JP6048230B2 - 電極の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は電極の製造方法に関する。
蓄電装置としての二次電池は、例えば電極及びセパレータを有する電極組立体を備えている。電極は、金属箔及び活物質層を有している。活物質層は、例えば金属箔に対して、活物質が含まれた電極用スラリーを塗着することによって形成される。また、特許文献1には、セパレータの絶縁層の形成に用いることができる絶縁層形成用スラリーに消泡剤を添加することについて記載されている。
国際公開WO2009/096451号公報
ここで、金属箔に塗着される電極用スラリーの塗膜の塗着厚及び塗着重量等のばらつきが生じると、電極の活物質層にばらつきが生じる。この場合、電気容量のばらつきが懸念される。特に、例えば、電極用スラリーが貯蔵されたタンク内に金属箔を投入し、その後金属箔を引き上げることによって金属箔に電極用スラリーを塗着させる構成においては、引き上げる回数によって活物質層にばらつきが生じ得る。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、活物質層のばらつきを低減することを通じて、電気容量のばらつきを低減できる電極の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成する電極の製造方法は、金属箔及び当該金属箔の少なくとも一方の面にある活物質層を形成するためのものであって、前記活物質層は、活物質を含む電極用スラリーが貯蔵されたタンクに前記金属箔を投入し、その後に前記金属箔を引き上げることによって形成され、前記電極用スラリーは、消泡剤及び粘度調整剤を含み、前記電極用スラリーの粘度は296Pa・s以上400Pa・s未満であることを特徴とする。
かかる構成によれば、電極用スラリーに消泡剤が含まれることにより、電極用スラリーに混入される空気を低減できる。これにより、スラリー密度のばらつきの低減を図ることができる。また、電極用スラリーは粘度調整剤を含み、当該電極用スラリーの粘度は296Pa・s以上400Pa・s未満である。これにより、例えば塗着の際に金属箔にかかる抵抗が過度に高くなることを抑制できる。よって、金属箔の位置ずれを抑制でき、それを通じて均一な塗着を実現できる。したがって、塗着厚及び塗着重量のばらつきを低減させることができ、それを通じて活物質層のばらつきを低減できる。よって、電気容量のばらつきが低減された電極を得ることができる。
上記電極の製造方法について、前記消泡剤の含有量は、前記電極用スラリー全体を100質量%とした場合に0.4〜1.2質量%であるとよい。このように含有量の範囲を設定することにより、電極用スラリーの粘度を好適な範囲に調整できる。
この発明によれば、電気容量のばらつきを低減できる。
二次電池の斜視図。 電極組立体の分解斜視図。 電極製造装置の模式図。 電極用スラリーの組成、スラリー粘度及びスラリー密度を示す図。 (a)〜(e)は引き上げ回数に対する塗着厚及び塗着重量の変化を示すグラフ。 貯蔵されている電極用スラリーが少ない状態のタンクを示す模式図。 スラリー密度と、塗着厚及び塗着重量との関係を示すグラフ。 (a)は消泡剤含有量及びスラリー粘度の関係を示す図であり、(b)はそのグラフ。
以下、本発明の一実施形態について説明する。
先ず、蓄電装置としての二次電池10について以下に説明する。
図1に示すように、二次電池10は、その外形を構成するケース11を備えている。ケース11は、四角箱状の容器12と、その容器12に設けられた開口部分を塞ぐ矩形平板状の蓋13とから構成されている。
二次電池10は、ケース11に収容されている電極組立体14と、電極組立体14と電力のやり取りを行うのに用いられる正極端子15及び負極端子16とを備えている。なお、本実施形態の二次電池10は、ニッケル水素電池である。
図2に示すように、電極組立体14は、電極としての正極電極21及び負極電極22が、電気伝導に係るイオンが通過可能な多孔質膜のセパレータ23を介して交互に積層されて構成されている。各電極21,22及びセパレータ23はそれぞれ、矩形のシート状である。
正極電極21は、矩形状の正極金属箔(例えばアルミニウム箔)21aと、当該正極金属箔21aの両面にある正極活物質層21bと、を有する。負極電極22は、矩形状の負極金属箔(例えば銅箔)22aと、当該負極金属箔22aの両面にある負極活物質層22bと、を有する。電極組立体14を構成している状態において、正極活物質層21bは負極活物質層22bによって覆われ、且つ、各電極21,22はセパレータ23によって覆われている。
ここで、活物質層21b,22bは、金属箔21a,22aに対して活物質を含む電極用スラリーを塗着することにより形成される。電極用スラリーについては後述する。
図2に示すように、正極電極21の端部21cには正極タブ31が突出してある。同様に、負極電極22の端部22cには負極タブ32が突出してある。各電極21,22は、各タブ31,32の同一極性同士が積層方向に列状に配置されるように重なっている。そして、各タブ31,32と各端子15,16の同一極性同士が接続されている。
次に、図3を用いて、各電極21,22の製造に用いられる電極製造装置40について説明する。
電極製造装置40は、捲回された帯状の金属箔Mを取り付け可能な土台41と、金属箔Mの一端を把持可能であって、スライド移動することにより金属箔Mを搬送する搬送機42と、金属箔Mの搬送方向Tを規定する複数の搬送ローラ43〜46とを備えている。土台41に取り付けられた金属箔Mは、搬送ローラ43〜46によって規定された搬送方向Tに沿って搬送される。
電極製造装置40は、活物質層21b,22bを形成するためのものであって活物質を含む電極用スラリーSが貯蔵されるタンク51を備えている。電極製造装置40は、搬送機42をスライド移動させることにより、金属箔Mをタンク51内にある電極用スラリーSに投入し、金属箔Mに電極用スラリーSを塗着させてから、上方に引き上げる。なお、タンク51は大気中に配置されており、金属箔Mが電極用スラリーSに投入される際、及び、金属箔Mが電極用スラリーSから引き上げられる際には、電極用スラリーSに空気が混入し得る。
ちなみに、搬送機42をスライド移動させることにより、所定の長さの金属箔Mをタンク51から引き上げることを引き上げ動作と言い、当該引き上げ動作の回数を引き上げ回数と言う。
電極製造装置40は、タンク51の上方に配置されたスリット52を備えている。電極製造装置40は、金属箔Mをスリット52に通すことにより、電極用スラリーSの塗膜の厚さを所定厚さ以下にする。
電極製造装置40は、スリット52の上方に配置され、金属箔Mに塗着された電極用スラリーSに含まれる水分を蒸発させる乾燥炉53を備えている。また、電極製造装置40は、乾燥炉53にて乾燥された塗膜をプレスすることにより塗膜を緻密化するロールプレス54を備えている。そして、電極製造装置40は、ロールプレス54にてプレスされた金属箔Mを切断する電極切断部55を備えている。電極切断部55は、ロールプレス54と搬送機42との間に配置されており、金属箔Mを上記所定の長さに切断する。これにより、活物質層を有する電極が製造される。
なお、電極切断部55による切断が行われた場合、切断された電極を搬送機42から取り外し、搬送機42を電極切断部55側に移動させて、金属箔Mの端部を搬送機42に取り付ける。そして、電極製造装置40は、再度搬送機42をスライド移動させて、再度引き上げ動作を行う。
次に、電極用スラリーSについて詳細に説明する。なお、以下の例では、電極用スラリーSは負極電極22の負極活物質層22bの製造に用いられるものであるとする。
図4に示すように、電極用スラリーSは水系のものであり、水素吸蔵合金(MH合金)と、導電助剤としてのNi粉末と、粘度調整剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)と、結着剤としてのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)及びゴム系エマルジョンとを含む。水素吸蔵合金は例えば5元素合金であり、Ni粉末は例えばフィラメント状微粉末である。ポリテトラフルオロエチレンの粘度は例えば0.025Pa・sであり、ポリテトラフルオロエチレンのpHは例えば9〜10である。ゴム系エマルジョンの粘度は例えば0.2Pa・sであり、ゴム系エマルジョンのpHは例えば8である。
さらに、電極用スラリーSは消泡剤を含む。消泡剤は例えば界面活性剤であり、具体的には例えばポリエチレンオキサイド(PEO)である。消泡剤の含有量は、電極用スラリーS全体を100質量%とした場合に0.4〜1.2質量%であるとよく、特に0.75%であるとよい。なお、消泡剤のpHは例えば5である。
電極用スラリーSは、これらの混合物を撹拌させて形成される。この場合、撹拌に伴い電極用スラリーS内に空気が混入し得る。
ここで、消泡剤を含む電極用スラリーSの粘度は、400Pa・s未満となっている。好ましくは、電極用スラリーSの粘度は296Pa・s以上400Pa・s未満となっており、更に好ましくは345Pa・s以上371Pa・s未満となっている。なお、電極用スラリーSの粘度は、粘度調整剤であるCMCの質量%を調整することにより調整される。
次に、本実施形態の作用について説明する。
電極用スラリーSに消泡剤が含まれているため、電極用スラリーSに混入される空気が低減される。このため、スラリー密度が高くなるとともに、スラリー密度のばらつきが低減される。
また、電極用スラリーSの粘度が上昇するに従って、電極用スラリーSのpHが小さくなるとともに、金属箔Mをタンク51内の電極用スラリーSから引き上げる際の抵抗である引き上げ抵抗が高くなる。この点、本実施形態では、電極用スラリーSの粘度が400Pa・s未満となっているため、電極用スラリーSのpHは所定値(例えば5)以上となっているとともに、引き上げ抵抗が予め定められた閾値よりも低くなっている。当該閾値は、電極用スラリーSの粘度が400Pa・sである場合の引き上げ抵抗であり、金属箔Mの引き上げに起因する金属箔Mの位置ずれが発生する値である。
次に、上記作用に係る実験結果、及び当該実験結果に関する一考察を示す。
図4に示すように、消泡剤を含まないものを比較例とし、消泡剤を含むものを実施例1〜4として、これらのスラリー粘度及びスラリー密度を測定した。なお、スラリー粘度はBM型粘度計を使用して測定した。測定条件は、電極用スラリーSの温度を25℃、ロータ番号をNo.4、ロータ回転数を0.6rpmとした。
その結果、図4に示すように、スラリー粘度に関して、比較例は340Pa・sであり、各実施例1〜4は296〜384Pa・sであった。また、スラリー密度に関して、比較例は2.51g/ccであるのに対して、各実施例1〜4は3.13〜3.24g/ccであり、消泡剤が含まれることによって約25%のスラリー密度の上昇が確認された。
ちなみに、電極用スラリーSの粘度と消泡剤の添加によるスラリー密度の上昇率とは関連している。詳細には、電極用スラリーSの粘度が296Pa・s以上である条件下において消泡剤を添加した場合のスラリー密度の上昇率は、電極用スラリーSの粘度が296未満である条件下において消泡剤を添加した場合のスラリー密度の上昇率よりも高い。
さらに、スリット52の間隔が1.6mm、金属箔Mの搬送速度に対応する引き上げ速度が4.27mm/sec、乾燥温度が100℃である条件下で、これら各実施例1〜4及び比較例の電極用スラリーSを用いて電極を製造した。そして、電極の活物質層に対応する電極用スラリーSの塗膜の膜厚である塗着厚、及び、単位面積当たりの電極用スラリーSの重量(g/cm)である塗着重量を測定するとともに、これら塗着厚及び塗着重量の引き上げ回数に対する変化を測定した。なお、塗着重量には金属箔Mの重量は含まれない。
図5(a)〜図5(e)は、比較例及び各実施例1〜4における引き上げ回数と、塗着厚及び塗着重量との関係を示す。詳細には、図5(a)は実施例1の電極用スラリーSを用いた場合を示し、図5(b)は実施例2の電極用スラリーSを用いた場合を示し、図5(c)は実施例3の電極用スラリーSを用いた場合を示す。また、図5(d)は実施例4の電極用スラリーSを用いた場合を示し、図5(e)は比較例の電極用スラリーSを用いた場合を示す。なお、図5中、白丸が塗着厚を示し、黒丸が塗着重量を示す。
図5(a)〜(e)に示すように、全体的に消泡剤を含む電極用スラリーSを用いた場合の方が、消泡剤を含まない電極用スラリーSを用いた場合と比較して、塗着厚が約0.1mm増加するとともに、塗着重量が、同一引き上げ回数で比較して90〜120gほど増加したことが確認された。これら塗着厚及び塗着重量の増加は、スラリー密度の上昇によるものであると考えられる。
また、図5(e)に示すように、比較例においては、引き上げ回数とともに塗着厚及び塗着重量が増加する傾向が確認された。これに対して、図5(a)〜図5(d)に示すように、消泡剤を含む電極用スラリーSを用いた場合には、引き上げ回数に対する塗着厚及び塗着重量の変動が小さくなることが確認された。
ちなみに、図5(a)〜図5(d)に示すように、引き上げ回数が1〜5回目では、塗着重量が安定する一方、最後に引き上げた場合(例えば実施例1においては引き上げ回数が6回目)の塗着重量は増加する傾向が確認された。当該傾向の要因としては、タンク51内の電極用スラリーSの減少が考えられる。詳述すると、引き上げ回数の増加とともにタンク51内の電極用スラリーSが減少する。すると、図6に示すように、タンク51内に配置された搬送ローラ44の一部が露出する。このような状態では、均一な塗着が困難となると考えられる。このため、搬送ローラ44が露出しないようタンク51内に貯蔵される電極用スラリーSの量を調整しておくとよい。
次に、図7を用いて、スラリー密度と、塗着厚及び塗着重量との関係について説明する。図7は、消泡剤を含む電極用スラリーSを塗着した場合の塗着厚及び塗着重量を示すとともに、比較例として消泡剤を含まない電極用スラリーSを塗着した場合の塗着厚及び塗着重量を示す。なお、消泡剤を含む電極用スラリーSの塗着厚及び塗着重量については、各引き上げ回数における数値の平均値である。また、本比較例のデータは、図4及び図5(e)に示した比較例とは異なるものである。
図7中、白丸は消泡剤を含まない場合の塗着厚を示し、白いひし形は消泡剤を含む場合の塗着厚を示す。また、黒丸は消泡剤を含まない場合の塗着重量を示し、黒いひし形は消泡剤を含む場合の塗着重量を示す。
図7に示すように、消泡剤を含まない場合、スラリー密度のばらつき範囲が2.3〜2.8g/ccであった。これに対して、消泡剤を含む場合、スラリー密度が3.1〜3.3g/ccの範囲内に収まることが確認された。これに伴い、消泡剤を含まない場合と比較して、塗着厚及び塗着重量の双方のばらつきが低減されていることが確認された。
さらに、図8(a)及び図8(b)に示すように、CMCが17.68%である条件下で消泡剤の含有量に対する電極用スラリーSの粘度変化を測定した結果、消泡剤の含有量が0.0〜1.2質量%の範囲内であれば電極用スラリーSの粘度は340〜371Pa・sと好適な範囲に調整されることが確認された。
以上詳述した本実施形態によれば以下の優れた効果を奏する。
(1)電極用スラリーSは消泡剤を含む。これにより、スラリー密度の向上及びスラリー密度のばらつきの低減を図ることができる。よって、スラリー密度の向上に伴う塗着厚及び塗着重量の増加を通じて負極電極22の電気容量の向上を図ることができるとともに、スラリー密度のばらつきの低減による塗着厚及び塗着重量のばらつきの低減を通じて、負極活物質層22bのばらつきを低減できる。したがって、電気容量のばらつきが低減された負極電極22を得ることができ、それを通じてエネルギ密度のばらつきが低減された二次電池10を得ることができる。
かかる構成において、電極用スラリーSは粘度調整剤としてのCMCを含み、当該電極用スラリーSの粘度は400Pa・s未満である。これにより、引き上げ抵抗が過度に高くなることを抑制できる。よって、引き上げの際における金属箔Mの位置ずれを抑制でき、それを通じて均一な塗着を実現できる。したがって、塗着厚及び塗着重量のばらつきを更に低減できる。また、電極用スラリーSのpHが5未満になることを回避でき、それを通じて電極用スラリーSに含まれる活物質や金属箔Mの酸化を抑制できる。よって、上記酸化による負極電極22の電気容量の低下を抑制できる。
(2)消泡剤の含有量は、電極用スラリーS全体を100質量%とした場合に0.4〜1.2質量%である。このように含有量の範囲を設定することにより、電極用スラリーSの粘度を好適な範囲に調整できる。
(3)電極用スラリーSの粘度は296Pa・s以上である。これにより、電極用スラリーSに消泡剤が含まれることによるスラリー密度の上昇率を高くすることができる。よって、塗着厚及び塗着重量を好適に増加させることができ、負極電極22の電気容量の向上を図ることができる。
(4)電極用スラリーSは、結着剤としてのゴム系エマルジョンを含む。これにより、金属箔Mに電極用スラリーSが好適に結着するため、活物質層の剥離等を抑制できる。この場合、引き上げ回数の増加に伴い、塗着厚及び塗着重量が増加する。これに対して、本実施形態によれば、電極用スラリーSが消泡剤を含むことにより、上記引き上げ回数に対する塗着厚及び塗着重量の変動幅を小さくすることができる。これにより、活物質層の剥離を抑制しつつ、引き上げ回数に対する塗着厚及び塗着重量の変動を抑制できる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 電極用スラリーSに含まれる活物質、導電助剤及び結着剤、粘度調整剤及び消泡剤に用いる材料及びその組成比は、適宜変更してもよい。
○ 電極用スラリーSの粘度が296Pa・s以上400Pa・s未満の範囲内であれば、どのように範囲を設定した場合であっても、上述した効果を得ることができる。
○ 金属箔Mは、パンチングメタルであってもよい。
○ 実施形態では、電極製造装置40は、電極用スラリーSが貯蔵されたタンク51内に金属箔Mを投入し、その後引き上げることにより電極用スラリーSを金属箔Mに塗着する構成であったが、塗着する構成は任意である。例えば電極用スラリーSが付着するコーティングロール及び金属箔Mが搬送されるバッキングロールを有し、電極用スラリーSを金属箔Mに転写する構成であってもよいし、スロットダイを用いて塗着する構成であってもよい。
○ 実施形態では、負極電極22の負極活物質層22bに係る電極用スラリーSについて説明したが、正極電極21の正極活物質層21bに係る電極用スラリーについても同様に、消泡剤及び粘度調整剤を含むとともに、上記のように粘度を設定するとよい。
○ 電極用スラリーSは水系のものであればよい。
○ 実施形態では、シート状の正極電極21とシート状の負極電極22とがセパレータ23を介して交互に積層された所謂積層型の電極組立体であったが、これに限られず、帯状の正極電極と負極電極とがセパレータを間に挟んだ状態で捲回された所謂捲回型の電極組立体であってもよい。
○ 蓄電装置は、二次電池10に限られず、電気二重層キャパシタであってもよい。
○ 活物質層21b,22bは、金属箔21a,22aの両面にあったが、これに限られず、少なくとも一方の面にあればよい。
○ 実施形態では、二次電池10はニッケル水素電池であったが、これに限られず、リチウムイオン電池等の他の二次電池であってもよい。この場合であっても、上記のように電極用スラリーが消泡剤及び粘度調整剤を含み、電極用スラリーの粘度が上記のように設定されることにより、同様の効果を奏する。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に記載する。
(イ)活物質を含む電極用スラリーにおいて、消泡剤及び粘度調整剤を含み、粘度が400Pa・s未満であるとよい。
(ロ)金属箔及び当該金属箔の少なくとも一方の面にある活物質層を有する電極の製造方法において、活物質層は、金属箔に活物質を含む電極用スラリーを塗布することによって形成され、電極用スラリーは消泡剤及び粘度調整剤を含み、当該電極用スラリーの粘度は400Pa・s未満であるとよい。
(ハ)電極用スラリーの粘度は296Pa・s以上であるとよい。
(ニ)電極用スラリーは、更に結着剤としてゴム系エマルジョンを含むとよい。
10…二次電池、14…電極組立体、21,22…電極、21a,22a,M…金属箔、21b,22b…活物質層、S…電極用スラリー。

Claims (2)

  1. 金属箔及び当該金属箔の少なくとも一方の面にある活物質層を有する電極の製造方法において、
    前記活物質層は、活物質を含む電極用スラリーが貯蔵されたタンクに前記金属箔を投入し、その後に前記金属箔を引き上げることによって形成され、前記電極用スラリーは、消泡剤及び粘度調整剤を含み、
    前記電極用スラリーの粘度は296Pa・s以上400Pa・s未満であることを特徴とする電極の製造方法
  2. 前記消泡剤の含有量は、前記電極用スラリー全体を100質量%とした場合に0.4〜1.2質量%である請求項1に記載の電極の製造方法
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