JP6049985B2 - 流体発電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、流体発電装置に関する。特に、風力発電装置に関する。
流体の流れを利用して発電を行う流体発電装置の一例として、風力発電装置(風力発電機)が知られている。風力発電装置は、周知のように、風車(羽根車)が流体の流動を受けて、生じた回転力(機械エネルギー)を発電機で電気エネルギーに変換して発電を行うものが一般的である。
こうした流体発電装置は、風向きに応じて風車の向きを適切に変化させるために、例えば、支柱の一端に軸周方向に回動自在に形成された基台(ナセル)を備えている。そして、この基台に対して、風車の回転軸を支持する軸受、および風車の回転軸の回転数を増加させる変速機が、それぞれ個別に取り付けられている。これら軸受、および変速機は、基台に対してそれぞれ軸受、ダンパーなどの制振部材を介して接続されているのが一般的である(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−279815号公報
しかしながら、上述した特許文献1にあるような風力発電装置では、風車の軸受と発電機とがそれぞれ個別に基台となるハウジングに対して支持され、しかも変速機とハウジングとの間には制振部材が配されているため、風車と発電機、及び増速機との間で回転力を伝達する回転軸が湾曲し、トルクが増大して磨耗が加速するなどの課題があった。
また、流体発電装置の組立時においても、風車の軸受が3つ以上あるとも不静定な支持状態となるため、回転軸の軸合わせのための隙間調整が必要であり、非常に手間が掛かるという課題があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、羽根車、変速機、および発電機を連結する回転軸の撓みを防ぐことによって、回転軸の損傷や磨耗を防止、軽減できる流体発電装置を提案することを目的とする。
本発明は、流体発電装置の組立時において、回転軸の軸合わせを容易にして組立時の組立容易性を向上させた流体発電装置を提案することを目的とする。
本発明は、風車に連結される回転軸の回転トルクの増大を回避できる流体発電装置を提案することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
本発明に係る流体発電装置は、流体の流動を受けて第一回転軸を中心に回転する羽根車と、前記第一回転軸の回転数を変化させて第二回転軸に伝達する変速機と、前記第二回転軸の回転力によって電力を発電する発電機と、前記第一回転軸を回転自在に支持する一対の軸受と、支柱の一端に該支柱の中心軸を回転中心として、回転自在に支持された基台と、を備え、少なくとも前記一対の軸受は前記変速機のハウジングに設けられ、前記羽根車は、前記ハウジングに支持され、前記発電機は、前記ハウジングとは別体の発電機支持部材を介して前記ハウジングに支持され、前記ハウジングと前記基台とは、制振部材を介して接続され、前記変速機は、前記第一回転軸に固定された第一歯車と、前記第一歯車と噛み合い、前記第二回転軸に固定された第二歯車と、を有し、前記第二歯車は、前記第一歯車よりも小径であり、前記制振部材は、平面視で、前記第一歯車の下方に配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、羽根車および発電機をハウジングだけに支持させ、このハウジングを基台に支持させることによって、羽根車と変速機との位置関係、および変速機と発電機との位置関係は、風力発電装置の揺動や振動によっても変わることが無い。このため、羽根車と変速機とを連結する第一回転軸や、変速機と発電機とを連結する第二回転軸に応力が加わって撓んだりすることが無く、第一回転軸や第二回転軸の磨耗を抑制して、長寿命化を図ることができる。
本発明の第一実施形態に係る風力発電装置の外観図である。 図1のA−A線の断面図である。 本体部の概略構成を示す拡大断面図(図1のA−A線断面図)である。 本発明の第二実施形態に係る風力発電装置の要部拡大断面図である。 図3のB―B線の断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の本発明の第一実施形態に係る風力発電装置10を示す外観図である。図2は、図1に示す風力発電装置10を鉛直方向における上から見たときの断面図(図1のA−A線の断面図)。
水平軸型の風力発電装置(流体発電装置)10は、風車(羽根車)23の回転中心となる第一回転軸(回転主軸)21が地面(設置面)Fに対して略水平となるように設置される。つまり、風車23の第一回転軸21は、地面Fに沿って流れる風(流体)Wに沿って延びる。
この風力発電装置10は、地面Fに対して鉛直方向に立つように固定された支柱11と、この支柱11の一端に形成された基台(ナセル)12と、この基台12上に制振部材26を介して設置された本体部13とを備えている。基台12は回転台14を介して支柱11に接続されている。これによって、基台12は、地面Fに固定された支柱11に対して、水平面に沿って回転自在にされている。
本体部13は、第一回転軸21を中心に回転する風車23と、第一回転軸21の回転数を変化させて第二回転軸22に伝達する変速機24と、第二回転軸22の回転力によって電力を発電する発電機25とを備えている。なお、本体部13は全体が外装体(ケース)29で覆われていれば良い。
第一回転軸21の一端側には、風車23が設けられている。即ち、第一回転軸21の一端には、羽根固定部材41が固定され、この羽根固定部材41に互いに等間隔で3枚の翼ブレード(羽根)42が取り付けられている。各翼ブレード42は、風Wを受けると揚力を発生する形状に成形されている。各翼ブレード42に発生する揚力は、第一回転軸21の半径方向に対して交差する方向に発生するため、この揚力によって風車23が風(流体)Wを受け止めると第一回転軸21が回転される。
風車23は、回転中心である第一回転軸21の軸線S1が水平方向Rに対して角度θで僅かに傾斜していればよい。例えば、第一回転軸21の軸線S1は、水平方向Rに対して角度θが1〜3°程度上向きになるように傾斜して形成されていればよい。これによって、風車23を構成する翼ブレード(羽根)42が強風などによって撓んだとしても、支柱11に接触することを防止できる
図3は、本体部13の概略構成を示す拡大断面図(図1のA−A線の断面図)である。
変速機24は、外部が例えば金属からなるハウジング31で覆われている。このハウジング31は、制振部材26(図1も参照)を介して基台12に支持される。制振部材26は、例えば制振ゴム、またはバネ、オイルダンパーなどの弾性体から構成されていれば良い。こうした制振部材26は、例えば、強風などによってハウジング31を含む本体部13に生じた振動、揺動などを吸収し、本体部13が基台12上で大きく振動することを防止する。
ハウジング31には、第一回転軸21および第二回転軸22が回転自在に支持されている。第一回転軸21には、ハウジング31内において第一歯車32が固定されている。第一回転軸21は、この第一歯車32を挟んで前後に配された第一軸受34aと第二軸受34bとからなる一対の軸受34によって、ハウジング31に対して回転自在に支持されている。
軸受34のうち、第一軸受34aは、第一回転軸21の円周方向の応力を受け止めるラジアル軸受と第一回転軸21の軸方向の応力を受け止めるスラスト軸受の機能を有する。
また、第二軸受34bは、第一回転軸21の円周方向の応力を受け止めるラジアル軸受である。
第二回転軸22には、ハウジング31内において第二歯車33が固定されている。第二回転軸22は、この第二歯車33を挟んで前後に配された第三軸受35aと第四軸受35bとからなる一対の軸受35によって、ハウジング31に対して回転自在に支持されている。そして、第二歯車33は、第一歯車32と噛み合う様に形成されており、第一回転軸21が回転すると、第一歯車32および第二歯車33を介して第二回転軸22が回転される。
第二歯車33は、第一歯車32よりも小径のものが用いられれば良い。これによって、第一回転軸(低速軸)21の回転は、変速機24によって増速され、第一回転軸(低速軸)21の回転数よりも大きい回転数で第二回転軸(高速軸)22が回転される。
第二回転軸22の一端には、発電機25の回転軸25aが接続されている。発電機25は、例えばオルタネーターなどの交流発電機であればよい。こうした発電機25は、第二回転軸22の回転によって回転されるマグネットロータと、このマグネットロータの外周側を取り囲むように配置されたコイルステータとから構成され、マグネットロータの回転によってコイルステータとの間で、電磁誘導が発生して発電が行われる。なお、発電機25で発電された電力は、不図示の整流回路を介してバッテリに充電されればよい。
発電機25は、発電機支持部材27に固定されている。そして、この発電機支持部材27は、変速機24のハウジング31に固定される。即ち、発電機25は、発電機支持部材27を介してハウジング31に固定されている。
このような構成の風力発電装置10の発電動作について説明する。風力発電装置10の風車23が風(流体)Wを受けると、本体部13を支持する基台(ナセル)12は、回転台14によって、風車23の回転面が風Wに正対するように回転する。そして、風Wによって風車23が回転を始める。
風車23が回転すると、この風車23が固定されている第一回転軸21が回転する。第一回転軸21の回転によって、変速機24を構成する第一歯車32が回転する。この第一歯車32が回転によって、第一歯車32と噛み合う第二歯車33が回転する。
この時、第二歯車33は、第一歯車32よりも小径であるので、第一回転軸21の回転数が増加(増速)されて第二回転軸22が回転する。風車23の回転数は比較的低速であり、効率よく発電を行うために変速機24によって回転数を増加させる。
第二回転軸22が回転すると、この第二回転軸22に接続されている発電機25の回転軸25aが回転されて、発電機25で発電を行うことができる。
以上のような風力発電装置10の作用、効果を説明する。
本発明の風力発電装置10は、変速機24のハウジング31に、第一回転軸21を回転自在に支持する第一軸受34a、第二軸受34bが設けられている。即ち、ハウジング31に風車23が支持されている。発電機25も、発電機支持部材27を介してハウジング31に支持されている。
そして、これら風車23および発電機25を支持した(一体化した)ハウジング31が、基台12に支持される構造を成している。
本発明によれば、これによって、強風や振動を受けても第一回転軸21や第二回転軸22がズレたり撓んだりすることを防止できる。
即ち、従来の風力発電装置は、風車、変速機、発電機などが個々に独立して制振部材等を介して基台(ナセル)に支持されている構成であったため、それぞれの構成部材どうしの位置が振動などで動いたりすると、風車と変速機とを連結する回転軸や、変速機と発電機とを連結する回転軸が撓むなどして、風車と発電機、および変速機との間で、回転軸の磨耗が加速する原因となっていた。
本発明では、風車23および発電機25をハウジング31だけに支持させ、このハウジング31を基台12に支持させることによって、風車23と変速機24との位置関係、および変速機24と発電機25との位置関係は、風力発電装置10の揺動や振動によっても変わることが無い。
そして、第一回転軸21だけでなく、第二回転軸22も第三軸受35aと第四軸受35bとからなる一対の軸受35によって支持されることで、不静定な状態となることが防止できる。これにより、第一回転軸21や第二回転軸22の湾曲が防止され、第一回転軸21や第二回転軸22の磨耗を抑制して長寿命化を図ることが可能になる。
風力発電装置10は、製造時においても、変速機24や風車23の第一回転軸21を、それぞれ個別に制振部材を介して基台12に設けるのではなく、ハウジング31に一括して固定させるので、取付位置の位置決めが容易であり、第一回転軸21や第二回転軸22の軸線が曲がったりすることなく、確実に所定位置にズレなく取り付けることが可能になる。これによって、風力発電装置10の製造時においては、組立性を向上させることができる。また、風力発電装置10の動作時においては、第一回転軸21や第二回転軸22に内部荷重が生じて損傷することを確実に防止できる。
また、ハウジング31と基台12との間に制振部材26を設けることによって、風車23および発電機25を含む本体部13の全体に振動や揺動が発生することを防止できる。
更に、風車23が一端に固定される第一回転軸21を、第一軸受34aと第二軸受34bの2つの軸受34でハウジング31に支持させることによって、風車23をハウジング31に対して安定して回転自在に支持させることができる。
更に、図3に示すように、第一回転軸21の軸線S1と、第二回転軸22の軸線S2とが、互いに異なる位置に沿って延びるように、第一回転軸21と第二回転軸22とをずらして配置したので、変速機24の小型化にも寄与する。
なお、第一実施形態では、第一回転軸21と第二回転軸22とを水平方向にずらして配置しているが、これ以外にも、例えば、第一回転軸21と第二回転軸22とを鉛直方向に沿って上下に配置しても良い。第一回転軸(低速軸)21と第二回転軸(高速軸)22とを上下方向にずらして配置すれば、風力発電装置10の本体部13の水平方向における重量バランスが向上し、より一層安定して発電を行うことができる。
図4は、本発明の第二実施形態に係る風力発電装置50を示す要部拡大断面図である。
風力発電装置50では、一端に風車が固定される第一回転軸61の軸線と、一端に発電機の回転軸と接続される第二回転軸62の軸線とが同一の軸線S3上に位置するように構成した。
変速機54は、外部が例えば金属からなるハウジング51で覆われ、このハウジング51は、制振部材56を介して基台12(図1参照)に支持される。ハウジング51には、第一回転軸61、第二回転軸62、およびこの2つの回転軸を連動させる連結回転軸63がそれぞれ回転自在に支持されている。
第一回転軸61には、ハウジング51内において第一歯車72が固定されている。また、第二回転軸62には、第二歯車73が固定されている。そして、連結回転軸63には、第一歯車72の回転を第二歯車73に伝える2つの従動歯車74a,74bが固定されている。
こうした構成によって、風車(図1参照)の回転によって第一回転軸61が回転すると、第一歯車72から従動歯車74a,74bを介して第二歯車73に回転力が伝えられる。そして、第二歯車73が一端に固定されている第二回転軸62が回転することにより、第二回転軸62に接続された発電機65の回転軸66が回転され、発電が行われる。
風力発電装置50においても、発電機65を支持する発電機支持部材67は、ハウジング51に固定されている。また、風車もハウジング51に形成された軸受に支持されている。即ち、風車および発電機65はハウジング51だけに支持される。
第二実施形態においても、強風や振動を受けても風車と変速機54とを連結する第一回転軸61や、変速機54と発電機65とを連結する第二回転軸62が撓んだりすることが無い。その結果、風力発電装置50の制振部材56が揺動しても、風車と変速機54との位置ズレ、変速機54と発電機65との位置ズレによる第一回転軸61や、第二回転軸62の磨耗を防止して、長寿命化を図ることが可能になる。
また、一端に風車が固定される第一回転軸61の軸線と、一端に発電機の回転軸と接続される第二回転軸62の軸線とを同一の軸線S3上に位置するように構成することで、風力発電装置50の風の流れる方向に直交する幅方向のサイズを小さくすることができ、より一層、風力発電装置50の小型化を実現できる。
図5は、図3のB―B線の断面図である。
図3では図示を省略していたが、第一実施形態に係る風力発電装置10のハウジング31には、第一軸受34a及び第二軸受34bの外部側に、シール機構80が設けられている。
シール機構80は、ハウジング31の内部に異物が侵入することを防止するため、またハウジング31の内部の潤滑油Lが漏出するのを防止するために設けられる。
シール機構80としては、非接触型シール機構であるラビリンスシール機構が採用される。
例えばオイルシール等の接触型シール機構を用いた場合には、第一回転軸21に摺動抵抗(摺動摩擦)が与えられて、第一回転軸21の回転を阻害してしまう。つまり、第一回転軸21に動力損失が発生して、風力発電装置50の発電効率が低下する。
このため、上述したように、風力発電装置50では、非接触型シール機構(ラビリンスシール機構)であるシール機構80を採用して、第一回転軸21の回転トルクの増大を回避している。シール機構80を用いた場合には、接触型シール機構の場合と比べて、第一回転軸21の回転トルクを10%以上低減することができる。
シール機構80は、第一回転軸21を挿通するためにハウジング31に形成された孔部に取り付けられるリング部81と、第一回転軸21に嵌め込まれたフランジ部82とから構成される。そして、リング部81の内周側の段差とフランジ部82の外周側の段差とを第一回転軸21の軸方向において近接させることによりラビリンスが形成される。なお、ラビリンスシール機構の段数は、任意に設定することができる。
シール機構80は、変速機24や軸受34等が収容されるハウジング31に設けられるため、部品点数を最小限に抑えることができる。すなわち、変速機24や軸受34に対して別々にシール機構を設ける必要がないので、最小限の部品点数に抑えられる。
第一回転軸21の軸線S1は、水平方向Rに対して角度θで僅かに傾斜している。例えば、角度θは、1〜3°程度上向きに設定される。このため、ハウジング31の内部の貯留された潤滑油Lは、第一回転軸21を伝わって、下方側の第二軸受34bの周辺に溜まりやすい。
しかし、シール機構80は、非接触型(ラビリンスシール機構)であるため、潤滑油Lの漏出を完全に防止できない。そこで、第二軸受34bの軸方向下方側に潤滑油循環機構90を設ける。具体的には、ハウジング31に取り付けられたリング部81にオイル溜まり91を形成し、このオイル溜まり91とハウジング31の底側内部空間31Sを連通管92により連結する。これにより、第二軸受34bの軸方向下方側に流れ込んだ潤滑油Lは、一旦、リング部81のオイル溜まり91に集められ、その後、重力の作用により連通管92を介してハウジング31の底側内部空間31Sに向けて戻される。このため、ハウジング31の内部の潤滑油Lが漏出するのを防止することができる。
潤滑油Lは、ハウジング31が1〜3°程度の傾斜(角度θ)を有して設置されているので、ポンプ等の動力源を用いることなく、底側内部空間31Sと潤滑油循環機構90の間を自然(自動)に循環する。
すなわち、ハウジング31の底側内部空間31Sに収容された潤滑油Lは、風車23の回転に連動する変速機24(第一歯車32)によってハウジング31の内部で拡散される。第一回転軸21に付着した潤滑油Lは、第一回転軸21が傾斜(角度θ)しているため、
第一回転軸21に沿って下方に流れ、第二軸受34bを通過して潤滑油循環機構90のオイル溜まり91に達する。そして、上述したように、オイル溜まり91に流れ込んだ潤滑油Lは、重力の作用により連通管92を介してハウジング31の底側内部空間31Sに向けて戻される。
このようにして、ハウジング31の内部の潤滑油Lを自然(自動)循環させることができる。
そこで、潤滑油循環機構90の連通管92の一部に、金属粉などを除去するフィルタ(不図示)を設けてもよい。ハウジング31の内部空間Sと連通管92の間で、潤滑油Lが循環するので、金属粉などの異物をフィルタにより効率的に除去することが可能となる。
なお、潤滑油循環機構90は、第二軸受34bの近傍に設ける場合に限らない。第一軸受34aの近傍にも設けてもよい。
また、第二回転軸22を支持する軸受35の近傍に、シール機構80及び潤滑油循環機構90を設けてもよい。
このように、風力発電装置10は、第一回転軸21が接続されるハウジング31に非接触型のシール機構80を設けたので、第一回転軸21の回転トルクの増大を回避できる。また、シール機構80の部品点数を最小限に抑えることができる。
また、第二軸受34bの軸方向下方側に、潤滑油Lをハウジング31の底側内部空間31Sに戻す潤滑油循環機構90を設けたので、潤滑油Lが漏出を確実に防止できる。潤滑油循環機構90の連通管92にフィルタを設けることにより、潤滑油Lに含まれる金属粉などの異物を効率的に除去することができる。
なお、第二実施形態に係る風力発電装置50においても、シール機構80及び潤滑油循環機構90を用いることができる。
なお、上述した各実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上述した各実施形態では、発電機を発電機支持部材を介してハウジングに固定したが、発電機をハウジングに直接固定する構成であっても良い。また、上述した各実施形態では、ハウジングと基台とは、制振部材を介して接続しているが、ハウジングを基台に直接接続してもよい。
上述した各実施形態では、第一軸受34aが複列(ラジアル軸受とスラストラジアル軸受)であり、第二軸受34bが単列(ラジアル軸受)であるの場合について説明したが、これに限らない。第一軸受34aを単列(ラジアル軸受)、第二軸受34bを複列(ラジアル軸受とスラスト軸受)にしてもよい。
なお、上述した各実施形態では、羽根車を回転させる流体として、風を挙げているが、風力に限らず、水力であってもよい。つまり、本発明は、水力発電装置に適用することができる。
10,50…風力発電装置(流体発電装置)、 12…基台(ナセル)、 21,61…第一回転軸、 22,62…第二回転軸、 23…風車(羽根車)、 24,54…変速機、 25,65…発電機、 26,56…制振部材、 31,51…ハウジング、 31S…底側内部空間、 34…軸受、 34a…第一軸受、 34b…第二軸受、 80…シール機構、 90…潤滑油循環機構、 W…風(流体)、 S1−S3…軸線

Claims (4)

  1. 流体の流動を受けて第一回転軸を中心に回転する羽根車と、
    前記第一回転軸の回転数を変化させて第二回転軸に伝達する変速機と、
    前記第二回転軸の回転力によって電力を発電する発電機と、
    前記第一回転軸を回転自在に支持する一対の軸受と、
    支柱の一端に該支柱の中心軸を回転中心として、回転自在に支持された基台と、を備え、
    少なくとも前記一対の軸受は前記変速機のハウジングに設けられ、
    前記羽根車は、前記ハウジングに支持され、
    前記発電機は、前記ハウジングとは別体の発電機支持部材を介して前記ハウジングに支持され、
    前記ハウジングと前記基台とは、制振部材を介して接続され
    前記変速機は、前記第一回転軸に固定された第一歯車と、前記第一歯車と噛み合い、前記第二回転軸に固定された第二歯車と、を有し、
    前記第二歯車は、前記第一歯車よりも小径であり、
    前記制振部材は、平面視で、前記第一歯車の下方に配置されていることを特徴とする流体発電装置。
  2. 前記第一回転軸と前記第二回転軸とは、互いに異なる軸線に沿って延びることを特徴とする請求項1に記載の流体発電装置。
  3. 前記第一回転軸と前記第二回転軸とは、互いに同一の軸線に沿って延びることを特徴とする請求項1に記載の流体発電装置。
  4. 前記ハウジングと前記第一回転軸との間に設けられる非接触型シール機構と、
    前記非接触型シール機構の近傍に溜まる潤滑油を前記ハウジングの底側内部空間に戻す潤滑油循環機構と、
    を備えることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の流体発電装置。
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