JP2007224879A - 風力発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】パッシブヨー制御式風力発電装置において暴風時における負荷を軽減できる安価な構成を提供する。
【解決手段】風速が第1閾値を超えた暴風時には、ナセルを旋回軸線回りに旋回させる為の動力を出力するアクチュエータ及び前記ナセルを旋回軸線回りの所望位置に保持する為の油圧ロック機構が共に非作動状態とされることで、前記ナセルがタワーに対して旋回軸線回り相対回転自在な状態となるように構成されている。ブレードは、前記ナセルがアップウインド位置に位置する際にはブレード本体が風向きと正対する正対姿勢をとり、且つ、前記ナセルがダウンウインド位置に位置する際には前記ブレード本体が風向きに対して略平行なフェザリング姿勢をとるように構成されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、風力エネルギを電気エネルギに変換する風力発電装置に関し、詳しくは、風車の回転軸が略水平方向に沿うように配設された水平軸型の風力発電装置に関する。
水平軸型の風力発電装置は、一般的に、略垂直に立設されるタワーと、前記タワーの上部に略垂直に沿った旋回軸線回り旋回自在に支持されたナセルと、回転軸線が略水平方向に沿うように前記ナセルに支持された風車と、前記風車に作動連結された発電機と、前記ナセルを旋回軸線回りに旋回させる為の動力を出力する電動モータとを備えている。
斯かる水平軸型の風力発電装置のうち発電作動時に前記風車が風向きに対して風上側において正対するように前記ナセルをアップウインド位置に位置制御させるパッシブヨー制御型の風力発電装置においては、強風時に前記風車が過回転することを防止する為の過回転防止機構として、所定の風速を超える状態では前記風車が風向きに対して横向きとなるように前記ナセルをファーリング位置に位置させることが提案されている(例えば、下記特許文献1)。
このように前記ナセルをファーリング位置に位置させることで、前記風車の回転速度を抑制することができ、これにより、ある程度の強風に対しては風力発電装置を保護することができる。
しかしながら、前記従来の風力発電装置では、風速が強風状態を超えて暴風状態になった場合のことは想定されておらず、十分な過速度対策とは言えない。
即ち、前記特許文献1に記載の風力発電装置は、風速が所定値を超えると、風向計に基づいて前記風車が風向きに対して横向きになるように電動モータが作動し、前記ナセルがファーリング位置まで旋回するとその位置で該電動モータの作動が停止するように構成されている。
斯かる構成では、風速が強風状態を超えて暴風状態になった場合であっても、前記ナセルはファーリング位置に保持され続けることになる。従って、風車が風向きに対して横向きになっているとしても、風力に抗して前記ナセルをファーリング位置に保持し続けなければならない。
さらに、暴風や他の要因によって停電状態になる場合があるが、前記特許文献1においては斯かる停電状態については考慮されていない。
実開昭58−94881号公報
本発明は、前記従来技術に鑑みなされたものであり、水平軸型のパッシブヨー制御式風力発電装置であって、暴風時における負荷を可及的に減少させ得る構造簡単な風力発電装置の提供を、一の目的とする。
本発明は、前記目的を達成するために、略垂直に立設されるタワーと、前記タワーの上部に略垂直に沿った旋回軸線回り旋回自在に支持されたナセルと、回転軸線が略水平方向に沿うように前記ナセルに支持された風車と、前記風車に作動連結された発電機と、前記ナセルを旋回軸線回りに旋回させる為の動力を出力するアクチュエータと、前記風車によって作動的に回転駆動される油圧ポンプ機構と、前記油圧ポンプ機構からの圧油を利用して前記ナセルを旋回軸線回り所望位置に保持する油圧ロック機構とを備え、風速が発電可能状態の際には、前記風車が旋回軸線よりも風上側において風向きに正対するように前記アクチュエータによって前記ナセルがアップウインド位置に向けて旋回され且つ前記油圧ロック機構によって該ナセルがアップウインド位置に保持されるように構成されたアップウインド型の風力発電装置であって、前記風車は、回転軸線と同芯上において軸線回り回転自在に前記ナセルに支持された原動軸と、前記原動軸に対して放射方向へ延びるように該原動軸に軸線回り回転自在に支持された支持軸及び該支持軸に支持されたブレード本体を含むブレードとを有し、風速が第1閾値を超えた暴風時には、前記アクチュエータ及び前記油圧ロック機構が共に非作動状態とされることで、前記ナセルが前記タワーに対して旋回軸線回り相対回転自在な状態となるように構成されており、前記ブレードは、前記ナセルがアップウインド位置に位置する際には前記ブレード本体が風向きと正対する正対姿勢をとり、且つ、前記ナセルがダウンウインド位置に位置する際には前記ブレード本体が風向きに対して略平行なフェザリング姿勢をとるように構成されている風力発電装置を提供する。
好ましくは、風速が前記第1閾値よりは低いが第2閾値を超えている強風時には、前記風車が風向きに対して横向きとなるように前記アクチュエータによって前記ナセルがファーリング位置まで旋回され、且つ、前記油圧ロック機構によって該ナセルが該ファーリング位置に保持されるように構成され得る。
一形態においては、前記油圧ポンプ機構からの圧油を利用して前記風車に対して作動的に制動力を付加する油圧ブレーキ機構と、前記油圧ブレーキ機構への作動油の給排制御を司るブレーキ用電磁弁と、一端部が前記油圧ポンプ機構の吐出口に直接又は間接的に流体接続され且つ他端部が前記ブレーキ用電磁弁の一次側に直接又は間接的に流体接続されたブレーキ用上流側ラインと、一端部が前記ブレーキ用電磁弁の二次側に直接又は間接的に流体接続され且つ他端部が前記油圧ブレーキ機構に流体接続されたブレーキ用下流側ラインとをさらに備え得る。
斯かる構成において、前記ブレーキ用電磁弁は、前記ブレーキ用上流側ラインを前記ブレーキ用下流側ラインに流体接続させるブレーキ作動状態と、前記ブレーキ用下流側ラインをドレンさせるブレーキ解除状態とを選択的にとり得るように構成される。
前記一形態において、好ましくは、一端部が前記油圧ポンプ機構の吐出口に流体接続され且つ接続点において前記ブレーキ用上流側ラインが接続された吐出ラインと、前記接続点よりも前記油圧ポンプ機構の吐出口に近い側において前記吐出ラインに介挿された圧力保持用電磁弁と、前記接続点を挟んで前記圧力保持用電磁弁とは反対側において前記吐出ライン及び前記ブレーキ用上流側ラインの双方に流体接続されたアキュームレータとをさらに備え得る。
前記アキュームレータは、ケーシングと、前記吐出ラインの油圧を受ける第1受圧板であって、前記ケーシングの内部空間内に第1受圧室を画した状態で軸線方向移動可能に収容された第1受圧板と、前記吐出ラインの油圧を受けて前記第1受圧板が押動されることで自己の保有弾性が大きくなるように前記ケーシングに収容されたスプリング部材とを有する。
前記圧力保持用電磁弁は、前記ナセルがアップウインド位置に位置する際には前記吐出ラインを連通状態とし、且つ、前記ナセルがファーリング位置に位置する際には前記吐出ラインを遮断状態とするように制御される。
より好ましくは、圧縮空気を選択的に供給可能なコンプレッサと、一端部が前記コンプレッサに流体接続されたエアラインとを、さらに備え得る。
斯かる構成においては、前記アキュームレータは、前記エアラインの空気圧を受ける第2受圧板であって、前記ケーシングの内部空間内における前記スプリング部材を挟んで前記第1受圧室とは反対側に第2受圧室を画した状態で、該ケーシングに軸線方向移動可能に収容された第2受圧板をさらに有する。
前記種々の形態において、前記風車は、さらに、前記支持軸の軸線回りの回転に伴って該支持軸の軸線回りに揺動するアーム部材と、前記アーム部材の前記支持軸の軸線回りの揺動に伴って回転軸線と平行な方向に移動する従動部材と、前記従動部材を旋回軸線に近接する方向へ付勢する付勢部材と、前記従動部材の旋回軸線に近接する方向への移動端を画するように該従動部材と当接するストッパー部材とを備え得る。
前記ナセルが前記アップウインド位置に位置する際には前記従動部材が前記ストッパー部材に当接することで前記ブレード本体が正対姿勢に保持され、且つ、前記ナセルがダウンウインド位置に位置する際には風力によって前記ブレードが前記従動部材を前記付勢部材の付勢力に抗して旋回軸線から離間する方向へ移動させつつ前記支持軸の軸線回りに回転することで、前記ブレード本体がフェザリング姿勢をとるように構成されている。
前記種々の形態において、好ましくは、前記アクチュエータは、非作動状態においては前記ナセルの旋回軸線回りの旋回に対して実質的に回転抵抗を付与しない電動モータにて構成され、且つ、前記油圧ロック機構は、該油圧ロック機構への作動油の給排制御を司るロック用電磁弁によって作動状態又は非作動状態が切り替わるように構成される。
前記ロック用電磁弁は、前記油圧ロック機構を作動状態にさせるロック位置及び該油圧ロック機構を非作動状態にさせる解除位置をとり得る弁本体と、前記弁本体を解除位置へ向けて付勢する付勢部材とを備えるものとされ、該ロック用電磁弁への電圧供給時には前記弁本外が前記付勢部材の付勢力に抗してロック位置に位置し且つ電圧遮断時には前記弁本体が前記付勢部材の付勢力によって解除位置に位置するように構成される。
例えば、前記油圧ロック機構は、油圧モータ本体と、前記油圧モータ本体に相対回転不能に支持された油圧モータ軸と、前記タワーに設けられた固定歯と噛合するように前記油圧モータ軸に設けられたロック歯とを有し得る。
斯かる構成において、前記風力発電装置は、さらに、一端部が前記油圧ポンプ機構の吐出口に直接又は間接的に流体接続され且つ他端部が前記ロック用電磁弁の一次側に直接又は間接的に流体接続されたロック用メインラインと、一端部が前記ロック用電磁弁の二次側に直接又は間接的に流体接続され且つ他端部が前記油圧モータ本体における一対のポートにそれぞれ流体接続された第1及び第2モータラインとを有する。
前記ロック用電磁弁は、前記弁本体が前記ロック位置に位置する際には前記第1及び第2モータラインをそれぞれ独立して閉塞し、且つ、前記弁本体が解除位置に位置する際には前記第1及び第2モータラインが互いに流体接続された状態で前記ロック用メインラインを該第1及び第2モータラインの少なくとも一方に流体接続させるように構成される。
又、本発明の他態様は、略垂直に立設されるタワーと、前記タワーの上部に略垂直に沿った旋回軸線回り旋回自在に支持されたナセルと、回転軸線が略水平方向に沿うように前記ナセルに支持された風車と、前記風車に作動連結された発電機と、前記ナセルを旋回軸線回りに旋回させる電動モータと、前記風車によって作動的に回転駆動される油圧ポンプ機構と、前記油圧ポンプ機構からの圧油を利用して前記ナセルを旋回軸線回り所望位置に保持する油圧ロック機構とを備え、風速が発電可能状態の際には、前記風車が旋回軸線よりも風上側において風向きに正対するように前記電動モータによって前記ナセルがアップウインド位置に向けて旋回され、且つ、前記油圧ロック機構によって該ナセルがアップウインド位置に保持されるように構成されたアップウインド型の風力発電装置を提供する。
本発明の他態様に係る風力発電装置において、前記電動モータは前記タワーに支持されており、前記ナセルは、前記タワーに旋回軸線回り旋回自在に支持されたベース部材であって、前記電動モータの出力軸に設けられた駆動ギヤと噛合する従動ギヤが設けられたベース部材と、前記風車を支持した状態で前記ベース部材に支持される油貯留可能なギヤボックスと、前記風車の回転を増速するように前記ギヤボックス内に収容された増速ギヤ機構とを有している。前記発電機は、前記増速ギヤ機構による増速回転を入力し得るように前記ギヤボックスを挟んで前記風車とは反対側において該ギヤボックスに支持され、前記油圧ポンプ機構は、前記増速ギヤ機構による増速回転を入力し且つ前記ギヤボックス内の貯留油を油源とし得るように前記ギヤボックスに支持されている。前記油圧ロック機構は、前記ベース部材に支持された油圧モータ本体と、該油圧モータ本体の回転を出力する油圧モータ軸と、前記タワーに設けられた固定歯と噛合するように前記油圧モータ軸に設けられたロック歯とを有している。
好ましくは、前記タワーは、略垂直に立設されるタワー本体と、前記タワー本体の上端部に固着される天板であって、少なくとも前記駆動ギヤが前記天板より上方に位置するように前記電動モータを支持する天板とを有し得る。
前記ベース部材は、前記天板との間に前記駆動ギヤを収容する空間が形成される状態で前記タワーに相対回転自在に外挿支持される。
本発明の一態様に係る風力発電装置によれば、風速が第1閾値を超えた暴風時には、アクチュエータ及び油圧ロック機構が共に非作動状態とされることでナセルがタワーに対して旋回軸線回り相対回転自在な状態となるように構成されると共に、前記ナセルがアップウインド位置に位置する際にはブレード本体が風向きと正対する正対姿勢をとり、且つ、前記ナセルがダウンウインド位置に位置する際には前記ブレード本体が風向きに対して略平行なフェザリング姿勢をとるように構成されているので、暴風時における風力発電装置の負荷を可及的に低減できる。従って、前記アクチュエータや油圧ロック機構の小容量化を図ることでき、コスト低廉化を図り得る。
さらに、本発明の一態様によれば、アクチュエータ及び油圧ロック機構が共に非作動状態とされることでナセルがタワーに対して旋回軸線回り相対回転自在な状態となり、風力によって前記ナセルが自動的にダウンウインド位置に位置されるようになっているので、暴風時に停電等によって前記アクチュエータ及び前記油圧ロック機構が制御不能状態になったとしても、前記ナセルは風向きに応じて自動的にダウンウインド位置をとり続ける。従って、前記アクチュエータ及び前記油圧ロック機構の制御不能時の為に、緊急制御機構等を別途設ける必要がない。
又、本発明の他態様によれば、タワーに旋回軸線回り旋回自在に支持されたベース部材と、風車を支持した状態で前記ベース部材に支持される油貯留可能なギヤボックスと、前記風車の回転を増速するように前記ギヤボックス内に収容された増速ギヤ機構とを有するナセルを、前記タワーに対して旋回軸線回りに旋回させる為の動力を出力する電動モータを該タワーに支持させ、前記風車に作動連結される発電機を、前記増速ギヤ機構による増速回転を入力し得るように前記ギヤボックスを挟んで前記風車とは反対側において該ギヤボックスに支持させ、前記風車に作動連結される油圧ポンプ機構を、前記増速ギヤ機構による増速回転を入力し且つ前記ギヤボックス内の貯留油を油源とし得るように前記ギヤボックスに支持させ、前記ナセルを旋回軸線回り所望位置に保持させる油圧ロック機構が、前記ベース部材に支持された油圧モータ本体と、該油圧モータ本体の回転を出力する油圧モータ軸と、前記タワーに設けられた固定歯と噛合するように前記油圧モータ軸に設けられたロック歯とを有するように構成したので、各構成部材の重量バランスを向上させることができる。従って、前記ナセルの旋回軸線回りの旋回動作を安定的に行うことができる。
以下、本発明の好ましい一実施の形態に係る風力発電装置について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1に本実施の形態に係る風力発電装置1の概略側面図を示す。なお、図1(a)及び(b)は、それぞれ、詳細は後述する下記ナセルがアップウインド位置及びダウンウインド位置に位置する状態を示している。
又、図2に該風力発電装置1の油圧回路図を示す。
図1及び図2に示すように、前記風力発電装置1は、略垂直に立設されるタワー10と、前記タワー10の上部に支持されるナセル20と、回転軸線Rが略水平方向に沿うように前記ナセル20に支持された風車30と、前記風車30に作動連結された発電機40と、前記ナセル20を旋回軸線C回りに旋回させる為の動力を出力するアクチュエータ50と、前記風車30によって作動的に回転駆動される油圧ポンプ機構60と、前記油圧ポンプ機構60からの圧油を利用して前記ナセル20を旋回軸線C回りの所望位置に保持する油圧ロック機構70とを備えている。
前記タワー10は、上部において前記ナセル20を略垂直に沿った旋回軸線C回り相対回転自在に支持するように構成されている。
本実施の形態においては、図1に示すように、該タワー10は、略垂直に立設される中空のタワー本体11と、該タワー本体11の上方開口を閉塞するように該タワー本体11に連結された天板12とを有している。
前記ナセル20は、前記風車30を支持した状態で、前記タワー10に旋回軸線C回り旋回自在に支持されている。
本実施の形態においては、図1に示すように、前記ナセル20は、前記タワー10に旋回軸線C回り旋回自在に支持されたベース部材21と、前記風車30を支持した状態で前記ベース部材21に支持されるギヤボックス22と、前記風車30の回転速度を増速し得るように前記ギヤボックス22内に収容された増速ギヤ機構23とを有している。
好ましくは、前記ギヤボックス22は油貯留可能に構成される。斯かる構成を備えることにより、該ギヤボックス22内の貯留油を前記油圧ポンプ機構60の油源として利用することができる。
前記風車30は、回転軸線Rと同芯上において軸線回り回転自在に前記ナセル20に支持された原動軸31と、前記原動軸31に支持されたブレード32とを有している。
本実施の形態においては、前記原動軸31は、前記ブレード32を支持する一端部が前記ナセル20の外方へ延在されると共に、該一端部とは反対側の他端部も前記ナセル20の外方へ延在された状態で、該ナセル20に軸線回り回転自在に支持されている。
そして、前記原動軸21の他端部には、油圧ブレーキ機構80が作用し得るようになっている。
即ち、本実施の形態に係る風力発電装置1は、前記構成に加えて、前記風車30に対して作動的且つ選択的に制動力を付加し得る前記油圧ブレーキ機構80を備えている。
該油圧ブレーキ機構80は、前記風車30の回転時に、該風車30の回転によって回転駆動される前記油圧ポンプ機構60からの圧油を利用して、前記風車30に作動的且つ選択的に制動力を付加し得るように構成されている。
本実施の形態においては、該油圧ブレーキ機構80は、前記原動軸31の他端部を囲繞するように前記ナセル20に連結されたブレーキハウジング81と、前記原動軸31の他端部に相対回転不能に支持された駆動側摩擦板及び前記駆動側摩擦板と対向した状態で回転不能に固定設置された固定側摩擦板を含む摩擦板群82と、前記油圧ポンプ機構60からの圧油を受けて前記摩擦板群82を摩擦係合させるブレーキピストン83とを有している。
なお、該油圧ブレーキ機構80を含む前記風力発電装置1の油圧回路及び前記風車30のブレード32については後述する。
前記発電機40は、前記風車30の回転を利用して発電し得るように該風車30に作動連結されている。
本実施の形態においては、前述の通り、前記増速ギヤ機構23によって前記風車30の回転が増速されるようになっており、前記発電機40は該増速ギヤ機構23によって増速された回転を入力するようになっている。
詳しくは、該発電機40は、発電機本体41と、該発電機本体41に支持された発電用入力軸42とを有している。
本実施の形態においては、該発電機40は、図1に示すように、前記発電用入力軸42の自由端部が前記ギヤボックス22内に突入された状態で、前記発電機本体41が前記ギヤボックス22に連結支持されている。
そして、前記増速ギヤ機構23を形成する駆動側大ギヤ231が前記原動軸31に相対回転不能に支持され、且つ、前記増速ギヤ機構23を形成する従動側発電用小ギヤ232が前記駆動側大ギヤ231と噛合された状態で前記発電用入力軸42に相対回転不能に支持されている。
図1に示すように、好ましくは、前記発電機40は、前記風車30が配設された側とは反対側で、且つ、前記油圧ブレーキ機構80の下方において、前記ベース部材21に対してフリーな状態で前記ギヤボックス22に支持される。
斯かる構成を備えることにより、前記油圧ブレーキ機構80下方のデッドスペースを有効利用しつつ、前記ギヤボックス22を挟んで前記風車30が配設される側と前記油圧ブレーキ機構80及び前記発電機40が配設される側との重量バランスを良好に維持することができる。
前記油圧ポンプ機構60は、前述の通り、前記風車30によって作動的に回転駆動されるようになっている。
該油圧ポンプ機構60は、油圧ポンプ軸61と、該油圧ポンプ軸61によって回転駆動される油圧ポンプ本体62とを有している。
本実施の形態においては、該油圧ポンプ機構60は、前記風車30の回転を増速した状態で入力するように構成されている。
具体的には、本実施の形態においては、図1に示すように、前記増速ギヤ機構23は、前記構成に加えて、前記駆動側大ギヤ231と噛合するように前記ポンプ軸61に相対回転不能に支持された従動側ポンプ用小ギヤ233を有している。
前記アクチュエータ50は、外部の動力源又は前記発電機40によって発電された電力を内部的に蓄電してなる動力源によって駆動されるようになっている。
本実施の形態においては、前記アクチュエータ50として電動モータが使用されている。
前記電動モータ50は、図1に示すように、前記タワー10に支持された電動モータ本体51と、該電動モータ本体51から駆動力を出力する電動モータ軸52とを有している。
本実施の形態においては、前記電動モータ軸52に旋回用駆動ギヤ521が相対回転不能に設けられている。
そして、前記ベース部材21には、前記旋回用駆動ギヤ521と作動的に噛合する旋回用従動ギヤ215が設けられており、前記電動モータ軸52の回転に伴って該ベース部材21が前記タワー10に対して旋回軸線C回りに旋回するようになっている。
好ましくは、図1に示すように、前記天板12は、前記旋回用駆動ギヤ521が該天板12より上方に位置した状態で前記電動モータ50を支持するように構成され、且つ、前記ベース部材21は、前記天板12との間に前記旋回用駆動ギヤ521を収容する空間が形成された状態で前記タワー10に相対回転自在に外挿支持されるように構成される。そして、前記ベース部材21の内周面に前記旋回用従動ギヤ215が形成される。
斯かる構成を備えることにより、コンパクトな構成で、前記ナセル20を前記電動モータ軸52の回転に応じて旋回軸線C回りに安定的に旋回させることができる。
より好ましくは、図1に示すように、前記天板12に上下に貫通する貫通孔を設け、前記旋回用駆動ギヤ521が前記空間に位置する状態で前記電動モータ本体51を前記天板12の底面に取り付けることができる。
斯かる構成を備えることにより、前記タワー本体11の中空スペースを前記電動モータ本体51の収容空間として有効利用することができる。
前記油圧ロック機構70は、前述の通り、前記油圧ポンプ機構60からの圧油を利用して前記ナセル20を旋回軸線C回りの所望位置に保持し得るように構成されている。
本実施の形態に係る風力発電装置1は、前記油圧ロック機構70として、油圧モータ機構を有している。
図1及び図2に示すように、前記油圧モータ機構70は、斜板が中立位置に固定された油圧モータ本体71と、該油圧モータ本体71に対して相対回転不能とされた油圧モータ軸72とを有している。
詳しくは、前記ナセル10には固定ギヤ105が設けられており、前記油圧モータ本体71は、前記油圧モータ軸72に設けられたロック用ギヤ721が前記固定ギヤ105と噛合する状態で、前記ベース部材21に支持されている。
ここで、斯かる構成を備えた前記風力発電装置1の油圧回路について、図2を参照しつつ説明する。
図2に示すように、前記風力発電装置1は、一端部が油源(本実施の形態においては、前記ギヤボックス22の内部空間)に流体接続され且つ他端部が前記油圧ポンプ本体62の吸引口に流体接続された吸引ライン410と、一端部が前記油圧ポンプ本体62の吐出口に流体接続された吐出ライン420と、前記吐出ライン420の油圧を設定するリリーフ弁435と、一端部が前記吐出ライン420に流体接続された油圧ロック用ライン440と、一端部が前記吐出ライン420に流体接続された油圧ブレーキ用ライン450とを有している。
前記吸引ライン410には、好ましくは、フィルター415が介挿される。
前記油圧ロック用ライン440は、一端部が前記吐出ライン420に流体接続されたロック用メインライン441と、前記ロック用メインライン441の他端部から分岐された第1分岐ライン442a及び第2分岐ライン442bと、一端部が前記油圧モータ本体71における第1及び第2モータポート710a,710bにそれぞれ流体接続された第1及び第2モータライン445a,445bと、前記第1及び第2分岐ライン442a,442bと前記第1及び第2モータライン445a,445bとの間に介挿されたロック用電磁弁446と、前記第1及び第2分岐ライン442a,442bのそれぞれに、前記ロック用メインライン441から前記油圧モータ本体71へ向いた圧油の流れを許容し且つ逆向きの流れを防止するように介挿されたチェック弁443とを有している。
前記ロック用電磁弁446は、ロック用弁本体447と、該ロック用弁本体447を付勢する付勢部材448とを有している。
前記ロック用弁本体447は、前記第1及び第2モータライン445a,445bをそれぞれ独立して閉塞することで前記油圧モータ本体71を回転不能状態に保持するロック位置(図2中のON)と、前記第1及び第2モータライン445a,445bを流体接続させることで、前記油圧モータ本体71を回転可能状態とする解除位置(図2中のOFF)とをとり得るように構成されている。
前記付勢部材448は、前記ロック用弁本体447を解除位置へ向けて付勢するように構成されている。
斯かる構成の該ロック用電磁弁446は、電圧供給時には前記ロック用弁本体447が前記付勢部材448の付勢力に抗してロック位置に位置し、且つ、電圧遮断時には前記ロック用弁本体447が前記付勢部材448の付勢力によって解除位置に位置するようになっている。
なお、前記ロック用弁本体447は、解除位置に位置する際には、前記第1及び第2分岐ライン442a,442bを前記第1及び第2モータライン445a,445bに流体接続するように構成されており、これにより、前記第1及び第2モータライン445a,445bが前記リリーフ弁435によって設定される油圧に保持されるようになっている。
従って、前記ロック用弁本体447が解除位置からロック位置へ移行されて前記第1及び第2モータライン445a,445bがそれぞれ独立して閉塞されると、該第1及び第2モータライン445a,445bの油圧によって前記油圧モータ本体71が回転不能状態に保持される。
本実施の形態においては、前述の通り、前記油圧ロック用ライン440が一対の前記第1及び第2分岐ライン442a,442bを有するように構成したが、該第1及び第2分岐ライン442a,442bを削除することも可能である。
斯かる変形態様においては、前記ロック用メインライン441に前記チェック弁443が介挿される。
そして、前記ロック用弁本体447は、ロック位置に位置する際には前記第1及び第2モータライン445a,445bをそれぞれ独立して閉塞すると共に前記ロック用メインライン441の下流端部を閉塞し、且つ、解除位置に位置する際には前記ロック用メインライン441の下流端部を前記第1及び第2モータライン445a,445bの双方に流体接続するように構成される。
前記油圧ブレーキ用ライン450は、一端部が前記吐出ライン420に流体接続されたブレーキ用上流側ライン451と、一端部が前記ブレーキピストン83を押動させる為のチャンバーに流体接続されたブレーキ用下流側ライン452と、前記ブレーキ用上流側ライン451及び前記ブレーキ用下流側ライン452の間に介挿されたブレーキ用電磁弁453とを備えている。
前記ブレーキ用電磁弁453は、ブレーキ用弁本体454と、該弁本体454を付勢する付勢部材455とを有している。
前記ブレーキ用弁本体454は、前記ブレーキ用上流側ライン451を前記ブレーキ用下流側ライン452に流体接続させるブレーキ位置(図2中のON)と、前記ブレーキ用上流側ライン451を閉塞し且つ前記ブレーキ用下流側ライン452をドレンする解除位置(図2中のOFF)とをとり得るように構成されている。
前記付勢部材455は、前記ブレーキ弁本体454を解除位置へ向けて付勢するように構成されている。
斯かる構成の該ブレーキ用電磁弁453は、電圧供給時には前記ブレーキ用弁本体454が前記付勢部材455の付勢力に抗してブレーキ位置に位置し、且つ、電圧遮断時には前記ブレーキ用弁本体454が前記付勢部材455の付勢力によって解除位置に位置するようになっている。
好ましくは、前記風力発電装置1は、前記構成に加えて、前記増速ギヤ機構23に潤滑油を供給する潤滑用ライン460を備えることができる。
本実施の形態においては、図2に示すように、該潤滑用ライン460は、前記リリーフ弁435が介挿された状態で、一端部が前記吐出ライン420に流体接続され且つ他端部が前記増速ギヤ機構23へ向けて開口するように前記ギヤボックス22に流体接続されており、前記リリーフ弁435のドレン油を潤滑油として前記増速ギヤ機構23へ供給するようになっている。
好ましくは、前記風力発電装置1は、前記構成に加えて、前記吐出ライン420及び前記ブレーキ用上流側ライン451の接続点Tよりも前記油圧ポンプ機構60の吐出口に近い側において前記吐出ライン420に介挿された圧力保持用電磁弁470と、前記接続点Tを挟んで前記圧力保持用電磁弁470とは反対側において前記吐出ライン420及び前記ブレーキ用上流側ライン451に流体接続されたアキュームレータ480とを備えることができる。
前記アキュームレータ480は、図2に示すように、ケーシング481と、前記吐出ライン420の油圧を受ける第1受圧板482であって、前記ケーシング481の内部空間内に第1受圧室481aを画した状態で軸線方向移動可能に収容された第1受圧板482と、前記吐出ライン420の油圧を受けて押動される前記第1受圧板482によって自己の保有弾性が大きくなるように前記ケーシング481に収容されたスプリング部材483とを有している。
前記圧力保持用電磁弁470は、圧力保持用弁本体471と、付勢部材472とを有している。
前記圧力保持用弁本体471は、前記吐出ライン420を連通させる連通位置(図2中のON)と、前記吐出ライン420を遮断させる遮断位置(図2中のOFF)とをとり得るように構成されている。
前記付勢部材472は、前記圧力保持用弁本体471を遮断位置へ向けて付勢するように構成されている。
斯かる構成の該圧力保持用電磁弁470は、電圧供給時には前記圧力保持用弁本体471が前記付勢部材472の付勢力に抗して連通位置に位置し、且つ、電圧遮断時には前記圧力保持用弁本体471が前記付勢部材472の付勢力によって遮断位置に位置するようになっている。
より好ましくは、図2に示すように、前記風力発電装置1に、圧縮空気を選択的に供給可能なコンプレッサ495と、一端部が前記コンプレッサ495に流体接続されたエアライン490とを備えることができる。
斯かる好ましい構成においては、前記アキュームレータ480には、前記構成に加えて、前記エアライン490の空気圧を受ける第2受圧板484が備えられる。
該第2受圧板484は、前記ケーシング481の内部空間内において前記スプリング部材483を挟んで前記第1受圧室481aとは反対側に第2受圧室481bを画した状態で、該ケーシング481に軸線方向移動可能に収容される。
なお、図示の形態においては、前記エアライン490を選択的に連通又は遮断させる電磁弁491が介挿されている。
次に、斯かる構成の風力発電装置1の制御について説明する。
図2に示すように、前記風力発電装置1は、前記構成に加えて、ROM又はRAM等の記憶部及びCPU等の制御部を含む制御装置150と、風向きを検出する風向計160と、風速を検出する風速計170と、前記タワー10に対する前記ナセル20の旋回軸線C回り位置を検出する位置検出センサー180とを備えている。
まず、風速が発電に適している発電可能状態である場合について説明する。
前記制御装置150は、前記風速計170からの検出信号に基づき風速が発電に適した範囲内であると判断した場合には、前記風車30を旋回軸線Cよりも風上側において風向きに正対させるアップウインド位置(図1(a)参照)に前記ナセル20が位置するように、前記風向計160からの検出信号及び前記位置検出センサ180からの検出信号に基づき、前記電動モータ50を駆動制御する。
前記電動モータ50の作動中においては、当然ながら、前記制御装置150は、前記ロック用弁本体447が解除位置に位置するように、前記ロック用電磁弁446を制御する。
そして、前記ナセル20がアップウインド位置に位置すると、前記制御装置150は、前記電動モータ50の駆動を停止し、前記ロック用弁本体447を解除位置からロック位置へ移動させる。
これにより、前記油圧モータ機構70における前記油圧モータ本体71は回転不能状態となり、前記ナセル20はアップウインド位置に保持される。
前記ナセル20がアップウインド位置に位置する状態においては、前記風車30は風力によって回転し続け、斯かる風車30の回転は前記増速ギヤ機構23を介して前記発電機40に入力され、該発電機40が発電を行う。
当然ながら、この状態においては、前記制御装置150は、前記ブレーキ用弁本体454が解除位置に位置するように、前記ブレーキ用電磁弁453を制御している。
前記風車30の回転は、前述の通り、前記油圧ポンプ機構60にも入力されている。
この発電可能状態においては、前記制御装置150は、前記圧力保持用弁本体471が連通位置に位置するように、前記圧力保持用電磁弁470を制御している。従って、前記スプリング部材483は前記第1受圧板482によって圧縮され、保有弾性が大の状態に保持されている。
この発電可能状態において、前記風車30の回転速度が上昇し過ぎた場合やメンテナンスを行う場合には、前記制御装置150は、前記圧力保持用弁本体471を連通位置に位置させたまま、前記ブレーキ用弁本体454をブレーキ位置に位置させる。
なお、前記風車30の回転速度が上昇し過ぎた場合における前記油圧ブレーキ機構80の作動制御は、例えば、風車30の回転速度を検出する速度センサ(図示せず)からの信号に基づき行うことができ、メンテナンス時における前記油圧ブレーキ機構80の作動制御は、例えば、人為操作信号の入力に基づき行われる。
次に、風速が第2閾値を超えた強風状態の場合について説明する。
前記制御装置150は、前記風速計170からの検出信号に基づき風速が第2閾値を超えた強風状態である判断した場合には、前記風車30を風向きに対して略90度横向きとさせるファーリング位置(下記図4(b)参照)に前記ナセル20が位置するように、前記風向計160からの検出信号及び前記位置検出センサ180からの検出信号に基づき、前記電動モータ50を駆動制御する。
前記電動モータ50の駆動中においては、当然ながら、前記制御装置150は、前記ロック用弁本体447が解除位置に位置するように、前記ロック用電磁弁446を制御する。
そして、前記ナセル20がファーリング位置に位置すると、前記制御装置150は、前記電動モータ50の駆動を停止し、前記ロック用弁本体447を解除位置からロック位置へ移動させる。
これにより、前記油圧モータ機構70における前記油圧モータ本体71は回転不能状態となり、前記ナセル20はファーリング位置に保持される。
さらに、本実施の形態に係る風力発電装置1は、強風状態においては、前記油圧ブレーキ機構80を作動させて、前記風車30の回転を防止させ得るようになっている。
詳しくは、前記制御装置150は、強風状態であると判断した場合には、前記ナセル20のファーリング位置への位置制御に加えて、前記ブレーキ用弁本体454がブレーキ位置に位置するように前記ブレーキ用電磁弁453を制御するようになっている。
この強風状態においては、前述の通り、前記ナセル20はファーリング位置に位置されており、従って、前記風車30の回転は停止又は減速され、前記油圧ポンプ機構60は十分には圧油を排出しなくなる。
斯かる点を考慮して、本実施の形態においては、この強風状態において前記油圧ブレーキ機構80を作動させる際には、前記制御装置150は、前記圧力保持用弁本体471が遮断位置に位置するように前記圧力保持用電磁弁470を制御するようになっている。
即ち、前述の通り、前記ナセル20がアップウインド位置に位置する際には、前記アキュームレータ480は前記スプリング部材483が圧縮状態とされることで、自己の保有弾性が大とされている。
従って、前記ナセル20をアップウインド位置からファーリング位置へ移動させる間、及び、ファーリング位置に保持させる間には、前記圧力保持用弁本体471を遮断位置に位置させることで、前記アキュームレータ480に蓄圧された圧力を利用して、前記ブレーキ用ライン450に前記油圧ブレーキ機構80を作動させるに十分な圧力を得ることができる。
なお、前記油圧ポンプ機構60からの圧油の補給無しで、前記アキュームレータ480に蓄圧された圧力を利用して前記油圧ブレーキ機構80を作動させ続けると、該油圧ブレーキ機構80からの作動油の漏出等によって前記ブレーキ用ライン450の油圧が低下し始める。
しかしながら、前記ナセル20をファーリング位置に位置させる強風状態は、図3に示すように、発生確率が低く、通常、20分〜30分程度である。従って、前記アキュームレータ480による蓄圧で十分に対応することができる。
さらに、本実施の形態においては、前述の通り、前記エアライン490によって前記アキュームレータ480の蓄圧力を増加させ得るように構成されている。
従って、強風状態においては、好ましくは、該エアライン490を介して前記コンプレッサ495から前記アキュームレータ480の第2受圧室481bに空気圧を供給することにより、前記ブレーキ用ライン450の油圧低下を有効に遅延させることができる。
次に、風速が前記第2閾値よりも速い第1閾値を超えた暴風状態の場合について説明する。
前記制御装置150は、前記風速計170からの検出信号に基づき風速が第1閾値を超えた暴風状態である判断した場合には、前記ロック用弁本体447が解除位置に位置するように前記ロック用電磁弁446を制御すると共に、前記電動モータ50への電圧供給を遮断する。
斯かる制御により、前記ナセル20は、前記タワー10に対して旋回軸線C回り相対回転自在な状態とされ、風力によって旋回軸線C回りにダウンウインド位置まで自動的に旋回される。
好ましくは、前記電動モータ50は、非作動状態においては、前記ナセル20の旋回軸線C回りの旋回に対して実質的に回転抵抗を付与しないものとされる。斯かる電動モータ50としては、例えば、減速歯車機構を組み合わせた構成で市販されているギヤードモータが例示される。
本実施の形態に係る風力発電装置1においては、前記ナセル20がダウンウインド位置に位置すると、前記ブレード32における下記ブレード本体321が風向きに対して略平行なフェザリング姿勢をとるように構成されている。
ここで、前記風車30の前記ブレード32の構成について、図4及び図5を参照しつつ説明する。
図4は前記風車30の部分平面図であり、図4(a)〜(c)は、それぞれ、前記ナセル20がアップウインド位置,ファーリング位置及びダウンウインド位置に位置している状態を示している。
又、図5(a)及び(b)は、それぞれ、図4(a)におけるV(a)−V(a)線及び図4(c)におけるV(b)−V(b)線に沿った断面図である。
図4及び図5に示すように、前記ブレード32は、前記原動軸31に対して放射方向へ延びるように該原動軸31に軸線回り回転自在に支持された支持軸320と、前記支持軸320に支持されたブレード本体321とを有している。
さらに、該ブレード32は、前記支持軸320の軸線回りの回転に伴って該支持軸320の軸線回りに揺動するアーム部材325と、前記アーム部材325の前記支持軸320の軸線回りの揺動に伴って回転軸線Rと平行な方向に移動する従動部材330と、前記従動部材330を旋回軸線Cに近接する方向へ付勢する付勢部材335と、前記従動部材330の旋回軸線Cに近接する方向への移動端を画するように該従動部材330と当接するストッパー部材340とを備えている。
本実施の形態においては、図4及び図5に示すように、前記アーム部材325は、基端部が前記支持軸320に相対回転不能に支持され且つ先端部が前記支持軸320から径方向外方へ延在されている。
そして、該アーム部材325には、前記支持軸320の軸線位置から径方向に変位された位置に係合部材326が設けられている。
前記従動部材330は、下記ガイド部材によって回転軸線Rと平行な方向へのみ移動可能とされた状態で、前記係合部材326と係合されており、これにより、前記アーム部材325が前記支持軸320の軸線回りに回転すると、回転軸線Rと平行な方向へ移動するようになっている。
本実施の形態においては、前記従動部材330には、図5に示すように、前記支持軸320の軸線及び回転軸線Rの双方に対して直交する方向に延びる凹溝331が形成されており、該凹溝331に前記係合部材326が係入されるようになっている。
さらに、本実施の形態においては、前記原動軸31の自由端部の端面に、回転軸線Rと平行な方向に延びるガイド杆333が固着されており、該ガイド杆333が前記ガイド部材として作用している。
即ち、前記従動部材330には、前記ガイド杆333が貫通される貫通孔が形成されている。そして、該ガイド杆333は、前記貫通孔に挿通された状態で、前記原動軸31の自由端部の端面に固着されている。
本実施の形態においては、図4に示すように、前記付勢部材335は、コイルスプリングとされている。
詳しくは、前記ガイド杆333の自由端部には前記コイルスプリング335の一端部を係止可能なフランジ部334(図示の形態においては、前記ガイド杆を構成するボルト部材の頭部)が設けられている。そして、前記コイルスプリング335は、一端部が前記フランジ部334に係止され且つ他端部が前記従動部材330に係合された状態で、前記ガイド杆333に外挿支持されている。
前記ストッパー部材340は、回転軸線Rに対して平行な方向へのみ移動可能とされた前記従動部材330の旋回軸線Cに近接する方向への移動端を画する限り、種々の構成とされ得る。
本実施の形態においては、前記原動軸31の自由端部の端面が前記ストッパー部材340として作用するようになっている。
斯かる構成の風車30は以下のように作動する。
風速が発電可能状態の際には、前述の通り、前記ナセル20はアップウインド位置に保持される。この際、前記従動部材330は、前記付勢部材335によって前記ストッパー部材340に当接する位置に保持され、これにより、前記ブレード本体321は風向きに対して正対する姿勢に保持される(図4(a)及び図5(a)参照)。
風速が強風状態になると、前述の通り、前記ナセル20はファーリング位置に保持される。
この際、前記ブレード本体321は風向きに対して平行な向きになっており、大きな風力が該ブレード本体321に付加されないようになっている(図4(b)参照)。
なお、前記従動部材330は、前記付勢部材335によって前記ストッパー部材340に当接する位置に保持されている。つまり、前記ブレード本体321の前記ナセル20に対する相対姿勢は、発電可能状態の際と同一であるが、前記ナセル20がファーリング位置に保持されることによって前記ブレード本体321の向きは風向きに対して平行になる。
風速が暴風状態になると、前述の通り、前記ナセル20は前記タワー10に対して旋回軸線C回りにフリーな状態になり、風力によってダウンウインド位置に位置される。
この状態になると、前記ブレード本体321は風力を受け止める姿勢になる(図4(c)の二点鎖線参照)。
つまり、前記ナセル20がダウンウインド位置に位置すると、前記ブレード本体321は、風向きに対して下流側を向いた状態で正対する(図4(c)の二点鎖線)。この状態においては、前記ブレード本体321は風力を受け、この風力によって該ブレード本体321は前記支持軸320は軸線回り一方側(図4(c)の矢印X方向)へ回転して、風向きに対して略平行なフェザリング姿勢とされる(図4(c)の実線及び図5(b)参照)。この際、前記アーム部材325は、前記付勢部材335の付勢力に抗して前記従動部材330を旋回軸線Cから離間する方向へ移動させつつ、前記支持軸320の軸線回り一方側(図4(c)の矢印X方向)へ揺動する。
なお、風速が暴風状態から強風状態又は発電可能状態へ移行すると、前記ナセル20はファーリング位置又はアップウインド位置へ戻される。この際、前記ブレード本体321は、前記付勢部材335の付勢力によって、初期姿勢(即ち、回転軸線Rに対して直交する姿勢)に戻される。
従って、風速が暴風状態から発電可能状態へ変化して、前記ナセル20がダウンウインド位置からアップウインド位置へ戻されると、前記ブレード本体321は自動的に風向きに正対する正対姿勢をとるようになっている。
斯かる構成の風力発電装置1においては、前記種々の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
即ち、風速が第1閾値を超えた暴風状態時には、前記アクチュエータ(本実施の形態においては、前記電動モータ50)及び前記油圧ロック機構60が共に非作動状態とされることで、前記ナセル20が前記タワー10に対して旋回軸線C回り旋回自在な状態となるように構成されており、該ナセル20は風力によって自動的にダウンウインド位置に位置するようになっている。
つまり、本実施の形態においては、前記アクチュエータ及び前記油圧ロック機構60が暴風に抗して前記ナセル20の位置保持を行う必要がなく、該アクチュエータ及び該油圧ロック機構20の小型化を図ることができる。
又、前記アクチュエータ及び前記油圧ロック機構60が非作動とされることで、前記ナセル20が旋回軸線C回り相対回転自在に状態になるように構成されている為、暴風時に停電が生じたとしても、前記ナセル20は風向きに応じて自動的にダウンウインド位置に位置する。従って、停電時用のナセル位置制御構造を別途備える必要もない。
さらに、本実施の形態においては、前述の通り、前記ナセル20がダウンウインド位置に位置すると、前記ブレード本体321が自動的にフェザリング姿勢をとるように構成されている。
従って、暴風時における前記ブレード本体321への負荷を可及的に低減させることができ、暴風による風車30の損傷等を有効に防止することができる。
又、本実施の形態においては、暴風時に前記ナセル20がダウンウインド位置に位置し且つ前記ブレード本体321がフェザリング姿勢とされている状態から、前記ナセル20がアップウインド位置に位置されると、前記ブレード本体321は自動的に風向きに対して正対する姿勢に復帰する。
従って、風速が暴風状態から発電可能状態に変化した際に、発電作業を可及的迅速に開始することができる。
図1は、本発明の一実施の形態に係る風力発電装置の概略側面図であり、図1(a)及び(b)は、それぞれ、ナセルがアップウインド位置及びダウンウインド位置に位置する状態を示している。 図2は、図1に示す風力発電装置の油圧回路図である。 図3は、種々の風速の発生確率を示すグラフである。 図4は、図1に示す風力発電装置における風車の部分平面図であり、図4(a)〜(c)は、それぞれ、ナセルがアップウインド位置,ファーリング位置及びダウンウインド位置に位置している状態を示している。 図5(a)及び(b)は、それぞれ、図4(a)におけるV(a)−V(a)線及び図4(c)におけるV(b)−V(b)線に沿った断面図である。
符号の説明
1 風力発電装置
10 タワー
11 タワー本体
12 天板
20 ナセル
21 ベース部材
22 ギヤボックス
23 増速ギヤ機構
30 風車
31 原動軸
32 ブレード
40 発電機
50 アクチュエータ(電動モータ)
52 出力軸(電動モータ軸)
60 油圧ポンプ機構
70 油圧ロック機構(油圧モータ機構)
71 油圧モータ本体
72 油圧モータ軸
80 油圧ブレーキ機構
105 固定歯
215 従動ギヤ
320 支持軸
321 ブレード本体
325 アーム部材
330 従動部材
335 付勢部材
340 ストッパー部材
420 吐出ライン
441 ロック用メインライン
445a 第1モータライン
445b 第2モータライン
446 ロック用電磁弁
447 ロック用弁本体
448 ロック用電磁弁の付勢部材
451 ブレーキ用上流側ライン
452 ブレーキ用下流側ライン
453 ブレーキ用電磁弁
470 圧力保持用電磁弁
480 アキュームレータ
481 ケーシング
481a 第1受圧室
481b 第2受圧室
482 第1受圧板
483 スプリング部材
484 第2受圧板
490 エアライン
495 コンプレッサ
521 駆動ギヤ
721 ロック歯

Claims (10)

  1. 略垂直に立設されるタワーと、前記タワーの上部に略垂直に沿った旋回軸線回り旋回自在に支持されたナセルと、回転軸線が略水平方向に沿うように前記ナセルに支持された風車と、前記風車に作動連結された発電機と、前記ナセルを旋回軸線回りに旋回させる為の動力を出力するアクチュエータと、前記風車によって作動的に回転駆動される油圧ポンプ機構と、前記油圧ポンプ機構からの圧油を利用して前記ナセルを旋回軸線回り所望位置に保持する油圧ロック機構とを備え、風速が発電可能状態の際には、前記風車が旋回軸線よりも風上側において風向きに正対するように前記アクチュエータによって前記ナセルがアップウインド位置に向けて旋回され且つ前記油圧ロック機構によって該ナセルがアップウインド位置に保持されるように構成されたアップウインド型の風力発電装置であって、
    前記風車は、回転軸線と同芯上において軸線回り回転自在に前記ナセルに支持された原動軸と、前記原動軸に対して放射方向へ延びるように該原動軸に軸線回り回転自在に支持された支持軸及び該支持軸に支持されたブレード本体を含むブレードとを有し、
    風速が第1閾値を超えた暴風時には、前記アクチュエータ及び前記油圧ロック機構が共に非作動状態とされることで、前記ナセルが前記タワーに対して旋回軸線回り相対回転自在な状態となるように構成されており、
    前記ブレードは、前記ナセルがアップウインド位置に位置する際には前記ブレード本体が風向きと正対する正対姿勢をとり、且つ、前記ナセルがダウンウインド位置に位置する際には前記ブレード本体が風向きに対して略平行なフェザリング姿勢をとるように構成されていることを特徴とする風力発電装置。
  2. 風速が前記第1閾値よりは低いが第2閾値を超えている強風時には、前記風車が風向きに対して横向きとなるように前記アクチュエータによって前記ナセルがファーリング位置まで旋回され、且つ、前記油圧ロック機構によって該ナセルが該ファーリング位置に保持されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の風力発電装置。
  3. 前記油圧ポンプ機構からの圧油を利用して前記風車に対して作動的に制動力を付加する油圧ブレーキ機構と、
    前記油圧ブレーキ機構への作動油の給排制御を司るブレーキ用電磁弁と、
    一端部が前記油圧ポンプ機構の吐出口に直接又は間接的に流体接続され且つ他端部が前記ブレーキ用電磁弁の一次側に直接又は間接的に流体接続されたブレーキ用上流側ラインと、
    一端部が前記ブレーキ用電磁弁の二次側に直接又は間接的に流体接続され且つ他端部が前記油圧ブレーキ機構に流体接続されたブレーキ用下流側ラインとを備え、
    前記ブレーキ用電磁弁は、前記ブレーキ用上流側ラインを前記ブレーキ用下流側ラインに流体接続させるブレーキ作動状態と、前記ブレーキ用下流側ラインをドレンさせるブレーキ解除状態とを選択的にとり得るように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の風力発電装置。
  4. 一端部が前記油圧ポンプ機構の吐出口に流体接続され且つ接続点において前記ブレーキ用上流側ラインが接続された吐出ラインと、
    前記接続点よりも前記油圧ポンプ機構の吐出口に近い側において前記吐出ラインに介挿された圧力保持用電磁弁と、
    前記接続点を挟んで前記圧力保持用電磁弁とは反対側において前記吐出ライン及び前記ブレーキ用上流側ラインの双方に流体接続されたアキュームレータとを備え、
    前記アキュームレータは、ケーシングと、前記吐出ラインの油圧を受ける第1受圧板であって、前記ケーシングの内部空間内に第1受圧室を画した状態で軸線方向移動可能に収容された第1受圧板と、前記吐出ラインの油圧を受けて前記第1受圧板が押動されることで自己の保有弾性が大きくなるように前記ケーシングに収容されたスプリング部材とを有しており、
    前記圧力保持用電磁弁は、前記ナセルがアップウインド位置に位置する際には前記吐出ラインを連通状態とし、且つ、前記ナセルがファーリング位置に位置する際には前記吐出ラインを遮断状態とするように作動制御されていることを特徴とする請求項3に記載の風力発電装置。
  5. 圧縮空気を選択的に供給可能なコンプレッサと、
    一端部が前記コンプレッサに流体接続されたエアラインとを、さらに備え、
    前記アキュームレータは、前記エアラインの空気圧を受ける第2受圧板であって、前記ケーシングの内部空間内における前記スプリング部材を挟んで前記第1受圧室とは反対側に第2受圧室を画した状態で、該ケーシングに軸線方向移動可能に収容された第2受圧板をさらに有していることを特徴とする請求項4に記載の風力発電装置。
  6. 前記風車は、さらに、前記支持軸の軸線回りの回転に伴って該支持軸の軸線回りに揺動するアーム部材と、前記アーム部材の前記支持軸の軸線回りの揺動に伴って回転軸線と平行な方向に移動する従動部材と、前記従動部材を旋回軸線に近接する方向へ付勢する付勢部材と、前記従動部材の旋回軸線に近接する方向への移動端を画するように該従動部材と当接するストッパー部材とを備え、
    前記ナセルが前記アップウインド位置に位置する際には前記従動部材が前記ストッパー部材に当接することで前記ブレード本体が正対姿勢に保持され、且つ、前記ナセルがダウンウインド位置に位置する際には風力によって前記ブレードが前記従動部材を前記付勢部材の付勢力に抗して旋回軸線から離間する方向へ移動させつつ前記支持軸の軸線回りに回転することで前記ブレード本体がフェザリング姿勢をとるように構成されていることを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の風力発電装置。
  7. 前記アクチュエータは、非作動状態においては前記ナセルの旋回軸線回りの旋回に対して実質的に回転抵抗を付与しない電動モータにて構成され、
    前記油圧ロック機構は、該油圧ロック機構への作動油の給排制御を司るロック用電磁弁によって作動状態又は非作動状態が切り替わるように構成され、
    前記ロック用電磁弁は、前記油圧ロック機構を作動状態にさせるロック位置及び該油圧ロック機構を非作動状態にさせる解除位置をとり得る弁本体と、前記弁本体を解除位置へ向けて付勢する付勢部材とを備え、電圧供給時には前記弁本外が前記付勢部材の付勢力に抗してロック位置に位置し且つ電圧遮断時には前記弁本体が前記付勢部材の付勢力によって解除位置に位置するように構成されていることを特徴とする請求項1から6の何れかに記載の風力発電装置。
  8. 前記油圧ロック機構は、油圧モータ本体と、前記油圧モータ本体に相対回転不能に支持された油圧モータ軸と、前記タワーに設けられた固定歯と噛合するように前記油圧モータ軸に設けられたロック歯とを有し、
    該風力発電装置は、さらに、一端部が前記油圧ポンプ機構の吐出口に直接又は間接的に流体接続され且つ他端部が前記ロック用電磁弁の一次側に直接又は間接的に流体接続されたロック用メインラインと、一端部が前記ロック用電磁弁の二次側に直接又は間接的に流体接続され且つ他端部が前記油圧モータ本体における一対のポートにそれぞれ流体接続された第1及び第2モータラインとを有しており、
    前記ロック用電磁弁は、前記弁本体が前記ロック位置に位置する際には前記第1及び第2モータラインをそれぞれ独立して閉塞し、且つ、前記弁本体が解除位置に位置する際には前記第1及び第2モータラインが互いに流体接続された状態で前記ロック用メインラインを該第1及び第2モータラインの少なくとも一方に流体接続させるように構成されていることを特徴とする請求項7に記載の風力発電装置。
  9. 略垂直に立設されるタワーと、前記タワーの上部に略垂直に沿った旋回軸線回り旋回自在に支持されたナセルと、回転軸線が略水平方向に沿うように前記ナセルに支持された風車と、前記風車に作動連結された発電機と、前記ナセルを旋回軸線回りに旋回させる電動モータと、前記風車によって作動的に回転駆動される油圧ポンプ機構と、前記油圧ポンプ機構からの圧油を利用して前記ナセルを旋回軸線回り所望位置に保持する油圧ロック機構とを備え、風速が発電可能状態の際には、前記風車が旋回軸線よりも風上側において風向きに正対するように前記電動モータによって前記ナセルがアップウインド位置に向けて旋回され、且つ、前記油圧ロック機構によって該ナセルがアップウインド位置に保持されるように構成されたアップウインド型の風力発電装置であって、
    前記電動モータは、前記タワーに支持され、
    前記ナセルは、前記タワーに旋回軸線回り旋回自在に支持されたベース部材であって、前記電動モータの出力軸に設けられた駆動ギヤと噛合する従動ギヤが設けられたベース部材と、前記風車を支持した状態で前記ベース部材に支持される油貯留可能なギヤボックスと、前記風車の回転を増速するように前記ギヤボックス内に収容された増速ギヤ機構とを有し、
    前記発電機は、前記増速ギヤ機構による増速回転を入力し得るように前記ギヤボックスを挟んで前記風車とは反対側において該ギヤボックスに支持され、
    前記油圧ポンプ機構は、前記増速ギヤ機構による増速回転を入力し且つ前記ギヤボックス内の貯留油を油源とし得るように前記ギヤボックスに支持され、
    前記油圧ロック機構は、前記ベース部材に支持された油圧モータ本体と、該油圧モータ本体の回転を出力する油圧モータ軸と、前記タワーに設けられた固定歯と噛合するように前記油圧モータ軸に設けられたロック歯とを有していることを特徴とする風力発電装置。
  10. 前記タワーは、略垂直に立設されるタワー本体と、前記タワー本体の上端部に固着される天板であって、少なくとも前記駆動ギヤが前記天板より上方に位置するように前記電動モータを支持する天板とを有し、
    前記ベース部材は、前記天板との間に前記駆動ギヤを収容する空間が形成される状態で前記タワーに相対回転自在に外挿支持されていることを特徴とする請求項9に記載の風力発電装置。
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