51は、伝送ネットワーク2を介して中継装置30に中継を開始する旨の要求を表す中継開始要求情報を送信する(ステップS46)。中継開始要求情報には、伝送端末10aa及び伝送端末10dbの各IPアドレス「1.2.1.3」、「1.3.2.4」が含まれている。
これにより、中継装置30は、伝送端末10aa、10db間で、低解像度、中解像度及び高解像度の3つの画像データ、並びに、音データを伝送するためのセッションを確立する(ステップS47)。このように、伝送端末10aaは、伝送端末10dbとのビデオ会議に参加することができるようになる。
一方で、伝送管理装置50の送受信部51は、伝送端末10aaの端末ID「01aa」と伝送状態「オンライン(伝送中)」とが含まれる端末状態変更情報を、端末管理DB5003(図10参照)に登録されている各伝送端末10にキャストする(ステップS48)。これにより、端末状態変更情報を受信した各伝送端末は、必要に応じて、端末ID「01aa」の伝送端末10aaの伝送状態を記憶および表示することができる。
図14は、伝送端末10間のデータ伝送動作を示したシーケンス図である。なお、図14に示すデータ伝送動作においては、画像・音データ用セッションsed(図2参照)で画像データや音データが送受信される。
図13を用いて説明したように伝送端末10aa、10db間のセッションが確立すると、伝送端末10aaは、撮像部14によって撮像して得た画像データと、音入力部15aに入力された音信号が変換された音データを送受信部11を介して中継装置30に送信する(ステップS60)。
伝送端末10aaから画像データ及び音データを受信した中継装置30は、ビデオ会議に参加している各伝送端末10aa、10dbに、受信した画像データ及び音データを送信する(ステップS61−1、S61−2)。
中継装置30から画像データ及び音データを受信した各伝送端末10aa、10dbは、受信した画像データが表す画像を表示制御部17によってディスプレイ120に表示させると共に、受信した音データが表す音を音出力部15bによってスピーカ115に出力させる(ステップS62−1、S62−2)。
次に、伝送端末10dbは、撮像部14によって撮像して得た画像データと、音入力部15aに入力された音信号が変換された音データを送受信部11を介して中継装置30に送信する(ステップS63)。
伝送端末10dbから画像データ及び音データを受信した中継装置30は、ビデオ会議に参加している各伝送端末10aa、10dbに、受信した画像データ及び音データを送信する(ステップS64−1、S64−2)。
中継装置30から画像データ及び音データを受信した各伝送端末10aa、10dbは、受信した画像データが表す画像を表示制御部17によってディスプレイ120に表示させると共に、受信した音データが表す音を音出力部15bによってスピーカ115に出力させる(ステップS65−1、S65−2)。
このように、伝送端末10aa、10dbは、中継装置30を介してビデオ会議を行うことができる。なお、図13では、本発明を理解しやすくするために、ビデオ会議に参加している伝送端末10を2つの伝送端末10aa、10dbとしているが、ビデオ会議に参加している伝送端末10が3つ以上であっても画像データ及び音データは、図14に示したデータ伝送動作と同様に伝送される。
図15は、伝送端末10間のデータ伝送動作が開始した後に、ビデオ会議の参加者の情報を伝送端末10のディスプレイ120に表示する動作を示すシーケンス図である。なお、図15に示す表示動作においては、伝送端末10aaを利用するユーザがビデオ会議に参加し、このユーザに関する情報を、このビデオ会議に参加している伝送端末10dbのディスプレイ120dbと、自端末10aaのディスプレイ120aaに表示する例について説明する。
なお、前提として、ビデオ会議に参加するユーザは、ビデオ会議に参加する際、およびビデオ会議から退出する際に、自身が所持するNFCタグ22を、伝送端末10aaに近接させることとする。
ユーザが自身が所持するNFCタグ22をNFC受信部16に近接させると、NFCタグ22と、NFC受信部16の間の無線通信が確立する。そして、NFC受信部16は、NFCタグ22に記憶されているユーザ名、すなわち参加者名を読み取る(ステップS71)。具体的には、図8に示す記憶部222のブロックNo.2からユーザ名「Jiro Kanagawa」が読み取られる。次に、送受信部11は、読み取られた参加者名を伝送管理装置50に送信する(ステップS72)。
伝送管理装置50においては、送受信部51が参加者名を受信すると、端末抽出部54は、参加者名の送信元のIPアドレスを検索キーとして、端末管理DB5003(図10参照)を検索し、送信元の伝送端末の端末IDと端末名とを読み出す。本例においては、端末ID「01aa」と、端末名「日本東京事業所AA端末」が抽出される。次に、ユーザ名管理部56は、送受信部51が受信した参加者名に基づいて、端末管理DB5003(図10参照)を更新する(ステップS73)。
具体的には、ユーザ名管理部56は、受信した参加者名が、端末管理DB(図10参照)に記憶されていない場合には、受信した参加者名を、参加者名の送信元の伝送端末10の端末IDに対応付けて端末管理DB5003に書き込む。例えば、受信した参加者名が「Jiro Kanagawa」である場合には、図10に示す端末管理DB5003の端末管理テーブルの端末ID「01aa」に対応付けて、参加者名「Jiro Kanagawa」を追加する。図16は、端末ID「01aa」に対応付けて、参加者名に「Jiro Kanagawa」が追加された状態の端末管理DBを示す図である。なお、このように、1つの端末10aaを利用する参加者が複数人存在する場合には、複数人の参加者名それぞれを端末管理DBに書き込む。
一方で、ステップS73において、ユーザ名管理部56は、受信した参加者名が、端末管理DBに記憶されている場合には、受信した参加者名を、端末管理DB5003から削除する。例えば、受信した参加者名が「Taro Tokyo」である場合には、図10に示す端末管理DB5003の端末管理テーブルの端末ID「01aa」に対応付けて記憶されている参加者名「Taro Tokyo」を削除する。
なお、受信した参加者名が、端末管理DB5003に記憶されている場合とは、参加者が既にビデオ会議に参加している状態において、退出のため、再度NFCタグ22をNFC受信部16に近接させた場合である。
次に、伝送管理装置50の端末状態取得部55は、端末管理DB5003(図10参照)を検索し、伝送状態が「オンライン(伝送中)」に対応付けられている端末IDをすべて読み出す(ステップS74)。図10に示す端末管理DB5003においては、端末ID「01aa」、「01cb」、「01db」が読み出される。
次に、端末抽出部54は、ステップS74において読み出された端末IDのうち、参加者名の送信元の端末IDと一致する端末ID以外の端末IDを対象として、宛先リスト管理DB5004の要求元端末IDの列を参照し、対象とする端末IDを要求元端末とする宛先端末の端末IDをすべて読み出す(ステップS75)。具体的には、ステップS74において読み出された端末ID「01aa」、「01cb」、「01db」から端末ID「01aa」が除外され、宛先リスト管理DB5004において、要求元端末ID「01cb」、「01db」それぞれに対応付けられている宛先端末IDがそれぞれ読み出される。
次に、送受信部51は、参加者名の送信元の端末IDと、ステップS75において読み出された宛先端末の端末IDとを比較し(ステップS76)、比較結果に応じて、伝送中の伝送端末と、送信元の伝送端末に対し、参加者名と、新たな参加者が追加された旨とを含む参加者情報を送信する(ステップS77−1,S77−2)。
具体的には、送受信部51は、宛先リスト管理DB5004(図11参照)において、参加者名を送信すべき伝送端末10を要求元端末とする宛先端末に、参加者名の送信元の端末10が登録されている場合には、参加者名の送信元の端末10の端末IDと、端末名と、参加者名とを含む参加者情報をこの伝送端末に送信する。
一方で、送受信部51は、宛先リスト管理DB5004(図11参照)において、参加者名を送信すべき伝送端末10を要求元端末とする宛先端末に、参加者名の送信元の端末10が登録されていない場合には、参加者名の送信元の端末10の端末名は送信せず、参加者名の送信元の端末10の端末IDと参加者名とを含む参加者情報をこの伝送端末に送信する。なお、送受信部51は、参加者名の送信元の端末10に対しては、端末IDと、端末名と、参加者名とを含む参加者情報を送信する。
ステップS75において、対象とされた端末ID「01cd」の宛先端末には、「01aa」が含まれていない。したがって、送受信部11は、伝送端末10cdに対し、参加者名の送信元の端末IDと、参加者名とを含む参加者情報を送信する。一方で、ステップS75において対象とされた端末ID「01db」の宛先端末には、「01aa」が含まれている。したがって、送受信部51は、伝送端末10dbに対し、参加者名の送信元の端末IDと、端末名と、参加者名とを含む参加者情報を送信する。そして、参加者情報を受信した伝送端末は、参加者情報をディスプレイ120に表示する(ステップS78−1,S78−2)。以上で、処理が完了する。
端末IDと、端末名と、参加者名と、新たな参加者が追加された旨とを含む参加者情報を受信した伝送端末10は、ディスプレイ120に例えば「01aa 日本東京事業所 AA端末 Jiro Kanagawaが参加しました」など、参加者情報を表示する。一方、端末IDと、参加者名と、新たな参加者が追加された旨とを含む参加者情報を受信した伝送端末10は、ディスプレイに例えば「01aa Jiro Kanagawaが参加しました」など、参加者情報を表示する。
また、ステップS73において、受信した参加者名と一致する参加者名を端末管理DB5003から削除した場合、すなわち、参加者の退出時には、ステップS74〜ステップS76において同様の処理を行う。ステップS77−1,ステップS77−2においては、端末IDと、端末名と、退出者名と、退出する旨とを含む退出者情報または、端末IDと、退出者名と、退出する旨とを含む退出者情報を伝送端末に送信する。
端末IDと、端末名と、退出者名と、退出する旨とを含む退出者情報を受信した伝送端末10は、ディスプレイ120に例えば「01aa 日本東京事業所 AA端末 Taro Tokyoが退出しました」など、退出者情報を表示する。一方、端末IDと、退出者名と、退出する旨とを含む退出者情報を受信した伝送端末10は、ディスプレイに例えば「01aa Taro Tokyoが退出しました」など、退出者情報を表示する。
このように、各伝送端末10のディスプレイ120には、端末IDと、参加者名とが表示される。さらに、端末IDで識別される端末が、宛先端末である場合には、端末IDに対応する端末名が表示される。
本実施の形態にかかる伝送システム1においては、伝送端末10から参加者名を受信したことを契機として、このタイミングにおいて、伝送管理装置50は、端末管理DB5003を更新し、さらに受信した参加者名を所定の伝送端末10に送信することができる。このため、伝送システム1は、会議の進行を妨げることなく、新たな参加者や退出者に関する情報を、会議の途中においても、適宜会議参加者に通知することができる。
ここで、伝送端末10の画像表示について説明する。本実施形態において、表示制御部17は、全画面表示モードと情報表示モードの2つの表示モードをとる。これらの表示モードの切り替えは、例えば、ユーザによる操作ボタン108の操作に応じて行われる。
図17に示すように、全画面表示モードにおいて、伝送端末10の表示制御部17は、ビデオ会議に参加している各伝送端末10から送信された全ての画像をディスプレイ120に表示させる。
図17に示す表示画面には、比較的広い1つの第1画像領域500と、比較的狭い複数の第2画像領域510とが割り当てられている。例えば、各第2画像領域510には、ビデオ会議に参加している各伝送端末10から送信された画像データが表す画像が表示され、第1画像領域500には、ビデオ会議に参加している伝送端末10の中から主要な伝送端末10の画像データが表す画像が表示される。
例えば、表示制御部17は、ビデオ会議に参加している伝送端末10のなかで、受信した音データの中で音声を表す音データの送信元の伝送端末を主要な端末として特定する。ここで、音声を表す音データとは、受信された各音データに対して音声区間の検出が行われ、有声区間があると判定された音データのことである。なお、音声区間の検出は、公知の技術を用いて実現することができる(例えば、新美、「音声認識」、共立出版、1979年、pp.68−72参照)。
さらに、伝送端末10は、全画面表示モードに設定されているときに、図15を参照しつつ説明した動作により、送受信部11が、参加者情報や退出者情報を受信した場合には、表示制御部17は、これらの情報を、参加者情報表示領域520に表示する。
なお、表示制御部17は、参加者情報や退出者情報を例えば5秒など所定時間表示した後、これらの情報をディスプレイ120から消去する。他の例としては、表示画面の参加者情報表示領域520に参加者情報等を表示するのに替えて、参加者情報等を表示させたポップアップ画面を重畳して所定時間表示することとしてもよい。さらに、ポップアップ画面は、参加者の利用する伝送端末10から送信された画像データが表示される領域上に重畳して表示されることとしてもよい。
次に、ディスプレイ120の表示を全画面表示モードから情報表示モードに切り替える動作について説明する。図18は、情報表示モードへの表示切替動作を示すシーケンス図である。なお、図18に示す表示切替動作においては、管理情報用セッションseiで各種情報が送受信される。ここでは、伝送端末10aaのディスプレイ120aaの表示を切り替える場合について説明する。
まず、伝送端末10aaは、ビデオ会議に参加している伝送端末10に関する情報としての参加者情報の提示要求を伝送管理装置50に送信する(ステップS81)。伝送管理装置50においては、送受信部51が提示要求を受信すると、端末抽出部54は、提示要求の送信元の端末のIPアドレスを検索キーとして、記憶部5000の端末管理DB5003(図10参照)を検索し、提示要求の送信元の端末の端末IDを読み出す(ステップS82)。
次に、端末抽出部54は、端末状態取得部55による端末管理DB5003の検索結果に基づいて、伝送状態が「オンライン(伝送中)」になっている端末IDと端末名とを読み出し、さらに参加者名を読み出す(ステップS83)。図10に示す端末管理DB5003においては、伝送中の端末の端末IDとして、「01aa」、「01cb」、「01db」が読み出され、さらに、参加者名「Taro Tokyo」、「Mike Smith」、「Raquel Rodrriguez」が読み出される。
次に、端末抽出部54は、提示要求の送信元の端末の端末ID(ここでは、「01aa」)を検索キーとして、宛先リスト管理DB5004の要求元端末IDの列を参照し、送信元の端末を要求元端末とする宛先端末の端末IDを読み出す(ステップS84)。具体的には、送信元端末の端末ID「01aa」に対し、ステップS84においては、端末ID「01ab」、「01ba」、「01db」が読み出される。
次に、送受信部51は、ステップS84において読み出された伝送中の端末IDと、宛先端末の端末IDとを比較し(ステップS85)、比較結果に応じて、伝送中の伝送端末の端末IDと、端末名と、参加者名とを含む参加者情報または端末名を含まず端末IDと、参加者名とを含む参加者情報を提示要求の要求元の伝送端末10aaに送信する(ステップS86)。
具体的には、送信部51は、送信元の伝送端末10の宛先端末として伝送中の端末が登録されている場合には、伝送中の端末の端末IDと、端末名と、参加者名とを含む参加者情報を送信する。一方、送受信部51は、送信元の伝送端末10の宛先端末として伝送中の端末が登録されていない場合には、伝送中の端末の端末IDと、参加者名とを含み、端末名を含まない参加者情報を送信する。なお、伝送端末毎の参加者情報が送信される。
送信元端末10aaに対し、伝送端末10aaおよび伝送端末10dbに関しては、端末IDと、端末名と、参加者名とを含む参加者情報が送信され、伝送端末10cbについては、端末IDと参加者名とを含み、端末名を含まない参加者情報が送信される。
伝送端末10aaは、伝送管理装置50から参加者情報を受信すると(ステップS86)、受信した参加者情報をディスプレイ120aaに表示する(ステップS87)。以上で、処理が完了する。
図19は、図18の処理によりディスプレイ120aaに表示された、情報表示モードにおける参加者情報の表示例を示す図である。情報表示モードの表示画面には、画像を表示するための画像表示領域530と、参加者情報を表示するための参加者情報表示領域540とが割り当てられている。参加者情報表示領域540には、ビデオ会議に参加している伝送端末10の参加者情報がリスト表示されている。
このように、リスト表示として、ビデオ会議に参加している伝送端末10の端末IDと、参加者名が対応付けて表示されるので、参加者は、所望のタイミングにおいて、画面表示を情報表示モードに切り替えることにより、ビデオ会議に参加している端末10の端末IDと、参加者名とを把握することができる。さらに、宛先端末については、端末名も併せて表示されるので、参加者は、宛先端末については、端末名まで把握することができる。
図19に示す表示画面においては、伝送端末10dbは、伝送端末10aaの宛先端末の候補として宛先リスト管理DB5004に登録されているため端末名が表示されているが、伝送端末10cbは、伝送端末10aaの宛先端末の候補として宛先リスト管理DB5004に登録されていないため端末名が表示されていない。また、伝送端末10aaについては、自端末10aaであるため、端末名も併せて表示されている。
画像表示領域530には、ビデオ会議に参加している伝送端末10の中から主要な伝送端末の画像データが表す画像が表示される。例えば、表示制御部17は、ビデオ会議に参加している伝送端末10のなかで、受信した音データの中で音声を表す音データの送信元の伝送端末を主要な伝送端末として特定する。また、表示制御部17は、利用者による操作ボタン108の操作に応じて、ビデオ会議に参加している伝送端末10から1つの伝送端末が選択されたことが操作入力受付部12によって受け付けられたときに、選択された伝送端末を主要な伝送端末として特定するようにしてもよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、上記実施の形態に多様な変更または改良を加えることができる。
<<本実施形態の主な効果>>
以上説明したように本実施形態に係る伝送システム1は、ビデオ会議に参加中の伝送端末10の情報を伝送管理装置50に応答させるため、ビデオ会議に参加している伝送端末10の数によらずに、誰がどの伝送端末10からビデオ会議に参加しているのかを各伝送端末10の利用者(会議参加者)に把握させることができる。
これにより、伝送システム1においては、利用者にビデオ会議の相手先を会話で尋ねさせることなく知らせることができるので、会議時間を短縮させることができる。また、伝送システム1は、宛先として登録されていない伝送端末に対しては端末名が表示されないため、ビデオ会議に知らない相手が参加していことを知らせることができる。これにより、参加者は、話す内容に注意しながら会議を進めることができる。
また、伝送システム1は、情報表示モードにおいて、ディスプレイ120に端末情報を表示させているときであっても、主要な伝送端末の画像データを表示させておくため、利用者に会議を主導する拠点の様子を把握させておくことができる。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態にかかる伝送システム1について説明する。第1の実施の形態にかかる伝送システム1においては、ビデオ会議の参加者が、参加時および退出時にNFCタグ22をNFC受信部16に近付けることとした。そして、伝送管理装置50は、NFCタグ22に記憶されている参加者名を受信することにより、新たな参加者の追加と、参加者の退出とを特定した。
これに対し、第2の実施の形態にかかる伝送システム1においては、ビデオ会議の参加者は、会議参加中は常にNFCタグ22をNFC受信部16と無線通信可能な通信範囲内に置いておき、退出時に、NFCタグ22をNFC受信部16の通信範囲外に移動させることとする。そして、伝送管理装置50は、NFCタグ22に記憶されている参加者名を受信可能か否かにより、新たな参加者の追加と、参加者の退出とを特定する。
図20は、NFCタグ22を所持するユーザが会議に参加してから退出するまでのNFC受信部16の通信状態を示す遷移図である。ユーザが所持するNFCタグ22がNFC受信部16の通信範囲外に存在している間は、通信不可の状態となっている(ステップ4)。そして、ユーザがNFCタグ22をNFC受信部16に近接させ、NFCタグ22がNFC受信部16の通信範囲内に入ると、通信状態は、通信可に遷移する(ステップ1)。通信可の通信状態に遷移すると、伝送端末10は、NFCタグ22に記憶されている情報を受信する。
図21は、伝送端末10のNFC受信部16がNFCタグ22の情報を受信したことを契機として、すなわち通信状態が通信可に遷移したこと(ステップ1)を契機として実行される、ディスプレイ120への参加者情報の表示動作を示したシーケンス図である。図21に示す表示動作は、図15に示す、第1の実施の形態にかかる伝送システム1の表示動作とほぼ同様である。
図21に示す、第2の実施の形態にかかる伝送システム1の表示動作においては、まず、伝送端末10aaのNFC受信部16は、NFCタグ22が通信範囲内に入ると、NFCタグ22の記憶部222に記憶されているユーザ名に加えて、固有番号を受信する(ステップS80)。
次に、NFC受信部16は、受信したユーザ名と、固有番号とを対応付けて、記憶部1000のユーザ名テーブルに書き込む(ステップS81)。図22は、記憶部1000のユーザ名テーブルの概念図である。このように、ユーザ名テーブルには、伝送端末10aaを用いてビデオ会議に参加するユーザ(会議参加者)のユーザ名と、固有番号とが対応付けて記憶される。
図21に戻り、伝送端末10aaは、NFCタグ22から受信したユーザ名(参加者名)を伝送管理装置50に送信する(ステップS72)。以降の処理は、図15を参照しつつ説明した第1の実施の形態にかかる伝送システム1の参加者情報表示動作と同様である。なお、図21に示すステップS72〜ステップS78−1,78−2においては、端末管理DB5003に新たな参加者が追加され、ディスプレイ120に参加者情報が表示される場合の処理が行われる。
図20に戻り、通信可の通信状態に遷移した後、参加者は、NFCタグ22をNFC受信部16の通信範囲内に置いておく。NFCタグ22がNFC受信部16の通信範囲内に存在する間は、通信可の通信状態が継続する(ステップ2)。
そして、参加者は、ビデオ会議からの退出を希望する場合には、NFCタグ22をNFC受信部16の通信範囲外に移動させる。これにより、通信状態は、通信不可に遷移する(ステップ3)。通信不可の通信状態に遷移すると、伝送端末10は、NFCタグ22からこれまで受信していた情報を受信できなくなる。
図23は、伝送端末10のNFC受信部16がNFCタグ22から情報を受信できなくなったことを契機として、すなわち通信状態が通信不可に遷移したこと(ステップ3)を契機として実行される、ディスプレイ120への退出者情報の表示動作を示したシーケンス図である。図23に示す表示動作は、図15に示す、第1の実施の形態にかかる伝送システム1の表示動作とほぼ同様である。
図23に示す、第2の実施の形態にかかる伝送システム1の表示動作においては、まず、伝送端末10aaのNFC受信部16は、NFCタグ22が通信範囲外に移動すると、これまで受信していた、ユーザ名と固有番号とを受信できなくなる。
伝送端末10aaのNFC受信部16は、記憶部1000のユーザ名テーブル(図22参照)を参照することにより、いずれの固有番号を受信できなくなったかを特定する(ステップS82)。ここで、ユーザ名テーブルは、記憶部として機能する。次に、送受信部11は、ユーザ名テーブルにおいて、受信できない固有番号に対応付けられているユーザ名を通信不可の参加者名として、伝送管理装置50に送信する(ステップS83)。送受信部11は、送信が完了すると受信できなくなったユーザ名と固有番号とをユーザ名テーブルから削除する(ステップS84)。
以降の処理は、図15を参照しつつ説明した、第1の実施の形態にかかる伝送システム1の参加者情報表示動作と同様である。なお、図23に示すステップS73〜ステップS78−1,S78−2においては、参加者の退出に際し、端末管理DB5003から参加者が削除され、ディスプレイ120に退出者情報が表示される場合の処理が行われる。
図20に戻り、通信不可の通信状態に遷移した後、NFCタグ22がNFC受信部16の通信範囲外に存在する間は、通信不可の通信状態が継続する(ステップ4)。
第2の実施の形態にかかる伝送システム1においては、各伝送端末10がユーザ名テーブルにおいて、ビデオ会議の参加者の参加者名と固有番号とを記憶しており、1の伝送端末10において複数人が会議に参加している場合には、複数人それぞれの参加者名と固有番号とを記憶することができるので、各ユーザの参加の有無を個別に特定することができる。
第2の実施の形態にかかる伝送システム1のこれ以外の構成および動作は、第1の実施の形態にかかる伝送システム1の構成および動作と同様である。
なお、本実施の形態においては、ユーザ名と固有番号とを記憶する機器として、NFCタグ22を用い、伝送端末10とNFC通信を行うこととしたが、他の例としては、ユーザ名等を記憶する機器として、NFCタグにかえて、3m程度と、NFCタグに比べて長距離の無線通信が可能な、RFIDタグをアクティブタブとして用いることとするのが好ましい。これにより、伝送システム1において、RFIDタグを所持するユーザが伝送端末10付近に移動し、または伝送端末10から離れることにより、参加または退出者を他の伝送端末10を利用する参加者に通知することができる。
第2の実施の形態の伝送システム1の変更例としては、第2の実施の形態においては、伝送端末10は、固有番号とユーザ名とをNFCタグ22から受信し、これらを記憶部1000に記憶したが、これに替えて、ユーザを識別する情報であるユーザ名のみをNFCタグ22から受信し、これを記憶部1000に記憶することとしてもよい。この場合には、伝送端末10は、記憶部1000に記憶されているユーザ名を受信しなくなったことにより、参加者の退出を特定すればよい。
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態にかかる伝送システム1について説明する。第3の実施の形態にかかる伝送システム1においては、宛先リストに、参加者名を表示することができる。図24は、第1の実施の形態において図12を参照しつつ説明した処理により伝送端末10aaのディスプレイ120aaに表示される宛先リストの表示例を示す図である。宛先リストには、宛先リスト枠1100−1と、伝送端末10に対応付けられている宛先端末の端末ID1100−2と、端末名1100−3と、状態情報を反映させたアイコン1100−4a〜1100−4cが含まれている。
アイコンとしては、OFFラインで通話できないことを示すOFFラインアイコン1100−4aと、ONラインで通話可能であることを示す通話可能アイコン1100−4bと、ONラインで通話中であることを示す通話中アイコン1100−4cとがある。
図25は、宛先リストの表示中に、宛先端末の参加者名が端末管理DB5003に登録された場合に、参加者名を表示する動作を示すシーケンス図である。図25は、伝送端末10baがNFCタグ22からユーザ名(参加者名)を受信した場合の動作を示している。
伝送端末10baにおいて、NFC受信部16がNFCタグ22に記憶されているユーザ名、すなわち参加者名を読み取る(ステップS91)。次に、送受信部11は、読み取られた参加者名を伝送管理装置50に送信する(ステップS92)。
伝送管理装置50においては、送受信部51が参加者名を受信すると、ユーザ名管理部56は、参加者名の送信元のIPアドレスを検索キーとして、端末管理DB5003(図10参照)を検索し、送信元の伝送端末の端末IDに対応付けられている参加者名を更新する(ステップS93)。具体的には、ユーザ名管理部56は、受信した参加者名が端末管理DB5003に登録されていない場合には、送信元の伝送端末の端末IDに対応する参加者名の欄に、受信した参加者名を追加する。また、ユーザ名管理部56は、受信した参加者名が端末管理DB5003に登録されている場合には、参加者が退出のために、NFCタグ22をNFC受信部16に近付けた場合に相当するので、登録されている参加者名を端末管理DB5003から削除する。
次に、端末抽出部54は、宛先リスト管理DB5004を参照し、参加者名の送信元の端末を宛先端末とする要求元端末の端末IDを抽出し、さらに端末管理DB5003を参照し、要求元端末の端末IDのうち、伝送中の伝送状態に対応付けられている端末IDを抽出する(ステップS94)。すなわち、端末抽出部54は、第1記憶部としての宛先リスト管理DB5004から要求元端末の端末IDを抽出する第1抽出部、および第2記憶部としての端末管理DB5003から伝送中の要求元端末の端末IDを抽出する第2抽出部として機能する。
次に、送受信部51は、ステップS94において抽出された要求元端末に対し、ステップS92において受信した参加者名と、参加者名の送信元の端末の端末IDと、参加者名に対する処理要求とを送信する(ステップS95)。ここで、ステップS93において、参加者名の追加処理が行われた場合には、処理要求は、参加者名の追加であり、ステップS93において、参加者名の削除処理が行われた場合には、処理要求は、参加者名の削除である。
処理要求と参加者名と、参加者名の送信元の端末IDとを受信した端末10においては、表示制御部17は、処理要求に応じて、参加者名の表示の追加または削除を行う(ステップS96)。具体的には、表示制御部17は、参加者名の追加の処理要求を受信した場合には、宛先リストに参加者名を追加して表示する。また、表示制御部17は、参加者名の削除の処理要求を受信した場合には、宛先リストから処理要求にかかる参加者名を削除する。以上で、処理が完了する。
例えば、図11に示す宛先リスト管理DB5004の例においては、伝送端末10baを宛先端末とする端末IDとして、ステップS94において、「01aa」、「01cb」、「01db」が抽出され、ステップS95においては、これらの端末IDで識別される各伝送端末10に対し、処理要求と参加者名と、端末IDとが送信される。
図26は、参加者名追加の処理要求とともに参加者名を受信した後の、伝送端末10aaのディスプレイ120aaに表示される宛先リストの表示例を示す図である。伝送端末10aaは、宛先リスト表示後に、送受信部11が参加者の追加の処理要求とともに参加者名「Taro Osaka」と、端末ID「01ba」とを受信すると、表示制御部17は、図26に示すように、端末ID「01ba」に対応付けて、参加者名「Taro Osaka」の表示を追加する。さらに、送受信部11が伝送端末10dbから参加者の追加の処理要求とともに参加者名「Raquel Rodrriguez」と、端末ID「01db」を受信すると、図26に示すように、端末ID「01db」に対応付けて、参加者名「Raquel Rodrriguez」の表示を追加する。
また、図26に示すように、参加者名が表示された状態で、送受信部11が、参加者名の削除の処理要求とともに参加者名「Taro Osaka」と、端末ID「01ba」を受信した場合には、表示制御部17は、端末ID「01ba」に対応付けて表示されている参加者名「Taro Osaka」を削除する。
このように、第3の実施の形態にかかる伝送システム1においては、宛先リストにおいても、参加者名を表示することができる。したがって、各ユーザは、宛先端末の伝送状態だけでなく、参加者名を容易に把握することができる。
さらに、第3実施の形態にかかる伝送システム1においては、宛先リストの表示中に、所定の宛先端末の参加者名のみを表示することもできる。
図27は、所定の宛先端末の参加者名を表示する動作を示すシーケンス図である。まず、伝送端末10aaにおいて、ユーザは、操作ボタン108等の操作により、参加者名の表示を希望する宛先端末を選択する。これにより、操作入力受付部12は、宛先端末の選択入力を受け付ける(ステップS101)。次に、送受信部11は、宛先端末の端末IDを伝送管理装置50に送信する(ステップS102)。
伝送管理装置50においては、送受信部51が宛先端末の端末IDを受信すると、ユーザ名管理部56は、端末管理テーブル(図10参照)を検索し、端末IDを検索キーとし、端末IDに対応付けられている参加者名を読み出す(ステップS103)。すなわち、ユーザ名管理部56は、第3抽出部として機能する。次に、送受信部51は、読み出された参加者名を宛先端末の端末IDの送信元の伝送端末10aaに送信する(ステップS104)。
伝送端末10aaにおいて、送受信部11が参加者名を受信すると、ステップS101において、選択入力を受け付けた宛先端末の端末IDに対応付けて、受信した参加者名をディスプレイ120aaに表示する(ステップS105)。以上で、処理が完了する。
例えば、伝送端末10aaのディスプレイ120aaに、図24に示す宛先リストが表示された状態において、ユーザが端末ID「01ba」の端末10baを選択したとする。この場合には、図27に示す処理により、伝送端末10aaは、端末ID「01ba」を伝送管理装置50に送信する(ステップS102)。そして、伝送管理装置50は、端末管理テーブル(図10参照)を参照し、端末ID「01ba」に対応付けられている参加者名「Taro Osaka」を読み出し(ステップS103)、これを伝送端末10aaに送信する。伝送端末10aaは、図28に示すように、宛先リストに参加者名「Taro Osaka」を追加して表示する(ステップS105)。なお、図28に示す例においては、宛先リストの表示画面の下部に自端末の端末IDと、端末名と、参加者名が表示されている。
第3の実施の形態にかかる伝送システム1のこれ以外の構成および動作は、他の実施の形態にかかる伝送システム1の構成および動作と同様である。
なお、他の例としては、図29に示すように、宛先リスト枠1200−1とは別に、フォーカス領域1200−2を設け、フォーカス領域1200-2に、選択された宛先端末の伝送状態、端末ID、参加者名などの詳細情報を表示してもよい。さらに、フォーカス領域1200−2のフォントサイズを宛先リスト枠1200−1のフォントサイズに比べて大きくする。このように、フォーカス領域1200−2の位置を固定し、さらにフォントサイズを他の領域に比べて大きくすることにより、ユーザは、選択された宛先端末に関する情報を容易に把握することができる。
〔実施形態の補足〕
上記実施形態における中継装置30、伝送管理装置50及びプログラム提供装置90は、単一のコンピュータによって構築されてもよいし、各部(機能又は手段)を分割して任意に割り当てられた複数のコンピュータによって構築されていてもよい。
また、プログラム提供装置90が単一のコンピュータによって構築されている場合には、プログラム提供装置90によって送信されるプログラムは、複数のモジュールに分けて送信されるようにしてもよいし、分けないで送信されるようにしてもよい。
更に、プログラム提供装置90が複数のコンピュータによって構築されている場合には、複数のモジュールが分けられた状態で、各コンピュータから送信されるようにしてもよい。
また、上記各実施形態の伝送端末制御プログラム、中継装置用プログラム又は伝送管理プログラムが記憶されたCD−ROM等の記録媒体、並びに、これらプログラムが記憶されたHD204及びHD204を備えたプログラム提供装置90は、いずれもプログラム製品(Program Product)として、国内又は国外へ、上記伝送端末制御プログラム、中継装置用プログラム及び伝送管理プログラムが利用者等に提供される場合に用いられる。
また、図10において、伝送端末10のIPアドレスを管理することとしたが、これに限るものではなく、伝送ネットワーク2上で伝送端末10を特定するための情報であればよく、例えば、伝送端末10のFQDN(Fully Qualified Domain Name)を管理してもよい。この場合、周知のDNS(Domain Name System)サーバによって、FQDNに対応するIPアドレスが取得されることになる。
また、上記実施形態では、伝送システム1の一例として、ビデオ会議システムの場合について説明したが、これに限るものではなく、IP(Internet Protocol)電話や、インターネット電話等の電話システムであってもよい。
また、伝送システム1は、カーナビゲーションシステムであってもよい。この場合、例えば、伝送端末10の一方が自動車に搭載されたカーナビゲーション装置に相当し、伝送端末10の他方が、カーナビゲーションを管理する管理センターの管理端末若しくは管理サーバ、又は他の自動車に搭載されているカーナビゲーション装置に相当する。また、伝送システム1は、携帯電話機によって伝送端末10を構成してもよい。
また、上記実施形態では、コンテンツデータの一例として、画像データ及び音データについて説明したが、これに限るものではなく、触覚(touch)データであってもよい。この場合、一方の伝送端末側で利用者が接触した感覚が、他方の伝送端末側に伝達される。
更に、コンテンツデータは、嗅覚(smell)データであってもよい。この場合、一方の伝送端末側の匂い(臭い)が、他の伝送端末側に伝達される。また、コンテンツデータは、画像データ、音データ、触覚データ及び嗅覚データのうち、少なくとも1つのデータであればよい。
また、上記実施形態では、伝送システム1によってビデオ会議をする場合について説明したが、これに限るものではなく、打ち合わせ、家族間や友人間等の一般的な会話、又は、一方向での情報の提示に使用されても構わない。